鬼塚英吉

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鬼塚 英吉(おにづか えいきち)は、藤沢とおるの漫画『湘南純愛組!』、『GTO』およびこれらを原作としたアニメ、実写ドラマなどに登場する架空の人物である。

『湘南純愛組!』、『GTO』の主人公。『湘南純愛組!』では様々な伝説を残したヤンキーとして、続編の『GTO』では型破りな教師として登場する。『湘南純愛組!』の前史となる『BAD COMPANY』では、中学生時代の鬼塚の活躍が描かれている。

人物[編集]

ヤンキー時代[編集]

ヤンキー時代を描いた『湘南純愛組!』では、金髪のリーゼントが特徴。身長168㎝。血液型B型。愛車はカワサキ・ゼファーイチモツミドリガメ並みに大きい。包茎。サイズは2.5cm[1]童貞である。

不良の巣窟である湘南極東高校を支配し、親友の弾間龍二とともに「鬼爆コンビ」として名を馳せ、暴走族「暴走天使」をたった2人で潰したなどの伝説を残す。転校先の湘南辻堂高校でも喧嘩に明け暮れていた。

家庭環境は謎で、父親とは何かしらの確執があった[2]。母親は見た目が若く、『GTO』の時点ではハワイに在住している。

GTOでの人物像[編集]

原作・アニメ版[編集]

型破りな元ヤンキーの教師で、東京吉祥学苑中等部3年4組の担任として登場する。担当は社会科。通称「GTO」(Great Teacher Onizuka)。愛車はカワサキ・750RS/Z2。髪型は茶髪のV字カット(教育実習前は金髪のリーゼント)。

相変わらず童貞であり、性格はスケベ(変態)かつ単純。趣味は覗きとAV鑑賞、コスプレなど[3]。一度オナニー姿を女教師や女子生徒たちに目撃されたこともある。女子高生に目がなく、見るたびにエロ妄想を考えてしまう。時として深い人生哲学を覗かせることもある。子供達とまったく同じ目線でモノを見たり考えたりする。原作中期ではショックを受けた時や大勢に銃を突き付けられた時は失禁していた。

本人に自覚はない様子だが割とイケメンで、本人いわく「反町隆史似」(1998年版ドラマでは本当に彼が演じている)。冬月あずさ・野村朋子・神崎麗美などからも好意を寄せられている(※麗美からは直接告白を受けている)。

男相手の喧嘩では作中最強であり、大学時代は空手部主将だった。湘南では現役・元を問わず不良たちからカリスマ的な存在として尊敬を集めており、しかも絡んできた現役の不良たちは鬼塚の素性を知った途端に低姿勢になる。校舎の屋上から転落しようが、拳銃で数発撃たれようが、車に轢かれようが、致命傷を負わない[4]。それゆえ、生徒からはジャワ原人もしくはゾンビ呼ばわりされている。ゲームにおいても、バイクのアーケードゲームで全国優勝した村井にぶっちぎりで勝ったり、シューティングゲームで2丁を使用してパーフェクトを取ったり、右腕を骨折していた時に左腕のみでプレイした格闘ゲームで158人抜きをするなど、超人的な腕前を誇る。RPGのダンジョン系要素は苦手であったり、格闘ゲームでは昇にかなわないなど、決して最強ゲーマーではない。

イジメを受けていた昇を「イジメなんか自分で何とかしろ」と突き放したように面倒くさがりな面もあり、教師でありながらイジメを肯定するような発言をした。しかし、結局はイジメに対して怒りを爆発させて報復を決行する、村井の成績を気にかけて持出禁止の書類を持ち出してまで村井樹里亜に相談する、上述のように麗美の誘惑に対して自傷行為に走ってまで踏みとどまる、生徒に危ない橋を渡らせないようにする、東学模試の日に太田秀美の危機を救うことを優先するなど、教師としての責任感・倫理観ある行動も随所で見せている。時として周囲の汚い大人たち同様、自分の保身や点数稼ぎばかりに走ったこともあったが、そのたびに生徒や仲間の声によって元の自分を取り戻している。

実写版[編集]

反町隆史

武蔵野聖林学苑高等部2年4組の担任となったほか、誕生日や血液型などの設定が追加・変更されている(下記参照)。元暴走族のリーダーで、神奈川の暴走族2000人を1人でまとめ上げ湘南の高校を中退。その後、大検を得て優羅志亜(ユーラシア)大学社会学部に入学、7年かけて卒業。「女子高生とつき合えるし、楽しく生きていけるし、ただ単に教師になりたかったから」と教師となる。性格は原作と同様だが、生真面目な性格と自称している。社交的で友人も多く、また体力には自信がある(ベンチプレス150kg)。

