ウルトラマンタロウ

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ウルトラシリーズ > ウルトラマンタロウ
ウルトラマンタロウ
脚本 田口成光 ほか
監督 山際永三 ほか
出演者 篠田三郎
名古屋章
東野孝彦
三谷昇
三ツ木清隆
木村豊幸
津村秀祐
西島明彦
松谷紀代子
あさかまゆみ
小野恵子
斎藤信也
ペギー葉山 ほか
オープニング 「ウルトラマンタロウ」
製作
プロデューサー 熊谷健
橋本洋二
制作 円谷プロダクションTBS
放送
音声形式モノラル放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1973年4月6日 - 1974年4月5日
放送時間金曜 19:00 - 19:30
放送分30分
回数53
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ウルトラマンタロウ』は、1973年4月6日から1974年4月5日までTBSで毎週金曜19:00 - 19:30に全53話が放送された、TBSと円谷プロダクションが製作した特撮テレビ番組とその劇中に登場するヒーローの名前である。

タイトルロゴは「ウルトラマンT」、「T」に「タロウ」のルビがある。

物語

裸一貫で世界中を旅していた青年・東光太郎(ひがし こうたろう)が、ボクサーを目指して巨大タンカーで日本に帰ってきた。

港を襲った超獣オイルドリンカーを追い払うことに成功した光太郎だったが、彼の持ち帰ったチグリスフラワーの球根から怪獣アストロモンスが誕生する。亡き母と瓜二つの緑のおばさんウルトラの母の変身体)の激励を受けた光太郎は、宇宙科学警備隊ZATに入隊[注 1]。小型戦闘機・スーパースワローに搭乗してアストロモンスに立ち向かうが、アストロモンスの攻撃を受けて爆発の炎に包まれてしまった。

死線をさまよう[注 2]光太郎の前にウルトラ5兄弟が現れ、彼をウルトラの国へと運んだ。そして、そこでウルトラの母が光太郎にウルトラの命を授けたことで、ウルトラ6番目の弟・ウルトラマンタロウが誕生した。

地球に帰還した光太郎は、左腕に装着したウルトラバッジを掲げてタロウに変身し、怪獣や宇宙人と戦う。

作品概要

ウルトラマンシリーズ」第5作目[注 3]にして、『帰ってきたウルトラマン(以下、帰マン)』や『ウルトラマンA』に続く第2期ウルトラシリーズ第3作目。『ファイヤーマン』(日本テレビ)や『ジャンボーグA』(毎日放送)同様、「円谷プロ創立10周年記念番組」として制作。

本作の大きな特徴として、それまでは神秘的存在として描かれていたウルトラマンに、親しみやすい印象を付加している点が挙げられる。その最たる例が、主人公の「タロウ」という名称である(詳細は後述)。それまでのウルトラマンシリーズに比べ、同じ円谷作品の『快獣ブースカ』(1966年・日本テレビ)で見られたようなおとぎ話[注 4]や寓話などを題材としたストーリーが多く見られる。

本作ではウルトラの母の存在が初めて明らかにされ、「ウルトラ兄弟」の概念に加えて文字通り「ウルトラファミリー」の構想を付加。ホームドラマ的な作風が濃くなっている[注 5]

主題歌がそのまま特撮場面の挿入歌となっており、2クール以降はエレクトーン演奏を用いた主題歌のインストゥルメンタル版も使用されている[注 6]

特撮作品としての本分もおざなりにされていない。躍動感のある戦闘アクション、当時としては精巧に制作された秘密基地や戦闘機などの各種プロップやミニチュアセット、光線技に見られる光学合成などは、円熟された特撮の妙味を醸し出している。

それまでのウルトラマンシリーズは、OP映像にキャラクターのシルエット映像が使用されていた。しかし、本作はZATのメカニックを紹介する映像(主にそれぞれが格納庫から現れて基地から発進する様)となっている[注 7]

放送話数が全53話と、昭和ウルトラマンシリーズの中では最多となっている[注 8]。また、第2期ウルトラシリーズの中で本作のみが4月に放送終了したが、この理由には「次作『ウルトラマンレオ』の企画難航によって本作を1話分追加撮影した[2]」「4月から放送開始する他の特撮ヒーロー番組と競合する編成を避けるためだった[3]」という2説が存在する。

企画意図

本作の企画は、『A』放送中の1972年秋頃からスタートしている[4]。TBS側からはウルトラマンシリーズは『A』で終了させようとの声もあった[5]

ウルトラマンスター」「ウルトラジャック」「ウルトラマンジャック」の3冊の企画書が作成され(内容は同一)、タイトルには「ウルトラマンジャック」が選ばれた。しかし、「ジャック」が当時大きな問題となっていたハイジャックを連想させるという事情から取り止めとなった[6][注 9]。この「ジャック」が西洋のおとぎ話[注 4]の主人公の名前としてよく使用される名前だったことから、それに対応する日本の名称として「○○太郎」に因んだ「タロウ」と名付けられたという[注 10]

構成

基本的には、怪獣との戦いで瀕死の重傷を負った[注 2]主人公・東光太郎がウルトラの母からウルトラの命を授けられて復活し、ウルトラマンタロウとなって地球を守り抜いていく様を描いている。

第8話以降、児童(光太郎を兄のように慕う白鳥健一少年の友達や同級生)の抱えるエピソードに、奇怪な事件およびその主犯となる怪獣とZATの闘いが交差したものが多くなっていき[注 11]、ZATの事件解決に終始している作品はほとんどない(終盤では、光太郎や他の隊員たちはBパートに入ってから出番が増える回が存在する)。これは第2期ウルトラシリーズの特徴といえるが、本作で最も顕著に表れている。

怪獣

前半の敵は怪獣のみで、本作の怪獣は前作『A』の「超獣(怪獣を超える存在)」の設定を覆し、「超獣を超える怪獣」であると設定されていた。第1話では超獣オイルドリンカーが怪獣アストロモンスに捕食されるシーンが存在し、この「超獣よりもさらに強い怪獣」をアピールしていた。企画案では超常能力を持った宇宙怪獣の登場が想定されており[1]、初期に登場した怪獣にも反映されている。また、実在の生物をモチーフとした怪獣が多いのも、初期の特色である。怪獣の生態が細かく設定されている話が多く、この点も本作のストーリーの特徴の一つとなっている。

その後、第27話でのメフィラス星人(二代目)の登場を皮切りに宇宙人も多く登場するようになり、終盤では独特で奇抜な怪獣が多く登場するようになった。なお、タロウやZATが怪獣、とりわけ人類と対立する意思を持たないものの生存権を尊重する描写も多く、回が進むごとに顕著になっている[注 12][注 13]

キャスティング

東光太郎役の篠田三郎の起用は、篠田が新たなウルトラマンシリーズの主役にふさわしいと考えたプロデューサー・橋本洋二の意向である。撮影現場の雰囲気を知ってもらうための措置として、『A』第20話で篠田一郎役でゲスト出演させている。光太郎役にはオーディションで選ばれたが、松平健もオーディションを受けていた[9]。本作への出演が決定して『A』の撮影現場を見学した時、北斗星司役の高峰圭二が白いマフラーを巻いているのを見て自分も使用したくなり、高峰に申し出て本作の撮影でもマフラーを使用することになった。本作の本放送時にはNHKの『天下堂々』でも主演を務めたため、終盤は出番の少ない回が存在。

朝日奈隊長役の名古屋章は、『帰マン』でナレーションを担当している。名古屋も多忙だったため、最初から「毎回は出演できないと思うがそれで良ければ」という契約で第1 - 8、10、35、51、53話(最終回)の計12回しか登場していない。第51話からナレーションも務めた。

荒垣副隊長は、演じた東野孝彦の怪我によって[注 14]第51話で宇宙ステーションに転任し、二谷新副隊長が登場。東野は第49話や第50話でのアフレコにも参加しておらず、代わりに沢りつおが担当。

西田隊員役の三ツ木清隆は、『白獅子仮面』の主演に加えて『だいこんの花』のレギュラーも入ってスケジュール調整が不可能になり、西田は第8話で宇宙ステーションV9に転任。

西田の後任として上野隊員が登場したが、西島明彦が所属事務所の方針で歌手に転向し、同じTBSの『ぎんざNOW』にレギュラー出演が決定したために第35話を最後に姿を消す。

