金沢駅
金沢駅 | |
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兼六園口(旧東口)遠景(鼓門・もてなしドーム) | |
かなざわ Kanazawa | |
所在地 | 石川県金沢市 |
所属事業者 |
西日本旅客鉄道(JR西日本・駅詳細) IRいしかわ鉄道(駅詳細) 北陸鉄道(駅詳細) |
金沢駅(かなざわえき)は、石川県金沢市木ノ新保町にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・IRいしかわ鉄道の駅。
なお、当駅兼六園口側に存在する北陸鉄道浅野川線の北鉄金沢駅(ほくてつかなざわえき)や、かつて存在した北陸鉄道金沢市内線の金沢駅前停留場(かなざわえきまえていりゅうじょう)についても解説する。
概要
石川県の県庁所在地・金沢市の代表駅である。
JR西日本の北陸新幹線と北陸本線、IRいしかわ鉄道のIRいしかわ鉄道線が乗り入れている。また七尾線の列車も津幡駅からIRいしかわ鉄道線経由で乗り入れている。IRいしかわ鉄道線も元々は北陸本線の一部であったが、北陸新幹線が2015年3月14日に延伸開業した際にJR西日本から経営分離され、IRいしかわ鉄道に移管された。
北陸本線は、大阪・京都方面からの特急「サンダーバード」、名古屋・米原方面からの特急「しらさぎ」など全列車が停車し、ほぼ全列車が始発・終着となる(「サンダーバード」の1往復は和倉温泉駅に直通)。北陸新幹線開業前まではほとんどの列車が当駅から富山方面にも運転されていた。
在来線ホームでは、1990年から金沢の伝統工芸の一つである琴の音色の発車メロディが使用されている。2・4・6番のりばは短調、1・3・5・7番のりばは長調になっている。駅自動放送も、詳細放送でありながら、北陸本線主要駅標準のものとは異なり、この駅独自の自動放送となっている。
新幹線ホームの発車メロディはオリジナル曲を導入している。金沢市出身の音楽プロデューサー・中田ヤスタカが制作し、「金沢の山から海にかけての起伏ある自然条件」「伝統と創造が調和するまち」「北陸新幹線のスピード感と快適性」を表現している[1]。
2001年、JR金沢駅・北鉄金沢駅ともに第3回中部の駅百選に選定された。2011年には、アメリカ・Travel + Leisure(ウェブ版)の「世界で最も美しい駅」の一つに選定された[2]。
金沢駅は2023年春の敦賀延伸開業までは北陸新幹線の暫定的な終着駅として扱われているため、正式な終着駅は新大阪駅もしくは天王寺駅のどちらかになる[3]。
JR西日本・IRいしかわ鉄道 金沢駅
金沢駅 | |
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金沢港口(旧西口) | |
かなざわ Kanazawa | |
所在地 | 石川県金沢市木ノ新保町1-1 |
所属事業者 |
西日本旅客鉄道(JR西日本) IRいしかわ鉄道 |
電報略号 | サワ |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム |
2面4線(新幹線) 3面7線(在来線) |
乗降人員 -統計年度- |
40.020人/日 -2014年- |
開業年月日 | 1898年(明治31年)4月1日 |
乗入路線 4 路線 | |
所属路線 | ■北陸新幹線(JR西日本) |
キロ程 |
345.5km(高崎起点) 東京から450.5 km |
◄新高岡 (39.7 km) (- km) 小松(未着工)► | |
所属路線 | ■北陸本線(JR西日本) |
キロ程 | 176.6 km(米原起点) |
◄西金沢 (3.7km) | |
所属路線 |
■IRいしかわ鉄道線(IRいしかわ鉄道) (■JR七尾線直通含む) |
キロ程 | 0.0 km(金沢起点) |
(2.6km) 東金沢► | |
備考 |
共同使用駅(新幹線、在来線共にJR西日本管轄) 直営駅(管理駅) みどりの窓口 有 |
歴史
当初[いつ?]は数百メートル米原よりの位置に設けられる予定であったが、地形的に不利という理由で、工事直前に現在の位置に変更された[要出典]。
年表
- 1898年(明治31年)
- 1909年(明治42年)10月12日 - 国有鉄道線路名称制定に伴い、北陸本線所属駅となる。
- 1938年(昭和13年)10月1日 - 北陸本線 当駅 - 津幡駅間が複線化。
- 1949年(昭和24年)6月1日 - 日本国有鉄道法施行に伴い、日本国有鉄道(国鉄)に継承。
