ありがとう (テレビドラマ)
ありがとう | |
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ジャンル | テレビドラマ |
作 | 平岩弓枝 |
出演者 | 各シリーズを参照 |
音楽 | 平井哲三郎 |
製作 | |
プロデューサー | 石井ふく子 |
制作 | TBS、テレパック |
放送 | |
放送国・地域 | ![]() |
放送枠 | TBS木曜8時枠の連続ドラマ |
第1シリーズ(婦人警官編) | |
出演者 | 水前寺清子 石坂浩二 山岡久乃 |
オープニング | 水前寺清子「ありがとうの歌」 |
放送期間 | 1970年4月2日 - 10月22日 |
放送時間 | 木曜20:00 - 20:56 |
放送分 | 56分 |
回数 | 30 |
第2シリーズ(看護婦編) | |
出演者 | 水前寺清子 石坂浩二 山岡久乃 |
オープニング | 水前寺清子「ありがとうの歌」 |
放送期間 | 1972年1月27日 - 1973年1月18日 |
放送時間 | 木曜20:00 - 20:56→20:00 - 20:55 |
放送分 | 56分→55分 |
回数 | 52 |
第3シリーズ(魚屋編) | |
出演者 | 水前寺清子 石坂浩二 山岡久乃 |
オープニング | 水前寺清子「ありがとうの歌」 |
放送期間 | 1973年4月26日 - 1974年4月25日 |
放送時間 | 木曜20:00 - 木曜20:55 |
放送分 | 55分 |
回数 | 53 |
第4シリーズ(カレー屋編) | |
出演者 | 京塚昌子 佐良直美 山岡久乃 |
オープニング | 佐良直美「ありがとう」 |
放送期間 | 1974年5月2日 - 1975年4月24日 |
放送時間 | 木曜20:00 - 20:55 |
放送分 | 55分 |
回数 | 52 |
『ありがとう』は、1970年から1975年までTBS系で放送されたテレビドラマ。制作はテレパック。
概要[編集]
ホームドラマ全盛期の1970年代を代表するテレビドラマで、同年代に放送された『時間ですよ』や『肝っ玉かあさん』と共に“ドラマのTBS”の象徴的作品のひとつである。脚本の平岩弓枝とプロデューサーの石井ふく子の組み合わせは、『肝っ玉かあさん』を手掛けたゴールデンコンビで、『肝っ玉かあさん』と並んでホームドラマの金字塔を打ち立てた。シリーズ最高視聴率は、民放ドラマ史上最高の56.3%を記録した。
第1シリーズから第3シリーズまでは、水前寺清子と山岡久乃の母と娘の日常生活、石坂浩二との恋、その家族や近所の人々を描いた。石井はこのドラマを構想以来、水前寺がTBSに歌の仕事に来るたびに局内の女子トイレで待ち構えて口説き、歌手しかやらないという水前寺をついに出演させた[1]。第3シリーズをもって、水前寺が歌手活動に専念したいとの意向で降板したため、第4シリーズは大幅に配役が変更され、京塚昌子と佐良直美が母娘を演じた[注 1]。しかし、視聴率が大幅に下がったことや、TBS系列の準キー局が朝日放送から毎日放送へとネットチェンジしたことなどもあって、結局第4シリーズで終了した。
1975年には姉妹編ともいえる『明日がござる』が制作され、水前寺(相手役は荻島眞一)と山岡は、嫁と姑の配役であった。
シリーズ[編集]
第1シリーズ(婦人警官編)[編集]
下町の保育園に母親の勝と居宿している光は、殉職した警察官の父を尊敬していた。周囲の心配をよそに、婦人警官を志し、親友の香子、次代と共に警察学校の試験に合格する。やがて、配属先の上野署の刑事であり幼馴染の進矢と光は廻りの人達に支えられつつ2人の愛を育んでいく[2]。
配役[編集]
- 四方光(よも ひかる)
- 演:水前寺清子 主人公。新米婦人警官。高校を卒業後、裁縫と料理の専門学校に通っていたが、母親に内緒で専門学校をやめて警察学校に入学する。警察学校卒業後に上野署へ配属された。
- 段進矢(だん しんや)
- 演:石坂浩二 幼い頃に九夫婦に引き取られて育った。現在は上野署の刑事。
- 四方勝(よも かつ)
