東武日光線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
東武鉄道 日光線
日光線(板荷 - 下小代間)
日光線(板荷 - 下小代間)
路線総延長 94.5 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V(直流

日光線(にっこうせん)は、埼玉県南埼玉郡宮代町東武動物公園駅栃木県日光市東武日光駅を結ぶ、東武鉄道鉄道路線である。ラインカラーはオレンジ色駅ナンバリングの路線記号はTN

概要[編集]

伊勢崎線の東武動物公園駅から分岐して東武日光駅に至る路線で、ラインカラーオレンジであるが、駅名標など各駅の標識類ではオレンジと赤紫()を用いている。新栃木駅からは宇都宮線が、下今市駅からは鬼怒川線が分岐し、それぞれの路線に直通する列車も多く設定されている。特に鬼怒川線に直通する特急列車が多数設定されている。新栃木以南では地域内輸送、沿線地域から東京方面への通勤通学路線としての側面が強いが、国際観光都市日光を訪れる観光客の足としての役割も大きい。

このほか栗橋駅東日本旅客鉄道(JR東日本)の宇都宮線東北本線)と、栃木駅両毛線とそれぞれ接続する。また、2006年3月のダイヤ改正までに、栗橋駅構内でJR宇都宮線と東武日光線の間に渡り線が設けられ、同改正よりJR新宿駅方面と東武日光駅・鬼怒川線鬼怒川温泉駅方面とを直通運転する特急列車の運行が開始された。

途中、鹿沼市内から東武日光駅までは当線建設以前に開業していたJR日光線と並行し、東北本線(東京駅・新宿駅 - 宇都宮駅)と合わせて東京方面と日光方面を結ぶ競合路線として、両社とも優等列車を増発してその速度と旅客サービスが競われてきた。現在は特急列車の直通運転によって両社の関係が対立から協調へと変わっている。

新鹿沼駅付近を境とし、その南側は関東平野の中央を縦貫する平坦区間、北側は足尾山地と関東平野の境界部の25の勾配が連続する区間で、最北端の終点・東武日光駅の標高は構内で538mに達する。また明神駅 - 下今市駅間には東武の地上線で唯一のトンネルがある(全長40m)。一方の平坦区間では線形は良く、100系「スペーシア」JR253系による特急列車は一部区間で120km/h運転を行っている。

路線データ[編集]

  • 路線距離:94.5km
  • 軌間:1067mm
  • 複線区間:全線複線
  • 電化区間:全線電化(直流1500V)
  • 駅数:26(起・終点駅含む)
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 最高速度:120km/h(100系・JR東日本253系使用の特急)
  • 最長編成及びホーム長(いずれも20m車)
    • 東武動物公園駅 - 南栗橋駅間の各駅 : 10両
    • 栗橋駅 - 下今市駅間の各駅、東武日光駅 : 6両
    • 上今市駅 : 4両

歴史[編集]

1929年の開業時より電化・複線で開業し、伊勢崎線浅草駅(初代、現在のとうきょうスカイツリー駅)からの直通運転が実施された。大正時代の最初の計画では佐野線葛生駅付近より日光への延伸を意図したが、山越えのルートとなるため、杉戸駅(現在の東武動物公園駅)より分岐し北上するルートとした経緯がある。なお、葛生案を断念した後、一時期は大桑(伊勢崎線花崎駅付近)より分岐して北上し、藤岡駅に至るというルート案も立てられた。しかし、これでは人口の少ない地帯を走る状況となるため、かつて日光街道の宿場町であり、人口の多い幸手栗橋古河を通過するルートが選ばれたという説もある[要出典]

電車による100kmを超える長距離運行は、1930年代から1940年代においては大阪電気軌道・参宮急行電鉄上本町 - 宇治山田間(後の近畿日本鉄道大阪線山田線)と並ぶものだった。

