札幌市交通局

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札幌市交通局と大谷地駅(2004年9月)
地下鉄の指令所(2004年9月)

札幌市交通局(さっぽろしこうつうきょく)は、札幌市の公共交通事業部門である。現在は札幌市内で市営地下鉄(高速電車)、市電路面電車)を運行している。2004年3月まで市営バスを運行していたが、赤字経営に伴う財政難からバス事業より撤退し、路線や車両などを民営バス会社に譲渡した。

ロゴマークの「ST」はSapporo City Transportation Bureauの頭文字である。

目次

[編集] 概要

1927年(昭和2年)市内の路面電車を市営化したのが始まりであり、1930年にバス事業を、1971年に地下鉄事業を開始した。

札幌市の交通事業は、長く地下鉄バス市電の三部門からなったが、1990年代後半以降、不況で圧迫された市の財政に対する大きな負担要素になっている。

1995年から札幌市では公共交通機関の利用者が減少しており、これは長期不況の影響だけでなく、自家用車利用の増加が原因と考えられている。それゆえ、各事業とも将来の増収を見込むことができない。

約7000億円の建設費の8割を借入で賄った地下鉄は、借入金に対する金利負担が重くのしかかっている。市営バスは収益が出る構造ではなく、恒常的に赤字であった。もっとも経営状態が良好な路面電車ですら、補助金無しには経営が成り立たず、2002年度までに4401億円の累積欠損金を計上するに至った。

札幌市は、1991年から経営改善計画を打ち出し、2001年度に新たに交通事業改革プランを策定し、経営の効率化を図ろうとしている。この一環として、バス事業を2000年4月から段階的に民間事業者へ移管し、2004年3月末をもって廃止した。路面電車についても、2002年に赤字に転落したこと、車両の老朽化が進んでいること、将来的に乗客数の伸びが見込まれないことから民間委託や廃止も視野に入れた検討が進められていたが、2005年2月札幌駅への延長等の路線計画や民間活力導入による積極投資により存続を図る方針が決められた。赤字額が大きかった地下鉄は2004年度より「10か年経営計画」を実行中であり、ワンマン化や駅業務の委託、工場業務の外注化など、経費削減に努めている。一方、土日祝日に限り使用できる地下鉄専用一日乗車券「ドニチカきっぷ」の販売や駅構内へのテナント誘致、地下鉄車内で音声広告を導入するなど、新たな収益も確保している。金利負担・減価償却費の減少も加わり、2006年度には25年ぶりの黒字化に成功している。現在、日本の公営地下鉄で黒字収益を出しているのは大阪市と札幌市だけである。

[編集] 路線・施設

[編集] 地下鉄

札幌市営地下鉄

3線合計48.0km、一日平均乗車人員574,853人 (2006年度)

[編集] 路面電車

札幌市電

  • 札幌市電一条線 - 1918年8月開業 - 1973年4月一部廃止
  • 札幌市電山鼻線 - 1923年8月開業
  • 札幌市電山鼻西線 - 1931年11月開業

8.5km、23停留場、保有車両30両、一日平均輸送人員2万1438人 (2005年度)

[編集] 廃止区間

  • 札幌市電鉄北線 - 1927年12月開業 - 1971年12月一部廃止 - 1974年5月全線廃止
  • 札幌市電北5条線 - 1927年6月開業 - 1971年10月一部廃止 - 1971年12月全線廃止
  • 札幌市電桑園線 - 1929年10月開業 - 1960年6月廃止
  • 札幌市電西20丁目線 - 1929年11月開業 - 1971年10月廃止
  • 札幌市電苗穂線 - 1919年5月開業 - 1971年10月廃止
  • 札幌市電西4丁目線 - 1918年8月開業(停公線) - 1971年12月一部廃止 - 1973年4月全線廃止
  • 札幌市電豊平線 - 1918年8月開業(南4条線) - 1971年10月廃止
  • 札幌市電中島線 - 1918年8月開業(停公線) - 1948年8月廃止