- 1952年(昭和27年)4月 - 3代目の駅舎に改築。
- 1960年(昭和35年)9月28日 - 北陸本線 西金沢駅 - 当駅間が複線化。
- 1963年(昭和38年)4月4日 - 北陸本線 福井駅 - 当駅間が交流電化。
- 1964年(昭和39年)8月24日 - 北陸本線 当駅 - 富山操車場(現在の富山貨物駅)間が交流電化。
- 1972年(昭和47年)4月1日 - 旅行センター開設。
- 1980年(昭和55年)5月 - 高架化工事着工。
- 1984年(昭和59年)12月 - 高架化工事にともない、森本駅までの貨物通路線が開通。貨物列車発着設備を東金沢駅付近に移転。
- 1985年(昭和60年)7月 - 西口開設。
- 1986年(昭和61年)3月 - 高架本体工事着手。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
- 1990年(平成2年)6月5日 - 旅客駅高架化。ただし上り貨物線は地平に残る。駅舎設備を高架下に移転(4代目)。
- 1991年(平成3年)4月1日 - 上り貨物線が高架され、高架化完了。
- 1999年(平成11年)6月15日 - JR西日本金沢支社の移転に伴い、3代目駅舎の解体工事開始。8月下旬に解体終了。
- 2003年(平成15年)6月12日 - JR貨物の駅が、金沢貨物ターミナル駅に改称。
- 2008年(平成20年)3月20日 - 開業110周年記念式典。
- 2015年(平成27年)3月14日 - 北陸新幹線 長野駅 - 当駅間延伸開業。これに伴い、北陸本線 当駅 - 倶利伽羅駅間がIRいしかわ鉄道に移管され、同社との共同使用駅となる。自動改札設置。
- 2017年(平成29年)4月以降 - ICカード乗車券「ICOCA」の供用開始。これにより、在来線にも自動改札設置(予定)[4]。
駅構造
当初は、新幹線の開業後も(敦賀延伸までは)在来線駅ともJRが保有し運営することになっていたが、2012年から翌年に行われたJR社長と石川県知事の会談により、IRいしかわ鉄道が土地を除く在来線駅の施設を取得することになった(補助金により同社が所有権を取得。ただし、管理・運営は引き続きJRが行う。)[5]。 当駅は管理駅長が配置された直営駅であり、管理駅として北陸本線の加賀笠間駅 - 西金沢駅間の各駅を管轄している。みどりの券売機とみどりの窓口が設置されている。
在来線
両社の共同使用駅であり、JR西日本が駅を管轄する。
島式ホーム3面7線を有する高架駅である。七尾線の列車がよく使用する4番のりばは3・5番のりばのあるホームの富山方の端を切り欠いたホームである。そのため階段から遠い位置にある。切り欠きホームとなっている3・4番のりばのホームを除いて、ホーム有効長は13両分となっている。ホーム全体が雪害対策のために屋根で覆われているが、4番のりばのみ覆われていない。これは、高架化当時に未電化だった七尾線の気動車の排ガス対策の名残である。
構内の配線は金沢駅折り返しの列車や金沢総合車両所への出入りのために分岐器が多く複雑である[要出典]。米原・京都方に折り返し線が2本ある。
のりば | 路線 | 行先 |
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1・2 | ■北陸本線特急専用ホーム | 福井・大阪・米原方面 |
3・5 | ■北陸本線 | 福井・大阪・米原方面 |
IRいしかわ鉄道線 | 津幡・高岡方面 | |
■七尾線直通 | 羽咋・和倉温泉方面 | |
4・6・7 | ■ IRいしかわ鉄道線 | 津幡・高岡方面 |
■七尾線直通 | 羽咋・和倉温泉方面 |
列車運転指令上では、1番のりばが「上り本線」、7番のりばが「下り本線」となっており、残りの5線は2番のりばを「中1番線」として順にカウントし、6番のりばが「中5番線」となる。
- 発着する優等列車
当駅は福井側と富山・和倉温泉側の優等列車双方が発着し、特急列車の乗り入れも非常に多かったが、北陸新幹線の開業により、富山方面への特急列車や寝台特急の発車は無くなった[6]。
- 大阪/米原・名古屋方面の優等列車
- 七尾線の優等列車(大阪駅 - 和倉温泉駅間の特急「サンダーバード」を含まない)
- 特急「能登かがり火」(金沢駅 - 和倉温泉駅)
- 北陸本線内完結の優等列車(米原駅 - 金沢駅間の特急「しらさぎ」を含まない)
- 特急「ダイナスター」(福井駅 - 金沢駅)
- 特急「おはようエクスプレス」(福井駅→金沢駅)
- 特急「おやすみエクスプレス」(金沢駅→福井駅)
