ピンク

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ピンク
pink
 
16進表記 #F8ABA6
RGB (247, 171, 166)
CMYK (0, 40, 25, 0)
HSV (4°, 33%, 97%)
マンセル値 4.3R 7.6/6.8
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Pink (webcolor)
  16進表記 #FFC0CB
ピンクJIS慣用色名
  マンセル値 2.5R 7/7
オヤマナデシコ
撫子色
なでしこいろ
 
16進表記 #F6ADC6
RGB (246, 173, 198)
CMYK (0, 40, 4, 0)
HSV (339°, 30%, 96%)
マンセル値 4.8R 7.7/7.3
表示されている色は一例です

ピンク英語: pink)はを混ぜて出来る色の一つ。しばしば明るい赤と表現されるが、より正確には明度が高く彩度の低い赤である。ピンクは濃淡によってさまざまなバリエーションが存在する。

概要[編集]

英語の pink は、元来ナデシコの意であり[1]シェークスピアの時代にはまだ色名としての用法はなかったとされる。後に、ナデシコの花の色を指して pink、すなわち「なでしこ色」と呼ぶようになった。

また、英語以外の多くのヨーロッパの言語では、ピンク色を指すのにバラを意味する語やその派生語を使い、いわば「ばら色」という言い方をする。

日本語では英語を借りて「ピンク」「ピンク色」と呼ぶのが一般的だが、モモの花に見立てた「桃色」の名もある。 ほかに「撫子色」(なでしこいろ)、「石竹色」(せきちくいろ)などナデシコに由来する和色名もあるが、これらが英語 pink の同義語として扱われてきた実績がとくにあるわけではない。実際の色は微妙に異なる。

ピンクの色料[編集]

ピンクの顕色は一般的には赤色顔料と白色顔料による。セラミック顔料においては陶試紅クロムスズピンクサーモンピンクといったピンクの顔料が存在する(セラミック顔料で赤色顔料はカドミウムレッドをジルコンでコーティングしたファイアーレッドしか存在しない)。特にクロムスズピンクはピンクから紫がかった赤、ワインレッドにいたる様々な色を出す。

また、強い印象を与える派手で鮮明なピンク色をショッキング・ピンクと呼ぶ[2]

ピンクに関する事項[編集]

心理的作用[編集]

ピンクは心理的に、興奮状態を落ち着かせ、緊張をほぐし、リラックスさせる色として知られる。これは暖色系の温かみと寒色系の落ち着きを併せ持つピンクならではの特色である。これによって、近年の医療関連施設では淡いピンク色(ペールピンク)が内装の色として盛んに用いられるようになっている。また、看護師などが着用する白衣も淡いピンクのものがある。ただし、濃度が高いと心理的に不快感を与えることがあり、逆効果となってしまう。

女性の象徴[編集]

性的表現[編集]

  • ピンクは、日本において性的な意味も持つ。それはおそらく女性への連想や、または肉や赤面の色あいである事に起因すると思われる。
  • 英語圏で成人映画を"blue movies"と呼ぶのに対し、日本では、これらはしばしば「ピンク映画」と呼ばれる。
  • 同様に、風俗店などを宣伝する違法な広告のことを、俗に「ピンクちらし」と呼ぶ。
  • ピンク(正確にはピンクがかったラベンダー色)は、同性愛及び両性愛を連想させる色である。ナチス強制収容所に収容された囚人を区別する印のうち、同性愛者に付けられたラベンダー・ピンクの三角形に由来する[3]。ユダヤ人がダビデの星を身に付ける事を強いられた一方、同性愛の男はピンクの三角形を身に付けることを強いられた。近年では誇りを持って着用される。
  • オランダの同性愛に関するニュースグループはnl.rozeと呼ばれ、rozeはオランダ語でピンクを表す。

その他の特徴[編集]

  • 無垢、子供らしさや、生命力・健康を象徴する。
  • 他のパステル調の色と共に、春や花を暗示する色でもある。
  • 成人、特に中年男性がピンクの服を着ると奇抜なイメージを持たれる。逆にそれを利用してコメディアンコメンテーターなどがキャラクター作りのためにピンクを着ることがある。漫談家の林家ペーは妻の林家パー子とともに全身をピンク色で固めることで知られる。お笑いコンビ・オードリー春日俊彰は、ピンクのベストをしばしば着用していることで有名である。日本でもっとも著名な司会者であるタモリもまたピンク色のセーターを身につけ出演することが多い。豪快な人柄と軽快なトークで知られる棋士神吉宏充はピンクのスーツをよく着ている。中日ドラゴンズに所属していた井上一樹は2003年までピンク色のリストバンドを着用していた。
  • 政治家井脇ノブ子はピンク色のスーツをトレードマークにしている。
  • 国旗には使用されない色でもある。
  • 共産主義および社会主義を象徴する赤(赤旗参照)に半ば染まったという意味で、英語圏において容共または社会主義的であることを意味する蔑称として用いられることがある。
  • 第二次世界大戦中に北アフリカ戦線で活躍したイギリス陸軍の特殊部隊SASは、軍用車両の迷彩色としてピンクを用いていた。これは砂漠で墜落遭難した軍用機が、元のサンドイエローの塗装色が退色してピンク色になり、偶然高い迷彩効果を発揮して発見が遅れたという出来事に学んだものである。
  • 大正製薬便秘薬コーラックのキャッチフレーズはピンクの小粒コーラックである。この商品のイメージが強いため、競合他社の製品もほとんどピンクの着色を行っている。また、便秘薬は女性をターゲットにしているため、パッケージそのものにピンクを施したものが多い。なお、日本テレビの番組『笑点』に出演する三遊亭好楽の衣装カラーはピンクだが、そのことから「好楽」の名もコーラックのコマーシャルコピーにかけているという説がある。
  • の花びらは、漫画や絵画、アニメの中でピンクを示す傾向がある(一般的なソメイヨシノの花の色はである)。また、ピンク→桜の色の連想からピンク色の花を咲かせるコスモスは漢字で秋桜と書く。
  • スヌーカーボールで6点のものはピンクである。
  • pink はLSDの通称のひとつ。
  • 自転車レース『ジロ・デ・イタリア』の優勝者はマッリャ・ローザ(Maglia Rosa)と呼ばれるピンクのジャージを与えられる。これは主催するラ・ガゼッタ・デロ・スポルト紙(La Gazzetta dello Sport)の特徴ある紙面の色からとられている。
  • オレンジがかったピンク色のワインをロゼワインという。
  • カトリック教会の伝統においてピンクは喜びと幸せを表すものであり、イエスの降誕を喜ぶ待降節の第三主日(喜びの主日)にはピンクの祭服が用いられることがある。
  • 日本において、飲食店などに置いてある『特殊簡易公衆電話』は通称ピンク電話と呼ばれる。
  • 雑誌「ドリフト天国」はショッキングピンクがイメージカラーで(「ドリ天セフィーロ」など編集部所有車もピンクと白のツートンである)、時にピンク限定のイベントも行っている。

人物・キャラクターに関するピンク[編集]

鉄道に関するピンク[編集]

ピンクをシンボルカラーとする路線

車体色にピンクを使用する車両

種別案内でのピンク

その他

  • 通勤電車の女性専用車のシンボルカラー。

近似色[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 一説に、花弁の縁端の特徴的な形状から、「ギザギザに切る」(cf. ピンキング)を意味する pink の同系語であるとされる。
  2. ^ 松村明『大辞泉』小学館
  3. ^ The History of the Gay Male and Lesbian Experience during World War II”. pink-triangle.org. 2011年11月9日閲覧。

関連項目[編集]