第二次世界大戦中は観光地へ向かう不要不急線とみなされて一部区間を単線化し、小泉線熊谷線に設備の一部を転用したとされる。

また、開業時から1950年代にかけては、先に開業していた国鉄日光線と東京(上野・浅草・新宿) - 日光間における輸送を競い合い、東武側では特急に5700系1720系「DRC」を、国鉄側では準急 - 急行にキハ55系157系など当時の水準では破格とも言えるほどの豪華車両を投入していた。

国鉄側が1982年に日光線の定期優等列車を廃止した後、日光方面への輸送が伸び悩みを見せるようになったため、2006年からはJR東日本との直通運転も開始している。これらの競争および直通運転の詳細は、日光 (列車)を参照されたい。

かつては東武日光駅で路面電車(日光軌道線)に接続しており、いろは坂の下にある日光軌道線の終点馬返駅では坂上の明智平に至るケーブルカー日光鋼索鉄道線)、さらに明智平ロープウェイへと接続していたが、路面電車は1968年2月25日、ケーブルカーは1970年4月1日に廃止され、明智平ロープウェイのみが営業している。

年表[編集]

  • 1929年(昭和4年)
  • 1931年(昭和6年)
  • 1935年(昭和10年)7月21日 新古河駅開業。これまでの新古河駅を新古河荷扱所に改称。
  • 1943年(昭和18年)1月19日 - 1945年(昭和20年)6月21日 不要不急線扱いを受け、合戦場以北を単線化[5]
  • 1945年(昭和20年)8月8日 上今市 - 東武日光間に東武野口駅が開業。同月中に廃止。
  • 1955年(昭和30年)9月15日 下今市 - 東武日光間が複線に復旧。
  • 1956年(昭和31年)3月24日 明神 - 下今市間が複線に復旧。
  • 1958年(昭和33年) モハ5310形モハ3210形を用い、観光用「準快速」列車として使用を開始する。なお「準快速」列車の名称は後に6000系の運用開始による「快速」統一まで運行される。
  • 1963年(昭和38年)
  • 1964年(昭和39年)
  • 1965年(昭和40年)9月18日 新鹿沼 - 北鹿沼間が複線に復旧。
  • 1969年(昭和44年)5月1日 栗橋 - 新古河間の新古河荷扱所を廃止し新古河信号所とする。
  • 1973年(昭和48年)7月20日 合戦場 - 新鹿沼間が複線に復旧。これにより全線複線に復旧。
  • 1976年(昭和51年) 快速列車の座席指定席を廃止。
  • 1981年(昭和56年)
  • 1985年(昭和60年)11月15日 快速列車に6000系の車体更新車両である6050系の運用を開始。
  • 1986年(昭和61年)
  • 1990年(平成2年)10月12日 会津鉄道会津線会津高原駅 - 会津田島駅電化に伴い、快速列車の運転区間を同駅まで延長。
  • 1997年(平成9年)3月25日 板倉東洋大前駅が開業。群馬県に初めて当路線の駅が設置された。あわせてダイヤ改正を以下の内容で実施。
    • 業平橋 - 南栗橋間で下り準急列車と新設された区間準急列車の10両編成運転開始。
    • 東武動物公園 - 新大平下間はノンストップで運行していた快速列車が、開業した板倉東洋大前駅に停車。
  • 2000年(平成12年)5月11日 栃木駅高架化。
  • 2003年(平成15年)3月19日 営団地下鉄(現・東京メトロ半蔵門線経由で東急田園都市線中央林間 - 南栗橋間直通通勤準急・区間準急(現:急行・準急)運行開始。
  • 2006年(平成18年)
    • 3月18日 ダイヤ改正を以下の内容で実施。
      • 栗橋駅構内にJR宇都宮線東北本線)との連絡線を設置し、JR新宿 - 東武日光・鬼怒川温泉間で特急列車の直通運転を開始。
      • 有料列車の種別を特急に統一。準急を区間急行に、半蔵門線直通の通勤準急を急行に、区間準急を準急にそれぞれ種別変更。区間快速を新設。
      • 昼間時における南栗橋駅での分断ダイヤを開始。快速・区間快速をのぞき、一般列車で当駅を跨ぐ際は対面乗り換えとなる。
      • 東武動物公園 - 新栃木間の下り終電を約10分繰り下げて、新栃木行きは北千住22:49発、南栗橋行きは北千住0:02発とする。
    • 12月16日 5050系さよなら運転を新栃木 - 東武日光間で実施。
  • 2007年(平成19年)11月1日 栃木 - 新栃木間で栃木駅発着の宇都宮線直通普通列車のワンマン運転を実施。
  • 2009年(平成21年)6月6日 ダイヤ改正により、区間急行の運転区間を浅草 - 新栃木間に短縮。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月11日 東北地方太平洋沖地震が発生したため、東京メトロ日比谷線・東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線・野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線との相互直通運転および特急の運転が休止。
    • 3月14日 東北地方太平洋沖地震による発電所の停止に伴う電力供給逼迫のため、東京電力輪番停電(計画停電)を実施。これに伴い、この日から東京メトロ日比谷線・東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線・野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線との相互直通運転および特急の運転が休止。
    • 3月20日 野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線との相互直通運転が再開。
    • 3月22日 特急スペーシア「きぬ」の運転が再開。
    • 3月28日 東京メトロ日比谷線との相互直通運転が再開。
    • 4月2日 東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線との相互直通運転が再開。
    • 4月11日 東北地方太平洋沖地震の余震とみられる巨大地震が発生したため、東京メトロ日比谷線・東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線・野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線との相互直通運転および特急の運転が休止。
    • 4月29日 JR線直通特急「日光」「きぬがわ」「スペーシアきぬがわ」の運転が再開される。
    • 6月4日 JR線直通特急のうち、JR車で運転されている「日光」「きぬがわ」の使用車両を485系から253系に置き換えの上、2編成に増強。これに伴い、189系での代走が終了した。
    • 6月27日 経済産業省による電力使用制限令により、平日の日中時間帯の南栗橋 - 新栃木間で毎時1本の普通列車を運休。
  • 2012年(平成24年)
  • 2013年(平成25年)3月16日 ダイヤ改正を以下の内容で実施。
    • 東京メトロ日比谷線との相互直通運転区間を南栗橋駅まで延長。
    • 区間快速が東武動物公園 - 新大平下間で快速運転となる。
    • 日中の区間快速が2時間間隔に半減。
    • 南栗橋 - 新栃木間の普通列車がすべて4両編成に短縮。
    • 朝ラッシュ時の区間急行がすべて南栗橋発着になり8両編成に短縮。これに伴い同駅での増解結作業を廃止。
    • 夕ラッシュ時の区間急行が廃止。
    • 新栃木発着の区間急行が初電・終電の1往復のみになる。

