Kitaca

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
改札機に設置されたKitacaリーダ(発寒中央駅にて2008年7月6日撮影)

Kitaca(キタカ)とは北海道旅客鉄道(JR北海道)が2008年10月25日に導入したICカード乗車券である。

目次

[編集] 概要

改札機での利用方法
簡易改札機
苗穂工場入口)

JR北海道2009年初めを目処にICカードの導入を目指して準備を進めていた[1]。当初は「JR北海道がJR東日本のSuicaを導入する方向で調整」という報道がなされた[2]が、これはSuicaシステムと同様のICカードシステムを導入するという意味であり、実際には独自の名称(Kitaca)が名付けられたICカードが採用された。サイバネ規格に準拠している。また、この名称は「JR(キタ)海道のICード」に由来している。

システムなどの仕様検討が順調に進んだことから、予定を前倒して2008年秋に導入する予定と2007年6月13日に発表された[3]。サービス開始日は2008年10月25日と同年9月10日に正式に発表された[4]

2008年7月には北海道内の主要駅構内並びに列車内に「はじめまして、キタカです。」というKitacaの告知ポスターが掲示された他、札幌駅にはサービス開始を告知する電光掲示板も設置された。

各種機器の動作検証のため、同年8月中旬から社員モニター試験[5]10月1日から一般公募によるモニター試験が実施された[6]。一般公募のモニターには募集人数500名に対して、5,219名の応募があった[7]

導入後1カ月で、Kitaca定期券は約33,000枚、記名・無記名Kitacaは約45,000枚と発行枚数を順調に伸ばしたが、これは想定を上回るペースだったため、カードの在庫が追いつかない事態となり、2008年11月27日より2009年1月20日まで無記名Kitacaと記名Kitacaの発売が中止されていた[8]

2011年10月末日現在の発行枚数は約348,000枚。[9]電子マネー機能は2009年3月14日からサービスを開始した[10]

カードの裏面の右下に記載の番号は「JH」で始まる。これはJR北海道の英語表記「JR Hokkaido」に因る。

2006年11月24日からJR北海道の登録商標(日本第5005206号ほか)となっている。称呼には「キタカ」の他に「キタキャ」も登録されている。

キャラクターはエゾモモンガで、札幌市在住のイラストレーター・絵本作家そらによりデザインされた。キヨスクなどではキャラクターをあしらったKitaca関連グッズが販売されている。

[編集] カードの種類

Kitacaは、無記名Kitaca・記名Kitaca・Kitaca定期券の3種類を発行する[5]。Kitaca利用可能エリア内の駅「みどりの窓口」(旅行センターなどは除く)で発行する。カード発行時にデポジット(預り金)500円が必要となる。これはカード不要時に返却される。ストアードフェアの上限額は2万円。また手数料210円で払い戻しが可能である。残額が210円以下の場合は払い戻し額はデポジットのみ。

なお、発行時と追加入金については、当初はみどりの窓口でクレジットカードでの支払いが可能だったが、換金目的[11]などの乗車以外での利用が目立ったため、2008年12月25日より現金のみとなり、Kitaca定期券の購入以外にクレジットカードは使用できなくなった[12]

また、Kitacaのモバイル対応については当初は検討課題とされていたが、導入費用が大きいために見送られることとなった。ただし、モバイルSuicaのKitacaエリアにおける利用は可能。

無記名Kitaca
  • 汎用タイプのカード。紛失時の再発行はできない。
  • 発売種別は大人のみ。このカードのみKitaca対応自動券売機でも購入可能。
  • 発売額は、デポジット500円とストアードフェア1,500円の合計2,000円となる。
記名Kitaca
  • 氏名などを記載したカード。紛失時は手数料500円とデポジット500円の合計1,000円で再発行可能。
  • 発売種別は大人/小児。
  • 発売額は、デポジット500円とストアードフェア1,500円の合計2,000円となる。
Kitaca定期券
  • 記名Kitacaに定期券機能を追加したカード。基本的に記名Kitacaと同様のサービスとなる。
  • 発売額はデポジット500円と定期代金となる。継続購入時は定期代金のみ。
  • 有効期間は1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月の3種類の設定で、通学定期にある2ヶ月と4ヶ月の設定はない。これらの期間は従来通りの磁気券となる。
  • 特急定期券・かよエール、 鉄道線とJR北海道バスとの連絡定期券、2駅併用定期券はKitaca定期券では発売されない。
クレジットカード一体型Kitaca
  • 2012年春より北海道銀行のキャッシュカード機能付きクレジットカード「道銀キャッシュ・クレジットカードKitaca(仮称)」の発行が予定されている(キャッシュ機能なしの「道銀VISAカードKitaca(仮称)」も発行予定)[14]
  • 北洋銀行のクレジットカード「clover」にKitaca機能付きのラインナップが検討されている[14]
  • 定期券機能の付加はできない。
  • このカードをみどりの窓口に持ち込めば、クレジットカード部分からKitaca部分へのカードチャージが可能。
  • カード発行の際にデポジットは不要。なお、入会金や年会費はカードの種類によって異なる。