なお、おはようエクスプレス・おやすみエクスプレスは土・日・祝日は運休。
なお、詳細な発着番線は「JRおでかけネット金沢駅構内図」等で確認されたい。
新幹線
新幹線ホームは通過線を持たない島式ホーム2面4線であり、当面の終着駅となる。
のりば | 路線 | 行先 |
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11 - 14 | 北陸新幹線 | 富山・東京方面 |
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鼓門・もてなしドーム
-
鼓門
-
金沢フォーラス
-
新幹線ホーム(建設当時)
-
夜の金沢港口
-
自動券売機
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在来線改札
-
1・2番のりば
-
5・6番のりば
-
新幹線改札
北陸鉄道 北鉄金沢駅
北鉄金沢駅* | |
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駅入口 | |
ほくてつかなざわ Hokutetsu-Kanazawa | |
(0.6 km) 七ツ屋► | |
所在地 | 石川県金沢市堀川新町1-11 |
所属事業者 | 北陸鉄道 |
所属路線 | ■浅野川線 |
キロ程 | 0.0 km(北鉄金沢起点) |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
3,603人/日 -2006年[7]- |
開業年月日 | 1926年(大正15年)5月18日 |
備考 | * 1949年に金沢駅前駅から改称。 |
歴史
- 1926年(大正15年)5月18日 - 浅野川電気鉄道 当駅 - 七ツ屋駅間開業に伴い、金沢駅前駅として開業。
- 1945年(昭和20年)10月1日 - 浅野川電気鉄道が北陸鉄道に合併され、浅野川線に改称。
- 1949年(昭和24年)8月1日 - 北鉄金沢駅に改称。
- 1956年(昭和31年)7月5日 - 金沢駅前広場拡張に伴い移転。
- 1996年(平成8年)12月19日 - 浅野川線の架線電圧を直流600Vから直流1500Vに昇圧。
- 2001年(平成13年)3月28日 - 浅野川線 当駅 - 七ツ屋駅間地下化に伴い、地下駅となる。
駅構造
頭端式ホーム1面2線を有する地下駅である。浅野川線において、1線ではないのは当駅と三ツ屋駅のみとなっている。
のりば
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1・2 | ■浅野川線 | 内灘方面 |
通常は1番線のみ使用しており、2番線には1編成が留置されている。ラッシュ時は1・2番線とも使用する。列車別改札。発車時はブザーが鳴る。
-
プラットホーム
-
地下移設前の北鉄金沢駅正面(1999年)
北陸鉄道 金沢駅前停留場
歴史
- 1919年(大正8年)2月2日 - 金沢電気軌道 金沢駅前 - 橋場町 - 兼六園下間開業[8]に伴い開設。
- 1941年(昭和16年)8月1日 - 金沢電気軌道が北陸合同電気(現在の北陸電力)に合併される。
- 1942年(昭和17年)3月26日 - 北陸合同電気が保有路線を北陸鉄道に譲渡。
- 1945年(昭和20年)5月17日 - 北陸鉄道金沢市内線 白銀町 - 六枚町 - 金沢駅前開業。
- 1967年(昭和42年)2月11日 - 北陸鉄道金沢市内線廃止に伴い、金沢駅前停留場廃止。
利用状況
- JR西日本 - 2014年度の1日平均乗車人員は20,807人である。JR西日本の駅では第49位[9]。北陸3県では第1位であり、北信越5県では新潟駅、長野駅に次いで第3位である。
- 北陸鉄道 - 2006年度の1日平均乗降人員は3,603人である。北陸鉄道の駅では最も多い数値である。
近年の推移は下表の通り[10]。
年度 | 一日平均 乗車人員 |
---|---|
1998年(平成10年) | 22,695 |
1999年(平成11年) | 22,107 |
2000年(平成12年) | 21,728 |
2001年(平成13年) | 21,409 |
2002年(平成14年) | 21,624 |
2003年(平成15年) | 21,062 |
2004年(平成16年) | 20,608 |
2005年(平成17年) | 20,518 |
2006年(平成18年) | 20,817 |
2007年(平成19年) | 20,763 |
