QUICPay
QUICPay(クイックペイ)は、モバイル決済推進協議会(MOPPA)が推奨するポストペイ(後払い)方式の電子マネー決済サービスで、「Quick & Useful IC Payment」の略である。
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概要 [編集]
株式会社ジェーシービー(JCB)[1]およびイオンクレジットサービス株式会社[2]が開発したポストペイ(後払い)方式の電子マネー決済サービスである。利用方法は、クレジットカードに追加するサービスとしての形態が多いが、クレジットカードを発行せずに利用することができるサービスもある(「#クレジットカードを必要としないQUICPay」を参照)。
JCBは2005年4月4日にQUICPayのサービスを開始している。しかし、イオンクレジットサービスは2011年12月末現在でもQUICPayのサービスは開始しておらず、すでに2006年11月からQUICPayと競合する iD のサービスを開始している[3][4]。ただし、親会社のイオンのグループ会社各社ではQUICPayの利用ができる。ちなみに、JCBは逆に iD の加盟店業務も行っている[5][6][7] 。
2005年10月25日にはMOPPAが設立され、QUICPayがMOPPAの推奨スキームになると、QUICPayを導入するカード会社が増えて行く(「#QUICPayに対応しているクレジットカード」を参照)。MOPPAによれば、2010年12月末現在の普及状況は、会員数が489万人、対応端末台数は25.0万台である[8]。なお、MOPPAは2011年9月末で活動を終了している。
最近では三井住友カードやNTTドコモが提供しているiDと提携が盛んで楽天Edy等と提携して、複数の電子マネーが加盟店の1つの端末でQUICpay等の端末が決済できるようになった。実際エディオングループ・すかいらーくグループの店舗の端末は複数の電子マネーが使えるようになり利用者の電子マネーの促進をしている。[9]
利用形態 [編集]
QUICPayは、カード型とモバイル型があるが、カード型はクレジットカードにQUICPayの機能を搭載したタイプと、QUICPay専用のカードに分かれる。モバイル型はおサイフケータイを用いる。
QUICPay搭載クレジットカード [編集]
クレジットカードにQUICPayの機能を搭載し、1枚のカードでクレジットカードの機能およびQUICPayの機能を利用することができるようにしたものである。JCB、トヨタファイナンス(ETCの機能も搭載したカードも発行している[10])、オリエントコーポレーションが発行している。
持ち歩くカードの数を増やしたくない場合に利便性は高まるものの、そもそもクレジットカードを使わない場合などには向かない形態である。このような場合は、QUICPayカード や QUICPayモバイル の方が向いている。
QUICPayカード [編集]
QUICPay機能だけの専用カードであるが、QUICPayに対応しているクレジットカードの追加カードとして発行されるもので、クレジットカードなしの単独では申し込みできない。JCB、トヨタファイナンス、オリエントコーポレーション、セディナ、UCSなどが発行している。
「カード」と称しているが、機能を阻害しない限り形状は自由である。例えば、JCBはかつて、期間限定で「ブーメラン型」という形状のQUICPayカードを発行していた[11][リンク切れ][12]。
プリペイド(前払い)方式の電子マネー機能を搭載したQUICPayカードもあり、株式会社セブン・カードサービスの「nanacoカード」には同社の「nanaco」[13]、JCBグループの株式会社広島銀行の「〈ひろぎん〉PASPY」にはPASPY運営協議会の「PASPY」、トヨタファイナンスが株式会社トヨタオートモールクリエイトと提携し発行する「トレッサスタイルカードプラス」には「トレッサマネー」を搭載している。
QUICPayモバイル [編集]
QUICPayに対応しているクレジットカード(JCB、トヨタファイナンス、オリエントコーポレーション、クレディセゾン、セディナ、UCSなどが発行している)及び「クレジットカードを必要としないQUICPay」で利用することができる。
QUICPayに対応している携帯電話・PHSについては「#QUICPayに対応している携帯電話・PHS」を参照。