運行概況[編集]

埼玉県北部・栃木県南部と東京都心を結ぶ通勤路線という一面と、日光・鬼怒川温泉・南会津方面への観光路線という一面を持ち、有料の特急列車と料金不要の速達列車である快速・区間快速列車が運行されている。ともに伊勢崎線浅草方面から東武日光鬼怒川線方面に直通する。

南栗橋始発・終着で東京メトロ半蔵門線東急田園都市線渋谷中央林間方面)直通の急行・準急列車が、東京メトロ日比谷線中目黒方面)直通の普通列車が多数運転されている。

急行以下の種別の列車は、ほぼ全てが北千住方面 - 南栗橋間、南栗橋 - 新栃木間、新栃木 - 東武日光間と系統分離され、全線を直通運転する列車は存在しない。

運行本数[編集]

日中1時間あたりの運行本数は以下のようになっている(2013年3月16日現在)。

日中の運行パターン
種別\駅名 伊勢崎線内 東武動物公園 南栗橋 栃木 新栃木 下今市 東武日光
運行範囲 特急 浅草← 1-2本 →鬼怒川温泉
区間快速 浅草← 0-1本
急行 中央林間← 2本
普通 中目黒← 2本
2本
2本 →東武宇都宮
0-1本 →会津田島
2-3本

列車種別[編集]

特急[編集]

