全日空ホテルズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

全日空ホテルズ(ぜんにっくうホテルズ)は、日本航空会社全日本空輸(以下全日空)とイギリスインターコンチネンタルホテルズグループ (IHG)との提携のもとで展開するホテルブランドの総称。運営会社はIHG・ANA・ホテルズグループジャパン(IHG ANA HOTELS GROUP JAPAN)(ANAはすべてエーエヌエーと読む)。

国内では、「インターコンチネンタル」、「ANAクラウンプラザホテル」、「ホリデイ・イン」、「ANAホテル」の4つのホテルブランドをチェーン展開し、27ホテルを運営受託(マネジメント)またはフランチャイズ契約する。2007年4月1日に旧東京全日空ホテルのANAインターコンチネンタルホテル東京への共同ブランド化を皮切りに、2014年9月現在までに28のホテルが全日空ホテルとIHGの「インターコンチネンタル」、「クラウンプラザ」あるいは「ホリデイ・イン」と共同ブランド化され、「ANAホテル(全日空ホテル)」ブランドは4軒となっている。

海外では、現在韓国でのみ7軒運営受託している。

概歴[編集]

全日空は自社航空旅客路線の就航地に全日空ホテルズとして、ホテル事業を1973年に設立した子会社「全日空エンタプライズ株式会社」を通じて展開した。かつては日本国内のみならず、就航地とそれ以外の欧米東南アジアオーストラリアの複数の都市でも現地ホテル企業とマネジメント契約を締結してチェーン展開していたが、この海外部門が利用客の伸び悩みとコスト高から多くの不採算を抱えたため、1999年より全日空の中期経営計画で海外ホテルズの縮小(マネジメント契約撤退・売却)と、エンタプライズ社に残された各ホテルのオペレーション機能(経営・建物所有・マネジメント)を以下の通りそれぞれ分割し別会社に移管させ、同社は2003年9月に解散した。

株式会社ANAホテルズ&リゾーツ 
1989年設立。全日空ホテルズの運営統括、および各ホテルのマネジメントを手がける。2006年11月より「IHG-ANA合同会社」へ組織変更。
IHG-ANA発足までの札幌・東京・沖縄など全日空直系のホテル運営企業は全日空の子会社であった。
ANAホテルズマネジメント株式会社 
チェーンホテル経営企業への出資企業として2001年設立。IHG-ANA発足後はIHG-ANA合同会社へ継承した。
エー・エヌ・エー・プロパティマネジメント株式会社 
全日空ホテル(一部)の不動産所有企業。1999年設立。後述の城山プロパティーズに売却されたか等は不明。

インターコンチネンタルグループとの合弁化[編集]

2005年ごろより全日空は、本業である航空運送業へ経営資源を集中させる狙いから、有益な物件を抱えたホテル事業を同業者へ売却することの検討に入り、2006年10月23日にインターコンチネンタルホテルズグループとの提携に至ったことを発表した。合弁のスキームは、

  • 「ANAホテルズ&リゾーツ」を、2006年11月30日に「IHG・ANAホテルズグループジャパン合同会社」 (LLC) に組織変更し、旧 株式会社全日空ホテルズ&リゾーツの組織は新会社に吸収された。2006年12月1日付で増資を行い、全日空25%・IHG74%・ホールディングス1%の出資持分とする。
これによって全日空との関係を維持しつつ、IHGがホテルズ運営の実権を握る形となった。

外資系投資銀行への自社系ホテル売却[編集]

IHG-ANA体制となった翌年の2007年4月に、全日空が直系(ANAグループ)として経営にあたった13ホテルの不動産物件と運営企業をモルガン・スタンレーへ売却することが発表され、同年6月までにモルガン・スタンレーの特定目的会社である有限会社城山プロパティーズへ売却が完了した。全日空の売却益は約1300億円と報じられ、B787を中心とした新機材投入などの設備投資資金に充当される見通しである。なお、売却金額2813億円(全日空の簿価では「1500億円程度」とされている)は、日本の不動産売買では過去最大規模となり、その当時は実体経済不動産証券化ビジネスが好景気であったことが反映されている。

これに伴い、モルガン・スタンレーが買収した各ホテルの運営企業はモルガン・スタンレー系のパノラマ・ホスピタリティが新規に設立した「株式会社パノラマ・ホテルズ・ワン」へ一旦、一本化されることになったが、その後は株式会社パノラマ・ホテルズ・ワン、株式会社ホライズン・ホテルズ、株式会社セントラル・ホテルズの3社に分社化された。モルガン・スタンレー系の施設は現在順次売却が進められており、2014年末で株式会社セントラル・ホテルズ運営のホテルは全て他の運営企業への譲渡が完了した。

会社概要[編集]

IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社 (IHG ANA Hotels Group Japan LLC / IHG-ANA LLC)

ホテル会員・ポイントサービス制度[編集]

会員制度 : IHG Rewards Club ※IHGのホテルロイヤリティープログラム

グループホテル[編集]

