キヨスク

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キヨスクのロゴ
東京駅 東京ホーム7B売店(東海キヨスク)

キヨスク (kiosk) は、主にJRグループ構内にある小型売店である。名前は簡易構造物一般を指す英語「KIOSK」による。表記は日本語の意味の清く安くをかけて「キスク」としている。東日本旅客鉄道系列のJR東日本リテールネットのみ「キオスク」と呼ぶ。

概要[編集]

日本国有鉄道鉄道弘済会)の売店を継承し、共通のブランドを有しており、JR旅客6社の系列会社が経営している。国鉄時代から現在までの経緯と北海道キヨスクJR北海道系)・JR東日本リテールネット(JR東日本系)・東海キヨスクJR東海系)・ジェイアール西日本デイリーサービスネットなどのジェイアールサービスネット各社(JR西日本系)・四国キヨスクJR四国系)・JR九州リテールJR九州系)が経営する同ブランドの売店について記載する。

歴史[編集]

1932年4月に、上野駅東京駅構内に10店舗で鉄道弘済会が物品販売を行う売店を開いたことに始まる。鉄道事故などで一家の働き手を失ってしまった遺族(主として鉄道殉職者の妻)に働き口を確保する目的があったとされる。

1973年、それまでの「鉄道弘済会売店」からのイメージチェンジを図るため、KIOSK(キヨスク)という愛称が付けられた。KIOSKはトルコ語のköşk(キョシュク。「東屋(あずまや)」の意味)に由来する英語で、「清く」「気安く」の意味から「キヨスク」と読ませた。[1]

KIOSKの綴りを日本語読みして「キオスク」と表記する場合があるが、この場合は鉄道弘済会の「キヨスク」以外の業者による店舗を含めた駅売店の総称としての意味合いを込めることが多い。

日本国有鉄道(国鉄)の分割民営化に合わせて、鉄道弘済会は財団法人鉄道弘済会とJRグループ各社が出資する6つの株式会社(北海道キヨスク、東日本キヨスク、東海キヨスク、西日本キヨスク、四国キヨスク、九州キヨスク)に分割された。2013年現在、北海道キヨスクを除いた5社は、JR各社の完全子会社となっている。

近年は鉄道乗客数の減少などを原因とした収益減少から、中小の駅からは撤退するケースが多々見られ、各ホームごとに複数の店舗を有した駅でも駅舎内の1店舗に集約したり、キヨスク各社が展開するコンビニエンスストア業態に転換されるケースや、コンビニチェーンとフランチャイズ契約したキヨスク各社もしくはJR系物販会社の店舗が進出するケースも見受けられる。しかし、店舗数の減少・集約はキヨスクに対する利用客のニーズ(ついでの用事や急な用事で品物が必要になる、など)に反し、不満の声も少なくないとされる。自動販売機によるオートキヨスク形態の店舗も増加している。

なお、諸外国では一般的に電話ボックスインターネットができるブース、宝くじナンバーズの販売所といった小さな面積で一定の機能またはサービスを提供するものに対して、この呼称が使われる。「コンパクトにまとまっていて機能的なサービスを提供する店=キヨスク」と考えられる。日本では、コンビニエンスストアや駅などに設置されるマルチメディアステーションサークルKサンクスカルワザステーションローソンLoppiファミリーマートFamiポートなど)の別称である。

各社のKIOSKの状況[編集]

北海道エリア[編集]

コンビニキヨスク(岩見沢駅
セブンイレブン by KIOSK(桑園駅構内)
  • 北海道キヨスク株式会社が事業を運営。
  • 土産物に特化したスーベニアキヨスク、通常より品揃えが多く営業時間も若干長めに設定されたコンビニキヨスク、一般的な売店形式のキヨスクの3種類が主な業態。
    • ただし売店形式のキヨスクでも、店舗によってはコンビニキヨスク同様に営業時間が長めに設定されている事がある。
  • 北海道旅客鉄道(JR北海道)のほかに札幌市交通局札幌市営地下鉄)駅売店(一部はセブン-イレブン)も担当している。ただし、東豊線栄町駅と東豊線大通駅(バスセンターへの連絡通路側)の売店(ドナショップ)は他社(中央バス観光商事株式会社)にて運営されている。
  • 鉄道のない場所にも店舗があり、廃線となった標津線厚床支線の別海駅跡に設置されたバス待合所「別海ぷらと」内などにある。
  • Kitacaエリア内のキヨスク運営店舗は原則としてKitaca決済が可能である。但し、札幌市営地下鉄駅構内のキヨスクではKitaca決済はできない。
  • 「緑茶うらら」「HOKKAIDOニセコWater」をはじめとした独自開発商品を販売している。

