インクレディブル・ハルク (映画)

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インクレディブル・ハルク
The Incredible Hulk
監督 ルイ・レテリエ
脚本 ザック・ペン
エドワード・ノートン(クレジット無し)
原案 ザック・ペン
原作 ジャック・カービー
スタン・リー
ハルク
製作 アヴィ・アラッド
ゲイル・アン・ハード
ケヴィン・フェイグ
製作総指揮 スタン・リー
デヴィッド・メイゼル
ジム・ヴァン・ウィック
出演者 エドワード・ノートン
リヴ・タイラー
ティム・ロス
音楽 クレイグ・アームストロング
撮影 ピーター・メンジース・ジュニア
編集 ジョン・ライト
リック・シェイン
ヴィンセント・タバイロン
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本の旗 ソニー・ピクチャーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 2008年6月13日
日本の旗 2008年8月1日
上映時間 112分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ブラジルの旗 ブラジル
言語 英語
ポルトガル語
製作費 $150,000,000[1]
興行収入 5億円弱[2] 日本の旗
$134,806,913[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
$263,427,551[1] 世界の旗
前作 アイアンマンマーベル・シネマティック・ユニバース前作)
次作 アイアンマン2マーベル・シネマティック・ユニバース次作)
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インクレディブル・ハルク』(The Incredible Hulk)は2008年アメリカ映画

概要[編集]

マーベル・コミック」のアメリカン・コミックスハルク』の実写映画化作品。また、「マーベル・コミック」のヒーロー作品を、同一の世界観でクロスオーバー作品として扱う一大企画『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズの一作品でもあり、その中では第1作目の『アイアンマン』に続く第2作品目となる。そのため、本作のエンディングには『アイアンマン』の主人公トニー・スタークがカメオ出演する。

2003年にもアン・リー監督で『ハルク』として映画化されているが、人間ドラマに焦点を当てた事からヒーロー物としては高い評価を得られなかった。そのため本作は、その続編ではなくストーリー、スタッフ、キャストを一新した「リブート(再始動)作品」として製作される事となった。

本作の脚本には、主演のエドワード・ノートンも関わっているが、諸事情からノートンは脚本にはクレジットされていない。

本作のヴィラン(敵キャラクター)として「アボミネーション」が登場し、ハルクと対決する。また他の多くの「マーベル・コミック」の実写映画作品同様、今作でも原作者のスタン・リーがカメオ出演しており、テレビシリーズ『超人ハルク』等でハルク役を演じたルー・フェリグノがハルクの声を担当したほか、大学の警備員役でカメオ出演している。また、ブルースが怒りの感情を抑制するため師事する師匠として、格闘家のヒクソン・グレイシーが出演している。

映画のプロモーションの一環で、青森ねぶた祭りにハルクねぶたが登場した[3]

ストーリー[編集]

兵士強化実験のための研究(第二次世界大戦中に中止された、キャプテン・アメリカ誕生の結果となった実験)を行っていたブルース・バナー(エドワード・ノートン)は、研究の成功を確信し自らの肉体を使って実験を行った。しかし実験は失敗し、ブルースは緑色の巨人へと変貌。軍から追われる身となったブルースはブラジルリオデジャネイロに潜伏、武道家に師事し、変身の原因となる感情の制御方法を学びながら、「ブルー」と名乗る研究者の協力のもと、体を元に戻す方法を模索していた。しかし、感情の制御は容易ではなく、研究も詳細なデータが無いため上手くいかず、焦りばかりが募っていく。

ある日、ブルースは勤め先のジュース工場で不意に手を切ってしまい、血液が混入したジュースが出荷されてしまう。それを飲みガンマ線に汚染された人物が現れたことを知った軍は工場を突き止め、エミル・ブロンスキー(ティム・ロス)を含む精鋭部隊を送り込んできた。追い詰められたブルースは巨人へと変身し、部隊を壊滅させた。唯一生き残ったブロンスキーは、あの怪物が兵士強化実験の成れの果てであることを知り、衰えた肉体を強化するために実験に志願する。

研究資料を求めアメリカに戻ったブルースは、ロス将軍の娘であり実験の当事者でもある恋人のベティ・ロス(リヴ・タイラー)と再会し、資料を求めて大学へと潜入するが、そこには肉体を強化したブロンスキーが待ち構えていた。追い詰められながらも、二人はその場を逃れ、この時の戦いを目撃した学生の一人が「廃船(ハルク)のように巨大だった」と語ったことから、後にメディアからは「ハルク」と呼ばれるようになる。

