PASPY

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PASPY(パスピー)は、広島地区の鉄軌道(広島電鉄)・バス事業者各社局で2008年1月26日から導入された非接触型ICカード方式による乗車カードの名称で、広島県バス協会が商標を管理している(登録商標第5121817号[1])。

「PASPY」(呉市交通局)(表面)
「タッチ&ゴー」の動き

目次

[編集] 概要

広島地区では従来、磁気ストライプカードによる「広島地区共通カード」(事業者によって名称が異なる)が導入されていたが、経年による機器の取り替え時期が近づいてきたことを踏まえ、広島県内の9つの交通事業者(広島電鉄広島バス広島交通芸陽バス中国ジェイアールバス備北交通鞆鉄道呉市交通局広島高速交通)を中心に協議が行われ導入が決定された。また、この9つの交通事業者に加え、後日参加を発表した中国バスがそれぞれPASPYを発行をしている。またこの10社で「PASPY運営協議会」(代表会社は広島電鉄)を構成している。

名称の由来は、PASS(乗車券)・HAPPY(幸せ)・SPEEDY(早さ)の3つの英単語の組み合わせである[2]

[編集] 沿革

  • 2007年
    • 7月2日 - 名称・導入時期などが明らかになり、広島の各テレビ局もニュース番組で報道する。
    • 9月24日 - 「ひろしまバスまつり」で、PASPYのマスコットキャラクター候補の人気投票やエイチ・ディー西広島(ボン・バス)の車両に搭載された読み取り機での乗車体験など広報宣伝が行われた。
  • 2008年
    • 1月 - 中国バス・井笠鉄道(2008 - 2009年度導入)が参加を表明し、広島県発行の「ひろしま県民だより」にも掲載される。
    • 1月12日 - 導入日を正式に発表。
    • 1月23日 - PASPY取り扱い窓口でPASPY発売開始。
    • 1月26日 - 広島市内中心部と一部郊外線、福山市内循環線の路線バスと広島 - 呉・蒲刈線のバスや広島 - 三次・庄原・東城線、広島 - 広島空港の高速バスからサービス開始。
    • 3月1日 - JR西日本のICOCAがPASPY利用路線で使用可能になる。広島電鉄が軌道線の白島線に導入。
    • 10月25日 - 広島電鉄などバス7社でPASPYエリア拡大[3]
    • 12月20日 - 広島電鉄などバス6社の38路線にエリア拡大[4]
  • 2009年
  • 2010年
    • 1月31日 - バスカード(井笠鉄道専用バスカードを除く)、アストラムカード、パセオカードをPASPY導入している会社すべてで販売を終了。
    • 4月8日 - ソニーの「SFCard Viewer2」でPASPYの残高、利用履歴が確認できるようになる。[17]
    • 8月2日 - 石見交通運行の「いさりび号」でもPASPYが利用可能になる(なお同路線対応磁気カード「いさりびカード」は同年8月31日をもって発売終了、翌2011年3月31日をもって利用停止[18])。
  • 2011年
    • 3月31日 - バスカード、アストラムカード、パセオカードのサービスを終了。

[編集] 利用方法

PASPY読み取り機(乗車時用)
相互利用関係(2011年11月11日現在、クリックで拡大)
PASPY利用の案内事項(広島空港にて)
PASPYチャージ機
  • バス、路面電車、アストラムライン
    • 基本的な使用方法は乗降時に読み取り機(アストラムラインはSuicaICOCAなどのICカード乗車券と同様に改札入出場時)にタッチして事前にチャージ(入金)した金額から区間料金を精算する。残高不足の場合は新たにチャージまたは残額を現金等で支払う。路面電車では,ユーザ自らが精算機で1,000円単位のチャージをする事も可能。
  • ロープウェー
    • ロープウェーでの利用は、山麓紅葉谷駅切符売場にて乗車券を購入して利用する(山頂獅子岩駅でのPASPYを使っての乗車券購入は不可)。また、PASPY割引は大人・小人ともに往復のみ適用され、片道・障害者乗車券の場合は適用されない。
  • 船舶
    • JR西日本宮島フェリー・宮島松大汽船の場合、乗下船時とも宮島側に設置された読み取り機にタッチすることにより利用可能。ICOCAへのチャージは宮島口側では対応しておらず、JR西日本宮島フェリーの宮島側窓口でのみ可能。(宮島松大汽船は自動チャージ機で対応)
    • 瀬戸内海汽船の場合、広島港・呉港・松山観光港の窓口で高速船・フェリーの乗船券を購入することにより利用可能。共同運航の石崎汽船便にも対応している。
  • その他
    • 将来的には店舗でも利用可能な電子マネーに対応する構想も発表されているが、具体的な時期などは決まっていない。なお、2008年3月にJR西日本のICOCAでもPASPY利用可能な路線を利用できるようになったが、PASPYではJR西日本の路線を利用できない(いわゆる片利用)。[19]

