サントリー天然水

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天然水の画像。左から南アルプス奥大山阿蘇

サントリー天然水(サントリーてんねんすい)は、サントリーフーズが発売するミネラルウォーターブランドである。採水地は南アルプス阿蘇奥大山にあるが、各採水地周辺には「天然水の森」を設け、水質と安全を守る活動が行われている。

ラインナップ・特徴[編集]

南アルプス[編集]

南アルプス甲斐駒ヶ岳の地下天然水。甲斐駒ヶ岳に降る雨雪が花崗岩層に含まれる石英濾過され、硬度は約30。採水地およびボトリング工場は山梨県北杜市白州町鳥原2913-1番地のサントリー酒類白州蒸溜所内。水源周辺には25万の水質保全地と9万坪の「天然水の森」をもつ。近年では、採水地近辺で地下水の水位の低下や混濁が問題化しており、地元住民の間では、これを同ミネラルウォーター及び関連する工場の採水に原因があるとして工場の運用に反対する動きも出ている。

1991年に「南アルプスの天然水」として全国発売していたが、2003年4月に南アルプス市が誕生したことに伴い、南アルプス市が採水地であるとの誤解を避けるため、同年2月に商品名を「サントリー天然水 南アルプス」に改称。そして、同年6月に「サントリー天然水 阿蘇」の発売に伴い、500mlペットボトルと2Lペットボトルの販売エリアを兵庫県以東と四国地区に切り替えた。また、2008年4月に「サントリー天然水 奥大山」の発売に伴い、再び販売エリアが切り替えられ、現在は中部地区以北で発売されている。

ラインナップは500mlペットボトル、2Lペットボトルの他に、900mlペットボトルと1.5Lペットボトルも設定されているが、この2サイズについては、全国で発売されている。また、2010年4月からは1.0Lペットボトルを追加。当初は関東甲信越地方静岡県に限定されていたが、同年6月からは北海道東北北陸東海地方にエリアを拡大[1]。その後も販売エリアを拡大し、現在は従来販売されていた900mlペットボトルと置き換わる形で全国で販売されている。また、2014年4月にはバッグに入れて持ち運びたいサイズを求めるユーザーの声に応え、小容量サイズの280mlペットボトルを追加発売した[2]。以前は缶入り(240ml缶・345ml缶)も設定されていたが、2004年のリニューアル時に廃止となり、現在は全てペットボトル入りである。

1993年からは宅配事業を開始しており、開始当初はオフィスや医療機関が中心だったが、2008年3月に卓上設置が可能な「専用冷水サーバー」を発売(同時に蛇口付サーバーに対応した10Lバッグインボックスも発売)[3]。2012年3月2日には東芝ホームアプライアンス(現・東芝ライフスタイル)との共同開発で新型の家庭用ウォーターサーバーを開発し、伊豆諸島小笠原諸島を除く関東1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)でレンタルサービスを開始(使用の際には10Lボックスの購入が必要)[4]。その後、茨城県・栃木県・群馬県・福島県及び中部4県(愛知県・岐阜県・静岡県・三重県)にサービスエリアを拡大し、2013年9月からは関西2府4県(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県)にも拡大[5]。2014年5月からは沖縄県や一部のエリアを除く全国に拡大するとともに、年配の方や女性でもボックスの交換作業をよりスムーズにするため、10Lボックスよりも容量が小さい7.8Lボックスが新たに設定された[6]

2012年には「サントリー The Ice Bar 天然水の白氷」と銘打ち、ニチレイとの共同開発で販売用のコンビニエンスストア限定にて東京地区先行発売後、全国発売した。[7][8]