東武100系 特急「スペーシア」

以下の列車が運行されている。詳細は各列車記事をそれぞれ参照のこと。かつては浅草(上りは北千住) - 下今市間無停車であったが、現在では主要駅に停車している。なお、下今市 - 東武日光間には鬼怒川線へ直通する特急との「連絡列車」も設定されている。

快速・区間快速[編集]

主に快速・区間快速で運用される東武6050系
浅草駅5番線に掲示されている快速・区間快速発車案内板(2009年6月6日改正時点)
2009年7月撮影

快速・区間快速は特急を補完する列車と位置付けられ、浅草 - 東武日光間と鬼怒川線野岩鉄道線経由で会津鉄道線会津田島駅間で運行され、定期列車の全便で6050系が使用される。

快速は1965年、専用車両となる6000系の登場により、従来の準快速と従前の(観光)快速を統合する形で運行を開始した。当初は一部有料の座席指定席が設けられていたが廃止された。

1997年(平成9年)3月25日に板倉東洋大前駅が開業するまでは、東武動物公園 - 新大平下間の40.1kmをノンストップで運転していた。これは一般列車がノンストップで運転される距離としては、関東私鉄では最長のものであった[6]

2006年3月18日からは昼間時以降の快速が廃止され、新設の区間快速(日光線内各駅停車)が同時間帯に運行されるようになった。2013年3月16日からは区間快速の快速運転区間が新大平下駅以南までに拡大したが、2時間間隔の運行へと減便された。

運用上、始発駅基準で下りは17時以降、上りは19時以降に出発する列車はない。

下今市駅・鬼怒川公園駅新藤原駅で編成の増解結が行われる。時間帯によって多少異なるが、主な編成パターンは下記の通りになる。

←浅草 東武日光・会津田島→

  • 5-6:東武日光行 - 3-4:鬼怒川温泉・新藤原行 - 1-2:会津高原尾瀬口・会津田島行
  • 5-6:東武日光行 - 1-4:新藤原行

2009年6月5日までは下り列車の進行方向前寄りが東武日光行、後寄りが鬼怒川温泉方面行だった。

かつては下今市駅での分割・併合が行われず、鬼怒川線内も6両編成で運行する快速があった。当該列車は下今市駅で東武日光方面への快速連絡列車と接続したほか、大谷向・大桑・小佐越の各駅はホーム長が4両分しかなかったため、当該駅では後ろ2両のドアを開けないようにする必要が生じた。このため、前から4両目にも車掌が乗務し、当該駅では前4両のみドア開閉を行っていた。

浅草 - 下今市間の停車駅の変遷
停車駅 浅草 とうきょうスカイツリ丨 北千住 春日部 東武動物公園 板倉東洋大前 新大平下 栃木 新栃木 新鹿沼 下今市 備考
快速 1965年 板倉東洋大前駅は未開業
1997年 板倉東洋大前駅開業
2006年 日中は全列車区間快速に格下げ
2013年 とうきょうスカイツリー駅停車、上り定期列車廃止
区間快速 2006年 新設
2013年 とうきょうスカイツリー駅停車、新大平下まで快速運転化
  • 凡例 ●:停車 ▶:停車(定期列車は下り列車のみ) ◀:上り列車のみ停車 ◁:一部の上り列車が停車 ―:通過
  • とうきょうスカイツリー駅は2012年3月16日まで業平橋駅と称した。

快速[編集]

無料列車では最速達であり、定期列車としては下り4本のみ運行される。所要時間は浅草 - 東武日光間で2時間程度(表定速度は約70km/h)、浅草 - 会津田島間で約3時間半である。

観光シーズンの休日には浅草・北千住・東武動物公園・南栗橋 - 東武日光・鬼怒川温泉方面の臨時列車も運転されている(南栗橋発着は急行に接続する)。臨時列車では8000系10000系30000系などの通勤形車両ロングシート車両)が使用されることがある。

