大阪市営地下鉄千日前線

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大阪市営地下鉄 千日前線
千日前線 25系
千日前線 25系
大阪市営地下鉄千日前線の路線図
路線番号 5
路線総延長 12.6(営業キロ 13.1) km
軌間 1435 mm
電圧 750 V第三軌条方式直流
最高速度 70 km/h

千日前線(せんにちまえせん)は、大阪府大阪市福島区野田阪神駅から同市生野区南巽駅までを結ぶ大阪市営地下鉄の路線。正式名称は高速電気軌道第5号線大阪市交通局では大阪市高速鉄道第5号線と称し、『鉄道要覧』では5号線(千日前線)と記載されている。駅番号を表す際に用いられる路線記号は「S」。

ラインカラーは、難波新地千日前ネオンサインをイメージした紅梅色(ピンク、チェリーローズ ■ )である。

概要[編集]

大阪市中心部では新なにわ筋と、大阪ミナミの繁華街を横断する千日前通の地下を走る。桜川駅 - 難波駅間で阪神なんば線、難波駅 - 鶴橋駅間で近鉄難波線大阪線が並行して通っており、全線の半分近い桜川駅 - 鶴橋駅間で阪神なんば線・近鉄難波線と並行している。

大阪市営地下鉄の中では利用客数が少ない(2009年度の1日平均利用者数は約17万4,000人[1])ため、短い4両編成で運行されている。ホームは8両編成対応であるが、列車の停車しない部分には柵が設置され、他線への乗り換え通路や出口への通路として使用されない場合は閉鎖されて、駅によっては資材置き場となっており、その部分は照明も薄暗くなっている。

大阪市交通局のすべての地下鉄路線との乗り換えが可能であるが、ニュートラム南港ポートタウン線とは乗り換えできない。

千日前線用液晶案内機

大阪市営地下鉄では初めて、全駅にLCDの案内板が設置された。その後、LCD案内板は今里筋線中央線にも導入されている。

2014年度末にホームドアの導入を予定しており[2]、それに対応させるため車両も大規模な改造が必要なことから、改造に供出する1編成を捻出するため、2010年9月6日から、平日のみ午前6 - 9時台の運転間隔の変更と今里発南巽行きの1列車を廃止するダイヤ変更を実施した[3]

路線データ[編集]

  • 路線距離(実キロ):12.6 km営業キロ(運賃計算キロ)では 13.1 km)
  • 軌間:1435 mm
  • 駅数:14駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:全線
  • 電化区間:全線電化(直流 750 V第三軌条方式
  • 閉塞方式:車内信号式 (CS-ATC)
  • 最高速度:70 km/h
  • 編成両数:4両(1970年 - )
  • ホーム最大編成両数:8両
  • 混雑率(野田阪神方面行き):100.7%(2012年度:鶴橋駅→谷町九丁目駅間)[4]
  • 混雑率(南巽方面行き):57.0%(2012年度:鶴橋駅→今里駅間)[4]

運賃計算には、阿波座駅 - 谷町九丁目駅間のキロ数が他線経由と同じになるよう調整された営業キロに対応する区数を用いる。

運行形態[編集]

野田阪神駅 - 南巽駅間の運転を基本としており、日中は7分間隔(1時間あたり8 - 9本)で運転される。このほかに出庫を兼ねて今里駅始発と阿波座駅始発の列車が、また最終列車として野田阪神発今里行きの列車が運行されている。野田阪神駅では原則として1番線だけが使用されており、同駅の2番線にはエレベーターやエスカレーターが設置されていない。このためにほぼ大半の野田阪神行きの列車は野田阪神駅1番線から列車が発車するまで玉川駅で時間調整を行う。朝夕ラッシュ時には野田阪神駅2番線に到着する列車が数本設定されており、注意喚起のため時刻表には同駅2番線に到着する列車に印が記載されている。

なお、2009年度まではなにわ淀川花火大会の観客輸送のために年に一度野田阪神発今里行き区間列車が数本設定されていたが、2013年3月23日のダイヤ改正で設定された23時50分野田阪神発の最終列車[5]はそれを定期化したものである。

乗務員は阿波座駅で交替する。

車両[編集]

かつて走っていた50系
一時期に走っていた30系

千日前線の車両の完全冷房化はかなり遅れた。同線専用の初の新製車両は現在使われている25系で、同車導入までは他線で使用された車両が回されていた。一方、保安面では車内信号式CS-ATCを大阪市営地下鉄で初めて導入している。線内に車両検査の施設(今里検車区、阿波座駅側線)はあるが、車両は中央線の森之宮検車場の所属となっているため、同検車場の入出庫のため中央線を走行する。そのため、阿波座駅構内には両線を結ぶ連絡線がある。

過去の車両[編集]

歴史[編集]