- 演:山岡久乃 保育園で母子住み込みで働いている。鬼のお勝と呼ばれている。夫は刑事だったが過労が元で殉職しており、光が婦人警官となることをなかなか許せずにいた。静香とは子供の頃からの親友。
- 九玉造(いちじく たまぞう)
- 演:伊志井寛 九保育園の園長。
- 九静香(いちじく しずか)
- 演:乙羽信子 玉造の後妻。
- 堀江比奈子(ほりえ ひなこ)⇒杉本比奈子
- 演:長山藍子 豆せん(煎餅屋)の長女。香子を溺愛しており、親バカならぬ姉バカである。
- 杉本公一(すぎもと こういち)
- 演:児玉清 豆問屋の若旦那。比奈子と結婚してから煎餅屋に住む。
- 堀江香子(ほりえ きょうこ)
- 演:和泉雅子 清子を尊敬する新米婦警で比奈子の妹。清子の下ですり係の講習を受ける。
- 洞外次代(どうがい つぎよ)
- 演:沢田雅美 光の同期。新米婦警。上野署勤務。
- 鶴田清子
- 演:奈良岡朋子 署内でも人望の篤い女刑事。鶴長(つるちょう)さんと呼ばれている。義理の弟がぐれて問題を起こし、中川に右胸を撃たれて殉職する。
- 松平雪乃(まつだいら ゆきの)
- 演:佐良直美 進矢に好意を持つようになる。本庁捜査一課の女刑事。
- 青年
- 演:西田敏行
- 酔っ払い
- 演:奥村公延
- 洞外大介(どうがい だいすけ)
- 演:中村俊一 次代の父親。質店を経営している。
- 洞外きく(どうがい きく)
- 演:初井言榮 次代の母親。
- 洞外三千介(どうがい みちすけ)
- 演:宇佐美豊 次代の弟。
- 田中史代(たなか ふみよ)
- 演:長内美那子 九保育園の保育士。夫は船乗りである。
- 正司良二(しょうじ りょうじ)
- 演:岡本信人 九保育園の保育士見習い。元々は家出人である。
- 石川千代(いしかわ ちよ )
- 鶴田衛(つるた まもる)
- 演:有川博 清子の実の弟。
- 鶴田文夫(つるた ふみお)
- 演:山崎猛 清子と衛の異母弟。定職につかず、姉や兄の持ち物を勝手に質入れしたり母親の預金を引き出そうとするなど素行が悪い。飲み屋で知り合った石田と中川に外国人相手のガイドのような仕事と言われて雇われるが、知らぬうちに麻薬の運び屋として使われてしまう。
- 鶴田兄弟の父
- 演:加藤嘉
- 鶴田兄弟の母
- 演:日高ゆりえ 後妻のため実子は文夫のみである。
- 吉川美沙子(よしかわ みさこ)
- 演:桜むつ子 進矢の実の母。玉造の妹。
- 比奈子の叔父
- 演:浮田左武郎 夫婦で青森から上京し、比奈子に見合い話をもってきた。
- 比奈子の叔母
- 演:本間文子
- 史代の兄
- 演:大塚国夫
- つね子
- 演:大鹿次代 煎餅屋の近所の主婦。豆腐屋。以前は玉造のことがすきだった。
- 杉本きぬ子
- 演:織賀邦江 公一の母。公一の父である夫は一切出演しない。
- 松本刑事部長
- 演:織本順吉
- 上野署少年係主任
- 演:下川辰平
- スリ係刑事
- 演:高木均
- 上野署刑事課主任
- 演:中台祥浩
- 上野署捜査課刑事
- 演:野村明司
- 松平定利
- 演:神田隆 雪乃の父。
- 松田喬
- 演:福田豊土
- 松田幸子
- 演:原ひさ子 喬の母。
- 警察学校生徒
- 酒屋
- 演:円谷文彦
- 家出少年
- 演:福崎和広
- 家出少年の母
- 演:石井富子
- 行商のおばあさん
- 演:小峰千代子
- 町工場の社長
- 演:柳谷寛
- 昭吉
- 演:石田茂樹 植木屋。清子に離れを貸している。
- 植木屋の女房
- 演:入江杏子
- バーのマダム
- 演:斉藤美和
- 石田
- 演:田村保 麻薬の密売人。バラバラ殺人事件の犯人。
- 中川
- 演:荒川保男 麻薬の密売人。文夫と二人で九保育園に立て籠った際、投降を呼び掛けていた清子を撃ってしまう。
- あけみ
- 演:青柳美枝子 ホステス。石田の女。
【その他の出演者】
スタッフほか[編集]
- 作:平岩弓枝 / 演出:川俣公明 / 音楽:平井哲三郎 / プロデューサー:石井ふく子
- 主題歌「ありがとうの歌」(歌:水前寺清子 / 作詞:大矢弘子 / 作曲:叶弦大 / 編曲:小杉仁三 / 発売:クラウンレコード)