また、2007年のゴールデンウィークからは、かつての急行りょうもう専用車両である1800系が使用されることもある。

過去には臨時列車団体専用列車修学旅行専用列車格のものとして「たびじ」や「林間学校」の愛称を与えられるものもあった。

区間快速運行開始以前は上下列車ともに設定があり、朝の上り2本のみが新大平下駅以北区間を各駅停車で運行していた。2006年3月18日からは上り定期列車は新大平下駅以北区間を各駅停車で運行するもののみが残存した。2013年3月16日より区間快速の停車駅が改められ、この2本が新ダイヤにおける区間快速の停車駅と同じとなったことから、列車種別が区間快速に改められ上り定期列車が廃止された。

区間快速[編集]

浅草 - 新大平下間を快速と同じ停車駅で運行し、新大平下駅以北では各駅に停車する。所要時間は浅草 - 東武日光間で約2時間30分程度、浅草 - 会津田島間で4時間台である。快速同様に、下り列車は下今市駅で編成を分割し、上り列車では併合する。

区間快速は2006年3月18日から設定され、浅草 - 東武動物公園間を快速運転し日光線内を各駅に停車する種別として設定された。東武動物公園 - 新栃木間の快速通過駅での停車本数増加と、新栃木 - 東武日光間の普通列車の取り込みを目的としていたため、2013年3月15日までは、昼間時の栗橋 - 静和間の快速通過駅の停車本数が前後のダイヤと比べて毎時1本多かった。また、新栃木 - 東武日光間では特急以外の昼間時の運行列車が毎時1本の区間快速のみとなっていた。

かつての準快速[編集]

この列車の前身としては、1958年 - 1965年に運行された準快速・快速が挙げられる。

前者は、当初準急Aと称されたが、これには長距離運行を前提としたものの近郊形電車格となるモハ3210形・クハ250形が使用され、後者には急行用とされたモハ5310形・モハ5320形・5800形が使用されたとされる。そのため、停車駅・運用法などで変化させていたが、ともに車両の陳腐化などにより、6000系の快速列車へ移行した。

ただし、夏期など繁忙期には前述の専用車両では所定の運用ができず、戦前製造のデッカー車のうち、長距離運用に整備がされていないロングシート車両が使用されたとされる。このあたりは、後年前記の快速8000系を使用するものに通ずるが、8000系の場合列車便所こそないものの座席としてはそれなりに座り心地がよく使用することができたとされる。また、中には荷物室合造車が連結されることがあったといわれる。

なお、準快速列車の停車駅は浅草駅・北千住駅・春日部駅・杉戸駅(現・東武動物公園駅)・新大平下駅(一部列車のみ停車)・栃木駅からは各駅停車であった。2013年3月16日改正ダイヤでの区間快速停車駅とほぼ同じである。

急行・準急[編集]

東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線直通列車で運用される東武50050系

両種別とも南栗橋駅から東京メトロ半蔵門線経由で東急田園都市線中央林間駅まで運行される。急行・準急は伊勢崎線(東武スカイツリーライン)内の停車駅に違いがあるが、日光線内は各駅に停車する。急行は東武動物公園駅基準で8 - 24時台、準急は急行が運転されない時間帯に運転される。多くの列車が南栗橋駅で南栗橋 - 新栃木間運転の普通列車に接続する。

なお、東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線乗り入れの関係で10両編成で運行される。そのため、10両編成に対応していない南栗橋以北へは乗り入れられない(ただし、一部の駅をのぞいて将来10両編成に対応できるようになっている)。

2003年3月19日の半蔵門線直通列車の運行開始時から2006年3月17日までは、急行は通勤準急としてラッシュ時のみ、準急が区間準急としてラッシュ以外の時間帯に設定されていた。


区間急行・区間準急[編集]

主に東武線内で運用される東武30000系

6050系限定運用の新栃木始発・終着の区間急行をのぞき両種別とも浅草 - 南栗橋間で運転され日光線内は各駅停車となる。区間急行については下りは東武動物公園駅基準で6 - 10・23 - 24時台に運転される。基本6両編成だが朝ラッシュ時等は8両編成で運転される場合もある。かつては10両編成でも運転されており、南栗橋駅で新栃木方面からの区間急行の増解結も行われていた。

