神戸高速鉄道

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神戸高速鉄道株式会社
KOBE Rapid Transit Railway Company, Limited
種類 株式会社
略称 神戸高速、高速
本社所在地 日本の旗 日本
〒650-0015
兵庫県神戸市中央区多聞通三丁目3番9号
設立 1958年10月2日
業種 陸運業
事業内容 旅客鉄道事業(第三種鉄道事業) 他
代表者 代表取締役社長 嶋井敬司
資本金 20億円(2007年7月現在)
従業員数 142人(2007年7月現在)
主要株主 神戸市 25%
阪急阪神ホールディングス 15%
阪急電鉄 9.95%
阪神電気鉄道 9.95%
山陽電気鉄道 12.2%
神戸電鉄 7.9%
主要子会社 神戸高速興業株式会社
株式会社神戸高速サービス
外部リンク http://www.kobe-kousoku.jp/
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神戸高速唯一の地上区間から地下へ入る阪急三宮 - 花隈にて 左側はJR元町駅
神戸高速線に乗り入れる山陽5000系阪神8000系

神戸高速鉄道株式会社(こうべこうそくてつどう)は、神戸市内にターミナルを持つ阪急電鉄阪神電気鉄道山陽電気鉄道神戸電鉄の路線を接続するための線路のみを所有する第三セクター鉄道会社準大手私鉄に分類される。

スルッとKANSAIでカードに印字される符号はKKである。

子会社に株式会社神戸高速サービスと神戸高速興業株式会社がある。

目次

[編集] 概要

神戸市が40%、乗り入れ4社(阪急・阪神・山陽・神鉄)が合計40%出資する第三セクターの鉄道会社として設立された。乗り入れ4社の中で優劣が生じないよう、特に東西線に乗り入れる阪急・阪神・山陽の3社については10.7%の株式保有でそろえられていたが、2006年10月1日付の阪急・阪神経営統合阪急阪神ホールディングス(阪急阪神HD)が実質21.4%(完全子会社となった阪神電気鉄道が保有する10.7%と、阪急阪神HD自らが保有する10.7%)を握るようになり、20%を超えたことで持分法が適用され、阪急阪神東宝グループの企業として位置づけされるようになった。その後、阪急阪神HD、阪急電鉄、阪神電気鉄道、山陽電気鉄道の4社間で保有率を調整し阪急阪神HDの持分法適用会社から外れるとともに阪急阪神東宝グループからも外れたが、2008年に(2006年の阪急・阪神経営統合を契機として)神戸市が阪急阪神HDに株式15%を売却することを表明[1]2009年4月1日付で売却は実施され、阪急阪神HD傘下の阪急電鉄・阪神電気鉄道が保有する株式(間接保有分)も含めて、筆頭株主となり、神戸高速鉄道は子会社ともども、阪急阪神HDグループになった。

ただし、阪急・阪神経営統合以前から、スルッとKANSAI導入時に阪急の「ラガールカード」が採用されるなど、まったく優劣が生じていないとも言えない。加えて、山陽電気鉄道の筆頭株主が阪神電気鉄道であること、神戸電鉄が阪急阪神HDグループの企業であることも考慮すれば、乗り入れ4社はすべて、阪急阪神HDの影響を受けていることになる。

車籍をもった自社保有車両はなく、また乗務員もいないため、阪急・阪神・山陽・神鉄各社の車両を乗務員共々そのまま乗り入れさせている。線路だけを保有するという鉄道会社は、当時としては珍しいスタイルであった。なお、社名における「高速鉄道」の意味は、都市交通において市内電車(路面電車)と比較しこれを代替するものとして都市高速鉄道という概念があり、神戸市電を代替する役割をも担っていたが故の名称となっている(神戸市の第三セクター会社となったゆえんである)。

今日、神戸高速鉄道と比較されることが多い神戸市営地下鉄山手線だが、当時具体化した計画はなく、また当時の国鉄山陽本線(現:JR神戸線神戸駅以西)は長距離輸送の色が強い路線であり、神戸市内輸送においては今ほどの存在感を示せていなかったので、当路線の必要性は非常に高いものであった。

阪神・淡路大震災以降は、経営的な観点から、北神急行電鉄から鉄道施設を譲り受けたり、大規模な改良工事を行う関連鉄道会社の鉄道駅を譲り受け[2]たりしている。特に後者の場合は、国土交通省から改良工事費用の補助(鉄道駅総合改善事業費補助や幹線鉄道等活性化事業費補助)を受けられるようにするねらいがある。その動きは神戸市外の阪神尼崎駅にも及んでいる。