- 水前寺は、石井ふく子プロデューサーにTBSのトイレで番組の出演交渉を受けた。
- このドラマにより、婦人警官のイメージがアップしたということで表彰された。
第2シリーズ(看護婦編)[編集]
都内杉並区阿佐ヶ谷にある十(つなし)病院と健気な母子家庭である古山家の周辺に起こる日常を描いた連続ドラマ。新と虎之介との恋愛、十家の長男が離婚寸前から再び幸せな家庭を築くまでの葛藤、その他不思議な縁で結ばれ分かれていく様々な人間模様を描く。第5回テレビ大賞を受賞している[3]。
配役[編集]
春秋荘の住人(十病院で働く人々)[編集]
- 古山家
- 古山新(こやま あらた)⇒十新(つなし あらた)
- 演:水前寺清子 主人公。十病院の看護婦。母親の友いわく「カーッとすると頑固」「すぐむきになる質」であるため虎之介との口喧嘩が絶えない。母親の友とも口論が多いが、「お母ちゃん!」と甘えた仕草も見せ、友のことを尊敬している。紆余曲折を経て、十虎之介と結ばれる。
- 古山友(こやま ゆう)
- 演:山岡久乃 新の母。戦後すぐに夫を亡くし、以来看護婦(准看護婦)として女手一つで新を育てた。現在は十病院を中心として付き添い婦を務める。責任感が強く人に迷惑をかけるのを何よりも嫌い、新へ「馬鹿!」という言葉を頻繁に使い厳しく叱る。新からも「鬼のお友」とよく言い返されるが、親思いの一面に感涙することもある。十病院婦長の貴子とは同年代ということもあり仲がよい。終盤章子の実家である京都へ移り住む。一日の終わりには、日めくりカレンダーの前で手を合わせて感謝することを日課としている。
- 千葉家
- 千葉志津枝(ちば しづえ)
- 演:長山藍子 北海道の病院で看護婦をしていたが、弟と共に上京・十病院へ移る。虎之介とは弟の学生時代から顔見知り。ぼんやりした性格が原因でたびたびトラブルを起こす。春秋荘に来た直後は十兄弟の名前の区別がつかず、鉄之介と虎之介を間違えて覚えていた。旧知の者からは「しーちゃん」と呼ばれている。
- 千葉広道(ちば ひろみち)
- 演:山本学 内科医。虎之介とは学生時代の友人。志津枝と共に北海道の病院から十病院に移った。両親を亡くしてから看護婦をし医学部を卒業さてくれた姉にとても感謝しており姉思いで志津枝とは共に買い物に出かけたりしている。
- その他の住人
- 佐久間貴子(さくま たかこ)
- 演:乙羽信子 十病院の看護婦長。協調的で温厚な人柄で誰からも信頼されており、看護婦としての腕も病院一。婚約者が戦死し独身を通す。友とは同年代ということもあり、とても仲がよい。飲酒が好きで、友とよくレコードを聞きながら一杯飲んでいる。新を幼い頃から知っており上司としてだけではなく母親のように見守る。虎之介の新に対する思いに早くから気付いている。
- 斉藤小雪(さいとう こゆき)⇒十小雪(つなし こゆき)
- 演:小鹿ミキ 岡山出身で他の看護婦同様、虎之介に憧れていたが鉄之介にプロポーズされ結婚。メガネがないと物がよく見えない。いつも大阪弁でコミックリリーフ的な存在。
- 水戸浄子(みと きよこ)
- 演:上村香子 宇都宮出身。虎之介に惚れていたが、最終的には新との結婚を祝福。複雑な家庭に育った苦労人でどこか影があったが、後にふっきれ、何事にも理解ある女性へと成長する。弟がいる。独特の笑い声が特徴的。少食で、同じ部屋の十七子の食欲の旺盛ぶりに驚いていた。
- 高野順子 (たかの じゅんこ)
- 演:沖わか子 小雪と同室の看護婦。鉄之助がアパートに越してきてからは十七子と水戸の部屋へ移る。
十家の人々[編集]
- 十儀介(つなし ぎすけ)
- 演:伊志井寛⇒清水将夫 十病院の院長、妻に先立たれ独身。温厚な人格者で押しに弱い。十七子の亡くなった父とは親友であった。誕生日は8月17日。ライター収集が趣味。第1話から15話まで伊志井が演じたが急病で降板(1972年4月29日、肝臓癌のため没。遺作となった)。緊急事態のため、第17話からは学会のため九州へ出張という形が取られ、第22話から清水にバトンタッチし最終話まで務めた。
- 十龍之介(つなし たつのすけ)
