鳥取県

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とっとりけん ウィキデータを編集
鳥取県
鳥取県旗
鳥取県旗
日本の旗 日本
地方 中国地方山陰地方
団体コード 31000-0
ISO 3166-2:JP JP-31
面積 3,507.03km2
総人口 532,907[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 152人/km2
隣接都道府県 兵庫県岡山県島根県広島県
県の木 ダイセンキャラボク
県の花 二十世紀梨の花
県の鳥 オシドリ
他のシンボル 県民の日:9月12日
県の魚:ヒラメ
県の歌:鳥取県民歌「わきあがる力」
鳥取県庁
知事 平井伸治
法人番号 7000020310000 ウィキデータを編集
所在地 680-8570
鳥取県鳥取市東町一丁目220番地
鳥取県庁本庁舎(2010年7月撮影)

鳥取県庁第2庁舎(2010年7月撮影)
外部リンク http://www.pref.tottori.lg.jp/ 鳥取県
鳥取県の位置

鳥取県行政区画図

― 市 / ― 町 / ― 村

ウィキポータル 日本の都道府県/鳥取県
ウィキプロジェクト

鳥取県(とっとりけん)は日本の一つ。西日本の日本海側に位置し、東は兵庫県、西は島根県、南は中国山地を挟んで岡山県広島県に隣接。豪雪地帯でもある。面積は全国47都道府県の中で41番目で、人口は最も少ない。県庁所在地は県東部の鳥取市

地理

県内は、かつての因幡国伯耆国の区域に相当し、鳥取市を中心とする東部倉吉市を中心とする中部米子市境港市を中心とする西部の3つの地域に分けられ、4市・5郡・14町・1村がある(町はすべて「ちょう」、村は「そん」と読む)。西部、中部の2つの地域(旧伯耆国)を総称して中西部とすることもある。大山町のうち、旧中山町の区域については、中部として扱われることもある。

東部地区

かつての因幡国の区域に相当する。県庁所在地である鳥取市は、特例市となっており、液晶工場など、工業都市であり、鳥取砂丘白兎海岸などがある。

中部地区

かつての伯耆国の東区域に相当する。三朝温泉羽合温泉東郷温泉といった温泉地が多く、倉吉には白壁土蔵群などが存在する。

西部地区

かつての伯耆国の西区域に相当する。日本百名山の一つであり、日本百景にも選定されている大山(1,729m)がある。中国地方の最高峰でもある。

広袤(こうぼう)

  北端
北緯35度36分52秒 東経134度22分12秒 / 北緯35.61444度 東経134.37000度 / 35.61444; 134.37000 (鳥取県最北端)
重心
北緯35度21分49秒 東経133度50分56秒 / 北緯35.36361度 東経133.84889度 / 35.36361; 133.84889 (鳥取県重心)
西端
北緯35度4分13秒 東経133度8分9秒 / 北緯35.07028度 東経133.13583度 / 35.07028; 133.13583 (鳥取県最西端)
中心点
北緯35度20分9.5秒 東経133度49分32秒 / 北緯35.335972度 東経133.82556度 / 35.335972; 133.82556 (鳥取県中心点)
東端
北緯35度16分40秒 東経134度30分55秒 / 北緯35.27778度 東経134.51528度 / 35.27778; 134.51528 (鳥取県最東端)
 
南端
北緯35度3分27秒 東経133度16分9秒 / 北緯35.05750度 東経133.26917度 / 35.05750; 133.26917 (鳥取県最南端)
 

平野・盆地・高原

山地

大山

河川

湖沼

湖山池

半島・岬

自然公園

隣接都道府県

兵庫県岡山県島根県広島県

気候

県内全域が日本海側気候で、豪雪地帯となっている。春から秋は好天の日が多く、冬は曇りや雨、雪の日が多い。西部の米子(伯耆)などの沿岸部は比較的降雪量は少ないが、鳥取市は積雪が多い。大山周辺の内陸山間部は山陰一の豪雪地帯となっており、冷え込みも厳しくマイナス15度以下にまで下がることもある。

