マリア・ヒル

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Maria Hill
出版の情報
出版者 マーベルコミックス
初登場ニューアベンジャーズ』第4号(2005年3月)
クリエイター ブライアン・マイケル・ベンディス
デヴィッド・フィンチ
作中の情報
本名 Maria Hill
所属チーム S.H.I.E.L.D.
アベンジャーズ
パートナー アイアンマン
能力 鍛えられた捜査官としての能力

マリア・ヒルMaria Hill)は、マーベルコミックスのコミック作品に登場する架空の人物である。架空の諜報機関S.H.I.E.L.D.の一員して2000年代後半の「シビル・ウォー」や「シークレット・インベージョン」といった様々なストーリーに参加した。

マーベル・シネマティック・ユニバースではコビー・スマルダーズがヒルを演じており、映画『アベンジャーズ』、『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』、テレビドラマ『エージェント・オブ・シールド』に登場する[1]

出版上の歴史[編集]

マリア・ヒルはブライアン・マイケル・ベンディスデヴィッド・フィンチによって創造され、『ニューアベンジャーズ』第4号(2005年3月)で初登場した。

作中での歴史[編集]

初登場[編集]

シカゴで生まれる[2]。当初はアメリカ軍に所属し、後にS.H.I.E.L.D.のエージェントとなる[3]

シークレット・ウォー事件とニューヨーク壊滅の後、S.H.I.E.L.D.長官のニック・フューリーは失踪すると、各国の指導者たちによって有能でありながらもフューリーに忠実でないエージェントであると見られたマリア・ヒルは臨時長官に任命される。この間には公然ではフューリーのライフ・モデル・デコイ英語版が使用された。ヒルは国連よりもアメリカ合衆国に忠実であると期待され、S.H.I.E.L.D.は他の国々よりもアメリカに仕えることになってゆく。長官に任命された後のある晩、ヒルはニック・フューリーに会う[4]

『シビル・ウォー』[編集]

2006-2007年のミニシリーズ『シビル・ウォー』では、ヒルはスーパーヒューマン登録法に反対するキャプテン・アメリカをはじめとするスーパーヒーローたちを逮捕しようとする[5]。法案成立後、ヒルは主要な執行者の1人を務める。彼女はワンダーマン英語版を恐喝し、登録法反対派を狩るS.H.I.E.L.D.の手伝いをさせる。またランナウェイズ英語版を捕らえるために洗脳したクリー英語版のスーパーソルジャーであるノヴァー英語版を送り出す。さらにスパイダーマンを捕らえるためにサンダーボルツ英語版に指示を出す。サンダーボルツのうち、ジェスター英語版ジャック・オーランタン英語版が送り出されるが、パニッシャーによって倒される[6]。シビル・ウォー終結後、アメリカ合衆国大統領はマリア・ヒルに代わってトニー・スタークを新たなS.H.I.E.L.D.長官に任命した[7]

副長官[編集]

ヒルはスターク率いるS.H.I.E.L.D.の副長官となり、様々なテロ組織と戦うスタークを支援する[8]。ヘリキャリアーがマンダリン英語版によるバイオ攻撃を受けた際、隊員を避難させる彼女は感染が主要な目的であると誤解した[9]。その後、スタークと対立しようとするが、ダム・ダム・デュガンに諭され、2人はスタークの元に留まり続けることとなる[10]。スタークが国連に出頭させられて捕らえられた際にはヒルはデュガンと共に彼を逃がし、マンダリンの追跡を続行させた[11]

2008-2010年のストーリーライン[編集]

2008年のストーリーライン「シークレット・インベージョン」の際、ヘリキャリアーが地球外生命体のスクラル英語版の攻撃により使用不能になった後、ヒルはエドウィン・ジャービス英語版やS.H.I.E.L.D.のエージェントの一部がスクラルに成り代わられていたことを知る[12]。スクラルたちはヒルを処刑するが、その「ヒル」はライフ・モデル・デコイ英語版による囮であった。ヒルはヘリキャリアーを墜落させるシステムを起動し、船内に侵入したスクラルを全滅させ、ジェットパックを使って脱出した[13]