地方公共団体である神戸市が神戸高速鉄道の発行済み株式の4割を保有していた時代には、その神戸市の部局である神戸市交通局が神戸高速鉄道の全区間において競合する神戸市営地下鉄を経営しているなかで、神戸高速鉄道自体が大きく変化するのは難しい状況であった。乗り入れ4社の提供するダイヤによる収益拡大や、バリアフリー化にあわせて駅の改良工事を行うことで補助金を有効活用したサービス改善(具体的には、オストメイト対応トイレの設置にあわせてトイレ全体のリニューアルを行うことができた高速神戸駅)など、工夫ある取り組みをみせていた。株式譲渡の結果、阪急阪神HDに経営に移った今後、従業員の雇用維持を図りつつ利便性や収益性の向上を図るものとみられている。

2010年10月1日より運営体制が変更され、神戸高速鉄道が担ってきた自社線内の列車運行や駅舎、付随する施設の管理業務を第二種鉄道事業許可の区分(阪神=西代駅 - 元町駅間、阪急=新開地駅 - 阪急三宮駅間、神鉄=湊川駅 - 新開地駅間)に従って、それぞれ実施することになった。なお、2社以上が共同使用する駅(新開地駅および高速神戸駅)については、阪神電鉄が駅業務を行い、第二種事業許可が重複する新開地 - 高速神戸間については、施設の管理などを阪神電鉄が行う。

詳細には、東西線のうち阪神元町駅 - 西代駅間の列車運行管理業務が阪神電鉄へ、阪急三宮駅 - 新開地駅間の列車運行管理業務が阪急電鉄へ移管された(ただし、阪急電鉄は高速神戸駅 - 新開地駅間の列車運行管理業務を阪神電鉄に委託)。南北線(新開地駅 - 湊川駅間)の列車運行管理業務は従来同様神鉄が行う。また、駅運営管理については、西元町駅 - 高速長田駅間各駅の業務が阪神電鉄へ、花隈駅の業務が阪急電鉄へそれぞれ移管された。

ただし、神戸高速鉄道の従業員については、そのほとんどが同日付でHRS(阪急レールウェイサービス)へ転籍となり、阪神および阪急に移管される列車運行・駅運営などの管理業務は、実質的にはHRSが両社から受託する形で引き継いでいるので、神戸高速鉄道の旧従業員は従前同様の業務に従事している。

また、これに合わせて、利便性向上策の第一弾として4種類の割引乗車券の発売を開始するとともに、駅係員の制服を阪神電鉄の制服に準じたものに変更し、駅名看板については「西元町」「高速神戸」「新開地(東西線)」「大開」「高速長田」は阪神電鉄各駅と共通デザインに、「花隈」は阪急電鉄各駅と共通デザインにそれぞれ変更された[3]

[編集] 歴史

神戸市には京阪神急行電鉄(阪急)、阪神電気鉄道(阪神)、山陽電気鉄道(山陽)、神戸電気鉄道(神鉄)の私鉄4社(社名はいずれも当時のもの)が戦前より乗り入れを行っていたが、それぞれの会社は神戸駅(三宮)、元町駅電鉄兵庫駅湊川駅と別個の位置にターミナル駅を設けており、各社線間の連絡は事実上神戸市電に頼るという状態が続いていた。

このうち、阪神は1934年に三宮から元町を経て湊川に至る路線免許を取得しており、また山陽も明石から別線で湊川に至る路線計画を立てていて、完成すれば神鉄を含む3社が同地において連絡することが可能になるはずであったが、資材と予算の問題、それに戦時体制の中で阪神の三宮 - 元町間をのぞく建設は頓挫した。

戦後、1950年代に復興計画の中で市電の代替を兼ね、この4社を連絡させる地下線の敷設計画が持ち上がった。これが具体化するのは1950年代であり、1958年に神戸高速鉄道の設立へとつながった。なお同社の設立に伴い、計画頓挫後も上記の免許を保有していた阪神・山陽はそれを失効させ、代わりに阪急と神鉄を含む4社は同社の路線へ乗り入れることが決められた。

