デアデビル

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デアデビル』(Daredevil) は、マーベル・コミック刊行の複数のコミックに登場する架空のヒーロー。また、彼の登場する漫画作品、映画のタイトル。

“デアデビル”とは英語で「向こう見ず」の意。

概要[編集]

本名はマシュー「マット」マードック(Matthew「Matt」 Murdock)。真紅のコスチュームに身を包んだ盲目のクライムファイター(=犯罪者退治専門のヒーロー)で、アイデンティティの通り「The Man without Fear」(恐れを知らぬ男)として知られる。

ニューヨークのスラム街、ヘルズ・キッチン地区の出身。父は二流のプロボクサージャック・“バトリング”マードック。母グレースはマットを産んだ直後に早逝し、父はマットをスラムから脱出させるために勉強漬けにした。

子供の頃事故で放射性廃棄物を浴びて両目を失明したマットは超人的な聴覚・嗅覚・触覚・味覚、内耳に与えられた影響で驚異的な反射神経と平衡感覚、音の反響を三次元のイメージとして捉えるレーダーセンスを身につけた。

父はマットが通い始めたコロンビア大学の学費を稼ぐために八百長試合に応じるが、ボクサーとしての誇りを捨てきれずある試合に勝ってしまったため、見せしめとしてギャングに殺されてしまう。天涯孤独の身の上となったマットは、ボクシング忍術器械体操柔道マーシャルアーツ等を体得する。

コロンビア大学法科大学院を首席で卒業後弁護士となり、親友フランクリン“フォギー”ネルソンと独立開業したマットは、父を殺した犯人を突き止めるが証拠不十分で起訴することが出来なかった。法の限界を思い知ったマットはデアデビルとなって彼らを追い詰め、ついに自白させた。以降はクリントン州と名が変わった自分の故郷を中心に主に夜間はデアデビル、昼は弁護士として活動。

1964年にデビュー。1979年からフランク・ミラーがストーリーに携わるようになって以来、リアル路線が徹底される。超自然的な事象が起こる等というマーベルらしさは無く、貧困や人種問題を扱ったリアルな世界観が人気となった。

能力・武器[編集]

レーダーセンス
生体レーダー。音の反射で、三次元的(立体的)な位置関係や、物の形状を知覚する。
聴覚
心臓の鼓動を聞き取ったり(そのペースによって、相手が嘘を言っているかどうかを見破れる)、敵の銃の残弾数を把握することが出来る。
皮膚感覚
周囲の温度、および気圧の変化を感じとることが出来る。
嗅覚
特定の人物の匂いを嗅ぎ分けられる。
味覚
物質を口に含むだけで、その成分を把握できる。

以上は、総括して超感覚と呼ばれる。(つまり、視覚以外の四感+αが非常に鋭い)

ビリー・クラブ
内部にワイヤーが仕込まれ、先端がフック状に変形する棍棒。普段は盲人の杖。

弱点[編集]

  • 色彩がわからない。
  • 騒音があると感覚が飽和してしまい、行動不能に陥る。
  • 超感覚がある以外はあくまでも(悲しいほどに)普通の人間。

交流[編集]

代表的な登場人物[編集]

主人公[編集]

デアデビル / マット・マードック
上記を参照。

他の登場人物[編集]

