浮浪雲
浮浪雲 | |
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ジャンル | 時代劇漫画 |
漫画:浮浪雲 | |
原作・原案など | ジョージ秋山 |
作画 | 同上 |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | ビッグコミックオリジナル |
レーベル | ビッグコミックス |
発表号 | 1973年 - |
巻数 | 既刊106巻(2015年11月現在) |
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『浮浪雲』(はぐれぐも)は、「ビッグコミックオリジナル」に1973年から長期連載しているジョージ秋山作の漫画である。同誌において『あぶさん』(水島新司。2014年終了)、『三丁目の夕日』(西岸良平)、『釣りバカ日誌』(やまさき十三/北見けんいち)と並ぶ長寿作品の一つ。単行本は2015年11月現在、106集まで発売されている。尚、1978年と1990年の2回に亘りテレビドラマ化され、1982年には劇場アニメ映画として公開された。第24回(昭和53年度)小学館漫画賞受賞。少年漫画が中心だった作者にとって、初めて青年漫画誌に発表した作品である。
概要
幕末時代の江戸・東海道の宿場町『品川宿』で問屋を営む「夢屋」の主人・雲(くも)は妻・かめ、11歳の長男・新之助(しんのすけ)、8歳の長女・お花(おはな)の4人暮らし。雲は仕事そっちのけでいつも遊んでばかりで、無類の酒好き女好きである。動乱の世ではあるが、ささやかな庶民の家族や人間模様をコミカルかつシリアスに描いている。
また、勝海舟、沖田総司、近藤勇、土方歳三、清水次郎長、森の石松、坂本龍馬、楠本イネなど歴史上実在する人物も多数登場する。
登場人物
- 雲(くも)
- 主人公。元々は武士であったが、現在は品川宿の問屋「夢屋」の頭(かしら)である。仕事は二の次で何を言われてものれんに腕押しであり、女を見れば老若美醜にお構いなく「おねえちゃん、あちきと遊ばない?」と決め台詞をやる事で有名。見かけは髷をきちんと結わず、女物の着物を身に着けた所謂遊び人の風体をしている。風習や物事に一切囚われず飄々としているが、実は柔軟かつ強靭な精神力を持つ。また、老若男女を問わず、非常に人を惹きつける魅力を持ち、有事の際には「雲が一声掛ければ、東海道中の雲助が集まる」と噂されている。また、どのような形で知り合ったのかは不明だが、徳川慶喜に対して、寝転がりながらくだけた口調で話し、慶喜もそれを許すなどの交友関係を持っている。
- 同時に居合い斬りの達人であり、滅多にその力を見せないものの、たまに両刃の仕込み杖を使った剣術を見せる事がある。その実力は底が知れず中村半次郎(のちの桐野利秋)や沖田総司等をも負かしている。
- かめ
- 雲の妻。美人ではないが、明るい性格で思い遣りがあり、家族や夢屋の雲助達から好かれている。因みにモデルは作者の妻であるとの事。[1]。
- 新之助(しんのすけ)
- 雲の息子。11歳。性格は雲とは正反対で真面目。
- お花(おはな)
- 雲の娘。8歳。お転婆だが新之助と同様真面目な性格。
- 欲次郎
- 夢屋の番頭。夢屋と雲の一家、雲助達をこよなく愛している。全く仕事をしない雲をアテに出来ず、事実上一人で大所帯の夢屋を切り盛りしている。雲助達に口喧しく説教するも親心を持って接するため「とっつぁん」と呼ばれ親しまれている。
- 渋沢先生
- 博学多才な楽隠居。雲の豊かで奥深い人間性を、親愛を籠めて誰よりも高く評価している一番のシンパであり、かめや新之助らの良き相談相手でもある。だが、その一方で、雲と共に極悪人を表情ひとつ変えずに始末したことがある。
- 青田先生
- 新之助の通う塾の先生。若く熱血であり、時にうわべだけで物事を判断しがちである。そんな時には渋沢先生に穏やかに窘められたり、雲の行動に真実を気づかされて世の中を理解していく。
テレビドラマ
渡哲也版
浮浪雲 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | ジョージ秋山 |
脚本 | 倉本聰、金子成人 |
演出 | 近藤久也、河野和平 |
出演者 |
渡哲也 桃井かおり 他 |
オープニング | 宮前ユキ「GIVE UP」 |
製作 | |
製作総指揮 | 石原裕次郎 |
プロデューサー | 小林正彦、石野憲助 他 |
