アイアンマン2

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アイアンマン2
Iron Man 2
'Iron Man 2'.svg
監督 ジョン・ファヴロー
脚本 ジャスティン・セロウ
原作 キャラクター創造
スタン・リー
ドン・ヘック
ラリー・リーバー
ジャック・カービー
製作 ケヴィン・ファイギ
製作総指揮 スーザン・ダウニー
ジョン・ファヴロー
アラン・ファイン
スタン・リー
デヴィッド・メイゼル
デニス・L・スチュワート
ルイス・デスポジート
出演者 ロバート・ダウニー・Jr
グウィネス・パルトロー
ドン・チードル
スカーレット・ヨハンソン
サム・ロックウェル
ミッキー・ローク
サミュエル・L・ジャクソン
音楽 ジョン・デブニー
撮影 マシュー・リバティーク
編集 ダン・リーベンタール
リチャード・ピアソン
製作会社 マーベル・スタジオ
フェアヴュー・エンターテインメント
配給 パラマウント・ピクチャーズ
ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ(2013年以降)
公開 アメリカ合衆国の旗 2010年4月26日(プレミア)
アメリカ合衆国の旗 2010年5月7日
日本の旗 2010年6月11日
上映時間 124分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $200,000,000[1][2]
興行収入 $623,933,331[2] 世界の旗
$312,433,331[2] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
12.0億円[3]日本の旗
前作 アイアンマン(シリーズ前作)
インクレディブル・ハルクマーベル・シネマティック・ユニバース前作)
次作 アイアンマン3(シリーズ次作)
マイティ・ソー(マーベル・シネマティック・ユニバース次作)
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アイアンマン2』(Iron Man 2)は、2010年アメリカ映画。「マーベル・コミック」のヒーローコミック作品『アイアンマン』の実写映画化の第2弾。2008年の映画アイアンマン』の続編である。

また、様々な「マーベル・コミック」の実写化映画作品を、同一の世界観のクロスオーバー作品として扱う『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズとしては、第3作品目の映画となる。

概要[編集]

前作『アイアンマン』の公開後、そのヒットを受け本作の製作が決定。監督のジョン・ファヴローによると前作の製作当初から3部作構想があり、第2作での悪役に「アイアンモンガー」を想定していたと言うが、結局アイアンモンガーは前作の悪役として登場、ジェフ・ブリッジスが同役を演じた。その結果、製作側は本作における新たな悪役としてミッキー・ローク演じる「ウィップラッシュ」、そしてサム・ロックウェル演じる「ジャスティン・ハマー」を登場させている。また、原作の人気キャラクターであるもうひとりのアイアンマンこと「ウォーマシン」、そして謎めいた女スパイの「ブラック・ウィドー」も本作より登場。それぞれドン・チードルスカーレット・ヨハンソンが演じている。ちなみにチードルは、前作から降板したテレンス・ハワードの後を継ぐ形でキャスティングされた。このチードル演じるジェームズ・“ローディ”・ローズが本作に初登場する後ろ姿のシーンにおける彼のセリフは、単に劇中における「ローディ」のセリフというのみならず、このキャスティング変更について観客に説明するために監督がチードルやロバート・ダウニー・Jrと相談して付け加えるに至った脚本に無いセリフである[4]。メインロールであるアイアンマンことトニー・スターク役、そしてトニーを支えるペッパー・ポッツ役は前作同様、ロバート・ダウニー・Jrとグウィネス・パルトロウが続投している。監督のファヴローも前作に続いて俳優として出演しており、メインキャスト扱いではないものの、前作と比べて出番が多くなっている。

2008年7月、映画『トロピック・サンダー / 史上最低の作戦』の脚本を執筆し、同作に出演したダウニー・Jrにアカデミー賞ノミネートをもたらしたジャスティン・セロウがダウニー・Jrの推薦によって[5]ライターに就任。原作の1エピソード「Demon in the Bottle」編をモチーフとし、ファヴローとダウニー・Jrによる原案を基に執筆を始めた[6]ストーリーボードはアニメーターとして知られるゲンディ・タルタコフスキーが担当[7]。また『リーサル・ウェポン』などの脚本で知られるシェーン・ブラックが、ファヴローとダウニー・Jrに「トニーの人物像を物理学者ロバート・オッペンハイマーに近づけてはどうか」などのアドヴァイスをした[8]。ちなみにブラックは、本シリーズの次作である『アイアンマン3』にて、ファヴローに代わって監督を務めることが決定している。アイアンマンのアーマーをデザインしたのは前作に引き続いてアディ・グラノヴ[9]

主要撮影は2009年4月6日より、カリフォルニア州マンハッタン・ビーチにあるローリー・スタジオにて開始[10][11]。撮影現場では作品の情報漏洩を防ぐため、『Rasputin』というフェイク・タイトルが使われた[12]。また、モナコでのシーンは急遽一部が撮影不可能となり、ロサンゼルスにセットを作って撮影した。

日本での配給は前作のソニー・ピクチャーズからパラマウント映画の日本法人であるパラマウント ジャパンに変更され、全世界で配給元が統一された。

ストーリー[編集]

トニー・スタークが自らアイアンマンであると公表してから半年後。「マーク4」を纏って世界各地で起こる紛争を鎮圧し続け世界平和のために貢献しようとするトニーだったが、政府からアーマーを兵器として見なされアーマーの引き渡しを求められてしまう。アーマー開発の経緯からトニーは断固として要求を拒否するが、トニーの体はアーマーの動力源にして生命維持装置でもあるアーク・リアクターの動力源「パラジウム」が放出する毒素に蝕まれつつあった。トニーは命あるうちに使命を全うすべく、スターク・インダストリーズ社長の座を秘書のペッパーに譲り、新たな秘書として法務部にいたナタリー・ラッシュマンをヘッドハンティングする。同時に、後世に自身のテクノロジーを伝える博覧会「スターク・エキスポ」を盛大に開催した。

それと前後して、かつてアメリカに亡命し、トニーの父親であるハワード・スタークの共同研究者を務めた事もあるロシアの元物理学者、アントン・ヴァンコが他界。彼はハワードともにアーク・リアクターの研究に携わっていた優秀な化学者だったがスパイ容疑で逮捕され、強制送還された後シベリアに送られて貧しい生活を余儀なくされた。アントンの息子、イワンはその事でスターク一族を逆恨みし、父が残していた設計図から独学で小型アーク・リアクターを作り上げ、それを動力源として動く武器「エレクトリカル・デス・ウィップ」を開発。モナコにてカーレースに参加中のトニーを急襲するも、「マーク5」を装着したトニーによって返り討ちにされてしまう。イワンは収監されるも、この事件はアイアンマンと同等のテクノロジーが他に存在することを世間に知らしめ、「トニー・スターク1人で世界を守れるのか」「政府にアーマーを渡せば良かったのではないか」と世論を巻き起こす。それに嫌気がさしたトニーはマリブにある自宅で開催した自らの誕生会にアーマーを着て現れ、泥酔して大騒ぎするなど醜態をさらしてしまう。そんな彼に堪忍袋の緒が切れた空軍中佐のトニーの友人ローディは、彼を止めるためにトニーの自宅にあった「マーク2」を無断で装着して殴り合いのケンカをし、そのままマーク2を没収して空軍に持ち帰る。