2013年5月のリニューアルで約10年ぶりに商品名を「南アルプスの天然水」に戻した。

同年7月には天然水ベースの炭酸水を求めるニーズに応えるべく、「南アルプスの天然水」に炭酸を加えた炭酸入りナチュラルミネラルウォーター「南アルプスの天然水 スパークリング」を全国発売[9]。さらに、同年10月にはレモン果汁を加えた「南アルプスの天然水 スパークリングレモン」を追加発売した[10]。両製品は2014年5月にリニューアルされ、パッケージデザインを変更するとともに、「南アルプスの天然水 スパークリングレモン」は中身も改良され、使用するレモン果汁を100%有機栽培のものに切り替え、レモンならではのフレッシュさを強化した[11]

2014年4月には「南アルプスの天然水」をベースに、100%有機栽培のオレンジを加えたフレーバーウォーター「南アルプスの天然水&朝摘みオレンジ」を全国発売。通常、フレーバーウォーターは無果汁の製品が多いが、本品は皮ごと搾ったオレンジ果汁を加えているため、フレーバーウォーターでは珍しい果汁1%となっている[12]

阿蘇[編集]

阿蘇の地中深くから採水される天然水。硬度は80。採水地周辺には30万坪の「天然水の森」をもつ。阿蘇で採水してるようだが採水地は熊本市近郊の熊本県上益城郡嘉島町大字北甘木字八幡水478番地である(熊本市近郊の地下水は阿蘇から流れてきているものである)。なお、同所はサントリー酒類のビール工場「サントリー九州熊本工場」と同一。

2003年6月に発売を開始[13]し、ラインナップは500mlペットボトルと2Lペットボトルの2サイズ展開。当初は中国地区・九州地区で発売されていたが、2008年4月に中国地区は「奥大山」に切替となった為、現在は九州地区(一部下関地区でも)で発売されている。

2013年5月のリニューアルで商品名を「阿蘇の天然水」に変更した。

奥大山[編集]

大山の南に降る雨雪が広大なブナの森に蓄えられた天然水。硬度は約20。採水地は鳥取県日野郡江府町大字御机字笠良原1177。水源の周囲には9万坪の保全地と44万坪の「天然水の森」。

2008年4月に発売を開始し、ラインナップは「阿蘇」と同じく500mlペットボトルと2Lペットボトルの2サイズ展開。販売エリアは中国・四国・関西地区である。

2013年5月のリニューアルで商品名を「奥大山の天然水」に変更した。

パッケージ[編集]

ペットボトル[編集]

現在はサントリーが発売する全ての2Lペットボトルで導入されている「ゆびスポットボトル」を最初に導入したのは「南アルプス」からである(2004年のリニューアル時に「フィンガーポケットボトル」の名称で導入)。なお、「阿蘇」の2Lペットボトルは2006年3月に導入された。

500mlペットボトルのキャップの色が青に変更となったのは、2007年3月からである。このとき、「南アルプス」は清らかで冷たい水をイメージした容器デザインに変更。2008年4月に発売された「奥大山」も同容器を採用。角形ペットボトルを採用していた「阿蘇」も2010年4月から同容器に切り替えたことで全て同じデザインで統一された。一方、2Lペットボトルは当時2Lペットボトルでは国内最軽量の40gを達成した新型2Lペットボトルを「奥大山」に先行導入。その後、2010年3月に耐荷重強度を維持しながら軽量化を行い、36gとさらに軽くなり、2Lペットボトルにおける国内最軽量記録を塗り替えた[14]。なお、この新型ペットボトルは「奥大山」に先行導入後、翌月には「阿蘇」に、翌々月には「南アルプス」にも導入し、2Lペットボトルにおいても全て同じボトルデザインとなった。

2011年3月からは従来の500mlペットボトルの内容量を550mlに増量し、簡単に小さくたためる新型ボトル「P-ecot(ペコッと)ボトル」を採用した[15]

2013年2月に2Lペットボトルを仕様変更し、従来品比約2割の軽量化が行われたことで、国産2Lペットボトルのボトル重量では初めて30gを下回る29.8gとなり、2Lペットボトルにおけるペットボトル重量の国内最軽量記録を再び塗り替えた[16]