IHG・ANA・ホテルズグループのホテルカテゴリーは以下の6つ。

日本国内の旧:全日空ホテルズおよび、統合前の英国IHGがチェーン展開していた日本国内・韓国のIHGホテル
  • INTERCONTINENTAL
  • ANA CROWNE PLAZA
  • ANA HOTEL(旧:全日空ホテル)
  • ANA Holiday Inn
  • Holiday Inn(日本では撤退、韓国のみ)
  • Holiday Inn Express(日本では撤退、韓国のみ)

株式会社パノラマ・ホテルズ・ワンはPHO、IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社はIHG・ANAと以下略記する。

日本国内[編集]

北海道[編集]

札幌全日空ホテル
  • 札幌全日空ホテル
    【経営】株式会社札幌ホテルマネジメント【運営】IHG・ANA 【契約】マネジメント
    全日空ホテルズの1号店として1974年開業。JA北海道共済連が所有する「新共済ビル」をほぼ一棟借りしている。建物の正面(北5条手稲通)向かいに北農ビルなどJA系の建物が点在している。
  • ANAホリデイ・イン札幌すすきの
    【経営】株式会社タスク【運営】IHG・ANA 【契約】マネジメント
    ※2014年4月21日、ラマダホテル札幌からリブランド[1]
  • ANAクラウンプラザホテル千歳
    【経営】GHS株式会社 【運営】IHG・ANA 【契約】マネジメント
    1997年に千歳全日空ホテルとして開業。道内で唯一全日本空輸グループが自己所有する物件であった。築年数が経過した札幌よりも価格設定が高い。2007年11月12日にリブランド。
  • ANAクラウンプラザホテル釧路
    【経営/運営】GHS株式会社 【契約】フランチャイズ
    1992年に釧路全日空ホテルとして開業。フジタ建物(フジタ子会社)が家主としてフランチャイズしていたが、2006年6月より経営権がゴールドマン・サックス出資の有限会社日本ホテルインベストメントに、2011年8月よりベンチャー企業・GHS株式会社(大阪市)に異動している。北海道放送のお天気カメラが屋上に設置され、札幌の本局で遠隔操作されている。2013年8月1日にリブランド。
  • ANAクラウンプラザホテル稚内
    【経営】稚内観光開発株式会社 【運営】IHG・ANA 【契約】マネジメント
    1994年に稚内全日空ホテルとして開業。2014年4月23日にANAクラウンプラザ稚内にリブランド[2]

東北[編集]

  • ANAホリデイ・イン仙台
    【経営】株式会社福田商会 ホテル事業部 【運営】IHG・ANA 【契約】マネジメント
    2001年7月に「ホリデイ・イン仙台」として開業。2010年7月に運営委託をIHG・ANAに切り替え、「ANA ホリディ・イン」の一号店としてリブランドが行れた。

関東[編集]

ANAインターコンチネンタルホテル東京(アークヒルズ内)

中部[編集]

近畿[編集]

中国[編集]

ANAクラウンプラザホテル広島

四国[編集]

九州[編集]

沖縄[編集]

万座ビーチホテル&リゾート

韓国[編集]

過去に営業・提携していたホテル[編集]

全日空ホテルズではないインターコンチネンタルホテルズグループ傘下のホテル(ホリディ・イン等)については

出典[編集]

  1. ^ ANAホリデイ・イン札幌すすきの、2014年4月21日(月)にリブランドオープン IHG・ANA・ホテルズグループジャパン 2014年4月21日
  2. ^ “ANA クラウンプラザホテル稚内、4 月 23 日(水)より営業開始” (PDF) (プレスリリース), ANAクラウンプラザホテル稚内, (2014年4月23日), http://www.anacpwakkanai.com/information/pressrelease0423.pdf 2014年4月24日閲覧。 
  3. ^ ANAクラウンプラザホテル宇部、12月1日より営業開始 国内で12軒目のANAクラウンプラザホテルとして、国内ネットワーク拡大へ IHG・ANA・ホテルズグループジャパン 2011年12月1日
  4. ^ ANAクラウンプラザホテル長崎グラバーヒル、1月23日より営業開始 国内で13軒目のANAクラウンプラザホテルとして、国内ネットワーク拡大へ IHG・ANA・ホテルズグループジャパン 2012年1月23日
  5. ^ 全日空ゲートタワーホテル大阪の送客業務提携契約終了のお知らせ IHG・ANA・ホテルズグループジャパン 2011年7月1日
  6. ^ 全日空ゲートタワーホテル大阪の運営受託契約終了のお知らせ IHG・ANA・ホテルズグループジャパン 2011年6月30日
  7. ^ a b c フランチャイズ契約終了のお知らせ IHG・ANA・ホテルズグループジャパン 2011年10月31日
  8. ^ フランチャイズ契約終了のお知らせ IHG・ANA・ホテルズグループジャパン 2012年12月25日
  9. ^ 朝日新聞 2001年10月23日付記事
  10. ^ ANAハーバーグランドホテルシドニー 売却に向け契約締結 ANA NEWS 2002年8月8日付

外部リンク[編集]