制作 | テレビ朝日 |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1978年4月2日 - 9月10日 |
放送時間 | 日曜20:00 - 20:54 |
放送枠 | テレビ朝日日曜夜8時枠時代劇 |
放送分 | 54分 |
回数 | 20 |
1978年4月2日から同年9月10日までの半年間、テレビ朝日系で放送。主人公である雲を渡哲也が、妻かめを桃井かおりが演じた。ただし二人の娘であるお花は登場しない。幕末が舞台であるにもかかわらず、アコースティックギターでの弾き語りシーンや、かめがピンクレディーの「ウォンテッド」を口ずさみながら掃除をするシーン、グラタンを食べたり等、独特の演出が随所に見られた。メインライターは倉本聰。放送時間は毎週日曜20:00 ‐20:54(JST)。制作は石原プロモーションであり、同社としては初のスタジオドラマとなった。本作終了の1年後、この放送枠には、同じ石原プロ制作の刑事ドラマ『西部警察』がブッキングされた。
CS放送局ではチャンネル銀河で2012年7月7日から放送開始された。
キャスト
- 浮浪雲:渡哲也
- かめ女:桃井かおり
- 新之助:伊藤洋一
- 青田師範:柴俊夫
- 春秋親分:山本麟一
- 定八:志賀勝
- 熊:小鹿番
- 寅:佐藤蛾次郎
- 大吉:苅谷俊介
- 北八:片岡五郎
- 文治:岩尾正隆
- 弥七:高月忠
- 三次:壇喧太
- 辰:下之坊正道
- 小吉:佐藤博
- おちょう:岡田可愛
- 妙:泉じゅん
- 福之進:小野寺嗣夫
- 福之進の母:清水まゆみ
- ひさごの親爺:木田三千雄
- おゆき(ひさごの娘):永島暎子
- ひさごの客:玉川長太
- 下っ引き:森正親
- 鈴木長十郎:大滝秀治
- 欲次郎:谷啓
- 渋沢老人:笠智衆
主題歌
- ※毎回オープニング前に「このドラマはフィクションであり、時代考証その他かなり大巾にでたらめです。」とのテロップが流れた。
スタッフ
- 原作:ジョージ秋山
- 制作:石原裕次郎
- 企画:創映社
- プロデューサー:須田雄二(ANB)、小林正彦、石野憲助
- 脚本:倉本聰、金子成人
- 演出:近藤久也(テレビマンユニオン)、河野和平
- 美術:奥津徹男
- 技術:竹上直志
- 照明:青木久一、高羽昇
- 音声:渋谷公輝
- カメラ:熊谷和明
- 音楽:大野克夫
- 選曲:鈴木清司
- 効果:塚田益章、田中稔
- 殺陣:高倉英二
- 刺青:霞涼二
- タイトル画:中村光毅
- プロデューサー補:渡辺拓也、仲川幸夫
- 制作協力:生田スタジオ、東通ビデオセンター
- 製作:テレビ朝日、石原プロモーション
DVD
2012年8月15日、ポニーキャニオンからDVD-BOXが発売された。[3]。
ビートたけし版
この節の加筆が望まれています。 |
浮浪雲 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | ジョージ秋山 |
脚本 | 宮川一郎、吉本昌弘 |
演出 | 鴨下信一 他 |
出演者 |
ビートたけし 大原麗子 他 |
オープニング | たま「夕暮れ時のさびしさに」 |
製作 | |
プロデューサー | 近藤邦勝、三角英一 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1990年10月11日 - 1991年3月28日 |
放送時間 | 木曜22:00 - 22:54 |
放送枠 | TBS木曜10時枠の連続ドラマ |
放送分 | 54分 |
回数 | 22 |
1990年10月11日から1991年3月28日まで、TBS系[4]で半年間放送。キャッチコピーは『ニューウェーブ時代劇』。主人公である雲をビートたけしが、妻かめを大原麗子がそれぞれ演じる実写ドラマとなり、話題となった。たけしにとっては時代劇初主演であった。神奈川県横浜市青葉区にある緑山スタジオのオープンセットに、約2億円かけて作られた江戸時代の街並みを再現して撮影が行われた。放送時間は木曜日の22:00~22:54。しかし、話題とは裏腹に視聴率は伸び悩み、ビートたけし自ら「ハズレ雲」と自虐的ギャグにしていたほどであった。本放送終了以降、地上波での再放送やソフト化はされず、ある意味秘蔵な作品だったが、近年、CS放送のTBSチャンネルで再放送された。
キャスト
サブタイトル
- ニューウェーブ時代劇
- お情けちょうだい
- 春画でポン!