白鳥さおり役のあさかまゆみは、本作がデビュー作である。だが、当時の事務所との契約によって第16話で降板し、第20話から小野恵子に交代。

ナレーションの瑳川哲朗は、『A』で竜隊長を演じている。急病のために事実上降板し、第51話の予告から名古屋が代理を務めた[注 15]

玩具展開

『A』や『ミラーマン』(1971年)でブルマァクから発売された怪獣ソフトビニール人形が不振だったため、本作の怪獣はほとんど商品化されていない。しかし、『A』のタックファルコンや『ミラーマン』のジャンボフェニックスなどのメカ類は好調だったため、本作はメカ類を売り出すことに注力しており、前述のようなオープニングになった。さらに、オープニングのみの登場メカや本編未登場のメカなども商品化され、どれも子供受けする派手なデザインとなっていた。

また、「ウルトラ兄弟セット」や「ウルトラファミリーセット」などの形式で、過去のウルトラマンソフトビニール人形がセット売りされた。こうしたヒーローやメカ重視の潮流の中で怪獣のデザインは商品化を前提としないため、『帰マン』初期のように売れる怪獣をデザインするという縛りから解放され、自由なデザインの怪獣が生まれるようになった。

評価・反響

本作は、変身ヒーローブームが峠を越える中で平均視聴率が17.0%[11][出典無効]を記録していた[注 16]。同時に、他の第2期ウルトラシリーズとは異なり(各作品の路線変更については各記事を参照)、放映延長に当たっての番組強化に関する文書が作成されず、第19話でタロウがウルトラの母からキングブレスレットを授かったり、第27話から宇宙人が登場するようになったり、レギュラー俳優の交代などはあったが、制作方針に関わるような路線変更がなかった。しかし、それまでのウルトラシリーズと異なり、コミカルなストーリーが多くなるなど、作風に顕著な変化が見られたため[注 17]、旧作ファンには本作を否定する向きもあった[1]

『ファンタスティックコレクションNo.10 空想特撮映像のすばらしき世界 ウルトラマンPARTII』(1978年朝日ソノラマ)27pによると、児童雑誌の人気投票では常に首位になるほどの人気作だった。そして、同書は本作についてまっすぐな批判を行っているが、この部分が後に『ファンタスティックコレクション 不滅のヒーロー ウルトラマン白書』として採録され、重版の度に同じ文章が再掲載され続けてしまった。この時期のウルトラマン再評価ブームは、第1期ウルトラ原体験世代(本作を含めた第2期ウルトラの視聴を卒業していた)が担い、1979年の再編集劇場映画『ウルトラマン』がすべて後年の海外映画祭受賞などで名声を博した実相寺昭雄監督作品で統一されるなど、大人の映画ファンが見ても楽しめるという点に力点が置かれたこともあり、とりわけ手酷かったタロウ批判については後発世代からの反発も少なくない。

ウルトラマン80』で星涼子(ユリアン)を演じた萩原さよ子はリアルタイムで、『ウルトラマンX』で三日月マモルを演じた原田隼人は再放送で本作を見ていた[12][13]。また、『ウルトラマンコスモス』で主人公・春野ムサシを演じた杉浦太陽、映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』以降の作品でウルトラマンゼロの声を演じている宮野真守[注 18]は、「幼少時はタロウが好きだった」と語っている(杉浦は七夕の短冊に「タロウになりたい」と書いたこともあると自身のブログで明かしている)。

ウルトラマンタロウ

ウルトラの父ウルトラの母の実子であり、ウルトラセブンの従弟でもある(ウルトラの母がセブンの亡くなった実母の妹)。ウルトラの父と母の養子であるウルトラマンAは義兄にあたる。また、主題歌の歌詞では「ウルトラマンNo.6」と呼ばれている[注 19]。光の国では「タロウ」という名前は「勇気を持ち正義を愛する者」という意味が込められている。企画書では「11の技を持つヒーロー」とされている。

エースの後を受けて地球防衛の任務に就き、地球では宇宙科学警備隊ZATの東光太郎として活躍しながら、超獣以上の力を持つ怪獣や宇宙人と戦う。

公式設定では「光太郎と合体した」とされているが、劇中の描写ではウルトラの母が光太郎にウルトラの命を授けたことで誕生[注 20]しており、光太郎の中にタロウがいるような描写は存在せず、変身後のセリフや掛け声も光太郎役の篠田三郎が担当している。

光太郎のボクサーとしての資質が、変身後も引き継がれている。

他のウルトラマンとは異なり、必殺技の名前を叫んで使用する[注 21]。また、戦闘中にカラータイマーが点滅することが極めて少なく、戦闘終了後に点滅することも何度かあったが(ほとんど第1話の映像を流用している時もあった)、戦闘開始直後にカラータイマーが点滅することもあった(第41話や第42話など)。

ウルトラ兄弟が集結した第33・34話で「兄に頼りがち」や「増長しやすい」と演出されているが、これは第33・34話のみのことである。

第53話でウルトラバッジをウルトラの母に返し[注 22]、人間・東光太郎としてバルキー星人を倒した後、光太郎の姿のまま旅立っていった[注 23]

後の『ウルトラマンメビウス』で、メビウスが地球に降り立つ20年前(1986年)に光の国に帰還し、現在は宇宙警備隊の筆頭教官として後進の指導に当たっており、メビウスも教え子の1人であると新たに設定された。

2013年にタロウの著書として『ウルトラマンの愛した日本』[注 24]が出版された。

身体データ・能力

  • 身長:53メートル
  • 体重:5万5000トン
  • 飛行速度:マッハ20
  • 走行速度:マッハ1(時速1240キロ)
  • 水中速度:160ノット
  • 地中速度:マッハ6[14]
  • ジャンプ力:600メートル
  • 腕力:ウルトラ兄弟の中で一番のパワーを誇る[注 25]
  • 年齢:1万2千歳(放映当時の設定は1万8千歳)
  • 職業:宇宙警備隊支部長、宇宙警備隊の筆頭教官
  • 嫌いなもの:まんじゅう弱い者いじめ[注 26]
  • その他:ウルトラダイナマイトなどで体がバラバラになっても、心臓が無傷なら再生可能。また、想像以上に大きなダメージを受けると、カラータイマーが点滅していなくても身体が青白く発光しながら消滅する。エースに匹敵するエネルギーを持つ。

ウルトラバッジ

光太郎がタロウと合体する以前、緑のおばさんの姿に変身したウルトラの母からお守りとして授けられた変身アイテム。普段は光太郎の隊員服の左袖側面に装着している[注 27]。ウルトラスチール製のこのバッジには、中央にウルトラルビーや光波エネルギー吸収装置を備えている。前半では、ウルトラマンエースの変身アイテム・ウルトラリング同様、変身のタイミングがやってくるとウルトラルビーが一瞬光って光太郎に変身を促していたが、後半はこのプロセスが見られなくなった。

前述の通り、光太郎は第53話でウルトラバッジを空の彼方へと投げてウルトラの母に返している[注 22]

正確な表記は「ウルトラバッジ」だが、台本を含めて「ウルトラバッヂ」の誤字が多々見られる。

変身方法

ウルトラバッジを右手に持ち、両腕を左右に広げ、眼前から頭上にかざして「タロウー!」と叫んで変身する[注 28]。このパターンが基本だが、変身ポーズを取らなかった変身も何度か見られた。また、第43話ではモットクレロンが飛ばしてきたと思われる大根を左手に持ち、そのままバッジを持った右手と頭上でクロスするという珍妙な変身場面もあった。変身ポーズは篠田三郎が自ら、仮面ライダーなどの変身ポーズを参考に自ら考えたという。

