大阪市営バス

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一般路線バス(車体のラインカラーが黄緑になっている
一般路線バス(低公害車タイプ:車体のラインカラーが青緑になっている)ハイブリッドバスおよびCNG車が該当
車内の電光掲示板。上段が次の停留所の日本語表示、下段は停留所の英語表記、または降車客がいる場合には写真にある「つぎとまります」の表示がある。製造メーカーが2社あり、それぞれに新旧2タイプ存在。写真は交通電業社製。
バスロケーションシステム(後続のバスが現在どこを走っているかを示す装置。大正区・中央中学校前バス停で)
市営交通110周年記念のゼブラバス

大阪市営バス(おおさかしえいバス)は、大阪府大阪市が経営するバス公営バス)である。大阪市営地下鉄とともに大阪市交通局が担当する。

概要

大阪市全域を運行エリアとするほか、隣接する守口市(営業所も所在)[1]門真市東大阪市堺市松原市摂津市にも乗り入れている[2]。かつては豊中市や八尾市にも乗り入れていたが、現在は廃止されている。

総営業キロ数は648.5km(平成21年3月31日当時)、保有車両数は719両(平成22年9月1日当時)であったが、赤バスの廃止を含めた路線再編により縮小により、2013年度の車両数は556台である[3][4]

2002年1月の路線改編以降は、一部営業所を外郭団体大阪シティバス(旧・大阪運輸振興)株式会社に管理委託しており、運営コストの削減を進めている。また、2007年4月から井高野営業所を南海バスに委託している。

かつては日本初のワンマンバスや、「赤バス」と呼ばれる100円料金のコミュニティバスの運行を行い、現在でもカード乗車券に限り地下鉄との乗継割引制度の導入など、サービス改善にも積極的な部分がある。

市内のバス運行のほとんどを独占している状態で(一部に阪急バス近鉄バス阪神バス日本城バス北港観光バスなどがある)、2002年2月の参入規制緩和以降も、民間の参入はほとんどない(市営モンロー主義の項も参照)。

大阪都構想に関連する大阪市の市政改革に伴い、府市統合本部より改革案が示され、赤字幅の大きい市バスの運行については民営化や他の交通サービス(乗合タクシーなど)への転換が検討されている。採算性のある58路線は民間譲渡などで維持を図り、不採算とされている一般バス41路線、赤バス29路線は原則廃止し、各行政区で必要性を判断するとした[5][6]。しかし各区の調整が遅れたため、2012年度末に廃止したのは「赤バス」のうち26路線(3路線は存続)に留まった。また、存続した「天王寺ループ」「西淡路〜区役所」「長吉長原西〜瓜破西」の3路線は一般バスに組み込み、ダイヤ改正および料金の200円への値上げが行われた[7][8]。その後、2013年3月31日の運行をも って赤バスは廃止となり、残留路線はそれぞれ「西淡路〜区役所」系統が11号系統(東淀川駅前経由の便は途中の新大阪駅東口までは11A号系統)、「天王寺ループ」は68号系統、「長吉長原西〜瓜破西」系統は出戸バスターミナルを境に16号系統と66号系統に分割され(ただし一部の便を除きこの2系統は連続運転)、一般系統として同年4月1日から運行していたが、このうち68号系統は1年後の2014年4月1日で廃止され、また同日には66号系統も14号系統に統合され(統合により14号系統の一部区間で経路を変更している)事実上廃止された。これにより16号系統は連続運行を終了した。

乗降方式・料金

乗降方式は後乗り前降り(旧赤バス用車両は乗降口併用で前側一箇所)。一般バスの乗車料金は、乗車距離にかかわらず1乗車大人210円均一。小児(小学生以下)は110円[9]。1歳以上小学生就学前の幼児は、料金を支払う人1名につき、2名まで無料、3名以上は小児料金を支払う。1歳未満の乳児は無料である。

2014年4月1日よりバス-バスの乗継およびバス-地下鉄の乗継は各種カード乗車券(PiTaPa・ICOCAなどのICカード、レインボーカードなどのスルッとKANSAIカード、回数カード)利用時に限り適用され、現金利用および紙回数券利用(バス-バス乗継のみ)による乗継制度は廃止された。

  • バスの乗り継ぎに関しては、乗り継ぎ前のバス下車から乗り継ぎ後のバス下車までが90分以内であれば1回は無料で乗り継ぎができる。これは1974年に当時画期的であり、2002年の再編まで行われていたゾーンバス乗り継ぎ制度(幹線←→支線)の名残とも言える[10]
  • バスと地下鉄とを乗り継ぐ際には、双方の合計額から100円が差し引かれる。
  • 各種カード乗車券利用時には同一カードで乗車した場合に正当かつ有効な乗継方法であれば自動的に乗継処理または乗継料金が適用される。
  • また、バス同士の乗り継ぎと地下鉄乗り継ぎを組み合わせた利用(例・バス→バス→地下鉄、地下鉄→バス→バス等)もできるが、詳しくは省略する。
  • ただし以下の利用方法では乗継扱いとはならない。
    • 小児が大人用カードを使用するなど異なる種類のカード利用の場合
    • 1枚のカードで複数人分を支払う場合
    • カードの残額不足時等に不足分を現金で支払う場合

なお、同局では、バス利用の対価として支払う金銭等のことを「運賃」と呼ばずに「(乗車)料金」という表現で統一している。

同局の料金収納機(他事業者で言う運賃箱)は、近畿地方のバス事業者としては少数派である「つり銭式」を採用しているため、事前に両替をする必要はない。従って、原則として「料金は1人ずつ」支払う必要があり、降車ドアが開いている間、その旨が料金収納機から合成音声でアナウンスされる。小児1人での利用でつり銭が必要な場合や、複数人員の乗車料金を一度に支払う場合は、運転士に申し出ることにより、運転士の機器操作で合計料金が表示されるので、その後料金を投入する。たとえば大人5人分をまとめて支払う場合、千円札1枚を使ったまとめ払いも可能である。この場合、千円札は紙幣挿入部に挿入しなければならず、(自動計数機能のない運賃箱のように)硬貨投入部に紙幣を挿入すると、故障の原因になる。ただし大阪市内でも路線バスを運行する阪急バス近鉄バスのほか、神戸市バスなど、近隣の事業者の多くが(自動計数運賃箱や均一運賃を採用していても)両替方式である。

