マイティ・ソー バトルロイヤル

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マイティ・ソー バトルロイヤル
Thor: Ragnarok
Thor Ragnarok Logo Black.svg
監督 タイカ・ワイティティ
脚本 エリック・ピアソン
原案 クレイグ・カイル英語版
クリストファー・ヨスト
エリック・ピアソン
原作 スタン・リー
ラリー・リーバー
ジャック・カービー
製作 ケヴィン・ファイギ
製作総指揮 ルイス・デスポジート
ヴィクトリア・アロンソ
ブラッド・ヴィンダーバウム
トーマス・M・ハメル
スタン・リー
出演者 クリス・ヘムズワース
トム・ヒドルストン
ケイト・ブランシェット
イドリス・エルバ
ジェフ・ゴールドブラム
テッサ・トンプソン
カール・アーバン
マーク・ラファロ
ベネディクト・カンバーバッチ
アンソニー・ホプキンス
浅野忠信
音楽 マーク・マザーズボー
主題歌 レッド・ツェッペリン移民の歌[1]
撮影 ハビエル・アギーレサロベ
編集 ジョエル・ネグロン
ゼン・ベイカー英語版
製作会社 マーベル・スタジオ
配給 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開 世界の旗アメリカ合衆国の旗日本の旗 2017年11月3日
上映時間 130分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $180,000,000[2]
興行収入 世界の旗 $853,977,126[2]
アメリカ合衆国の旗 $315,058,289[2]
日本の旗 11.5億円[3]
前作 マイティ・ソー/ダーク・ワールド(シリーズ前作)
スパイダーマン:ホームカミングマーベル・シネマティック・ユニバース前作)
次作 ブラックパンサー(マーベル・シネマティック・ユニバース次作)
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マイティ・ソー バトルロイヤル』(原題: Thor: Ragnarok)は、マーベル・スタジオが製作し、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズが配給する2017年アメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画である。『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の続編となるシリーズ第3作。

概要[編集]

マーベル・コミック」のアメリカン・コミックマイティ・ソー』の実写映画シリーズ第3作。また、様々な「マーベル・コミック」の実写映画を、同一の世界観のクロスオーバー作品として扱う『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズとしては、第17作品目の映画となる。原題のサブタイトルラグナロク」(古ノルド語Ragnarøk(Ragnarök、ラグナレク)、「神々の運命(黄昏)」の意)とは、北欧神話における「世界の終末」を意味する。本作は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』へと繋がる重要なストーリーとして描かれる。

ストーリー[編集]

ソコヴィアでの人工知能ウルトロンとの戦いから2年。神々の国アスガルドの最強の雷神ソーはアベンジャーズを離れ、全てを破壊するほどの比類なきエネルギーを秘めた6つの結晶石インフィニティ・ストーンを探して宇宙を旅していたが、手掛かりも無く結局見つからなかった。その旅の途中で、炎の悪魔の国・ムスペルヘイムにてアスガルドを滅ぼさんとし、アスガルドの最後:ラグナロクの預言を語る炎の巨人スルトにわざと囚われてしまうが、これを辛くも撃退しアスガルドへと帰還する。しかしビフレストの番人はスカージに変わり、ロキの像が立てられ、ラグナロクが始まろうとしているのにのんきにオーディンは芝居見物をしているなど様子がおかしいことに気付いたソーは、マレキスとの戦いで死んだと思っていたロキがオーディンに化けていたことを暴いた。

ソーはロキを連れて地球のニューヨークまでオーディンを捜しに来たが、ロキがオーディンを預けた老人ホームは取り壊されており、オーディンの行方が分からずにいると、突然ロキは謎のワームホールによって異次元へと移動させられてしまう。ソーはロキのポケットから落ちていた名刺を拾い、その場所へと向かった。そこは、あるゆる異次元の脅威から地球を守護する魔術師スティーヴン・ストレンジ/ドクター・ストレンジの住む館“サンクタム・サンクトラム”だった。ストレンジからオーディンを助けて保護していた事を告げられ、オーディンの元へと繋がるワームホールにより、異次元から引き戻されたロキと共にオーディンがいるノルウェーへと移動させてもらう。再会したオーディンにアスガルドへの帰還を促すが、自身の寿命が近づいていたオーディンは拒否し、逆に故郷のアスガルドに重大な危機が迫っていると告げる。実はソーには死を司る女神として恐れられるヘラという姉がいた。アスガルドから力を得て、アスガルドにいるほどに力を増すというヘラは余りにも邪悪なため、オーディンはアスガルドの遥か彼方の異次元へと追放・幽閉していたが、自分が死ねば彼女が解き放たれてしまうという。オーディンはヘラを止めるようソーとロキに言葉をかけると光となって消滅した。ほどなくして解き放たれたヘラがソーとロキの前に現れた。王位継承権を持つヘラはソーが投げつけた自慢のハンマー・ムジョルニアをたやすく受け止めて粉々に破壊し、二人を一蹴する。ロキはビフレストを開きアスガルドへ逃れようとするが、追って来たヘラはビフレスト内で二人を吹き飛ばした。

一方、アスガルドではヘラがウォリアーズ・スリーを始めとする戦士たちを次々とを倒し、保身から裏切りヘラに寝返ったスカージを処刑人として手下にするが、王宮に入り愕然とした。王宮に描かれたアスガルドの歴史は偽りの歴史だった。真のアスガルドはオーディンがヘラと共に敵対勢力を力ずくで排除して誕生した帝国だった。アスガルドの平和は侵略や裏切りを繰り返し、罪なき者たちの血の上に築かれた平和だったのだ。そして、ヘラはオーディンの宝物庫の地下に封じられていた「永遠なる炎」の力でオオカミの怪物フェンリルや死んだ兵士を蘇らせ、九つの全世界を支配すべく行動を開始するが、ヘイムダルによってビフレストの鍵となる剣を持ち出されてしまい、ヘラは死の兵士たちを集め剣を探し始めていた。ヘイムダルは、生き残りの兵士たちと共に死の兵士に追われている民を保護し、秘密の場所へと匿っていた。

一方その頃、空間を飛び越えて辺境の惑星サカールへ流れついたソーは、そこでヴァルキリーという女賞金稼ぎによって捕らえられ、サカールの統治者グランドマスターにグラディエーターとして売られてしまう。先にサカールへと流れ着いていたロキはグランドマスターに取り入っており、ソーを助けようとしない。ソーはグランドマスターの主催するバトルロイヤル(闘技大会)でチャンピオンに勝利すればグランドマスターが望みを叶えると聞いたソーは、アスガルドへ帰還するべく挑戦者として参加することになった。戦いの直前、ソーは女賞金稼ぎがアスガルドの伝説である女戦士の精鋭部隊ヴァルキリー部隊の一員だと気付くが、ヴァルキリーはソーを突き放す。そして、バトルロイヤルのチャンピオンとして現れたのは、アベンジャーズのメンバーであるかつての戦友ハルクだった。ソーはハルクとの戦いで雷神の力を一時的に覚醒させハルクを圧倒するが、首につけられた服従ディスクの電気ショックで気絶し、ハルクの渾身の一撃を喰らい敗北した。

