SING/シング

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SING/シング
Sing
監督 ガース・ジェニングス
脚本 ガース・ジェニングス
製作 クリス・メレダンドリ英語版
ジャネット・ヒーリー
出演者 マシュー・マコノヒー
リース・ウィザースプーン
セス・マクファーレン
スカーレット・ヨハンソン
ジョン・C・ライリー
タロン・エガートン
主題歌 「フェイス(Faith)」(スティーヴィー・ワンダーアリアナ・グランデ
製作会社 イルミネーション・エンターテインメント
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本の旗 東宝東和
公開 アメリカ合衆国の旗 2016年12月21日
日本の旗 2017年3月17日
上映時間 108分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 7500万米ドル[1]
興行収入 世界の旗6億3408万米ドル[1]
日本の旗51億円[2]
次作 SING/シング2(原題:Sing 2)
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SING/シング』(英題:Sing)は、2016年12月21日公開のアメリカ合衆国3Dコンピュータアニメーションコメディ映画イルミネーション・エンターテインメント製作。日本では2017年3月17日より公開された[3]

あらすじ[編集]

6歳の頃に舞台に魅せられ、劇場主となったコアラバスター・ムーン。しかし劇場の運営は振るわず、前の公演の関係者への賃金の支払いも滞り、銀行からも返済を迫る連絡が繰り返し入る。そんな中、バスターは新たな劇場の目玉として、賞金1000ドルで歌のオーディションを行うことにする。ところが、劇場事務員のミス・クローリーイグアナ)の手違いにより、賞金「10万ドル」と記載されたポスターがムーンのチェックを経ずに街中へばらまかれてしまう。

翌日、街中から大勢の動物が集まる。オーディションを通過し、最終的にステージに上がることとなったのは主婦のロジータブタ)、窃盗団のボスビッグ・ダディの息子ジョニーゴリラ)、ストリートミュージシャンのマイクネズミ)、彼氏のランスとバンド活動をしているパンクロッカーのアッシュヤマアラシ)であった。しかし、本番の曲目や衣装は全てムーンの独断で決められ、各々戸惑いを見せる。その最中、バスターは賞金が誤って10万ドルと記載されていたことを知り、自力では用意できない大金を工面すべく、大金持ちの息子で友人のエディヒツジ)と共にエディの祖母を訪ねる。エディの祖母は、バスターが劇場主を志すきっかけとなった大物舞台女優ナナだった。バスターは何とかナナをリハーサルを見に劇場へ来る約束を取り付けることに成功する。

一方、アッシュはランスの浮気現場に遭遇し、別れを告げるも落ち込む。ロジータはペアに充てられたブタのダンサーグンターと相性が合わない上、練習と家事との両立にも悩む。ジョニーは練習に参加したいあまりビッグ・ダディの窃盗計画を台無しにしてしまい、結果ビッグ・ダディは収監され、絶縁を宣言される。マイクは自分が賞金を得ると信じて疑わず、10万ドルをダシに銀行からもらったカードを使ってカジノで遊びほうけていた。しかしイカサマがばれ、クマのゴロツキに追われる身となってしまう。恥ずかしがり屋なゾウの少女ミーナは、自身の性格が災いしてオーディションに合格できず、再審査を求めてバスターを訪ねるが、結局任されたのは機器を操作する舞台係であった。

バスターはエディ、ミーナと共に舞台の床とホリゾントを巨大水槽にするという大改装を行い、そこに雇ったホタルイカを踊らせるという演出を施す。やがてリハーサル当日を迎え、エディと共にロイヤルシートに招かれたナナはその新たな演出に引き付けられる。だがマイクの出番になったところで、彼を追っていたクマたちがステージへ乱入、バスターたちが止めに入るも賞金が入っているとされる宝箱が開けられてしまい、10万ドルが準備されていなかったことが皆の前で露呈されてしまう。さらに重量オーバーで床の水槽に亀裂が走り、やがてものすごい勢いで水が流れ出し、やがて劇場は濁流に呑まれ水没、完全に崩壊する。幸い死傷者は出なかったもの、劇場が建っていた土地は銀行に差し押さえられてしまった。

