永久磁石同期電動機

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永久磁石同期電動機(えいきゅうじしゃくどうきでんどうき、Permanent Magnet Synchronous Motor、PMSM)は、界磁永久磁石強磁性体)を使用した同期電動機である。

特徴[編集]

  • 誘導電動機電磁石同期電動機などより高効率である。
  • 整流子・ブラシ・界磁励磁回路・スリップリングがなく、保守が容易である。
  • 界磁の損失による温度上昇がないことから、界磁温度上昇に対する保護が不要である。ただし、界磁に使用されている永久磁石のキュリー温度に近づくと保磁力が弱まる。
  • 回転速度が電源周波数によって決まる。商用交流の周波数は長期的に安定しているため、電波時計が普及する以前は商用交流式の電気時計が広く用いられていた。
  • 一方、速度を変化させる目的には専用の可変電圧可変周波数制御 (VVVF) インバータが必要である。
  • 起動・停止時に独特の音が鳴る。
  • 正弦波ベクトル制御を行うために、回転子位相角を検出するためのホール素子等を用いたセンサーが使用されるほか、近年では、直流バスの過電流保護用シャント抵抗の電圧から交流電流を再現し、回転子位置をマイコンにて演算するセンサレス制御が主流になりつつある。
  • 矩形波による制御は、逆起電力を検出することで位相角を検出する方法が一般的である。

分類[編集]

埋込構造永久磁石同期電動機[編集]

埋込構造永久磁石同期電動機 (Interior Permanent Magnet Synchronous Motor) は、界磁に永久磁石を埋め込んだ空げきのある常磁性体を使用することにより、永久磁石によるトルクだけではなく、界磁の磁気抵抗の非対称性によるトルク(リラクタンストルク)をも利用できるものである。IPMモーターと呼ばれることもある。

専用のインバータと組合わせ、高効率になるような電圧波形で電機子を励磁する。

注記[編集]

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  1. ^ 2006年東日本旅客鉄道(JR東日本)E331系が日本初であるが、この車両は連接車車軸直接駆動式を採用するなど試作的要素が強く、未だに量産先行車1編成のみである。東京地下鉄(東京メトロ)では2009年より開始した02系の改修工事で採用し、2010年2月により営業運転を開始した(通常の歯車減速駆動式では日本初)。同じく16000系では新製量産車として初の本格採用となった。

関連項目[編集]