大阪市外に発着する路線でも、大阪市内と同様、料金は大人210円均一であり、神戸市バスや京都市営バスに見られる、該当地区の均一料金を配慮した料金調整などは一切行われていない[11]。たとえば、南海バスの堺市内均一区間の運賃は220円であり、大阪市営バスと併走する区間でも同じであるため、この区間では二重運賃となっている。一方、大阪市バスは南海バスの堺市内均一区間相当部のみを使用しても210円均一である。

利用できる乗車カードなど

現金や定期券のほか、以下の乗車券類、カードが利用できる。☆マークのついた乗車券類は、バス=バス乗り継ぎ、バス=地下鉄乗り継ぎ割引が適用されるケースでは、自動的に乗り継ぎ割り引き料金が適用される。なお、以下は主要なものであり、各々の詳細は大阪市交通局の記事か、大阪市交通局の公式ホームページなどを参照されたい。

  • 紙式回数券(普通・昼間割引)
    普通回数券はいずれも23枚綴りで210円券が4100円、110円券が2100円で販売している。
    昼間割引回数券はバスを降車する時間が10時から16時のときに利用可能で、210円券14枚つづりを2100円で販売。適用時間内に限り、阪急バス加島線(市バス97号系統に並行)や近鉄バス阪奈生駒線(市バス36号系統に並行)の梅田 - 中茶屋間でも使用できる(稲田車庫前停留所は大阪市外のため同停留所乗降時の昼間割引回数券利用は不可)。
  • 回数カード☆(大人用に限り車内販売あり)
  • エンジョイエコカード(大人用に限り車内販売あり)
  • レインボーカードなどのスルッとKANSAIカード☆(大人用500円又は1000円のレインボーカードのみ車内販売あり)
  • 以下の交通系ICカード☆(PiTaPaICOCASuicaTOICASUGOCAkitacaPASMOmanacanimocaはやかけん
  • 大阪市敬老福祉乗車証
    IC式カードは、下車時にICカード読み取り部にタッチする。

利用額割引・マイスタイル

PiTaPa専用の申告制割引制度。あらかじめ定期券販売所やインターネットで「市バスコース」の利用を申請すると、バス全線1ヶ月定期料金が支払い上限額となる。1ヶ月の利用料金がそれ未満の場合、「利用額割引・フリースタイル」の割引額計算式で計算された割引後料金が引き落とされる。利用者のメリットとして、インターネットでも申請できるため、ネット環境があれば定期券売り場に出向く必要がなく、また利用が少なかった月は定期料金よりも支払い金額が少なくなる、乗り継ぎ割引などをうまく使えば、利用額の抑制ができる点などがあげられる。また、交通局のメリットとしては、定期券発売所の混雑緩和、定期券発売コストの抑制などがあげられる。「地下鉄+バスコース」もある。

「利用額割引」については大阪市交通局#PiTaPaによる割引の記事を参照。

系統概要

ループ系統とは、片側一方通行の起終点を持つ系統のうち、起終点を同じ停留所としている系統のことである。循環系統とも呼ばれる。

系統数が多く、さらには行き先、経由地によって細分化されている。そのため利用者には複雑でわかりにくい一面もある。

系統番号の表記については、2002年の改編時に従来のゾーンバスシステムによる「幹線1号系統」「支線1号系統」といった区別があったものを、大きく番号を変えない形で幹線・支線(および特、幹臨等)の区別をなくした。旧・支線1号系統(甲・乙・甲A・乙A)の場合、「1A号系統」〜「1D号系統」というように、末尾にAやBを付けて「1号系統」になった旧・幹線1号系統と区別した。また、従来どおり同一系統の区間便でも同じように末尾にAやBを付けている例もあり、これらのケースが複合した系統番号も存在する。

本数毎に幹線系統・フィーダー系統・地域系統・コミュニティ系統に区分されるようになり、一般系統においては路線図で表記を変えている。

歴史

1930年代の大阪市営バス
  • 1927年昭和2年)2月26日あべの橋 - 平野(現在のJR平野駅筋)間で開業。
  • 1928年(昭和3年) 大阪電気軌道国鉄と連絡運輸を開始、翌年には阪急阪神とも開始。
  • 1936年(昭和11年)6月1日: 市営観光バスを開業(1940年9月30日に休止)。
  • 1940年(昭和15年)6月1日: 大阪乗合自動車(青バス)の事業を統合。
  • 1945年(昭和20年)9月11日: 電気局を交通局に改称。
  • 1950年(昭和25年)4月1日定期観光バスの運転を再開。
  • 1951年(昭和26年)6月1日: 日本初のワンマンバス運行開始。
  • 1953年(昭和28年)9月1日: トロリーバス大阪駅前 - 神崎橋間で開業。
  • 1960年(昭和35年)4月20日: 市外乗り入れ路線として豊中線を開設。
  • 1970年(昭和45年)6月15日: トロリーバス全廃。
  • 1971年(昭和46年)8月10日: ワンマン化を完了。
  • 1972年(昭和47年)4月1日: 電気バス(あおぞら号)運転開始。いすゞ・BUを電気バス仕様にしたもので、九条・春日出の両営業所に1両ずつ導入された。
  • 1974年(昭和49年)11月28日ゾーンバスシステムを東住吉・平野区域に導入。
  • 1981年(昭和56年)4月13日: バスロケーションシステムを上本町六丁目 - 住吉車庫間に導入。
  • 1982年(昭和57年)3月31日: 電気バス(あおぞら号)引退。
  • 1983年(昭和58年)12月18日: 定期観光バスにて、2階建てバス「にじ」号の運転を開始。
  • 1986年(昭和61年)4月1日: 都市新バスシステムを開始(愛称「グリーンエース」)
  • 1991年平成2年)11月14日: リフト付バスの運転を開始
  • 1996年(平成8年)3月20日
  • 1997年(平成9年)3月17日ノンステップバスの運転を開始
  • 1999年(平成11年)3月31日: リムジンバス運行終了。
  • 2000年(平成12年)5月20日: 小型ノンステップバスを試験的に運行開始。また、都市新バスを一般路線に統合して廃止。
  • 2002年(平成14年)1月27日: 小型ノンステップバスを「赤バス」と命名し本格運行開始。新乗り継ぎシステムを導入。これにより幹線・支線の区分け(ゾーンバス)を廃止。
  • 2006年(平成18年)2月1日PiTaPa導入開始。同時にICOCAも利用可能。
  • 2007年(平成19年)4月1日: 井高野営業所を南海バスに委託。
  • 2008年(平成20年)3月31日: 定期観光バス運行終了。
  • 2010年(平成22年)3月28日: 古市営業所が廃止。
  • 2012年(平成24年)4月1日: 一般路線バスがすべてノンステップバスに統一された。また、赤バスに新車を導入。
  • 2013年(平成25年)
    • 3月23日:IC乗車カード全国相互利用開始で、KitacaPASMOSuicamanacaTOICAnimocaはやかけんSUGOCAが利用可能になる。
    • 3月31日:港・長吉の2営業所と横堤バスターミナルを廃止[12]。赤バスもこの日をもって運行終了。
  • 2014年(平成26年)
    • 3月31日:東成営業所と歌島橋バスターミナルを廃止
    • 4月1日:消費税率の変更に伴い普通料金が大人210円・小児110円に変更。また現金および紙回数券でのバス-バス乗継券の発券および現金でのバス-地下鉄連絡券の発券(バス-地下鉄乗継割引)を取りやめる。但し各種カード乗車券(ICOCA・PiTaPaなどのICカード・レインボーカードなどのスルッとKANSAIカード・回数カード)での乗車の場合には乗継制度が引き続き適用される。また路線整理に伴い、3桁の系統番号がなくなり全て2桁以下の番号となる。
    • 9月21日:弁天町バスターミナルを廃止