気象区分

鳥取県内各地の平年値(統計期間:1971年 - 2000年、出典:気象庁・気象統計情報
平年値
(月単位)
沿岸部 内陸部
岩美町
岩井
鳥取 鳥取市
湖山
鳥取市
青谷
倉吉   大山町
塩津
米子  境港 智頭   日南町
茶屋
平均
気温
()
最暖月 25.3
(8月)
26.6
(8月)
25.6
(8月)
25.7
(8月)
25.6
(8月)
26.4
(8月)
26.6
(8月)
24.9
(8月)
22.8
(8月)
最寒月 3.3
(2月)
3.9
(1月)
4.2
(2月)
4.1
(2月)
4.7
(2月)
4.3
(1,2月)
4.5
(1月)
1.7
(1,2月)
-0.4
(2月)
降水量
(mm)
最多月 215.8
(12月)
235.4
(9月)
233.4
(9月)
244.2
(9月)
253.7
(7月)
225.9
(7月)
217.5
(9月)
228.5
(9月)
244.7
(7月)
最少月 116.9
(4月)
109.9
(4月)
109.5
(4月)
104.4
(4月)
107.0
(4月)
114.3
(5月)
118.8
(4月)
123.2
(12月)
118.1
(4月)

歴史

県名の起源説話

「鳥取」の語は『古事記』『日本書紀』の垂仁天皇に「鳥取造(ととりのみやつこ)」、「鳥取部(ととりべ)」がみえる。

『日本書紀』垂仁天皇二十三年九月から十一月の条にかけて「鳥取」の起源説話がみえる。誉津別王子(ほむつわけのみこ)が成人しても言葉が喋れないことを天皇が憂いていた時、大空を白鳥が飛んでいるのを見つけ「是何物ぞ」と発した。天皇、喜びて、その鳥の捕獲を命じた。天湯河板挙(あまのゆかわたな)が鳥を追いつづけ各地を巡り、ついに出雲の地(現;島根県安来地方だという説が有力)で捕獲に成功した。この功績から「鳥取造」の称号(:かばね)を拝命した。『記』にも同類の説話が見えるが、結末が違っている。

和名類聚抄』の因幡国邑美(おうみ)郡の五郷の一つに鳥取がある。この郷名は垂仁天皇の王子本牟智和気御子(ほんむちわけみこ)のために設置された鳥取部に由来する。この辺り一帯が沼地で、全国の白鳥伝説との関連が取り上げられている。文書のうえでは、天慶3年(940年)の因幡国高草郡東大寺領高庭庄坪付注進状(東南院文書)に「主張鳥取高俊」(郡司と推定)の署名が初見である。(参考文献 内藤正中他『鳥取県の歴史』山川出版社 2003年)

山陰道因幡国伯耆国

歴史

  • 大山裾野丘陵から後期旧石器時代黒曜石製と安山岩製のナイフ形石器削器、彫器・掻器が見つかっている。今から約2万3千年前以降のものと推測される。また、旧石器終わり頃の黒曜石製細石刃と呼ばれる石器が発見されている。このように遺物は少数ながら発見されているが、県内からは人が生活した遺跡はまだ発見されていない。

年表

江戸時代の藩

因幡国では西軍方の宮部長熈垣屋恒総木下重堅が改易され、代わって亀井茲矩池田長吉山崎家盛の3大名が統治した(関ヶ原の戦い以前から鹿野城主であった亀井氏に関しては加増、それ以外の大名は転封)。

伯耆国においても吉川広家南条元忠が西軍方として改易・転封処分となり、中村忠一が入部した。慶長14年(1609年)に中村忠一が急死すると、その翌年には加藤貞泰市橋長勝関一政の3大名に分割された。この時、河村郡久米郡幕府直轄領となり、山田直時伊丹康勝代官として派遣された。また、慶長19年(1614年)には里見忠義倉吉に配流され、久米郡の一部4,000石が与えられた。