劇場も自宅も失ったバスターは意気消沈し、エディの部屋に引きこもる。皆がそんなバスターを心配して声をかけるが、楽天家だったバスターもさすがに落ち込み皆を傷付けてしまう。その後バスターはミス・クローリーと共に父と同じ職業であった洗車屋を始め、エディも手伝ってくれる。そんなある日、耳に素晴らしい歌声が届いたバスターは洗車の手を止めて歌の聞こえる劇場跡の廃墟へと向かう。そこにはミーナがひとりで立ち、無心で歌っていた。ミーナの歌に心を揺さぶられたバスターは、崩れ落ちた劇場のガレキを撤去し、仮設の野外劇場を作ってそこで改めて公演を行うことを決意する。

劇場を崩壊させた元支配人の無謀な企画に、テレビのニュース番組が冷やかし半分にカメラを回し生中継を始める。ほぼ出演者の身内や関係者のみでボチボチと埋まった客席の中、トップバッターのグンター&ロジータは息の合ったキレのあるダンスと歌で盛り立てる。最初は馬鹿にしていたニュース放送も、演者のパフォーマンスのクオリティの高さにキャスターも引き込まれ、さらにニュースを見た者たちがどんどんと劇場に集まり、やがて場内は満席となっていく。収監先のテレビでジョニーが歌っているところを見たビッグ・ダディは息子の歌の素晴らしさに絶縁を撤回すべく脱獄してしまう。アッシュの出番では銀行員ジュディスが公演を中止させようと伴奏の電源を切ってしまうものの、アッシュは足を踏みならしビートを取りながらギター1本でオリジナルの歌を熱唱し、大歓声を浴びる。無報酬ということで出演を止める気だったマイクも、街中でテレビ中継に熱中する観衆の様子に「俺が本当のパフォーマンスを見せてやる」と舞台に立つ。トリに抜擢されたのはミーナ。最初は緊張で足を踏み出すことができなかったものの、バスターに「歌って(Sing)」と励まされ決心し、歌い出す。彼女の歌は大喝采を浴び、客席にいたナナも拍手を送った。

その後、ナナが土地を買い取り劇場が再建され、歓声を浴びながら再びオープンを果たした。

主なキャラクター[編集]

カッコ内は日本語吹替[4]

