相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断

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相棒 -劇場版IV-
首都クライシス 人質は50万人!
特命係 最後の決断
監督 橋本一
脚本 太田愛
製作 桑田潔
佐藤凉一
伊東仁
遠藤英明
西平敦郎
土田真通
製作総指揮 早河洋
西新
出演者 水谷豊
反町隆史
仲間由紀恵
及川光博
石坂浩二
北村一輝
山口まゆ
鹿賀丈史
音楽 池頼広
撮影 会田正裕
編集 只野信也
制作会社 東映東京撮影所
東映テレビ・プロダクション
製作会社 「相棒-劇場版IV-」パートナーズ
配給 東映
公開 日本の旗 2017年2月11日
上映時間 120分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ
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相棒 -劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断』(あいぼう げきじょうばん フォー しゅとクライシス ひとじちはごじゅうまんにん! とくめいがかり さいごのけつだん)は、2017年2月11日に全国東映系にて公開された日本映画

概要[編集]

テレビ朝日系の刑事ドラマシリーズ『相棒』の劇場版第4作となり、劇場版としては、前作『相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』より約2年10か月ぶりとなる。杉下右京の相棒が、甲斐享(成宮寛貴)から冠城亘(反町隆史)に変わって以降の劇場版である。前作に引き続いて右京の元相棒の神戸尊(及川光博)が登場しており、今作も前作に引き続いて新旧の相棒が同一作に登場する。また、season14 最終話にて警察学校へ異動した米沢守(六角精児)も登場するが、今回は従来の鑑識課としてではなく、警察学校の教官として登場する。

2010年の『相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』以来のテレビシリーズ放送の真っ只中での劇場版公開となり、season15 第13話と第14話では前後編として、冠城が法務省出向時代のseason14当時を回想する形で本作の約1年前の出来事が描かれ、2017年2月1日と8日に放送された。また、本作に登場する人物も複数登場している。なお、監督と脚本は本作同様、橋本一太田愛が担当している。

キャッチコピーは、「その未来さきには、なにがある?」「追いつめるのは、真実の愛。」「あなたは、生きるべきです。」、「命をかけても、守りたいものがある。」。

時系列はseason15 第2話と第3話の間の2016年に位置づけられている。

今作は北九州フィルムコミッション(KFC)の協力を受け、撮影開始から1か月ほど経過した2016年6月中旬頃より福岡県北九州市を中心に撮影を行った。

興行通信社による全国映画動員ランキングで初登場1位を獲得した。全国347劇場で公開され、公開から2日間で、動員31万6539人、興収4億174万3800円を記録。これは、今年に入って公開された邦画・洋画の中で1番の成績であり、2008年の『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』をも越えるシリーズ最高のオープニング興収成績となっている。[1]

あらすじ[編集]

英国にてとある屋敷にて日本領事館関係者がほぼ全員毒殺されると言う凄惨な事件が起こった。犠牲となった駐英日本大使館の参事官の娘に当たる少女が唯一の生き残りだったが、その少女も国際犯罪組織によって誘拐されていた。しかし、当時の駐英大使と日本政府は“高度な政治的判断”によって、その誘拐事件を闇に葬っていた。

事件から7年。東京のとある場所にて社美彌子からの指示により特命係の杉下右京と冠城亘は、国連犯罪情報事務局・元理事のマーク・リュウに同行していた。彼は一線を退いてからも国際犯罪組織バーズのリーダー=レイブンを長年追っており、日本にレイブンが潜伏しているという情報を得て香港から来日、美彌子と知人であった事もあり、彼女を通して特命係を紹介され、共にレイヴンの調査に当たっていたのだった。リュウの携帯に部下の一人であったロイ・モリスから連絡が入り、「レイヴンに関する情報を入手した。だが追われている」との事であった。彼から居場所を聞き出すと降り頻る雨の中特命係の二人に居場所を教えつつその現場に向かう。リュウは電話でモリスから「天谷克則という男を調べてほしい」と言われ、その先の話を聞こうとした矢先、首に黒い羽のタトゥーを入れた男に殺害されてしまう。