  • 1969年昭和44年)
    • 4月16日:5号線 野田阪神駅 - 桜川駅間 (3.7 km) が開業。列車集中制御装置 (CTC)・CS-ATC採用。2両編成運転。
    • 7月25日:谷町九丁目駅 - 今里駅間 (2.6 km) が開業。
    • 9月10日:今里駅 - 新深江駅間 (0.9 km) が開業。
    • 12月6日:愛称が千日前線に決まる。
  • 1970年(昭和45年)
  • 1981年(昭和56年)12月2日:新深江駅 - 南巽駅間 (3.0 km) が開業し全通。
  • 1989年(平成元年)3月:100形電車が撤退。
  • 1991年(平成3年)
  • 1994年(平成6年)12月31日:大晦日終夜運転実施開始。
  • 1995年(平成7年)6月:全車25系電車に統一。
  • 1996年(平成8年)4月27日:ダイヤ改正を実施。
  • 2010年(平成22年)9月6日:ダイヤ改正を実施。平日ダイヤの午前6時台から9時台までの運転間隔を3分45秒 - 4分00秒間隔から4分05秒 - 4分10秒間隔に変更。平日ダイヤの6時55分今里発南巽行きの1列車を廃止。土休日ダイヤは回送列車のみ時刻変更。
  • 2013年(平成25年)3月23日:運転指令機能を輸送指令所に移転・統合(この路線で輸送指令所への統合が完了)し、駅構内放送を中央線などと同様のものに更新(旧放送になかった今里行きの放送も追加)[6]。ダイヤ改正を実施[5]。今里までの終電として野田阪神発今里行き定期列車を新設し、難波23:58発とする。また、南巽発野田阪神行きの終電を約12分繰り下げて、難波0:00発とする。

※上記のキロ数は実キロ

延伸計画[編集]

南巽駅から近鉄大阪線弥刀駅方面への延伸計画がある。1989年の運輸政策審議会第10号答申で今後整備検討すべき路線として示され、同年に大阪市の「交通事業の設置等に関する条例」で計画路線として定められている。しかし、大阪市および大阪市交通局の厳しい財政事情を背景に交通局の民営化や上場も含めた経営改善計画が検討されているため、今里筋線の南半分など他の計画路線と同様に建設計画は凍結されている。なお、下記答申に出てくる神崎川 - 野田阪神間については、1997年3月にJR東西線加島 - 海老江間)が開通した。

未完の構想・答申・計画路線[編集]

区間は構想・答申・計画が出された時点において未完のものを示す。

  • 大阪市高速度鉄道協議会路線網改定(戦災復興院主催)(1948年6月18日)
    • 区間:神崎川 - 野田阪神
    • 区間:南巽 - 国鉄平野
  • 都市交通審議会答申3号(1958年3月28日)
    • 区間:神崎川 - 野田阪神
    • 答申内容:1975年を目処に考慮するのが適当・交通網の形成を図るべき路線。
    • 区間:神崎川 - 伊丹空港
    • 答申内容:慎重な考慮を加える必要がある路線。
    • 区間:南巽 - 平野
    • 答申内容:1975年を目処に考慮するのが適当・交通網の形成を図るべき路線。
  • 都市交通審議会答申7号(1963年3月29日)
    • 区間:神崎川 - 野田阪神
    • 答申内容:1975年度までに新設すべき路線。
    • 区間:南巽 - 西平野
    • 答申内容:1975年度までに新設すべき路線。
    • 区間:平野地区 - 瓜破地区
    • 答申内容:技術的問題その他に付きさらに検討の上で決定すべき路線。
  • 都市交通審議会答申13号(1971年12月8日)
    • 区間:南巽 - 弥刀 - 河内山本付近
    • 答申内容:1985年を目標に新設すべき路線。
  • 鉄道網整備調査委員会(大阪府・大阪市の合同構想)(1982年2月)
    • 路線名:南巽楽音寺線
    • 区間:南巽 - 楽音寺
  • 運輸政策審議会答申10号(1989年5月31日)
    • 区間:南巽 - 弥刀方面
    • 答申内容:今後路線整備について検討すべき区間。

駅一覧[編集]