フランクリン・“フォギー”ネルソン (Franklin "Foggy" Nelson)
腕利きの弁護士。マットの大学時代に同室になって以来の付き合いで、一緒に法律事務所を開いた親友でありパートナー。当初はマットがデアデビルであることを知らなかったが、そのことを明かされた今も変わらずに接している。ファンタスティック・フォーの顧問弁護士を勤めたことがある。
ジャック・マードック (Jack Murdock)
マットの父。故人。プロボクサーであったが、ギャングから持ちかけられた八百長試合を、正々堂々と戦う姿をマットに見せる為に無視し射殺された。
マザー・マギー (Sister Maggie)
本名グレイス・マードック。マットの母。マットが物心つく前に離婚し、修道女となった。ヘルズキッチンにあるカトリック協会で奉職している。マットが苦境に陥った時などに相談に乗り、心の支えになっている。マットには母であることを勘ぐられても、そのことを明かさないでいる。
スティック (Stick)
年齢不詳の盲目の老人。故人。いつも長い杖をもっており、あらゆる格闘技術に優れる。視覚を失ったマットの才覚を見出し、その人並みはずれた感覚を鍛え上げ格闘術を教授した。白装束の忍者集団キマグレの首領でもあり、ザ・ハンドと長い抗争を繰り返して来たが、その戦いの最中に命を落とした。
エレクトラやウルヴァリンも、彼の弟子である。故人であるにもかかわらず、苦境に陥った弟子たちの前に霊的存在として現れては、修行を手伝ったりする事がある。
エレクトラ (Elektra)
本名エレクトラ・ナチオス。後にマットの最愛の恋人となる。という十手に似た武器を操る暗殺者で、マーシャル・アーツに長けている。一度ブルズアイに殺されたが、後に復活した。
ブラック・ウィドウ (Black Widow)
本名:ナターシャ・ロマノフ
もとは旧ソ連のスパイだが、現在はフリーのエージェント。ヒーローチーム・アベンジャーズの一員でもある。
エコー (Echo)
本名:マヤ・ロペス
聴覚障害者で格闘技の達人。

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ギャングや殺し屋、暗黒街の黒幕、あるいは殺人鬼などが相手となることが多い。

キングピン (Kingpin)
本名:ウィルソン・フィスク
ニューヨークの裏社会を牛耳る男。禿頭の巨漢で、一見ぶよぶよに見える身体は実は筋肉の塊。その格闘能力、筋力、体力は常人の極限値である。また、大犯罪組織を取り仕切るだけあって、頭脳明晰、リーダーとしての腕前も確かである。冷酷な男だが、妻のヴァネッサにだけは深い愛情を示し、ロマンチストな面も見せる。
その存在感やキャラクターの強さから、他の作品へ登場することも多い。特に『パニッシャー』や『スパイダーマン』でも代表的なヴィランの一人に置かれている。また、彼に関係したことによって、力を増したり、ヴィランとなってしまった敵も多い。
*アニメ『スパイダーマン』で彼自身が語ったところによると、体脂肪率は2パーセントしかない。
ブルズアイ (Bullseye)
本名不詳。傭兵で殺し屋。手裏剣やダーツなどの投擲の腕前は百発百中。投擲用に作られた武器に限らず、棒切れや花瓶などの手に持って投げることの出来るあらゆるものを凶器に変える暗殺の達人。元はキングピンお抱えの暗殺者No.1だったが、エレクトラにその座を奪われ、それを恨んでエレクトラを殺害した。以来、デアデビルとは因縁の関係である。ちなみに“ブルズアイ”とは英語で「大当たり、命中」。
タイフォイド・マリー (Typhoid Mary)
本名:マリー・ウォーカー
多重人格者で、普段はおとなしいが、タイフォイド・メアリーの人格が現れると非情な殺人者となる。
*モデルとなった実在の"タイフォイド・メアリー"についてはメアリー・マローンを参照のこと。
ザ・ハンド (The Hand)
悪魔ザ・ビーストに仕え、その魔術によって強化された忍者集団。リーダーはマツオ・ツラヤバ(名前でわかるように日本人である)。エレクトラもかつて所属していた。『X-メン』でもサイロックやオメガ・レッド等の事件で深く絡んでいる。
スティルトマン (Stilt-Man)
オウル (the Owl)
デッドプール
共闘もするが、戦う事もある。『X-メン』の「その他のミュータント」参照。

映画版[編集]

デアデビル (映画)
2003年に実写映画化された。デアデビルを演じたのはベン・アフレック
エレクトラ (2005年の映画)
2005年公開の実写映画。上記『デアデビル』のスピンオフ作品。

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  1. ^ 二人とも盲目のカンフーマスタースティック(Stick)に師事したことがある。

関連作品[編集]