ブルースは協力者の「ブルー」ことサミュエル・スターンズ(ティム・ブレイク・ネルソン)の元へたどり着き、遂に肉体を元に戻すことに成功する。しかし、その直後に追いついたロス将軍の部隊に捉えられてしまう。拘束されヘリで移送されていくブルース。その一方、ハルクの力に魅せられていたブロンスキーはサミュエルを脅迫し、彼が培養していたブルースの血液を自らに注入。もう一人のハルク「アボミネーション」へと変身し暴れ始める。パニックに陥る町を守るため、ブルースは自らの意思で再びハルクへと変身し、アボミネーションと死闘を繰り広げ、遂に勝利する。

再び逃亡生活を送ることになったブルースだったが、人里離れた地での修行の末、変身をコントロールしつつあった。

一方、ロス将軍は今回の一連の事件が原因で、計画の凍結を言い渡され、とあるバーで酔い潰れていた。するとそこにスーツ姿のトニー・スタークが現れる。トニーは極秘裏であるチームを編成しているとの話を持ちかけたところでこの物語は幕を閉じる。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
ブルース・バナー/ハルク エドワード・ノートン 水嶋ヒロ
ベティ・ロス リヴ・タイラー 甲斐田裕子
エミル・ブロンスキー/アボミネーション ティム・ロス 檀臣幸
サミュエル・スターンズ ティム・ブレイク・ネルソン 森川智之
レナード タイ・バーレル 藤原啓治
ロス将軍 ウィリアム・ハート 菅生隆之
ジョー・グレラー ピーター・メンサー
ハルクの声、大学の警備員 ルー・フェリグノ
スタンリー ポール・ソールズ 小山武宏
合気道のインストラクター ヒクソン・グレイシー
ミルウォーキーの男 スタン・リー
トニー・スターク ロバート・ダウニー・Jr 藤原啓治
  • その他日本語吹き替え
田野恵乃村健次木下浩之山野井仁加瀬康之落合弘治咲野俊介駒谷昌男間宮康弘小松史法原田晃田中晶子加納千秋

スタッフ[編集]

  • 監督:ルイ・レテリエ
  • 音楽スーパーバイザー:デイヴ・ジョーダン
  • 音楽:クレイグ・アームストロング
  • 視覚効果スーパーバイザー:カート・ウィリアムズ
  • 美術:カーク・M・ペトルッチェリ

ソフト化[編集]

日本ではソニー・ピクチャーズ エンタテインメントよりBlu-ray、DVDが2009年2月25日に発売された。

マーベル作品とのクロスオーバー[編集]

本作はマーベル・コミックが自社製作したアメコミヒーロー映画『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズの第2作目でもあり、第1作目の『アイアンマン』と連動している(日本では本作が先に公開された)。その後『アイアンマン2』『マイティ・ソー』『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』と続けて製作し、それぞれのヒーローが集結する『アベンジャーズ』に繋げるプロジェクトとなっている。

  • 劇中に登場する音波兵器はオープニング映像においてスターク社製であることが示唆されている。また、『アイアンマン』、『アイアンマン2』のトニー・スタークが登場し、ロス将軍に対して「チームを編成中」との報告を行っている。
  • ブルース・バナーが行っていた研究は『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』でアースキン博士の死によって凍結されたスーパーソルジャー計画である。しかしこの研究によって再開発された超人血清は未完成のものであり、その結果、ハルクとアボミネーションが誕生する。
  • ブルース・バナーとベティ・ロスを捜索する際にはメール検閲に「S.H.I.E.L.D.」が協力している。
  • ハルクが雷に向かって吠えるシーンは、雷神マイティ・ソーがハルクと戦うことを示唆したものであると言われており、後に『アベンジャーズ』で実現されることとなった。[4][5]

本編中に科学者サミュエル・スターンズがアボミネーションに頭部を殴られ、頭部にできた傷口に壊れた機材から滴ったブルースの培養血液が入り混んだ結果、彼の頭部が緑に変色しながら膨らんでいくシーンがあるが、これは原作にヴィランとして登場するリーダーを意識して描かれ、他にもラストシーン等の描写が続編への伏線かと思われたが、続編製作の発表はなされていない(企画自体は以前公言されている[6])。

脚注[編集]

  1. ^ a b c The Incredible Hulk (2008)”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2009年11月20日閲覧。
  2. ^ 『アイアンマン』にも“アメコミの壁””. Variety Japan. 2008年10月4日閲覧。
  3. ^ シネマトゥデイ 史上初!青森ねぶたにハリウッド映画のキャラが!「ハルク」が快挙
  4. ^ 『アベンジャーズ』映画パンフレット
  5. ^ また、ブルーレイの特典映像の中で原作エピソードの再現でもある事が語られており、同エピソードのモーションコミック映像も収録された。
  6. ^ http://www.cinematoday.jp/page/N0016094 『インクレディブル・ハルク2』では悪役リーダー登場か? - シネマトゥデイ

外部リンク[編集]