東武30000系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
東武30000系電車
東武30000系(2007年8月16日 / 東急田園都市線市が尾駅)
東武30000系
(2007年8月16日 / 東急田園都市線市が尾駅
編成 6両編成・4両編成
営業最高速度 東武線:100 km/h
半蔵門線:80 km/h
田園都市線:110 km/h
設計最高速度 120 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s
10000系列との併結時:2.5 km/h/s
減速度 3.5 km/h/s(常用最大)
4.5 km/h/s(非常)
編成定員 6両編成:890(座席306)人
4両編成:584(座席198)人
車両定員 先頭車:139(座席48)人
中間車:153(座席54または51)人
全長 20,000 mm
全幅 2,770 mm
全高 4,045 mm
パンタグラフ搭載車:4,080 mm
車体材質 ステンレス
編成質量 6両編成:199.0 t
4両編成:134.0 t
車両質量 29.0 - 37.5 t
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500 V
架空電車線方式
主電動機 かご形三相誘導電動機 TM-95形
主電動機出力 190 kW
歯車比 99:14 (7.07)
駆動装置 TD継手式中実軸平行カルダン駆動方式
制御装置 IGBT-VVVFインバータ制御
台車 モノリンク式ボルスタレス台車
SS138形(TRS-95M形)・SS038形(TRS-95T形)
制動方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ純電気ブレーキ
保安装置 東武形ATS
乗入対応車は東京地下鉄・東急形ATC
製造メーカー アルナ工機東急車輛製造富士重工業

東武30000系電車(とうぶ30000けいでんしゃ)は、1996年平成8年)から2003年(平成15年)にかけて150両が製造された東武鉄道通勤形電車1997年(平成9年)3月25日から営業運転を開始した。帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄半蔵門線への乗り入れに対応した設計とされた[文献 1]

本項では、個々の編成を表す場合は浅草中央林間池袋方先頭車の車両番号の末尾に「F」(「編成」を意味する英語Formationの頭文字)を付して表記する。

概要

1983年昭和58年)から13年間にわたって486両導入された10000系車両の後継車両として登場した[文献 1]。当時計画中だった帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)半蔵門線への直通運転に対応した設計とされ[文献 1]アルナ工機東急車輛製造富士重工業の3社で6両固定編成・4両固定編成各15本の合計150両が製造された。

なお、アルナ工機と富士重工は本系列の製造をもって鉄道車両製造から撤退した。31610F・31408Fはアルナ工機が東武鉄道向けに製造した最後の車両であり、31406Fは最後の富士重工業製の電車となった。

地下鉄半蔵門線への直通運転用車両には、既存の10000系列を改造して直通運転に充当する構想もあったが、次世代通勤車両の計画が浮上する中で、改造する費用面の問題などから本系列が製造された[文献 2]

本系列では乗り入れ先の仕様に合わせて運転台主幹制御器に両手操作のT字型ワンハンドル式やIGBT素子によるVVVFインバータ制御装置を東武鉄道の車両で初めて採用した。

東武初のワンハンドルマスコンを採用したため、1996年11月以降の搬入から翌年3月の営業運転開始まで長い乗務員習熟運転期間が設けられた。また、半蔵門線との相互直通運転開始(2003年)の7年前から製造が開始されているが、これは当初予定されていた1999年(平成11年)度の半蔵門線押上駅延伸に併せて東武では初採用となるワンハンドル車両について乗務員習熟を進める目的もあった。なお、最初の時点ではダイヤ改正による輸送力増強と旧形車の置き換え用としての新製であった。

また、伊勢崎線浅草 - 曳舟間など10両編成が入線できない区間があることと、西新井工場または杉戸工場(南栗橋車両管区の設置により現在はともに閉鎖)への検査入場の際に10両固定編成だと入線が不可能(最高20 m車8両までが限界だった)なことから、あえて10両固定編成での製造はされなかった(その後2005年(平成17年)に50050系が10両固定編成で落成)。

当初は地上線専用として、伊勢崎線や日光線などで使用されていたが、2003年(平成15年)、伊勢崎線の地下鉄半蔵門線・東急田園都市線への直通運転が開始され、計画通り本系列が直通運転に充当された。その後、2006年(平成18年)に直通運転用の次世代車両50050系の導入が開始され、これにともない、本系列の一部は直通運転から離脱し、再び伊勢崎線・日光線などの地上線専用で使用された[文献 3]

