コンテンツにスキップ

ウィリアム・ハート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィリアム・ハート
William Hurt
William Hurt
生年月日 (1950-03-20) 1950年3月20日
没年月日 (2022-03-13) 2022年3月13日(71歳没)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ワシントンD.C.
死没地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ポートランド
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
職業 俳優
ジャンル 映画、テレビドラマ、舞台
活動期間 1977年 - 2022年
配偶者 メアリー・ベス・ハート(1971年 - 1981年)
Heidi Henderson(1989年 - 1992年)
主な作品
映画

テレビドラマ
ダメージ
弁護士ビリー・マクブライド
受賞
アカデミー賞
主演男優賞
1985年蜘蛛女のキス
カンヌ国際映画祭
男優賞
1985年『蜘蛛女のキス』
ベルリン国際映画祭
銀熊賞(芸術貢献賞)
2007年グッド・シェパード
ニューヨーク映画批評家協会賞
助演男優賞
2005年ヒストリー・オブ・バイオレンス
ロサンゼルス映画批評家協会賞
主演男優賞
1985年『蜘蛛女のキス』
助演男優賞
2005年『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
英国アカデミー賞
主演男優賞
1985年『蜘蛛女のキス』
その他の賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞
主演男優賞
1985年『蜘蛛女のキス』
テンプレートを表示

ウィリアム・ハート(William Hurt, 1950年3月20日 - 2022年3月13日)は、アメリカ合衆国ワシントンD.C.出身の俳優1985年の『蜘蛛女のキス』でアカデミー主演男優賞を受賞。

来歴

[編集]

父親はアメリカ合衆国国務省で、母親はタイム社で働いていた[1]父親の仕事の都合で子供の頃はラホールモガディシュハルツームにも住んだ[2]。両親の離婚後、母親は出版業界で成功したヘンリー・リュスの息子ヘンリー・リュス3世と再婚[3]

タフツ大学神学を学んでいたが、進路を俳優になることに決め転学、ニューヨークジュリアード音楽院で演劇を学んだ。舞台からそのキャリアをはじめ、映画に進出。1985年の『蜘蛛女のキス』でアカデミー主演男優賞カンヌ国際映画祭男優賞 を受賞。

プライベート

[編集]

フランス語に堪能である。

1971年に女優のメアリー・ベス・ハートと結婚するが、1982年に離婚[3]。その後、事実婚をしていたサンドラ・ジェニングスとの間に一子をもうけるが、訴えられたこともある[4]。1985年から1986年までの2年間は女優のマーリー・マトリンと同棲していた[5]。1989年から1992年までHeidi Hendersonと結婚し、息子を二人もうけている。1992年から1997年まではフランス人女優サンドリーヌ・ボネールと暮らし、彼女との間に一女をもうけている。

2022年3月13日、前立腺癌の合併症によりオレゴン州ポートランドの自宅で死亡した[6][7][8]。71歳没。彼の逝去により、生前にマーベル・シネマティック・ユニバースで演じていたサディアス・ロスに関してはハリソン・フォードが引き継ぐこととなった。

主な出演作品

[編集]