区間急行はかつて準急を称して終日運行されており東武日光駅や東武宇都宮駅への直通列車も設定されていた。しかし、1990年頃より系統分離が進み、準急が区間急行に改称された2006年3月18日からは昼間時の設定ならびに東武宇都宮線への直通が廃止、2009年6月6日からは新栃木以北の直通が廃止された。さらに2013年3月16日からは特急・快速・区間快速をのぞく列車が原則として南栗橋で系統分離され、南栗橋以北まで運行される列車は6050系による新栃木始発・終着の1往復のみとなり10000系列・30000系による運用は事実上廃止された。また、早朝下りと夜間上り各1本のみ東武日光発着で運転されていた区間急行は快速列車用の6050系限定運用であったことや、下りは快速運行前に、上り列車は区間快速運行終了後に運行されていたことから、快速列車の一部として扱われる場合もあった。また、上り列車は下今市駅で会津鉄道会津線会津田島駅始発と併結していた。また新栃木駅で分割・併合作業を行う列車(東武日光・東武宇都宮発着;当時は準急として運転)も存在していた。

区間準急は1997年3月25日に運転を開始。主に北千住 - 南栗橋間で30分おきに運転されていた。2003年3月19日から運行開始した半蔵門線直通列車のうち、現在の準急に相当する列車に区間準急の種別名が振られ、毎時1本のみが南栗橋 - 中央林間間の直通運転を行っていた(他毎時2本東武動物公園発着があり)。2006年3月18日からは浅草・北千住駅方面の種別となったが日光線の設定が大幅に減少した。また、北千住終着も2009年6月6日に廃止されたが2013年3月16日より平日朝に南栗橋始発が1本再設定された。

平日朝の上り区間急行と下り区間準急に地下鉄半蔵門線直通車両(30000系の直通対応車または50050系)が間合い運用される列車が1本存在したが、2013年3月16日より当該列車が急行となったことでこの運用は廃止された。

普通[編集]

以下の系統が運行されている。

東武動物公園 - 南栗橋間
東京メトロ日比谷線直通列車が毎時2本ほど運行されている。昼間時には伊勢崎線(東武スカイツリーライン)直通の急行とあわせ、同区間を各駅停車で運行する列車は毎時4本設定されている。日比谷線直通列車は2003年3月19日から南栗橋始発の上り1本のみ設定されていたが、2013年3月16日より下りも開始され、運行本数も増えた。日比谷線直通運転開始前は普通列車の設定自体が日に数本のみであり、急行以下の種別が同区間の各駅停車の役割を主に担っていた。
南栗橋 - 新栃木間
終日4両編成で運行される。大部分の列車が南栗橋駅で東京メトロ半蔵門線直通急行に接続をとっている。昼間時には毎時2本で、30分間隔の運行となる。2011年夏には東日本大震災の影響による電力需要抑制への対応として、昼間時間帯の一部普通列車を運休しており、2012年3月時点でも「節電の影響により」一部列車の運休は継続中であったが、この措置は同年5月22日東京スカイツリーグランドオープンに合わせて解消された。
栃木駅で宇都宮線のワンマン列車や東武日光方面の普通列車(一部は区間快速や快速も)との接続が考慮されている。
2013年3月15日までは6両編成での運行であり区間急行が運行される時間帯の設定はなかった。また、2006年3月17日までは早朝・夜間の一部列車をのぞき普通列車の設定はされておらず、終日運行されていた新栃木発着の(旧)準急が本区間の各駅停車の役割を担っていた。
栃木・新栃木 - 東武日光間
新栃木 - 東武日光間は、昼間時をのぞき毎時1本から2本運行されている。昼間時には2時間間隔で運行し、新栃木 - 下今市間で各駅に停車する列車は区間快速と交互で1時間間隔の運転となり、下今市駅から鬼怒川線に直通する。下今市 - 東武日光間では、鬼怒川線方面の特急列車や普通列車との接続を図りこの区間のみ運行する列車があるため、特急連絡列車を含め毎時2本から3本が運行されている。
2006年3月18日から2013年3月16日までは、日光線内各駅に停車する区間快速列車が毎時1本運行されていたため、昼間時の設定がなくなっていた。2006年3月17日までは昼間時も2両編成で毎時1本設定されていた。
栃木 - 東武宇都宮間
宇都宮線の東武宇都宮駅へ直通するワンマン運転列車で日光線内は栃木 - 新栃木間の1駅間の運転。特急スペーシアの栃木駅停車に合わせて栃木発着(下り1本のみ南栗橋発)となっている。毎時2 - 3本程度運転。