2013年5月のリニューアルでは商品名の変更に加え、550mlペットボトル(手売り用)には豊田通商サプライチェーンを活かし、安定供給を可能にしたことで原料の30%を植物由来とし、500ml~600mlクラスの国産ミネラルウォーターのペットボトル重量としては国内最軽量(2013年3月26日現在)となる11.3gを実現した新型ペットボトルを採用した[17]

包装[編集]

2009年4月からは従来の段ボールに代わる新しい梱包である「エコクリア包装」を「阿蘇」の2Lペットボトルに先行導入した(従来の段ボール包装と並行で展開)。これは、段ボールを使わず、透明フィルムで包み込んで梱包したもので、段ボールの梱包に比べ、CO2排出量を約50%低減。また、開封後の取扱も容易で、後処理もしやすい特徴もある。なお、「南アルプス」の2Lペットボトルについても、2010年5月からペットボトルの変更と同時に導入された。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「サントリー天然水(南アルプス)」1Lペットボトル 販売エリア拡大 - サントリー食品株式会社 ニュースリリース 2010年6月10日(2011年3月9日閲覧)
  2. ^ サントリー天然水「20年後の君へ 世界に一つのオリジナルボトルを贈ろう!キャンペーン」実施 - サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2014年2月25日(2014年4月12日閲覧) ※このニュースリリース内に「南アルプスの天然水」280mlペットボトル新発売に関する記述がある
  3. ^ 卓上でも使用できるコンパクトサイズ「サントリー天然水専用冷水サーバー」新発売 - サントリー ニュースリリース 2008年3月13日(2014年4月12日閲覧)
  4. ^ 「サントリー天然水」家庭用宅配事業を強化 - サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2012年1月25日(2014年4月12日)
  5. ^ 「サントリー天然水」家庭用宅配事業エリア拡大 - サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2013年8月27日(2014年4月12日閲覧)
  6. ^ 「サントリー天然水」家庭用宅配事業の取り組み強化について - サントリー食品インターナショナル株式会社 2014年4月22日(2014年5月22日閲覧)
  7. ^ 「サントリー The Ice Bar」ホームページ- 2012年8月12日閲覧
  8. ^ ニチレイ2012年3月8日付プレスリリース- 2012年8月12日閲覧
  9. ^ 「サントリー 南アルプスの天然水 スパークリング」新発売 - サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2013年5月28日(2013年7月16日閲覧)
  10. ^ 「サントリー 南アルプスの天然水 スパークリングレモン」新発売 - サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2013年8月27日(2014年4月12日閲覧)
  11. ^ 「サントリー 南アルプスの天然水 スパークリング」「 同 レモン」リニューアル - サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2014年4月7日(2014年5月22日閲覧)
  12. ^ 「サントリー 南アルプスの天然水&朝摘みオレンジ」新発売 - サントリー食品インターナショナル ニュースリリース 2014年2月25日(2014年4月12日閲覧)
  13. ^ 「サントリー天然水(南アルプス)・(阿蘇)」を新発売 - サントリー ニュースリリース 2003年1月8日(2011年3月9日閲覧)
  14. ^ それまでは2009年5月に日本コカ・コーラが「森の水だより」用に導入した「ecoるボトル ラク持ち」が38gであったが、わずか1年も満たないうちに塗り替えられたことになる。しかし、翌月の2010年5月にキリンMCダノンウォーターズが「アルカリイオンの水」用に35gの「NEWペコロジーボトル」を10月から導入すると発表、わずか2ヶ月で再び塗り替えられていた。
  15. ^ 「サントリー天然水」550ml新発売 - サントリー ニュースリリース 2010年12月20日(2011年3月9日閲覧)
  16. ^ 国産最軽量となる29.8gの2Lペットボトルを「サントリー天然水」に導入 - サントリー ニュースリリース 2012年12月17日(2013年5月21日閲覧)
  17. ^ 「サントリー天然水」リニューアル - サントリー ニュースリリース 2013年3月26日(2013年5月21日閲覧)

外部リンク[編集]