劇中では反町が大型自動二輪免許未所持だったため自転車で通勤していたが、テレビスペシャル以降はバイクを使用している。

AKIRA

植木屋のバイトをし、明修学苑の庭の手入れをしていたが、桜井のスカウトで明修学苑2年4組の担任となる。交友関係、劇中の活躍などが1998年版に比べて原作により近くなっているが、性格は原作や1998年版に比べてやや常識性がある。喫煙していない。

学力[編集]

『GTO』において、徳川八代目将軍松平健(アニメ版ではさらに西田敏行)と答える(『暴れん坊将軍』と『八代将軍吉宗』を参照)など、学力は基本的に小学生程度かそれ以下(過去問の全国模試を解いた際、5教科合わせた点数は原作とAKIRA版では49点、反町版では100点だった)であり、大検から大学の単位取得、卒業論文まですべて「替え玉君」がこなしていた(教育実習を除く)。しかし、全国模試の直前に必死で勉強をした結果、短期間のうちにテストで8割以上の点数を取れる実力を身に付け、全国模試で満点による第1位を取るまでに至ったが、全国模試の成績が満点となっていたのは桜井の根回しによるもの[5]。本人実力による実際の点数については、菊地が答案を採点して驚く場面があり、その直後に鬼塚に「たいしたもんだよあんたは」と発言しているが、正答率が描写されていないため、真相は不明。

AKIRA版ドラマでもテストを終えて「パーフェクトだ」と言っているようなジェスチャーをしているが、解答用紙すべてが血に染まったため[6]に採点可能な部分を採点したところ全問正解しており(昇も「満点に近かったと聞いた」と話している)、菊地も鬼塚の答案用紙を見て驚いているが、正答率は描写されていない。

劇中の活躍[編集]

湘南純愛組![編集]

偽装工作で学校から退学通告を受けたことにしてヤンキーから足を洗い、一般人になろうと親友の龍二とともに湘南極東高校を自主退学し、与論島でリゾートバイトを始める。その後、転入した辻堂高校でも不良たちから因縁をつけられ、喧嘩に明け暮れていた。

童貞を捨てることを目標に奮起するが、不運が重なりことごとく失敗に終わり、龍二に先を越されてしまった。以後もチャンスはあったものの、結局モノにできないでいた。

後に、初代暴走天使総長・真樹京介の”マトイ”を受け継いでいたことが判明。京介のマシンである紅蓮のZIIも受け継いだが、マトイを巡って作中でも最大規模の抗争である「第二次湘南戦争」が勃発してしまい、最終的にマトイは無用な争いを避けるべく、英吉自身の手で葬られた。

辻高に転校後、数々の激戦を繰り広げ、龍二とともに「鬼爆コンビ」としてその名を湘南に轟かせたが、膨れ上がりすぎた伝説によって周囲が暴走し始めたことに疲れ、湘南の頭争いや少年院に入れられた連中が勝者などということは馬鹿げていて痛いだけということを伝えるため、神奈川中の族の前で殺し合いを行い、自殺したように見せた。その後、龍二とともにその伝説に幕を降ろし、湘南から去る道を選んだ。

辻堂高校では自分より1つ年下の藤崎志乃美とかなり良い仲になったようだが、結局一線は越えようとはしなかった。志乃美とはその後、『GTO SHONAN 14 DAYS』で再会を果たす。

GTO[編集]

原作・アニメ版[編集]

「グレートな男」を夢見て龍二とともに東京に上京し、五流大学の優羅志亜大学に替え玉によって入学。「大学史上最悪の寄生虫」[7]と呼ばれる学生生活を送る。

当初は大学に通いながらバイトに精を出す日々を送り、広告・テレビ・出版などのマスコミ関係の仕事を志望していたが、少なくとも35社以上の会社に落とされた[8](資料請求をしただけで不採用にした社もある)。

そんなある日、街で知り合ったある女子高生・中島エリカが担任教師と恋愛関係にあったという出来事がきっかけとなり、教師を目指す。教育実習の時点で、自分に対して美人局の脅迫を行った学校の不良たちを拷問に掛けた[9]恐怖により完全に手なずけ、また女生徒・水樹ななこの悩みを力技で打ち砕き、既に「グレートティーチャー」としての才能をのぞかせる。

教育実習を終えればスカウト状が自動的に届くものと思っていたことから、公立高校の教員採用試験を受けられず、募集が遅い私立の東京吉祥学苑(アニメ版と1998年版ドラマでは聖林学苑)の面接を受ける。その際、デタラメな内容の履歴書を掲示し、加えて当日にあずさに痴漢行為をし鬼塚が撃退した人物がその日の面接官(内山田教頭)だったため、無残な採用試験となった。しかし、不良をクズ呼ばわりする内山田に喰らわせたジャーマンスープレックスとその時の言葉から、桜井に可能性を見出されて採用される。