[編集] 車両基地・拠点

(最寄駅(出入庫線の分岐駅):所属車両)

[編集] バスターミナル

地下鉄駅併設のものを中心にバスターミナルを管理している。バス事業から撤退したため現在は民間会社が乗り入れ、各社から使用料を徴収している。

地下鉄駅 バスターミナル名 乗り入れ会社名
麻生駅 麻生バスターミナル 北海道中央バスジェイ・アール北海道バス
北34条駅 北34条バス発着場 北海道中央バス
北24条駅 北24条バスターミナル 北海道中央バス、ジェイ・アール北海道バス
真駒内駅 真駒内バス発着場 じょうてつバス、道南バスばんけい観光バス北都交通、北海道中央バス
琴似駅 琴似バスターミナル ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス
二十四軒駅 二十四軒バス発着場 ジェイ・アール北海道バス
西28丁目駅 西28丁目バスターミナル ジェイ・アール北海道バス
円山公園駅 円山バスターミナル ジェイ・アール北海道バス、ばんけい観光バス、北都交通
バスセンター前駅 大通バスターミナル
(通称:大通バスセンター)
一般路線バス:ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス
都市間バス:根室交通、北都交通、宗谷バス銀嶺バス
その他:夕鉄バス[1]
白石駅 白石バスターミナル 北海道中央バス
南郷7丁目駅 南郷7丁目バスターミナル 北海道中央バス
南郷18丁目駅 南郷18丁目バス発着場 北海道中央バス
環状通東駅 環状通東バスターミナル 北海道中央バス
月寒中央駅 月寒中央バス発着場[2] 北海道中央バス
なし 啓明バスターミナル ジェイ・アール北海道バス、じょうてつバス
なし もみじ台バスターミナル ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス

[編集] 管理者が異なるバスターミナル

以下のバスターミナルは地下鉄駅に併設しているが、管理者がそれぞれ異なる。

地下鉄駅 バスターミナル名 管理者名 乗り入れ会社名
さっぽろ駅 札幌駅バスターミナル 札幌駅総合開発 ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス、じょうてつバスなど[3]
宮の沢駅 宮の沢バスターミナル 西新サービス ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス
発寒南駅 発寒南バス発着場 札幌市 ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス、ばんけい観光バス
大谷地駅 大谷地バスターミナル 札幌市 ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス、夕鉄バスなど[4]
新さっぽろ駅 新札幌バスターミナル 札幌副都心開発公社 ジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス、夕鉄バス
福住駅 福住バスターミナル[2] 北海道いすゞ自動車 北海道中央バス、北都交通

[編集] 廃止されたバスターミナル

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  • 西野バスターミナル(現在は「西野3条2」停留所)
  • 新川バスターミナル