- 真心です。ハイ!
- 品川マラソンGO!
- 妻の屈辱
- 人生、種ナシ梅干
- 妻の健康診断
- 極道おんな
- ダンナ様の隠し子
- 男と女・夢の続き
- いゃーな初夢
- 雪の日の約束
- 生きるってこと
- 置去りにされた娘
- 雪の品川宿・二十人斬り!
- 雪やど・犯された女
- 愛されて、捨てられて、私恋愛論
- うまいワイロの渡し方
- 男は心・女は顔?
- 雪に惚れた女
- 春の風景
主題歌
- たま「夕暮れ時のさびしさに」作詞・作曲:知久寿焼、編曲:たま
スタッフ
アニメ
上記の渡哲也主演ドラマ版の好評を受け[5]、1982年に東映動画が制作した劇場用アニメ作品。同時上映は『戦国魔神ゴーショーグン』。
声の出演
- 浮浪雲:山城新伍
- お亀:熊谷真実
- 新之助:加瀬悦孝
- お花:白石冬美
- 渋沢先生:八奈見乗児
- 欲次郎:雨森雅司
- 定八:田中康郎
- 留:矢田耕司
- 六:岸野一彦
- 安吾:つかせのりこ
- おきよ:川島千代子
- 芸者:中谷ゆみ
- お琴:中野聖子
- 刺客:佐藤正治、戸谷公次
- 町人:龍田直樹
- 悪童:松岡洋子
- 竜太郎:間嶋里美
- 坂本龍馬:井上真樹夫
- 一文字兵庫:古谷徹
主題歌
スタッフ
- 原作:ジョージ秋山
- 製作:今田智憲
- 企画:有賀健、田宮武
- 画面構成:川尻善昭
- 絵コンテ:真崎守、川尻善昭
- 作画監督:冨沢和雄
- 美術監督:石川山子
- 撮影監督:石川欽一
- 脚本:大和屋竺
- 音楽:横山菁児
- 設定:丸山正雄
- 製作協力:マッドハウス
- 監督:真崎守
その他
- 1977年、花園大学の試験問題に使われる。
- 1990年版ドラマの放送当日の開始1時間前にフジテレビ『とんねるずのみなさんのおかげです』(第2期1回目の放送)にて大原麗子本人も出演したパロディコントが放送された。
- 2006年2月には奥村遊機からパチンコ台「CR浮浪雲」が登場している。
- 2011年11月に、パチスロ台「浮浪雲」が北電子より発売された。
- かつて雲海酒造のCMに浮浪雲が起用されていた。
- 2010年に夢コーポレーションのパチンコチェーン「夢屋」のCMに使用されている。
脚注
- ^ 『アサヒ芸能』 1990年11月22日号 徳間書店
- ^ “第16回ギャラクシー賞受賞作品”. 放送批評懇談会. 2014年11月14日閲覧。
- ^ 石原プロモーションDVDシリーズ 浮浪雲
- ^ a b 「TBS」の略称は、2009年3月までは東京放送、2009年4月以降はTBSテレビを指す。
- ^ 浮浪雲|ANIMAX
テレビ朝日系 日曜20時台ドラマ枠(1978年4月 - 1978年9月) | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
浮浪雲
(テレビ朝日版) |
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TBS系 木曜22時台(1990年10月 - 1991年3月) | ||
いきなり!クライマックス
(ここまではバラエティー枠) |
浮浪雲
(TBS版) |
ぷるるんクニクニ島
(ここから再びバラエティー枠) |