映画

[編集]
公開年 邦題
原題
役名 備考 吹き替え
1979 アルタード・ステーツ/未知への挑戦
Altered States
エドワード・ジェサッブ 野沢那智
1981 目撃者
Eyewitness
ダリル
白いドレスの女
Body Heat
ネッド・ラシーン 堀勝之祐
1983 再会の時
The Big Chill
ニック・カールトン
ゴーリキー・パーク
Gorky Park
アルカージー・レンコ大尉 堀勝之祐
1985 蜘蛛女のキス
Kiss of the Spider Woman
モリーナ アカデミー主演男優賞 受賞
英国アカデミー賞 主演男優賞 受賞
カンヌ国際映画祭 男優賞 受賞
ロサンゼルス映画批評家協会賞 主演男優賞 受賞
ゴールデングローブ賞 映画部門 主演男優賞(ドラマ部門) ノミネート
1986 愛は静けさの中に
Children of a Lesser God
ジェームズ・リード アカデミー主演男優賞 ノミネート
ゴールデングローブ賞 映画部門 主演男優賞(ドラマ部門) ノミネート
1987 ブロードキャスト・ニュース
Broadcast News
トム・グルニック アカデミー主演男優賞 ノミネート
ゴールデングローブ賞 映画部門 主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門) ノミネート
小川真司
1988 デスティニー/愛は果てしなく
A Time of Destiny
マーティン
偶然の旅行者
The Accidental Tourist
メーコン・ラリー
1990 殺したいほどアイ・ラブ・ユー
I Love You to Death
ハーラン・ジェームズ 大塚明夫
アリス
Alice
ダグ・テイト
1991 夢の涯てまでも
Until the End of the World
トレヴァー
ドクター
The Doctor
ジャック・マッキー 堀勝之祐
1993 プレイグ
The Plague
ベルナール・リウー
最高の恋人
Mr. Wonderful
トム 谷口節
1994 セカンドベスト/父を探す旅
Second Best
グラハム・ホルト
1995 スモーク
Smoke
ポール・ベンジャミン 佐々木勝彦
1996 カウチ・イン・ニューヨーク
A Couch in New York
ヘンリー・ハリストン 小川真司
マイケル
Michael
フランク・クインラン 内田直哉
ジェイン・エア
Jane Eyre
エドワード・ハリファクス・ロチェスター 池田勝
1997 ギルティ・オブ・ラブ
Loved
K.D. ディートリクソン
1998 ロスト・イン・スペース
Lost in Space
ジョン・ロビンソン教授 磯部勉(日本テレビ版)
小川真司(ソフト版)
金尾哲夫(機内上映版)
ダークシティ
Dark City
フランク・バムステッド警部 野沢那智(フジテレビ版)
堀勝之祐(ソフト版)
母の眠り
One True Thing
ジョージ・グルデン 小川真司
1999 4thフロアー
The 4th Floor
グレッグ・ハリソン 菅生隆之
太陽の雫
Sunshine
クノール 佐々木勝彦
第一の嘘
The Big Brass Ring
ウィリアム・ブレイク・ペラリン TBA
小さな目撃者
Do Not Disturb
ウィリアム・リッチモンド 原康義
2000 バイオ・ディザスター
Contaminated Man
デヴィッド・R・ホイットマン TBA
2001 A.I.
Artificial Intelligence: AI
アレン・ホビー教授 菅生隆之(TBS版)
仲野裕(ソフト版)
2002 エバーラスティング 時をさまようタック
Tuck Everlasting
アンガス・タック 菅生隆之
チェンジング・レーン
Changing Lanes
ドイルの身元引受人 有本欽隆
史上最大のスパイ事件
Master Spy: The Robert Hanssen Story
ロバート・ハンセン テレビ映画
逢いたくて
Nearest to Heaven
マット 佐々木勝彦
2004 天国の青い蝶
The Blue Buttefly
アラン・オズボーン 津嘉山正種
ヴィレッジ
The Village
エドワード・ウォーカー 原康義(日本テレビ版)
佐々木勝彦(ソフト版)
フランケンシュタイン
Frankenstein
ウォルドマン教授 テレビ映画 水野龍司
2005 キング 罪の王
The King
デイヴィッド・サンダウ TBA
ヒストリー・オブ・バイオレンス
A History of Violence
リッチー・キューザック アカデミー助演男優賞 ノミネート 麦人
シリアナ
Syriana
スタン・ゴフ 田中正彦
2006 グッド・シェパード
The Good Shepherd
フィリップ・アレン 菅生隆之
2007 Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼
Mr. Brooks
マーシャル
NOISE ノイズ
Noise
シュニーア市長 芦澤孝臣
イントゥ・ザ・ワイルド
Into the Wild
ウォルト・マッカンドレス 伊藤和晃
2008 バンテージ・ポイント
Vantage Point
アシュトン大統領 佐々木勝彦
インクレディブル・ハルク
The Incredible Hulk
サディアス・“サンダーボルト”・ロス将軍 菅生隆之
2009 エンドゲーム 〜アパルトヘイト撤廃への攻防〜
Endgame
ウィリー・エスタライゼ教授 別題『エンドゲーム』 銀河万丈
血の伯爵夫人
The Countess
ジェルジ・トゥルゾ伯爵
2010 イエロー・ハンカチーフ
Yellow Handkerchief
ブレット・ハンソン 江原正士
ロビン・フッド
Robin Hood
ウィリアム・マーシャル 森功至
2011 最高の人生をあなたと
Late Bloomers
アダム (吹き替え版なし)
2013 ザ・ホスト 美しき侵略者
The Host
ジェブ・ストライダー 長克巳
ラブストーリーズ エリナーの愛情
The Disappearance of Eleanor Rigby: Her
ジュリアン・リグビー (吹き替え版なし)
チャレンジャー号 73秒の真実
Feynman and the Challenger
リチャード・ファインマン テレビ映画 佐々木勝彦
2014 ブロークン・ポイント
Days and Nights
ハーブ (吹き替え版なし)
ニューヨーク 冬物語
Winter's Tale
アイザック・ペン 立川三貴
2016 栄光のランナー/1936ベルリン
Race
エレミア・マホニー 仲野裕
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
Captain America: Civil War
サディアス・“サンダーボルト”・ロス 菅生隆之
2018 The Miracle Season アーニー・ファウンド
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
Avengers: Infinity War
サディアス・“サンダーボルト”・ロス カメオ出演 菅生隆之
2019 アベンジャーズ/エンドゲーム
Avengers:End Game
(台詞なし)
ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実
The Last Full Measure
トム・タリー 吉富英治
2021 ブラック・ウィドウ
Black Widow
サディアス・“サンダーボルト“・ロス 菅生隆之
2022
The King's Daughter
フランソワ・ド・ラ・シェーズ 2014年に撮影