営業所

開設・廃止日については大阪市交通局百年史(大阪市交通局 2005年)P.242・243ほかも参照。

臨機応変な運行操車

大阪市営バスでは、かつては(概ね1970年代後半頃まで)ダイヤ管理は営業所ではなく操車場で行っていた。運転手は、操車場で初めて自分が担当する便を知らされていた。このような仕組みを総合操車制と呼んでいた。このため、総合操車制の実施当時は実質的に全部の営業所が全系統を担当していたため、担当営業所と言う概念はなかった[13]。また、乗務員も他の公営バスや民営バスで一般的な、営業所に配属される方式ではなかった。

この総合操車制は、バスが遅延した場合は遅延先に最も近い営業所から代走を送り込んだり、逆に遠く離れた営業所から車両が応援に入りやすいなど、直ちに対処しやすい利点はあったものの、逆に前述にある通り実質的に全営業所が全系統を担当していたことから、乗務員は大阪市営バスの全系統の経路や全営業所および全停留所の位置などの熟知を必要とし、結果的に乗務員の負担が大きく生じてしまうと言う欠点もあった。

総合操車制廃止後は、ダイヤ管理は営業所で直接行うようになり、運転手も営業所所属の形態に変更されたものの、総合操車制の名残りで長らく各系統の担当営業所を正式に定めておらず(現在では公式サイトや、地下鉄駅およびバス営業所で配布している「市営交通のご案内」において、営業所別担当路線図や担当営業所一覧表が掲載されるようになった)、1つの系統を複数の営業所で担当するケースも多数あった(早朝・深夜の数便程度のみ担当する営業所もあった)など、公営バスの中ではかなりの臨機応変な運行操車を行っていた。

その後、2014年4月1日のダイヤ改正より、一旦は原則として1つの系統は1営業所専属で運行するようになったが、同年9月21日のダイヤ改正で98号系統が鶴町と酉島の2営業所の担当、2015年4月1日のダイヤ改正で60号系統と88号系統が中津、鶴町、酉島の3営業所、36号系統、53号系統、97号系統が中津、酉島の2営業所の担当となった。同年秋以降は再び複数の営業所で運行される系統が増えている。

担当系統

  • 営業所ごとの担当系統は、出入庫等本数の少ないもの、区間便等は除いた。
  • 営業所名の後に記した括弧内の文字は、配置車両の側面および後面窓ガラスに貼られる所属営業所を示すシールの表記である[14]

現行営業所

  • 井高野営業所(井)※2007年4月1日より南海バスに管理委託
    • 場所…大阪市東淀川区井高野四丁目3番59号
    • 開設年月日…1964年4月1日
    • 担当系統…11・27・37・50・78・83・86・93・95
  • 中津営業所(中)
    • 場所…大阪市北区中津六丁目9番32号
    • 開設年月日…1961年4月1日
    • 担当系統…8・36・38・39・41・42・53・57・58・69・75・92・97
  • 守口営業所(守)
    • 場所…大阪府守口市京阪本通一丁目10番23号
    • 開設年月日…1935年9月4日(1946年3月6日閉鎖、1947年11月16日再開)
    • 担当系統…10・21・31・34・35・45・46
  • 住吉営業所(住)
    • 場所…大阪市住吉区万代東三丁目5番22号
    • 開設年月日…1939年6月1日
    • 担当系統…1・5・6・12・13・18・19・22・24・30・35B(35の区間便)・54AB・62・63・64・65・67・85
  • 住之江営業所(ス)※大阪シティバスに管理委託
    • 場所…大阪市住之江区新北島一丁目2番50号
    • 開設年月日…1962年9月15日
    • 担当系統…2・3・4・9・14・15・16・17・25・29・33・48・49・54D・61AB・73・76・89
  • 鶴町営業所(ツ)※2010年3月28日より当時の大阪運輸振興→現・大阪シティバスに管理委託
    • 場所…大阪市大正区鶴町四丁目11番55号
    • 開設年月日…1967年9月30日
    • 担当系統…55・60・70・70急・71・72・80・87・88・90・91・91急・94・98
  • 酉島営業所(酉)※大阪シティバスに管理委託
    • 場所…大阪市此花区酉島四丁目1番11号
    • 開設年月日…1994年12月17日(春日出営業所から移転)
    • 担当系統…8急(毎年12月の大阪・光の饗宴開催時に運行する臨時系統)・36・43・51・52・53・56・59・60・75・79・81・82・84・88・97・98