[編集] チャージ方法

チャージはPASPY販売場所にある自動チャージ機か車内で、1000円単位で残額が2万円まで可能であるが、バス車内では残額が1万円を超える場合はチャージができなくなる。「広島地区共通カード」とは異なり、チャージ時にプレミア金額は上乗せされないが、運賃支払い時に最大1割引となる(後述)。 また全国初のICカード乗車券の銀行ATMでのチャージも可能となっている[20]。ATMでのチャージは現金の他に、キャッシュカード・通帳から直接チャージもできる。 しかしクレジットカードでのチャージやインターネットバンキングには対応しておらず、クレジットカード対応での利点であるオートチャージは不可である。 また、ICOCAのチャージはPASPYを導入しているバス・電車の車内では可能だが、バス会社等の窓口や入金機では不可能。但し、アストラムラインについては駅の自動券売機のりこし精算機、窓口でチャージが可能。

[編集] 自動チャージ機

広島バスセンターなどに設置されている自動チャージ機では1000円単位で1万円までのチャージと利用履歴の印字や領収書の発行ができる。

[編集] PASPYへの移し替え

広島地区共通カード(バスカード、アストラムカード、パセオカード)といさりびカードは窓口で移し替えが可能。広島市発行のいきいきカードと井笠バス専用バスカードは移し替えが不可。

[編集] カード券種

下記の4種類が発行され、各事業者のシンボルカラーに沿った10色のデザインがある。2009年11月末現在、約26万3千枚発行されている[21]

  • 無記名式PASPY
    • 無記名式の持参人有効のカード。各事業者の電車・バス車内でも発売される。各社の取扱窓口にて後日「お客様登録」すると記名式カードとして使用できる。
  • 記名式PASPY
    • カード購入時に氏名・生年月日などの「お客様登録」をしたカードで、紛失時にカードの利用停止と再発行などが受けられる。各事業者の取扱窓口のみで発売。
  • こどもPASPY
    • 記名式PASPYと同じくカード購入時に「お客様登録」が必要。各事業者の取扱窓口のみで発売。
    • 記名式なので紛失時にカードの利用停止と再発行などが受けられる。
    • 有効期限は12歳の誕生日経過後の3月末まで。期限経過後には記名式PASPYへの切り替え手続きも出来る。
  • 割引PASPY
    • 療育手帳身体障害者手帳保健福祉手帳を持つ人に発行するカード。こども用も発売。
    • 記名式PASPYと同じくカード購入時に「お客様登録」が必要。各事業者の取扱窓口のみで発売。
    • 記名式なので紛失時にカードの利用停止と再発行などが受けられる。
    • 有効期限は2年間で、期限が切れる前に更新手続きが必要。子供用の有効期限はこどもPASPYに準ずる。

通常の記名式PASPY・無記名PASPY利用の際に小児割引・特別割引受ける場合は乗務員の操作により受けることができる。 PASPY購入の際は500円のデジポット料が掛かり、払い戻しの際はデポジットの500円とチャージ残額の合計から払い戻し手数料200円が差し引かれる。

[編集] 定期券

  • PASPY定期券
    • 記名式PASPY・こどもPASPY・割引PASPYに定期券機能をつけたもの。発行会社のPASPY利用可能区間のみ発売でき、PASPY利用区間外が含まれる場合は従来通りの紙の定期券しか発行できない。またPASPY定期券が発行可能区間では原則としてPASPY定期券のみの発売となる。ただし広島バスではPASPY定期券を発行しておらず従来通りの紙の定期券のみとなる。
    • PASPYを自社で発行していない会社について、エイチ・ディー西広島は広島電鉄発行の、井笠鉄道は単独運行路線には鞆鉄道発行の、中国バスとの共同運行路線には中国バス発行のPASPYに付ける事で対応する。