一方、スターク・インダストリーズのライバル会社であるハマー・インダストリーズの社長、ジャスティン・ハマーが裏で手を回してイワンを脱獄させていた。ハマーは目の敵であるトニーの技術力を凌駕し、優れた科学者でもあるイワンを雇い自社の兵器ラインを拡張させ、政府との軍事提携を目論んでいた。イワンの介入で当初の目論見からは外れたものの、ハマーは量産型遠隔操作式二足歩行無人機「ドローン」を完成させ、同時にローディが持ち帰ってきたマーク2に銃火器と装甲を付加して「ウォーマシン」を製作し、「スターク・エキスポ」の会場でドローンとウォーマシンの発表会を行った。ウォーマシンはローディが装着した。S.H.I.E.L.D.のリーダーであるニック・フューリーと彼の仲間だったナタリーことナターシャ・ロマノフに諭されて立ち直ったトニーは、父の遺品から得たヒントを元に新たなリアクターを作り出してパラジウム中毒をも克服し、イワンの企みを阻止するためにエキスポの会場に駆けつける。だが、イワンがドローンとウォーマシンをハッキングしており、ローディがウォーマシンを着ているままで暴れさせた。会場にいたハマーを詰問し、イワンが全ての元凶であることを突き止めたロマノフはハマーのラボラトリーへ急行、ハッキングを解除する事に成功するが、イワンは自分用に作り上げていたアーマーを装着してエキスポへ向かった後だった。トニーとローディはドローン部隊を全滅させ、乗り込んできたイワンとの決戦に挑み、2機のリパルサー・レイでイワンを撃破。アーク・リアクターとアイアンマンのテクノロジーの悪用は防がれたのだった。

数日後、S.H.I.E.L.D.のエージェントであるフィル・コールソンらはアズガルドの神・ソーの持つ魔法のハンマー「ムジョルニア」をニューメキシコ州の砂漠で発見。この出来事が「マイティ・ソー」のプロローグとなる。

登場人物[編集]

