阪急電車 (小説)

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阪急電車
著者 有川浩
イラスト 徒花スクモ
発行日 2008年1月22日
発行元 幻冬舎
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
コード ISBN 978-4-344-01450-3
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物語の舞台となる阪急今津線の電車 - 宝塚市

阪急電車』(はんきゅうでんしゃ)は、日本小説家有川浩の連作短編小説集。イラストは徒花スクモ

映画版および漫画版についても本項で説明する。

作品概要[編集]

兵庫県宝塚市阪急宝塚駅から兵庫県西宮市西宮北口駅を経て阪急今津駅までを結ぶ阪急今津線阪急神戸本線との接続駅であり運転系統が分割される西宮北口駅から宝塚駅までは、所要わずか14分のミニ路線である。この作品はその宝塚 - 西宮北口間の8つの駅を舞台とし、その乗客が織り成す様々なエピソードを、1往復に当たる全16話で描写する。

幻冬舎の隔月刊の文芸雑誌『papyrus』にて全6回連載された。

それまでの有川の作品は近未来、軍事、怪獣関係の設定を用いたものが多く存在するが、本作品はそのいずれにも該当せず、現代の日常を舞台にしている。高知県出身の作者は、大学時代に今津線の沿線に下宿しており、それゆえ今津線が一番思い入れのある路線であるということで、舞台にしたといわれている。

2012年5月14日付のオリコン文庫部門で100万部を突破。文庫部門12作目の100万部突破となった。[1]

2008年4月、MBSラジオの番組『ありがとう浜村淳です』の中の「ありがとうファミリー劇場」において、ラジオドラマが2週間連続放送された。

2008年7月よりウェブコミック誌『MAGNA』にて作画村山渉による漫画版が連載開始。同誌配信終了により2009年1月号より『コミックバーズ』に移籍したが、2009年3月号を最後に休載、事実上の打ち切りとなっている。

2010年8月、東宝が映画化すると発表。主演は中谷美紀戸田恵梨香が共演。阪急電鉄や宝塚歌劇団を始めとする阪急阪神ホールディングス約30社がバックアップ[2]、監督は阪急阪神ホールディングス傘下でもある関西テレビ(KTV)制作部の三宅喜重が務める。関西テレビの社員が映画監督になるのは、今回が初となる[3]。また、日本の放送業界では初めて、異なるネットワークに加盟する民放テレビ局(同じ在阪局のKTVと読売テレビ(ytv))が共同で製作に関わった[4]。脚本は岡田惠和

初出[編集]

各章の駅名の後には(西宮北口方面行き)とあるのが正式名称だが、ここでは省略する。

書籍情報[編集]

映画[編集]

阪急電車 片道15分の奇跡
映画の宣伝ヘッドマークが掲出された阪急今津線の車両 - 西宮北口駅
監督 三宅喜重
脚本 岡田惠和
原作 有川浩
出演者 中谷美紀
戸田恵梨香
宮本信子
音楽 吉俣良
主題歌 aikoホーム
撮影 池田英孝
編集 普嶋信一
製作会社 「阪急電車」製作委員会
配給 東宝
公開 日本の旗 2011年4月29日
上映時間 120分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 11.4億円
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映画宣伝用ヘッドマーク 9300F - 梅田駅

阪急電車 片道15分の奇跡』(はんきゅうでんしゃ かたみちじゅうごふんのきせき)は、ローカル電車を舞台としたハートフル群像劇映画。監督は今作が劇場用映画デビューの三宅喜重。主演は『壬生義士伝』『約三十の嘘』『ゼロの焦点』などに出演した中谷美紀。公開は80スクリーンと小規模ながら、舞台地近辺の劇場を中心に多くの動員があり、興行収入11.4億円を記録した。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

プロモーション・封切り[編集]

キャッチコピーは「その出会いは偶然なんかじゃ……ない」「『終着駅は、きっと笑顔。』」。

2011年3月30日に行われた試写会では、宝塚大劇場が上映会場となった。本劇場で映画イベントが開かれるのは、劇場創設以来初めてだった。[5]

2011年4月6日より、阪急電鉄の一部車両に映画公開をPRするヘッドマークが掲出されていた。

2011年4月29日からTOHOシネマズ日劇3ほか日本全国の東宝系劇場で公開されたが、関西では4月23日から先行上映された。関西地区32スクリーン先行上映ながら、2011年4月23・24日の初日2日間で興収5,815万4,800円、動員4万4,166人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第7位となっている[6]。全国80スクリーンに拡大公開された第2週には第6位にランクインしている[7]。上映館数が83スクリーンと少ない劇場館数ながら6月15日に興行収入10億円を突破したと発表[8][9]。2012年に発表された興行収入は11.4億円[10]