廃止営業所

  • 東成営業所(ヒ)
    • 1972年2月1日開設(上本町営業所と今里営業所を統合)、2014年4月1日廃止。
  • 長吉営業所(ナ)
    • 1966年2月25日開設。2013年4月1日廃止。
  • 港営業所(港)
    • 2000年5月20日に九条営業所から移転。2013年4月1日廃止。
  • 古市営業所(古)
    • 1967年4月20日開設。2010年3月28日廃止。
    車種 いすゞ・日野・三菱ふそう・日産ディーゼル・赤バス(もとは日野、木津廃止後いすゞ)
  • 九条営業所(九)
    • 1959年4月21日開設。2000年5月19日に廃止され、港営業所へ移転する。
    車種 三菱ふそう・日野
  • 春日出営業所(春)
    • 1969年10月1日開設、1994年12月16日に廃止され、酉島営業所へ移転する。
    車種 三菱ふそう
  • 住吉営業所阿倍野支所(ア)
    • 1983年3月13日に、旧長居営業所をあべの東操車場に移転し、設置される。
    • 1996年4月1日に、住吉営業所へ統合され、現在では阿倍野東回転場になる。
    車種 日産ディーゼル・日野(中型のみ)
  • 長居営業所(長)
    • 1961年10月11日開設。1980年3月31日営業所閉鎖、住吉営業所長居車庫に。1983年3月13日に住吉営業所阿倍野支所として移転。
    車種 日産ディーゼル・日野(中型のみ)・いすゞ(開設当初)
  • 木津営業所(木)
    • 1948年7月1日開設、1995年3月31日廃止。なんば・西船町・鶴町四丁目発着の路線をメインに担当していた。南海高野線今宮戎駅付近に車庫が存在した。
    車種 日野・いすゞ(加美廃止後)・三菱ふそう(限定車のみ)
  • 生野営業所(生)
    • 1957年9月1日、布施営業所を移転し開設。1981年12月1日に、東成営業所へ統合される。統合以前より東成営業所生野車庫になっていた時期が有った。ロート製薬本社の西隣に当時の車庫が存在していた。生野車庫前のほか、浪花学園前や巽南5丁目発着などの路線も存在した。
    車種 三菱ふそう・いすゞ
  • 東成営業所三ノ瀬支所(三)
    • 1981年4月13日、布施営業所以来となる東大阪市内2番目の営業所、守口営業所を含めると大阪市外3番目の営業所として開設。1987年5月31日支所閉鎖(操車場へ)。東成営業所へ統合され、布施操車場となるが2013年4月1日で廃止。
    車種 三菱ふそう
  • 森之宮営業所(森)
    • 1952年12月20日開設、1979年5月31日閉鎖。
    車種 いすゞ 三菱ふそう(中型のみ)
  • 上本町営業所(上)
    • 1936年10月23日、前身である上本町自動車運輸事務所が開設。1943年4月30日に1回目の廃止。その後再開設され、1972年12月1日、今里営業所と統合で東成営業所に改組。その後も操車場として残っていたが、2013年4月1日で廃止。
    車種 日野
  • 都島分駐所(都)
    車種 いすゞ 守口の支所で市電都島車庫跡地にあった。
  • 梅田営業所(梅)
    • 1940年12月7日、梅田太融寺営業所と大阪乗合自動車梅田営業所を統合。1967年9月29日閉鎖、鶴町に移転。最寄は大阪駅前富国生命前バス停。
    車種 いすゞ
  • 加美営業所(加、東住吉営業所時代は東)
    • 1958年4月1日東住吉営業所開設、1974年7月22日に加美営業所に改称、1980年3月31日営業所廃止、長吉営業所へ統合される。
    車種 いすゞ・三菱ふそう(中型のみ)
  • 布施営業所(布)
    • 1947年12月4日布施市(現・東大阪市)内に開設、1957年9月1日閉鎖、生野に移転。上記の三ノ瀬営業所とは別の場所にあった。
    車種 不明