[編集] 記念PASPY

  • 市内電車サービス開始記念PASPY 発売額2000円(デポジット500円含む)
発行会社・広島電鉄 発売日2009年3月1日 発行枚数1万枚(先着7000枚までは記念台紙付き)

この記念PASPYも定期券機能をつけることが可能である。

[編集] ひろぎんPASPY

2009年4月13日より発行開始[22][23]された記名式のカードで、広島銀行の発行するクレジットカード「ひろぎんバリューワン」カードの子カードとして発行される。

PASPY・ちゅーピーくらぶ中国新聞読者を中心とした会員組織)会員証・ポストペイ型電子マネー(バリューワンカードのブランドによりQUICPayJCB)、Visa TouchDC VISA)のいずれか)の3つのサービスの提供が受けられる。サイバネ規格に準拠した8kbのプリペイド(前払い)機能とポストペイ(後払い式)機能を同時に搭載するマルチアプリIC(多機能)カードの発行は全国初である。

ひろぎんPASPYの発行額は無料(デポジットも不要)であるが、チャージ額0円で発行されるので初めて使う前にチャージが必要となる。クレジットカードの子カードではあるが、クレジットカードからのチャージはできない。また定期券機能は利用できない。

なおバリューワンカードでは「DC MASTER」ブランドも発行されているが、このブランドではひろぎんPASPYを発行できない。またJCBブランドは家族カードのひろぎんPASPYの申し込みは不可である。

[編集] サンフレッチェPASPY

2010年2月より発行開始。Jリーグサンフレッチェ広島シーズンシート券と一体化し、Jリーグが導入した「ワンタッチパス(Jリーグ全試合対象観戦記録システム)」に対応、このPASPYでサンフレッチェの公式戦会場にも入場出来る。試合観戦に来るサポーターに対し、公共交通機関を利用してもらうため企画された[24]。デザインは、サンフレッチェのエンブレムとサポーターナンバーの「12」をあしらった。

このPASPYの留意点は以下の通り[25][26]

  • シーズンパス購入者のみ発行。
  • PASPYを解約した場合は、シーズンパスも解約される。
  • シーズンパスを解約した場合でも、PASPY機能は引き続き利用できる。
  • Jリーグ管轄(Jリーグ/Jリーグカップ)およびアジアサッカー連盟管轄(AFCチャンピオンズリーグ)のサンフレッチェ主催の公式戦で使える[25]が、県サッカー協会管轄・主催の天皇杯には使用できない。

[編集] 割引サービス

下記の割引サービスがある。ただしICOCAでの利用の場合は「PASPY割引」はない。

  • PASPY割引
    • 現金で利用した場合の運賃に対して最大10パーセント割引(10円未満の端数は切り上げ)する。
      230円区間の場合、230円の10%、23円割引の207円が切り上げられ210円となる。広島市街地地区ではバス・路面電車の利用が通常10パーセント割引となっている。
  • 乗継割引
    • バスとバス、または路面電車とバスを1時間以内に乗り継いだ場合、2回目に乗車したバスまたは路面電車で20円(小児・割引運賃適用者は10円)の割引。ただし、一部適用されない路線もある。
    • アストラムラインとフィーダーバス第一タクシー)を1時間以内に乗り継いだ場合、2回目に乗車したアストラムラインまたはフィーダーバスが20円(小児・割引適用者は10円)割引となる。
  • 電車乗り換え制度
    • 広島電鉄の路面電車の指定された乗換電停で30分以内に行先が異なる電車へ乗り継ぎの場合、継続乗車扱いとなる。

[編集] 導入事業者

[編集] カード発行事業者

[編集] 利用のみ可能な事業者

[編集] 導入路線

2010年8月2日 現在

[編集] バス路線(路線バス)

  • 広島電鉄 - 米子線を除く全線
  • 広島バス - 全線
  • 広島交通 - 全線
  • 芸陽バス - 全線
  • 中国ジェイアールバス - 雲芸南線広浜線(広島駅-鈴張、大朝間の一般路線バス)、西条線、広島 - 広大・国大線
  • エイチ・ディー西広島(ボンバス) - 全線
  • 備北交通 - 全線
  • 鞆鉄道 ‐ 全線
  • 呉市交通局 ‐ 全線
  • 広交観光 ‐ 全線
  • 中国バス ‐ 全線
  • 井笠鉄道 ‐福山 - 大谷台・幕山四十分団地線、市内ループ線
  • 第一タクシー ‐ 筒瀬線を除く全線

[編集] バス路線(高速バス)