アプリは、QUICPay設定アプリと、クレジットカード会社が個別に提供するアプリの2種類が必要となる。1台のおサイフケータイには1つのQUICPayモバイルのみ登録することができるため、複数のQUICPayモバイルを1台のおサイフケータイで使い分けることはできない(アプリを複数同時にインストールすることもできない)。ただし、複数のQUICPayモバイルを申し込むことも、申し込んでそのまま寝かせておくことも(初期パスワードの有効期限の問題があるが)可能であり、従前の番号を削除し、別の番号を登録(カード会社が異なる場合はアプリも削除とインストールが必要)することは、煩雑ではあるものの可能である。
QUICPayに対応しているクレジットカード [編集]
次の各社・グループが発行するクレジットカード(一部を除く)がQUICPayに対応している[14]。
- JCBグループ
- UCカードグループ(一部を除く)
- 日専連グループ(一部を除く)
- 株式会社ニッセンレンエスコート
- トヨタファイナンス株式会社[15]
- 株式会社クレディセゾン[16]
- 株式会社オリエントコーポレーション
- 三菱UFJニコス株式会社[17]
- 株式会社セディナ
- 株式会社セブン・カードサービス
- 株式会社UCS
- 株式会社エヌシーくまもと
- 株式会社ほくせん
- American Express International, Inc. (日本支社)[18]
QUICPayに対応している携帯電話・PHS [編集]
- au (KDDI株式会社および沖縄セルラー電話株式会社)
- SoftBank (ソフトバンクモバイル株式会社)
- NTTdocomo (株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ)
- WILLCOM (株式会社ウィルコムおよび株式会社ウィルコム沖縄)
お試しQUICPay [編集]
お試しQUICPayは、利用期間を3か月、利用限度額を1万円に制限したサービスである。制限を超える期間・額を利用する場合は、QUICPayを申し込む必要がある。
利用するには、JCBのJCBカード(一部を除く)及びおサイフケータイが必要である。auでは2006年9月[19]、SoftBankおよびNTTdocomoは同年11月[20]に開始している。
クレジットカードを必要としないQUICPay [編集]
QUICPayに対応しているクレジットカードの会員でなくてもQUICPayを利用することができるサービスがある。
「TS CUBICカード#クレジットカードを必要としないQUICPay」を参照
オリジナルキャラクター [編集]
キューペイ
加盟店 [編集]
加盟店側はQUICPay対応のCATに置き換えるだけで、既存のクレジットカード・デビットカードの取扱も引き継がれるため、知名度の更なる向上とともに、対応端末が普及して加盟店が増加することによって、QUICPayの利便性も大きく広がることとなる。当初はオムロン製のCARD NET端末しか選択肢がなかったが、今では共用端末含め、各メーカーのCATが登場している。追加店舗や詳細は公式サイトの「QUICPayの使えるお店」を参照。
沿革 [編集]
前史 [編集]
1999年 [編集]
JCBは、1999年にオープンしたお台場パレットタウンにあるメガウェブ館内のアトラクション・売店利用料の支払に利用できる、独自方式の非接触ICカード「MEGA WEB Member's Card」で日本初の実用化サービスを開始した。
- これは2種類あり、一つは現在(2008年)のSuicaや楽天Edyなどと同様のプリペイド方式電子マネーだった。
- もうひとつは、利用日毎にクレジットカードとMember's Cardを現地窓口に提示して紐付けを行い、そのMember's Cardの利用代金を紐付けしたクレジットカードに請求する「リンク式ポストペイ(後払)方式」である。これが後にQUICPayにつながっていく。
- なお「MEGA WEB Member's Card」のサービスは2003年3月末で終了している。
2002年 [編集]
イオンクレジットサービスが、大日本印刷が独自開発した接触ICクレジットカード(VISA Java規格)と、イオンタワーで扱えるFeliCa電子マネー「AEON CASH」および社員証機能の三つを一つのICチップに兼ね合わせた「非接触ICチップ付ハイブリッドICクレジットカード」の実用化試験を2002年に行った。
2003年 [編集]