スクラルによる侵略事件の影響を受け、「ダークレイン」のストーリーライン中にS.H.I.E.L.D.は大統領によって解散させられ、ヒルとトニー・スタークは失職した。S.H.I.E.L.D.の代わりに新たにH.A.M.M.E.R.英語版が置かれ、その長官にはグリーンゴブリンが任命された[14]。『アイアンマン』の月刊シリーズでは、オズボーンは窃盗の容疑でヒルを捕らえるためにH.A.M.M.E.R.を派遣した。スタークがスーパーヒューマン登録法のデータベースを盗むと、ヒルは合流し、逃亡者となる[15]。ヒルはハードドライブを手に入れる任務をトニーから任される。ヒルはフューチャーファーム社の地下で人々を誘拐して操っているコントローラー英語版と遭遇し、小競り合いの末に脱出し、トニーから頼まれたドライブも入手する。彼女はキャプテン・アメリカ(バッキー)にデータを届けるためにブラック・ウィドウに協力を求める。2人は途中でH.A.M.M.E.R.に捕らえられるが、マダム・マスクに変装したペッパー・ポッツによって救出される[16]

2010年の「シージ」のストーリーラインの際、ヒルはオズボーンがアスガルド英語版への侵攻を開始するとソーの救援に向かった[17]。「シージ」から続く「Heroic Age」のストーリーラインでは、ヒルはキャプテン・スティーブ・ロジャースにより新しいアベンジャーズ・チームで活動するように命じられる[18]

他のバージョン[編集]

MC2[編集]

MC2の世界でのマリア・ヒルはナショナル・セキュリティ・フォースのメンバーである。

アルティメット・マーベル[編集]

アルティメット・マーベルの世界でのマリア・ヒルはS.H.I.E.L.D.のエージェントを辞め、NYPDで殺人課の刑事をしている。彼女はマイルズ・モラレス英語版アーロン・デイヴィス英語版の死を調べる際に初登場した[19]

MCU版[編集]

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)では、コビー・スマルダーズが演じる[20][21][22][23]。日本語吹替は本田貴子が担当。

キャラクター像[編集]

『アベンジャーズ』と『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』ではS.H.I.E.L.D.副長官として、それ以降の作品ではアベンジャーズやS.H.I.E.L.D.の支援者として登場。いずれの作品においても、ニック・フューリーの片腕としての役割を担っていることが多く、S.H.I.E.L.D.壊滅後には彼とアベンジャーズの秘密の連絡役も務めている[24]

1982年4月4日生まれ[25] 。規則を順守する性分であるため[24]、フューリーの指示と行動に不満気な顔や態度を見せることもしばしばだが、基本的には忠実に従い[注釈 1]、補佐するクールで凛々しい才女である。一方で絵心がない意外な面や、任務を離れると親しい者たちとパーティーに参加し、明るく談笑する一面もある。

能力[編集]

S.H.I.E.L.D.副長官として、多くの部下や同僚たちもまとめ上げる指揮能力をはじめ、命中率抜群の銃の腕前と、複数の一般兵を蹴散らせる格闘戦の技能、車両や航空機などの操縦能力まで、フューリーやアベンジャーズのサポート役に相応しい実力を持つ。

ツール[編集]

ユニフォーム
ヘリキャリア乗艦時や、戦闘任務などの際に着用する耐火性ジャンプスーツ[24]。袖には追跡装置が[24]、ブーツには小型兵器がそれぞれ隠されている[24]。右腰には調節可能なハンドガンのホルスターを提げている[24]

ハンドガン[編集]

グロック19
S.H.I.E.L.D.のエージェントや兵士の標準武装。
グロック17
ソコヴィアの戦いで使用。
コルトM4A1
平時の護身用に所持。
ワルサーPPK
アベンジャーズ・タワーで護身用に所持。

各作品での活躍[編集]