東日本エリア[編集]

Suica対応セルフレジ(2009年)
  • Suicaステーション(駅構内店舗のほとんどでSuicaを使えるようにするもの)対応後の駅構内では、本来POSシステムを導入していないキヨスクにおいても、Suica対応のレジ決済に変更になり、現金を所持していなくてもSuica電子マネーで購入することも可能になった。現在関東・仙台エリア・新潟エリア・新幹線駅構内に導入を進めている。Suica未導入地域でもPOSレジによる会計に変更された地域も多い。
    • 反面、利用客の差し出した(指名した)商品から値段を計算、代金を受け取り釣出し器から釣銭を取り出し渡す、という一連の動作を素早く行なう販売員の熟練の技が発揮出来ず時間がかかるようになってしまったという問題も発生している。
  • 近年は関東を中心に、特定企業とのタイアップによりキヨスク全体を特定企業の広告ラッピングし、独自商品を販売するタイプのキヨスクが増えている。主な店舗(恒久的な店舗)としては、以下のものが挙げられる。また、これ以外にも期間限定でオープンするものもある(江崎グリコポッキーブルボンケロロ軍曹など)。
    • ウイダーステーション(田町駅) - 森永製菓とのタイアップ(駅前に森永製菓の本社があるため)。2006年10月までは、同社のキャラクターであるキョロちゃんをモチーフとして「キョロスク」と名づけられていた。
    • キヨスク&東ハト コラボショップ(渋谷駅
    • GIOSK(東京駅) - 読売ジャイアンツとのタイアップ
    • チョコスク(東京駅) - 明治製菓とのタイアップ
    • PIOSK(新宿駅) - Pinky(フレンテ)とのタイアップ。2004年11月1日から2005年4月30日まで存在していた。
  • NEWDAYS店舗の増加や、駅ナカ事業の拡大によりキヨスクの店舗数は漸減傾向にある。2007年にはそれまでの多くを占めていた正社員店員の早期退職を行ったが、それに代わる従業員の確保が追い付かなかったために、首都圏駅の多くのキヨスク店舗が休業・閉店に追い込まれた。

東海エリア[編集]

名古屋駅ベルマート広小路口
  • 東海キヨスク株式会社が事業を運営。
  • ベルマートの名称でコンビニエンスストアを運営している。
  • 電子マネーへの対応については名古屋駅及び東京駅構内の一部店舗にてEdyiDおよびQUICPay決済を導入している他、同社が運営しているほぼすべての店舗でSuicaTOICAICOCAなどの交通系電子マネー決済が導入されている。

西日本エリア[編集]

JR西日本 大阪環状線 天満駅の「ニューキヨスク」(ジェイアール西日本デイリーサービスネット)
  • 2000年4月1日西日本旅客鉄道(JR西日本)の物販・飲食事業を行っている子会社の再編成により、株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネットが発足した。それまで旧西日本キヨスクが運営していたキヨスクについても、ジェイアール西日本デイリーサービスネットの運営となった。なお、近畿圏以外は子会社が運営している(ジェイアールサービスネット福岡等)。
  • JR西日本管内のキヨスクでは2005年、レジ決済業務を導入。大阪市内や近郊からエリアを広めている。レジ導入を活かし、コンビニエンスストアに似た間取りとし、利用客が店舗内で商品を選ぶ「ニューキヨスク」を展開。レジと間取り以外は本来のキヨスクと変わりない。また、近畿圏や岡山・広島エリアを中心にICOCA電子マネー決済が導入されている。
  • 2014年3月27日にジェイアール西日本デイリーサービスネットおよび親会社のJR西日本が、セブン-イレブン・ジャパンと業務提携を行ったことにより既存売店のうち、Heart・inも含めた500店舗を5年間で「セブン-イレブン KIOSK」及び「セブン-イレブン Heart・in」に転換されることとなっている。[2]

四国エリア[編集]

九州エリア[編集]

キヨスクで販売されているもの(一例)[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 組織(鉄道弘済会)が「清く」「すくすく」と成長するように、という説もある。
  2. ^ JR西日本グループとセブン-イレブン・ジャパンの駅店舗事業における業務提携について - セブン-イレブン・ジャパン、西日本旅客鉄道、ジェイアール西日本デイリーサービスネット共同発表。 2014年3月27日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]