[編集] 鉄軌道

  • 広島電鉄 ‐ 全線
  • 広島高速交通(アストラムライン) - 全線
  • 広島観光開発(宮島ロープウエー) - 全区間

[編集] 船舶

  • 宮島松大汽船 - 宮島航路
  • JR西日本宮島フェリー - 宮島航路
  • 瀬戸内海汽船 - 広島港・呉港・松山観光港

[編集] 導入予定と発表されていた事業者

[編集] その他

[編集] マスコットキャラクター

中国山地から降りてきたツキノワグマの「くまぴー」(名称は公募による)。体毛色はグレーでつぶらな瞳を持ち、サングラスとロゴがプリントされた白いマントを装備。職業はスパイで神出鬼没、乗務員や受付係員に変身することもある。

[編集] 脚注

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  1. ^ ただし、別分野ではすでに他社が商標登録している。
  2. ^ PASPYについて(名前の由来&サービスマークについて)PASPY公式サイト
  3. ^ ICカードPASPYのご利用エリアが拡大します (PDF) PASPY公式サイト 2008年10月9日
  4. ^ ICカードPASPYの利用エリア拡大日が決定! (PDF) PASPY公式サイト 2008年11月28日
  5. ^ paspy定期券の発売開始について (PDF) PASPY公式サイト 2009年2月5日
  6. ^ PASPYの利用エリア拡大について
  7. ^ アストラムラインで発行するPASPYの発売制限に関するおしらせPASPY公式サイト 2009年9月24日
  8. ^ PASPY人気で品薄/IC乗車券asahi.com 2009年10月27日
  9. ^ 平成21年度ICカードPASPY導入拡大スケジュールについて (PDF)PASPY公式サイト 2009年7月15日
  10. ^ 広電電車宮島線等へPASPY導入路線拡大!PASPY公式サイト 2009年9月30日
  11. ^ 広島銀行と広島県内4信用金庫との連携によるPASPYチャージ拠点拡大について
  12. ^ 広島県内4信用金庫ATMでのPASPYチャージの取扱開始について PASPY公式サイト 2009年10月15日
  13. ^ 広島電鉄で発行するPASPYの販売制限について PASPY公式サイト 2009年11月2日
  14. ^ 「サンフレッチェPASPY」のサービス開始について PASPY公式サイト 2009年11月13日
  15. ^ ICカードPASPYの販売再開について PASPY公式サイト 2009年12月1日
  16. ^ 広島交通発行のPASPYの発売制限について 広島交通公式サイト 2009年12月4日
  17. ^ ソニーの「SFCard Viewer2」でPASPYの利用履歴が確認できます。PASPY公式サイト 2010年4月8日イベント・事業者ニュース
  18. ^ 広島~浜田線専用バス(いさりび)カードの発売終了及び利用停止について中国JRバス公式サイト 2010年7月
  19. ^ PASPYエリアにおけるICOCAの利用開始について PASPY公式サイト 2008年2月6日プレスリリース
  20. ^ 広島銀行ATMでのPASPYチャージの取り扱い開始について (PDF) PASPY公式サイト 2009年1月26日
  21. ^ 山陽新幹線×広電レールでエコキャンペーン (PDF)JR西日本プレスリリース2010年1月18日(3ページ目に記載がある)
  22. ^ 交通事業者・銀行・マスコミ企業が提携した全国初のカード (PDF) 広島銀行公式サイト 2008年9月4日
  23. ^ 交通事業者・銀行・マスコミ企業が提携した全国初のカード『〈ひろぎん〉PASPY』 (PDF) 広島銀行公式サイト 2009年4月10日
  24. ^ 年間パスとパスピー合体 中国新聞 2009年11月14日
  25. ^ a b 『2010シーズンパス(サンフレッチェPASPY)』についてのご案内 サンフレッチェ広島公式サイト 2010年1月22日
  26. ^ 第6回サポーターズカンファレンス議事録 5.その他 サンフレッチェ広島公式サイト 2010年2月10日
  27. ^ 広島銀行ATMにチャージ機能導入 (PDF)この広島銀行のニュースリリースにはエンゼルキャブが導入予定との記述がある
  28. ^ 交通事業者様向けの新しいICカードがデビューしますジェイアール東日本メカトロニクス ニュースリリース 2008年1月24日
  29. ^ つばきバスでPASPYが利用できます (PDF) 広報ふちゅう 2009年1月1日号

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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