エターナルズ (映画)
エターナルズ | |
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Eternals | |
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監督 | クロエ・ジャオ |
脚本 |
クロエ・ジャオ パトリック・バーリー |
原案 |
ライアン・フィルポ マシュー・K・フィルポ |
原作 | ジャック・カービー『エターナルズ』 |
製作 |
ケヴィン・ファイギ ネイト・ムーア |
製作総指揮 |
ルイス・デスポジート ヴィクトリア・アロンソ ケヴィン・デラノイ |
出演者 |
ジェンマ・チャン リチャード・マッデン クメイル・ナンジアニ リア・マクヒュー ブライアン・タイリー・ヘンリー ローレン・リドロフ バリー・コーガン ドン・リー キット・ハリントン サルマ・ハエック アンジェリーナ・ジョリー デビッド・ケイ ビル・スカルスガルド |
音楽 |
ラミン・ジャヴァディ デイヴ・ジョーダン(音楽監修) |
撮影 | ベン・デイヴィス |
編集 |
クレイグ・ウッド ディラン・ティチェナー |
製作会社 | マーベル・スタジオ |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 156分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $200,000,000[1] |
興行収入 |
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前作 |
MCU シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年) |
次作 |
MCU スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2022年) |
『エターナルズ』(原題: Eternals)は、マーベル・コミックの同名の種族をベースとした、2021年のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。マーベル・スタジオが製作し、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズが配給する、マーベル・シネマティック・ユニバースの第26作目。クロエ・ジャオが監督、ジャオとパトリック・バーリー、ライアン・フィルポ、マシュー・フィルポが脚本を務め、ジェンマ・チャン、リチャード・マッデン、クメイル・ナンジアニ、リア・マクヒュー、ブライアン・タイリー・ヘンリー、ローレン・リドロフ、バリー・コーガン、ドン・リー、キット・ハリントン、サルマ・ハエック、アンジェリーナ・ジョリーらが出演する。
あらすじ
![]() | この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
遥か太古、6つの特異点が生まれる前に絶対的存在であるセレスティアルズが誕生し、宇宙に最初の太陽を生み出したことにより宇宙に光をもたらした。そのセレスティアルズによって生み出され、邪悪な捕食生命体であるディヴィアンツから、人類を守ることを命じられた不死・不老の宇宙種族;エターナルズは7000年以上人類を見守りつつ文明の発展を支え、時に導いていた。 遂にディヴィアンツを殲滅したエターナルズは解散し、そのまま地球で密かに数百年間暮らしていた。 しかし、5年前にサノスが引き起こしたデシメーションから人類が復活した後、再び姿を現したディヴィアンツを倒すため再度集結することとなる。
キャスト
エターナルズ
- セルシ
- 演 - ジェンマ・チャン[4][5][6]、日本語吹替 - 恒松あゆみ[7][8]
- 宇宙エネルギーで物質を別の物質に変換出来る能力を持ち、人類に親和性と共感性を抱いているエターナルズの一人。現代では博物館の職員を装い地球に溶け込んでいる。また、何世紀にもわたってイカリスと恋愛関係にあった過去があったが別れており、現代ではスプライトと二人でロンドンで暮らし、博物館の同僚のデイン・ウィットマンと交際中である。数百年ぶりにディヴィアンツが現れ、イカリスと再会したことを機にエターナルズへと戻る。なお、演じたチャンは以前『キャプテン・マーベル』でミン・エルヴァを演じていた。