トニー・スターク / アイアンマン
アイアンマンとして戦う主人公。本作では、スターク・インダストリーズのCEOの座をペッパーに譲渡する。手渡しが嫌いで他者が差し出した物を直接受け取らない気難しい内面や、ペッパーのために3時間かけて作ったオムレツもいびつになるなど、家事全般を全く行わない[注釈 1]と受け取れる程料理下手な一面も見せる。同時に前作以上に精神面の脆さを露呈し、醜態もさらしてしまう。
自身がアイアンマンであると公表してから6ヶ月間に渡り世界平和を守るという信念の下、あらゆる紛争地帯にアイアンマンとして武力介入し、鎮圧し続け、大衆からの人気を確固たるものとした。同時にスターク・エキスポを開催させ、上院軍事公聴会ではアイアンマンのアーマーについて、軽妙な語り口でアーマーは兵器ではなく、提出することはできないと断固として拒んだ。しかしその裏では、アーク・リアクターのパラジウムの毒素に身体を蝕まれ、一日2.4リットル分のクロロフィルを摂取しなければならない毎日に苦悩していた。そのため自らの死期の訪れを悟って、スターク社CEOの座をペッパーに譲渡するだけでなく、ナタリー(ナターシャ)を新たな自分の秘書に指名したり、出張先のモナコでグランプリレースに正規のレーサーを押し退けて出場するなど突飛な行動を続けてしまう。そしてウィップラッシュ マーク1を装着して現れたヴァンコに対して、アーマーが無くてもウルフ F1の残骸や、漏れたガソリンを使用して挑む場面を見せたが、マーク5を装着して勝利した後の尋問で、アーク・リアクターの出力に関して結果的にアドバイスする失態も犯した。
自身に対する世論の悪化を知って、自らの誕生パーティー中止を提案しペッパーに却下されるが、いざパーティーが始まると、マーク4を装着しながらの泥酔に乗じ、その武装を乱用して大騒ぎを起こし、マーク2を装着したローディと殴り合いを繰り広げた挙句に、孤立してしまう。
翌日にフューリーがS.H.I.E.L.D.のエージェントを率いて駆けつけ、彼から受け取った父・ハワードのトランクの中にあった父のメッセージフィルムを観て奮起。ペッパーへの謝罪は失敗するが、スターク社の社長室で見つけたスターク・エキスポのジオラマに新元素の構造図が隠されていることを突き止め、新たなアーク・リアクターを製作し、完成させた。そこにヴァンコから宣戦布告され、新たなアーク・リアクターを取り付けて身体の治療にも成功し、マーク6を装着してスターク・エキスポ会場へ飛んだ。
会場に到着し、ハマー・ドローンのデモンストレーションにウォーマシンを装着して参加していたローディにヴァンコの存在を話すが、その矢先にヴァンコによってウォーマシンとドローンが遠隔操作されて戦闘となり、ドローンを全て破壊し、ナターシャのサポートを受けてローディを救い、友情を取り戻した。直後にウィップラッシュ マーク2を装着して現れたヴァンコも、ローディとの連携で見事に打倒する。ドローンの残骸の自爆に巻き込まれかけたペッパーも助け、彼女とも和解して恋人同士となった。
後日、フューリーからナターシャによるアベンジャーズの適正調査の結果通知とS.H.I.E.L.D.の相談役登用を受けて承諾。ラストではローディと共に勲章を受賞する。
ヴァージニア・“ペッパー”・ポッツ
本作のヒロイン。トニーの秘書だったが、実務能力を評価されスターク社CEOに抜擢される。新CEOとして不慣れながらも、経営者としての手腕を発揮するが、荒事を前にすると取り乱してしまうのは相変わらずで、自分たちを振り回すトニーや、彼のお眼鏡に叶ったナタリー(ナターシャ)に対してややヒステリックになってしまう場面も見せた。また冒頭では軽く風邪をひいており、イチゴアレルギー持ちであることも明かされた。
アイアンマンとして活動する傍らでスターク社の業務を疎かにしたり、公聴会でのうのうとした態度を見せたトニーに対し、頭を抱えて文句をぶつけるが、スターク社の新CEOに任命され、戸惑いつつも嬉し涙を流した。しかし、出張先のモナコでグランプリレースに飛び入り参加したり、誕生パーティーで自身の注意も聞かずに泥酔して羽目を外し過ぎてしまったりと突飛な行動を続けたトニーに愛想を尽かす。
後に謝罪にしようと来たトニーがなかなか謝ろうとせず、イチゴまで持ってきていたことであしらい、ナターシャやハッピーと3人でスターク・エキスポの会場へ向かい、ハマーのプレゼンを観覧するが、ヴァンコの陰謀でエキスポ会場が混乱した際には、ニューヨーク市警に連絡し、ヴァンコを匿ってドローンを作らせていたハマーを逮捕させた。
ヴァンコが討伐され自爆を敢行した際に、傍らに倒れていたドローンの自爆に巻き込まれかけるが、寸前でトニーに救われる。今回の一件で溜まったストレスからパニックになりCEO辞職を切り出すが、トニーに引き止められて仲直りし、キスを交わす。
ジェームズ・“ローディ”・ローズ / ウォーマシン
アメリカ空軍中佐で、トニーの親友。前作で自らもアーマーを装着して戦うことを望んでいたが、本作で実現しアイアンマン マーク2や“ウォーマシン”を装着する。
公聴会において、アイアンマンのアーマーが危険であると軍上層部に強要されて発表するが、トニーならば信頼して任せられると主張して彼を支持した。ヴァンコの件を受けて軍がアイアンマンのアーマーを没収しようとしていることをトニーに伝えようとする際に、彼の体調が悪化していると知り、心配を深める。
だが「アイアンマンを元に戻す」と上層部に告げた矢先に、誕生パーティーで自暴自棄となったトニーがマーク4の武装をパーティーの客の眼前で乱用したため、マーク2を装着して止めに入るが、殴り合いに発展し、反省の色一つ見せないトニーに失望して、マーク2を装着したままエドワーズ空軍基地に飛んで持ち帰った。
その後、スターク・エキスポのハマーのプロモーションで、マーク2を改修したウォーマシンを装着して舞台に上がるが、トニーが現れるとヴァンコに遠隔操作されたウォーマシンに引きずられてしまった。しかしナターシャがウォーマシンのシステムを再起動させたことにより救われ、友情を取り戻したトニーと共闘してヴァンコを打倒した。
ラストでは、トニーと共にスターンから勲章を授与される。
ナタリー・ラッシュマン / ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ
ブラック・ウィドウ”のコードネームを持つ[注釈 2]S.H.I.E.L.D.のエージェント。フューリーの指示で“ナタリー・ラッシュマン”と名乗り、スターク社の法務部に社員として潜入した。フランス語、イタリア語、ロシア語、ラテン語を話すバイリンガルで、東京でのモデル経験もあるとスターク社に提出した前歴に記録されているが、後者はS.H.I.E.L.D.が作り上げたものである。戦闘では達人級のマーシャルアーツとアスリート並の身軽な動きを活かして、さまざまな技を繰り出し敵を倒す実力を発揮し、銃火器やスタンガンに催涙スプレーまで数多くの武器の扱いや、コンピューターのハッキング技能にまで精通している凄腕のエージェントである。
妖艶且つ、トニーからも「考えが読めない」と評されるほど滅多に感情を出さないミステリアスな美女。走行中の車内で、ドレスからS.H.I.E.L.D.でのユニフォームへ堂々と着替える大胆さも持つ。ペッパーにCEOの委任状記入を頼んだ際に、傍らにいたハッピーに強烈な関節技を決めたことでトニーに気に入られ、彼の新しい秘書に指名されるが、ペッパーからは嫉妬の目を向けられるようになる。
モナコでもトニーとペッパーに同行するが、ここでの出番は少なく、トニーの誕生パーティー直前にはトニーから「自分の最後の誕生日はどう過ごすか」と質問され、「好きな人と好きなことをして過ごす」と答えるが、これはトニーがパーティーで羽目を外してしまう結果にも繋がった。
翌日フューリーの指示で、孤立してしまったトニーに正体を表し、体調不良の彼に二酸化リチウムを投与して緩和させるが、トニーとは素性を隠していたことで、やや不仲となってしまう[注釈 3]