JCBが企業向けソリューションとして、リンク式ポストペイ方式による社内食堂利用や社員証・入館証・パソコンのログインID機能を備えたカード「Offica」を実用化した。
JCBではイオンクレジットサービスによる2002年の実験を踏まえ、QUICPayの共同開発を開始した。
2004年 [編集]
NTTドコモが、自社のおサイフケータイにQUICPayを搭載することを目論み、2004年の実用化テストなどでJCBに協力した。[21]
QUICPayの開始 [編集]
2005年 [編集]
100円程度の少額決済もスピーディーにできる点を飲料自動販売機などを用いた実用試験時からアピールしていたJCBは、同年4月4日からQUICPayサービスを開始した。
10月にモバイル決済推進協議会が発足。
QUICPay開発でJCBとイオンクレジットサービスに協調していたNTTドコモがiDを開発し、NTTドコモは同社のおサイフケータイにiDのアプリをプリインストールした。一方auは、NTTドコモに対抗してQUICPayのアプリをプリインストールさせた(※それまではプリペイド式電子マネーのEdyをプリインストール搭載していた)。
2006年 [編集]
セブン&アイ・ホールディングスが、同社の子会社であるセブン-イレブン・ジャパンが展開するコンビニエンスストアセブン-イレブンの店舗に導入するPOSレジスターに、松下電器産業(現パナソニック)製のマルチリーダーライターを搭載する事を2006年5月19日に発表した。
また、JCBは、東日本旅客鉄道(JR東日本)とNTTドコモが開発した共通インフラ(共用リーダ/ライタと共通利用センター)を利用することで合意したことを2006年9月27日に発表している。この結果、SuicaおよびiDに加えQUICPay(およびEdy)を1つの共用リーダ/ライタで利用することができるようになる。ちなみに、イオンは2007年2月1日にこれを全国で初めて設置しているが、同社の店舗で利用することができる非接触決済は同日現在iDおよびSuica、または西日本旅客鉄道(JR西日本)のICOCA並びに同社のWAONのみであったが、2010年2月16日から、全店で順次導入を開始している。
2007年 [編集]
- 3月に、アピタがアピタ鳴海店、アピタ豊田元町店、アピタ安城南店、アピタ岡崎北店、アピタ刈谷店の5店舗に先行導入。
- 12月18日に、ユニー・アピタの愛知県内19店舗、静岡県(アピタ藤枝店)、神奈川県(ユニー大口店)、石川県(アピタ金沢店)で利用可能となった。
2008年 [編集]
2009年 [編集]
- 2月19日 ウィルコムICサービスに対応したPHS端末のおサイフケータイでQUICPayサービス開始。
- 10月20日 イオンが2010年2月中旬からグループ店舗約2万6500店で「QUICPay」が利用可能になると発表した。
2011年 [編集]
- 9月30日をもってMOPPAが約6年にわたる活動を中止した。
2012年 [編集]
- 6月29日QUICPayオリジナルキャラクター「キューペイ」誕生とホームページで紹介される
2013年 [編集]
テレビCM [編集]
キューペイによるQUICPay紹介編とキャンペーン編
かつて展開されていたテレビCM [編集]
QUICPayの利点がさまざまなスポーツになぞらえたテレビCMがJCBより展開されていた。各CMに共通するのは「No ***」(***いらず)というキャッチコピー。またそれぞれのユニフォームの配色も、QUICPayのロゴの配色を模したものとなっている。
- No Coin編(サッカー)
- 試合開始時に審判がコイントスを行うが、手の甲に乗せたはずのコインが消えてしまい、そこで審判はQUICPayチームの勝利を宣言する。 - 「No Coin」(QUICPayを使用することで、小銭が不要になる)
- No Sign編(野球)
- 打席に立ったバッターが監督のほうを見ると、なんと監督は居眠りしている。その監督にしかし打者はうなずき、見事にホームランを打つ。 - 「No Sign」(通常のクレジットカード使用時に必要なサイン(署名)が、QUICPayでは不要。なお、「署名」の意味での「サイン」はもちろんsignatureなので、「ノーサイン」はともかく、「No Sign」で野球とカード署名の意味をかけるのには無理がある。)
- No Charge編(マラソン)
- とある給水所。ランナーが殺到し混雑するが、ある女性ランナーはそんな喧騒を尻目に駆け抜けてゆく。 - 「No Charge」(プリペイド型電子マネーで必要なチャージ(事前の入金)が、QUICPayでは不要)