翌日、右京はリュウと共にモリスと行く予定であった食事に代わりに同行するが、そこで次々と人が異物混入によって倒れてしまい、リュウも被害に遭ってしまった。その直後、何者かに外務省のホームページをハッキングされてしまう。ハッキングした犯行グループは、7年前に誘拐した少女=鷺沢瑛里佳の現在の姿を動画で公開すると同時に「7年前、日本政府は我々の要求を無視した。今回拒否すれば、大勢の人々が見守る中で、日本人の誇りが砕け散るだろう」というメッセージと700万ユーロ=約9億円の身代金を要求して来たのだ。しかし、日本政府は、近々行われる国際平和会議を強く意識しており、テロに屈服しない体裁を示す事に拘り、またしてもその要求を突っぱね、断乎として戦うことを表明。これによって瑛里佳は2度も国に見捨てられた事となってしまう。そんな中特命係の2人は独自に捜査に乗り出し、幸い軽症で事なきを得たリュウと、元鑑識の米沢守、警察庁の神戸尊らに協力を依頼、彼等と共に事件解決に向けて奔走。その仮定でバーズのアジトを突き止め、更には瑛里佳を発見するに至る。そしてそこから天谷克則は、かつてとある島に国からの命により"南洋開拓団壮行会"として派遣された人間の子供であった事、そこで先の戦争時に国に見捨てられ、その事を後にバーズのリーダーであるレイヴンとなる息子に教えていた事、瑛里佳がそのレイヴンに7年もの間、育てられていた事、そこからレイヴンのルーツ等数々の真実を亘と共に知ることになる。 更には世界の要人を招いて国際平和会議が開かれる日であった。 「大勢の人々が見守る中で、日本人の誇りが砕け散る」。右京はこれまでに発覚したいくつもの真実を一つに纏め上げた上でこの言葉の真の意味を理解した。それは東京・銀座、奇しくも開拓団がかつて国からの激励と期待を背負い送り出された場所で50万人以上の見物客が集まる世界スポーツ競技大会の日本選手団の凱旋パレードへの無差別大量テロを仕掛け、国そのものに復讐をする計画だったのだ。 これを知った右京はパレードの中止までには至らせられなかったものの、警備を最大限に強化させるよう警察幹部を説得、承認させると亘と共に伊丹たち捜査一課と協力を得ながら、再び事件解決に奔走していく。

登場人物[編集]

メインキャラクター[編集]