ペッパーやハッピーと3人でスターク・エキスポ会場に到着し、ハマーのプレゼンを観覧するが、ヴァンコの陰謀で会場が混乱に陥ると、ハマーにヴァンコの生存と居場所を自白させ、ハッピーの運転でハマー社研究所に向かい、所内で屈強な男性警備員10人以上を瞬く間に倒し、ヴァンコが操作していたパソコンでウォーマシンを再ハッキングし、ローディを救った。自らに感謝の言葉を述べたトニーと、彼の体調悪化を知ったペッパーの揉めあいを止めた後、別のドローン(ウィップラッシュ マーク2を装着したヴァンコ)が向かっているとトニーたちに伝えてからは登場していないが、後日任務であったトニーの適正調査の結果報告書をフューリーへ提出する。
ジャスティン・ハマー
ハマー・インダストリーズCEO。頭脳明晰[注釈 4]で莫大な財力を持つが、詩人を気取る気障な性格に基づく言動と行動は、その場の雰囲気を盛り下げてしまい、自社のアーマー開発も上手く進んでいないなど、人間的魅力も軍需産業における手腕もトニーには全く及ばない。オーガニック・アイスが好物。トニーをライバル視し、スターク社を上回る利益を出してペンタゴンとの契約を25年間確保する野望を持つ。
自社がアメリカ政府の兵器請負会社となったため、公聴会では専門家として出席し、スターンに同調してトニーに迫るが、逆に彼によって自社のアーマー運用実験の失敗映像を暴露されてしまった。
モナコではスポンサーとしてグランプリ会場に参加し、クリスティンの取材を受けていたが、トニーを襲撃した末に身柄を拘束されたヴァンコに興味を惹かれ、彼の替え玉と爆薬などを用意してヴァンコを脱走させて面会し、自社の利益向上とトニー打倒のために手を結んだ。
自身の意に沿わないドローン製作を行うヴァンコに不満を感じながらも、キバタンなどを与えて許容し、エドワーズ空軍基地へ最新兵器の営業に趣いた際に、ローディが没収したアイアンマン マーク2の改修スタッフにも加入するなど、順調に業務が進むと思われたが、ヴァンコからドローンのプレゼンでの実演は無理だと告げられて怒り、彼を軟禁させた。
その後、スターク・エキスポ会場の舞台で可笑しなダンスを踊りながら登壇し、プレゼンを始めるが、現れたトニーに詰め寄られた直後、ヴァンコの遠隔操作でハマー・ドローン全機とウォーマシンを奪われ、エキスポ会場で暴走させられてしまった。これを受けて事態の収拾に乗り出すが、そこにやって来たナターシャに組み伏せられて、ヴァンコとの繋がりを白状し、通報で駆け付けた警官たちに逮捕され、ペッパーに「必ず仕返しするぞ」と捨て台詞を吐いて連行される。
マーベル・ワンショット』の『王は俺だ』では、囚人服姿で登場する。
フィル・コールソン
S.H.I.E.L.D.エージェント。
ハワード・スターク
スターク社の創始者にして、先代CEO。トニーの実父であり、本作の時点で故人。戦時中は天才発明家としてマンハッタン計画に参加し、原子爆弾を生み出したと言われ[13]、SSRにも協力し、戦後はS.H.I.E.L.D.創設にも携わり、組織の中心人物となった。
息子であるトニーからは「真の愛国者」と尊敬していると公言されているが、プライベートでは自分を仕事や研究の邪魔者扱いし、寄宿学校へ無理矢理自分を押し付けた冷たい父親として嫌われていた。
1960年代には、アントンと共にアーク・リアクターの研究開発に携わったが、結局スパイ容疑で追放し、リアクターの研究が停滞してしまったことが明かされた。そして1974年のスターク・エキスポ時に、「自身の代では無理だったが、お前にならできる」と、未来のトニーへアーク・リアクター研究を託すメッセージフィルムを残した。このフィルムを観たトニーは、父への想いが若干和らぎ、奮い立つ。
スターン
アメリカ上院議員。軍事公聴会では、「アイアンマンは“兵器”である」と挑戦的な物言いでトニーにアーマー提出を求めるが、専門家として呼んだハマーの失態を暴露されたことで、閉会を余儀なくされ放送禁止用語も言い放った。
物語中盤ではハマーとゴルフを楽しむが、本作のラストで、スターク・エキスポの騒動を解決させたトニーとローディの勲章授与式に授与者として参加する。トニーの授与には不満を感じている様子を見せながら、最後は彼らと写真撮影に収まる。
キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』では意外な形で再登場する。
クリスティン・エヴァーハート
雑誌“ヴァニティ・フェア”の女性記者。今回はモナコ・グランプリで、ハマーに密着取材を行う。しかしトニーが来場した途端、彼に目を奪われてしまう。このことから今でもトニーへの関心を強く持っていると伺える。
ハロルド・“ハッピー”・ホーガン
スターク社CEO専属の運転手兼ボディガード。トニーやペッパーとは親しい友人の関係でもある。人情に厚く几帳面で、ロールスロイス・ファントムの運転技術とボクシングの実力は確かだが、彼もトニーに振り回されたり、また彼自身も身近な者を振り回してしまうことが稀にあるなど、三枚目的な男である。
物語前半でトニーのボクシングコーチも務めるが、トニーの反則技やナターシャの関節技をもろに喰らったり、モナコではヴァンコに襲われたトニーを守るために、運転する自動車でヴァンコを弾き続けた代わりに、トニーへマーク5譲渡をしづらくしてしまうなど、コミカルな様子を見せた。
トニーとローディが殴り合いを繰り広げた際には、ペッパーを巻き込まないように逃がし、ナターシャと共に向かったハマー社研究所では、得意のボクシングで警備員の男1人に挑み、苦戦しながらも倒すなどの活躍も披露する。
アントン・ヴァンコ
ソ連の物理学者で、イワン・ヴァンコの実父。1963年にアメリカに亡命し、ハワードと共にアーク・リアクターの研究開発に携わったが、金儲け優先の考え方をスパイ容疑と見做され、1967年にソ連へ強制送還された。収穫無しでの帰還だったためシベリアに送られ、20年間酒浸りの日々をおくり、その経緯からスターク家を恨み、息子であるイワンへ言い聞かせてきた。
現代の時点で、貧困生活へ追いやられて衰弱状態となり、トニーのアイアンマンの正体公表とほぼ同時期にイワンへ詫びの言葉を遺して息をひきとる。
イワン・ヴァンコ / ウィップラッシュ
ロシアの物理学者で、アントン・ヴァンコの息子。父親からは機械工学の全てを伝授されると共に、ハワード・スタークに対する怨恨を聞いて育った。ソ連時代に兵器をパキスタンに売ったことで有罪判決を受け、15年間刑務所に服役した経歴を持つ。
全身にロシア文字のタトゥーが彫られた屈強な肉体[注釈 5]が特徴で、口数は少ないが、ロシア語訛りの英語とロシア語で会話する。大抵のことにも全く動じず[注釈 6]、非常に優れた機械工学の技術だけでなく、生身でも自身と同等の体躯を持つ者たちをまとめて容易く殺害できる高い格闘戦能力と、トニーがパラジウムの毒素に侵されていることを見抜くほどの鋭い洞察力を持ち、さらにコンピューターのハッキング技能にも長けているなど、多彩な男である。また、爪楊枝を口に咥えていることが多く、厳つい外見とは裏腹にキバタンを飼育して可愛がっている。
トニーのアイアンマンの正体公表とほぼ同時期にアントンの死を看取り、トニーへの復讐を決意し、6ヶ月掛けて小型アーク・リアクターとウィップラッシュ マーク1を製作。テン・リングスの手先から“ボリス・ツルゲノフ”の偽名が記載された偽造パスポートを得て、モナコへ飛んだ。そしてサーキットで整備士に扮し、ウィップラッシュ マーク1を起動させてF1レーサーたちやトニーを襲撃する。だがアイアンマン マーク5を装着したトニーに敗れ、「お前は負けたんだ!」と叫んで留置場に捕らわれた。
だがトニーの尋問に答えて暫くすると、ハマーの手引きで事故死したように見せかけて脱走。ハマーの交渉に乗り、ハマー社の研究所で試作されていた多数のアーマーをドローンや、ウィップラッシュ マーク2へと改修した。改修に成功すると、ハマーを騙して彼の目を盗み、トニーに電話で宣戦布告する。そしてスターク・エキスポ会場でハマーが出品したドローン全機とウォーマシンを遠隔操作し、会場の通信回線も接続妨害して、会場に駆け付けたトニーを襲撃させた。そこにナターシャとハッピーがハマー社の研究所に乗り込んで来たため、ウィップラッシュ マーク2を装着してその場を後にし、ドローン全機を撃破したトニーとローディに決戦を挑む。パワーアップしたウィップラッシュ マーク2の戦力でトニーたちを圧倒するが、2人の連携攻撃の前に倒された。しかし最後の力を振り絞り、トニーへ「お前の負けだ」と言い遺してウィップラッシュ マーク2とドローン全機の自爆装置を起動し、大爆発に呑み込まれる最期を遂げる。
ニック・フューリー
S.H.I.E.L.D.長官。