[編集] その他

[編集] 沿革

  • 1909年2月 馬車鉄道が開業する。
  • 1918年8月 馬車鉄道が民営の電車となる。
  • 1927年12月 民営の電車事業が市営となり、札幌市電気局が発足する。
  • 1930年10月 バス事業開始。
  • 1935年1月 貸切バス事業開始。
  • 1938年1月 ガソリン節約のため、木炭バス運転開始。
  • 1943年1月 札幌市電気局が札幌市交通事業所に名称変更。
  • 1947年6月 札幌市交通事業所が札幌市交通局へ名称変更。
  • 1951年5月 定期観光バス運行開始。
  • 1958年7月 藻岩山ロープウェイ運行開始。
  • 1961年4月 ワンマンバスの運行開始。
  • 1961年7月 親子電車の運行開始。
  • 1965年4月 電車・バス共通回数券を発売。
  • 1970年2月 ワンマン電車の運行開始。
  • 1971年12月 地下鉄南北線開業(真駒内 - 北24条間)。定期券での「地下鉄⇔電車・市バス乗継料金制度」実施。
  • 1973年10月 定期券外での「地下鉄⇔電車・市バス乗継料金制度」実施。
  • 1976年6月 地下鉄東西線開業(琴似 - 白石間) 。
  • 1978年3月 地下鉄南北線延長部開業(北24条 - 麻生間) 。
  • 1982年3月 地下鉄東西線延長部開業(白石 - 新さっぽろ間)。
  • 1984年6月 「1日乗車券」発売開始。
  • 1988年12月 地下鉄東豊線開業(栄町 - 豊水すすきの間)。
  • 1992年11月 ウィズユーカード発売。
  • 1994年1月 地下鉄・市バス・電車の新デザイン採用。
  • 1994年4月 定期観光バスを北海道中央バスに移譲 。
  • 1994年6月 地下鉄改札機カード対応化。
  • 1994年10月 東豊線延長部(豊水すすきの - 福住間)開業。南北線「霊園前」駅を「南平岸」駅に改称。電車・市バス料金箱カード対応化。
  • 1997年4月 共通ウィズユーカード発売。
  • 1999年2月 地下鉄東西線延長部開業(琴似 - 宮の沢間)。
  • 1999年6月 地下鉄南北線2000形電車が全車引退。
  • 2000年4月 地下鉄東豊線12駅(栄町 - 北13条東・豊水すすきの - 福住間)を札幌市交通事業振興公社に委託開始。
  • 2001年4月 白石自動車営業所を北海道中央バスに移譲、厚別支所を廃止。
  • 2001年12月 交通事業改革プランを策定。
  • 2003年4月 琴似自動車営業所をジェイ・アール北海道バスに、藻岩自動車営業所をじょうてつバスに移譲。
  • 2004年4月 東・新川両自動車営業所を北海道中央バスへ移譲、バス事業を全面廃止。
  • 2006年1月 地下鉄全路線で駅ナンバリング導入。
  • 2008年8月 地下鉄東西線6000形電車が全車引退。
  • 2008年12月 地下鉄南北線に「女性とこどもの安心車両」を導入。
  • 2009年1月 ICカード乗車券「SAPICA」導入。
  • 2009年3月 地下鉄東西線全駅に可動式ホーム柵を設置完了。

[編集] 新たな試み

南北線東西線東豊線を走る車両(東西線は8000形のみ)には、札幌市営地下鉄としては初めての試みが近年なされた。主な例は、以下のとおりである。

  • 英語での車内放送(南北線は2003年から、東西線は2005年から、東豊線は2007年1月から)
    車内の自動放送(車掌がアナウンスをせず、録音されたものを流すもの)は5000形や8000形などですでに採用されていたが、新たに日本語での次駅案内や乗り換え案内に続いて、同内容の英語での車内放送が追加された。
  • 車内放送による駅付近の企業の案内(南北線は2003年から、東西線は2005年から、東豊線は2007年1月から)
    到着駅案内(まもなく…)の後に、駅付近の施設を「○○へお越しの方は、こちらでお降り下さい」というアナウンスで紹介するもの。バスや市電などではすでに採用されていた案内だが、新たに札幌市営地下鉄でも導入された。
  • 2006年1月26日より、東京メトロが先に導入したものにならい、札幌市営地下鉄の路線と駅にアルファベットと数字を割り当て、北海道外や海外の観光客にも路線と駅を分かりやすくした。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

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  1. ^ 客扱いはしていないが、待機場所として利用している。
  2. ^ a b 札幌市営バスは開設時から乗り入れていなかった。
  3. ^ 上記のほか道南バス沿岸バス道北バス北海道北見バス北紋バス札幌第一観光バスニセコバスくしろバス阿寒バス北都交通十勝バス北海道拓殖バス網走バス斜里バスの各社が都市間バスのみ乗り入れている。
  4. ^ 上記のほか道南バス、くしろバス、阿寒バス、北都交通、十勝バス、北海道拓殖バスの各社が都市間バスのみ乗り入れている。

[編集] 外部リンク

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