その後は学校内の一角、屋上付近の階段室に住む羽目になるが、電気を引いてゲームを楽しんだり花壇を私用の家庭菜園に改造するなどしてプライベートをエンジョイしており、金銭面においても水道光熱費と家賃が事実上の完全無料なので、特に不自由ない生活である模様[10]

学園内最悪と言われる3年4組の担任(後に入院によってあずさに担任を明け渡して副担任になる)となり、生徒との対立や嫌がらせ、その生徒自身が抱えている苦悩、あるいは学苑全体を巻き込むトラブルに巻き込まれ続けるが、悪運の強さに加えコネによる人脈・圧倒的な腕力など、自分の能力を総動員して問題を解決し、生徒たちの信頼と人望を得ていく。物語後半では鬼爆コンビ時代の無数の喧嘩に加えて、教師になってからも無茶をし続けたために、命に関わるほどの「爆弾」を頭に抱えて一度は心停止状態に陥って死亡判定を受けるも、不死身の生命力で復活する[11]

『SHONAN 14DAYS』では、教師として生放送のテレビ番組に出演した時に問題のある発言をしてしまい[12]、結果として学苑の方に問い合わせや抗議の電話が殺到したため戻るに戻れなくなり、ほとぼりが冷めるまで故郷の湘南にこもり、児童養護施設「ホワイトスワン」で働くことになった。

内山田好子と仲が良く、内山田良子も鬼塚を高く買っている。内山田家の飼い犬の名前も「エイキチ」である。

アニメ版では最後は事件を収拾させるべく、自ら罪を被って逮捕されるが、捕まった直後に脱走。2ヵ月後にはアメリカに渡っており、そこの学校の不良クラスの担任を受け持ったところで終了する(渡米するまでの経緯は不明)。

実写版[編集]

反町版

親友で警察官の冴島龍二が、武蔵野聖林学苑の教員募集のパンフレットを持ってきたことで、それに応募。面接に向かうが、内山田と中丸からは邪険に扱われ、さらには退学させられた生徒に対する内山田の態度に腹を立て、飛び蹴りを食らわす。だが、その姿を見た桜井によって可能性を見出され、様々な問題を抱える聖林学苑の解決と未来を託され、採用となる。

当初はボロアパートに住んでいたが、クーラーがないという理由で夏休み中は校長室に住み着き、アダルトビデオ鑑賞までしている(内山田は反対するものの、桜井からは「警備員も兼ねてくれれば」と了承される)。また、夏休み中は学校のプールを勝手に一般開放した(飲食物も販売していた上に、藤富が協力していた)が、地域住民との交流の場ということでこれも認められた。なお、アパートの方は一時期内山田妻子が厄介になったことがある。

結託して教師を脱落させるためのイジメをしている2年4組の担任となり、原作同様に生徒と対立したり学苑全体を巻き込むトラブルとぶつかっていく。その過程で生徒達からの信頼と人望、そしてあずさからの信頼も徐々に得ていった。

最終話では、聖林学苑が神南学園によって吸収合併の危機に陥った際、聖林学苑に2年4組の生徒たちとともに立てこもりながらも、一度も出たことがなかった学園祭を自らの手で開催、吸収合併を阻止して聖林学苑を守った。そして、忌み嫌われていた内山田たち教職員陣から信頼を受けるようになる。また、原作中でなし得なかった童貞卒業をあずさとの交際を機に果たしている。

SPでは桜井の依頼により、聖アカデミー学園に代理教員として赴任し、理事長・桜井さくらから無理な一縷の望みと願いを託される。また、冬月と交際しており、一時は破局寸前になるも、聖林学苑の生徒たちがそれぞれ交際していることもあり、終盤で決死の思いで海に飛び込んだあずさを自ら海に飛び込んで救ったことと、冬月謙造の前で二度と恥をかかさないことを理由に反省したのをきっかけに謙造から許しをもらい、あずさと結婚を果たした。結婚後は彼女の自宅で同居することになる。

劇場版では、北海道に渡り北文館学園高校へ臨時教員として赴任、2年C組の担任を務める。教え子の家に居候しつつ、町長兼理事長である桂木の下で保身に徹する教職員、町の衰退で閉塞感に包まれた生徒たちに正面からぶつかっていった。

AKIRA版

親友の龍二や後輩の冴島とルームシェアをしている。

第1期では植木屋のバイトとしての日々を送っていた矢先、偶然訪れた明修学苑で退学にした生徒を屑呼ばわりする内山田に対してジャーマン・スープレックスを決めたこと、杏子と昇の問題を解決したことで桜井からのスカウトによって2年4組の担任となった。過去に起きた出来事が原因で担任外しを行う2年4組の生徒たちが抱える問題を型破りな方法で解決していき、その過程で同僚で副担任・あずさの信頼を得ていく。