その後、元和4年(1618年)、池田光政鳥取城に入部し、因伯2国からなる鳥取藩が成立した。このほか、鹿奴藩若桜藩の2つの新田藩があった。

また、伯耆国汗入郡大山寺は僧・豪円の活躍によって慶長15年(1610年)、徳川秀忠より寺領3,000石が認められた。この大山寺領は西伯耆一帯に散在し、18ヵ村が大山寺本坊西楽院の管掌下に置かれた。大山寺は鳥取藩士とは別の大山侍と呼ばれる武士を登用し、寺領支配に携わらせた。

人口

日本の都道府県のうち最も人口が少ない県である。2010年(平成22年)の国勢調査で588,418人と、35年ぶりに60万人を下回った。

ただし面積も小さいことから、人口密度で見ると168.5人/k㎡と37位で、鹿児島県長野県のそれに近い[1]

なお、第一回国勢調査時と比較し、唯一人口が減少した県でもある。


鳥取県の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

政治

国政

衆議院小選挙区が2。参議院では、全県で1区を構成。

県政

鳥取県の行政機関は、鳥取県庁のほか、地方機関として5つの総合事務所が置かれている。ただし、県税局・生活環境局は八頭・日野を除く3つ、福祉保健局は八頭を除く4つとなる。なお、伯耆町(旧溝口町)は2005年(平成17年)4月1日に日野総合事務所から西部総合事務所へ、鳥取市(河原町用瀬町佐治町)は2007年(平成19年)4月1日に八頭総合事務所から東部総合事務所へ、それぞれ移管された。

  • 東部総合事務所(鳥取市)
  • 八頭総合事務所(八頭町)
    • 県民局・農林局・県土整備局:若桜町・智頭町・八頭町
  • 中部総合事務所(倉吉市)
  • 西部総合事務所(米子市)
  • 日野総合事務所(日野町)
    • 県民局・福祉保健局・農林局・県土整備局:日南町・日野町・江府町

財政

平成19年度

  • 財政力指数 0.27
    • IVグループ(財政力指数0.4未満)6自治体中4位

平成18年度

  • 標準財政規模 1881億5700万円
  • 一般会計歳入 3763億円
  • 一般会計歳出 3695億円
  • 財政力指数 0.26
    • IVグループ(財政力指数0.4未満)10自治体中8位
  • 経常収支比率 92.8% ( 都道府県平均 92.6 )
  • 実質収支比率 2.71%
  • 人口100,000人当たり職員数 1,792.17人 ( 都道府県平均 1,173.11人 )
  • ラスパイレス指数 97.3 (都道府県平均 99.6 )
  • 人口1人あたり人件費・物件費等決算額 18万5089円 ( 都道府県平均 12万4759円 )
    • 人口規模が大きいほうが規模のメリットが出る指標である
  • 実質公債費比率 13.0% ( 都道府県平均 14.7% )
  • 人口1人当たり地方債現在高 100万9078円 ( 都道府県平均 62万2416円 )

地方債の残高

  • 普通会計分の地方債現在高 6122億円
  • 上記以外の特別会計分の地方債現在高 304億円
    • 特に病院事業会計分 128億4700万円
  • 他に第3セクター等に債務保証残高等
    •  鳥取県農業開発公社の損失補償に係る債務残高 84億9462万円

平成17年度

  • 財政力指数 0.24
    • IVグループ(財政力指数0.4未満)14自治体中12位

平成16年度

  • 財政力指数 0.23
    • IVグループ(財政力指数0.4未満)15自治体中13位

歴代知事(公選)

  • 初代 西尾愛治(1947年4月12日~1954年11月7日、2期)
  • 2代 遠藤茂(1954年12月7日~1958年11月10日、1期)
  • 3代 石破二朗(1958年12月3日~1974年2月22日、4期)
  • 4代 平林鴻三(1974年3月27日~1983年3月9日、3期)
  • 5代 西尾邑次(1983年4月13日~1999年4月12日、4期)
  • 6代 片山善博(1999年4月13日~2007年4月12日、2期)
  • 7代 平井伸治(2007年4月13日~)