[編集] 利用可能なエリア

[編集] JR北海道

以下の札幌圏55駅(無人駅を含む)で使用可能。原則として有人駅では自動改札機、無人駅では簡易Kitaca改札機で利用できる。

利用時の注意
  • 無人駅で車掌乗車券類を回収している際は、Kitaca等を車掌に提示してから改札機にタッチする。またワンマン列車では、下車時に運転士に提示してから簡易Kitaca改札機にタッチする。
  • 発着駅がエリア内の場合でも、沼ノ端駅 - 岩見沢駅で追分駅を経由するなどエリア外を経路に含む場合にはあらかじめ乗車券を購入する必要がある。

[編集] 相互利用可能なエリア

いずれも、他のエリアにまたがっての利用はできない。

[編集] Kitacaのサービス・機能について

[編集] Kitaca電子マネー

2009年3月14日にサービス開始。以下の施設の他に、Suica電子マネー加盟店でも利用可能。

上記以外での利用については決定次第発表される。

[編集] 相互利用

相互利用関係(2011年11月11日現在、クリックで拡大)
  • 2009年3月14日に、JR東日本など3社発行のSuicaとの電子マネー機能を含めた相互利用を開始[25]モバイルSuicaも含む)。ただし、PASMOICOCAなど、Suicaと相互利用しているICカードは使用できない(新千歳空港駅にはその旨の表示がある)。

[編集] 予定・検討中の相互利用など

[編集] SAPICAとの相互利用

2009年1月30日から札幌市交通局がサービスを開始したICカード「SAPICA」との相互利用が検討された[1]が、費用対効果を見極める必要や、Kitacaで採用するICカードシステムに図書の貸し出しなどの札幌市独自の公共サービス機能を付けるのは難しいとして検討を重ねていた。

2013年度中を目標に、現在SAPICAを導入している札幌市営地下鉄および2013年度にSAPICAを導入する札幌市電と札幌市内のバス路線(北海道中央バスジェイ・アール北海道バスじょうてつ)でもKitacaを利用可能とすることが決定された[26]。なお、KitacaエリアでのSAPICAの利用可能化及びSAPICA加盟店でのKitaca電子マネー利用可能化については発表されていない。

[編集] ICカード10種相互利用

Kitaca・Suica・TOICA・ICOCA・SUGOCA・PASMO・manacaPiTaPanimocaはやかけんの相互利用(電子マネーサービスはPiTaPaを除く)を、2013年春に実施することを上記カード発行各社が発表した[27]

[編集] 沿革

  • 2006年(平成18年)
    • 4月27日 - JR北海道がICカード出改札システムを導入すると発表。
  • 2007年(平成19年)
    • 6月13日 - ICカードの名称がKitacaに決定する。
  • 2008年(平成20年)
    • 10月25日 - Kitacaのサービスを開始。記念Kitaca(2,000円)を札幌駅小樽駅手稲駅桑園駅江別駅岩見沢駅新札幌駅千歳駅苫小牧駅の9駅で限定計10,000枚発売。
    • 11月27日 - 発売数多数の為、カードの在庫が追いつかない事態となり、在庫確保が整うまで、定期券のみの発売とすることとした。
    • 12月24日 - クレジットカードによるkitacaへのチャージ並びにKitaca定期券以外のkitacaのクレジットカードによる新規発売を終了。25日から現金のみの取り扱いとなる。
  • 2009年(平成21年)
    • 1月21日 - 記名・無記名Kitacaの発売再開。
    • 1月28日 - サービス開始以降の発売枚数が累計10万枚を突破[28]
    • 2月19日 - 利用取り消し操作の際の印字の痕跡を残したまま、カードを再利用して他の利用客に提供していたことが判明。そのため、カードの再利用について同一客に対してのみの再利用に変更したうえで、本人以外の痕跡が残っているカードの交換を実施した。
    • 3月14日 - Kitaca電子マネーのサービス及びSuicaとの相互利用を開始。記念Kitaca(2,000円)を札幌駅で限定10,000枚発売。
    • 6月14日 - 札幌駅及び小樽駅のKitaca電子マネー対応ロッカーの一部で二重引去りがあったことが判明。当分の使用を休止するとともに返金で対応。
    • 10月25日 - デビュー1周年記念Kitaca(2,000円)を札幌駅で限定10,000枚発売。サービス開始以降の発売枚数が累計20万枚を突破[29]
  • 2010年(平成22年)
    • 3月 - 初のクレジットカード一体型Kitacaとなる、JRタワースクエアカードKitacaを発行開始。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月1日 - イオンカードKitacaを発行開始。