また、舞台となった阪急今津線沿線のTOHOシネマズ西宮OSでは、興行47日目時点で動員数7万6,346人を記録し、同館においてそれまでトップだった『アバター』での全116日間で7万6,029人という記録を超えた[11]

サウンドトラック[編集]

「阪急電車 片道15分の奇跡」オリジナル・サウンドトラック(2011年4月20日発売)

協賛・協力スポンサー[編集]

公開記念特番[編集]

映画公開を記念して、関西地区で先行封切りされた2011年4月23日、15:00 - 15:30に関西テレビにて特番が放送された。阪急西宮ガーデンズ特設ブースから公開生放送を行い、番組中では舞台挨拶の模様、出演者・監督・阪急電鉄関係者へのインタビュー、ロケーション撮影時の模様などが採りあげられた。

受賞[編集]

スピンオフドラマ[編集]

阪急電車〜片道15分の奇跡〜 征志とユキの物語』が、2011年4月1日から29日の間の毎週金曜日に全5話が、auLISMOチャンネル」にて配信された。また、2011年5月1日の25:40 - 26:10に同番組が関西テレビにて放送された。

キャスト(スピンオフ)[編集]
スタッフ(スピンオフ)[編集]
  • 監督・脚本:宮崎暁夫
  • 製作:KDDI、関西テレビ
  • 主題歌:SAY「Tears On Earth」(EMI MUSIC JAPAN)

脚注[編集]

  1. ^ 『永遠の0』、歴代13作目の文庫100万部超え、オリコン、2012年10月11日。
  2. ^ 中谷美紀、「阪急電車」主演で“鉄道映画”の女王に - 映画.com、2010年8月4日
  3. ^ 映画「阪急電車」関テレ初“社員監督”、サンケイスポーツ、2010年9月7日
  4. ^ 映画「阪急電車」製作に関西テレビと読売テレビ参加 - MSN産経ニュース、2010年9月14日。関西先行上映の前後には、撮影でのメイキング映像を共同で利用しながら、KTV・ytvで独自に関連番組を制作・放送。映画の本編には、村西利恵高橋真理恵(いずれもKTVアナウンサー)・森若佐紀子大田良平(いずれもytvアナウンサー)がワンシーンずつ出演している。
  5. ^ 中谷美紀、純白のドレスでタカラジェンヌの聖地に立つ 『阪急電車』プレミア試写会ORICON、2011年3月31日)
  6. ^ 『GANTZ:PERFECT ANSWER』が首位獲得! 『コナン』『クレしん』も勢い衰えず! GWを前に営業再開する被災地の映画館も‎ - シネマトゥデイ(2011年4月27日付)
  7. ^ GW突入、興行界も好調の中『コナン』が『GANTZ』から首位奪還! 『八日目の蝉』『豆富小僧』もランクイン! - シネマトゥデイ(2011年5月4日付)
  8. ^ Twitter / @hankyu_eiga : 【御礼】映画「阪急電車」が昨日(4/23〜6/14)、映画『阪急電車』製作委員会、2011年6月15日。
  9. ^ Twitter / @hankyu_eiga : 【御礼】特筆すべき点は上映館数が83スクリーンと非常、映画『阪急電車』製作委員会、2011年6月15日。
  10. ^ 2012年記者発表資料(2011年度統計) (PDF)” (日本語). 最新映連発表資料. 一般社団法人日本映画製作者連盟. p. 3 (2012年1月). 2012年1月26日閲覧。
  11. ^ 島村幸恵 (2011年6月15日). “『阪急電車』、地元映画館で『アバター』超えの動員を記録するほどの大ヒット!”. シネマトゥデイ. 2013年11月10日閲覧。
  12. ^ ニュース|第3回沖縄国際映画祭 受賞作品決定!! 2011年3月27日
  13. ^ 宮本信子「新しい何か始まる予感」…第36回報知映画賞” (日本語). シネマ報知. 報知新聞社 (2011年11月29日). 2011年11月29日閲覧。
  14. ^ 日本アカデミー賞公式サイト第35回日本アカデミー賞優秀賞発表! 2012年3月5日参照。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]