2011年(平成23年)からは東上線越生線所属車両のATC化に伴う車両改修の効率化を目的として、一部の編成が東上線系統に転属している[文献 4]

車体

20 m両開き4ドア、車体は軽量ステンレス製鋼体であり[文献 3]、従来の東武ステンレス車と同じく「ロイヤルマルーン」色の帯を巻く[文献 5]。前頭部はFRPの成形品を使用し、併結運転を考慮して正面貫通式である。客室との仕切壁付近には地下線内における非常用の梯子が設置してある。前照灯は東武では初めてHID式を採用した。

下部にはスカートを設置したが連結器の関係で高さを限界まで下げている。連結器は密着連結器であり、下部に併結運転用に二段の電気連結器がある。上部の122接点が本系列と10000系列の共用、下部の37接点は本系列同士の連結用である。

側面見付は10030系に準じているが、扉間の側窓が2連のユニット窓となった。客用ドアは高さを10000系列より50 mm高い1,850 mmとしており、ドアガラスには複層ガラスが使用されている。連結部には新たに転落防止幌が設置された。

前面・側面の行先表示器LED式であり、前面には種別・行先表示・運行番号の表示器が、側面には従来車よりも横幅が約2倍ある大型の種別・行先表示器がある。東武線内における半蔵門線直通列車では行先の右側に「半蔵門線直通」と表示される。

当初は乗り入れ先の東急田園都市線での使用に備えて、前面に急行灯(通過標識灯)が設置されていたが、その後直通先の東急田園都市線内での前面の急行灯の使用停止に伴い、2002年(平成14年)度の増備車である31611F・31411F以降より急行灯が省略されている。

室内

客室はウォームグレーを基調としてペールブルーをアクセントとした白色系の化粧板を使用している。床材は淡いグレーをベースに中央通路部をブルーとした2色の柄である。本系列より車内の禁煙表示や消火器表示などの車内表記にピクトグラムが用いられるようになった。

座席は1人分の掛け幅が455 mmの青色のロングシートととし、背ずりに赤色の着席区分を設けた区分柄モケットを使用している。当初は平板なものであったが、31603F・31403Fからはバケットシートを採用した。ただし、優先席は淡い緑色のモケットを使用している。

初期車では座席端の仕切りが袖仕切であったが、2000年(平成12年)度の増備車である31607F・31407Fからは仕様の見直しがあり、仕切板の大型化や7人掛け座席部を4人/3人に区切るスタンションポールの設置、荷棚つり革の高さを従来車よりも低くした。特に優先席付近の荷棚・つり革は一般席よりもさらに低くした。また、2連のユニット側窓の片側を固定式にしたほか、外観では転落防止幌が大型のものとなった。なお、スタンションポールはそれ以前の車両にも後に設置したほか、優先席のつり革は後年にオレンジ色のものに交換する際に低くした。また、31615Fは直通運転から外れた際に仕切板が水色から白色のものに交換された。

6両編成の2・5両目と4両編成の2・3両目に車椅子スペースを設置している。非常通報器は対話式のものを各車2台設置した。連結面は妻面窓があり、各車の両端に大型ガラスを使用した連結面貫通扉が設けられている。

天井には車体全長に渡って冷房用ダクト・吹出口が、中央にはロールフィルターと補助送風機である軸流ファンが収納された整風板が設置してある。冷房装置東芝製のマイコン制御による集約分散式(1台の能力は16,000 kcal/h)の装置を各車3台搭載している。

車内案内機器

車内の客用ドア上部には千鳥配置(交互配置)で20070系で使用されているものと同種の旅客案内表示器が設けられており、左側には種別と行先を常時表示し、右側では次駅案内・乗り換え案内等をスクロール表示する。ドアの開閉に合わせてドアチャイムを鳴動する。

自動放送装置はこれまでの9050系20050系で採用されていた男性声から女性声へと変更となった。2011年現在は直通先を含めて英語放送にも対応しているが、半蔵門線内では50050系同様自動放送を行なわないことが多い。このほか側面に車外スピーカーが設けられており、車掌の操作で乗降促進放送を流す機能がある。