設定・用語[編集]

ヒーローの装備[編集]

アイアンマン・アーマー
本作ではマーク1から6までの6着が登場するが、1と3は使用されない。
ウォーマシン マーク1
テーザー・ディスク
ナターシャ/ブラック・ウィドウが愛用する、掌大の放電ディスク。標的に投げつけて放電し、気絶させる。
H&K USP&ワルサーPPK
ナターシャがサブウェポンとして所持していたハンドガン。ハマー社本社工場でヴァンコの部屋への突入時に持ち構えたが、発砲せずに終わる。

テクノロジー[編集]

パワードスーツ[編集]

ハマー社のアーマー
ハマー・インダストリーズがアイアンマンに対抗して試作した量産型アーマー。生産コストは1機につき1億2570万ドル。ヘルメットを外して首部から「入り込む」形で装着・運用されるが、装着試験の志願者が見つかっておらず、非装着での運用試験を行っていた。しかし失敗し開発が停滞しており、後にヴァンコによってウィップラッシュ マーク2とハマー・ドローンへと改造される。
ウィップラッシュ
ヴァンコがトニーを抹殺するために自ら作り上げたアーマー。マーク1と2の2種類が登場したが、双方とも小型アーク・リアクターを動力源とし、電磁鞭の“エレクトリカル・デス・ウィップ”を両腕部に搭載している。
マーク1
ヴァンコが父の死後に6ヶ月掛けて製作したアーマー。骨組みと革ベルトを組み合わせたようなハイドロリック・エクソスケルトン型の武装で、父が残していた設計図から独力で作り上げたリアクターから、毎秒1サイクルのリパルサー波をイオン・プラズマに通してエネルギーに変換し、エレクトリカル・デス・ウィップに流し込む。そのウィップは一振りでレーシングカーをも真っ二つに両断し、アイアンマン マーク5も損傷させるほどの威力を発揮するが、上半身のみを簡易に覆っているので自動車の突進でも装着者がかなりのダメージを受けてしまうほど、アーマー自体の防御力は低い[注釈 7]
ヴァンコがモナコでトニーを襲撃した際に、地肌の上に装着して使用。トニーの装着したマーク5を損傷させるものの威力不足により、鞭をからめとられ投げ飛ばされ、リアクターを引き抜かれたことで機能停止する。またリアクターを調べ握りつぶしたトニーは、「リアクターの性能が自分のものには劣るが、コピー品としては合格」とも評した。
マーク2
ヴァンコがハマーと結託し、ハマー社研究所の設備を利用し、ドローン開発と並行して(ハマーには秘密で)開発した新たなウィップラッシュ。トニーの評価をヒントに改良した新たなリアクターを、ハマー社製の試作品アーマーのうちの1機に搭載し完成させた。ドローンよりも若干体格が大型で、ヘルメットデザインは改造前と同型。頭部インターフェイスの色は白と緑が入り混じっている。エレクトリカル・デス・ウィップはマーク1よりも太く長くなり、リアクターのサイクル倍増に伴い、その威力は飛躍的に上昇しており、全身を覆うアーマーとなったため防御力も真っ当なものとなった。更に脚部分のアウトリガーや、飛行機能に自爆装置まで、戦闘的な機能を多数搭載している。
ドローンを撃破したトニーとローディの元に飛来し2人を苦戦させたが、両者のパーティでの一件で経験した連携による攻撃で戦闘不能となる。最後は2人を巻き込もうとヴァンコにより自爆させられた。

その他のテクノロジー[編集]

アーク・リアクター
J.A.R.V.I.S.(ジャーヴィス)
トニーの優秀な電脳執事たるAI。本作では、スターク・エキスポの開会セレモニーを成功させ、公聴会も問題無く閉幕させたトニーを祝福・賞賛し、ヴァンコ親子のプロフィールも調査した。トニーがアーク・リアクター用の新元素生成に成功した際も褒め称えたが、物語後半で行ったヴァンコの連絡先の逆探知と、遠隔操作されたウォーマシンの再起動には失敗している。
DUM-E(ダミー)&U(ユー)
トニーの発明品の2台のロボットアーム。本作ではUがクロロフィルをまき散らかしてトニーに叱られたり、ペッパーのCEO就任記念にシャンパンを配膳した。トニーがアーク・リアクター用の新元素生成後には、2台揃ってワークショップの後片付けを任される。
スターク・メディカルスキャナー
身体を蝕まれたトニーが、自身の血中毒素の数値を測るために度々使用していたポケベル風の小型計測機。球体状パーツに使用者の指先を押し当てることで、微量の血液を採取・計測し、画面に血中毒素の数値をパーセント表示する。血液採取は僅かな痛みを伴うようで、トニーは使用し終える度に顔を歪めている。
プリズム加速器
トニーがアーク・リアクター用の新元素生成のために、スターク邸の極太のケーブル防護管やコイルといった有り合わせの資材を使って組み立てた即席の大掛かりな装置。直径数10メートルもの長さで、コイルの一部を水平にするためにキャプテン・アメリカの盾の試作品を台座代わりに差し込んだ。
トニーはスターク・エキスポのジオラマに隠されていた新元素の構造図を元に作動させて発生した高エネルギーを、リアクターのコア固定具に照射して、新元素のコアを完成させる。
ハマー・ドローン
ハマー社製の量産型アーマーが、ハマーと結託したヴァンコの手で改良され完成した量産型遠隔操作式二足歩行無人機。当初ハマーはドローンではなく、“アーマー”にこだわっていたが、「人間は裏切るから信用できない」・「物事にこだわらず広い心を持て」と諭され、ドローン開発を許可した。陸・海・空軍・海兵隊の4仕様が存在し、それぞれ8機ずつ、合計32機が登場する。
各機別々の言語の指示で機動し、共通の機能として、高速飛行が可能であり、頭部のカメラで捉えたモノクロの映像で周囲を認識している。共通武装は前腕部のマシンガン。しかし、玩具のアイアンマンマスクを被った少年をアイアンマンと誤認して攻撃しようとする描写と、高速飛行の末に高架橋やユニスフィア地球儀に激突して大破したことから、AIの精度と装甲の強度はさほど高くはないようである。また自爆装置も内蔵しており、信号を流せばすべてのドローンが自動的に爆発する。
「ドローンは敬礼しかできない」とハマーを騙したヴァンコによって、エキスポでの出品中にウォーマシンと共に遠隔操作され、トニーを攻撃しつつ会場内を破壊するが、トニーとローディの反撃で全機殲滅され、残骸はヴァンコによって自爆される。
陸軍仕様
デザートカラーのドローン。固有武装は左肩のM242 ブッシュマスターと、右前腕部のグレネードランチャー。両脚にはアウトリガーも備える。
海軍仕様
ブルーグレーのドローン。固有武装はFIM-92 スティンガーミサイルを発射する6連装ランチャー。
空軍仕様
グレーのドローン。陸・海軍仕様に比べてやや小型。固有武装は右前腕部からせり出す2連装ミサイル発射機と、背部にある2門のマシンキャノン。遠隔操作されたローディ/ウォーマシンのトニー追跡に同行した。
海兵隊仕様
迷彩塗装のドローン。空軍仕様と同サイズ。