脚註 [編集]
- ^ JCBとイオンクレジットサービス、非接触ICカードおよびiモード FeliCaサービスを活用した新決済サービス「QUICPay(クイックペイ)」を共同開発 JCBニュースリリース 2004年7月
- ^ JCBとイオンクレジットサービス、非接触ICカードおよびiモードFeliCaサービスを活用した新決済サービス「QUICPay(クイックペイ)」を共同開発 (PDF, イオンクレジットサービス 2004年7月20日)
- ^ お買い物がさらに便利に!「イオンiD」スタート! (PDF, イオンクレジットサービス NTTドコモ 2006年10月18日)
- ^ お買い物がさらに便利に!「イオンiD」スタート エヌ・ティ・ティ・ドコモ報道発表資料 2006年10月18日
- ^ 7月よりセブン-イレブン全店で「iD(TM)(アイディ)」がご利用可能に JCBニュースリリース 2010年4月7日
- ^ 7月よりセブン-イレブン全店で「iD(アイディ)」がご利用可能に ドコモ報道発表資料 2010年4月7日
- ^ セブン-イレブン全店でiD(アイディ)がご利用可能に (PDF, セブン-イレブン・ジャパン 2010年4月7日)
- ^ 「QUICPay」推進状況について (PDF, モバイル決済推進協議会 2011年2月18日)
- ^ [1]
- ^ 大日本印刷 FeliCa一体型ETCカードを国内で初めて開発 大日本印刷 2006年11月07日
- ^ QUICPayカード(ブーメラン型)
- ^ 第3部QUICPay始動 2006年秋に始まる“QUICPay”の大躍進 JCB
- ^ セブン・カードサービスの「nanacoモバイル」ではQUICPayを利用することはできない。
- ^ お申し込み方法 QUICPay公式サイト 2009年11月8日現在
- ^ クレジットカードを必要としないQUICPayは、クレジットカードを発行しない。
- ^ UCカードは、UCカードグループに準ずる。
- ^ 「UFJ JCBカード」は、JCBグループに準ずる。ただし、「MUFGカード(JCB)」については該当しない。
- ^ ライセンス供与先が発行する American Expressカードは該当しない。
- ^ JCB、「QUICPay(TM)」の即時利用サービス「お試しQUICPay」を開始 JCBニュースリリース 2006年9月7日
- ^ JCB、「QUICPay(TM)」の即時利用サービス「お試しQUICPay」をソフトバンクモバイルおよびNTTドコモのおサイフケータイで提供開始 JCBニュースリリース 2006年11月10日
- ^ 非接触ICカードおよびiモード FeliCaサービスを活用した新決済サービス「QUICPay(クイックペイ)」を共同開発 NTTドコモ 報道発表資料 2004年7月20日
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- QUICPay
- JCB QUICPay (株式会社ジェーシービー)
- QUICPay (トヨタファイナンス株式会社)
- セゾンQUICPay (株式会社クレディセゾン)
- オリコQUICPay (株式会社オリエントコーポレーション)
- UFJカードQUICPay (三菱UFJニコス株式会社)
- セディナQUICPay (株式会社セディナ)
- QUICPay(nanaco) (株式会社セブン・カード・サービス)
- 日専連QUICPay (株式会社日専連)
- UCS QUICPay (株式会社UCS)
- UC QUICPay (ユーシーカード株式会社)
- QUICPay (株式会社エヌシーくまもと)
- ほくせんQUICPay (株式会社ほくせん)
- AMEX QUICPay (アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc)
- 後払い電子マネー (株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ)
- QUICPay (KDDI株式会社)
- QUICPay (ソフトバンクモバイル株式会社)
- QUICPay (株式会社ウィルコム)
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