乗務員室

30000系の運転台
東武鉄道初のワンハンドルマスコン式

乗務員室はそれまでのグリーンの配色をやめ、ダークグレーの色調としている。運転台コンソールは淡いグレーの色調で落ち着いた色調としている。主幹制御器は前述の通りワンハンドルマスコンを採用している。計器盤中央に車内信号に対応した速度計があり、両側に表示灯を、右側には車両情報制御装置のモニター表示器が収納されている。

乗務員室仕切は客室から向かって左から(運転台背面は壁)仕切扉窓・固定窓がある。遮光幕は両方の窓に設置している。

走行機器など

動力台車 SS138形
付随台車 SS038形

制御装置にはIGBT素子を使用した3レベルVVVFインバータ制御方式を採用した。装置は日立製作所製であり、1台で定格出力190 kW主電動機を4台制御する1C4M方式である。主電動機は自己通風冷却式としており、車体側面幕板部にある冷却風取入口より主電動機冷却風を取り入れる車体ダクト方式とした。また、東武の通勤車両では初めて定速運転機能が採用されている。

空気圧縮機 (CP) は当初は交流電源のレシプロ式の装置を搭載していたが、2001年(平成13年)度製の31610Fにおいて試験的にスクリュー式の装置が搭載された。これは翌年度以降に落成する31611F・31411F以降で本格的に採用されることとなった。補助電源装置は9050系に続いて東芝製のIGBT素子を使用した静止形インバータ (SIV) を採用している。

ブレーキ装置は回生ブレーキ併用の全電気指令式空気ブレーキ (HRDA-2) を採用した。遅れ込め制御も併用し、安定したブレーキ力が確保できるよう滑走防止装置も設けられている。2001年(平成13年)度車より全電気ブレーキを採用した(後に既存車もソフト変更により全電気ブレーキ化)。

集電装置剛体架線に対応したシングルアーム式である。台車住友金属工業製のモノリンク式軸箱支持方式のボルスタレス台車 (SS138・SS038) を使用している。基礎ブレーキには片押し式のユニットブレーキを使用し、保守性の向上を図っている。

このIGBT素子によるVVVFインバータ、シングルアーム式パンタグラフは東武では初めて本格的に採用する装置である。このうちシングルアームパンタや転落防止幌、車内のLED式車内案内表示器、側引戸の複層ガラスなどは同年度に落成する日比谷線直通用の20070系においても採用されている。

他系列との併結は、同一の電気指令式空気ブレーキシステムを有する10000系列のみ可能となっている。この場合、同系列との併結時は起動加速度が2.5 km/h/sに落とされる。

車両情報制御装置

本系列では10000系等で採用したモニタ表示器を発展させた東芝製の車両情報制御装置を搭載している。このような多機能型のモニタ装置の採用は東武鉄道では初めての採用である。主な機能は以下のとおりである。

乗務員支援
車両搭載機器の状態監視、サービス機器の制御、駅誤通過防止制御
検査支援
車上検査機能、試運転データ記録、各種制御データの設定機能、故障記録表示と読み出しなど
制御指令
マスコンや常用ブレーキの制御指令の伝送
分割併合機能
自動で分割併合車両の制御

編成形態

凡例
VVVF:制御装置(1C4M2群)、SIV:補助電源装置(静止形インバータ)、CP:空気圧縮機

6両編成

 
 
クハ31600形
(Tc1)
< >
モハ32600形
(M1)
 
モハ33600形
(M2)
 
サハ34600形
(T1)
  >
モハ35600形
(M3)
 
クハ36600形
(Tc2)
搭載機器   VVVF・CP VVVF・SIV  SIV VVVF・CP  
車両番号 31602
31606
31607
31609
31612
31614
32602
32606
32607
32609
32612
32614
33602
33606
33607
33609
33612
33614
34602
34606
34607
34609
34612
34614
35602
35606
35607
35609
35612
35614
36602
36606
36607
36609
36612
36614

4両編成

 
← 浅草・渋谷・中央林間
久喜・太田/南栗橋・新栃木 →
 
クハ31400形
(Tc1)
< >
モハ32400形
(M1A)
 
