東武20000系電車

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東武20000系
(20050系・20070系[1]を含む)
東武20000系電車(2008年4月27日/姫宮 - 東武動物公園)
東武20000系電車
(2008年4月27日/姫宮 - 東武動物公園)
編成 8両
営業最高速度 東武線内 100 km/h
日比谷線内 80 km/h
設計最高速度 110 km/h
起動加速度 3.3 km/h/s
減速度 3.7 km/h/s(常用最大)
4.5 km/h/s(非常)
全長 18,000 mm
全幅 2,874 mm
全高 4,145 mm
軌間 1,067 mm
電気方式 直流1,500 V
架空電車線方式
主電動機 20000系 直流複巻電動機 TM-83
20050系・20070系 三相交流誘導電動機 TM-92
主電動機出力 20000系 140 kW
20050系・20070系 150 kW
歯車比 20000系 5.44
20050系・20070系 6.21
制御装置 20000系 AFE式主回路チョッパ AFE2(東洋電機製造製)
20050系・20070系 GTOサイリスタ素子方式VVVFインバータ ATR-H8150-RG642A(東洋電機製造製)
制動方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置 東武形ATS新CS-ATC
製造メーカー 東急車輛製造
アルナ工機

東武20000系電車(とうぶ20000けいでんしゃ)は、1988年昭和63年)3月25日に運行を開始したした東武鉄道通勤形電車伊勢崎線帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄日比谷線との直通運転用として、2000系の置き換えのために製造された。全長は乗り入れ先の日比谷線の規格に合わせて18 mとなっている。

本項では、20000系[1]のマイナーチェンジ車として1992年平成4年)12月29日に運行を開始した5扉車連結の20050系電車[1]1997年(平成9年)3月25日に運行を開始した、20050系を全車3扉車とした20070系電車[1]についても記述する。

なお、個々の編成を表す場合は浅草中目黒寄り先頭車の車両番号の末尾に「F」(「編成」を意味する英語Formationの頭文字)を付して表記する。

概要

非冷房車であり、かつ老朽化していた日比谷線直通用の2000系を置き換える目的で製造された。ほぼ同時期に導入された10030系に準じて、ステンレス製軽量車体構造およびボルスタレス台車が採用された。両開き3扉車の窓配置はdD2・2D2・2D1と本系列独特の配置としている。主回路制御は有楽町線直通用の9000系と同様に、AFE(自動界磁励磁制御)式主回路チョッパ制御を採用している。主電動機は10000系列との共通の、出力140 kW直流複巻電動機を採用している。1992年までに8両編成13本(104両)が落成した。

1988年からは営団でも車両冷房を開始することになったが、日比谷線では車両の更新も兼ねており、まずこの20000系が最初に営業運転を開始し、次いで営団03系東京急行電鉄1000系の順で営業運転を開始した。

その後、編成の前後各2両を5扉車とし、主回路制御にGTOサイリスタ素子によるVVVFインバータを採用するとともに、LED行先表示器液晶車内案内表示器シャープ製。5扉車の増設ドアを除く全ドア配置)、ドアチャイムなどを装備した20050系が1992年12月29日より運行を開始した。20050系は8両編成8本(64両)が在籍し、先頭車の正面には5扉車であることを示す「5DOORS」マークを掲出する。このうち液晶表示器は維持費がかかり、液晶自体の劣化が進んだため、1999年に9050系のものとともに撤去し、その位置は広告枠としたが、2010年末頃から10000系修繕車と同様のLEDスクロール式表示器が千鳥配置(左右交互配置)されている[要出典]。20050系の導入当初は東武線内では5扉開閉での運用を行っていなかったが、1993年3月1日から日比谷線03系とともに5扉開閉を開始した。この時は、以降の混乱を避けるため同年2月26日から2月28日まで朝ラッシュ時の8本の列車のみで試験的に実施していた。2014年時点での5扉車の3扉開閉は、整列乗車のために始発駅でのみ行われ、発車後に車掌より次の駅から5扉すべて開閉する旨のアナウンスがなされている。

2000年3月8日に中目黒駅構内で発生した脱線衝突事故により、21852Fの中間車2両(モハ23852・モハ24852)の車体が2001年4月に東急車輛製造において代替製造された。これは修理扱いで事故による廃車とはしていない[要出典]

さらに編成両端の5扉車を3扉車に戻し、シングルアーム式パンタグラフ30000系に準じたLEDスクロール式車内案内表示器(千鳥配置)を装備した20070系が1997年3月25日より運行を開始した。8両編成3本(24両)が在籍しているが、これらは置き換えではなく列車増発用として製作された。この頃から全車両の車体側面部に「日比谷線 直通」と表記したプレートを貼付するようになった。

これら20000系列の車両は、すべて乗り入れ先の日比谷線の規格に合わせて18 m級車体である。編成はすべて、制御車電動車のみのMT比6M2Tで構成されている。

系列の違いによる運用の区別はなく、全編成共通で東武車の運用(運行番号の末尾「T」)で使用されている。

定期列車の走行区間は、南栗橋 - 北千住 - 日比谷線中目黒間であり、2013年3月15日まで行われていた日比谷線の反対側の直通先、東急東横線への乗り入れはなかった。日比谷線への直通列車のほか、東武線内のみを走行する列車や、走行距離の調整で日比谷線内のみを走行する列車もある。いずれも各駅停車で運行される。

20000系は行先表示器字幕は登場時、「普通」表示が入ったものと行先のみの2種類が用意された[2]。2009年のダイヤ改正に備えて、「南千住」を加えローマ字を付加したものに交換された。