このうち山陽に関しては電鉄兵庫駅 - 長田駅間に併用軌道が残存していたこともあり、西代以東を廃線として、そこから地下の神戸高速鉄道線へ乗り入れを行うことになった。また阪神は湊川延伸計画を鑑み、元町を通過駅構造にしていたためそのまま乗り入れ工事をすることができたが、阪急と神鉄は頭端式ホームを採用していたため、前者では駅の貫通構造化、後者では線路切り替えによる地上駅(トンネル内)から地下駅への移設工事が行われた。

また、軌間が他社と異なっていて当初より神戸高速以外への乗り入れをする予定が無かった神鉄はともかく、阪急・阪神・山陽の三社は神戸高速を介して相互直通運転を実施することになっていたが、山陽電気鉄道が戦後まもなく直流600Vから1500Vへ昇圧工事を実施したのに対し、阪急と阪神は戦後もしばらく直流600V電化のままとなっていた。そのため、当初は東西線の高速神戸駅 - 新開地駅間に1500V・600Vのつなぎ目であるデッドセクションを設置し、複電圧車のみが直通をする案が検討されていたが、最終的には阪急・阪神が1500Vへの昇圧を実施することで決着した。阪急は1967年10月8日、阪神は同年11月12日にそれを実施している。

[編集] 年表

  • 1958年(昭和33年)10月2日 神戸高速鉄道を設立。
  • 1968年(昭和43年)4月7日 東西線南北線が開業。阪急電鉄阪神電鉄山陽電鉄が東西線への乗り入れを通じて相互直通運転開始。神戸電鉄が南北線に乗り入れ開始。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 鉄道事業法施行。同法附則第3条第6 - 10項の経過規定に基づき「従前の例」のまま営業を継続。
  • 1988年(昭和63年)4月1日 第三種鉄道事業営業開始。阪急電鉄・阪神電鉄・山陽電鉄・神戸電鉄が第二種鉄道事業営業開始。ただし阪急電鉄・阪神電鉄・山陽電鉄・神戸電鉄が駅業務を神戸高速鉄道に委託する手続きを取ったため、実質的には営業形態の変化はなし。
  • 1999年(平成11年)10月1日 スルッとKANSAIフェアライドシステムを導入。
  • 2002年(平成14年)4月1日 北神急行電鉄から北神線の鉄道施設を譲り受け、同線の第三種鉄道事業者となる。
  • 2006年(平成18年)7月1日 山陽電鉄、神戸新交通と共にPiTaPaを導入(KOBE PiTaPaカードを共同で発行)。
  • 2009年(平成21年)4月1日 神戸市が保有株式の一部を阪急阪神ホールディングス (HD) に売却し、HD子会社(阪急電鉄、阪神電気鉄道)保有分も含めて神戸高速鉄道は子会社とともにHD傘下の第三セクターになる。代表職が神戸市職員関係者から阪神電気鉄道出身の藤原崇起に交代。
  • 2010年(平成22年)10月1日 阪急電鉄が新開地駅 - 西代駅間、山陽電鉄が神戸高速線全線の第二種鉄道事業を廃止[4]。同時に運営体制を変更し、神戸高速鉄道が担ってきた東西線の列車運行や駅舎、付随する施設の管理業務を第二種鉄道事業許可の区分に従って各社に移管。駅等で案内するPiTaPaのブランドを、KOBE PiTaPaから、阪急阪神グループのSTACIAに変更。
  • 2011年(平成23年)4月1日 藤原崇起の阪神電気鉄道社長就任に伴い、代表職が同じく阪神出身の嶋井敬司に交代。

[編集] 路線

路線図
赤色・茶色・青色の区間が神戸高速線

[編集] 施設を保有する駅


[編集] 運賃

大人普通旅客運賃(小児は半額・10円未満切り上げ)。2004年12月1日現在。

東西線・南北線
(阪急)三宮
120 花隈
150 ★ 150 ★ (阪神)三宮
150 ★ 120 ★ 120 (阪神)元町
120 ★ 120 ★ 120 120 西元町
120 120 120 120 120 高速神戸
120 120 120 120 120 120 新開地
150 120 150 120 120 120 120 (神鉄)湊川
150 120 150 150 120 120 120 120 大開
150 150 150 150 150 120 120 120 120 高速長田
150 150 150 150 150 150 120 120 120 120 (山陽)西代