モハ33400形
(M2A)
 
クハ34400形
(Tc2)
搭載機器   VVVF・CP VVVF・SIV  
車両番号 31402
31406
31407
31409
31412
31414
32402
32406
32407
32409
32412
32414
33402
33406
33407
33409
33412
33414
34402
34406
34407
34409
34412
34414

東上線用

[文献 6]

 
池袋
 
クハ31600形
(Tc1)
< >
モハ32600形
(M1)
 
モハ33600形
(M2)
 
サハ34600形
(T1)
  >
モハ35600形
(M3)
 
サハ36600形
(T)
 
サハ31400形
(T)
< >
モハ32400形
(M1A)
 
モハ33400形
(M2A)
 
クハ34400形
(Tc2)
搭載機器   VVVF・CP VVVF・SIV  SIV VVVF・CP     VVVF・CP VVVF・SIV  
車両番号 31601
31603
31604
31605
31608
31610
31611
31613
31615
32601
32603
32604
32605
32608
32610
32611
32613
32615
33601
33603
33604
33605
33608
33610
33611
33613
33615
34601
34603
34604
34605
34608
34610
34611
34613
34615
35601
35603
35604
35605
35608
35610
35611
35613
35615
36601
36603
36604
36605
36608
36610
36611
36613
36615
31401
31403
31404
31405
31408
31410
31411
31413
31415
32401
32403
32404
32405
32408
32410
32411
32413
32415
33401
33403
33404
33405
33408
33410
33411
33413
33415
34401
34403
34404
34405
34408
34410
34411
34413
34415

本系列の歩み

就役から50050系営業開始まで(1997年 - 2006年3月)

登場から直通運転開始前は伊勢崎線浅草口を中心とした地上線で使用された。4両固定編成は10000系列の2両編成と連結して6両編成で運用されることが多かった。

2002年(平成14年)、当年度増備車である31611F・31411F以降より、半蔵門線・田園都市線用の乗り入れ用機器が搭載された。10両編成時に先頭車となるクハ31600形・クハ34400形の床下にATC/S装置の設置や10両編成時の3号車となるモハ32400形に誘導無線アンテナの設置、乗務員室に3社間対応用列車無線送受話器設置や自動放送に乗り入れ先用データの追加などが実施された。その後、従来車両にも搭載改造が実施された。

2003年(平成15年)3月19日伊勢崎線の曳舟駅 - 押上駅間の開業と、帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)半蔵門線の押上駅 - 水天宮前駅間の開業に伴い、半蔵門線と東急田園都市線との相互直通運転を開始した。埼玉県北葛飾郡栗橋町(現・久喜市)の日光線南栗橋駅 - 神奈川県大和市の田園都市線中央林間駅までの走行距離は98.5 kmに及ぶロングランとなった。また田園都市線への乗り入れ開始により、東武の車両が営業運転としては初めて神奈川県内でも見られるようになった。

当初の直通列車の運行本数は通勤準急(現在の急行)が朝は4本、夕方は19本(平日のみ・土休日は区間準急で運用)、日中の区間準急(現在の準急)が1時間に3本と少なく、所要時間もかかったので利便性は高いものではなく、伊勢崎線内では準急(現在の区間急行)主体のダイヤ構成であった。

2004年(平成16年)当時、東武の直通運用編成は15本と東京メトロや東急に比べて運用編成が少なかった(東武乗り入れ対応編成は東京メトロ25本・東急は31本)ため、本系列は走行距離の精算の関係上、東急田園都市線⇔半蔵門線内折り返しの運用が多くなり、日中に東武線内に入線することが極めて少なかった。

前述したが、半蔵門線直通時は基本的に編成の末尾の車両番号2桁を揃えて使われていたが、車体広告編成は2003年夏季頃から6両・4両編成を組み替えて使用することが多いので、末尾の数字が揃わないことが多い。

50050系営業開始後(2006年3月以降)

地上線用に転用された30000系
(2008年8月 / 牛田 - 北千住)
行楽シーズンの臨時快速に充当される
地上線用30000系
(2008年10月 / 東武日光)
大型連休に30000系で運行される
臨時列車「フラワーエクスプレス」
(2010年4月 / 春日部)
東上線に転用された30000系
(2013年4月 / 朝霞)