警察

鳥取県警察本部の管轄にある。2005年(平成17年)4月1日に再編が行われ、以下の9警察署が置かれている。

産業

県内総生産

小さな県であるため、県内総生産(名目)も2008年(平成20年)度(2008年4月 - 2009年3月)ベースで1兆9927億円[2]と、47都道府県では最も小さく、世界の中では国内総生産 (GDP) のランクが90位程度の国と同程度である[3]。なお、これを一人当たりで見ると和歌山県岩手県のそれに近い。また、一人当たり県民所得は230.4万円であり、全国平均の83.7%である。これは熊本県鹿児島県のそれに近い。

農業

漁業

商業

金融業
卸・小売業

工業

県内に本社を置く主要企業

製造業

県内に拠点事業所を置く主要企業

指定金融機関等

指定金融機関
指定代理金融機関

産業別人口

  • 第一次 10.9%
  • 第二次 24.8%
  • 第三次 64.3%

特産品

スイカ、松葉ガニ らっきょうなど全国的に有名な物産物が多く米や野菜、果物などもバランスがよく生産している。

教育

大学

専修学校

高等専門学校

高等学校

交通

鉄道

智頭急行を経由して鳥取と関西を結ぶ特急スーパーはくとの車両

廃止された鉄道路線

バス

道路

2009年(平成21年)3月14日鳥取自動車道智頭ICから河原ICの供用が開始されたため、都道府県庁所在地鳥取市)でありながら高速自動車国道が通っていないという事態から解消された。

佐用-鳥取をまとめて鳥取自動車道と表記する場合があるが、西粟倉-智頭は志戸坂峠道路区間となる。

空港

自動車登録番号標

  • 鳥取ナンバー - 鳥取県全域

マスメディア

新聞

地方紙

全国紙

テレビ/AMラジオ局

鳥取県のテレビ放送については、黎明期「東京・大阪・愛知など大都市圏以外の各都道府県は1県1局だけ」という原則があり、既にNKTが開局していた本県ではこの原則から新局設置ができなかった。そのため本県が本社であるBSSではテレビ放送はやむを得ず隣県・島根県で開局することになり、ラジオは2県広域・テレビは島根県だけという変則状態が続いた。
その後1972年(昭和47年)にNKT、BSS、TSKの3局が相互に鳥取・島根両県をカバーできるようになったが、その名残で現在もBSSの本局はラジオが米子、テレビは松江という変則状況が続いている。またこの名残から一時期テレビ朝日系列ワイドショーがNKT・BSSで同時放送、または同じ内容の時差放送が実施されたことがあった。また、テレビ朝日を幹事局とする民間放送教育協会にはNKTとBSSの2局が現在も加盟している(詳細は山陰放送#テレビ放送開始とエリア拡大参照)。
  • 山陰地方では、ANN系列がないため、鳥取県の取材拠点として、テレビ朝日が鳥取支局および米子支局を設置。

FMラジオ局

ケーブルテレビ局

有形文化財建造物

国宝 三仏寺投入堂
国宝
重要伝統的建造物群保存地区

文化・観光

祭り

大規模な音楽フェス

観光スポット

名勝 浦富海岸
重伝建 打吹玉川

民話・伝説

映画

鳥取県を舞台にした作品
鳥取県でロケが行われた作品(鳥取県を主な舞台とした作品は除く)
西遊記ロケ地 燕趙園

映画祭

小説・随想など

漫画

スポーツ

出身有名人

方言

鳥取県の方言は、東部地方と西部地方で大きく異なっている。東部地方(因幡)では因州弁が話され、兵庫県北部の但馬弁と共通しあう。西部地方(東伯耆)では雲伯方言の一種が話され、島根県東部の出雲弁と共通しあう。鳥取県中部の倉吉市周辺は、伯耆に属するものの、因州弁に近い倉吉弁が話される。

関連項目

脚注

外部リンク

行政
観光
先代
鳥取藩
行政区の変遷
1871年 -
次代
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