- イカリス
- 演 - リチャード・マッデン[9][10]、日本語吹替 - 川田紳司[7][8]
- 浮遊飛行能力と目から宇宙エネルギービームを投射する能力を持ち、超人的な力を持っているエターナルズの最強の戦士にして戦術的リーダー。カリスマ性があり、チームからの信頼も厚いが、任務に対する強い想いから仲間としばしば衝突することがある。セルシとは以前恋人同士だったが、とある事情から別れてしまう。ロンドンに現れたディヴィアンツを追っている最中、セルシとスプライトと再会し、エターナルズを再結成するべく共に立ち上がる。
- キンゴ
- 演 - クメイル・ナンジアニ[11][10]、日本語吹替 - 杉田智和[7][8]
- 手先から宇宙エネルギーの弾を発射できるエターナルズの一人。スプライトが幻影を使って語るおとぎ話と名声に魅了されたキンゴは、現代にてインドのボリウッド映画のスターとなったが、イカリスの要請に応じ再びエターナルズに参加する。
- スプライト
- 演 - リア・マクヒュー[10]、日本語吹替 - 金子睦[7][8]
- 外観は12歳の子供であるように見えるが、見た目よりも強くて賢く、宇宙エネルギーによるリアルな幻影を投影でき、また変身もできる能力を持つエターナルズの一人。現代ではロンドンでセルシと暮らしている。
- ファストス
- 演 - ブライアン・タイリー・ヘンリー[10]、日本語吹替 - 後藤光祐[7][8]
- 人類の技術的進歩を密かに支援する、知的な宇宙エネルギーによる発明能力を持った発明家でありエターナルズの一人。1945年の広島に落とされた核爆弾が生み出した被害によって人間を見限ったが、現代では夫と息子がおり、日々人間の善良な心を見つけようと努力している。ファストスはMCUでゲイとして描かれた最初のスーパーヒーローである。
- マッカリ
- 演 - ローレン・リドロフ[10][12]、日本語吹替 - なし
- 宇宙エネルギーを動力源とする神速並の超光速移動能力を使い惑星を偵察したり、それを応用した戦闘を得意とするエターナルズの一人。古代都市バビロンに停泊している宇宙船ドーモに潜み暮らしていたため、メンバーとは数百年会っていない。人懐っこく、特にドルイグとは親密な仲にある。マッカリはMCUで最初の聴覚障害者のスーパーヒーローである。
- ドルイグ
- 演 - バリー・コーガン[4]、日本語吹替 - 内山昂輝[7][8]
- 宇宙エネルギーを使い他人の心をマインドコントロールすることができるエターナルズの一人。ディヴィアンツを全滅させた後、争いを止めない人間達に失望してチームを離脱し、メンバーとは数百年間距離を置き、アマゾンの奥地にて村を作り暮らしている。
- ギルガメッシュ
- 演 - ドン・リー[10]、日本語吹替 - 稲田徹[7][8]
- 宇宙エネルギーの外骨格を投影して拳を強化し、驚異的な怪力を発揮できる最強のエターナルズの一人で、優しい性格の持ち主であるパワーファイター。セナとは何世紀もオーストラリアの方で共に暮らしている。ディヴィアンツとの死闘が伝説となり語り継がれている。
- エイジャック
- 演 - サルマ・ハエック[10][13]、日本語吹替 - 戸田恵子[7][8]
- 人類の文明の進歩を助けるエターナルズの賢明で精神的なリーダー。宇宙エネルギーによる治癒能力を持つ。セレスティアルズと唯一交信できるプライム・エターナル。セルシ達が訪ねてくる数日前に、ディヴィアンツによってエネルギーを吸い取られ殺されてしまった。
- セナ
- 演 - アンジェリーナ・ジョリー[10]、日本語吹替 - 深見梨加[7][8]
- 宇宙エネルギーからあらゆる武器を形成する能力と洗練された戦闘術を持ち、何世紀にもわたってギルガメッシュとの緊密な関係を築いているエターナルズの戦士。
現代でのエターナルズの関係者
- デイン・ウィットマン
- 演 - キット・ハリントン[4]、日本語吹替 - 花輪英司[7][8]
- 現代でロンドン自然史博物館で働いている人間の男。セルシと交際中。複雑な家系を持つ。
- カルーン
- 演 - ハーリッシュ・パテル、日本語吹替 - 杉野田ぬき[8]