廃止各営業所の配置車種には一部の例外も存在する(九条・春日出の電気バスはいすゞ)。

運転系統一覧

斜字体太字は循環系統において始発停留所での行先表示となる停留所を表す。各路線の詳細は営業所記事も参照のこと。

系統 起点 主要経由地 終点 備考
1号系統 あべの橋 鉄道病院 - 杭全 - 平野宮町二丁目 - 平野南口 出戸バスターミナル
2号系統 出戸バスターミナル 長吉城山 - 長吉中学校前 長吉長原東三丁目
3号系統 地下鉄住之江公園 西住之江 - 住之江駅筋 - 浜口 - 地下鉄玉出 - 姫松 - 播磨町 - 地下鉄西田辺 - 地下鉄平野 - 平野南口 出戸バスターミナル
4号系統 地下鉄住之江公園 住之江区役所前 - 浜口 - 千躰 - 地下鉄長居 - 湯里六丁目 - 地下鉄喜連瓜破 出戸バスターミナル
5号系統 あべの橋 鉄道病院 - 杭全 - 中野中学校前 - 平野区役所前 - 地下鉄喜連瓜破 - 高野大橋 三宅中
6号系統 あべの橋 美章園 - 杭全 - 今川八丁目 - 中野中学校前 - 湯里六丁目 住道矢田
8号系統 大阪駅前 淀屋橋本町心斎橋筋一丁目 なんば 2012年6月 - 2014年7月までの2年間は夜間のみWILLER EXPRESSとの競合区間だった
なんば 四ツ橋 → 信濃橋 → 肥後橋 大阪駅前
9号系統 出戸バスターミナル 加美南二丁目 - 平野宮町二丁目 - 平野西口 - 地下鉄平野 平野区役所前
10号系統 守口車庫前 地下鉄太子橋今市 - 中宮 - 赤川一丁目 - 地下鉄都島 - 都島区役所前 - 京阪東口 天満橋
11号系統 東淀川区役所前 菅原二丁目 → 東淀川区役所前 → 下新庄 → 東淀川郵便局前 → 下新庄四丁目 → 下新庄駅西口 → 鳩ヶ瀬会館 → 淡路五丁目 → 西淡路五丁目 → 淡路三丁目 新大阪駅東口 旧赤バス系統
新大阪駅東口 東中島一丁目 → 柴島駅淀川キリスト教病院前 → 淡路三丁目 → 淡路五丁目 → 下新庄駅西口 → 下新庄四丁目 → 東淀川郵便局前 → 下新庄 東淀川区役所前
11A号系統 東淀川区役所前 菅原二丁目 → 東淀川区役所前 → 下新庄 → 東淀川郵便局前 → 下新庄四丁目 → 下新庄駅西口 → 鳩ヶ瀬会館 → 淡路五丁目 → 西淡路五丁目 → 淡路三丁目 → 東淀川駅前 新大阪駅東口 旧赤バス系統
12号系統 あべの橋 四天王寺東大門前 - 勝山四丁目 - 生野区役所 - 大池橋 - 中川二丁目 - 地下鉄小路 布施駅前
13号系統 あべの橋 寺田町 - 林寺一丁目 - 舎利寺 - 大池橋 北巽バスターミナル
14号系統 出戸バスターミナル 地下鉄喜連瓜破 - 瓜破中学校前(往路) / 瓜破西(復路) 高野大橋
15号系統 地下鉄住之江公園 住之江区役所前 - 浜口 - 地下鉄玉出 - 地下鉄北加賀屋 - フェリーターミナル駅前 - かもめふ頭 南港南六丁目
15A号系統 地下鉄住之江公園 住之江区役所前 → 浜口 → 地下鉄玉出 → 地下鉄北加賀屋 → フェリーターミナル駅前 → 南港フェリーターミナル → かもめふ頭 南港南六丁目 毎日夕方に運行
16号系統 出戸バスターミナル 長吉小学校前 - 長吉長原西二丁目 瓜破東八丁目 旧赤バス系統
17号系統 コスモスクエア駅前 南港北一丁目 → 見本市会場東口 → 南港中央公園 → 南港税関前南港大橋北詰 ポートタウン東駅前 平日朝夕のみ運行
ポートタウン東駅前 南港中央公園 → 見本市会場東口 → トレードセンター前 コスモスクエア駅前
18号系統 北巽バスターミナル 大池橋 - 生野区役所 - 御幸通 - 鶴橋駅前 - 上本町六丁目 - 上本町一丁目 玉造
19号系統 地下鉄今里 生野中央病院 - 地下鉄北巽 - 地下鉄南巽 - JR平野駅 - 平野宮町二丁目 - 加美 - 加美東三丁目 加美東三丁目北
21号系統 天満橋 片町 - 京橋駅前 - 新喜多大橋 - 極楽橋 - 放出住宅前 地下鉄深江橋
22号系統 あべの橋 あべの橋 - 寺田町 - 桃谷駅前 - 天王寺区役所 - 上本町六丁目 - 鶴橋駅前 - 玉造 - 地下鉄深江橋 諏訪神社前
24号系統 住吉車庫前 千躰 - 地下鉄長居 南長居
25号系統 地下鉄住之江公園 西住之江 - 住之江駅筋 - 浜口 - 地下鉄玉出 - 姫松 - 播磨町 - 府立総合医療センター 住吉車庫前 平日のみ運行
27号系統 井高野車庫前 北江口住宅前 - 地下鉄井高野 相川駅前
29号系統 地下鉄住之江公園 北加賀屋 - 南津守 - 鶴見橋通 - 芦原橋駅前 - 地下鉄桜川 - JR難波駅前 なんば
30号系統 あべの橋 寺田町 - 林寺一丁目 - 杭全 - 地下鉄南巽 - 加美正覚寺 - JR平野駅 - 平野宮町二丁目 - 平野南口 - 地下鉄平野 平野区役所前
31号系統 花博記念公園北口 緑三丁目 - 緑一丁目 - 新森公園前 - 古市二丁目 - 地下鉄蒲生四丁目 - 京橋北口 - 片町 天満橋
33号系統 出戸バスターミナル 地下鉄出戸 - 長吉高校前 長吉川辺四丁目
34号系統 守口車庫前 地下鉄太子橋今市 - 中宮 - 城北公園前 - 大東町 - 毛馬橋 - 天神橋八丁目 - 地下鉄中津 - 済生会病院前 大阪駅前
35号系統 守口車庫前 地下鉄太子橋今市 - 千林 - 城東区役所前 - 地下鉄蒲生四丁目 - 鴫野駅前 - 地下鉄緑橋 - 地下鉄今里 - 中川西公園前 - 大池橋 杭全
36号系統 大阪駅前 京橋北口 - 地下鉄蒲生四丁目 - 地下鉄横堤 地下鉄門真南
37号系統 井高野車庫前 瑞光二丁目 - 天神橋六丁目 - 扇町 大阪駅前
38号系統 野田阪神前 野里 - 御幣島駅 - 竹島二丁目 竹島三丁目
39号系統 野田阪神前 福島西通 - 十三 新大阪駅北口