組織・施設・行事[編集]

スターク邸
カリフォルニア州のマリブにある、トニーの豪邸。本作では、誕生パーティーでのトニーとローディの殴り合いでかなりの損害が出ており、プリズム加速器組み立て時にもトニーがワークショップと合わせて床や壁に穴を開けている。
ワークショップ
スターク邸地下にあるトニーのラボ。本作では、新設された4台のパソコンモニター付きの机や、アイアンマン・アーマーの格納スペース“ホール・オブ・アーマー”が備わるなど、内装が変更された。新設された机のパソコンは起動させるとショップ全体に3Dホログラムを展開し、J.A.R.V.I.S.の操作で物体をスキャニングするシステムまで備える。
スターク・エキスポ
ニューヨークのフラッシング・メドウズ・コロナ・パークで開催された、“世界と人類の未来のための新たな技術開発”の万博。世界中の企業のCEOや優秀な技術者たちが集い、協力して数多くのイベントやパビリオンを運営し、研究成果や発明品を公開する。
初回は、1954年にハワードによってニューヨークで開催され、以後1964年、1974年と10年置きに催されてきたが、それ以降は20世紀末まで開かれなかった。しかし2010年の現代にトニーによって数十年ぶりに開催されることになった。本作冒頭の開会セレモニーでトニーはマーク4を装着して、高度4500メートルの上空を飛ぶ航空機から、アイアンマンのイメージのコスチューム姿をしたチアリーダーたちと、大観衆が集まり、BGMとしてAC/DCの『Shoot to Thrill』が流れる舞台へ一直線に急降下・着地して現る派手なパフォーマンスを披露し、マーク4を脱いで開会宣言し、亡き父ハワードのメッセージ映像を披露した。本年度のエキスポは1年間開かれ、“オラクル社”、“アキュテック”、“コードコー”、“スターク・フジカワ”などの企業が参加した[14][注釈 8]
本作のクライマックスでは、大規模な戦場と化してしまい、オラクル社の日本庭園風のパビリオン内でトニー&ローディと、ハマー・ドローン群とヴァンコの決戦が繰り広げられ、多大な被害が出る。
スターク・インダストリーズ
トニーからペッパーにCEOが交代した巨大産業。風力発電基地との契約や、二酸化炭素浄化計画などエコ事業に注力しはじめたが、経営の方は安定しているとは言い難いようで、ペッパーも業務対応に四苦八苦している。
S.H.I.E.L.D.
国際的捜査機関。トニーのアベンジャーズの適正調査と、彼の体調不良対処のために、フューリーやナターシャ、コールソンたちがトニーに接触・監視し、ハワードのトランクボックス[注釈 9]を託す。
ハマー・インダストリーズ
ハマーがCEOを務める軍需産業。ニューヨーク州のクイーンズに立派な本社研究所を構え、所内の警備員も屈強な男性ばかりだが、イランでアーマーの運用試験に失敗しているなど、会社全体の技術力はスターク社に劣る[注釈 10]。スターク社が軍需産業から撤退したため、アメリカ政府の兵器請負業者となった。
ハマーの逮捕後も経営は続いているようで、MCUドラマの『ルーク・ケイジ』に当社の兵器が登場する。
モナコグランプリ
モナコで行われる、F1世界選手権レース。スターク社やハマー社が当レースのスポンサーであるため、トニーたちやハマーも現地入りしたが、トニーは正規のレーサーの1人を押し退け、自らレースに参加してしまう。このため、そこのF1トラックの一部に現れたヴァンコとトニーの初戦の場となる。
ランディーズ・ドーナツ
誕生パーティーで泥酔し、ローディと殴り合った翌朝に、トニーが二日酔いを覚ますために立ち寄ったドーナツショップ。トニーはマーク4を装着したまま、ここの店舗の屋根の巨大なドーナツのオブジェに座り込んでドーナツを食していたが、そこに現れたフューリーに呼ばれ、人払いされた店内でナターシャの正体を知らされ、パラジウムの毒素による体調悪化の相談をはじめる。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
劇場公開版 テレビ朝日
トニー・スターク / アイアンマン ロバート・ダウニー・Jr 藤原啓治 池田秀一
ペッパー・ポッツ グウィネス・パルトロー 岡寛恵 田中敦子
ジェームズ・“ローディ”・ローズ / ウォーマシン ドン・チードル 目黒光祐 山寺宏一
ナタリー・ラッシュマン / ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ スカーレット・ヨハンソン 佐古真弓 冬馬由美
イワン・ヴァンコ / ウィップラッシュ ミッキー・ローク 菅生隆之 磯部勉
ジャスティン・ハマー サム・ロックウェル 森川智之 飛田展男
ニック・フューリー サミュエル・L・ジャクソン 手塚秀彰 玄田哲章
J.A.R.V.I.S.の声 ポール・ベタニー 加瀬康之 東地宏樹
ハロルド・“ハッピー”・ホーガン ジョン・ファヴロー 大西健晴 落合弘治
ハワード・スターク ジョン・スラッテリー 仲野裕 野島昭生
フィル・コールソン クラーク・グレッグ 村治学 根本泰彦
クリスティン・エヴァーハート レスリー・ビブ 北西純子 魏涼子
スターン議員 ギャリー・シャンドリング 石住昭彦 西村知道
ミード将軍 エリック・L・ヘイニー 原康義
ラリー・キング スタン・リー
その他吹き替え:伊藤和晃高岡瓶々伝坂勉宗川めぐみ藤井ゆきまつだ志緒理岡哲也金元寿子永吉ユカ、根本泰彦、喜山茂雄小島敏彦小林美奈東條加那子三浦綾乃田坂浩樹
その他吹き替え:藤本譲紺野相龍木村雅史宗矢樹頼原島梢武田華加藤拓二林和良荻野晴朗織田芙実松本佳奈須藤翔

スタッフ[編集]

マーケティング[編集]

2009年サンディエゴ・コミコンで約5分間に及ぶ予告編が特別公開[15]。劇場用特報はダウニー・Jr主演の映画『シャーロック・ホームズ』の公開に併せて披露され、本予告は2010年3月7日、『ジミー・キンメル・ライブ!』にダウニー・Jrが出演した際公開された[16]。宣伝パートナーはシマンテックドクターペッパーバーガーキングセブン-イレブンアウディ、LGモバイル[17]。宣伝にかかった費用はおよそ7500万ドルと言われている[18]。また、FIFAワールドカップによる観客動員への影響を考慮し、国際公開日が本国アメリカ合衆国の公開よりも早いという異例の措置が取られている[19]

日本[編集]