- 演:児玉清 十家の長男で外科医。希とは幼なじみ。沈着冷静な性格であるが、章子との仲が戻ってからは朗らかな一面を見せるようになる。
- 十章子(つなし しょうこ)
- 演:河内桃子 龍之介の妻。京都の旅館の一人娘。兄がいたが戦死している。龍之介とは熱烈なる恋愛結婚で結ばれたが、後に女手一つで育ててくれた母が心臓病で体調を崩し、看病その他采配のため実家へ戻らざるを得なくなる。お互いの感情の行き違いから離婚寸前まで陥ったが周囲の取りなしもあり龍之介と復縁。以後、東京と京都を往復する日々を送る。
- 十太(つなし まさる)
- 演:水野哲 龍之介と章子との一人息子。鉄之介に懐き、母不在の期間は、親の様に慕っていた。第11話で小学校へ入学する。祖父の儀介から大変可愛がられており、毎朝の体操を共にしている。虎之介の結婚後はたびたび後を追い回し、新婚夫婦をゲンナリさせる。
- 十虎之介(つなし とらのすけ)
- 演:石坂浩二 十家の次男、小児科医。看護婦に絶大な人気があるが本人は新に気を寄せている。言いたいことをはっきりと言う性格で、たとえ自分を犠牲にしてでも口にする大きな人材。兄夫婦の関係を当初は遠慮から静観していたが、見かねて兄に意見するようになる。鼠が苦手。後に新と結婚する。
- 十鉄之介(つなし てつのすけ)
- 演:岡本信人 十家の三男。大学に通いながら家事手伝いをしていたが結婚を機に栄養士を志す。雷が苦手で、小雪との新婚旅行初夜に雷を怖がってちゃぶ台の下に隠れてしまい、小雪をあきれさせ、離婚騒動にまでなった。結婚後しばらくは十家で生活していたが、春秋荘へ引っ越しをする。
- きみ
- 演:大鹿次代 十家の住み込み家政婦。夫を亡くした後長年十家に勤め、三兄弟を幼い頃から面倒を見ている。ただ時には厳しい面もあり、愛情を持って接している。章子不在中は家事の一切を取り仕切り、太を風呂に入れるなど身の回りの世話もする。水戸に娘がおり時々帰省している。
十病院の医師[編集]
- 島省三(しま しょうぞう)
- 演:佐野浅夫 産婦人科医。仕事に感けすぎて妻が実家へ帰ったことがある。中学生と小学生の息子がいる。
- 国枝美映子(くにえだ みえこ)
- 演:奈良岡朋子 外科医で独身。病院内で一目置かれる存在。龍之介と章子の関係の修復にも一役買った。
- 宮川十七子(みやがわ となこ)
- 演:佐良直美 福岡から新人外科医師として上京。母親が17歳の時に出生したので十七子と名付けられた。食欲旺盛で千葉医師に気を惹かれている。お調子者で常に何か食べないと気が済まない。おしゃべりでトラブルの原因になることもある。実家は病院で母親は女医、ひとりっ子のため跡継ぎとして期待をされている。注射や外科の手術を苦手としていたが、千葉の励ましもあり徐々に医師としての自信をつけていく。
相沢家(「ラーメンと焼売の店 こころ」)[編集]
- 相沢希(あいざわ のぞみ)⇒日下希(ひのした のぞみ)
- 演:大空眞弓 相沢家の長女。昭和15年3月10日生まれ。両親を早くに亡くしてから女手一つでこころを経営しながら万希男を薬剤師に桃を看護師に育て上げた苦労人。龍之介とは幼馴染で昔から好いており、一時は一線を超える決意をしかけた時期もあったが、それを察した国枝からの忠告もあり思いとどまった。桃の交通事故を助けたことがきっかけで知り合った日下と結婚する。非常にさっぱりした気性で当初は誰にも物怖じしない気の強さが見られたが、だんだんと温和な性格に変化していった。料理が下手。健康が自慢だったが、終盤大病を患う。
- 相沢万希男(あいざわ まきお)
- 演:井上順 相沢家の長男で十病院の薬剤師。非常に涙もろく同情屋。会話の盗み聞きが得意で希によく叱られる。放送開始時のクレジットは旧名の「井上順之(いのうえじゅんじ)」だったが、第48話前後から、現在の名前にクレジットが変更された。これは痔を患ったことから「『じ』は良くない」と芸名を本名へ戻した為である。
- 相沢桃(あいざわ もも)
- 演:沢田雅美 相沢家の次女で末子。なかなか姉離れしない。十病院の看護婦を務め、新と仲がいい。出前に出た際、トラックに轢かれそうになるが日下に助けられる。