テレビシリーズ

[編集]
放映年 邦題
原題
役名 備考 吹き替え
2000 デューン/砂の惑星
Frank Herbert's Dune
レト・アトレイデス公爵 ミニシリーズ
計3話出演
楠見尚己
2006 スティーヴン・キング 8つの悪夢
Nightmares and Dreamscapes: From the Stories of Stephen King
ジェイソン・レンショー ミニシリーズ
"Battleground"
2009 ダメージ
Damages
ダニエル・パーセル 計13話出演 大杉漣
2013 ボニー&クライド/俺たちに明日はない
Bonnie & Clyde
フランク・ヘイマー 前後編
計2話出演
金尾哲夫
2015 ヒューマンズ
Humans
ジョージ・ミリカン博士 計7話出演 菅生隆之
2016-2021 弁護士ビリー・マクブライド
Goliath
ドナルド・クーパーマン 計14話出演 ふくまつ進紗
2018-2020 コンドル〜狙われたCIA分析官〜
Condor
ボブ・パトリッジ メイン (吹き替え版なし)

参照

[編集]
  1. ^ William Hurt – Profile, Latest News and Related Articles”. Eonline.com. 2011年11月30日閲覧。
  2. ^ William Hurt: In Every Role, A New Life To Inhabit”. NPR. 2011年11月30日閲覧。
  3. ^ a b Overview for William Hurt”. Turner Classic Movies. 2011年5月3日閲覧。
  4. ^ Jennings v. Hurt, N.Y.L.J., Oct 4, 1989, at 24 (Sup. Ct. N.Y. County), aff'd, 554 N.Y.S.2d 220 (App. Div. 1990), appeal denied, 568 N.Y.S.2d 347 (N.Y. 1991)
  5. ^ Matlin, Marlee. I'll Scream Later. (2009)
  6. ^ Barnes, Mike (2022年3月13日). “William Hurt Dies: Oscar-Winning Actor For 'Kiss Of The Spider Woman' Was 71” (英語). The Hollywood Reporter. 2022年3月14日閲覧。
  7. ^ Serviss, Lew; Genzlinger, Neil (2022年3月13日). “William Hurt, Oscar-Winning 'Kiss of the Spider Woman' Actor, Dies at 71” (英語). The New York Times. https://www.nytimes.com/2022/03/13/arts/william-hurt-dead.html 2022年3月14日閲覧。 
  8. ^ ウィリアム・ハートが死去、「蜘蛛女のキス」でアカデミー賞の主演男優賞を獲得”. 映画ナタリー. ナターシャ (2022年3月14日). 2022年3月14日閲覧。

外部リンク

[編集]