バスター・ムーン(Buster Moon)
声 - マシュー・マコノヒー内村光良ウッチャンナンチャン〉)
性別 雄
コアラの男性。ムーン劇場の支配人。6歳の頃に洗車屋を営む父に連れて行ってもらった劇場でナナの演技に惚れ、宇宙飛行士の夢を捨てて父の援助で劇場を購入し住み込む。しかし、目玉となる演目も打ち出せず、給料や劇場の維持費の支払い、銀行への返済もままならないほどの経営難に陥っている。最終的には他の建物から盗電したり、給水塔の水を勝手に引いてくるなど、犯罪行為を繰り返すようになる。何かと友達のエディに頼りがちで、劇場を失った後は彼の家で暮らす。
ミーナ(Meena)
声 - トリー・ケリーMISIA
性別 雌
ゾウの少女。祖父や母からは歌の実力を認められているが、極度の恥ずかしがり屋で、そのせいでオーディションでも失敗してしまう。祖父や母に背中を押される形で何とかムーンに話を付けるが、ムーンは彼女の話を聞かず、結果舞台係を務めることとなる。その後カエル3人組が脱退したことにより出場権を得るが、直後に劇場が崩壊してしまう。普段からヘッドホンで音楽を聴きながら歩いている。
アッシュ(Ash)
声 - スカーレット・ヨハンソン長澤まさみ
性別 雌
ヤマアラシの少女。彼氏のランスとパンクロックのバンドを組んでおり、アッシュはサブボーカル。気分が盛り上がるとリードボーカルのランスの歌が掻き消えるほどの歌声で目立ってしまうため、ランスによく注意される。参加したオーディションではアッシュのみ合格し、それが原因でランスに浮気されてしまう。ムーンからはティーンエイジャーの年相応らしいポップを歌うよう指示されるが、もともとパンクロッカーであるため納得できないでいる。ランスの浮気発覚後はその悲しみを振り切るため曲作りを始める。
ジョニー(Johnny)
声 - タロン・エガートン大橋卓弥スキマスイッチ〉)
性別 雄
ゴリラの少年。父が盗賊団の長ビッグ・ダディだが、それを継ぐ意思はない。ステージではピアノでの弾き語りをするようムーンに指示されるが、「もう何年も弾いてない」と話していることから経験はある模様。父からいずれ継ぐのだからそろそろ大きな仕事を、と逃走車の運転手を任されるが、待機中にステージの練習へ行った結果父達は逃走に失敗し逮捕される。その後刑務所の面会で絶縁を宣言されてしまうが、ムーンが自身を「生まれながらの歌手」と評価していたことを知り、ピアノの練習に専念する。
グンター(Gunter)
声 - ニック・クロール英語版斎藤司トレンディエンジェル〉)
性別 雄
ブタの男性。オーディションではレディー・ガガの『バッド・ロマンス』を披露するも落選したが、ムーンによりロジータのペアを任される。
明るく、パートナーであるロジータを励まし続ける男気もあり、ピチピチのレオタード姿での踊りにはキレがある[5]
声優を務めたニック・クロールは、グンターを踊りたくて仕方なく、心のままに全身で表現する「生粋のエンターテイナー」と評している[5]
マイク(Mike)
声 - セス・マクファーレン山寺宏一
性別 雄
ネズミの男性。ストリートミュージシャンとして生計を立てており、音楽院出身ということもあって演奏、歌唱共にプロ並みだが、それにネズミゆえの体格のコンプレックスが合わさって自分より大きい生き物に対してプライドが高い。そのため通行人から受け取ったチップが気に入らなければすぐに癇癪を起こす。更に歌手として勝った心算になるお調子者でもある。女性ネズミの心は掴んでいるのか、助けてもらえた。
ロジータ(Rosita)
声 - リース・ウィザースプーン坂本真綾
性別 雌
ブタの主婦。普段から夫のノーマンや25人の子供の世話に手を焼いている。練習に参加すべく家事が決まったルーティンで動いていることを利用して、家に設置したからくり装置で家事を済まそうと試みる。しばらくは順調であったが、アクシデントによりからくり装置が一部壊れ、装置の動きがルーティンとズレてしまい失敗に終わる。見た目のインパクトがないとしてムーンによりグンターと組まされるが、グンターのようにダンスがうまく踊れず苦悩する。
ミス・クローリー(Miss. Crawly)
声 - ガース・ジェニングス田中真弓
性別 雌
齢200歳のイグアナの老婆。ムーン劇場で事務員を務めるが、右目の義眼が外れるたびにトラブルを起こす。
エディ(Eddie)
声 - ジョン・C・ライリー宮野真守
性別 雄
ヒツジの男性。ムーンの友人で、金持ちの息子。親から自立を促すべく自宅の離れに部屋を与えられたが、あまり上手くはいっていない。祖母のナナをおっかないと感じており、出来れば近づきたくない様子。
ナナ・ヌードルマン(Nana Noodleman)
声 - ジェニファー・サンダース英語版 (声) / ジェニファー・ハドソン (歌)(大地真央
性別 雌
ヒツジの老婆。エディの祖母。エディ曰く90歳を超えており、周囲にも度々存命を驚かれる。かつては大物舞台女優として活躍しており、ムーンが劇場支配人を志すきっかけとなる。自惚れが強い。
ランス
声 - ベック・ベネット英語版谷山紀章
アッシュの彼氏。アッシュとバンドを組んでおり、自らが曲を書きリードボーカルを務めている。アッシュだけが合格したことにより浮気してしまう。
ビッグ・ダディ
声 - ピーター・セラフィノウィッツ英語版石塚運昇
ギャング団を率いるジョニーの父。ギャング団は全員、白ウサギの覆面を被って行動する。
窓の格子を引っ張って外す怪力を、刑務所で披露する。また警察から逃げながら劇場へ向かう中で、車からビルへ飛び移るなど高い身体能力も明らかになる。
ベティ
声 - タラ・ストロング水樹奈々
ランスの新しい相方。
カエル3人組
声 - (柿原徹也カイ〉、村瀬歩ハウィー〉、木村昴リッキー〉)
オーディションに合格した3人組。その後リハーサル中に仲違いを起こし参加を取りやめる。
ウサギ3人組
声 - (重本ことり佐倉綾音辻美優
白が1人、茶色が2人という構成。
ダニエル
声 - (河口恭吾
オーディションに参加したキリンの青年。ジョニーと同じソロ部門のオーディションを受けていた。合格したのはダニエルだったが首が長いせいで合格の声が聞こえず、埒が明かないとムーンは合格を取り消しジョニーが繰り上げで合格になった。
リチャード
声 - (MC☆ニガリa.k.a赤い稲妻
オーディションに参加していたバイソン。クレイジー・タウンの「バタフライ英語版」を披露する[6]
結果発表に緊張して放屁が止まらず、足元にいたレイを踏んでしまう。
ワニ
声 - (Rude-α
オーディション参加者。ロボットダンスが得意でデジタル・アンダーグラウンドの「ハンプティ・ダンス英語版」を披露した[6]
レイ
声 - (宮野真守)
オーディションに参加していたカタツムリ。リチャードに踏まれてしまうが謝るリチャードの手によって外へ連れ出された。その後、回復したようでリチャードと共に公演を見に来ている姿が確認できる。
ミーナの祖父
声 - ジェイ・ファロー手塚秀彰
ミーナの祖母
声 - ラレイン・ニューマン英語版巴菁子
ミーナの母
声 - レスリー・ジョーンズくじら
ノーマン
声 - ニック・オファーマン奈良徹
ロジータの夫。仕事は多忙なのか育児はロジータに任せており、彼女への愛や労いの言葉も社交辞令と化している。
ボス熊
声 - ジム・カミングス三宅健太
ジュディス
声 - リー・パールマン鶏冠井美智子
リャマの女性。銀行員であり、バスターに貸付金の返済を迫る。
ボブ
声 - ビル・ファーマー
ニュースレポーターを務めるイヌの男性。オーディションと公演の模様をレポートする。
スタン
声 - アダム・バックストン英語版
バリー
声 - エドガー・ライト
Kip Casey
声 - Chris Renaud
眼鏡をかけ、オレンジがかった茶色の毛のネコの男性。リハーサルで崩壊した劇場前からニュースレポートをする。
キューティーズ(The Q-Teez)
女性レッサーパンダ5人のユニット。原宿の女の子達で、日本人のため英会話は怪しい。オーディションには落ちたものの、なぜか劇場へ練習しに通い詰めていて、カエル3人組など脱落者が出た際にバスターが補欠合格にしようと交渉するが、バスターの片言の日本語が「あなたたちの足はとても臭い」とまったく違う内容だったため、怒って出て行った。いつもきゃりーぱみゅぱみゅの歌をラジカセから流して歌っており、結果発表終了直後にもやってバスターを妨害している(恐らく悪気無し)。