ストリウム光線
タロウの光線技の一つ。劇中で最も多く使った必殺光線。開いた右手を高く上げると同時に左手を腰にあて、そこから左手を上げて右手に重ねスパークを起こし、両手を腰に添え大気中の宇宙エネルギーを貯めてから、両腕をT字型にして発射する。
当初は技の発動時に「ストリウム光線!」という叫び声を発しており、エネルギーを充填する際に身体が虹色に光っていたが、第23話を最後に見られなくなった[注 29]。当時の雑誌設定には、技の上達により光らなくなったと解説されていた。しかし、『ウルトラマンメビウス』以降の作品では、これらの描写が復活した。
連射が可能で、ウルトラマンAのメタリウム光線の倍以上の破壊力を持つといわれ[16]、ウルトラ戦士の中では光線の威力が高いとされる[17][注 30]
通常は爆発光線だが、エネルギーの使い方によっては対象を消滅させたり、爆発させずに倒したりすることができる。ただし万能ではなく、無効だった怪獣もいる。エネルギーを貯めずにスピード重視で発射する簡易版や、腕をX字に組んで発射する強化版[要出典]の「ネオ・ストリウム光線[注 31]もある。
アロー光線
ツノのわきからエネルギーを矢尻状にして飛ばす。素早く繰り出せるので、繋ぎ技として使う。ピッコロメモールに使用。
ブルーレーザー
ウルトラホーンから放つ青い熱線。ボルケラーの口から引き出した胃袋、タイラントの鞭、ジレンマの舌を焼き切った。帯番組『ウルトラ怪獣大百科』(1988年テレビ東京)では、「ホーンレーザー」と呼称されていた。
シューティングビーム
両手先から放つ光線。グロストや、ミラクル星人のビー玉で凍ったテロリスト星人を倒したが、テンペラー星人には無効だった破壊光線タイプと、ゴンゴロスグランドキングに使い、大ダメージを与えた麻痺光線タイプがある。
ハンドビーム(スカーレットビーム、赤色光線)
手先にエネルギーを集中させ、断続的に放つ赤い光弾。オカリヤンを倒した。
フット光線
ジャンプして、スワローキックのポーズで両足から赤色光線を放つ。ロードラの首と腕を跳ね飛ばしたが、すぐに再生されてしまったために通用しなかった。
クロス光線
腕をクロスさせて回転し、周囲にエネルギー波を放射する。メドゥーサ星人に憑依された森山隊員のスーパースワローを墜落させた。
反重力光線
トンダイルが沼の底に蓄えていた球体を浮かび上がらせた光線。
タロウカッター
腕を十字に組んで発射する、三日月型の光のカッター。一度に2発発射され、敵を切り裂いて戻ってくる。テンペラー星人の両手を切り飛ばした。
ビーム手裏剣
右手にエネルギーを集中させ、光の手裏剣を作り出して投げつける。ゴルゴザウルス二世を倒した。
ワイプレーザー
ガンザの泡攻撃で泡まみれになった時に使った光線。帯状の光線で体を包み、泡を消した。
成長停止能力
ガンザの腹から生まれた子蟹に当てた光線。巨大化しないように成長を停止させた。
リライブ光線
生命エネルギーの光線。トンダイルに捕らえられた人々の意識を回復させ、負傷したフライングライドロンの子どもの羽根を治療し、壊れたアンドロイド聖子を宇宙の星に変えるなど、活躍の場が多かった。
アイビーム(ウルトラスコープ)[注 32]
隠れた敵を探し出したり、怪獣の体内を透視する。「イエローガス」に隠れたケムジラ、姿を消したゴルゴザウルス二世を発見したほか、空気を溜め込んで膨らんだグロンの体内を透視して、体内で空気が渦巻いているのを確認したり、ゴンゴロスの本体の核を発見した。
タロウバリヤー
光の壁を作り出して攻撃を防ぐ。バリヤーを出したまま多少は前進または後退することも可能で、ミエゴンの火炎をしばらく防いだあと、突然解除することで敵のバランスを崩し、その隙にスワローキックを決めた。『ウルトラマンギンガ』ではダークルギエルの光線を防ぐ際に使用したが、ギンガに自身のエネルギーを与えたことに加え、ルギエルが光線を重ねてきた為、破られた。
プッシュリターン光線
半球状のバリヤー。敵の攻撃を防ぐだけでなく、バリヤーを前に押し出すことも可能。アリンドウの蟻酸とボルケラーの「ハニアガス」を押し出した。
タロウスパウト(タロウハリケーン)
「タロウスパウト!」の叫びとともに、体をスピンさせて竜巻を起こす。ロードラを竜巻に巻き込んで吹き飛ばし、空中で爆破した。
ウルトラシャワー[注 33]
水や消火液を噴射する。第19話と第28話で火災を消し止めたほか[注 34]、第41話では落書きから生まれたゴンゴロスの体を濡らして手で拭き消した。第9話ではアリンドウにも浴びせている。
三日月状光弾(名称不明)
右手から放つ三日月状光弾。OV『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』で牽制技として使用。
ウルトラフリーザー
「ウルトラフリーザー!」の掛け声とともに、熱エネルギーをマイナス変換させて両手から放つ冷凍光線。コスモリキッドライブキングを2体同時に凍らせた他、ゲランも凍らせている(この時はガス状光線だった)。
タロウファイヤー
熱エネルギーを炎に変換させて、両手から放つ。1000メートル以上の射程を誇る。お化けキノコを焼き払った(小さいキノコが1本だけ残っており、これがマシュラになった)。
ウルトラダイナマイト
タロウ単体では最大の破壊力を誇る必殺技[20]。自分の体にエネルギーを充満させ、自らを爆弾にして相手に突っ込んでいく自爆技。相手もろとも大爆発したあと、タロウは自身の再生能力(上述のように心臓が無事なら再生できる)で復活する。
本編では自分の優しさを踏みにじったカタン星人を倒す際に使ったが、再生に成功しても多大なエネルギーを消耗して寿命を縮めるために封印した。しかし、『ウルトラマンメビウス』第30話でインペライザーを倒すため、メビウスのDVD封入のイラストノベル『ザ・ウルトラマンメビウス』でもカタン星人の別個体を倒すため、封印を破った。1回使っただけで、タロウの寿命が20年短くなるという[21]
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では応用し、ウルトラマンベリアルによって奪われたプラズマスパークの残された最後の光を命懸けで守り、ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンメビウスに後を託した。
『メビウス』では爆発の際の肉片を見せないよう爆発を派手にし木っ端微塵になるよう演出されている[22]
タロウ・ジャンファイヤー(ファイヤーダッシュ)
タロウの体に充満させたエネルギーを炎にして一気に飛ばすもの。ストリウム光線の通じないアリンドウにウルトラシャワーを浴びせてからこれを使って倒した。
スワローキック
空中回転して放つキック技。変身直後や格闘戦で頻繁に用いられる。そのまま足で挟むバージョンもある。ミエゴンを倒した。
ウルトラキック
全エネルギーを足に集中し、敵の弱点に浴びせるスピーディなキック。ムルロアの頭部を蹴り飛ばしたほか、映画『ウルトラマン物語』ではウルトラ5兄弟のエネルギーを吸収して「スーパーウルトラマン」と化した状態から、右足を赤熱化させた「スーパーウルトラキック」を、グランドキングに放っている。
空中キック
空中に飛び上がった後、横向きになって両足で繰り出す強力キック。ゴンゴロスに対して使用し、地面に叩きつけた。
ひざ蹴り
敵の腹部や脇などの柔らかい部分をめがけて、強烈なひざ蹴りを何度も打ち込む技。パンドラやムルロアなどに繰り出し、ダメージを与えた。
アトミックパンチ
強靭な肉体をいかしたパンチ攻撃。原子爆弾と同じ威力を持つと言われ、メフィラス星人の腹に大穴をあけたほど。別名「タロウ爆弾パンチ」。巨大化の勢いで飛行しながらアトミックパンチを放つ「フライングアトミックパンチ」もあり、オカリヤンにダメージを与えた。
急降下パンチ
空高くジャンプした後、両手の拳を握り合わせて相手の頭叩きつけるパンチ。高所から落下する勢いをプラスすることで、破壊力を増大させる。メドウーサ星人の頭部に叩きつけて、多大なダメージを与えた。
ウルトラチョップ
主に相手の急所めがけて打ち込むチョップで、一撃で巨大な岩石を真っ二つにする。
ハンドナイフ
リンドンの首を切断した必殺チョップ。
脳天割りチョップ
相手の頭上から打ち込む強烈なチョップ。マシュラやベムスター(改造)に浴びせた他、「首投げ」で大地に叩きつけたゴンゴロスに連続で叩き込んでダメージを与えた。
ウルトラパワー
全身を虹色に光り輝かせ、一瞬のうちに超パワーを発揮する技で、再生エレキングの角を引き抜いた。また、派生技として、球状になったガラキングを、バレーボールのサーブのように右腕で力いっぱい叩きつけ、宇宙空間に追いやった技もある。
ウルトラスウィング
倒れた相手の体をつかみ、大きく振り回してから遠くの大地へ叩きつける大技。アストロモンス、ジレンマ、パンドラ、マシュラ、タイラント、サメクジラなどを放り投げた。
ウルトラスロー
敵を掴んで振り回す「ウルトラスウィング」の応用技。メモールを宇宙に投げ飛ばした。また、ボルケラーを頭上に担ぎ上げたまま高速回転し、その勢いを利用して宇宙空間に放り投げた、「スクリュースロー」と呼ばれる技もある。
首投げ
相手の首を締めつけ、敵がひるんだ隙に力いっぱい放り投げる技で、クイントータスなどに繰り出した。同様に相手の腕や腰などをつかんで引き倒す技もあり、こちらもコスモリキッドをはじめとする多くの敵に使用した。
背負い投げ
相手を背負うように担ぎ上げ、地面に投げつける強力な投げ技。シェルターなどを投げ飛ばしたが、ガンザを投げようとした際は、つかんだハサミが取れて失敗に終わっている。また、相手を両肩に担いで放り投げる技もある。
巴投げ
相手の体をつかんで後ろに倒れ込み、両足で相手の腹を蹴り上げ、後ろに投げ飛ばす大技。アストロモンスやジレンマ、トンダイル、ムルロア、サボテンダー(改造)、マシュラ、ゲラン、メモール、ベロン、ガラキング、ドロボン、サメクジラなどに放った。
岩石落とし
相手を頭上高くまで担ぎ上げ、体を回転させることで勢いをつけたのち、放り投げる荒技。変身すると同時に、ベロンを担ぎ上げて投げ飛ばした。
ウルトラリフター
頭上に担ぎ上げた相手を放り投げた技。サボテンダー(改造)やゲランなど、多くの怪獣に使用したほか、ZATの新型爆弾・AZ1974が取りつけられたムルロアを投げ飛ばし、空中で爆発させたこともある。
6兄弟リフター
ゾフィー、ウルトラマン、セブン、ジャック、エースのウルトラ5兄弟とともに、高速回転しながら敵を空中に放り投げる合体技。
コスモミラクル光線
映画『ウルトラマン物語』で使用。ウルトラ6兄弟の力をウルトラホーンに集め、普通状態の数十倍の戦闘力を持つ[23]。スーパーウルトラマンになったタロウが使った必殺技で宇宙最強の光線。
タロウショット
映画『ウルトラマン物語』で幼少時に見せた、両腕をL字型に組んで発射する光線。一部資料[要文献特定詳細情報]では「ワイドショット」と表記される。成長に伴い、ストリウム光線を習得したために使わなくなった。
ウルトラチャージ
映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』で使用した、緑色の光エネルギーを他のウルトラ戦士に分け与える能力。Uキラーザウルス・ネオと戦うメビウスらの救援に現れた際、両腕からウルトラマンとセブンのカラータイマーに向けて放って回復させた。
ウルトラ念力
強力な念力を放つ。エンマーゴの剣で首を切り落とされ、上述の自己再生能力とお地蔵様の加護で復活したタロウが念力を放ち、油断しているエンマーゴの首をはねた。『ウルトラマンギンガ』では、スパークドールズの姿でも使用できる数少ない能力の1つである。
トゥインクルウェイ
腕をクロスさせて放射する光線で、タロウをウルトラの国へと導く。映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではメビウスやダイナも使用している。
ウルトラ6重合体(ウルトラオーバーラッピング、ウルトラ・シックス・イン・ワン)
タロウを基本体としたウルトラ5兄弟との合体。ウルトラタワーに収められているウルトラベルを手に入れるために使った。『ウルトラマン物語』ではウルトラホーンに6兄弟のエネルギーを集めることで合体を果たして、スーパーウルトラマン[注 35]となった。
トリプルスピンビーム
映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』で使った、初代ウルトラマン、ウルトラセブン、タロウの3人による合体技。「トリプルスピンビーム!」と叫び、肩を組んで回転しながら、敵のエネルギーを中和させるアンチエネルギー波を放つ。怪獣帝王ゴモラのキャッチビームを無力化した。
ウルトラフラッシャー
映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』で使用。「ウルトラフラッシャー!」と叫び、初代マンのスペシウム光線やセブンのエメリウム光線とともに、ストリウム光線を同時に撃つ合体技。トリプルスピンビームで無力化したキャッチビームを破壊し、中に閉じ込められていたハヌマーンを救出した。
ボール作戦
少年が持っていたウルトラマンボール(投げると二つに割れてパラシュートが出てくる、玩具のボール)を利用した戦法。ミクロ化してボールの中に隠れ、それを少年に投げてもらうことで敵に接近し、ボールから飛び出して敵の体内に侵入、巨大化して内部から粉砕する。テンペラー星人を倒したが、倒したのはダミーだった。本物との戦いでは、ウルトラ6兄弟全員がボールの中に入り、少年たちに投げてもらうことで、6人全員が敵に接近してからの登場に成功している。
塩漬け作戦
塩の入った巨大な桶を出現させ、そこにモットクレロンを押し込んで塩もみすることで、養分を塩に吸い取らせて元の小さな怪獣に戻した。
豆まき作戦
節分の豆が入った枡を出現させ、オニバンバに豆をぶつけてダメージを与えた。
ウルトラリバース
東光太郎の状態で人間に憑依するウルトラ6兄弟共通の特殊能力。
ヒーロー光線(本編未使用)
額のビームランプから放つ、溶解光線。内山まもるの漫画作品では幾度か使用している。
ガッツニードル(本編未使用)
拳から放つ、針状の連射光線。
ウルトラ噴流(本編未使用)
両手を合わせ、6色の煙を噴射する。一部の古い資料[要文献特定詳細情報]にはロードラを倒した技とされている物もあるが、誤りである。
ダッシュワープ(本編未使用)
星から星に瞬間移動する。