- 現代でのボリウッドでのキンゴの付き人兼マネージャー。何台もカメラを持ちキンゴに同行する。
- ベン
- 演 - ハーズ・スレイマン、日本語吹替 - 前田一世[8]
- ファストスの夫。
- ジャック
- 演 - イーサイ・ダニエル・クロス、日本語吹替 - 正垣湊都[8]
- ファストスとベンの息子。
セレスティアルズ
- アリシェム
- 声 - デビッド・ケイ、日本語吹替 - 根本泰彦[8]
- セレスティアルズの一人で、 6つの特異点が生まれる前に誕生し、宇宙に最初の太陽を生み出したプライム・セレスティアル(第一天界人)。新たなセレスティアルズを誕生させるべく、エターナルズとディヴィアンツを作った。
ディヴィアンツ
- クロ
- 声 - ビル・スカルスガルド、日本語吹替 - てらそままさき[8]
- エターナルズの宇宙エネルギーを吸収し、その能力と自我と知能を身に付けたディヴィアンツのリーダー。復讐のためにエターナルズを狙う。
その他
- エロス / スターフォックス
- 演 - ハリー・スタイルズ、日本語吹替 - 石川界人[8]
- ミッドクレジットシーンに登場。タイタン星の王子にしてサノスの弟である、宇宙を旅する冒険家。突如ドーモ内に家臣のピップと共にテレポートで現れ、セナ、マッカリ、ドルイグに、アリシェムに連れ去られたセルシらの居場所を教えようとする。
- ピップ
- 演 - パットン・オズワルト[14]、日本語吹替 - 西村太佑[8]
- ミッドクレジットシーンに登場。エロスの家臣であるトロール。酒を飲み酔っ払いながら、突如ドーモ内にテレポートしてセナ達の前に現れる。
- エリック・ブルックス / ブレイド
- 声 - マハーシャラ・アリ(クレジットなし)、日本語吹替 - 諏訪部順一
- ポストクレジットシーンに登場。人と吸血鬼の間に生まれたハーフヴァンパイアにして、吸血鬼を狩るヴァンパイアハンター。ある呪われた剣に触れようとしたデインに何処からか声を掛ける。
この他にゼイン・アル=ラフィーアもメソポタミア文明の少年役で出演している。
設定・用語
- エターナルズ
- 遥か太古、絶対的存在であるセレスティアルズによって生み出された不死・不老の宇宙種族。本作に登場する10人は7000年以上前に地球に降り立ち、ディヴィアンツから人類を守りつつ、様々な技術を教え人類を発展させていった。全員が宇宙(コズミック)エネルギー由来のスーパーパワーを持っている。
- その正体は、プライム・セレスティアルズ(第一天界人)のアリシェムがゼロから作り上げた人造生命体。セレスティアルズが彼らを作ったのは、セレスティアルズの種が植えられたホスト惑星にてエターナルズに知的生命体の進化を促させ、知的生命体の数と精神エネルギーを一定以上に育て上げることで新たなセレスティアルズを「出現」させるためである。しかしその事実を知るエターナルズは極一部で、多くの者は「セレスティアルズによって惑星オリンピアからエターナルズの一員として選ばれた」という偽の記憶を植え付けられ、新たなセレスティアルズが「出現」するとそれまでの記憶を消され、その記憶はディヴィアンツの研究のために保存され、また別の星で同じ任務につくということを繰り返していた。
- 下記のディヴィアンツとは実際は兄弟機の関係にあたり、ディヴィアンツの失敗を踏まえてディヴィアンツと戦えるスーパーパワーを持つが、自己進化・成長を基本的にすることのない人造生命体として設計されている。
- 他作品との関連として、サノスもまたエターナルズの一人だったと本作中で明かされている。また、ドラマ『ロキ』のS1一話にて、「自覚のないロボットがいるのか?」と存在が示唆されていた。
- ディヴィアンツ
- 知的生命体の天敵とされる怪物。多くの星々に襲来し、知的生命体を捕食している存在で、これの殲滅がエターナルズの使命の一つ。黒い蔦などが絡まったような姿で、知性などは肉食獣のそれだがエターナルズも苦戦あるいは隙を見せれば殺害されるだけの戦闘力がある。地球上のディヴィアンツはセルシらが絶滅させたはずだが、アラスカで氷漬けになっていた少数が残っており、セレスティアルズ・ティアマットの「出現」の影響で氷が解けたことで復活した。