バスター片言の日本語およびキューティーズが喋るシーンは日本語版以外の言語でも唯一の日本語として使用されている。

その他の声の出演: 楠大典 / 大塚芳忠 / 岩崎ひろし / 悠木碧 / 玄田哲章 / 落合弘治/畠中祐

日本語版制作スタッフ

使用楽曲[編集]

カッコ内は日本語吹替盤で歌唱している。

興行成績[編集]

日本公開では、2017年3月18日-3月19日の土日2日間で動員42万2000人、興収5億4600万円をあげ、映画動員ランキングの1位を飾った[9]4月1日-4月2日4月8日-4月9日の土日2日間も引き続きで4週連続1位、累計で動員400万人、興収49億円を突破した[10]

出典[編集]

  1. ^ a b Sing (2016)”. 2017年3月17日閲覧。
  2. ^ 『SING/シング』興行収入51億突破! イルミネーション最高記録まで目前!”. ムービーコレクション (2017年5月8日). 2017年12月2日閲覧。
  3. ^ 「SING/シング」3月17日ロードショー 予告編にエアロスミス feat. エミネムのコラボ楽曲”. アニメ!アニメ! (2016年11月18日). 2017年2月12日閲覧。
  4. ^ “話題のふきカエ SING/シング”. ふきカエル大作戦!!. http://www.fukikaeru.com/?p=6244 
  5. ^ a b キレキレパフォーマンスのグンターさんだぞ! 『SING/シング』特別映像。”. オリコン (2017年2月15日). 2017年4月7日閲覧。
  6. ^ a b 「高校生RAP選手権」の2人がラップ対決!『SING』日本版吹替えキャストに”. シネマカフェ (2017年2月8日). 2017年4月3日閲覧。
  7. ^ 坂本真綾とトレエン斎藤がテイラー・スウィフトの楽曲を熱唱!”. 映画ナタリー (2017年3月16日). 2017年3月29日閲覧。
  8. ^ きゃりーぱみゅぱみゅ楽曲、米アニメ映画「SING」に劇中3曲登場”. 音楽ナタリー (2016年12月5日). 2017年3月29日閲覧。
  9. ^ 『SING/シング』が初登場1位!新作5作品がランクインし春休み興行本番(3月18日-3月19日)(2017.03.21)”. 興行通信社 (2017年3月21日). 2017年3月23日閲覧。
  10. ^ 『SING/シング』観客動員400万人突破! 興収も50億円突破目前”. ムービーコレクション (2017年5月8日). 2017年5月25日閲覧。

外部リンク[編集]