その後、ハルクの部屋に連れてこられたソーは、ハルクにどうやってサカールへと辿り着いたかを聞くと、ハルクはウルトロンとの戦いの後に、クインジェットで宇宙へと飛び出し、この惑星にたどり着いたことを語る。そう聞くと、ソーはハルクに共にクインジェットでサカールを脱出しようと持ち掛けるが、サカールでの暮らしに馴染んでいたハルクはソーの誘いを拒否した。ハルクが部屋から出た後、ソーはヘイムダルに呼び掛けて自身の意識をヘイムダルを介してアスガルドへと飛ばした。アスガルドでは、ヘイムダルが生き残った守備隊を率いて民を避難させているが、もし守備隊が全滅すれば、ビフレストで民と共にアスガルドを脱出する旨をソーに語る。ヘイムダルはソーに、サカールを囲む扉(ワームホール)を抜けて戻るように助言し、ソーの意識を戻した。アスガルドの現状を知ったソーは、自分の首に付けられた服従ディスクを外すべく、ハルクにヴァルキリーを部屋に呼び止めるように頼んだ。翌朝、ハルクの部屋に呼び出されたヴァルキリーは、ソーからオーディンが死に、ヘラがアスガルドを侵略していることを告げ協力を求めると、ヴァルキリーは自分とヘラの因縁を語る。ヘラはかつてオーディンより強くなると彼から王座を奪おうとしたが、その罪により、オーディンによって遥か彼方の異次元へと追放・幽閉された。しかし、脱獄しようとしたヘラに気づいたオーディンはこれを阻止するべくヴァルキリー部隊を派遣したが、部隊は全滅し、生き残ったのはヴァルキリーただ一人。それ以来、アスガルドから出国し、過去を忘れるべくサカールへと逃げ延び、酒に浸りながら賞金稼ぎとして暮らしていた。これによって彼女の協力が得られないことを知ったソーは、密かに彼女の懐から服従ディスクのコントローラーを盗み、ディスクの機能をオフにして首から外した。その後ソーは、自分の問題から絶対逃げないことをヴァルキリー告げると、ハルクの部屋を脱出し、クインジェットへと向かった。そして、アイアンマンことトニー・スタークがソーに無断で登録した登録名「サーファーくん(Point Break)」をソーが口にすると、クインジェットが起動した。だがその直後、ハルクがソーを連れ戻すべくジェットに侵入してきたが、ソーがコンソールをいじると、モニターには、2年前のソコヴィアでの戦いの後にハルクに向けて通信してきたアベンジャーズのメンバー・ナターシャ・ロマノフの記録映像が映し出された。それを見たハルクは突然苦しみだし暴れたが、ようやく落ち着くと、ハルクの体はブルース・バナー博士へと戻った。

バナー博士を連れて逃げるソーの前に、追っ手としてヴァルキリーが現れた。しかし彼女は、ヘラへの復讐を遂げたいとソーに協力を申し出る。彼女が「和解の印」として捕縛してきたロキも、協力する代わりに自分も共に惑星を脱出させるよう申し出てきた。こうして、それぞれの復讐を遂げるべく、ソーによってアベンジャーズと同様の最強チーム「リベンジャーズ」が結成された。その後、ロキは例のごとく裏切るものの、ソーは服従ディスクを使ってロキを出し抜き、バナー博士とヴァルキリーと共にグランドマスターのレジャー用宇宙船「コモドール」でサカールを脱出する。

その頃アスガルドでは、民をビフレストで避難させようとするヘイムダルらの元にヘラの軍勢が迫っていた。間一髪帰還したソーはヘラと対峙し、バナー博士とヴァルキリーはヘイムダルを援護してフェンリルや死の兵士たちと戦う。乱戦の中、援軍としてサカールの囚人たちを引き連れて現れたのは、グランドマスターの大型宇宙船「ステイツマン」に乗ったロキだった。ロキは逃げ惑う民をステイツマンへと誘導する。

ソーはヘラの攻撃で右目を失うが、死の淵でオーディンの幻影と会話を交わし、ムジョルニアなしでも自在に雷神の力を操れるようになり、反撃を開始する。オーディンとの対面で、アスガルドとは場所ではなく民であることを理解したソーは、アスガルドにいる限り力を増し続けるヘラに対抗するため、ロキに指示し、スルトをわざと復活させてラグナロクを引き起こした。「永久なる炎」の力で復活し本来の力を取り戻したスルトは、自身へと攻撃してくるヘラもろともアスガルドを滅ぼす。ステイツマンで宇宙へ逃れたソーたちは、崩れゆく故郷を静かに見つめる。

仲間たちやアスガルドの民の見守る中、ソーは王座を模したステイツマンの椅子に座り、地球へ向かうことを宣言する。数ヶ月後、宇宙を眺めて地球へと向かう話をしていたソーとロキの目の前に、かつてロキを地球へと送り込んだ凶暴なタイタン人サノスの宇宙船「サンクチュアリII」が迫る。

ポスト・クレジット・シーン。サカールでは、グランドマスターが革命を起こしたサカールの民達に追い詰められていたが、自分が倒され役を見事にこなしたために革命が成功したのだとうそぶいていた。

登場人物・キャスト[編集]