- 日下新一(ひのした しんいち)
- 演:宗方勝巳 自動車事故がきっかけで相沢家と関わるようになった。後に希と結婚する。
- 山本一夫(やまもと かずお)
- 和子(かずこ)
- 演:金長晴子 「こころ」の従業員。
その他(ゲスト出演など)[編集]
- 大山京
- 演:杉村春子 儀介の幼なじみ。わがままな入院患者として1・2話に出演。昔、儀介の一押しがあれば結婚したと告白した。長男の嫁とうまくいかず喧嘩のたびに胸が苦しくなり入院していた。しかし検査の結果は全く異常がなく、本人は勝手に余命が短いと思い込んで見立て違いだと騒ぐためすでに3軒の病院をたら回しにされていた。息子には老人ホームに入るよう言われるが新の励ましで元気に退院していった。
- 宮川八十子
- 演:宝生あやこ 十七子の母。普段は福岡で病院を営む傍ら自らも内科・小児科医として働いている。十七歳で十七子を産み、内臓外科医の夫と死別してからは女手一つで十七子を育てた。
- 村上吉之
- 演:土屋嘉男 美映子の元恋人。娘の死亡事故がきっかけで来院し再会してしまう。
- 日下徳子
- 演:雪代敬子 日下の姉。
- 水戸秀治
- 演:吉田次昭 浄子の異父弟。
- 水島みち
- 演:三崎千恵子 ご近所の果物屋の女将さん。高齢妊娠の為、いつも産婦人科へ診療に来ている。果物も甘いものも辛いものも嫌い。
- 斉藤利市
- 演:岩田直二 小雪の父。小雪と鉄之介との結婚話の為、郷里の岡山から上京する。小雪と同じような眼鏡をかけている。
- 島信子
- 演:萬代峰子 省之の妻、仕事優先の夫のことを浮気していると勘違いし、よく実家へ戻っている。
- 島健一
- 演:水島裕 島の長男。「安永憲自(やすながけんじ)」名義での出演となっている。
- 小林知子
- 演:松井美知子 虎之介の見合い相手。父親は章子の母のかかりつけ医で、関西の小児科の権威である。虎之介の新への思いに気づき身を引き、アメリカへ留学する。
- 小林糸江
- 演:月丘千秋 知子の母。
- 入院患者・保田
- 演:初井言栄 気難しく我儘、財布が無くなったと付き添っていた友に疑いを掛ける。財布は自らが布団の下に隠し忘れたことが判明するが、その後の気まずさを考え、友は付き添いを交代することになる。
- 安本とし子
- 演:深谷みさお 十病院の看護婦。
- 青柳
- 演:藤夏子 十病院の薬剤師で万希男の同僚。既婚で子供がいる。
- 郵便屋
- 演:柳谷寛
- 映画館の老婦人
- 演:原ひさ子
- 水島みちの夫
- 演:外野村晋 近所で果物屋を営んでいる。
スタッフほか[編集]
- 作:平岩弓枝 / 演出:川俣公明 / 音楽:平井哲三郎 / プロデューサー:石井ふく子
- 主題歌:「ありがとうの歌」(歌:水前寺清子 / 作詞:大矢弘子 / 作曲:叶弦大 / 編曲:小杉仁三 / 発売:クラウンレコード)
第3シリーズ(魚屋編)[編集]
魚平は母娘2人で切り回す4代続いた老舗の魚屋。東京の下町、深川から親類の中央(なかお)を頼りに東北沢の四軒市場へ越してくる。商店街に日々交叉する様々な人間模様を、当時の社会世相を背景に軽快に描かれている。前2作に比較すると飲料(カルピス)・ハム(JA高崎ハム)・家電(東芝)・家庭衛生用品(大正製薬)などのプロダクトプレイスメントという当時としては先進的な手法も取り入れられていた[4]。
出演[編集]
魚平[編集]
- 志村愛(しむら あい)
- 演:水前寺清子 魚屋「魚平」の一人娘で数えて五代目にあたる。父を早くに亡くし母、祖母(父の母、故人)と女所帯で育つ。しっかり者で気が強く、五代目魚平の自負から意図的に男らしくふるまっているが女らしい一面もある。ニックネームは「ラブちゃん」。寺川元気とは相思相愛の仲だが素直になれない。
- 志村歌(しむら うた)⇒松永歌
- 演:山岡久乃 愛の母。亡夫と玉之輔とは幼少時からの親友で遠戚であり、その縁で下町の深川から越してきた。生粋の深川ッ子。そそっかしく、口が悪いのが欠点。後に松永孝夫に見染められ再婚する。再婚後は近くのマンションから通いで魚平を手伝う。
- 松永孝夫(まつなが たかお)