- その正体はエターナルズと同じくセレスティアルズが作り上げた人造生命体。元々は知的生命体の天敵を捕食するようにプログラミングされており、これにより知的生命体を増やしていくはずだったのだが、設計に「欠陥」があり、自己進化を重ねていく内に知的生命体そのものを捕食するようになってしまった。言うなれば「失敗作」。この失敗に対抗して生み出されたのが後継機となるエターナルズである。
- マード・ウィリー
- 意識や記憶が混濁し周囲に襲い掛かる、退行状態のようになってしまうといった作中でセナが発症した病気。
- 実際は病気ではなく、上記の通りアリシェムが記憶のリセットを繰り返している中で、過去の記憶が消されずに残留してしまう場合があり、そのために起きる一種のバグのようなもの。
製作
企画
2018年4月、マーベル・スタジオの社長であるケヴィン・ファイギは、スタジオがジャック・カービーのマーベル・コミックシリーズの『エターナルズ』を原作とした映画を製作し、マーベル・シネマティック・ユニバースのフェーズ4で公開すると語った。また、マーベルは複数の脚本家と会い、映画はキャラクターのセルシに焦点を当てているとも言われていた[15]。マーベルはマシュー・K・ファーポとライアン・ファーポが1ヶ月後に台本を書くように設定した[16]。脚本の概要にはセルシとイカリスのラブストーリーが含まれていた[9]。2018年6月、ファイギはマーベルがMCUの歴史を通して神話や伝説のインスピレーションとなるエターナルズの「SFにおいての古代宇宙種族の種類」を探求することに興味があると語った[17]。
2018年8月下旬、本作の監督の最終候補がクロエ・ジャオ(『ブラック・ウィドウ』の監督の最終候補にも挙がっていた。)、ニコル・カッセル、クリスティーナ・ガジェゴとシーロ・ゲーラのペア、トラヴィス・ナイトの4組に絞られた[9]。1ヶ月後、ジャオは本作の監督に正式に就任し、マーベルは彼女とのミーティングに感銘を受け、彼女が他のスタジオのプロジェクトを引き受ける可能性を心配し、すぐに彼女を監督に確定させるために動いた[9][18]。また、多様性のあるキャストを起用しエターナルズを描いたため[9]、マーベルは『キャプテン・マーベル』などのプロジェクトと共に、本作をMCUの「完全な変わり目」であると考えた[18]。2019年2月、ファイギはカービーのコミックの「数万年にわたるエターナルズの巨大な叙事詩」のためにキャラクターに興味を持っていることを繰り返した。マーベルは『アベンジャーズ』のような個別のキャラクターのクロスオーバーでのアンサンブルではなく、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のような最初から多くのアンサンブルが組み込まれている作品の製作を計画し、さらに、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『アベンジャーズ』で行われた「世界の大多数が知らないキャラクター」を紹介することも計画した[19]。
プリ・プロダクション
2019年3月、アンジェリーナ・ジョリーがキャストに加わった[20][11]。2019年4月、クメイル・ナンジアニとマ・ドンソクがキャストに加わった[11][21]。また、本作にはマーベル映画初の同性愛者のスーパーヒーローが登場する予定だと報道された[22]。2019年5月、リチャード・マッデンがイカルス役でキャストに加わり[23]、翌月にはサルマ・ハエックもキャストに加わった[24]。2019年7月、バラエティはジョリー、マッデンの他に、ミリー・ボビー・ブラウンがキャストに加わったと報じたが[25]、ブラウンはこの報道を即座に否定した[26]。2019年7月後半、ファイギはサンディエゴ・コミコンで、本作のアメリカ合衆国での公開日が2020年11月6日に決定したと発表した。さらにファイギは、ジョリー、ナンジアニ、ドンソク、マッデン、ハエックがそれぞれセナ、キンゴ、ギルガメッシュ、イカルス、アジャクを演じ、ローレン・リドロフがマッカリとして、ブライアン・タイリー・ヘンリーがファストスとして、リア・マクヒューがスプライトとしてキャストに加わったことを発表した。コミコンには発表されたキャスト陣が登壇した[13]。ファイギは、本作にLGBTQのキャラクターが登場することを正式に発表した[27]。
撮影