このほか、東武動物公園 - 新栃木間の列車、下今市 - 東武日光間の特急連絡列車が設定されている。

AIZUマウントエクスプレス[編集]

2012年3月17日より会津鉄道から「AIZUマウントエクスプレス」が鬼怒川線経由で下今市 - 東武日光間に1日1往復乗り入れている。種別は『快速』であるが、前記の快速と異なり、本路線内は各駅停車である。

使用車両[編集]

下記に記載されていない車両についても、回送や試運転などで当線内を走行する場合があるが、本節では省略する。

当路線では新鹿沼以北で連続勾配区間が存在するが、当路線より条件の厳しい区間の存在する近鉄大阪線南海高野線神戸電鉄などと異なり、抑速ブレーキ付きでなければ入線できないといった確たる制約は、開通時(旧性能車の時代)より存在しない。この点は西武秩父線と共通する。ただし、抑速ブレーキ付き新性能車の登場以降は、抑速ブレーキのない車両(2010年現在は8000系と1800系のみ)は専ら普通列車や臨時列車としての入線が主となっている。

自社車両[編集]

他社からの乗り入れ車両[編集]

かつて使用されていた車両[編集]

当線の開業時から昭和20年頃まで使用されていた機関車、電車ならびに貨車は省略している。

自社車両[編集]

他社からの乗り入れ車両[編集]

女性専用車[編集]

  • 平日初列車から押上駅に9:20までに到着する上り東京メトロ半蔵門線直通急行・準急の進行方向最後尾車両(実施区間は始発駅 - 東京メトロ半蔵門線渋谷駅間)(東京メトロ半蔵門線内は9:30を過ぎた時点で女性専用車両の扱いは取りやめとなる)
  • 平日朝7:30 - 9:00に北千住駅に到着する上り区間急行の進行方向最後尾車両(実施区間は南栗橋 - 北千住間)
  • 尾瀬夜行・スノーパルなどの下り夜行列車の最後尾車両(実施区間は野岩鉄道・会津鉄道も含め全区間)

駅一覧[編集]

  • 特急・快速・区間快速以外の列車種別は全駅に停車する(表中では省略)。特急列車については、「けごん」・「きぬ」、「きりふり」、「しもつけ」を、快速「AIZUマウントエクスプレス」は列車記事を参照。急行・準急・区間準急は東武動物公園 - 南栗橋間のみ、区間急行は東武動物公園 - 新栃木間のみの運転。
  • ●:停車、*:臨時列車のみ一部停車(南栗橋)、▼:東武日光方面行きのみ定期停車、|:通過
  • 線路 … 全線複線
駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ 区間快速 快速 接続路線 所在地
東武動物公園から 浅草
から
 