装備・道具

タロウブレスレット
タロウが持つ、ウルトラハードスチールでできた[24]攻撃用小型ブレスレット。コスモリキッドに対して使用した両刃の槍・ブレスレットランサー[注 36]に変化するほか、オカリヤンの口を封じるために使われた光の輪・セット光線[注 37]を放つ。劇中では2度使用されている。ブレスレットを変化させて使ったのがランサーのみであったため、「タロウブレスレットは一度しか使われていない」とする文献[25]もある。
ウルトラマンレオ』第34話に客演したウルトラマンジャックは、ウルトラブレスレットではなくこのタロウブレスレットを装着していた。
キングブレスレット
直径:1.6m 厚さ:55cm 重量:3.5t
第19話でウルトラの母から授かった、ダイヤモンドの1000倍の硬度を持つウルトラ・メタリックガード超合金製のブレスレット。本体部の『サークルクロス』に、太陽エネルギーを吸収する王冠状の『クラウントップ』やその中央のエネルギーコントロール装置である『ウルトラ・パワーダイヤ』、エネルギー放出機の『ウルトラ・バルブスター』などのさまざまなメカが搭載されている[26]。口輪やマジックハンド、水の入ったバケツに姿を変えるほか、ブレスレットリライブ光線やドライヤー光線を放ったり、タロウバリヤーを発動したりなど、数々の能力を持つ。資料によっては、キングブレスレットもブレスレットランサーに変形可能と記載しているものもあるが、本編では未使用。また、本来はゾフィーのために創られたものとも言われている[27]
口輪作戦
ブレスレットの大きさを変えてバードンの嘴にはめ、締め付けて火炎攻撃を封じた。グロンの口を塞いだこともある。
放電能力
ブレスレットを敵に投げつけて、敵に命中すると同時に電流を流す。バードンに数回ダメージを与えて撤退させた。
分身作戦
ブレスレットの力で2人に分身する。飛行しながらバードンに使用し、撹乱させて大熊山に激突させて倒した。
ブレスレットリライブ光線
ブレスレットからリング状のリライブ光線を放ち、ハンターに殺されたチンペを生き返らせた。また、パンドラの傷も癒した。
タロウバリヤー
上記の技とは異なり、ブレスレットから半球状のバリヤーを発生させる。メフィラス星人(二代目)の「アイリスレイ」を防いだ。
ウルトラチェーン
ブレスレットの力で縄を鎖に変える。再生エレキングの弱点の角に絡めた縄を鎖に変え、全身のパワーを全開させる「ウルトラパワー」で角を引き抜いた。
毒素消去能力
ブレスレットから放つ解毒光線。マシュラの毒でキノコ人間にされた人々を元に戻した。
ドライヤー光線(ブレスレットビーム)
ブレスレットから放つ熱光線。火に弱いマシュラを倒した。
ウルトラ解凍
ブレスレットから高熱を発し、氷を溶かす。グロストの「フローズンホワイト」で凍らされたタロウを解凍した。
クリスマスツリー
ブレスレットの力で東京タワーに飾りをつけてクリスマスツリーに変えた。第38話で使用。
ウルトラランス
別名・タロウランス[28]。ブレスレットの力で[注 38]、タイラントから奪った鞭を光の槍に変えて投げつけて突き倒した。ストリウム光線の3倍の威力がある[28]
ブレスレットの力で花の咲いた桜の枝を作り出した。第41話で使用。
バケツ
ブレスレットが変形した、水の入った青いバケツ。酔っ払って暴れるベロンに水をかけて酔いを覚ました。
このバケツは2006年に発売されたウルトラ超合金のタロウにおまけとして付属している。また、ULTRA-ACTのウルトラの母に、別売りのタロウに使用するおまけとしても付属する。
マジックハンド
ブレスレットが変形したマジックハンド。オルフィのへその中に隠れたカーン星人をつまみ出した。
ウルトラベル
厳密に言えばタロウの装備ではないが、ムルロアとの戦いで使われた。ウルトラの国のウルトラタワーに隠されている奇跡の鐘。無限のエネルギーを秘め、鳴らすことで神秘の力を発揮する。ウルトラ長老が作り上げたもので、3万年前、エンペラ星人の怪獣軍団がウルトラの国を襲った際、ウルトラベルの奇跡で撃退したと言われている。ウルトラタワーの命の炎に守られているため、タロウはウルトラ兄弟と合体してスーパーウルトラマンになりベルを入手。ムルロアの吐き出したアトミックフォッグに包まれた地球を、ベルの奇跡で黒煙を取り払った。ゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth』では、敵を小さくしたり、相手の体力を減らすといった効果もある。