2019年7月の公式発表までに、主要な撮影はイギリスのバッキンガムシャーにあるパインウッド・スタジオで開始した[28][29]。2019年8月、ジェンマ・チャンとバリー・コーガンが出演交渉を行った[5][30]。チャンは『キャプテン・マーベル』でミン・エルヴァを演じていたが、本作では別のキャラクターを演じた[5]。同月のD23エキスポでチャンとコーガンがそれぞれセルシとドルイグを演じ、さらに、キット・ハリントンがデイン・ウィットマンとして出演することが発表された[4]。
公開
本作は、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズの配給で2020年11月6日に米国公開が予定されていた[10]。しかし新型コロナウイルスの影響による『ブラック・ウィドウ』の公開延期を受けて、2021年2月12日に延期となった[31]。2020年9月29日、日本公開日が2021年10月29日と発表された[32]。しかし、更に延期となり、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』と公開順を入れ替え2021年11月5日となった[33]。
ウォルト・ディズニー・カンパニーは2021年9月10日に同年公開予定作品のスケジュールを発表し、本作品について、公開から45日間は劇場独占とする方針を明らかにした[34][35]。これにより、MCU作品としては同じく劇場独占公開となった『シャン・チー/テン・リングスの伝説』に続き、2作品連続で映画館での公開が確約されることになった[35]。その後、日米共に2022年1月12日から動画配信サービスのDisney+にて、見放題作品として追加することを発表した[36][37]。
上映禁止
監督のクロエ・ジャオの出身国である中華人民共和国(中国)では本作品の上映が絶望視されている。これはジャオが過去に中国政府を批判する発言をしていたことが判明したためと報じられており、実際に同じくジャオが製作に携わり、アジア人初のアカデミー監督賞を受賞した『ノマドランド』が同国内での上映を急遽取り止めた経緯がある[38][39][40]。
2021年11月、サウジアラビアやカタールなど、一部の中東諸国においても、同月11日から公開を予定していた本作品の上映が禁止になったと、アメリカのオンラインマガジンであるDeadline.comなどが報じた。イスラム圏では同性愛や異性愛を問わず、「親密なシーン」を削除したバージョンを公開することになっていたが、一部の国では検閲官からそれ以上のカットを要求され、ディズニーがそれを断ったことから、上映許可が下りなかったためとしている[41]。
評価
本作は賛否両論となっている。Rotten Tomatoesによれば、397件の評論のうち高評価は47%にあたる185件で、平均点は10点満点中5.6点、批評家の一致した見解は「野心的なスーパーヒーロー叙事詩で、緊張感よりも空を舞う方がやや多い『エターナルズ』は、MCUに対して、興味をそそり、時には困惑させるような新しい方向性を示している。」となっている[42]。 Metacriticによれば、62件の評論のうち、高評価は20件、賛否混在は37件、低評価は5件で、平均点は100点満点中52点となっている[43]。
本作は同性愛者のキャラクターが登場するという理由で、その性的少数者の表現が気に入らない一部の人(ホモフォビア)によって劇場公開前から映画批評サイトで低評価を大量につける荒らし(Review bomb)の被害に遭った[44]。IMDbでは星1つのレビューが大量に投稿され、中には映画を鑑賞していない人によるレビューもあったとされている[45]。
出典
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外部リンク
- 2021年の映画
- アメリカ合衆国のファンタジー映画
- アメリカ合衆国の叙事詩的映画
- マーベル・シネマティック・ユニバースの映画作品
- 地球外生命体を題材とした映画作品
- 超能力を題材とした映画作品
- 不老不死を題材とした作品
- 世界の終末が描かれた映画作品
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