仕様

20000系

20000系のAFEチョッパ制御装置

20050系・20070系

20050系
(2007年3月24日 / 西新井)
20070系
(2008年4月27日 / 姫宮 - 東武動物公園)
  • 制御装置:GTOサイリスタ素子方式VVVFインバータ ATR-H8150-RG642A(東洋電機製造製)
  • 制動装置:回生ブレーキ併用全電気指令式電磁直通空気ブレーキ (HRD-2R)
  • 駆動装置:TD撓み板継手中実軸平行カルダン (TD-88)
  • 主電動機:三相交流かご形誘導電動機 TM-92 出力150 kW
  • 補助電源装置:東芝製GTO素子方式SIV (INV033-A0) 140 kVA
  • 起動加速度:3.3 km/h/s
  • 減速度:3.7 km/h/s
  • 歯車比:6.21

20050系から自動放送装置を設置した。伊勢崎線内・日比谷線内ともに女性の声で英語放送にも対応している。伊勢崎線内では当初男性の声であったが、2011年頃に50050系などと同じ女性の声に更新され、英語放送に対応した。なお日比谷線内での自動放送は東京メトロ発足後しばらく使用されていなかったが、2004年秋頃に使用を再開した。

20070系からパンタグラフをシングルアーム形に変更。さらに補助電源装置は東芝IGBT方式SIV (190 kVA) に変更の上容量増強した。車体では、戸閉装置を変更し、側扉のガラスを複層ガラスに変更した。

編成表

 
← 浅草・中目黒
南栗橋 →
形式 クハ21800形
(Tc1)
モハ22800形
(M1)
モハ23800形
(M2)
モハ24800形
(M1)
モハ25800形
(M3)
モハ26800形
(M1)
モハ27800形
(M4)
クハ28800形
(Tc2)
搭載機器   CHOP SIV1,CP CHOP CP,CP CHOP SIV1  
車両番号 21801

21813
22801

22813
23801

23813
24801

24813
25801

25813
26801

26813
27801

27813
28801

28813
形式 クハ21850形
(Tc3)
モハ22850形
(M5)
モハ23850形
(M2)
モハ24850形
(M7)
モハ25850形
(M3)
モハ26850形
(M7)
モハ27850形
(M6)
クハ28850形
(Tc4)
搭載機器   VVVF SIV1,CP VVVF CP,CP VVVF SIV1  
車両番号 21851

21858
22851

22858
23851

23858
24851

24858
25851

25858
26851

26858
27851

27858
28851

28858
形式 クハ21870形
(Tc1)
モハ22870形
(M1)
モハ23870形
(M2)
モハ24870形
(M3)
モハ25870形
(M4)
モハ26870形
(M3)
モハ27870形
(M5)
クハ28870形
(Tc2)
搭載機器   VVVF SIV2,CP VVVF CP,CP VVVF SIV2  
車両番号 21871

21873
22871

22873
23871

23873
24871

24873
25871

25873
26871

26873
27871

27873
28871

28873
凡例
  • CHOP:主回路チョッパ制御装置
  • VVVF:VVVFインバータ制御装置
  • CP:空気圧縮機
  • SIV1:GTO式静止形インバータ (140 kVA)
  • SIV2:IGBT式静止形インバータ (190 kVA)

上記のデータは鉄道図書刊行会『鉄道ピクトリアル』2008年1月臨時増刊号「東武鉄道特集」による。

付記

  • 非常用ドアコックは、地上専用車とは異なり東京メトロの車両と同じものが使用されている。また、非常通報ボタンの下にも東京メトロの車両と同じ注意書きプレートが掲出されている。
  • かつては車内に東京メトロ・東京都交通局都営地下鉄)の路線図(メトロネットワーク)は掲出されていなかった。
  • 一部の編成においては車体にラッピング広告が掲出されることがある。
  • 20000系21803Fは、2007年11月10日から同年11月30日までの期間限定で「東武鉄道創立110周年記念トレイン」として運用され、車内には同社の歴代車両のポスターが掲出された。
  • 1995年にアルナ工機で製造された伊予鉄道610系電車は前面形状こそ独自設計の非貫通型であるが、側面窓配置は20000系3扉車に準じている。

今後の予定

2014年4月30日、東武鉄道は東武スカイツリーライン(伊勢崎線浅草 - 東武動物公園間の路線愛称)と日比谷線とを相互直通する列車の車両新製について発表した[3]。2016年度から2019年度にかけて現行の車両をすべて置き換え、3扉車と5扉車が混用される東武スカイツリーラインと日比谷線とを直通する列車の車両を4扉車に統一する。新型車両は20 m車体7両編成となることが発表されている。形式称号は未定。また、同時に東京メトロも近畿車輛が一括受注の新型車両を導入し[4]、日比谷線のホームドア設置を進める。なお、20m4扉車投入後の現行車両の処遇は東武・東京メトロのいずれも発表していない。

脚注

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  1. ^ a b c d 東武では同一系列内の区分に関して「型」の表記を使用しており、本系列においてはそれぞれ20000型・20050型・20070型と表記される。
  2. ^ 「普通」表示は主として東武線内のみの運用で使用される。
  3. ^ “東京メトロ日比谷線、東武スカイツリーラインに新型車両を導入します” (PDF) (プレスリリース), 東武鉄道, (2014年4月30日), http://www.tobu.co.jp/file/pdf/78be17d15a03c82a157c34f6baeae7f2/140430_2.pdf?date=20140430135236 2014年4月30日閲覧。 
  4. ^ 東京地下鉄株式会社殿日比谷線新型車両受注に関するお知らせ 近畿車輛プレスリリース 2014年11月6日

外部リンク