担任外しを終息させて明修学苑を辞職後、新校長・大門美鈴に「学苑に近づいたら2年4組の生徒を全員退学にする」と脅され、生徒たちを退学にさせたくない一心で彼らとの接触を拒絶していた。しかし、龍二から「ダチのピンチに立ち上がらなくてどうすんだよ」と一喝されたことで本当の自分を取り戻し、無期限停学の危機に陥っていた草野を救った。近くで監視すべきと考えた大門のによって学苑に復職するが、重度の脳動脈瘤を患っていることが判明する。だが、周囲には隠して大門によって廃止された文化祭を、生徒たちとともに徹夜で準備をして開催させた。渋谷によって瀕死状態に陥るが、奇跡的な復活を果たして渋谷の暴走を止めた後、病気療養のために入院。

退院後は大工をしている友人の負傷を知って代行を買って出たため、1か月ほど消息を絶っている。

SP第1弾で復帰後、かつての不良仲間で児童養護施設・スマイルダック職員の志乃美と再会し、スマイルダックの子供達の未来のために悪徳政治家・牧田と戦った。

第2期では、母校であり明修学苑傘下に入った明修湘南高校2年A組副担任に赴任。そこでもこれまでと同様型破りな方法で生徒や教師の問題を解決していき、担任の藤川ほなみの信頼を得ていった一方、10年前に喪った友人でほなみの兄でもある沢村功也の死に自分は向き合えているのかという葛藤も発生していた。そんな中、沢村の死の原因となった抗争の相手・瀧澤茂と再会。彼から沢村の死の真相を知らされたほなみに怒りをぶつけられ(ほなみが沢村の妹であることを知ったのはこの時)、自責の念に駆られているところに生徒に危機が及ぶが、自らの身を犠牲にしながらも龍二や冴島の協力もあって瀧澤から生徒を守った。

葛木とあゆなの妊娠騒動に向き合い、騒動を嗅ぎ付けて高校に押しかけたマスコミに対して2人を見捨てるかのような言動をした学年主任の大前に対し、かつて内山田に行ったようにジャーマン・スープレックスを決め、マスコミに教師としての覚悟を述べた。

プロフィール[編集]

データは『GTO』時点のもの。ただし、履歴書に書いたデタラメな内容も混ざっている(趣味、愛読書など)。

この他、ドラマ版では好きな女性芸能人が広末涼子松たか子とされ、履歴書には尊敬する人物に松田優作の名前が追加されている。

キャスト[編集]

出典・脚注[編集]

  1. ^ 『湘南純愛組!』第32話 喜劇・『銭湯 人生劇場』より。
  2. ^ 『GTO SHOUNAN 14DAYS』で、女癖が悪かったことが明かされた。
  3. ^ デビルマンのコスプレをしながら授業をしてクラスの笑いを誘ったことがある。また、女装も得意としている。
  4. ^ 一度だが、寿司代を支払うために当たり屋を行ったこともある。この時は跳ね飛ばされた挙句、タイヤの下敷きにまでなったが、それでも頭部から派手に出血しただけで済んだ。
  5. ^ 菊地も鬼塚を解雇させないため、2つの答案用紙を記入して鬼塚本人の答案と摩り替えていたが、それはウソ臭くならないよう、満点ではなかった。
  6. ^ 暴力団に連れ去られた麗美を助けた際、組員からナイフで腹を刺されたため。
  7. ^ 原作では本人によると入学直後はミーハーなサークルに参加したものの、コンパでカップラーメンを一気をやらされたことに怒って所属していた上級生全員を半殺しにしている。
  8. ^ 物語のプロローグにて、その時の面接での身だしなみや態度に問題があったため(金髪のリーゼントヘア・サングラスをかけていたり、喫煙しているなど、その部分を面接官に指摘された)。
  9. ^ 原作では仲間の暴走族を引き連れて(アニメ版では銀蝿トリオが挑発したことにより、絡んでいた暴走族をビビらせて)井の頭公園の噴水での水責め、火あぶり、バイクでの引き回し(原作では鬼塚が水責めの上にVMAXの車輪で股裂き、ライターで耳たぶ火あぶり、空手部名物サンドバッグ地獄と発言している)などを行った。夜が明けた後は猛省している。
  10. ^ のちに大門校長の横槍で退去させられるものの、意趣返しとばかりに龍二に手配してもらったコンテナを敷地内に持ち込み、そこに引っ越した階段室とは違って完全な個室状態であるせいか、引っ越し前よりは整理整頓ができている模様。
  11. ^ アニメでは不幸の手紙の祟りを信じ、病弱になってしまった。
  12. ^ 自身のミスで気絶した麗美を、死んだと誤認した上に生き埋めにしかけたことを笑い話として暴露した。番組の空気は凍りつき、鬼塚自身も局から叩き出されてしまった。