ソー
演 - クリス・ヘムズワース、日本語吹替 - 三宅健太[4][5]
北欧神話雷神トール”のモデルであり、神々の国“アスガルド”の王“オーディン”の息子にして最強の雷神。“キャプテン・アメリカ”、“アイアンマン”と並ぶ、“アベンジャーズ”の主力メンバーでもある。
本作ではこれまでに比べて機転が利き、ロキやヴァルキリーを手玉に取るといった行動や、物語の前半から愛用の武器であるムジョルニア無しでも雷神の力を覚醒させつつある前兆も見せた。その反面、父やムジョルニアを失って落ち込んだり、再会したハルクと他愛もなく揉めたり、ヘラに太刀打ちできずに弱気になるなど、かつて地球に追放された時を彷彿させる姿が複数あり、更にサカールで服従ディスクを打ち込まれて翻弄されたり、髪の毛を切られそうになると悲鳴をあげるほど嫌がったり[注釈 1]、短髪にされると共に簡易的なボディペインティングまで施されてグラディエーターとして扱われるなど、今まで以上に災難やコミカルな場面が多い。ロキに対しては、これまでの経緯から毅然と向き合い、深く信頼し合っている訳でもなければ一口に犬猿の仲と言い切れないなど、本作でも複雑な義兄弟の間柄であるが、やはり義兄として大事に想っていて、若干の情を見せることもある。また、8歳の頃にはヘビが嫌いだった。前作まで恋仲だったジェーン・フォスターとは、約束を守れなかったことから破局しており、彼曰く「フラれたんじゃない、互いにフリ合ったんだ」と語っている。この破局談は自身に記念撮影を求めた一般市民が知っているほどニューヨークでは有名らしい。
ウルトロンとの戦いの後、全てを破壊する程の比類なき力を持つ石“インフィニティ・ストーン”について調べるべくアベンジャーズを離れ、宇宙を旅していたが、結局見つからなかった。だが、地球でオーディンの最期を看取った後に復活した実の姉であるヘラにムジョルニアを破壊され、アクシデントでサカールに辿り着いてしまったことも手伝ってアスガルドまで奪われてしまう。
しかしサカールで出会ったヴァルキリーや、再会したハルク/ブルースと紆余曲折の末に“リベンジャーズ”を結成してサカール脱出に成功し、アスガルドへと帰還した。ヘラとの決戦でオーディンと同じく右目を失うが、完全に覚醒させた雷神の力でヘラと渡り合う。それでも自力だけで倒すことは叶わず、スルトを復活させてアスガルドの滅亡を意味する“ラグナロク”を実行させた。ヘラが打倒されると、乗船した宇宙船“ステイツマン”で、右目跡にアイパッチをはめ込み、ロキたちや民衆からアスガルドの王位継承者として迎えられながら、新天地として地球へと向かうことを決意する。
ロキ
演 - トム・ヒドルストン、日本語吹替 - 平川大輔[4]
北欧神話の悪戯の神“ロキ”のモデルである、ソーの義弟。口の達者ぶりは健在なものの、本作ではコミックリリーフの役割も担っており、オーディンを連れ戻すべくソーと共に地球を訪ねた時は、ストレンジが開いたゲートウェイで異空間に閉じ込められ、その中で30分も落ち続け、解放された後は怒りを剥き出しにしてストレンジに襲いかかったが、再びストレンジによってノルウェーへのゲートウェイにソーと共に押し込まれ、最後まで彼の魔術に翻弄されてしまったり、サカールでチャンピオンとしてハルクが登場した際には、以前地球でハルクに手ひどく叩きのめされたため、「この星から逃げなければ」と焦るほどのトラウマを露わにするなど、ソーに勝るとも劣らないほど滑稽な様子を見せる。また、幼少期にヘビに化けてソーをひどい目に合わせたことや[注釈 2]、気絶したフリをする自身の肩を担いだソーが大声で助けを求めながら敵に近づきつつ、そのまま自身を投げこむという「助けて」という遊びを行った逸話も明らかにされる。さらに掌を相手の額に当てて、その人物の記憶を読み取る能力もヴァルキリーに披露する。
ダーク・エルフとの戦いで自分の死を偽装しており、ソーが留守の間に地球へ追放したオーディンになりすましてアスガルドを統治していたが、一国の主としての務めが全くなってない体たらくで、帰還したソーによって正体をあばかれて地球へ連れて行かれ、本物のオーディンと再会してその最期を見届けたのも束の間、復活したヘラに敵わないと感じてスカージにビフレストを架けさせるが、これがヘラをアスガルドへ送ってしまうきっかけとなってしまった。
同時に自身はビフレストから吹き飛ばされ、ソーより先にサカールにたどり着くも、前述の失態も何処吹く風でグランドマスターにうまく取り入って友人並の厚遇を受けたり、バトルロイヤルでソーがかつての自分と全く同じシチュエーションでハルクに地面に叩きつけられる様を見て、「私の痛みを思い知ったか!」と激しく歓喜するなど、ちゃっかりした態度を取り続けた。
しかし、ソーがブルースを伴って行動を始めたのを機に、ヴァルキリーに捕まって結局ソーに協力することになり、彼を騙そうとして逆に裏をかかれるも、解放されたコーグたちを連れてステイツマンでアスガルドへ向かい、調子よく振る舞いながら短剣や兜を武器に参戦して、アスガルドの民たちを救った。そしてヘラ打倒のためにソーの頼みで王宮の武器庫に向かうが、そこに保管されていたインフィニティ・ストーンの一つ“テッセラクト/四次元キューブ”に目を留めたことが『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』へとつながっていく。
ヘラ英語版
演 - ケイト・ブランシェット、日本語吹替 - 天海祐希[4]
北欧神話の死者の国を支配する女神ヘル”のモデルである、オーディンの最初の子どもで、ソーの姉に当たる死の女神。
かつてオーディンと共にアスガルドを強大な帝国に造り上げ、銀河に恐怖をばらまいた。しかしオーディンがアスガルドを平和に統治しようと改心し、さらなる征服を訴えた自身と対立して、多大な犠牲の下に封印された。
その外見に違わず、傍若無人且つ奔放な性格で、ムジョルニアを片手で受け止めて握り潰すほどのパワーや、自身の毛髪を節足動物のような形状に固めたり、黒曜石製の刀剣や長槍などの武器を無尽蔵に生み出し、恐ろしいほどの正確さと速度で撃ち出す能力を持つ。これを自身の格闘技と織り交ぜて使用することで、包囲する大勢の敵を単独で一掃するほどの戦闘力を発揮する。またアスガルドから力を得ているため、アスガルドでは剣で身体を貫かれても平然としており、更にアスガルドに滞在するほど力が高まって強くなるため、その際には何十メートルもある刃の塊を造り上げることまで可能。
オーディンによって永らく追放・封印されていたが、オーディンが亡くなったことによって封印が解けて復活し、居合わせたソーとロキに圧倒的な力を見せつける。ロキがスカージに架けさせたビフレストを利用してアスガルドに帰還し、ウォーリアーズ・スリーとエインヘリャルを難なく抹殺。さらに“永久なる炎”の力でかつての自身の配下とフェンリス・ウルフを復活させ、アスガルドの民たちを恐怖で震え上がらせ、九つの世界と全宇宙へ暴虐の限りを尽くして支配しようと目論む。
そこへ帰還したソーたちと決着をつけるために応戦し、圧倒的なパワーで彼らの攻撃をほとんど受け付けなかったが、最終的にアスガルドに固執したことが仇となり、ラグナロクを引き起こしたスルトの一撃によって滅びる。
ヘイムダル英語版
演 - イドリス・エルバ、日本語吹替 - 斉藤次郎
北欧神話の光の神“ヘイムダル”のモデルである、アスガルドと地球などの九つの世界をつなぐ虹の橋“ビフレスト”の天文台からすべてを監視する番人にして戦士。本作ではロキとスカージによって怠慢罪の濡れ衣を着せられて門番の任を追われ姿を隠していた。髪型はソーと対称的に長髪となり、千里眼で9つの世界をすべて見通すことができるほか、遥か遠方にいるソーの思念を感じ取り、彼の意識のみを自分の居場所まで飛ばすこともできる[注釈 3]
ヘラの帰還後はホーフンドを奪還し、生き残りの兵士たちと共にヘラに恐れをなしているアスガルドの民を一人でも多く逃がすべく密かに保護して戦い続け、ソー不在のアスガルドを守っていた。そしてクライマックスまでバーサーカー群に苦戦を強いられながらも、立ち向かって生き延び、ソーや多数の民と共にステイツマンに乗船する。
グランドマスター英語版
演 - ジェフ・ゴールドブラム、日本語吹替 - 大塚芳忠
宇宙の辺境にある惑星“サカール”を統治する独裁者。外宇宙とは時の流れが異なるサカールを築き上げた頃から一切歳をとっていないが、実年齢は数百万歳ぐらいになる。
ロキによれば「嗜好がおかしいが話は通じる男」らしく、浪費が大好きで、ディスコで遊ぶことを趣味としている。自身に反逆した者に対しては、“メルト・ステッキ”で身体を溶かして処刑したり、服従ディスクを埋め込んだ状態でバトルロイヤルで戦士として戦わせたりするなど残忍なところもあるが、ソーが自分のことを雷神(the God of Thunder)と名乗っても、“雷様(Load of Thunder)”と呼んだり[注釈 4]、囚人相手にジョークを言ったり、パーティーを取り仕切って楽しんだりと基本的にはユーモラスな気分屋である。
余興でバトルロイヤルも主催し、バトルの際には自ら前口上役も務め、非常に強い思い入れを持つチャンピオンのハルクの挑戦者候補として、ヴァルキリーが捕らえて差し出したソーを買い取った。チャンピオンであるハルクに勝てば自由を与えることを条件にソーをハルクと戦わせるが、ソーがハルクを追い詰めると、リモコンで服従ディスクを作動させてソーを気絶させ、ハルクを勝利させてしまう。
しかしソーにハルク/ブルースを連れ去られたことでサカールの住民たちに捜索を呼びかけ、ロキとヴァルキリーにも報酬金で2人の捕獲を依頼するも失敗。それに加えて詳細の描写は無かったが、ソーに解放されて革命を起こした元奴隷たちに追い詰められ、エンドロール後にて、居合わせたサカールの民たちに「自分が倒され役を見事にこなしたために革命が成功したのだ」と大ぼらを吹く。
ダーク・ワールド』でエーテルを手に入れるも、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でガモーラからオーブを受け取り損ねたタニリーア・ティヴァン / コレクター英語版の兄であり、カリフォルニアのディズニーパークにあるガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのアトラクション内には仲がよさそうに話す2人が描かれた絵が飾ってある。
ヴァルキリー(ブリュンヒルデ)英語版
演 - テッサ・トンプソン、日本語吹替 - 沢城みゆき[4]
サカールで“スクラッパー142”として生計を立てる女戦士。かつては、アスガルドの女戦士たちの一族“ヴァルキリー”の一人だったが、太古の時代に幽閉先から脱出を図ったヘラとの戦いで同胞たちを全滅させられ、ただ一人生き延びる。その後はサカールに逃げ延び、アルコール中毒になるほど酒好きの賞金稼ぎと成り果てていた。
ワイルドでタフでありながら、ハルクとは“大男さん”・“怒る女”と呼び合って戯れるなど朗らかな一面も持ち、歯向かってきたロキを軽く取り押さえ、バーサーカー群を蹴散らすほど単身での戦闘力も高い。
サカールに漂着したソーに服従ディスクを打ち込んで捕縛し、グランドマスターへ彼を1000万ユニットで売り渡す。その後ソーからオーディンの死とヘラの復活を知らされるも、前述の過去から戦う意味を見失っていたため、彼からの協力の頼みを二度も断った。しかし、ソーの熱意に心を動かされ、再びヘラと戦う決意を固めて、アスガルドへの道中に同行。故郷に到着すると、かつての戦闘服に身を包み、ソーたちと共にヘラに挑む。
劇中では明かされないが、本名は“ブリュンヒルデ”で、北欧神話の楯の乙女ブリュンヒルド”のモデルである。