- 演:久米明 会社員。54歳。早くに妻を亡くし男手ひとつで育を育て上げた。仕事の関係で名古屋で独り暮らしをしていたが七之輔の轢き逃げ事故に出会わしたことが縁で歌と知り合い一目惚れ。育のバックアップが功を奏し、歌と再婚する。後に東京へ転勤となり、めでたく夫婦水入らずの生活となる。
- 松永育(まつなが いく)
- 演:大空真弓 孝夫の娘。ハキハキとした体育教師。愛とは当初犬猿の仲であったが何度かの折衝の後に打ち解け、意気投合。歌に勝るとも劣らぬ愛のよき理解者となる。後に再婚した歌と入れ替わるように愛と同居することになる。
八百一[編集]
- 寺川元気(てらかわ もとき)
- 演:石坂浩二 長男で、大卒後広告会社のデザイナーとして勤めつつ店を手伝う。愛に惹かれている。百子や明子があきれかえるほどの恋愛下手。
- 寺川百子(てらかわ ももこ)
- 演:葦原邦子 八百一の主人。亡き夫と共に店を切り盛りしてきた肝っ玉母さん。さっぱりした気性であり若者に対しても理解力がある。息子からは「おふくろちゃん」と呼ばれている。元気の愛への想いを早くから察しており、積極的にサポートしている。乙美とは犬猿の仲であり、年中ケンカしては息子2人に泣きついている。
- 寺川明子(てらかわ あきじ)⇒中央明子
- 演:井上順 家業を継いでいる次男。気は優しく涙もろい。少し頼りない面がある。幼少時から玉子に惚れており、後に結婚し中央家へ婿入り。
中央肉店[編集]
- 中央玉之輔(なかお たまのすけ)
- 演:佐野浅夫 家族をこよなく愛し、廻りの面倒見もいい四軒市場のまとめ役のような存在。亡くなった歌の夫とは幼馴染の大親友で遠戚。
- 中央方子(なかお まさこ)
- 演:奈良岡朋子 一家を支えるしっかりもののおかみさん。買い物が大好きで大のやきもち焼き。心底玉之輔に惚れている。
- 中央玉子(なかお たまこ)
- 演:波乃久里子 やきもちやきでせっかちな長女。後に明子と結婚し店舗の2階へ住む。
- 中央素子(なかお もとこ)⇒熊取素子
- 演:沢田雅美 計画性の高い次女。青果市場の事務職だったが明子と入れ替わりに八百一を手伝うことにする。唯一とは始終クラス会の相談をしているが…、後に結婚する。
- 柴田保(しばた たもつ)
- 演:森本健介 住み込みで働く従業員。当初店舗の1階へ寝泊まりしていたが新婚夫婦に当てられ、中央家へ移住。
熊取酒店[編集]
- 熊取乙美(くまとり おとみ)
- 演:園佳也子 おかみさん。関西出身。18歳のときに恋愛結婚で七之輔と結ばれ単身東京へ嫁いできた。四軒市場のトラブルメーカー。意地っ張りでワガママだが優しい一面もある、きわめて癖の強い性格。七之輔とは長らく別居していたが、七之輔の交通事故がきっかけで復縁した。
- 熊取七之輔(くまとり しちのすけ)
- 演:松下達夫 浮気が原因で家を追い出され、名古屋に別居していたが、内縁の妻と死別した後に交通事故に遭い、それをきっかけに熊取家へと戻った。温厚な性格。
- 熊取唯一(くまとり ただいち)
- 演:岡本信人 乙美の問題行動をフォローして回る、評判の孝行息子。器用で何でもこなせる。別居中の父との復縁を取り持つ。幼馴染の素子に気を寄せている。趣味はギター。酒癖がきわめて悪く、呑むと乙美同様の問題行動に出ることがある。後に素子と結婚する。
- 山口中(やまぐち あたる)
- 演:時本和也 美形の従業員。若旦那と間違われることもある。早くに母を亡くしており、乙美を母と慕う、数少ない理解者。乙美らからは「ナカちゃん」と呼ばれている。
焼鳥屋「三三九」[編集]
- 木下三三九(きのした さんさく)
- 演:児玉清 長野県出身。倹約家というよりケチ。単身屋台から「三三九」を立ち上げた。行司、桔梗の兄。右子に好意を寄せている。
- 木下行司(きのした ぎょうじ)
- 演:新克利 長野県出身。気の弱い心の優しい次男。優柔不断。女性にからっきし弱い。どんな話でも「そうそう」と相槌を打つ癖がある。後に電気屋の一人娘三都と婚約する。
- 木下桔梗(きのした ききょう)
- 演:佐良直美 長野県出身。調子のいいおしゃべりな妹。兄二人をうまく操縦しつつ滝本とつきあっている。二人の兄をそれぞれ「おあんちゃん」「ちぃにいさん」と呼んでいる。