生い立ち

学年誌での設定に基づく[31]

誕生
誕生時は元気な大きい赤ん坊で、その大きな泣き声にウルトラの父もウルトラの母も驚いた。光の国では子供はすぐ大きくなるが、タロウの場合は特に早かった。生後2週間で歩けるようになり、さらに1カ月するとしゃべれるようにもなった。小さい頃はいたずら好きで、ウルトラの父にゲンコツされるとすぐに泣き出した。
子供時代
従兄のセブンとはよく一緒に遊んでいた。セブンとは歳が3000歳しか違わなかったため、いい遊び相手だった。タロウは力が強くて少し乱暴な子で、心配したウルトラの父が宇宙から善良な怪獣(ラビドッグではない)を連れてきて育てさせると、タロウはこれをとてもかわいがり、これがきっかけで優しい子供になった。遊びが大好きで空中公園のガキ大将でもあり、他の子供達にも人気があった。8歳の時、12トンもある石を持ち上げたことがある。
学生時代
約3000年前、学校に入学。ウルトラの父と母の実子とあって勉強と体操が得意で、勉強を皆に教えてやったこともあり、子供オリンピックの飛行競争で優勝経験がある(地球にはこの頃、遠足で一度訪れている)。学科は平均して成績優秀で特にロボット学と宇宙怪獣学を得意とし、合計点は750点。また、一番に卒業している。この時の校長はゾフィーだった。
卒業後
技を磨くため、色々な星に出かけては凶悪怪獣と戦った。L・P星雲で体重が200万トンもある嫌われ者の怪獣デスガドンを倒し、アンドロメダ星雲で怪獣ダイヤキングを捕らえて宇宙墓場に連れていった。
現在
プラズマ核融合装置にいた時、怪獣ギロンガを倒した。その活躍を見ていたゾフィーからウルトラ6番目の弟に選ばれ、地球に派遣されることになった。そして、TVシリーズの展開へと繋がっていき、現在に至る。

デザイン・造型

デザインは井口昭彦[1]。セブンの姿をベースとし[注 39]、セブン同様、額のビームランプとアイスラッガーのような大きな突起を持つ。頭部には2本の角があるが[注 40]ウルトラの父の角が好評であったことから取り入れられた[1]。デザイン画では、耳の後ろから後頭部にかけて段差が存在したが、造型では省略されている[1]。胸にはカラータイマーを備えている。

姿が似ていることから、本作の第40話と『レオ』第1話のセブンの着ぐるみは、アトラクション用のタロウの着ぐるみを改造・製作されたため、その名残で耳が付いていないと俳優・京本政樹が書籍で述べている。だが、昭和末期に発行された円谷プロファンクラブ会報誌に「アトラクション用セブンに電飾をした物」と記述されている。

他作品での活躍

映画『新世紀ウルトラマン伝説
他のウルトラ戦士とともに天空魔と戦った。
映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE
他のウルトラ戦士とともに、ウルトラマンキングの誕生日を祝福。
ウルトラマンメビウス
第1話(イメージのみ)、第24話、第29・30話、第50話、劇場版、OV『外伝 ゴーストリバース』に登場。
『タロウ』の最終回(第53話)で人間・東光太郎として生きることを選び、その後も地球での生活を続けていたが、メビウスが地球に派遣される20年前(1986年)にヤプールを封印したウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャックウルトラマンエースの4兄弟に代わって光の国に帰還。セブンの後を継いで宇宙警備隊の筆頭教官に就任し、後進の指導に当たっている[注 41]。メビウスも教え子の1人であり、タロウも彼同様に地球での戦いを通して大きく成長を遂げた。また、ウルトラ兄弟の中でも伝説的存在とされる「ウルトラ6兄弟」の1人にカウントされている。
劇場版ではUキラーザウルス・ネオ出現時、ゾフィーとともに登場。メビウスや先の4兄弟にエネルギーを分け与え、Uキラーザウルス・ネオと戦った。第24話でヤプール復活を察知してメビウスの救援に向かおうとしたが、ゾフィーによって静止を受ける。
第29・30話で途方もない脅威が地球に迫っていることを察知したウルトラの父からの命により、メビウスが来たるべき戦いのための力を蓄えるまでの間、代わりに再び地球を守ることになった。しかし、メビウスがGUYSクルーの思いを受けてインペライザーを倒したのを見て、GUYSクルーに説得されながら、メビウスに引き続き地球で戦うことを許した。
第50話では先の4兄弟、ウルトラマンレオ、アストラ、ウルトラマン80と協力し、エンペラ星人の力で太陽を覆い尽くしていた黒点を消滅させた。
『ゴーストリバース』では、怪獣墓場にてエース、メビウス、ウルトラマンヒカリとともに、復活した暗黒四天王(ヤプールの怨念が乗り移ったメビウスキラー、デスレム、グローザム、アーマードメフィラス)と戦い、エンペラ星人復活を阻止した。
スーツは新規造型[32]。マスクの造型にはウルトラマンマックスでのノウハウが取り入れられており、マックスでは実現できなかった目の真ん中に覗き穴を開けた形状での発光が可能となっている[33]
第29話はゾフィーが登場する予定だったが、ゾフィーの立場が確定していなかったため、タロウに変更された[34]
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE
ウルトラマンベリアル復活時、宇宙警備隊訓練生を率いて真っ先に立ち向かうが、返り討ちにされた。その後、ベリアルの攻撃からウルトラの父とウルトラの母を庇い、ベリアルがプラズマスパークタワーからエネルギーコアを奪った後、残されたわずかな光をウルトラダイナマイトの応用技で守りながら凍結した(その光は、ウルトラマン、セブン、メビウスがベリアルに立ち向かう時に託されている)。そして、ウルトラマンゼロがベリアルを倒してエネルギーコアを取り戻したことで復活した。
映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国
アナザースペースへと旅立つゼロに、他のウルトラ戦士とともにエネルギーを与えた後、光の国を襲撃したダークロプス軍団を迎え撃つ。

