有川浩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
有川 浩
(ありかわ ひろ)
ペンネーム 有川 浩
(ありかわ ひろ)
誕生 1972年6月9日(42歳)
日本の旗 日本 高知県高知市
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
活動期間 2004年 -
ジャンル SFミリタリー恋愛
代表作 自衛隊三部作
図書館戦争シリーズ
主な受賞歴 電撃ゲーム小説大賞(2003年)
星雲賞日本長編作品部門(2008年)
処女作 塩の街 wish on my precious
配偶者 あり
Portal.svg ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

有川 浩(ありかわ ひろ、1972年6月9日 - )は、日本の女性小説家ライトノベル作家。高知県高知市出身。

人物[編集]

2003年に『塩の街 wish on my precious』で第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞し、翌年に同作にてデビュー。

ライトノベルでデビューしながらも、2作目からは一般文芸書籍と同等のハードカバー出版が続いており電撃文庫出身作家の中でも特殊な扱いを受けている(文庫で出版されたデビュー作『塩の街』も、後にハードカバーで出版され直した)。インタビューでは、自作を大人向けのライトノベルと語っており、一般文芸に活動の範囲を広げた現在でも自らを「ライトノベル作家」と称している。デビュー作以後、表紙にアニメ風のキャラクターイラストを使用しないのは、普段ライトノベルを読まない世代にも作品を手にとってもらう為の策であり、子供向けのライトノベルの表紙がそういったイラストなのは本来、当たり前だと語っている[1]

2006年に発売された『図書館戦争』は、「本の雑誌」が選ぶ2006年上半期エンターテインメントで第1位を、2007年本屋大賞で第5位を獲得。2008年、『図書館戦争』シリーズで第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。『植物図鑑』が2010年本屋大賞第8位、第1回ブクログ大賞小説部門大賞を受賞。『キケン』が2011年本屋大賞第9位、第2回ブクログ大賞小説部門大賞を受賞。『ストーリー・セラー』が2011年本屋大賞第10位、『県庁おもてなし課』が雑誌ダ・ヴィンチのBOOK OF THE YEAR2011で総合1位と恋愛小説1位、第3回ブクログ大賞小説部門、『空飛ぶ広報室』が雑誌ダ・ヴィンチのBOOK OF THE YEAR2012で小説1位、『三匹のおっさん ふたたび』が雑誌ダ・ヴィンチのBOOK OF THE YEAR2012で小説2位を受賞している。

電撃文庫の他作家からは「姉さん」と呼ばれている(少なくとも、柴村仁壁井ユカコの二人が発言[要出典])。名前の浩が「ひろし」と読めるため男性だと勘違いされることも多い。影響を受けた作家に新井素子を挙げている[2]

なお、『県庁おもてなし課』(角川書店 2011年)の印税をすべて東北地方太平洋沖地震の被災地に寄付することを「有川日記」にて公言している。

2013年3月に演劇集団キャラメルボックス阿部丈二との演劇ユニット「スカイロケット」を旗揚げし、第一回公演として『旅猫リポート』を上演[3]。また2014年1月に第二回公演として『ヒア・カムズ・ザ・サン』を上演する事が決定している。

作風[編集]

デビューからしばらくの間は、主にSFミリタリー色の濃い作品を発表していた。

デビュー作から3作続けて、自衛隊と未知の物体・生物との接触をテーマにした作品を発表しており、陸上自衛隊の『塩の街』、航空自衛隊の『空の中』、海上自衛隊海上保安庁機動隊の『海の底』は合わせて自衛隊三部作と称されている。また、2006年にスタートした『図書館戦争』シリーズでも「図書隊」という架空軍事組織が存在するパラレルワールドが描かれ、SF・ミリタリー的な要素が物語に大きく関わっている。またそうした中でも、「ベタ甘」とも評される恋愛ストーリーが作品に絡められており、特にヒロインと年齢的・社会的な格差のある男性との恋愛が度々描かれる。

2006年頃からは『レインツリーの国』、『阪急電車』などSF・ミリタリー的な要素の無い作品も刊行され始めている。

評価[編集]

ダ・ヴィンチ2009年1月号に掲載された「BOOK OF THE YEAR 2008」では、恋愛小説ランキングに1位の『別冊 図書館戦争I』の他、5位以内に合わせて4作品が選出されるなど、恋愛小説家として広く認知されている。また同ランキングの総合ランキングに自身の作品が5作品選出された他、ミステリー&エンターテインメントランキングで『図書館革命』が9位に、好きな女性作家ランキングでは2位に選出されている。

2008年には『図書館戦争』シリーズでSF作品を対象とする星雲賞の日本長編作品部門を受賞している。

2008年4月には『図書館戦争』がフジテレビノイタミナ枠でテレビアニメ化された後、2012年6月にアニメーション映画化、2013年4月に実写映画化、2010年10月には『フリーター、家を買う。』がフジテレビ火曜9時枠にてテレビドラマ化、2011年4月には『阪急電車』が映画化、2013年5月には『県庁おもてなし課』が映画化されている。

2010年、『キケン』で第1回山田風太郎賞最終候補、2011年、『県庁おもてなし課』で第2回山田風太郎賞最終候補。

2013年、『空飛ぶ広報室』で第148回直木賞候補に挙がり、同年4月からTBS系列日曜9時枠にてテレビドラマ化された。2013年、『旅猫リポート』で第4回山田風太郎賞最終候補にノミネートされた。