2005年(平成17年)に本系列の後継となる直通対応車両50050系の投入が発表され、51051Fが同年10月に、51052Fが同年11月に搬入された。

51051F・51061F・51062F・51066Fの直通運転対応機器は新品だが、51052F - 51060F・51063F - 51065Fは本系列に搭載している機器を移設することとなり、2005年9月に31613F・31413Fの機器が取り外されている。

新たに埼玉県久喜市の伊勢崎線久喜駅 - 中央林間駅間 (94.8 km) の直通運転も加わり、早朝、深夜を除いて1時間に3本から6本と運用は大幅に増加したが、速達列車での運用(区間準急→急行)に変更されたため、運用編成は1本の増加のみ (13→14) となった。改正後も50050系の落成に合わせる形で本系列からの直通運転対応機器移設が順次進められた。

2009年9月時点での置き換え状況は以下の通りである。地下鉄乗り入れ編成は本系列2編成と50050系18編成の計20編成となり、平日、土曜・休日ともに17編成が運用される。

置き換え時期 機器供出元編成 機器供出先編成 機器供出先編成の
営業開始日
増備車 新品 51051F 2006年3月18日
2005年9月 31613F+31413F 51052F 2006年3月21日
2006年4月 31612F+31412F 51056F 2006年5月3日
2006年5月 31611F+31411F 51053F 2006年5月30日
2006年5月 31614F+31414F 51054F 2006年6月20日
2006年6月 31601F+31401F 51055F 2006年7月11日
2006年10月 31608F+31408F 51057F 2006年11月12日
2006年11月 31602F+31402F 51058F 2006年12月12日
2007年2月 31607F+31407F 51059F 2007年2月25日
2007年2月 31603F+31403F 51060F 2007年3月23日
2008年7月 新品 31603F+31403F 2008年7月6日
2008年12月 31604F+31404F 51065F 2009年4月13日
増備車 新品 51061F 2009年1月29日
増備車 新品 51062F 2009年1月29日
2009年1月 31605F+31405F 51063F 2009年3月1日
2009年2月 31610F+31410F 51064F 2009年4月2日
増備車 新品 51066F 2009年7月23日
2009年7月 31603F+31403F 51067F 2009年8月13日
2009年8月 31615F+31415F 51068F 2009年9月15日

地下鉄乗り入れから外された編成は種別表示の修正(区間急行・区間準急・快速・区間快速などの追加と急行・準急の削除)を行い、同年12月から宇都宮線や日光線(新栃木駅以南)などで運用を開始した。これにより5050系の置き換えが進められた。なお、宇都宮線での運用は2007年(平成19年)5月上旬に8000系に置き換えられた。また、地上運用復帰と同時に10000系列との併結運転も再開された。2008年(平成20年)3月現在、地下鉄半蔵門線・東急田園都市線直通運用(中央林間 - 南栗橋・久喜)のほかに、浅草 - 太田・新栃木までの区間急行・区間準急や日中の久喜 - 太田、南栗橋 - 新栃木、浅草 - 北千住間の普通などで運用されている。

50050系登場後も半蔵門線を走行する車両では唯一、編成を6両と4両に分割できる車両であることから、10両貫通編成が入線できない南栗橋/館林以北へ田園都市線・半蔵門線からの直通臨時列車を運行する際は本系列が使用されている。以下に運行実績を記す。

  • 2003年3月29日(往路) - 3月30日(復路)に半蔵門線押上開業と伊勢崎線への直通運転開始を記念して運転された「3社直通運転記念号」では、南栗橋から北は4両と6両に分割して下今市まで続行運転、4両は鬼怒川温泉行、6両は東武日光行として運転された。このときは東武日光の行先表示は用意されていたが、鬼怒川温泉の表示は設定されていなかったため、鬼怒川温泉行きは「臨時」表示だった。
  • 2005年から2010年まで大型連休に中央林間・長津田 - 太田間で運行されていた「フラワーエクスプレス」では、館林で伊勢崎寄りの4両を分割・併合して館林 - 太田間は6両で運行していた。