新堀荒物店[編集]
- 新堀名津(しんぼり なつ)
- 演:長山藍子 立夫の先妻の子。気立ては優しいが少し抜けている。妹の未絵と店を切り盛りしている。動物は嫌いではないが、犬猫が大の苦手。
- 新堀未絵(しんぼり みえ)
- 演:音無美紀子 次女。姉を心底慕う。気が強くやさしいが男性と縁が無いのが悩み。
- 新堀立夫(しんぼり たつお)
- 演:下條正巳 会社員。九州に単身赴任。名津と未絵の父親。
- 新堀和泉(しんぼり いずみ)
- 演:野村昭子 デパートのベテラン従業員。継子である名津に色々と気を遣っている。
山口電器店[編集]
- 山口くら子(やまぐち くらこ)
- 演:大鹿次代 見合い縁談話をまとめるのが大好きな世話焼きなおかみさん。町内の噂はたいがい知っているが事実誤認も多い。乙美に次ぐ、隠れたトラブルメーカー。一人娘の三都を溺愛している。
- 山口三都(やまぐち みと)
- 演:小鹿ミキ 元気と同じ会社に勤めている娘。酔うと誰にでも色目を使う。後に会社を退職し、「三三九」で働く。それが縁で三三九の弟行司と婚約する。
- 山口こうじろう
- 電気屋のおやじさん。物語終盤に名前のみの登場。
君野化粧品店[編集]
- 君野右子(きみの ゆうこ)
- 演:草笛光子 ドイツ在住の夫と別居(のち離婚)し、駅向こうで化粧品店を営む。何かと三三九と関わりをもつことになる。
- 君野善吉(きみの ぜんきち)
- 演:坂上忍 甘えん坊の一人息子。愛になついている。
- 安田十志子
- 演:岡村あつ子 君野化粧品店の従業員。
その他の人々[編集]
- 清水健二(しみず けんじ)
- 演:前田吟 深川の魚屋「魚勝」の次男で愛の幼馴染。歌が結婚後は魚平を手伝う。愛に惚れている。
- 清水秋子(しみず あきこ)
- 演:近松麗江 健二の母。気風が良く、白黒ハッキリとした深川ッ子。歌とも幼馴染で家族ぐるみで親しい。
- 梅田きよ(うめだ きよ)
- 演:長内美那子 三三九の元恋人。自殺未遂を起こし、後に三三九のもとへ訪れた。
- 皆川啓介(みながわ けいすけ)
- 演:名川貞郎 新堀名津の実母の兄。名津を養子にほしいと願い出る。
- 滝本新太郎(たきもと しんたろう)
- 演:長谷川哲夫 母を桔梗が道案内したことがきっかけで交際し、桔梗と婚約する。
- 滝本加乃(たきもと かの)
- 演:吉川満子 新太郎の母。第17話のみの登場。
スタッフほか[編集]
- 作:平岩弓枝 / 演出:川俣公明 / 音楽:平井哲三郎 / プロデューサー:石井ふく子
- 主題歌:「ありがとうの歌」(歌:水前寺清子 / 作詞:大矢弘子 / 作曲:叶弦大 / 編曲:小杉仁三)
- エンディングテーマ:「どこかでありがとう」(歌:水前寺清子 / 作詞:星野哲郎 / 作曲:安藤実親 / 編曲:原田良一)
第4シリーズ(カレー屋編)[編集]
出演[編集]
春木家(カレーハウス)[編集]
- 春木治香
- 演:京塚昌子
- 春木吉
- 演:佐良直美
- 依光秋生
- 演:金田龍之介
- 依光七生
- 演:井上順
- 久保田草介
- 演:尾藤イサオ
三友家(パン屋)[編集]
- 三友金吾
- 演:佐野浅夫 何かと短気な文に手を焼いては「しょうがねぇなぁ」とボヤいている。
- 三友文
- 演:山岡久乃
- 三友金太郎
- 演:大和田伸也
- 三友金次郎
- 演:岡本信人
- 小島六巳
- 演:沢田雅美
- 菊屋姿子(「しなこ」と読む)
- 演:研ナオコ
合田兄弟[編集]
- 合田格二
- 演:石坂浩二 あだ名は合格先生。
- 合田健介
- 演:荻島真一
松尾家(小学校の教頭)[編集]
- 松尾一心(「かずし」と読む)
- 松尾志乃
- 演:長山藍子 一心の妻。一心の教え子であった。
- 松尾心二
- 演:伊藤洋一 一心と志乃の長男。
その他[編集]
- 近松久仁子
- 演:奈良岡朋子
- 野村彩子
- 演:音無美紀子
- 佐伯若子
- 演:上村香子
- ビッグストーン
- 演:若山直嗣
スタッフほか[編集]