全駅大阪府大阪市に所在。

駅番号 駅名 駅間
営業
キロ
累計
営業
キロ
累計
実キロ
接続路線 所在地
S11 野田阪神駅 - 0.0 0.0 阪神電気鉄道本線野田駅
西日本旅客鉄道JR東西線海老江駅
福島区
S12 玉川駅 0.6 0.6 0.6 西日本旅客鉄道:大阪環状線野田駅
S13 阿波座駅 1.3 1.9 1.9 大阪市営地下鉄:■ 中央線(C15) 西区
S14 西長堀駅 1.0 2.9 2.8 大阪市営地下鉄:■ 長堀鶴見緑地線(N13)
S15 桜川駅 0.9 3.8 3.7 南海電気鉄道高野線(汐見橋線)汐見橋駅(NK06-5)
阪神電気鉄道:阪神なんば線
浪速区
S16 難波駅[* 1] 1.1 4.9 4.5 大阪市営地下鉄:■ 御堂筋線(M20)・■ 四つ橋線(Y15)
南海電気鉄道:南海本線高野線(NK01)
近畿日本鉄道難波線大阪難波駅
阪神電気鉄道:阪神なんば線 …大阪難波駅
西日本旅客鉄道:関西本線大和路線) …JR難波駅
中央区
S17 日本橋駅 0.7 5.6 5.2 大阪市営地下鉄:■ 堺筋線(K17)
近畿日本鉄道:難波線 …近鉄日本橋駅
S18 谷町九丁目駅 1.0 6.6 6.1 大阪市営地下鉄:■ 谷町線(T25)
近畿日本鉄道:大阪線・難波線 …大阪上本町駅
天王寺区
S19 鶴橋駅 1.1 7.7 7.2 西日本旅客鉄道:大阪環状線
近畿日本鉄道:大阪線
S20 今里駅 1.5 9.2 8.7 大阪市営地下鉄:■ 今里筋線(I21) 東成区
S21 新深江駅 0.9 10.1 9.6  
S22 小路駅 1.0 11.1 10.6   生野区
S23 北巽駅 0.9 12.0 11.5  
S24 南巽駅 1.1 13.1 12.6  
  1. ^ 旅客案内上は、平仮名表示が多用されている。
  • 大阪市営地下鉄中央線近鉄けいはんな線の連絡切符を購入した場合でも、長田駅経由と指定されているため、大阪上本町駅(谷町九丁目駅)・鶴橋駅・難波駅(大阪難波駅)・日本橋駅(近鉄日本橋駅)での乗り継ぎをすることはできない。

輸送実績[編集]

調査年月日 乗車人員(人) 降車人員(人)
定期利用 定期外利用 合計 定期利用 定期外利用 合計
1998年11月10日 56,908 69,658 126,566 57,501 69,346 126,847
2007年11月13日 48,281 73,087 121,368 47,736 69,062 116,798

駅別乗降人員[編集]

1998年11月10日調査結果
駅名 乗車人員(人) 降車人員(人) 備考
定期利用 定期外利用 合計 定期利用 定期外利用 合計
野田阪神 6,286 8,562 14,848 5,986 7,635 13,621  
玉川 2,050 2,965 5,015 2,037 2,380 4,417  
阿波座 4,719 6,127 10,846 5,399 5,986 11,385  
西長堀 4,670 5,466 10,136 5,285 5,972 11,257  
桜川 3,365 3,549 6,914 3,317 3,340 6,657  
難波 9,523 11,039 20,562 9,540 13,470 23,010  
日本橋 2,427 3,859 6,286 2,461 4,419 6,880  
谷町九丁目 3,716 5,605 9,321 4,052 5,730 9,782  
鶴橋 5,124 7,808 12,932 4,701 6,241 10,942  
今里 4,396 4,937 9,333 4,250 4,589 8,839  
新深江 3,073 3,245 6,318 3,016 2,987 6,003  
小路 2,171 1,678 3,849 1,992 1,660 3,652  
北巽 2,650 2,393 5,043 2,763 2,540 5,303  
南巽 2,738 2,425 5,163 2,702 2,397 5,099  
2007年11月13日調査結果
駅名 乗車人員(人) 降車人員(人) 備考
定期利用 定期外利用 合計 定期利用 定期外利用 合計
野田阪神 5,677 9,944 15,621 5,604 8,891 14,495  
玉川 1,609 3,315 4,924 1,638 3,085 4,723  
阿波座 8,627 13,262 21,889 9,130 13,626 22,756 中央線を含む
西長堀 5,142 7,471 12,613 5,428 7,446 12,874 長堀鶴見緑地線を含む
桜川 2,808 3,941 6,749 2,803 3,810 6,613  
難波 77,790 105,241 183,031 77,109 110,913 188,022 御堂筋線・四つ橋線を含む
日本橋 13,458 22,510 35,968 13,415 21,729 35,144 堺筋線を含む
谷町九丁目 15,054 20,794 35,848 15,592 21,565 37,157 谷町線を含む
鶴橋 4,815 8,243 13,058 4,463 7,161 11,624  
今里 4,130 6,052 10,182 4,032 5,592 9,624 今里筋線を含む
新深江 2,991 3,587 6,578 2,879 3,519 6,398  
小路 1,998 2,182 4,180 1,936 2,122 4,058  
北巽 2,961 3,085 6,046 2,962 3,098 6,060  
南巽 2,692 2,757 5,449 2,576 2,609 5,185  

脚注[編集]

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  1. ^ 大阪市交通局 路線別経常収支 (PDF)
  2. ^ 大阪・御堂筋線、駅に転落防止柵 事故多数、市が調査費 - 朝日新聞 2009年1月15日
  3. ^ 市営地下鉄千日前線のダイヤを変更します(Internet Archive) - 大阪市交通局ホームページ 2010年8月13日
  4. ^ a b 平成24年度 地下鉄・ニュートラム 交通調査の結果について (PDF) - p.11、大阪市交通局、2014年4月5日閲覧。
  5. ^ a b 平日及び土曜・休日ダイヤともに終発延長を行います」大阪市交通局報道発表資料 2013年2月7日
  6. ^ 到着放送は、大阪市営地下鉄の路線で最後まで「ただいま、○番線に到着の電車は、(○○・○○方面)○○行きでございます。」が使われていた。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]