上記2作品では、『メビウス』での「宇宙警備隊の筆頭教官として後進の指導に当たっている」「ウルトラ6兄弟の1人にカウントされている」という設定が継承されている。

ウルトラマンギンガ
レギュラーキャラとして登場。他のウルトラ戦士とともにスパークドールズに変えられたが、辛うじて自我を残しており、降星町で出会った礼堂ヒカルたちをサポートする。会話やある程度動くことができるほか、ウルトラ念力やテレポートを駆使する。自身が元の姿に戻れないことを「早く大きくなりたーい」と嘆く[注 42]、力尽きた際に布団で寝たり正座で卓袱台の前に座るといった一面を見せるなど、コミカルな一面も見せる。第6話では、回想シーンに幼少期のタロウが登場している。第11話(最終回)で、降星町の人々の手に出現したギンガライトスパークの力で復活してダークルギエルと戦い、自身の敗北と引き換えに、光をギンガに分け与えた。ダークスパークの力で人形に戻されるが、復活したギンガによってルギエルが倒された後は、怪獣たちやギンガとともに宇宙へと帰っていった。
ウルトラマンギンガS
前作のダークルギエルとの戦いの後、宇宙をスパークドールズの状態で彷徨っていた。『ギンガS』の前日談である『新ウルトラマン列伝』第54話で地球の新たな危機をギンガからのウルトラサインで知り、ウルトラ5兄弟から力を授かった上で地球に向かう。『ギンガS』第3話で負傷を押して戦おうとするヒカルの前に現れ、自らとウルトラ5兄弟の力をストリウムブレスという形で授ける(ギンガストリウムが使用できるタロウの技はストリウム光線とブルーレーザーで、ストリウム光線が6兄弟の技の中で最も使用頻度が高い)。ストリウムブレスに変身した後もヒカルと何度も会話し、彼を激励する。
ビクトルギエルを倒した後、「君が呼べばいつでも助けに来る」とヒカルに告げて再び宇宙の彼方へと去っていった。
当初、後半ではチブル星人エクセラー(SD)に洗脳されてウルトラマンタロウダークとして登場するという案もあった。

主な登場人物

ZAT隊員

東光太郎(ひがし こうたろう)
本作の主人公で、22歳の明るく活発な好青年。
世界中を旅した後、白鳥船長のタンカーに便乗して日本に帰ってきた。オイルドリンカーアストロモンスに立ち向かった勇気と行動力を評価されてZATに入隊後[注 1]、アストロモンスの攻撃によって瀕死の重傷を負ってしまったが[注 2]ウルトラの母とウルトラ5兄弟の導きでウルトラマンタロウと合体して復活する[注 43]
普段は、恩人でもある白鳥船長の家に下宿しており、白鳥船長の子・さおりや健一とは本当の家族同然に仲がよく、健一からは兄のように慕われている。また、その明るく子供好きな性格でZATの仲間達とも良好な人間関係を築き上げ、事件の渦中で知り合った子供達とも心を通わせる。
元々はボクサー志望だったため、ZATに入隊後もボクシングジムに通い、朝のロードワークを欠かさず行っていた。第10話では、減量に耐えながら臨んだ日本アマチュア新人王戦で見事にKO勝ちした(その後もボクサーを目指していたのかは不明)。ボクシングは自分のため、最後の最後まで戦い抜くためにやっている[注 44]
第53話で白鳥船長を失って心が荒んだ健一に真の勇気を示すと同時に、自身もタロウの力に頼らずに生きることを決意。ウルトラバッジをウルトラの母に返し[注 22]、タロウに変身せずにバルキー星人を倒した後、ZATを退任して銀座の雑踏の中に消えていった[注 23]
ウルトラマンメビウス』以降の作品にタロウが登場しているが、篠田三郎が出演していないために光太郎は登場しておらず、同時に光太郎のその後についても説明されていない[注 45]
企画書では姓の読みが「あずま」だった[35]
朝日奈勇太郎(あさひな ゆうたろう)
年齢42歳(第3話で自ら発言)。ZAT極東支部の隊長。
第1話で光太郎の勇気と行動力を見込んで、彼をZATに入隊させた。また、白鳥船長とは親友であり、これが縁で光太郎に白鳥家への下宿を命じた。
前夜に何を食べたかで出動メンバーを決めたり、第3話でコショウ1トンを使って光太郎を救出するなど、これまでの隊長とは一線を画すユニークさも多く見せた。その一方、第5話では怪獣撃退を優先する地球警備隊のスミス長官とZATの鮫島参謀に真っ向から刃向かってイニシアチブを奪ったり、第35話では「女の子がほしがるものは何か」というところから敵の罠を見破るなど洞察力に優れる一面が見せたこともあった。責任者ゆえなのか、様々な任務を抱えていたため、現場はおろか極東支部の作戦室にも姿をあまり見せなかった(第9話以降)。
第53話で光太郎が再び旅立っていく時、握手を交わして送り出した。
企画書での名は橘勇(たちばな いさむ)[35]
男性隊員のユニフォームは胸のラインが赤に白の縁取りが施されているが、彼(隊長)のみ黒に金または白の縁取りである。
第19話でバードンの各地の被害によって、上層部との会議で厳しい叱責を受けていた。[注 46]
荒垣修平(あらがき しゅうへい)
年齢29歳。朝日奈隊長に代わり、現場で部隊の実指揮をとることが多い、ZAT極東支部の副隊長。
鷹揚で懐の広い人物であり、的確な命令を下す判断力と、それらに裏打ちされた厚い人望を持つが、時折かわいらしい一面も見せる。髭を生やしていたり、サングラスをかけていたりした時期もあった。大食漢であり、第2話のディスカッションではおにぎりカレーライスを一緒にパクつくほど。第50話を最後に宇宙ステーションに転任して極東支部を離れた。第53話では、ZATを退任して旅立つ光太郎が朝日奈に向かって「荒垣さんにもよろしく伝えてください」と触れられていた。
第33・34話では、ウルトラマンが身体を借りた。
これまでの作品にも副隊長格の隊員は存在したが、「副隊長」が正式な役職として採用されたのは彼が最初である(これは前述の通り、朝日奈隊長役の名古屋章のスケジュールに配慮した結果である)。
二谷一美(にたに かずみ)
第51話で、荒垣に代わって極東支部に赴任してきた新副隊長。
涙もろく負けず嫌いで、副隊長は免除される隊員の体力テストを受け、若い隊員たちに威厳を見せつけようとひたすらマラソンのトレーニングに勤しんでいる。スーパースワローを指揮官機として好んで搭乗する。
わずか3話の登場であるが、第52話ではドロボンを倒す活躍をしており、隊長と副隊長のなかでは唯一スカイホエール、コンドル1号、スーパースワローの3機すべて搭乗している(朝日奈、荒垣はスーパースワローのみ搭乗していない)。
北島哲也(きたじま てつや)
年齢27歳。情報分析と、それに基づく兵器やマシンの開発を得意とする隊員。
弁当は忘れても釣り道具は忘れたことがなく、海や沼に行くと任務を忘れて釣りを始めるほどの、大の釣り好き。兄弟がいるらしく、本人は長男だという。普段は東京都内のアパートで独り暮らしをしている。
真理という初恋の幼馴染を眼前で黒い服の男(ドルズ星人)に連れ去られたが、第45話で再会を果たす。
第33・34話では、ウルトラセブンが身体を借りた。
南原忠男(なんばら ただお)
年齢22歳。九州は宮崎出身で、自らのことを「太陽の子」と表現する明るい性格の隊員。マシンの操縦や射撃の腕は、一流である。
実家に母親・おたかがいる。また、第51話では婚約者の珠子と結婚した[注 47]
第33・34話では、ウルトラマンジャックが身体を借りた。
西田次郎(にしだ じろう)
年齢19歳。放電作戦が得意な若手隊員。一応は、第1話で入隊した光太郎の先輩であるが、年齢が自分より上の光太郎を兄貴分として慕っている。
第8話で宇宙ステーションV9に転任するが、第13話ではナビゲーターとして再登場する。
上野孝(うえの たかし)
年齢18歳。第8話で、西田隊員に代わって極東支部に赴任してきた最年少の隊員。
西田隊員とは異なり、正真正銘の光太郎の後輩に当たるため、本人も光太郎のことを良き先輩・兄貴分として慕っていた。第25話で、ムルロアをAZ1974で撃退する活躍を見せる。第35話をもって登場しなくなるが、異動なのか除隊なのか真意は不明。
第33・34話ではウルトラマンAが身体を借りた。
これまでの作品では、主人公は防衛チームの中でも最も格下であることが多かったが、途中からの参加とはいえ、主人公より格下であることが明確にされた隊員は『ウルトラマン』のホシノ隊員以来であり、正規隊員としては上野隊員が初めてである。
森山いずみ(もりやま いずみ)
年齢18歳。ZAT極東支部の女性隊員(エキストラ扱いで彼女以外の女性隊員も劇中で確認できる)。気配りがよい女性で、お茶やアイス、ガムを隊員に用意したりする。
主に通信を担当し、情報処理が得意だが、戦闘の腕も一級品。初めての実戦参加は第8話だが、その戦闘能力の高さは朝日奈隊長をも驚かせた。
第11話では、光太郎の頼みで留守のさおりの代わりに白鳥家に泊まって家事を務めている。第38話で光太郎との婚礼を夢見ているという描写があるが、描写自体がお遊び的場面だったため、実際に彼に想いを寄せていたか否かは不明。