直通運転区間 ○伊勢崎線(東武スカイツリーライン)浅草駅まで
○急行・準急…東京メトロ半蔵門線経由東急田園都市線中央林間駅まで
○普通(一部電車を除く)…東京メトロ日比谷線中目黒駅まで
TS-30 東武動物公園駅 - 0.0 41.0 東武鉄道伊勢崎線(東武スカイツリーライン)(直通運転:上記参照) 埼玉県 南埼玉郡宮代町
TN-01 杉戸高野台駅 3.2 3.2 44.2 北葛飾郡杉戸町
TN-02 幸手駅 2.6 5.8 46.8 幸手市
TN-03 南栗橋駅 4.6 10.4 51.4 久喜市
TN-04 栗橋駅 3.5 13.9 54.9 東日本旅客鉄道東北本線宇都宮線)・湘南新宿ライン
TN-05 新古河駅 6.7 20.6 61.6 加須市
TN-06 柳生駅 3.0 23.6 64.6
TN-07 板倉東洋大前駅 2.0 25.6 66.6 群馬県
邑楽郡板倉町
TN-08 藤岡駅 3.9 29.5 70.5 栃木県 栃木市
TN-09 静和駅 7.8 37.3 78.3
TN-10 新大平下駅 2.8 40.1 81.1
TN-11 栃木駅 4.8 44.9 85.9 東日本旅客鉄道:両毛線
TN-12 新栃木駅 3.0 47.9 88.9 東武鉄道:宇都宮線
TN-13 合戦場駅 2.1 50.0 91.0
TN-14 家中駅 2.4 52.4 93.4
TN-15 東武金崎駅 4.2 56.6 97.6
TN-16 楡木駅 4.6 61.2 102.2 鹿沼市
TN-17 樅山駅 3.0 64.2 105.2
TN-18 新鹿沼駅 2.6 66.8 107.8
TN-19 北鹿沼駅 3.0 69.8 110.8
TN-20 板荷駅 5.1 74.9 115.9
TN-21 下小代駅 3.6 78.5 119.5 日光市
TN-22 明神駅 2.8 81.3 122.3
TN-23 下今市駅 6.1 87.4 128.4 東武鉄道:鬼怒川線(東武動物公園方面から直通あり)
鬼怒川線方面直通運転区間 新藤原駅野岩鉄道会津鬼怒川線経由会津鉄道会津線会津田島駅まで
TN-24 上今市駅 1.0 88.4 129.4 栃木県日光市
TN-25 東武日光駅 6.1 94.5 135.5 東日本旅客鉄道:日光線日光駅

待避可能な途中駅[編集]

特に記載の無い駅は両方向の列車の待避が可能である。

留置線のある駅[編集]

  • 南栗橋駅(南栗橋車両管区を併設。半蔵門線直通列車、および、日比谷線直通列車は当駅が終着である)
  • 栃木駅(春日部方に留置線がある。日光線・宇都宮線列車の新栃木方面への折り返しに使われる)
  • 新栃木駅(南栗橋車両管区新栃木出張所を併設。南栗橋工場出場車の試運転の折り返しにも使われる)
  • 下今市駅

廃駅[編集]

  • 新古河荷扱所((旧)新古河駅)
    • 栗橋 - 新古河間 1929年4月1日、旅客駅「新古河駅」として開業。1935年7月21日、新「新古河」駅開業により荷扱所化、1969年5月1日信号所化、1981年9月15日廃止。
  • 東武野口駅
    • 上今市 - 東武日光間 1945年8月8日開業、同月廃止。

過去の接続路線[編集]

主要駅の乗降人員[編集]

2011年度の主要駅の1日当たりの乗降人員を以下に示す。

  • 東武動物公園 - 31,859人
  • 杉戸高野台駅 - 12,556人
  • 幸手駅 - 14,299人
  • 南栗橋駅 - 8,289人
  • 栗橋駅 - 10,773人
  • 板倉東洋大前駅 - 3,337人
  • 新大平下駅 - 2,335人
  • 栃木駅 - 10,760人
  • 新栃木駅 - 3,519人
  • 新鹿沼駅 - 3,393人
  • 下今市駅 - 2,442人
  • 東武日光駅 - 2,593人

PASMO導入について[編集]

日光線では、2007年3月18日からSuicaとの相互利用が可能なICカードPASMO」を導入しているが、自動改札機を導入していない駅については簡易ICカード改札機を設置して対応している。

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1929年4月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  2. ^ のちに、旧駅名と同じ名称の東武和泉駅が、1935年9月20日に伊勢崎線の駅として開業した。
  3. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1929年7月12日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1929年10月11日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  5. ^ 合戦場以北の単線化で回収されたレールの一部は、熊谷線に利用されていた。
  6. ^ 全大手私鉄でも京阪特急の京橋 - 七条間44.0kmに次ぐものであった。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]