作品リスト[編集]

自衛隊シリーズ[編集]

自衛隊ラブコメシリーズ[編集]

図書館戦争シリーズ[編集]

  • 図書館戦争(2006年2月 メディアワークス / 2011年4月 角川文庫)
  • 図書館内乱(2006年9月 メディアワークス / 2011年4月 角川文庫)
  • 図書館危機(2007年2月 メディアワークス / 2011年5月 角川文庫)
  • 図書館革命(2007年11月 メディアワークス / 2011年6月 角川文庫)
  • 別冊 図書館戦争I(2008年4月 アスキー・メディアワークス / 2011年7月 角川文庫)
  • 別冊 図書館戦争II(2008年8月 アスキー・メディアワークス / 2011年8月 角川文庫)
  • レインツリーの国(2006年9月 新潮社 / 2009年6月 新潮文庫) - 『図書館内乱』に登場する小説を実際に小説化したもの

シアター!シリーズ[編集]

  • シアター!(2009年12月 メディアワークス文庫
  • シアター! 2(2011年1月 メディアワークス文庫)
  • 有川浩脚本集 もう一つのシアター!(2011年5月 メディアワークス文庫)

三匹のおっさんシリーズ[編集]

  • 三匹のおっさん(2009年3月 文藝春秋 / 2012年3月 文春文庫 / 2014年6月 新潮文庫)
  • 三匹のおっさん ふたたび(2012年3月 文藝春秋)

その他の小説[編集]

未書籍化作品[編集]

読切[編集]

  • 彼の本棚(『ダ・ヴィンチ』2007年8月号 メディアファクトリー)
  • キケン 番外編(『小説新潮』2010年2月号 新潮社)
  • サマーフェスタ(『野性時代』2011年1月号 角川書店)
  • killing time 800(『小説新潮』2011年1月号 新潮社)
  • 「阪急電車」サイドストーリー(『映画「阪急電車」特設サイト』)
  • キャロリング(『別冊文藝春秋』2012年9月第301号・同年11月第302号 文藝春秋) - キャラメルボックスで上演される前提で成井豊と原案段階から相談した
  • みとりねこ(『オール讀物』2013年1月号 文藝春秋) - 『BRUTUS』No.745「文芸ブルータス」誌上に先行掲載されている[7]

参加アンソロジー[編集]

  • Sweet Blue Age』(角川書店、2006年6月21日)
    • 短編作品『クジラの彼』収録(後に短編集『クジラの彼』に収録)。
  • 別冊小説新潮『Story Seller』(新潮社より雑誌形態で刊行、2008年)
    • 後に文庫化。『Story Seller』(新潮文庫、新潮社、2009年)
    • 短編作品『ストーリー・セラー』収録(後に『ストーリー・セラー』に収録)。
  • 『まい・いまじね〜しょん―電撃コラボレーション』(電撃文庫、アスキー・メディアワークス、2008年)
    • 短編作品『恋愛のカミサマ』収録。
  • きみが見つける物語 十代のための新名作 恋愛編』(角川文庫、角川書店、2008年)
    • 短編作品『植物図鑑 Paederia scandens var. mairei』収録(「小説屋Sari-Sari」上で連載された『植物図鑑』の第一章部分)。
  • 別冊小説新潮『Story Seller』Vol.2(新潮社より雑誌形態で刊行、2009年)
    • 後に文庫化。『Story Seller 2』(新潮文庫、新潮社、2010年)
    • 短編作品『ヒトモドキ』収録。
  • 別冊小説新潮『Story Seller』Vol.3(新潮社より雑誌形態で刊行、2010年)
    • 後に文庫化。『Story Seller 3』(新潮文庫、新潮社、2011年)
    • 短編作品『作家的一週間』収録。
  • 『好き、だった。はじめての失恋、七つの話。』(MF文庫ダ・ヴィンチ・メディアファクトリー、2010年)
    • 短編作品『失恋の演算』収録。
  • 不思議の扉 午後の教室(2011年8月25日、角川文庫)
    • 短編作品『S理論』収録。
  • とっさの方言(2012年8月7日、ポプラ文庫
    • 方言エッセイアンソロジー『何しよらぁ、おんしゃあ!』
  • 『Story Seller annex』(新潮文庫、新潮社、2014年)
    • 『R-18――二次元規制についてとある出版関係者たちの雑談収録』(『小説新潮』2011年5月号 新潮社 の特集Story Seller 2011より)

脚注[編集]

  1. ^ 日経ビジネスオンライン「ライトノベルを買う大人は恥ずかしいか?」(2007年2月23日)
  2. ^ TSUTAYAブックインタビュー、2013年4月20日
  3. ^ スカイロケット公式サイト”. スカイロケット. 2012年11月21日閲覧。
  4. ^ http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=200808000533
  5. ^ http://www.gentosha.co.jp/book/b6249.html
  6. ^ 「Story Seller」に発表された「Side:A」に、単行本のために書き下ろされた「Side:B」を加えハードカバー化。
  7. ^ 『BRUTUS』 No.745(2013年12月01日)マガジンハウス BRUTUS No.745

関連項目[編集]

外部リンク[編集]