41号系統 大阪駅前 大淀南一丁目 - 十三 - 東中島一丁目 - 新大阪駅東口 - 北中島小学校前 榎木橋
41C号系統 中津六丁目 大淀南一丁目 大阪駅前
42号系統 大阪駅前 十三 - 御幣島駅 - 出来島駅前 - 中島公園 中島二丁目 平日・土曜日のみ運行
42A号系統 大阪駅前 十三 - 御幣島駅 - 出来島駅前 中島公園
43号系統 酉島車庫前 此花区役所 - 福町 - 野里 - 十三 大阪駅前
45号系統 総合医療センター前 地下鉄野江内代 - 緑四丁目 - 鶴見区役所前 諸口
46号系統 天満橋 城見一丁目 - 今津中三丁目 - 鶴見区役所前 焼野
48号系統 地下鉄住之江公園 住吉市民病院前 - 地下鉄花園町 - 今池駅前 あべの橋
49号系統 地下鉄住之江公園 泉一丁目 → 平林駅前住之江郵便局前 地下鉄住之江公園 循環系統
50号系統 井高野車庫前 江口橋 - 瑞光二丁目 上新庄駅前
51号系統 天保山 市岡 - 夕凪 - 福栄橋 - 弁天町駅前 - 玉船橋 - 大正橋 ドーム前千代崎 98号系統と連続運行
51A号系統 天保山 市岡 - 夕凪 - 福栄橋 弁天町駅前
52号系統 あべの橋 今池駅前 - 長橋二丁目 - 幸町一丁目 なんば
53号系統 大阪駅前 渡辺橋 - 堂島大橋 船津橋
54A号系統 住吉車庫前 千躰 → 地下鉄あびこ鷹合団地前東住吉区役所前 住吉車庫前 循環系統
54B号系統 住吉車庫前 東住吉区役所前 → 鷹合団地前 → 地下鉄あびこ → 千躰 住吉車庫前 循環系統
54D号系統 住吉車庫前 播磨町三丁目 → 東住吉区役所前 → 鷹合団地前 → 地下鉄あびこ → 千躰 住吉車庫前 循環系統
55号系統 鶴町四丁目 大浪橋 - あみだ池 - 土佐堀二丁目 大阪駅前
56号系統 酉島車庫前 春日出 - 西九条 - 福島西通 大阪駅前
57号系統 京橋駅前 都島区役所前 - 地下鉄都島 毛馬中央公園
58号系統 野田阪神前 上海老江 - 済生会病院前 大阪駅前
59号系統 北港ヨットハーバー 酉島住宅前 - 伝法 - 野田阪神前 - 鷺洲 大阪駅前
59A号系統 酉島車庫前 伝法 - 野田阪神前 - 鷺洲 大阪駅前
60号系統 天保山 地下鉄朝潮橋 - 境川 - 大正橋 なんば
61A号系統 出戸バスターミナル 六反西口 → 長吉六反 → 長吉出戸住宅前 出戸バスターミナル 循環系統
61B号系統 出戸バスターミナル 中出戸 → 長吉六反 → 六反西口 出戸バスターミナル 循環系統
62号系統 住吉車庫前 播磨町 - あべの橋 - 上本町六丁目 - 大手前 - 天満橋 - 淀屋橋 大阪駅前
62A号系統 住吉車庫前 播磨町 - あべの橋 上本町六丁目南
62B号系統 あべの橋 天王寺警察署前 - 上本町八丁目 上本町六丁目南
63号系統 あべの橋 王子町 - 播磨町 - 住吉車庫前 - 千躰 - 住吉区役所区民センター - 地下鉄あびこ 浅香
64号系統 あべの橋 松虫 - 王子町 - 播磨町 - 住吉車庫前 - 千躰 おりおの橋
65号系統 府立総合医療センター 我孫子道 - おりおの橋 - 杉本町駅前 - 市立大学前 - 地下鉄あびこ - 苅田(往路) / 苅田小学校前(復路) 矢田行基大橋
67号系統 住吉車庫前 播磨町 - 王子町 あべの橋
69号系統 大阪駅前 十三 - 十三市民病院 - 西三国小学校 榎木橋
70号系統 西船町 大運橋通 - 大正区役所前 - 大正橋 ドーム前千代崎 平日朝夕は急行運転あり
71号系統 鶴町四丁目 大正区役所前 - 大正橋 - 地下鉄桜川 なんば
72号系統 鶴町四丁目 鶴町三丁目 - (なみはや大橋) - 第一突堤前 天保山
73号系統 なんば 上本町六丁目 - 勝山四丁目 - 大池橋 - 杭全 - 地下鉄平野 - 平野南口 - 平野スポーツセンター 出戸バスターミナル
75号系統 大阪駅前 土佐堀一丁目 - 西大橋 - 幸町一丁目 なんば
76号系統 地下鉄住之江公園 南津守 - 大正区役所前 - 大正橋 ドーム前千代崎
78号系統 守口車庫前 旭区役所 - 高殿二丁目 - 都島区役所前 大阪駅前
79号系統 西九条 島屋 - 安治川口駅前 - 桜島駅前 桜島三丁目
80号系統 鶴町四丁目 大運橋通 - 大正区役所前 - 中開三丁目 あべの橋
81号系統 舞洲スポーツアイランド 北港一丁目 - 春日出 西九条
82号系統 西九条 伝法一丁目 - 高見二丁目 高見一丁目
83号系統 花博記念公園北口 新森七丁目(往路) / 緑三丁目(復路) - 旭警察署 - 天神橋五丁目 大阪駅前
84号系統 なんば 四ツ橋 - 地下鉄西長堀 - 本田一丁目 - 弁天町駅前 - 三先 八幡屋三丁目
84A号系統 なんば 四ツ橋 - 地下鉄西長堀 - 本田一丁目 弁天町駅前
85号系統 杭全 大池橋 - 地下鉄今里 - 玉造 なんば
86号系統 上新庄駅前 地下鉄今福鶴見 - 地下鉄深江橋 - 地下鉄新深江 布施駅前
87号系統 鶴町四丁目 新千歳 - 大正橋 - 地下鉄桜川 なんば
88号系統 大阪駅前 肥後橋 - 境川 - 地下鉄朝潮橋 天保山
89号系統 地下鉄住之江公園 松屋 - 三宝 堺駅西口
90号系統 鶴町四丁目 大正橋 - 松島公園前 - 地下鉄玉川 野田阪神前
91号系統 鶴町四丁目 大運橋通 - 大正区役所前 - 大正橋 ドーム前千代崎 平日朝夕は急行運転あり
92号系統 福町 佃六丁目 - 御幣島駅 - 十三 大阪駅前
93号系統 井高野車庫前 東淀川区役所前 - 長柄橋北詰 - 十三 大阪駅前
94号系統 鶴町四丁目 小林公園前 - 千島団地前 - 大正橋 ドーム前千代崎
95号系統 豊里団地前 豊新四丁目 上新庄駅前
97号系統 大阪駅前 十三 - 三津屋 加島駅前
98号系統 ドーム前千代崎 大正橋 - 新千歳 大正区役所前