直通当初は田園都市線での急行表示は赤字のみで「急行」と表示されていたが、2006年3月18日の久喜への乗り入れ区間延伸および東武線内での急行種別使用開始に伴い赤枠に「急行」と表示されるようになった。一時期は押上始発で本系列を使用する列車に限り旧表示がまれにあったが、その後新タイプに統一された。

2006年度からは、直通運用に使用されている編成も車両の検査入場などに絡む短期間ではあるものの、6両編成は浅草口で、4両編成は主に宇都宮線で使用される(10000系との併結は行われない)ようになったが、前記したように、宇都宮線での運用は2007年5月上旬に8000系に置き換えられた。

2006年10月から2007年4月中旬まで、31604Fと31404Fの車体にパルシステム生活協同組合連合会の広告が貼付されていた。

地上線への転用については、弱冷房車の位置が東京メトロ車や東急車と違うこと[1]や、中間に組成される先頭車の運転台部分がスペースを取ることで混雑が悪化すること[2]などが理由として挙げられている。

本系列は東上線系統には配置されていなかったが、2011年1月26日に31601F・31401Fが森林公園検修区へ回送され[文献 7]、6月13日より東上線での営業運転を開始した[文献 8]。同年10月には31611F・31411Fが同様に森林公園検修区に転属し、同線で運用に就いている[文献 9]。前述したが、これは東上線車両の改修工事の効率化を目的としたものである。

東上線転属後はクハ36600形とクハ31400形号は付随車(サハ)に改造されており、10両固定編成化されている。ただし、乗務員室の撤去は実施されていない[文献 10]。また、先頭車の電気連結器の撤去、床下車両情報制御装置本体の更新や運転台計器類の液晶モニター化 (グラスコックピット) 、マスコンハンドルの交換、行先表示器や自動放送装置のプログラム変更なども実施されている[文献 11]

諸元補足

なお、250系は主回路制御方式や台車が本系列とほぼ共通のものが使用されている。

参考書籍

  • 東武電車研究会「私鉄車両ビジュアルガイド 東武鉄道」
  • 交友社鉄道ファン
    • 1997年2月号 新車ガイド「東武鉄道30000系」
  • 鉄道ジャーナル社『鉄道ジャーナル
    • 1997年3月号「東武鉄道30000系」

脚注

[ヘルプ]
  1. ^ 田園都市線内では東急車に合わせて東武車も8号車(モハ33600形)を朝ラッシュ時に弱冷房車にしていない場合が多い。一時期は東急側が東武に合わせて8号車を弱冷房車にしていた時期もあった。
  2. ^ 田園都市線の朝ラッシュ時上り列車において、特に混雑の激しい車両が4号車・5号車・8号車で、4号車と5号車が運転台のある車両(クハ34400形・クハ36600形)となっている。この対策として、東急5000系は大半の編成が4号車・5号車・8号車が6扉車となっている。

参考文献

  1. ^ a b c 上田, 忠男 (1997年2月1日), “東武鉄道30000系”, 鉄道ピクトリアル 47 (2) 
  2. ^ 花上, 嘉成 (1997年12月10日), “私鉄車両めぐり158 東武鉄道”, 鉄道ピクトリアル 47 (12臨増) 
  3. ^ a b 稲葉, 克彦 (2008年1月10日), “東武鉄道 現有車両プロフィール2008”, 鉄道ピクトリアル 58 (1臨増) 
  4. ^ 交友社「鉄道ファン」2012年3月号「THE TOBU RAILWAY WORLD」記事。
  5. ^ 今, 和昌 (1997年10月10日), “東武鉄道30000系”, 鉄道ピクトリアル 47 (10臨増) 
  6. ^ 交通新聞社「鉄道ダイヤ情報」2011年10月号「私鉄車両のうごき」記事参照
  7. ^ 東武30000系31601編成+31401編成が森林公園検修区へ - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2011年1月26日
  8. ^ 東武30000系,東上線での営業運転を開始 - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2011年6月14日
  9. ^ 交通新聞社「鉄道ダイヤ情報」2012年4月号私鉄車両のうごき記事参照。
  10. ^ 交通新聞社「鉄道ダイヤ情報」2011年10月号「私鉄車両のうごき」記事参照
  11. ^ 交友社「鉄道ファン」2012年3月号「THE TOBU RAILWAY WORLD」記事参照。