なにわ筋線

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なにわ筋線(なにわすじせん)とは、大阪府大阪市淀川区西日本旅客鉄道(JR西日本)新大阪駅から浪速区のJR西日本JR難波駅南海電気鉄道(南海)汐見橋駅および難波駅を結ぶ計画の鉄道路線である。計画路線の延長は合計10.2kmで、大阪市を南北に縦貫する路線として計画されている。

目次

[編集] 概要

計画構想は1980年代からあり[1]2004年の近畿地方交通審議会答申第8号「中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」として盛り込まれ[2]、また、太田房江大阪府知事(当時)を会長とする近畿開発促進協議会(2007年6月解散)の2007年6月の協議では、なにわ筋線を「大阪都心を南北に縦断する都市交通線として重要である」と位置づけて早期具体化を示していた[3]

その後、橋下徹大阪府知事は、2008年11月に大阪の都市軸を東西に広げるためのインフラ整備の一環として、大阪北ヤード - JR難波間の建設を挙げ[4]、「関空活性化に不可欠」と国に働きかけ、金子国土交通相が関空へのアクセス改善策として検討を表明し[5]、国土交通省がJR西日本・南海電鉄・大阪府・大阪市からなにわ筋線建設に向けた基本合意を取り付けるとされた[1]

また、2009年4月17日には西日本旅客鉄道(JR西日本)や関西大手私鉄5社・大阪府・大阪市・関西経済界の首脳が懇談会を開催して、大阪都心部と関西国際空港を30分台でつなぐ「なにわ筋線」について、建設が必要との認識で一致した[6]

計画通り完成すれば、JR西日本と南海によって、大阪の陸路の玄関口である新大阪駅、空路の玄関口である関西国際空港と大阪の都心部である梅田中之島難波が一直線に結ばれる[7]

建設総額は3000 - 4000億円と見積もられている。しかし、国、大阪府や大阪市の財政が悪化し、実現を遠ざけているとされる[1]が、北梅田駅付近 - 新大阪駅間の設備を梅田貨物線と共用することで事業費を圧縮できるとされる[7]

[編集] 計画ルート

JR新大阪駅から北梅田駅(仮称)を経て、なにわ筋の地下を南下し、難波周辺に至る。当初の計画ルートではJR難波駅・南海汐見橋駅までを結ぶ2ルートであったが、南海難波駅までのルートも検討対象となっている。

[編集] JR西日本のルート

JR西日本は、関西本線大和路線)のJR難波駅と同駅 - 今宮駅間 1.3kmを1996年なにわトンネルとして地下化しており、この地下化でJR難波駅のホームの構造は頭端式から通過式に変更され、なにわ筋線との接続・直通を準備した構造になった。

[編集] 南海のルート

南海電鉄は、1990年になにわ筋線の竣工と同時に、南海高野線(汐見橋線)の汐見橋駅 - 木津川駅間 1.5kmを現経路の地下へ移設し、汐見橋駅・芦原町駅を地下駅にする構想を発表した[8]

しかし、2009年4月17日に行われた懇談会では、南海電鉄は、大阪市営地下鉄御堂筋線の混雑緩和や事業性などの観点から、難波駅での接続構想も示していた[6]。また、自治体関係者らの実務者レベルの検討会では、南海が「キタミナミという都市拠点をつなぐ観点でルートを考える必要がある」と述べたことから、南海本線難波駅までを結ぶルートを検討対象に加えることを提案していた。国土交通省近畿運輸局は、いずれの3ルートも技術的に建設可能としたが、難波駅から延伸する場合は地下ホームの新設と分岐のため配線変更が必要で、周辺に地下街などはあるが空間的に可能と判断された[9]

近畿運輸局の調査では、汐見橋駅接続では黒字化が望めないのに対し、難波駅接続では最短で24年目に黒字化が望めるとして、難波駅接続ルートが有力となっている[10]。2012年3月21日に行われた国土交通省近畿運輸局の検討会では、需要の多さや建設費を700億円圧縮できるなど採算面で優れていることから南海難波駅を経由するルートで合意した[11]。このため、場合によっては汐見橋線の存廃問題に発展する可能性がある。

[編集] 途中駅

途中駅は、大阪北ヤードの大規模再開発に合わせて梅田貨物線の地下化と北梅田駅(仮称)の設置が予定されているほか、他線との乗り換えに便利な5つの中間駅を検討するとしている[12]が、費用圧縮の観点から北梅田駅以外の中間駅を一切設置しない構想もある。この場合の事業費は、南海本線難波駅接続で2千億円程度と見積もられている[13]


[編集] 答申など

1982年2月の鉄道網整備調査委員会(大阪府と大阪市との合同構想)の計画
区間・経路:
  • 新大阪駅 - なにわ筋 - 湊町駅(現在のJR難波駅)間
  • 新大阪駅 - なにわ筋 - 岸ノ里駅(現在の岸里玉出駅)間
キロ程:約12km
1989年5月31日の運輸政策審議会答申10号
2005年までに整備する事が適当である区間
  • 新大阪 - 梅田北 - なにわ筋 - 湊町駅・汐見橋
2005年までに整備に着手する事が適当である区間
  • 十三 - 梅田北(なにわ筋連絡線)
2004年10月8日の近畿地方交通審議会答申8号
中期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線

[編集] 脚注

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  1. ^ a b c 地下鉄なにわ筋線整備へ 橋下知事と金子国交相会談 [リンク切れ] - 産経新聞 2009年2月21日
  2. ^ 近畿圏における望ましい交通のあり方について(答申第8号) (PDF) - 近畿地方交通審議会
  3. ^ 平成19年度近畿圏整備に関する重点事項 (PDF) - 大阪府
  4. ^ 「大阪の主軸を西に」 橋下知事が新都市構想 [リンク切れ] - 産経新聞 2008年11月27日
  5. ^ 大阪駅―関空30分台!「なにわ筋線」実現へ国交省調査 [リンク切れ] - 読売新聞 2009年4月14日
  6. ^ a b なにわ筋線推進へ合意 - 日本経済新聞 2009年4月18日
  7. ^ a b 新大阪-ミナミ-関空 新線「なにわ筋線」、計画再始動 - 朝日新聞 2009年2月15日
  8. ^ 「南海高野線の汐見橋-木津川間を地下化 なにわ筋線竣工時に」 - 朝日新聞(大阪朝刊3頁) 1990年8月17日
  9. ^ 大阪と関空結ぶ、なにわ筋線 検討3ルートすべてで実現可能 [リンク切れ] - 産経新聞 2009年12月18日
  10. ^ 南海難波駅との接続が有力 なにわ筋線 産経関西・2011年3月25日
  11. ^ 大阪都心-関空短縮 なにわ筋線 難波ルートに [リンク切れ] - 読売新聞・2012年3月22日
  12. ^ 「関空連絡鉄道『なにわ筋線』建設ルート 事業費ネック」 - 産経新聞(朝刊21頁)2009年12月30日
  13. ^ 新大阪―関空「なにわ筋線」40分 建設に最低2千億円 - 朝日新聞 2010年3月27日

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

  • 近畿運輸局 (日本語) - 関西活性化に向けた今後の鉄道ネットワークのあり方に関する懇談会について
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