スカージ英語版
演 - カール・アーバン、日本語吹替 - 楠大典
ヘイムダルに代わってビフレストの天文台の番人を務めているアスガルドの戦士。父親が石工であるらしく、ヴァナヘイムの戦いにも参加したと本人は言及している。
がさつで単純な性分の男で、自分の実力を認めさせて上にのし上がりたいという願望を持つものの、現在の役割を乱用して趣味である武器などの収集を宇宙中で行い、仕事中にはべらかしていた美女たちに銃器を自慢したり、ビフレストを架けたまま持ち場を長く離れてヘイムダルにホーフンドを奪還されるなど、責任感はかなり低く、圧倒的な力を持つ敵を目前にすると追従してしまう日和見主義者でもある。
ヘラがアスガルドに帰還した際、命を奪われることを恐れて、彼女にひれ伏してしまい、ヘラの側近的存在となって死刑執行人の役割も与えられる。だが、おびえ嘆く民衆の様子を目の当たりにして自身の行為に躊躇いを抱き、結局ロキたちが乗ってきたステイツマンに身を隠しながら民衆に紛れて乗船する。しかし本船が危機に陥ると、覚悟を決めてヘラに反旗を翻し、捨て身の戦いを挑んでバーサーカー群を全滅させるが、ヘラの一撃の犠牲となる。
スティーヴン・ストレンジ / ドクター・ストレンジ
演 - ベネディクト・カンバーバッチ、日本語吹替 - 三上哲
交通事故により“神の手”と呼ばれた医療技術を失って、魔術の道に転身した元天才外科医の魔術師。現在はニューヨークの“サンクタム・サンクトラム”の主として、この世の脅威となるあらゆる存在について調べ、“サンクタム”を守護している。本作では両手に黄色い手袋をはめており、魔術師になったばかりの頃よりさらに魔術が向上し、ロキを容易くゲートウェイに閉じ込めて捕獲し、サンクタム・サンクトラム内の各所へソーを次々に瞬間移動させて翻弄する程の魔術の冴えを見せる。
アスガルド人が地球に来ると何かとトラブルを起こると危惧しているため、ソーとロキが地球に来た時にはいち早くその存在を察知。以前地球に危機をもたらしたロキを連れてきたソーの目的を聞き出すべく、ロキを異空間へ閉じ込めた上でソーをサンクタム・サンクトラムへ招き、オーディンを見つけたら直ちにアスガルドに帰ることを条件に、2人をオーディンのいるノルウェーへ導く[注釈 5]
コーグ英語版
演 - タイカ・ワイティティ、日本語吹替 - 金谷ヒデユキ[4]
サカールで奴隷とされている者たちの中心格的存在のクロナン人。グランドマスターの独裁に反対し、一度革命を企てるも失敗。反逆罪で投獄されて、バトルロイヤルの前座役を務めている。
その見て呉れや、これまでのMCU作品に登場した同族たちとは打って変わり、気さくで陽気な人柄の持ち主であり、新たに奴隷となったソーにも親切に接して、お互いの理解を深める。革命を計画しながらも、同じ目的を持ちリーダーシップを発揮できる者がいれば、その人物に抵抗なくついていく柔軟性もある。
獄中でソーと出会った縁で、バトルロイヤル時に彼を応援し、ソーのリモコン操作で服従ディスクを外されると、奴隷仲間たちと共に革命を起こし、ソーたちに置き去りにされたロキを介抱して自分たちのリーダーと認めて、アスガルドを巡る戦いにも参加。結果的にアスガルドの民の避難に貢献し、物語のラストではソーたちと地球への旅路を共にする。
原作では「プラネット・ハルク」でハルクの仲間・ウォーバウンドのメンバーとして登場。映画で演じているのは、監督のワイティティ[6]
トパーズ・カルロ英語版
演 - レイチェル・ハウス英語版、日本語吹替 - 磯辺万沙子
グランドマスターの腹心。無表情で口数が少ない分、話す言葉がどれも下品でグランドマスターを呆れさせている。スクラッパーなのにグランドマスターに気に入られているヴァルキリーのことが嫌いらしく、ヴァルキリーに罵詈雑言を投げつけていた。サカールからの脱出を図るソーたちを、警備隊を率いて自らも宇宙船で追撃するが、奪取された“コモドール”に搭載されている花火をブルースが打ち上げたことで視界が遮られてしまい、ゴミの山に激突した。その後の消息は不明。
スルト英語版
声 - クランシー・ブラウン、日本語吹替 - 佐々木省三
北欧神話の巨人“スルト”のモデルである、炎の悪魔の国“ムスペルヘイム”の王。50万年前にオーディンに敗れ、自身に力を与える“永久なる炎”を奪われて弱体化し、母国の地下深くでアスガルドへの復讐のために、ラグナロクを起こそうと誓いながら来たるべき時を待っていた。
物語冒頭でムスペルヘイムに現れてわざと捕らわれたソーと戦って敗れ、残った王冠を奪われてしまうが、終盤で永久なる炎の力で巨大化しながら復活し、ラグナロクを引き起こした。アスガルドを滅ぼさせまいとヘラの反撃を喰らうも、武器の“トワイライト・ソード”の一突きでヘラを撃破しつつ、アスガルドの大地を貫き、滅びるアスガルドと運命を共にする。
ウォリアーズ・スリー英語版
アスガルドの冒険家にして、勇敢な男性戦士3人組。本作では前2作とは異なり、出番は非常に少なく、3人ともヘラによって命を落とし、劇中においてソーが彼らの最期を知った描写は無い。
ホーガン英語版
演 - 浅野忠信、日本語吹替 - 浅野忠信
“強面のホーガン”と呼ばれる、ヴァナヘイム出身の戦士。都に入ろうとするヘラに対して、エインヘリャルを率いて降伏を迫って戦いを挑むも返り討ちに合い、ヘラが投げつけたネクロソードで串刺しとなり絶命する。
ヴォルスタッグ英語版
演 - レイ・スティーヴンソン、日本語吹替 - 咲野俊介
“大いなるヴォルスタッグ”と呼ばれる戦士。 スカージが天文台内の汚れた床を掃除していた時に、彼の代わりにビフレストの起動装置の前に立っていた。アスガルドへ戻ってきたヘラに身構えるも、彼女のネクロソード2本の連続攻撃で絶命する。
ファンドラル英語版
演 - ザッカリー・リーヴァイ、日本語吹替 - 遠藤大智
“鮮烈なるファンドラル”と呼ばれる戦士。 スカージが汚れた天文台内の汚れた床を掃除していた時に、ヴォルスタッグの隣で構えていたが、自身もヴォルスタッグと同時に、アスガルドへ戻ってきたヘラのネクロソード2本の連続攻撃で絶命する。
ソーを演じる役者
演 - ルーク・ヘムズワース、日本語吹替 - 宮本淳
オーディンに化けたロキがアスガルドの都で披露させていた茶番劇にソー役で出演していた男性で、ソーと雰囲気が若干似通っている。劇では、ソーが幼少期にロキの魔法でカエルの姿に変えられた旨を打ち明ける。
オーディンを演じる役者
演 - サム・ニール、日本語吹替 - 宮崎敦吉
ロキが披露させていた茶番劇にオーディン役で出演していた男性で、劇のラストでロキが氷の巨人の子である事実を明示する。
ブルース・バナー / ハルク
演 - マーク・ラファロ、日本語吹替 - 宮内敦士[4]
スーパーソルジャー計画の再現実験中に大量のガンマ線を浴びたことにより、心拍数が上昇すると緑色の大男“ハルク”に変身してしまう体質となった、博士号を7つ持つ天才生物学者。ソーと同じくアベンジャーズの初期・主力メンバー。ウルトロンとの戦いの後に行方不明になっていたが、ハルクの姿のままクインジェットでワームホールに入ってサカールに辿り着き、グランドマスターの下でバトルロイヤルのチャンピオンとして君臨していた。
ハルクとしては、2年におけるサカールでの生活で知能が上がっており、単語レベルの言葉しか話せなかった状態から、他者との意思疎通が可能なくらいの簡単な会話ができ、喜怒哀楽までも明確に表せるようになった。自分は地球では嫌われているからとサカールを出ることを拒否したり、ソーと口喧嘩したりと幼さを感じる素ぶりや、バトルロイヤルで自分の身体のサイズに合わせた武具を装備したり、平時に自主トレに出かけ、自室で入浴するなど人間らしさまで醸し出すようになった。
一方主人格のブルースとしては、ソコヴィアでの戦いの直前からの記憶がなく[注釈 6]、2年間ハルクの状態でいたために「今度ハルクに変身したら2度と元には戻れないと思う」と語るほどハルクに身体の主導権を奪われつつあるらしく、自分の気付かない内に見知らぬ異星人の星に身を置かれたことも手伝って精神的にネガティブになっている。しかし、ソーたちと行動を共にする中で、内に秘めるアクティブさを徐々に発揮するようになり、トパーズの宇宙船を撃墜した際には喜びの声を上げるノリの良さも見せる。本作でブルースが着用する服は、ソコヴィアでの戦いの時にトニー・スタークがクインジェットの機内に残したものであり、ハルクから元の姿に戻り服が無かったところに、機内を探して見つけたソーに着せられることになる。
ハルクとして登場した当初は、バトルロイヤルの挑戦者としてしか扱わないほどソーのことを忘れていたようで、拳を交えた後は彼には非協力的ながらも、会話を交わす中でソーを友達として認めるようになる。そんなソーを引き留めようとクインジェットまで追いかけてきて、機内に記録されていたナターシャの映像をきっかけにブルースへと戻った。
それでも事情が飲み込めず不安定な心理状態になるものの、ソーに支えられ、故郷である地球に戻るべく、アスガルドを巡る戦いに巻き込まれることになる。そしてクライマックスでは、フェンリス・ウルフに襲われかけるアスガルドの民衆を救うため、ハルクに変身[注釈 7]。激しい肉弾戦でフェンリス・ウルフを倒し、ソーの事情を知らずに出現したスルトを戦う相手と勘違いして飛び掛かることもあったが、ソーとヴァルキリーを抱えてステイツマンに乗船し、ラグナロクを見届ける。
オーディン英語版
演 - アンソニー・ホプキンス、日本語吹替 - 浦山迅
北欧神話の最高神“オーディン”のモデルである、アスガルドの偉大なる王にして、ソーの父、ロキの養父。全知全能の神でもあり、この世のすべてを見通す力を持つ。しかし本作では、ソーやロキが生まれる前の太古の時代に最初の子どもであるヘラと共に宇宙の侵略を進めていたが、九つの世界を支配したあとに改心し、ヘラを封印。それまでの出来事を無かったことにして現在に至るという事実が明かされる。また、息子たちと同様に、地球での服装姿も披露する。
ロキにより記憶を封じられて密かに地球へ追放され、ニューヨークの老人ホームに入れられており、その後ストレンジに発見されるが、自身は記憶が徐々に戻りつつも、死期が近づいていることを悟って追放を受け入れ、地球に滞在することを選んだ。
ノルウェーの海岸でソーとロキに再会すると、自身に対するロキの所業を責めずに、ヘラの存在とアスガルドに危険が迫っていることを告げ、父親から愛する息子たちへのメッセージとして、2人で協力してヘラに挑むようにと言葉をかけ、光の粒子となって消滅し、帰らぬ人となる。
死後は、ソーが垣間見る幻影に現れて彼を導き、ヘラに太刀打ちできずに戦意喪失しかけたソーに励ましの言葉を送り、これがソーの力の完全覚醒へと繋がる。
ノンクレジット・カメオ出演
ロキを演じる役者
演 - マット・デイモン、日本語吹替 - 中村章吾
ロキが披露させていた茶番劇にロキ役で出演していた男性で、ロキと対照的に厳つい顔つきをしている。台詞を完璧に覚えきれていなかったようで、オーディンに化けたロキが小声で台詞を伝える部分もあった。
ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ
演 - スカーレット・ヨハンソン、日本語吹替 - 米倉涼子
アベンジャーズの主力メンバーである女スパイ。
クインジェットに記録されていたソコヴィアでの戦いの時の通信映像にて登場し、ハルクがブルースに戻るきっかけになる。
理髪師
演 - スタン・リー、日本語吹替 - 高桑満
サカールの理髪師である怪しげな老人。右腕の珍妙な機械で、バトルロイヤルに出場する直前のソーの髪の毛を切ってしまう。ソーはブルースに髪型について問われた時に、彼を「変態野郎」と蔑称する。