同じくマーベル・コミックが原作の映画『スパイダーマン2』同様、歌舞伎役者の中村獅童が「和製アイアンマン」としてアイアンマンのコスチュームに身を包み、日本各地でプロモーションが展開された。ジャパンプレミアでは前作のようにキャストの来日はなかったが(前作の公開時にはダウニー・Jrが来日)、中村に加えて格闘家の蝶野正洋が「和製ウィップラッシュ」としてコスチュームを着て登場。さらに日本人で構成されたアイアンガールズも登場した。プレミアの模様はUstreamにてネット配信された。公開時の作品キャッチコピーは「ヒーローになった男、トニー・スターク。次なる試練。」「鉄(アイアン)、なめんなよ」。宣伝パートナーは国土交通省消防庁、全国理容組合。

評価[編集]

2011年1月25日第83回アカデミー賞視覚効果賞部門にノミネートされた。

興行収入[編集]

ヨーロッパ諸国では2010年4月28日に公開され、220万ドルを記録するスタートを切り[20]公開後5日間で53カ国での国際興行収入が1億20万ドルに達した[2]。アメリカ合衆国では4380スクリーンで公開され、公開週末3日間で約1億2812万ドルの興行収入を記録。『パイレーツ・オブ・カリビアン / デッドマンズ・チェスト』に次いで歴代5位の記録となった[21]IMAXシアターでは48劇場で225万ドルを稼ぎ出し、『トランスフォーマー/リベンジ』の持つ210万ドルという記録を大きく塗り替えた[22]

2010年6月11日に全国公開され、週末3日間で3億4326万700円の興行収入を記録。配給元のパラマウント ジャパンによると、前作比135%のヒットとなった。だが、公開週の映画動員ランキングでは前週1位を記録している『告白』に及ばず、初登場2位でランクインしている[23]

続編とマーベル作品とのクロスオーバー[編集]

  • 第1作の公開後に3部作構想で製作されていたことが明らかとなっており、2012年の『アベンジャーズ』(ジョス・ウェドン監督)で『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズのヒーローが一堂に会した後、これまで同様パラマウント映画の配給によって第3作が製作されることは確実視されていた。しかし2010年10月、パラマウントが今後製作予定であったマーベル・スタジオ映画の世界配給権を約1億1500万ドルでウォルト・ディズニー・スタジオに売却。2009年マーベル・コミック・グループを買収していたディズニーは、これによりアニメを含むマーベルの映像部門を完全に掌握することとなった。ディズニーとマーベル、そしてパラマウントは「日本を含む世界各国で『アベンジャーズ』『アイアンマン3』をディズニー配給のもと公開する」と発表[24]、結果的に第3作『アイアンマン3』の製作が間接的にではあるが公表された。またこの際、『アイアンマン3』の公開日が2013年5月3日となることも併せて発表された。ファヴロー監督は同じくディズニー製作による、ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのアトラクション「マジック・キングダム」の映画化に際して監督を降板すると声明を出した[25]が『アベンジャーズ』に製作総指揮として携わっている。
  • トニーが父ハワードの遺品を調べるシーンで、キャプテン・アメリカの単行本が確認できる。また、トニーが自宅で新型アーク・リアクターを開発するシーンでは、前作でも僅かに登場したキャプテン・アメリカの盾らしきものが登場する(プリズム加速器の支えにされてしまう)。ちなみに新型リアクターのコアである架空の元素「ヴィブラニウム」はキャプテン・アメリカの盾の素材でもある。ハワードのメモに四次元キューブ(テッセラクト)の三次元投影図が描かれている。四次元キューブはハワードが1942年に回収した架空のエネルギー源である(『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』)。
  • ラスト近くで特殊機関S.H.I.E.L.D.の倉庫が登場するが、そこで流れているニュース映像にカルヴァー大学で暴れているハルクの姿が映っている。また、ドーナツ屋のシーンでの会話でフューリーがより「大きな」問題を抱えている旨を示唆する(『インクレディブル・ハルク』)。
  • 本編のエンドロール終了後、コールソンがニューメキシコ州クレーターを見つめるシーンで、ソーの武器「ムジョルニア」が登場する(『マイティ・ソー』)。
  • ソニー・ピクチャーズとマーベルスタジオの業務提携により、ソニーが映画化権を所有するスパイダーマンのMCU参加が実現したが、それに合わせて加えられた新設定として、本作終盤でアイアンマンのマスクをかぶってドローンと対峙していた少年が、後に『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でトニーがスカウトしたピーター・パーカー(スパイダーマン)であったとマーベルスタジオ制作社長のケヴィン・ファイギが語っている[26]
  • 上院軍事公聴会で反論としてトニーが他国、他社のスーツ開発映像を見て「後10年はかかるだろう」と発言するが、本作から作中世界でおよそ10年後となるスパイダーマン:ホームカミングにて、チタウリ等からの廃品利用が主であるがアーク・リアクターを動力としないハイテク飛行スーツを自作したヴィラン、バルチャーが登場している。

関連情報[編集]

  • 本作ではORACLE社の製品が登場するほか、ORACLE社のCEOラリー・エリソンのカメオ出演やORACLE社のパビリオンでの戦闘、ホームページ内に本作の特設サイトが開設されるなど、密接な関係になっている。

関連商品[編集]

Blu-ray / DVD[編集]

2010年10月22日パラマウント ジャパンよりリリース。

  • Blu-ray Disc
    • アイアンマン2 ブルーレイ&DVDセット(3枚組。Blu-ray Disc2枚とDVD1枚のセット)
    • アイアンマン2 Amazon.co.jp限定スチールブック仕様(2枚組)
  • DVD
    • アイアンマン2 スペシャル・コレクターズ・エディション(2枚組)

日本では発売初週にDVD『スペシャル・コレクターズ・エディション』が2.8万枚、『ブルーレイ&DVDセット』が3.5万枚売り上げ、オリコン総合ランキングでDVD、Blu-ray共に首位となった[27]

サウンドトラック[編集]

AC/DCによる本作のサウンドトラックが2010年4月19日コロムビア・レコードより発売。また、ジョン・デブニーによるスコア盤も同年7月7日に発売された。(国内盤は未発売)

ノベライズ[編集]

アレクサンダー・アーヴァインによるノヴェライズ版が2010年4月アメリカで発売された。

ゲーム[編集]