車両

大型・中型は国産4車種(いすゞ自動車日野自動車三菱ふそうUDトラックス(旧:日産ディーゼル)製)が入り、かつては営業所毎に車種もほぼ統一されていた。また、西日本車体工業(西工、NSK)のボディを架装した車両も多く存在し、営業所によっては、西工架装車で統一した営業所も存在した(守口、春日出→酉島など)。しかし、2002年の路線再編や大阪運輸振興への委託などで車両が転属するなどしたため、統一性は崩れてきている。また、購入車種もバス製造メーカーの業界再編や入札方法の変更などもあって年度ごとに変わるようになり、その傾向が強くなった。いすゞ・エルガや同型の日野・ブルーリボンIIジェイ・バス統合車種)、日産ディーゼル・スペースランナーRA(およびそのOEMである、三菱ふそう・エアロスター-S)の導入が特に目立っている。また、AT車の導入にも積極的で、近年投入の車両についてはMT車の設定しかない車種を除き、全車両がATを採用している。行先表示機(方向幕)については幕式の車両が多数を占めているが、2006年投入の一部車両からLED式が採用され、2008年以降投入の車両は全車LED式が採用されている。ただし、2010年現在で、幕式からLED式に改造された車両は存在していない。バスチャイムは、1991年度投入の車両より、従来のブザータイプ[15]を改め、「ウェストミンスターの鐘」のメロディチャイムを採用している。2012年以降に導入の三菱ふそう・エアロスターのみチャイムを改め、2打音タイプ+音声案内を含んだものとなっている(日野・ブルーリボンシティハイブリッドや赤バスから転用した日野・ポンチョは従来どおり「ウェストミンスターの鐘」のメロディチャイムが使用されている。また、エアロスターでも「ウェストミンスターの鐘」を継続使用している車輛もある)。

また、1991年度に導入された車両より、エアサスペンションを用いた車両に切り替えられ、順次リーフサスペンションの車両を置き換えていった(2002年に終了)。なお、大型短尺車や中型長尺車については、現在導入はされていない。

最終便については、幕式車両については赤色のランプを点灯(終車灯)、LED式については行先標示の後に「終」マークを表示する(側面については系統番号の右横に)。

また、赤バスについては、小型ノンステップバスオムニノーバ・マルチライダーが導入されたが、2004年度購入の車両については、メルセデス・ベンツT1Nとなり、車内の半分はワンステップと後退した。なお、2012年4月からは、従来の車輛に加え、日野・ポンチョが導入された[16]。この車両は2013年の赤バス廃止後は塗装を変更して一般路線バスに使われている。

1996年式の車両。前面にフォグランプがないのがわかる

ワンマンカーの場合、1997年にノンステップバスが導入されるまで、一部の例外(ビジネスバスなど)を除き、全て前―後扉方式に統一されていた。その他に、大阪市営バスの車両には特徴が多く見られた。客席については1990年から2000年ごろまでバケットシートが採用され、座席配置も横向きを取り入れるなど工夫がなされていた。また通常フロントバンパー両端に設置されているフォグランプが大阪市営バスでは省略されているのも特徴であった(1970年代までの車両にはフォグランプがあった)。外観では左後輪に巻き込み防止用のカバーを付けている。同様のものは近鉄バスや奈良交通高槻市交通部等でも見られる。また、料金収納機(運賃箱)の自動計数機能や音声合成放送装置などはいち早く導入したほか、低公害車の導入にも積極的である。

2012年(平成24年)4月1日に、保有しているバス全車がノンステップバスになった[17]

大阪市営バスでは2000年以降、関西地区が使用車種規制特定地域に指定されたなどから、おおむね12年以内で更新している。そのため同バスで役目を終えた車両は全国の地方事業者に譲渡されて引き続き活躍しているほか、東日本大震災の支援活動として2010年度に廃車となった車両が仙台市交通局岩手県北自動車に無償譲渡されたほか[18]釜石市へも無料循環バス用として守口営業所所属の2台が無償譲渡されている[19]。また、ミャンマーなど日本国外へも輸出されている。

局番について

大阪市営バスの車両には、1両ごとに局番と呼ばれる番号が付与されている。

一般乗合車の局番

2桁の数字と4桁の数字との6桁で構成され、上2桁と下4桁の間に「-」(ハイフン)が付けられている。

  • 上2桁の1桁目はメーカー、2桁目は導入年式の西暦一位を表す。
  • 年式の西暦十位が偶数の場合は1桁目が奇数、西暦十位が奇数の場合は1桁目が偶数となっている。
  • 下4桁はナンバープレート(登録番号)の一連指定番号。
  • 登録番号が3桁以下の場合、4桁標記で表示されていない桁に関しては局番を「0」として扱う。
  • 【例1】2005年三菱ふそう製で、ナンバープレートの番号が「12-34」の車両の場合、局番は「55-1234」となる。
  • 【例2】2010年いすゞ自動車製で、ナンバープレートの番号が「46-49」の車両の場合、局番は「20-4649」となる。
  • 【例3】2006年日野自動車製で、ナンバープレートの番号が「・777」の車両の場合、局番は「36-0777」となる。

このような付番体系であるため20年に1度同じ局番を持つ車両が登場する可能性があるが、上記の通り現在では新造後12年程度で更新されるので2両の車が同時に同じ局番を持つ可能性はほぼない。

一般乗合車以外の局番

2桁の数字と4桁の数字との6桁で構成され、上2桁と下4桁の間に「-」(ハイフン)が付けられている。

  • 上2桁の1桁目は用途、2桁目は導入年式の西暦一位を表す。
  • 上1桁目は一般乗合車と異なり、製造メーカーによって変化しない。
    • 9:貸切車・特定車
    • 0:小型車(赤バス)
  • 下4桁は一般乗合車と同様にナンバープレートの番号。
  • 【例4】1996年製の特定車で、ナンバープレートの番号が「・・55」の車両の場合、局番は「96-0055」となる。
  • 【例5】2001年製の赤バスで、ナンバープレートの番号が「・101」の車両の場合、局番は「01-0101」となる。