設定・用語[編集]

武器・アイテム[編集]

ムジョルニア
北欧神話のミョルニル”のモデルである、死にゆく惑星“ニダベリア”の心臓で作られた鉄槌。高潔な魂を持つ者でなければ持ち上げることができない。ソーが地球に再訪した際に黒い傘に擬態した。
これまで長くソーに愛用され、物語序盤のムスペルヘイムでの戦いでもその力を発揮したが、地球のノルウェーでは復活したヘラへの先制攻撃として投げつけたものの、彼女に容易く受け止められ、そのまま粉砕されてしまう。
その後、バトルロイヤルに出場する直前の武器選びでは、使い慣れたこの武器と同じ形のハンマーがあるかどうかをコーグに尋ねたほど、ソーはこの武器に相当な愛着を持っていたことが伺える。
本作では、ソーの雷のパワーはこの武器にではなくソー自身に宿っていることが判明し、ムジョルニアは雷のパワーを引き出すために介するアイテムに過ぎないとオーディンが言及した。また、アスガルドの王宮内の天井画にはこれを握って掲げるヘラが描かれ、太古の時代には彼女を所有者としていたことが示唆されている。
ヘルメット
サカールでグラディエーターにされたソーが、バトルロイヤルの際に装備した頭部保護用の防具で、かつてアスガルドの戴冠式でソーが被っていた一対の羽根飾りが付いた銀色の兜とイメージが似通っており、使用時には両側の突起を立てる。
リトラクタブルソード
グラディエーターにされたソーが、失ったムジョルニアの代わりの武器として、闘技場の待合室から選んだサカール製の双剣。刀身は携行時には収縮しており、使用時に伸長する。ソーはこれを背負って携行し、ハルクとのバトルロイヤルで振るう。
そのほかにも本作のソーは、闘技場の待合室から持ち出したサカール製のメイスと盾や、ロキと共に発砲したライフル、クライマックスのヘラとの白兵戦での長剣など、数多くの武器を行使する。
グングニル
北欧神話のグングニル”のモデルである、“王の杖”・“万能の槍”と言われる、アスガルドの王が持つ黄金色の長杖。本作では遂にソーがクライマックスでこれを握り、ヘラに白兵戦を挑む。
ネクロソード
ヘラが自らの力で生成し、愛用する黒曜石製の剣。これで直接敵に斬りかかるほか、弾丸のような投擲攻撃にも使用される。
ホーフンド
北欧神話の聖剣ホーフンド”のモデルである、ヘイムダルが管理・使用する長剣。
本作では、ビフレストの新たな番人となったスカージが保有していたが、天文台の装置に挿さったままとなっていたところをヘイムダルが奪還し、再び愛剣として振るう。
ドラゴンファング
ブリュンヒルデ/ヴァルキリーの専用武器であり、魔術師がドラゴンの歯を精錬して作り上げ、決して折れないと言われる強力な名剣。
西暦943年において、ヴァルキリーがヘラとの戦いに使用し、彼女がアスガルドから離れると同時に持ち去って以降、逃亡先のサカールの住居に保管されていたが、ヴァルキリーがソーたちとアスガルドに帰郷することを決意して取り出され、物語のクライマックスで再び行使する。
デス&トロイ
スカージが収集した武器の一種である、 2丁のM16アサルトライフル。地球のアメリカ・テキサス州から持ってきたといわれ、はべらかしていた美女2人に自慢するほど、スカージが集めた武器の中でも一番のお気に入りであるという。
クライマックスで、バーサーカー群からアスガルドの民を救うためにスカージがこれを駆使して奮戦する。
ブラッドアックス
ヘラによって生製される強力な黒曜石製の諸刃の斧。ヘラはこれで武器庫の床を叩き壊し、彼女の部下となったスカージに託され、ヘイムダルの居所を白状しない国民の処刑にも振るわれかけた。
マグノ・ライフル
サカールのスクラッパーが敵の捕獲に使用するネットガン。ネットはかかった相手を痙攣・麻痺させる機能付きで、サカールに辿り着いたソーに、スクラッパーがネットを放って動きを封じる。
メルト・ステッキ
グランドマスターが反逆者の始末に使用する杖。先端のオレンジ色の球体を押し当てられた者は、悪臭を放ちながら跡形も無く溶解してしまう。
トワイライト・ソード
スルトが用いる巨大な長剣。刀身は高熱を帯びており、そのまま強力な火炎を放つ。
ソーとの戦いや、アスガルドでラグナロクを起こすためにスルトがこれを振るい、後者ではひと突きでヘラを葬り、アスガルドの大地を貫いて炎上・消滅させる。
スルトの冠
スルトが力の源として額に被っている仮面状の王冠[注釈 8]。スルトは自身の身体が滅びても、誰かにこの王冠を後述の“永遠なる炎”へ焼べられることで復活・巨大化できる。
ソーが奪取した後、アスガルドの王宮の武器庫に保管・展示され、ヘラからは 「思ったより小さい」と評された。だがクライマックスで、ソーはヘラを倒すためにスルトの力を欲し、ロキによって永遠なる炎へ焼べられたことでスルトが巨大化して復活する。
レリック
地球の魔術師が使用する、強力な魔力が込められた道具の総称。本作ではストレンジが所持・使用する“浮遊マント”・“スリング・リング”・“アガモットの眼”のほか、サンクタム・サンクトラムの陳列室に“サイトラックのクリムゾン・バンド”も飾ってあることが確認できる。
武器庫のアイテム
インフィニティ・ガントレット
これまでMCUの大半の作品においてキーアイテムとなってきた結晶石“インフィニティ・ストーン”の力を最大限に発揮できるグローブのレプリカで、ヘラは即座に「偽物ね」と見抜き、押し倒す。
古の冬の小箱
氷の巨人の力の源である禍々しい小箱。ヘラからは「弱い」と評される。
永久なる炎
太古の時代にオーディンがスルトから奪い取ったと言われる、神秘的で決して消すことのできない炎を常に灯す火桶。その炎は、亡骸に与えることで、死者を復活させることができ、掌大の小さなものでも多数の者を同時に復活させることができる。
ヘラはこの炎そのものを直接手に取り、太古のエインヘリャルのミイラやフェンリス・ウルフに与えて前者を“バーサーカー”の群れに変貌させ、後者と共に配下とした。また、前述のとおりクライマックスでは、ロキがスルトの冠をこの炎へ焼べる。
テッセラクト/四次元キューブ
インフィニティ・ストーンの内の一つである“スペース・ストーン”を内包した青白い立方体。ヘラからは「まあまあね」と評された。物語のラストでロキがこれを発見する。
このほかにも、アスガルドの王宮の武器庫には、“生命と時間の石版”、“ウォーロックの眼”、“音叉”が確認できる。

