デジタルメーター

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デジタルメーターとは、針と文字盤によるアナログ表示ではなく、デジタル表示されるメーターのこと。主に文字盤は液晶パネル蛍光表示管が使われる。オートバイ自動車航空機などの速度計や距離計、高度計を始めとして、様々な用途に使われている。

自動車のデジタルメーター[編集]

三菱・コルディアの液晶式メーター(1982年
マツダ・コスモHB型(1982年)
数字を読む必要のないアナログ的デザイン
2代目トヨタ・プリウスのメーター(2003年)

数値を直読する方式の速度計を初めて採用した量産車は、フランスシトロエン1970年に発表した大衆車GSとされ、速度計と回転計の両方ともが直読式となったことも、同じシトロエンが続く1974年に発表したCXとされている。これは数字を表記した樹脂製の筒が回転するボビン式と呼ばれ、通常の速度計の針をボビンに置き換えた純然たる「機械式」で、トランスミッションからの回転力を伝える仕組みも針式と同様であり、現在の液晶などを用いる「電気式」のデジタルメーターとは全く異なるものである。現在につながる電気式のデジタルメーターの嚆矢は、アストンマーチン・ラゴンダに採用されたLED式のものとされている。

日本車では1981年に登場した初代トヨタ・ソアラが、「エレクトロニック・ディスプレイメーター」の名称で初めて採用し、その後、トヨタ車ではクラウンマークIIチェイサークレスタも含む)などの量産車に搭載された。そして、1980年代後半から1990年代初頭のバブル期に「デジタルは先進的で格好いい」ともてはやされ、普及した。高級車以外はほとんどがオプション設定ではあったが、高級車やスポーツカーからコンパクトカーにいたるまで、ほとんどの車種で速度計やタコメーターなどに使われた。その一方、当時は表示されなくなる故障が多く、「光があたると見にくい」、「アナログの方が直感的で判りやすい」などの意見に代表されるような、実用面での問題も残っていた。また、コストが重視されるようになったバブル崩壊後の1990年代後半以降はトヨタ以外採用する車両も減ったが、同時期に、数字を表示するだけで、反応速度も必要とされない距離計(オドメータートリップメーター)には、構造が簡単で安価なデジタル式が多用されるようになった。さらに2000年代に入るとその距離計の中に燃料計も取り入れるようになる。

21世紀に入り、三菱・i(アイ)ホンダ・シビックホンダ・ステップワゴンなどをはじめ、軽自動車から商用車、二輪車まで、車種を問わず再び採用が増えている。信頼性の高い液晶パネルが安価に製造できるようになったことや、デザイン上の要求が主で、さらに表示方法についても「速度はデジタル表示だが、タコメーターはアナログ表示」(例:マツダ・RX-8ホンダ・CR-Zホンダ・VFR1200F)といったハイブリッドタイプも見られる。また、近年はこのメーターに似たようなもので、航空機で普及している計器類を液晶モニタに映し出して表示する方法 グラスコックピットを採用している車種もある。

例として、2007年10 - 11月の第40回東京モーターショーに出展、同年度2月に発表されたクラウンハイブリッドでは、世界で初めてインストルメント・パネルのすべてが液晶パネルに置き換えられた。シャープ製の1280×480ドットのTFT液晶を採用し、カーナビのルート案内時に進行先の車線情報を表示したり、従来の機械式メーターでは実現できなかった表示を実現している。その他では、フランクフルトモーターショーで2007年9月に発表されたランボルギーニ・レヴェントンもグラスコックピットを採用している。

関連項目[編集]

鉄道車両のデジタルメーター[編集]

JR東日本E531系のメーター(グラスコックピット式)
左側のモニターに速度計などが表示されていることが分かる。

鉄道車両でも圧力計、速度計などの計器類がLEDによって表示されるデジタルメーターが搭載されている車種があり、JR各社の新幹線車両や一部の私鉄では積極的に採用されている。1990年代にはJR西日本でも681系207系などの新造車両で積極的に採用していたが、自動車のデジタルメーター同様、運転士から「光があたると見にくい」、「稀に表示が消える」などの指摘があり、その後製造される同社の車両は従来のアナログ表示に戻されている。

また、近年はこのメーターに似たようなもので、航空機で普及している計器類を液晶モニタに擬似的に映し出して表示する方法(グラスコックピット)を採用している車種形式(JR東日本E233系E531系)もある。

関連項目[編集]