[編集] 脚注

[ヘルプ]
  1. ^ a b 北海道旅客鉄道 (2006-04-27), “ICカード出改札システムの導入について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2006/060427.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  2. ^ 北海道新聞、2006年1月28日
  3. ^ 北海道旅客鉄道 (2007-06-13), “ICカード導入開始時期の変更およびカード名称の決定について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2007/070613-1.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  4. ^ 北海道旅客鉄道 (2008-09-10), “Kitacaサービス開始日決定について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/080910-1.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  5. ^ a b 北海道旅客鉄道 (2008-07-30), “Kitacaのサービス概要について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/080730-1.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  6. ^ 北海道旅客鉄道 (2008-07-30), “Kitacaお客様モニター募集について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/080730-2.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  7. ^ “JR北海道ICカード「Kitaca」、10月25日にサービス開始へ”. 札幌経済新聞 (VARD). (2008年9月11日). http://sapporo.keizai.biz/headline/309/ 2009年8月22日閲覧。 
  8. ^ 北海道旅客鉄道 (2008-11-26), “ICカード乗車券「Kitaca」の発売制限実施について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/081126-1.pdf 2009年8月22日閲覧。 
    北海道旅客鉄道 (2009-01-19), “「記名Kitaca」および「無記名Kitaca」の発売再開について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2009/090119-1.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  9. ^ 北海道旅客鉄道 (2011-12-09), “『JRタワースクエアカード ANA Kitaca』12月15日募集開始!” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2011/111209-1.pdf 2012年1月8日閲覧。 
  10. ^ 北海道旅客鉄道 (2007-12-12), “Kitaca電子マネーサービス開始!” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2007/071212-1.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  11. ^ 北海道新聞、2008年12月19日朝刊
  12. ^ 北海道旅客鉄道 (2008-12-18), “クレジットカードによるKitacaの取扱変更について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/081218-1.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  13. ^ 北海道旅客鉄道 (2011年12月9日) 「JRタワースクエアカード ANA Kitaca」12月15日募集開始! (PDF)
  14. ^ a b c d 北海道旅客鉄道 (2011-08-04), “~新たなキャッシュカード機能付きKitacaの多機能型カードの発行並びに新たに「Kitaca電子マネー」がご利用できる箇所等の紹介について~” (PDF), プレスリリース, http://www.kitaca-shop.jp/images/20110804.jrh_umeda.pdf 2011年8月4日閲覧。 
  15. ^ 北海道旅客鉄道 (2011年2月25日) 「イオンカード Kitaca」〜3月1日(火)から新規会員募集開始! (PDF)
  16. ^ 北海道旅客鉄道 (2009-04-08), “電子マネー利用箇所の詳細について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2009/090408-3.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  17. ^ ローソン。北海道、東海、九州各エリアのローソン店舗で交通系電子マネーサービス開始![リンク切れ]
  18. ^ 北海道旅客鉄道 (2010年9月14日)北海道内のサンクスにおけるKitaca電子マネー導入日が9月27日(月)に決定!
  19. ^ 北海道旅客鉄道 (2010年10月21日) 札幌圏・函館地区のイオン店舗への「Kitaca電子マネー」導入日の決定と導入セレモニー等のイベント開催について
  20. ^ 来春よりセブン-イレブン全店で交通系電子マネーが利用可能に
  21. ^ 北海道旅客鉄道 (2010年11月18日) 来春よりヤマト運輸で交通系電子マネーがご利用可能に
  22. ^ 北海道旅客鉄道 (2011年5月16日) ヤマト運輸で交通系電子マネーがご利用可能に
  23. ^ 北海道旅客鉄道 (2011年9月27日) 交通系電子マネーのご利用可能な紀伊國屋書店が、全国に広がります
  24. ^ 北海道旅客鉄道 (2011年10月17日) サッポロドラッグストアーの「Kitaca電子マネー」導入について
  25. ^ 北海道旅客鉄道 (2007-12-22), “IC乗車券・電子マネーの相互利用サービス開始日決定について” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/081222-2.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  26. ^ 北海道旅客鉄道 (2011年1月25日) SAPICAエリアにおけるKitacaおよびSuicaの利用サービスの開始について (PDF)
  27. ^ 北海道旅客鉄道 (2011年5月18日) 交通系ICカードの相互利用サービス実施に合意しました (PDF)
  28. ^ 北海道旅客鉄道 (2009-01-29), “「Kitaca」発売枚数10万枚突破!” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2009/090129-1.pdf 2009年8月22日閲覧。 
  29. ^ 北海道旅客鉄道 (2009-10-25), “「Kitaca」発売枚数20万枚突破!” (PDF), プレスリリース, http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2009/091025-1.pdf 2009年10月26日閲覧。 

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語