アベンジャーズ
S.H.I.E.L.D.が連携するNASAの研究施設にフューリーと赴くが、クリント・バートン/ホークアイが操られていることに気づかなかったため、彼らを支配下に置いたロキを銃撃戦とカーチェイスの末に逃してしまい、崩壊する施設の瓦礫に生き埋めになりかけた。
その後、ヘリキャリアでもフューリーの補佐をし、手榴弾の爆風で吹き飛びながらも、洗脳されたクリントらと銃撃戦を展開する果敢さを見せた。そして、モニター越しにニューヨークの戦闘を観戦し、発射された核ミサイルがトニー・スターク/アイアンマンの活躍で宇宙へ軌道を変えた際には安心の表情を浮かべ、アベンジャーズの勝利を見届ける。
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
自身と待ち合わせする予定だったフューリーの死亡確認診断の場に立ち会ったが、フューリーの死亡が擬装であることを知っており、後にS.T.R.I.K.E.隊員に変装して、ブロック・ラムロウらに捕らわれ連行中のスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカたちを解放し、フューリーの元に導いた。
インサイト計画時には、スティーブやサム・ウィルソン/ファルコンと共にトリスケリオンの通信室を占拠し、そこからの状況報告や、ジャックしたヘリキャリアの遠隔操作、追っ手の敵兵を難なく返り討ちにする活躍も見せた。
S.H.I.E.L.D.壊滅後、スターク・インダストリーズの入社面接を受ける[注釈 2]
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
本作ではスターク社CEOであるペッパー・ポッツ[21]の秘書と、アベンジャーズのサポーターを兼務している。アベンジャーズが南アフリカ韓国で戦っていた間に、フューリーと共にヘリキャリアを発艦させる手続きを行っており、後にフューリーをはじめとする元S.H.I.E.L.D.の職員たちと共に本艦に乗艦してソコヴィアに駆けつけた。ヘリキャリアのブリッジがウルトロン・セントリーの特攻を受けると、フューリーと共にセントリーを破壊。事後は、“アベンジャーズ・コンパウンド”に勤務する。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
フューリーと共にアトランタを移動中に、眼前で起きた“デシメーション”による大衆の消滅に遭遇した直後、自らもまた塵となって消えてしまう。

他のメディア[編集]

テレビアニメ[編集]

アニメ映画[編集]

テレビゲーム[編集]

  • Facebookゲーム『Marvel: Avengers Alliance』ではトニー・スタークとニック・フューリーとの作戦会議の場面でNPCとしてヒルが登場する。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ インサイト計画の直前には、フューリーの提案よりもスティーブの主張を尊重する姿勢をとった。
  2. ^ MCUドラマ『エージェント・オブ・シールド』S1にて、「トニーの弁護士を使い、自分を投獄しようとしている連中から身を守るため」とメリンダ・メイに理由を説明している。

出典[編集]

  1. ^ Kit, Borys (2013年10月15日). “Jackson's Fury in flurry of Marvel films”. The Hollywood Reporter. オリジナルの2013年10月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131019072349/http://www.etonline.com/tv/139570_Cobie_Smulders_on_HIMYM_and_Her_Avengers_Role/ 2013年10月18日閲覧。 
  2. ^ Secret War #5
  3. ^ Iron Man: World's Most Wanted
  4. ^ The Mighty Avengers #12
  5. ^ Mark Millar (w), Dexter Vines (i). Civil War #1 (2006年7月), Marvel Comics
  6. ^ Punisher War Journal Vol.1: Civil War
  7. ^ Civil War #7
  8. ^ Iron Man, Director of S.H.I.E.L.D. #15
  9. ^ Iron Man, Director of S.H.I.E.L.D. #18
  10. ^ Iron Man #26
  11. ^ Iron Man #28
  12. ^ Secret Invasion #4
  13. ^ Secret Invasion #5
  14. ^ Secret Invasion #8
  15. ^ The Invincible Iron Man Vol 5 #10
  16. ^ Invincible Iron Man #11–18
  17. ^ Siege #3
  18. ^ Avengers vol.4 #1
  19. ^ Ultimate Comics Spider-Man vol. 2 #15
  20. ^ Graser, Marc (2012年10月29日). “Frank Grillo to play Crossbones in 'Captain America' sequel”. Variety. 2012年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年10月29日閲覧。
  21. ^ a b Thompson, Bob (2013年11月7日). “Vancouver’s Cobie Smulders is on a roll (with video)”. Calgary Herald. 2013年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年11月7日閲覧。
  22. ^ Vancouver’s Cobie Smulders is on a roll (with video) Archived 2013年12月19日, at the Wayback Machine.
  23. ^ Goldberg, Lesley (2013年7月19日). “Cobie Smulders' Comic-Con Reveal: Secret 'Agents of SHIELD' Role”. The Hollywood Reporter. 2014年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年7月19日閲覧。
  24. ^ a b c d e f ビジュアル・ディクショナリー 2019, p. 103
  25. ^ 『エージェント・オブ・シールド』S1第1話より
  26. ^ http://marvel.toonzone.net/anime/ironman/technovore/reviews/featurereview.php

参考文献[編集]

  • 『マーベル・スタジオ・ビジュアル・ディクショナリー』デアゴスティーニ・ジャパン、2019年。ISBN 978-4-8135-2270-6

外部リンク[編集]