★印は阪神三宮・阪神元町・西元町・阪急三宮・花隈の各駅での運賃表には表記されていない区間

阪神本線と神戸高速線の境界は元町駅であるが、連絡運賃は阪神三宮駅を境にして両線の運賃を合算する。

神戸高速線内のみの利用であれば安価であるが、他線から連続して利用することを考えれば割高になってしまう欠点がある。それを回避するため、一般的な乗継割引や、神戸市内相互間移動を考慮した神戸市内割引、また神鉄から阪急・阪神へ乗り継ぐ際の運賃高騰回避のための湊川特区といった各種割引制度を導入している。

しかし、運賃が上昇している一方で割引額は開業当初から大きな変更がなく、今では割引を実感しにくくなっていることも指摘されている経緯から、阪急阪神ホールディングスは、神戸市保有の株式取得後に運賃引き下げをすることを検討している[5]

[編集] 阪神なんば線方面の連絡乗車券

阪神なんば線方面の連絡乗車券については、大阪難波駅までの延伸当初は西九条駅までの既存区間しか購入できなかったが、その後、高速長田駅および大開駅には2009年の改札口増設時に新規開業区間対応のタッチパネル式券売機が設置され、さらに新開地駅・高速神戸駅・西元町駅の券売機のうち各駅1台ずつが後からタッチパネル式に交換されたため、2010年10月現在は元々阪神連絡乗車券を発売していない花隈駅を除く全駅にて大阪難波駅までの連絡乗車券を発券できる。しかし、大阪難波駅から先の近鉄線方面への連絡乗車券の発売はなされていないため、神戸高速線内各駅から大阪難波駅経由で近鉄線の駅へ向かう場合、大阪難波駅までの乗車券を購入の上、不足運賃を近鉄車内または降車駅で精算する。

[編集] その他

南北線新開地駅コンコース 左端が「高速そば」

神戸高速鉄道の子会社が経営する飲食店が3つある。高速そばは神戸高速興業、喫茶ラピッドと喫茶モネは神戸高速サービスの経営である。

神戸高速鉄道は、設立の主目的こそ私鉄4社の連絡であったが、市電の高速鉄道への置き換えも兼ねており、東西線は兵庫駅前 - 神戸駅前間の置き換え(山陽電気鉄道の併用軌道区間代替も含め)、南北線は新開地 - 湊川公園間の置き換えという面もあり、神戸市が経営に積極的に関与する理由となっていた。ちなみに市営地下鉄山手線は市電上沢線・山手線・石屋川線(一部区間)の置き換え、市営地下鉄海岸線は市電板宿線・高松線・栄町線の置き換えという扱いになっている。

[編集] 脚注

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  1. ^ 残る25%は公共性の担保など(特に、阪神・山陽の駅改良事業や北神急行電鉄の経営において、上下分離方式による「鉄道駅総合改善事業費補助」「幹線鉄道等活性化事業費補助」の適用を継続すること)を目的に、引き続き神戸市が保有する。
  2. ^ 記者発表資料「阪神電鉄 岩屋駅の改良工事を行います」 神戸市都市計画局 1999年8月20日(Internet Archive)
    上記資料によれば「完成した駅施設は神戸高速鉄道の所有となり、阪神電鉄は駅施設を賃借する」とある。
    山陽電鉄 舞子公園駅の橋上駅舎が完成」山陽電気鉄道 2001年9月14日
    上記資料に「工事は神戸高速鉄道の委託を受けて山陽電気鉄道が行う」の表現が見られる。
    阪神電鉄 春日野道駅の改良工事に11月6日着手」 阪神電気鉄道・神戸高速鉄道 2001年10月25日
    上記資料に「改良工事は、神戸高速鉄道が事業主体となり実施するもので、工事の施行は神戸高速鉄道から委託を受け、阪神電気鉄道が行う」という記述が見られる。
  3. ^ 2010年10月1日(金)、神戸高速線が新たに生まれ変わります!新体制による運営開始にあわせて、お得な乗車券を発売し、制服・駅名看板をリニューアルします。 (PDF) - 阪急阪神ホールディングス、2010年9月13日。
  4. ^ 神戸高速線における鉄道事業許可変更日の決定について (PDF) - 阪急阪神ホールディングス、2010年7月16日。
  5. ^運賃引き下げに意欲 阪急阪神、神戸高速の経営権取得へ』 産経新聞 2009年2月20日

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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