2010年5月4日、本作を原作としたTVゲームがマルチプラットフォームでセガより発売された。シナリオは『ジ・インクレディブル・アイアンマン』の原作者であるマット・フラクションが担当。ドン・チードルサミュエル・L・ジャクソンが声優として参加している[28]Wii版とPSP版の開発はハイ・ヴォルテージ・ソフトウェアが手がけた[29]。この他、ゲームロフトからiPhoneおよびiPod touch専用のモバイルゲームもリリースされている[30]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 飲み物を注ぐ程度の描写はある。
  2. ^ 本作ではトニーやフューリーから“エージェント・ロマノフ”と呼ばれる。
  3. ^ その反面、ペッパーとは仕事上で難なく協調し、彼女になかなか謝らないトニーを2人であしらった。
  4. ^ ロシア語は理解できない。
  5. ^ タトゥーの意味は、「ブロンド女と酒とボートさえくれれば、俺はどこかに漕ぎ出すぜ」である。
  6. ^ ハマーにキバタンを取り上げられた際には若干の動揺を見せた。
  7. ^ それでも故障や機能不全は起きていない。
  8. ^ 他にも劇中のエキスポ会場内で“kodak”や“audi”などの垂れ幕も散見される。
  9. ^ 中には、ハワードのメッセージ映像が録画されたフィルム缶の他、ハワードの写真や、アーク・リアクターの設計図、研究ノート、スターク・エキスポの歴代ポスター、アントン亡命の記事が記された新聞、キャプテン・アメリカのコミックスなどが入っていた。
  10. ^ トニーからはアイアンマンと同等のアーマーを開発するのに、ハマー社では20年かかると茶化されている。

参考[編集]

  1. ^ “Movie projector: 'Iron Man 2' has 'The Dark Knight' in its sights”. Los Angeles Times (Tribune Company). (2010年5月6日). http://latimesblogs.latimes.com/entertainmentnewsbuzz/2010/05/iron-man-has-the-dark-knight-in-its-sights.html 2010年5月10日閲覧. "The movie cost about $170 million to produce, and worldwide print and advertising costs are roughly $150 million, per insiders." 
  2. ^ a b c d Iron Man 2 (2010)” (英語). Box Office Mojo. Amaozon.com. 2010年5月12日閲覧。
  3. ^ 日本映画製作者連盟 2010年全国映画概況
  4. ^ DVD収録のファヴロー監督による音声解説より。
  5. ^ Jenna Busch (2008年11月21日). “Justin Theroux on Tropic Thunder DVD/Blu-ray and Iron Man 2”. UGO Networks. オリジナル2009年2月12日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090212213302/http://movieblog.ugo.com/index.php/movieblog/more/justin_theroux_on_tropic_thunder_dvd_blu_ray_and_iron_man_2 2008年11月21日閲覧。 
  6. ^ Marc Graser (2008年7月15日). “Theroux to write 'Iron Man' sequel”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1117989003.html 2008年7月16日閲覧。 
  7. ^ Eric Vespe (2008年10月29日). “Part 1 of Quint's epic interview with Jon Favreau! IRON MAN 2! IMAX! James Cameron's AVATAR! And... Genndy Tartakovsky?!?”. Ain't It Cool News. http://www.aintitcool.com/node/38907 2008年10月29日閲覧。 
  8. ^ Collura, Scott (2008年4月29日). “Downey Jr. on Tony Stark's Future”. IGN ("Newscorp"). オリジナル2012年9月2日時点によるアーカイブ。. https://www.webcitation.org/6ANeWxF1M?url=http://www.ign.com/articles/2008/04/28/downey-jr-on-tony-starks-future 2008年4月29日閲覧。 
  9. ^ “Live chat with Jon Favreau today at 11am Pacific Time”. Los Angeles Times. (2008年10月1日). http://latimesblogs.latimes.com/herocomplex/2008/10/live-chat-with.html 2008年10月2日閲覧。 
  10. ^ Marvel Studios (2008年10月7日). “Marvel to Film Next Four Films at Raleigh Studios”. Superhero Hype!. http://www.superherohype.com/news/ironmannews.php?id=7706 2008年10月7日閲覧。 
  11. ^ War Machine To Appear In Iron Man 2!”. Screen Rant (2009年4月3日). 2009年4月3日閲覧。
  12. ^ “Iron Man 2 Filming at the Pasadena Masonic Temple?”. Superhero Hype!. (2009年4月6日). http://www.superherohype.com/news/ironmannews.php?id=8219 2009年4月6日閲覧。 
  13. ^ 前作『アイアンマン』でのトニーの台詞より。
  14. ^ オラクル社以外の企業名は、『アイアンマン2 』のブルーレイ特典映像より。
  15. ^ Stark Industries representatives at San Diego Comic-Con!”. Marvel.com (2009年7月21日). 2010年3月11日閲覧。
  16. ^ April MacIntyre (2010年3月10日). “Jimmy Kimmel's Handsome Men's Club video outtakes”. Monsters & Critics. 2012年8月30日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2010年3月11日閲覧。
  17. ^ Marc Graser (2010年4月7日). “Promo package turns "Iron Man 2" into gold”. Variety. 2010年4月8日閲覧。
  18. ^ 『アイアンマン2』が好調なスタート!最新全米映画”. サーチナ (2010年5月10日). 2010年5月12日閲覧。
  19. ^ Kelly Fiveash (2010年5月4日). “Pirate Bay dishes up Iron Man 2 ahead of US release”. The Register. 2010年5月12日閲覧。
  20. ^ Frank Segers (2010年4月29日). “'Iron Man 2' opens No. 1 in six markets”. Hollywood Reporter. 2010年4月30日閲覧。
  21. ^ Biggest Opening Weekends”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2010年5月12日閲覧。
  22. ^ Nightmare, Iron Man 2 Top Domestic and International Box Office Charts”. ComingSoon.Net (2010年5月2日). 2010年5月3日閲覧。
  23. ^ 【映画動員ランキング】V2『告白』はもはや社会現象 2位は『アイアンマン2』”. オリコン (2010年6月14日). 2011年2月13日閲覧。
  24. ^ “Disney to Distribute The Avengers and Iron Man 3”. ComingSoon.net. (2010年10月18日). http://www.comingsoon.net/news/movienews.php?id=70864 2010年10月19日閲覧。 
  25. ^ “No Jon Favreau on Iron Man 3”. ComingSoon.net. (2010年12月15日). http://www.comingsoon.net/news/movienews.php?id=72397 2010年12月16日閲覧。 
  26. ^ http://screencrush.com/iron-man-2-spider-man-easter-egg-confirmed/
  27. ^ 『アイアンマン2』、DVD&BDランキング2冠ORICON STYLE 2010年10月27日
  28. ^ Don Cheadle and Sam L. Jackson sign on...”. marvel.com (2010年3月5日). 2010年3月10日閲覧。
  29. ^ “High Voltage developing Wii version of Iron Man 2"”. GoNintendo.com. (2010年4月1日). オリジナル2012年8月30日時点によるアーカイブ。. https://www.webcitation.org/6AJVS4lQs?url=http://gonintendo.com/?p=110816 2010年5月2日閲覧。 
  30. ^ “Marvel and Gameloft Partner to Produce Mobile Content"”. Marvel.com. (2009年11月3日). http://www.marvel.com/news/vgstories.5820.Marvel_and_Gameloft_Team_for_Mobile_Games 2009年1月9日閲覧。 

外部リンク[編集]