2008年(平成20年) | 20,969 |
2009年(平成21年) | 20,157 |
2010年(平成22年) | 19,898 |
2011年(平成23年) | 20,010 |
2012年(平成24年) | 20,332 |
2013年(平成25年) | 20,785 |
2014年(平成26年) | 20,807 |
駅周辺
金沢駅周辺は市内中心部側の東口と、石川県庁の移転後から活気が出てきた西口に分かれている。西口は商業施設の集積が進んでいる。西口付近一帯は通称「駅西地区」あるいはこれを略して「駅西」と呼ばれている。北陸新幹線開業日の2015年(平成27年)3月14日に出入口名称の変更を行い、東口は「兼六園(けんろくえん)口」、西口は「金沢港(かなざわこう)口」とされた[12]。
高架下
東口
2005年(平成17年)3月20日、北陸新幹線の延伸を見越した駅周辺整備事業の進捗によって、東口正面には巨大な総ガラス製ドーム「もてなしドーム」と木製の「鼓門」が完成した。その北側にバスターミナル、南側にタクシー乗り場が分離整備されている。
- 金沢駅バスターミナル
- 金沢都ホテル(金沢ビル)
- 北國銀行金沢駅前支店
- ポルテ金沢
- ヴィサージュ
- 金沢フォーラス
- ホテル金沢
- ドーミーイン金沢
- ホテルエコノ金沢駅前
- ホテルキャッスルイン金沢
- 東横イン金沢駅東口
- 石川県立音楽堂
- ライブ1
- リファーレ金沢
- 金沢駅前広場地下街(都ホテル地下街)
西口
- JR金沢駅西ビル(8階建て・延床面積1万2,000m²)
- 金沢百番街くつろぎ館(1階 - 3階)
- 金沢メディカルステーションヴィーク(4階)
- ヴィアイン金沢(5階 - 8階)
- 西日本JRバス金沢営業所
- アパホテル金沢駅前
- 金沢マンテンホテル
- ホテルルートイン金沢
- 金沢パークビル
- 毎日新聞社 北陸総局
- ユニー 北陸本部
- 金沢勤労者プラザ
- 金沢市企業局
- 北國銀行本店 - 2014年11月に下堤町から移転。同時に金沢パークビルに入居していた金沢中央支店をブランチインブランチ化。
バス路線
隣の駅
※西日本旅客鉄道の新幹線・在来線特急、ならびにIRいしかわ鉄道線の「あいの風ライナー」の隣の停車駅は各列車記事を参照されたい。
- IRいしかわ鉄道
- ■IRいしかわ鉄道線(■あいの風とやま鉄道線・■JR七尾線のいずれかへ直通)
- 金沢駅 - 東金沢駅(金沢貨物ターミナル駅)
- ※金沢貨物ターミナル駅は日本貨物鉄道の貨物駅である。
- 北陸鉄道
- ■浅野川線
- 北鉄金沢駅 - 七ツ屋駅
脚注
- ^ "北陸新幹線 発車メロディの決定について" (Press release). 西日本旅客鉄道. 9 December 2014. 2014年1月7日閲覧。
- ^ 「金沢駅選出 世界で最も美しい駅 米の旅行雑誌の14選」 北國新聞、2011年12月27日。
- ^ "3ルートを調査対象に 北陸新幹線、与党検討委". CHUNICHI Web. 中日新聞社. 11 March 2016. 2016年3月11日閲覧。
- ^ “「ICOCA」導入、福井は未定 JR西日本”. 中日新聞(CHUNICHI Web) (中日新聞社). (2016年2月21日) 2016年3月12日閲覧。
- ^ JR西日本社長と知事との会談結果について (PDF) - 石川県(2013年2月12日更新、同年6月23日閲覧)
- ^ 快速あいの風ライナーの始発駅でもある、普通列車を除くと富山方面への列車は快速のみである
- ^ 北陸鉄道グループ調べ。
- ^ 1919年1月31日付大阪朝日新聞 北陸版(神戸大学附属図書館新聞記事文庫)
- ^ なんでもランキング:JR西日本 - 西日本旅客鉄道
- ^ 出典:石川県統計書、金沢市統計書
- ^ 8.運輸・通信 - 金沢市統計書
- ^ 金沢駅 出入口名称の変更について、(プレスリリース)西日本旅客鉄道 2014年12月 9日。2014年12月11日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 金沢駅│駅情報 - 西日本旅客鉄道 JRおでかけネット
- 各駅情報 - 金沢駅 - - IRいしかわ鉄道
- JR金沢駅NKビル - ジェイアール西日本不動産開発
- JR金沢駅西第一NKビル - ジェイアール西日本不動産開発
- バーチャル・ツアー(360°パノラマ写真) 金沢駅
- いいね金沢|金沢駅西広場再整備事業 - 金沢市公式ウェブサイト