白鳥家

白鳥潔(しらとり きよし)
第1話でのみ登場。光太郎が日本に帰国する時に乗船した、大型タンカー「日日丸」の船長。白鳥姉弟の父親でもある。普段は世界を航海しているため、家にいないことが多い(第7話ではペルシャに滞在)。妻は既に他界している。
臨時の乗組員だった光太郎を正式に雇用するつもりだったが、光太郎がこれを辞退したため、実現しなかった。朝日奈隊長とは親友であり、このことが縁で光太郎が白鳥家に下宿することとなる。
光太郎を日本に送り届けてから1年後となる第53話で、帰国途中に三浦半島沖でサメクジラに殺された。
企画時は『ウルトラQ』で関デスクを演じた田島義文がキャスティング候補に挙がっていた[35]
白鳥さおり(しらとり さおり)
18歳→19歳。白鳥船長の長女である女子大生。弟の健一や居候の光太郎と3人で暮らし、母が既に他界しているため、家事をしっかり切り盛りする女性。ソフトボール経験があり、運動神経がいい。
光太郎に深い想いを寄せているが、光太郎が他の女性といることに対して焼きもちを焼いたり、森山隊員に対してライバル心を抱いたりしたことは全くないなど、人間ができているような節がある。
第53話で光太郎が再び旅立っていったため、光太郎と結ばれることはなかった。
企画時の名は「かおり[35]
白鳥健一(しらとり けんいち)
白鳥船長の長男にして、さおりの弟でもある、明朗快活で勇敢な小学5年生。
光太郎とタロウに憧れ、光太郎を兄のように慕っており、第28話では光太郎に頼まれてエレキング(再生)捜索に協力している。光太郎との繋がりで、ZATの隊員たちとも親交がある。
成績はオール1か2だが、テストで85点を取ったことがある(第31話)。第27話で少年野球チーム・旭丘トパーズに所属している描写が描かれたが、その後も所属していたのかは不明。
父が普段、家にいないことを寂しがってはいるものの、父が船長であることを誇りにしている。第53話ではその父親がサメクジラに襲われて死亡し、心が荒んでしまったが、自分の力で困難に立ち向かう真の勇気を光太郎から教えられ、強く生きていく決意をした。
光太郎がタロウであることを確定的に知った、唯一の人物でもある。
演じた斎藤信也が実際に変声期だったため、回(主に中盤)が進むにつれて声が変わっていった。
映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』の初期プロット『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟2』では、成人して登場していた[36]

その他

スミス長官
第5話に登場。地球警備隊・極東支部の長官。オロン島が彼が統括する区域にあること、怪獣が産卵しており繁殖して数が増えれば危険であること、船舶が既に撃沈されていることなどを理由としてトータス夫妻への殲滅命令をZATに命令するも、全く聞き入れずに生かそうと主張するZATに「被害が出たら全責任はZATに負ってもらう」と怒り、「もうZATには頼まない」とZATの作戦を逆手に取った上で攻撃艦隊を差し向ける。そしてトータス夫妻がオロン島に入ったのを見計らって総攻撃をかけ、オロン島を沈没させた。
鮫島参謀
スミス長官の側近で、第5話に登場。腰巾着のようにZATにトータス夫妻攻撃を命じたが、反発して長官を怒らせたことに対して朝日奈隊長を激しくなじっていた。
佐野隊長
ZAT第1ステーションの隊長。ベムスター(改造)の襲撃を受けて死亡した。南原隊員が見習い時代、世話になったという。妻と息子のトオルがいる。
大谷博士
第33・34話に登場。ZATに協力した宇宙権威の第一人者で、以前からテンペラー星人の存在を認知していた。栄一という息子がいる。荒垣たちと一緒に出動するも乗っていた戦闘機を撃ち落とされ気絶していたところをゾフィーに身体を借りられた。
南原たか(なんばらたか)
第13話と第51話に登場。宮崎に住む南原隊員の母親。彼女の明るくハイテンションな性格は、忠男にも受け継がれている。タロウのことを「タロウさん」と呼んでいた。近眼であり、メガネをかけないと何も見えない。第51話で忠男の許嫁・珠子を連れて上京した。
珠子(たまこ)
第51話に登場。南原隊員の許嫁。父が他界したため、たかとともに上京するが、南原からは当初結婚について取り合ってもらえなかった。リンドンからたかを庇って死亡してしまったが、ウルトラの父のウルトラクラウンによって蘇生した後、南原と結婚した。旧姓は今井。

ZAT

ZATとは、"Zariba of All Territory"[注 48][注 49]の略で、地球外からの脅威に立ち向かう特殊編成部隊である。

本部はニューヨークの国連本部内に存在し、支部はアメリカアルゼンチン(南米)、フランス(フランス)、南アフリカ連邦(アフリカ)、日本(極東)、北極の6ヵ所にある。

後述のようにアットホームな雰囲気を見せ、ユーモラスな作戦を展開するが、戦闘力と知力を兼ね備えた精鋭であり、コスモリキッド、再生前のデッパラスシェルタームルロアベムスター(改造)ベロクロン二世(改造)ドロボンバルキー星人といった強敵を撃破する実績をあげている。単独の巨大怪獣撃破数はウルトラシリーズの歴代防衛チームの中でも群を抜いている。また、他の防衛チームでしばしば見られた隊員同士の対立の構図がほとんどなく、基地の司令室で飲食したり、将棋を指しているところが描かれたり、市民と草野球やバレーボールに興じたりと、明るくアットホームな雰囲気が貫かれた。

極東支部も各国と連携をとりながら、作戦行動を行っている。宇宙ステーションも複数存在する。

既述の通り、隊員の交代が多いが、同時に劇中の世界がこれまでのウルトラシリーズに比べて広がっている。第13話でZATが九州で演習を行う時、宇宙ステーションに転勤した西田隊員が連絡係として再登場。さらに第27話では、マンダリン草を探すために世界各地のZAT隊員が登場、航空機ドラゴンには通常のZAT制服とは異なる隊員が搭乗していたり、ZAT基地にも森山隊員の他に多くの女性隊員が勤務していた。さらに、第40話では木星にも宇宙ステーションが確認されている。放映開始時における男性隊員の苗字は、主人公である東を始め、西田・南原・北島と方角にちなんで命名されている。

また、第5話には地球警備隊が登場しているが、ZATとの詳しい関係性は不明。劇中では極東支部所属の戦力として、空母を含む艦隊が登場した。また、キングトータスクイントータスが棲息していたオロン島を管理下[注 50]に置いている。

ZAT極東支部の一番の特徴は豊富な作戦である。個々の怪獣の特性を見極め、それぞれに対応する作戦を編み出して遂行していく。失敗も多いが、発想は実に柔軟である。

他の防衛チームにはウルトラマンとの関係(「ウルトラマンがいつも怪獣を倒すのだから、自分たちは必要ないのではないか?」というジレンマ)に苦悩する隊員が少なからずいるなかで、ZATの隊員達はウルトラマンタロウとも信頼関係で結ばれており、自分達の存在意義を疑わずに互いに助け合って敵と戦う。タロウ登場後に荒垣副隊長が「タロウを援護する」と発破をかけたり、逆にタロウがZATの作戦を援護する場面がシリーズ中多数見られる。

前述のように本作は防衛隊メカを売り出すことに注力している上、『ウルトラマン』の時代にはなかったヘルメットやガンなどの防衛隊装備の関連商品が充実しており、商業的に見るとZATは十分な存在意義を持っていた。

ZATが使う戦闘機や車輌などの装備は、ウルトラシリーズきっての奇抜なデザインで知られている。『ウルトラ超兵器大図鑑』では、独自のSF的考証(本書注意書きより)でそれらの兵器はヤプール大戦中のTACの時代に盛んに行われた異星の技術研究から生まれたものであり、コンドル1号やスーパースワローの穴の開いた両翼は「重力制御コイル」という装備が搭載されているためと解説されている。

隊員たちは半年に一度、体力テストで審査される。これは科学的知識はもちろん、常に隊員達が強靭な肉体を要求されるためである。ただし、隊長と副隊長は体力よりも指揮能力が問われるため、この審査は免除されている。