テクノロジー・ビークル[編集]

服従ディスク
サカールで奴隷として扱われる者の身体に埋め込まれる小型ディスク。これを埋め込まれた者は、連動するリモコン操作で激しい苦痛に襲われ、全身が痙攣・麻痺する。皮膚だけでなく、着衣に取り付けてもその効果が発揮される。皮膚に強く食い込むため素手のみの力で直接取り外すことは非常に困難であり、取り外しにもリモコン操作が必要不可欠である。
コーグたちのほか、ソーもヴァルキリーによって首筋に埋め込まれ、リモコンを持つ彼女やグランドマスターよって苦しめられたが、機転を利かせてヴァルキリーからリモコンを奪い取って、取り外しに成功。コーグたち全ての奴隷の分も外され、後にソーがロキを出し抜く際にも使用する。
スキッフ
アスガルド軍が国の防衛のために使用する、空飛ぶ小舟。アスガルドに侵攻を開始したヘラに対して10数隻運用されたが、全て撃墜される。
ウォーソング
ヴァルキリーがサカールで用いる宇宙船。直立姿勢での空中静止が可能で、その際と離着陸時には両主翼が上下に可動し、コクピット内部は機体の姿勢に合わせて水平になり、座席シートは脱出時の射出機能が付いている。乗り降りする際には、コクピットハッチが開閉し、前部からタラップが地面に伸長する。武装は機体左右から連射される2門のブラスターで、さらにヴァルキリーの手振りにより遠隔操作が可能など、高性能を誇る。しかし、機内はかなり散らかっている。
ヴァルキリーの初登場から、捕らえたソーの連行、バトルロイヤルの観戦まで、ヴァルキリーによって運用されたが、サカールからの脱出を試みた際に、トパーズ率いる警備隊の宇宙船とのドッグファイトの末、破壊される。
クインジェット
アベンジャーズが保有する特殊航空機。本作に登場する機体は、かつて地球のソコヴィアでの戦いの際に、ハルクがウルトロンから奪い返したもので、ハルクを乗せたまま飛行した末にワームホールへ行き渡り、サカールへと辿り着いたという。以降、サカールのスクラップ置き場に長く駐機されていたようで、コクピットの装置各種は埃を被っていたが、それらの機能は健在で、本作ではアベンジャーズに属するヒーローの掌紋認証と登録名の音声入力で[注釈 9]機体を起動させ、加えてハルクが失踪する直前にナターシャから受けた通信映像や、サカールに辿り着くまでの航行記録映像もモニターに表示されるシーンが描写された。さらに、トニーの衣服も置かれていた。
サカールから脱出することを決意したソーが乗り込み、本機を発進させようとしたが、彼を引き止めようとするハルクに後部を破壊されてしまい、飛び立てなくなってその場に放置される。
コモドール
グランドマスターが所有する、乱行パーティー用の小型レジャー宇宙船。リング状の機体で、機体中央部の両側に乗降用ハッチがあり、コクピットには3人分の座席シートが備わっている。宇宙船の操縦経験に乏しい者でも難なく運用できるほど簡単な操作性で、計器のボタンを押すと、記録されたグランドマスターのホログラムと共にディスコ調のメロディーが流れ、派手な誕生日用花火を放つ。武装は皆無だが外装は意外と頑丈で、バーサーカーの群れにまとわりつかれて墜落しても、損傷しないどころか機能不全も起こさなかった。アスガルドに到着後は、ソーが王宮の武器庫から持ち出した機銃が機内に設置され、クライマックスの戦いに用いられた。
ソーとヴァルキリー、ブルースがサカールを脱出するためにグランドマスターの宮殿の格納庫から奪取し、トパーズらとのドッグファイトから、アスガルドでの決戦まで用いられた。最後は、ソーの提案を承諾したロキが王宮へ向かうために操縦する。
ステイツマン
グランドマスターが所有していた巨大宇宙船。船体後部だけでなく底部にも備わる多数のエンジンで飛行し、劇中では内部に大勢の乗員を収容できる広間と、複数の酒瓶が置かれた個室が確認でき、双方ともに船外を一望できる窓がある。
ソーに出し抜かれたロキと、解放されて革命を起こしたコーグをはじめとするサカールで奴隷にされていた者たちに奪取され、彼らの脱出船として用いられた。そしてそのままアスガルドへ向かい、追い詰められていた大勢の国民たちやヘイムダルを乗せて、今度は彼らの避難船となった。
アスガルド滅亡後は、ソーの決定で地球目指して宇宙を航行する。
サンクチュアリⅡ
本作のエンドロール後に出現した、超巨大宇宙船。地球を目指すステイツマンを取り囲む。

このほかにも、サカールでトパーズらが使用したさまざまな形状で、ブラスターを武装とする宇宙船が複数機登場する。

主な登場種族[編集]