ナンバープレートについて

  • 守口営業所以外の営業所は全て大阪市内に所在するので、それらの営業所に所属する車両は「なにわ」ナンバーとなる(なにわ22あ・なにわ200か)。
  • 守口営業所は守口市に所在するので、守口営業所に所属する車両は「大阪」ナンバーとなる(大阪22あ・大阪200か)。
    • 守口営業所と他営業所相互間の転属によりナンバープレートが変わる場合、局番を維持する(局番の下4桁はナンバープレートの番号で決まる)ため、希望番号制度を利用する(大阪230◎・なにわ230◎、◎:あいうえかきくけこを)。
    • 1983年に大阪陸運事務所なにわ支所(現在のなにわ自動車検査登録事務所)が開設されたことにより守口営業所以外はなにわナンバーとなったが、それ以前は全営業所大阪ナンバーであった。

バスターミナル

現存するもの
廃止したもの

大阪市営バス独特の装備

大阪市営バスでは、業界に先駆けて各種の新装備や新機構を取り入れている。現在全国のバス会社で一般的に採用されている機器類も、大阪市営バスが先鞭を切ったものが少なくない。

  • 音声合成式車内放送
    クラリオンと交通局の共同開発で、大阪市バスが日本初の導入事例。機器更新が行われ、現在はタッチパネル付LCD式設定機が採用されている。
  • バスロケーションシステム
    現在は業務用無線を使用したものに更新されている。かつては、これに連動し、バス運転席そばにある表示灯に「待機」「発車」などの運行指示が表示されていたが、現在は使用されていない。業務用無線は、運行指令との音声による緊急連絡も可能である。
  • 運転士カードリーダー
    運転士カード(磁気式)を差し込むことにより、誰がどこでバスを運行しているかがわかる仕組みである。運転士氏名票を兼ねていたが、現在はこれとは別に大型の氏名プレートを差し込んでいる。
  • 常時記録型ドライブレコーダー
    車外(フロントガラスのセンターミラー付近)と、車内(前側扉上部)にカメラを設置。ハードディスク搭載の専用装置で常時動画と音声、デジタルタコグラフデータが記録されている。順次設置が進んでおり、将来的には全車両に装備する予定であるとしている。[22]

脚注

  1. ^ かつては守口車庫前を超えて同市内の八番まで乗り入れていた時期もあった。
  2. ^ この他、36号系統が安田 - 茨田東小学校前の一部区間で大東市を、9号系統と61A-B号系統が一部区間で八尾市を通っているが、両市内には停留所は設置されていない。ただしかつては安田から鴻池新田を経て住道駅前までの路線(現在の近鉄バス稲田営業所の系統である11番に相当)とJR平野駅前から近鉄八尾駅前までの路線が設定されていた。
  3. ^ バスラマ・インターナショナルNo.137 P.10 2013年4月25日発行
  4. ^ 最盛期の1966年度には1886台を保有していたが地下鉄の開業や路線の再編で車両数は削減が続けられた。特に2013年度は赤バスの廃止と2営業所の閉鎖もあり、2012年度末の663台から100台以上も削減した(台数についてはバスラマスペシャル6「大阪市営バスの本」P.97 1997年およびバスラマインターナショナルNo.137 P.10参照)。
  5. ^ 府市統合本部 改革の基本方針決定 地下鉄、バスの民営化など3カ月内に工程表 - 産経MSN 2012年6月19日20:19(JST)
  6. ^ 大阪府市統合本部:1万人を非公務員化 年200億円経費削減 中之島図書館は廃止 - 毎日新聞大阪本社朝刊2012年6月20日
  7. ^ 大阪市営バス44路線 廃止方針一転存続へ 公募間に合わず - 産経MSN 2012年9月20日12:26(JST)
  8. ^ 【報道発表資料】赤バスの廃止について - 大阪市ホームページ2012年9月24日
  9. ^ 2012年度で廃止となった赤バスは1乗車大人1人100円、小児1人50円。
  10. ^ ただし、ゾーンバス乗継ぎでは幹線系統と支線系統間(特系統については幹線区間と支線、支線区間と幹線での間)のみでの乗継ぎのみが可能だったのに対し、2005年12月1日以降は全ての路線および停留所での乗継ぎで可能となっている。
  11. ^ ただし、以前は市外の堺東駅へ乗り入れる路線などで整理券方式による区間制運賃を実施していたことがあった。
  12. ^ 市営バス営業所閉所に関するお知らせ - 大阪市交通局 2012年10月15日
  13. ^ ただし、方向幕は営業所別に分けられていた関係上、本来入ることのあまりない営業所の車両には方向幕に系統番号や行先の表示が用意されていないものもあったが、この場合はいずれか片方、または両方の方向幕を無表示としていたか、あるいは「臨時」を表示して対処していた(ただし、行先表示は大阪市営バスの主要5拠点であった大阪駅前、今里、なんば、あべの橋、上本町六丁目の表示に限り、全営業所の全車両に用意されていた)。その関係で最初期(総合操車制末期)のバスロケーションシステムの停留所での接近表示には「臨時」が用意されていた。
  14. ^ これは西鉄バスと同じ方法である。
  15. ^ 閉扉時には閉まり終わるまで鳴り続ける方式。この他には国際興業バス京阪バスなどでも採用されていた。
  16. ^ 平成24年4月1日(日)から赤バス路線で新型車両を一部運行します大阪市交通局ホームページ
  17. ^ 平成24年4月1日(日)から市バスは全車ノンステップバスで運行します大阪市交通局ホームページ
  18. ^ 仙台市交通局並びに岩手県北自動車株式会社への市バス車両の譲渡について大阪市交通局 2011年8月8日
  19. ^ 釜石市へのバス車両の譲渡について大阪市交通局 2011年4月15日
  20. ^ 三菱ふそうトラック・バス。交通局では単に三菱と略す表記がみられる(『大阪トラフィック・ログ』 大阪市交通局監修・交通サービス発行 2010年)
  21. ^ 日産ディーゼル(現:UDトラックス)。交通局では単に日産と略す表記がみられる(『大阪トラフィック・ログ』 大阪市交通局監修・交通サービス発行 2010年)。
  22. ^ 『「常時記録型ドライブレコーダー」の運用を開始します』大阪市交通局ホームページ

関連項目

外部リンク