杉下 右京
演 - 水谷豊
警視庁特命係係長・警部で、警視庁一の切れ者の警察官である。東大卒業後にキャリアとして警察庁に入庁した。その後、警視庁に出向となり、捜査二課で活躍していたものの、ある事件をきっかけに特命係へ異動となる。抜群の推理力と好奇心から真実を追求するあまり上層部に疎まれているが、難事件を解決に導いている。
冠城 亘
演 - 反町隆史
警視庁特命係巡査。元法務省刑事局総務課企画調査室室長。当初は法務省キャリア官僚として警視庁に出向していた。しかしとある事件で捜査にのめり込みすぎた結果、法務省を事実上クビとなり退官した。その後、警視庁に正式に警察官として配属された。当初は広報課に配属されながらも、荒技で特命係への異動を実現させた凄腕を持つ。
神戸 尊
演 - 及川光博
警察庁長官官房付・警視。元特命係警部補。かつては右京のスパイとして、特命係に配属されたが、共に行動していくうちに右京との信頼関係を築いていき、スパイとしての立場を捨てて、右京の真の相棒として活躍。その後はとある事件を機に現在の役職に異動したが、劇場版Ⅲに引き続き、今作でも登場しており、右京との交流は途絶えておらず、本作でも右京の手助けをしている。
社 美彌子
演 - 仲間由紀恵
警視庁総務部広報課課長。警察庁のキャリア官僚から内閣府内閣官房内閣情報調査室へ総務部門主幹として出向した後、現在に至る。広報課に所属していた際に亘に自らの秘密との取引として、亘を特命係へ異動させるよう峯秋に働きかけた。マーク・リュウとは、内閣情報調査室勤務時代の旧知である。
甲斐 峯秋
演 - 石坂浩二
警察庁長官官房付、元警察庁次長。右京の前相棒、甲斐享の実父。かつては警察庁No.2である次長の地位にあったが、享の不祥事の影響で現在の役職に降格させられた。しかし、組織内での影響力は健在で、それらを行使して右京の捜査の妨害をする事もあれば、手助けする事もある。右京個人の能力は厄介としながらも高く評価しており、時にはそれをも利用する。美彌子からの依頼で亘の特命係への異動にも関与した。
本作では、右京がパレードがテロリストから狙われるのを危惧して警備を強化するよう、警察幹部らに進言した際、その進言に賛同し、半ば、鶴の一声を上げたことで他の幹部達が同意させる切っ掛けを作る等をして特命係を手助けしている。
伊丹 憲一
演 - 川原和久
警視庁刑事部捜査一課刑事・巡査部長。捜査に幾度となく首を突っ込んでくる特命係とは何かと張り合うことがあり、疎ましく思っている。目つきと柄が悪いが、正義感が強く、警察内部の権力争いには批判的で、内村や中園に反抗することもある。本作では、体を張って本作の事件の実行犯の一人と格闘を展開する。
芹沢 慶二
演 - 山中崇史
警視庁刑事部捜査一課刑事・巡査部長。伊丹とコンビを組む捜査一課の刑事。伊丹とともに特命係を邪魔者扱いしながら、右京の推理力を内心では認めており、伊丹には隠れて、時には口を滑らせてしまい、特命係に情報提供することもある。亘のことを警戒している模様。伊丹同様、本作では、体を張って本作の事件の実行犯の一人と格闘する。
角田 六郎
演 - 山西惇
警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課長・警視。「暇か?」と言って現れ、特命係の部屋でコーヒーを飲みながら油を売ったり、特命係に雑用を頼んだりしている。しかし、何かと右京の手助けをするなど、数少ない特命係の理解者でもある。また、暴力団の取締や麻薬捜査に関しては一流の腕を持っている。
米沢 守
演 - 六角精児
警視庁警察学校教官。警視庁刑事部鑑識課にいた頃は右京と馬が合い、特命係への捜査協力を惜しまない、特命係の強い味方として登場していた。season14 最終話で異動している。現場に戻ることを希望しているため、上層部から睨まれることのないよう特命係との協力を避けようとしている。
大木長十郎小松真琴
演 - 志水正義久保田龍吉
警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課 巡査部長。角田課長の部下。体格が大きい方が、小松、体格が小さい方が、大木である。いつも、特命係の窓を覗き込んでいるが、特命係には嫌悪しておらず、共に捜査に当たることもしばしば。
大河内 春樹
演 - 神保悟志
警視庁警務部人事第一課・首席監察官・警視正。警視庁内部の警察官の不正を主に捜査している。特命係は規律を無視する存在であるため度々目を光らせている。しかし、その存在と実力を評価しており、特に右京の能力を認めている。また尊とは旧知の仲で、彼のことを度々気にかけている。
内村 完爾
演 - 片桐竜次
警視庁刑事部刑事部長・警視長。捜査一課をはじめとする刑事部をまとめる責任者。組織の秩序を乱している特命係を目の敵にする頑固者で面子を重視する。面倒ごとは自ら手を下さず、部下である中園に任せている。
中園 照生
演 - 小野了
警視庁刑事部参事官・警視正。内村の腰巾着として面倒ごとを押し付けられている。特命係には刑事部への事件に首を突っ込んでくるため排除しようとしている。しかし、右京の能力は評価している。
月本 幸子
演 - 鈴木杏樹
小料理屋「花の里」女将。とある事件を起こし、特命係に逮捕された事が切っ掛けで特命係と交流を持つようになり、その過程で現在の職に落ち着いた。
本作では、右京がとある事が切っ掛けで被弾し、入院した際、共に病院の集中治療室の前で待っていた際、亘に対して、気丈に振る舞い、亘を励ます言動をしている。

ゲストキャラクター[編集]