アスガルド人
アスガルドの住民である人類。本作では多数の民がヘイムダルに守られながら逃亡を続けるも、ヘラに追い詰められるが、ヘイムダルやサカールから駆けつけたソーたちによって救われてステイツマンに乗船し、母国の最期を見届ける。
バーサーカー
太古の時代にヘラに仕え、王宮の武器庫の最下層部に安置されていたエインヘリャルのミイラに、永遠なる炎を与えて復活させたゾンビ兵群。両目が緑色に光り、身に纏っている鎧兜も若干緑がかっている。ヘラに忠実に従うものの各々の自我は無く、言語を発しない代わりに上げる唸り声や、大群で野生的に襲いかかる戦法をとるなど獣のような挙動だが、元がエインヘリャルであったためか、2〜3体程度でもヘイムダルとある程度拮抗できるほどの戦闘力を発揮する。
ヘラによって復活させられると、彼女の手下としてアスガルドの民たちを追い続けて窮地に陥れるが、ソーたちや改心したスカージの奮戦で全て粉砕される。
炎のデーモン
北欧神話の巨人の一族“ムスペル”のモデルであるヒューマノイド型種族で、溶岩のような全身とオレンジ色に光る両目が外見的特徴。
冒頭のみの登場で、具体的な詳細の描写は少ないが、ムスペルヘイムの地底において大群でソーに襲いかかるものの、難なく返り討ちにされる。
サカール人
サカールに住む、ヒューマノイド型種族。本作では地球人などと同等の顔つきをした者が多数登場し、彼らの多くが享楽のことしか頭にない。ハルクの大ファンでもあり、娯楽としているバトルロイヤルでの応援だけでなく、独裁者であるグランドマスターの呼びかけ一つで、ハルクの身に何かあった際の探索にまで出かけ、それらを行う際にはハルクの顔を模した応援棒やフラッグ、緑色の粉塵などを用いる。
また、サカールの住民の中には、捕まえた強そうな人物をグランドマスターに売りつけて報酬を得る“スクラッパー”という職についている者も少なくない。
ドラゴン
ムスペルヘイムの地底に棲む、鎖でつながれた巨大な。獰猛な性質で、デーモンらと同様に身体の所々が火に覆われており、その体躯に反して非常に機敏で、背中からエンジンのように炎を後方へ放ちながら高速飛行する能力を持つ。
物語の冒頭でソーがスルトを一度倒すと解放され、ムスペルヘイムから脱出しようとするソーを殺そうと挑みかかったが、差し架かったビフレストへ無理矢理突入したことで首が切断されて死亡。その頭部は、ビフレストの効果でアスガルドの天文台へ体液を撒き散らしながら放り込まれる。
フェンリス・ウルフ
北欧神話の狼の姿をした巨大な怪物“フェンリル”のモデルであり、ヘラの忠実なペットでもある黒い体毛に覆われた巨大な狼。機銃掃射にも耐え素早く動けるほどの肉体と、主人同様に極めて凶暴な性質を併せ持つ。
太古のエインヘリャルと共にその亡骸はアスガルドの武器庫の最下層部に安置されていたが[注釈 10]、ヘラによって永遠なる炎を与えられ、緑色の瞳となって復活。以後は主人に従い、アスガルドの民を恐怖させ、母国から避難しようとする彼らに立ち塞がって襲いかかるが、そこに落ちてきたブルースがハルクに変身して妨害したため対決。激しい水中戦の末に、巨大な滝へ流される。

登場世界/惑星と伝承[編集]

九つの世界[編集]

アスガルド
九つの世界の頂点と言われる“神の国”。物語前半まではオーディンに擬態したロキが統制していたことで、彼の指示により都の一角にロキの巨大な像[注釈 11]が建造され、ダーク・エルフとの戦いでロキが刺された時の出来事を題材にした茶番劇『“アスガルドのロキの悲劇”』が披露されていた[注釈 12]
だが本作において、この国は太古の時代に全宇宙征服の野望を抱いたオーディンとヘラによって、宇宙各地から簒奪した資源や数々の宝物などで黄金の都が並び立つ帝国として築かれ、オーディンは征服が一段落すると改心し、ヘラを封印して彼女の存在をなかったことにしたという真相が明らかになり、ヘラはそれを「“暗黒の歴史”」と形容した。また、具体的な原理は不明だが、ヘラは本国に滞在することで無限の脅威的なパワーを得られる。
ヘラの襲来により、本国は大混乱に陥り、ソーたちの応戦もあったが、「アスガルドは“場所”ではなく“民”である」と悟ったソーと、彼の頼みを受けたロキによって復活させられたスルトが、ラグナロクを引き起こしたことにより本国の全土が炎上し、宇宙の藻屑となる。
王宮
アスガルドの王の宮殿。劇中では、謁見の間やホール、天井画が登場した。簡易的な映像のように被写体が動く天井画には、氷の巨人族との休戦協定などが描かれていたが、その裏には太古の時代のオーディンとヘラによる全宇宙征服のための戦いが描かれた天井画が隠されていた。
武器庫
王宮の下層部に造られた、さまざまな力を持つ前述の武器やアイテムを保管・展示する倉庫。ヴァルキリーのかつての戦闘服もここに保存されていた。更に最下層部には、ヘラに仕えたエインヘリャルのミイラとフェンリス・ウルフの亡骸が安置されていた。
エインヘリャル
アスガルド軍の勇敢なる戦士団。ホーガンと共にヘラに挑むが、なす術なく全滅する。
ヴァルキリー
太古のアスガルドを守護し、王に忠誠を誓う最強の選ばれし女戦士の一族及び一団の総称。彼女たちは皆片前腕に一族の紋章を施し、薄い灰色を基調とした戦闘服に身を包んで、ペガサスを愛馬としていた。ソーも幼少時代に女族と知るまで憧れ、ブリュンヒルデ/ヴァルキリーの素性を知った時には敬意を表した。
太古の時代に追放されたヘラが反乱を起こした時、オーディンの命を受けて鎮圧のために辺境の星へ向かったが、ブリュンヒルデ以外の戦士たちはヘラに返り討ちにされて全滅[注釈 13]。この一件でブリュンヒルデはアスガルドを去って、サカールに移住した。
因みに北欧神話に登場する“ヴァルキリー”は“戦場で生きる者と死ぬ者を定める女性”である。
ビフレスト
世界樹“ユグドラシル”に内包された九つの世界の移動手段となる虹の架け橋。本作では、天文台内の起動装置に、橋を架けた世界に滞在する者と交信できる機能があることや、橋が差し架かろうとする際に、無理矢理割り込んだ者は橋のエネルギーを浴びた部位が切断されてしまったり、橋内部を移動中にトラブルなどで橋に激突すると、橋が割れて外宇宙や他の惑星へと飛び出してしまうといった事象が描写され、安全且つ完全に九つの世界を行き来できるとは言えない移動手段であることが明示される。
避難所
岩山の奥深くにある洞窟を利用した避難所。劇中で確認できた設備は、内部の証明である複数の松明と、ユグドラシルが彫られた巨大な扉のみで、扉は正面の地面に刻まれた紋様へかざした掌をなぞるように動かすことで開かれる。
ビフレストの門番の任を追われ姿を隠していたヘイムダルが、ヘラから多数の民をここに匿っており、彼女がスカージの案内で現れた際にはもう一つの出入り口から民たちを速やかに避難させる。
ムスペルヘイム
炎のデーモンたちが住み、燃え盛る灼熱の炎に覆われる荒野の世界。地底にはこの世界の王であるスルトと、ドラゴンが住み着いており、大昔にオーディンはこの地から永遠なる炎をスルトから奪い去ったという。
物語の冒頭のみに登場し、ソーとスルトらデーモン群やドラゴンの戦地となる。
ミッドガルド
地球そのものである世界。本作では、物語の前半のみに登場し、ソーとロキがオーディンを探しにニューヨークやノルウェーを訪ねる。
シェイディ・エイカーズ・ケアホーム
アメリカ・ニューヨーク市内に存在していた老人ホーム。かつてロキがここへオーディンを追放したが、ソーがロキを伴って訪ねた際には解体工事が行われていた。
サンクタム・サンクトラム
地球をあらゆる別次元からの侵略から守るために構えられた聖域“サンクタム”を守護する砦として建てられた施設。本作では、ストレンジが主を務めるニューヨークの施設が登場し、ソーが招かれる。

その他の世界/惑星・伝承[編集]