- 作:平岩弓枝、音楽:小川寛興、主題歌:佐良直美、技術:高橋紀男、カメラ:細野克雄、照明:脇守、調整:石垣強、音声:福井剛、効果:大塚民生、タイトル:篠原栄太、美術制作:八旗真一、デザイン:竹内誠二、プロデューサー:石井ふく子、演出:川俣公明
- 主題歌:「ありがとう」(歌:佐良直美)
- シリーズ途中で、TBS系列の準キー局が、朝日放送から毎日放送へとチェンジ。
備考[編集]
- 役名に数字にちなんだ(一般には読みづらい)姓名・店名が多く、その読み間違いのやりとりもセリフに盛り込まれている。この点は『肝っ玉かあさん』と共通する。
- 第1シリーズ:「九」(いちじく:幼稚園および園長一家の名)
- 第2シリーズ:「十」(つなし:病院および院長一家の名。1~9は「ひとつ」「ここのつ」と「つ」が付くが、10は「とお」で付かないことから)、「十七子」(となこ:女医の名。母親が17のときに生まれたことから)
- 第3シリーズ:「三三九」(さんさく:焼き鳥店および店主の名)
- 第2シリーズの1972年12月21日放送分(第48話)は、民放ドラマ史上最高の視聴率56.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した[6]。これは、2010年6月29日深夜に放送された『FIFAワールドカップ・南アフリカ大会 日本対パラグアイ戦』の57.3%[注 2]に抜かれるまでの約37年半、TBSの歴代視聴率1位の座を守り続けていた。本作に出演して国民的な人気を得た水前寺清子は東京中日スポーツの取材にパラグアイ戦を終了までテレビで応援していたこと明かし、「ついに塗り替えられましたね。"ありがとう"」とたたえた[7]。
- 近畿地区最高視聴率も12月21日放送分(第48話)の51.3%。これはNHKの連続テレビ小説、大河ドラマを除くテレビドラマの近畿地区歴代最高視聴率である。
- 再放送は全国のTBS系列局[注 3]の他、広島ホームテレビ(テレビ朝日系列)、テレビ新広島、テレビ西日本(以上フジテレビ系列)、KBS京都(独立局)などの地方局で行われた。また、BSデジタル放送のBS12 トゥエルビにて、2015年10月5日から同年12月15日まで第2シリーズが、2016年2月8日から同年3月18日まで第1シリーズが、同年11月24日から2017年2月6日まで第3シリーズが、それぞれ放送された(月曜から金曜までの20:00 - 21:00)。
- 第1 - 3シリーズの主題歌「ありがとうの歌」は水前寺清子のLPに収録されていた既発曲「さわやかの唄」の歌詞違いである。水前寺の出演が急に決まり新規の主題歌を製作・録音する暇がなかったため、既発曲を流用した[8]。2016年より麒麟麦酒の「のどごし生」のCMに替え歌が使われている。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
関連項目[編集]
- カルピス - 劇中で同商品のポスターが至るところに貼られていたり、客やスタッフ等に出す飲み物として使用された。
- だいこんの花シリーズ - TBSに対抗して、NETテレビで放送されたテレビドラマ。同じ木曜日に放送していた。
外部リンク[編集]
TBS系 木曜20時台(1970年4月2日 - 10月22日) | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ありがとう
(第1シリーズ) |
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TBS系 木曜20時台(1972年1月27日 - 1973年1月18日) | ||
肝っ玉かあさん
(第3シリーズ) |
ありがとう
(第2シリーズ) |
|
TBS系 木曜20:55 - 20:56枠(1972年1月 - 9月) | ||
肝っ玉母さん
(第3シリーズ) (20:00 - 20:56) |
ありがとう
(第2シリーズ) ※1分縮小して継続 |
|
TBS系 木曜20時台(1973年4月26日 - 1975年4月24日) | ||
ゆびきり
|
ありがとう
(第3・第4シリーズ) |