“黒衣の男”/土橋 紘一
演 - 北村一輝[2]
国際犯罪組織「バーズ」のメンバー。リーダー格の"レイブン"として警察にマークされている。マーク・リュウと共にバーズを追っていた国連犯罪情報事務局員のロイ・モリスを殺害した。首筋に黒い羽のタトゥーがあることが特徴。
鷺沢 瑛里佳
演 - 山口まゆ[2](10歳:内田未来[3]
在英日本大使館の参事官令嬢。10歳の時に「バーズ」のメンバーに誘拐され、行方不明になっていた。が、実際にはバーズのリーダー、レイブンに7年もの間育てられ、バーズの他のメンバー共、親しい間柄となっており、半ばバーズのメンバーの一人として活動をしていた。また、7年前の集団毒殺事件の際の唯一の生存者だが、実際はバーズのメンバーの一人に毒とは知らずに手渡されていた物を飲み物に入れ、殺害に加担させられていた。後にバーズから捨てられた後、特命係に保護され、一度は警察に連れて行かれたが、抜け出してレイブンの犯行を止めるため、奔走する。
マーク・リュウ/天谷克則
演 - 鹿賀丈史[2]
国連犯罪情報事務局の元理事。長年調査してきたバーズを追って香港から来日する。元部下のロイ・モリスの伝言をもとにレイブンの正体を追う。美彌子とは知人同士で、特命係の二人とともに行動する。
その正体はロイ・モリスが調べるように頼んでいた天谷克則その人であり、バーズのリーダーのレイブンでもある。かつて国からの命により"南洋開拓団壮行会"の一員として派遣されていた女性の子供であり、戦時中、突如国から軍が撤退してしまい、戦火の中を逃げ惑わされる羽目になった挙げ句、親を失ったばかりか、国から死亡扱いを受けていた。その後、闇ルートによって今のマーク・リュウとしての国籍、戸籍を入手、外国人として生きてきていた。
山崎 哲雄
演 - 菅原大吉
警察庁警備局局長。警備局は国内外の要人警護やテロの捜査を担当している。警察の代表として、バーズへの対応を決定する協議に参加。佐橋副総理と同様に、バーズの犯行声明を日本国家に対するテロ予告であると断定し、テロ対策の警備を敷くことを命じる。
折口 洋介
演 - 篠井英介
内閣官房副長官。佐橋副総理や山崎警備局長とは異なり、バーズの犯行声明をテロだと断定することに懐疑的な姿勢を示し、要求を飲んで人質の解放を優先する立場をとり、佐橋らに度々意見をする。
ロイ・モリス
演 - ダンテ・カーヴァー
国連犯罪情報事務局職員。元理事のリュウの部下のもとでレイブンを追う。「天谷克則という人物を調べてほしい」という言葉を残し、レイブンの情報を掴んだ直後に射殺される。
佐橋 健作
演 - 益岡徹
副総理。強硬な姿勢で現政権を牽引。バーズの犯行声明を日本国家に対するテロ予告とすり替えて、テロに屈しない日本を国際社会にアピールするため、身代金の要求を拒否する。
岩井 孝信
演 - 江守徹
鷺沢瑛里佳誘拐事件発生時の駐英大使。犯人グループからの身代金の要求を拒否するよう進言した張本人。現在は環太平洋評議会専務理事として活躍。
天谷 光代
演 - 佐々木すみ江
天谷克則の従姉。右京と亘に天谷克則の過去に関する情報と彼の生い立ちを明かした。
ジェイ/滝口 淳
演 - 石田法嗣
「バーズ」のメンバー。ハッカーとして活動する。不正アクセス禁止法違反で逮捕歴がある。
ヘロン/小川 勉
演 - 川村進
「バーズ」のメンバー。武闘派であり、化学兵器を取り扱う技術者でもある。
ホーク/川瀬 隆史
演 - 城戸裕次
「バーズ」のメンバーで、ヘロンの相棒。武闘派であり、車の運転も担当する。
デニス・コナー
演 - ドン・ジョンソン[4]
「バーズ」のメンバー。7年前の鷺沢瑛里佳誘拐事件の実行犯で、人種差別による侮蔑と排他的な扱いを受けて傷付いていた瑛里佳に父親を含む彼女自身の関係者を殺害するよう仕向けて殺害させていた。事件2日後にロンドン郊外で射殺体となって発見された。

スタッフ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『劇場版IV』初登場1位 シリーズ歴代最高記録でスタート”. ORICON STYLE (2014年3月15日). 2017年10月18日閲覧。
  2. ^ a b c 『相棒-劇場版-IV』来年2・11公開 映像も初解禁 ORICON STYLE 2016年9月22日
  3. ^ 新着情報 - ニチエンプロダクション
  4. ^ 特捜刑事マイアミ・バイス」などに出演した同名の俳優とは別人

外部リンク[編集]