サカール
宇宙の辺境に位置し、上空に開く大量のワームホールからひっきりなしに異星のガラクタが落ちてくるという混沌とした惑星。「未知と既知の境界の星」とも言われ、それに加えて、他の星とは時の流れが異なっている。また、ワームホールの中には“悪魔の肛門”と呼ばれる、常時開いた状態の赤く巨大なワームホールも存在している。
グランドマスターが初めて降り立ち、この惑星における文明を構築してからは彼の独裁統治の下、土地から資産まで、この星のありとあらゆるものが管理されており、アスガルドを去ったヴァルキリーや、地球から失踪したハルクもこの星に長く暮らしていた。
物語中盤においての舞台となり、ソーたちはバトルロイヤルから惑星脱出まで奔走する。
首都
ワームホールから落ちてきた、多数のガラクタで構成されたサカールの都市。グランドマスターの館や闘技場、スクラップ置き場のほか、建造物の数々はカラフルであるものの、ほとんどが薄汚れており、無法者も多く住みついているため街中は騒がしく、スラム街のような様相を呈している。グランドマスターからの呼びかけやバトルロイヤルでの前口上の際には、飛行する複数のホログラム再生機がグランドマスターの姿と声を、リアルタイムで街中や闘技場に再生する。
グランドマスターの館
グランドマスターの邸宅である、超高層ビル。外壁には宇宙船の発着口のほか、バトルロイヤルの歴代チャンピオンたちの顔の像が縦に組み込まれており[注釈 14]、内部にはディスコのほか、捕らえた者を拘束し、サカールとグランドマスターの歴史のホログラムを観せる座椅子、奴隷たちが収容される汚れたホール、ハルクのスイートルーム、宇宙船の格納庫などがあり、色とりどりのアーマーとロッドで武装した警備隊が常駐している。
ハルクのスイートルーム
グランドマスターがバトルロイヤルのチャンピオンであるハルクに与えた個室。外部から見てハルクの顔の像に当たる箇所に位置し、赤と白のツートンカラーの内壁が特徴の室内に、ハルクが竜の頭骸骨で作ったベッドや、いびつな石風呂、酒瓶が置かれた棚、ハルク専用の武器などの家具や品々が散乱しており、出入り口は隔壁用のエナジー・シールドを貼る機能を有している。
ハルクとのバトルロイヤル後にソーもここへ一時的に監禁され、ハルクやヴァルキリーとの交流の場となる。
闘技場
グランドマスターがバトルロイヤルの会場として、都市の中心に建設させたスタジアム。地上部分にはフィールドと観客席や、グランドマスターをはじめとする迎賓用の観覧ブースが、地下部分には大量の武器が置かれた出場戦士の待合室と、ロボットがバーテンダーとして常駐するカウンターバーがエナジー・シールドで隔てた形でそれぞれ置かれている。ここで催されるバトルロイヤルは、サカール人にとって最高の享楽のため、観客席だけでなく飛行艇などに乗って場外から観戦する者も多い。
ここでソーは理髪師に散髪され、簡単なボディペインティングまで施されてしまうが、ハルクと再会し、激しい戦いを繰り広げる。
ヴァルハラ
アスガルドの民の間で、「“名誉ある戦死を遂げた勇士の魂”が送られる場所」として言い伝えられている世界。物語の前半で亡くなったオーディンの魂もここに送られており、以後ソーが度々垣間見る幻影の中では、オーディンを看取った場所であるノルウェーの海岸に似た風景で現れる。
『マイティ・ソー』でソーの台詞の中に“ヴァルハラのご馳走”という単語が出たが、本作のヴァルハラとの関連は不明。
ラグナロク
アスガルドがスルトの炎により焼き尽くされ滅ぶという、予言めいた言い伝え。北欧神話の世界においては、神が悪魔と戦い相打ちになって世界が滅び、新たな世代の神の時代が始まるという“終末の日”・または“神々の黄昏”と呼ばれている。
物語の序盤から、スルトやオーディンはこの言い伝えが既に始まっていると断言し、それを知らされたソーも用心していたが、実際にはクライマックスまでその予兆は見られなかった。しかし、アスガルドから得た力で全宇宙征服を成し遂げようとするヘラを倒すために、ソーは皮肉にもこの言い伝えを実行させることを決意。ヘラを打倒したことと引き換えに、スルトによってアスガルドが滅びる予言は成就する結果となる。

日本での公開[編集]

「新たなヒーローたちの伝説がはじまるー」「死の女神の復讐がはじまる」のキャッチコピーで11月3日にMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズ初となる日米同時公開となった。10月19日には最速上映が行われ、同月26日の吹き替え版完成披露試写会では、ヘラの吹き替えを担当した天海祐希、サプライズゲストでホーガンを演じる浅野忠信が登壇した。映画興行収入ランキングでは1位になり、MCUシリーズとしては五本目、『マイティ・ソー』シリーズとしては初の1位獲得となった。アメコミ映画が年内で二回1位を獲得し(一回目は『ドクター・ストレンジ』)、年数を空けることなく首位を取れたのはランキング史上初の快挙である(この記録は数週間後に公開された『ジャスティス・リーグ』にて更新されることになった)。

マーベル作品とのクロスオーバー[編集]

  • 中盤でソー、バナー、ヴァルキリーがサカールを脱出する計画を立てている最中、会話のなかでヴァルキリーの口から『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』に登場した惑星「ザンダー星」が名前のみだが登場する。
  • 主要キャストのクレジットシーン後に、ソー達の前に登場する巨大な宇宙船は、『アベンジャーズ』でロキを地球へと送り込み、四次元キューブを手に入れようとした凶暴なタイタン人のサノスの宇宙船である。これにより、物語が『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』へと続く事を暗示している。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ ニューヨークでストレンジに「君の髪の毛が1本必要だ」と言われた時にも、自分の髪の毛に触れられることを嫌がっていた。
  2. ^ ソーはこれを「自分を殺そうとした」と思っている。
  3. ^ その際、ソーの瞳の色もヘイムダルと同じ色に変わる。
  4. ^ その度にソーは「雷神様と呼べ!」と憤慨した。
  5. ^ このノルウェーに通じるゲートウェイを開く時に、何故かソーから引き抜いた髪の毛1本をゲートウェイに混ぜていた。
  6. ^ そのため、意識を取り戻してすぐにナターシャの安否とソコヴィアがどうなったかをソーに質問した。
  7. ^ この時飛行するコモドールから飛び降りるが、すぐには変身できず、虹の橋に激突して意識を失い、フェンリス・ウルフに突かれてしまった。
  8. ^ ソーはこれを「“ゲジゲジ眉毛”」と揶揄した。
  9. ^ ソーの登録名は“サーファーくん”(Point Break)」は、『アベンジャーズ』でトニー・スタークがソーにつけたあだ名である)であるが、ブルースの登録名はファミリーネームの“バナー”だった。
  10. ^ エインヘリャルと異なり、ミイラ化はしていなかった。
  11. ^ ソーはこの像を「生前のロキより男前でギラギラしてない」と評した。
  12. ^ 当然ロキが讃えられるように内容は脚色されており、同時にロキがヨトゥンヘイム出身の巨人族の子だという事実を明示する演出も加えられている。
  13. ^ 中にはブリュンヒルデを庇って戦死した金髪の女性戦士もいた。
  14. ^ その並びは最上部がハルクで、その左下には馬に似た顔立ちの“ベータ・レイ・ビル”、右下にはオリュンポスの軍神“アレス”、ベータの真下には暗黒空間を作り出す“ダーククロウラー”、アレスの下には縦に2つ並んだ顔をもつアンドロイドの“バイ・ビースト”、最下部には沼地の巨大怪物“マンシングロボット”となっている。

参考[編集]

  1. ^ 『マイティ・ソー/バトルロイヤル』全曲紹介!サントラ・主題歌が最高すぎる (2017年11月2日) 2017年11月20日閲覧
  2. ^ a b c Thor:Ragnarok”. Box Office Mojo. 2018年5月23日閲覧。
  3. ^ キネマ旬報』2018年3月下旬 映画業界決算特別号 p.32
  4. ^ a b c d e f “天海祐希が死の女神に!「マイティ・ソー」最新作でC・ブランシェットの吹き替え挑戦”. 映画.com. (2017年10月3日). http://eiga.com/news/20171003/1/ 2017年10月3日閲覧。 
  5. ^ “話題のふきカエ マイティ・ソー/バトルロイヤル”. ふきカエル大作戦!!. (2017年11月3日). http://www.fukikaeru.com/?p=8169 2017年11月4日閲覧。 
  6. ^ https://marvel-guide.com”. 2018年9月18日閲覧。

外部リンク[編集]