『A』までの防衛チームのユニフォームは男女同じだった[注 51]が、ZAT極東支部の女性隊員のユニフォームは色遣いは男性用と同様ながら意匠が異なり、下半身はミニスカートになっている。ブーツは男女とも同じである。女性隊員のユニフォームがスカートなのは、本作と次作『レオ』の2作のみ[注 52]で、『ウルトラマン80』以降は再び男女同じユニフォームに戻っている。また、『ウルトラマンガイア』、『ウルトラマンマックス』、『ウルトラマンメビウス』では女性隊員のユニフォームはズボンとスカートの2種類がある。

歴代の昭和ウルトラマンシリーズで唯一、防衛チームのテーマソングが作曲されていない。

企画書では名称が宇宙科学警備隊としか記載されておらず、3番目の企画書「ウルトラマンジャック」では「JAC」のロゴが掲載されている[35]

極東支部基地

ZAT極東支部の所在地は、東京都千代田区霞ヶ関1丁目1番地1号にある[注 53]

円盤状の基地本体部と、地下に置かれた各メカの格納庫、本体部と格納庫を繋ぐシャフト状のタワー部で構成されている。本体部には、隊員たちの司令室をはじめ、コンピューター制御室、応接室、兵器開発区、居住区、情報区、発進ゲートなどがあり、各航空戦力はタワー内部の回転式エレベーターで本体部までリフトアップされる。緊急事態の際は、本体部が底面からジェット噴射を行い空飛ぶ円盤として機能し、危機を回避することが可能(下部タワー部分は地下へ格納される)[注 54]この機能は本来、地下格納庫から直接発進すると思われるアンドロメダの発進を妨げないためのものと思われるが[要出典]、第1話と第10話で怪獣に襲われた際にのみ使用された。このため、基地自体が重大な被害を受けたり、宇宙人の侵入を許さなかったりするなど、地味ながら功績を上げている。[独自研究?]

この基地の隣には、事務セクションのオフィスビルも存在する。

一般市民による本部の見学は可能だが、その際には1週間前までには申し出て怪獣や宇宙人が変身・憑依していないかのチェックを受けなければならない。

装備

ZATの装備品(航空機、車両、隊員服、武器など)には、曲線、曲面を多用したラインと、先端部に設けられた球状の突起といったデザイン上の一貫した特徴がある。

隊員服

赤と青の明るいイメージの配色のユニフォームで、上下のつなぎ式。高い耐久・耐熱・耐寒性を持つが、光太郎の隊員服は激戦でボロボロになることが何度もあった。また、女性隊員の隊員服は赤と青だけでなく、白も取り入れたミニスカートのワンピースタイプである。

銃器類・特殊装備

ZATヘルメット
耐熱、耐圧性に優れており、通信機が内蔵されている。
通信機付腕時計(正式名称不明)
隊員たちが常に装備している腕時計で、非番の隊員もこれを使って定時連絡を行っている。
ZATガン
長さ:31cm 重量:1.8kg
ZAT隊員が携帯する拳銃。小型ながら強力な威力を誇り、スカイホエールなどの航空機が撃墜された後の地上戦など全編を通して活躍した。カートリッジによって実弾やレーザー、ガスなどの切り替えが可能だが、第6話ではレーザーでジレンマ、第17話では実弾でケムジラを巨大化させてしまっている。
携行用無反動砲
第2・3話で使用した先端のミサイルを発射する単発式の大型銃で、発射時の衝撃が体にかからない。別名・ZATブラスター。
大型機関砲
1秒に100発の弾丸を発射する大口径マシンガン。
スーパーナパーム
肩に背負った点火剤入りのタンクとともに使う火炎放射器で、長時間放射できる。第1話・3話で使用。
X線レーダー
第2話で登場した電子装備。地上に設置した小型パラボラアンテナからX線を放射し目標内部を透視する。ライブキングに飲み込まれた光太郎を探知した。
ZAT探知機
第6話でジレンマの追跡に使用した装置。
ZATマイティ
殺虫ガスだけでなく火炎放射、熱湯の噴射も可能。第9話でビルに巣食っていた大蟻を駆除するために使われたが、ノズルを溶かされてしまう。第14話で同じモデルの機関銃タイプが確認できる。
地雷
第14話で、エンマーゴ攻撃のために仕掛けた。
ZAT手榴弾
第19話でバードンに対して使用した手榴弾。
ZATバズーカ
第22話のパンドラ攻撃時に登場したバズーカ砲。大型だが軽量で扱いやすくできている。
王水
第23話で使用された大型王水銃。ロードラに対し、塩酸と硝酸の混合液である王水で攻撃したが、ロードラの逆襲によって逆に王水銃自体が溶けてしまい作戦は失敗した。
トロン爆弾
第24話に登場した新型爆弾。ヨーロッパの某国が開発した物で、ZATの装備ではない。「人類終末兵器」と呼ばれるほどの凄まじい威力を持っており、実験の標的となったムルロア星は一撃で破壊された。しかし、この実験によってムルロア星の生物が突然変異を起こし、怪獣ムルロアが誕生してしまった。
スプレー銃
第26話に登場した特殊銃で、ムカデンダーが吐く糸を溶かした。
植物トランシーバー
第31話で登場した装置で、植物の放つ電波を人語に翻訳する機能を持つ。
ZATベル
第36話に登場した防犯用の装備。地面に落ちると大きな音を出す。
ZAT特殊ガン
第42話に登場した銃で、光太郎の後輩・島田がこれを使ってアンドロイド聖子を撃った。

航空機

スカイホエール
全長:60m 全幅:54m 全高:20m 重量:50t 最高速度:マッハ3.3 乗員:6名
主力大型戦闘機で、前線では指揮・管制を司る移動司令室にもなる。また、輸送、偵察といった任務にも使われる多用途機である。上記の作戦に使われる装置は大抵この機で輸送され、2段の水平尾翼が外見上の大きな特徴となっている。大気圏離脱と宇宙空間での航行、さらに垂直離着陸も可能で、機内の化学分析室で薬品調合や白酒の合成も行う。武装はベロクロン二世(改造)を倒した機首のレーザー砲、両主翼付け根にぶら下げている箱形のミサイル / ナパーム弾ランチャー、この他にも機体下面より各種オプション兵装、装置等が装備可能という特長から、様々な作戦や作戦後の攻撃などの要になっている。
デザインの原型となった、コンドル2号が存在した[38]
コックピット内部のセットは前作『ウルトラマンA』のタックファルコンの流用。[要出典]
コンドル1号
全長:20m 全幅:23m 全高:9m 重量:22t 最高速度:マッハ8.8 乗員:2名
主力高速戦闘機。スカイホエールとペアでの出撃が多く、折り畳み可能のリング状の主翼が特徴的。偵察用カメラと高性能レーダーを搭載し、高度2万mまで飛行可能なため偵察任務にもよく使用されたが、大気圏離脱及び宇宙空間の航行は不可能。自爆機能もあり、武装は機首のレーザーと主翼の真ん中に付いているZATミサイル。この他にも作戦のために胴体下部にもオプション装備が可能。尾翼部分のミニコンドルは分離して自立飛行が可能(劇中未使用)。
スーパースワロー
全長:19m 全幅:17m 全高:8m 最高速度:マッハ9.1(資料によってはマッハ1.1[39]) 乗員:1名
小回りのきく高性能小型戦闘機。長時間強力噴射できるロケットモーターで大気圏離脱や宇宙空間の航行、宙返りや背面飛行などアクロバティックな飛行も可能。武装は機体下部についているミサイル。
ドラゴン
全長:12m 乗員:2名
第27話に登場した小型高速ヘリコプター。コクピットからの視界が広いため、主に捜索や偵察に使われた。機体上部の3枚のローターで上昇し、ジェット噴射による高速移動が可能。フロートが付いていて着水も可能。
ミニチュアは次作『ウルトラマンレオ』の「マック特殊ヘリコプター」にリペイントされて使用された。
当初のデザイン画は近未来的なデザインだった[40]
アンドロメダ
全長:167m 全幅:32m 乗員:8名
船体の周囲に3基のロケットエンジンを配置し、光子力エネルギーで飛ぶ宇宙航行用大型ロケット。ハイパーミサイル、プラズマミサイル、宇宙魚雷など多彩な武装を持ち、恒星間航行も可能。オープニング映像にのみ登場。
マゼラン
全長:6.7m 乗員:2名
アンドロメダに搭載されている小型宇宙戦闘円盤。惑星調査のための着陸船としての役割を持ち、宇宙戦闘機としても使用可能。玩具は発売されたが、オープニング映像にも未登場で、スチール写真のみの紹介となっている。

車両・潜航艇

ウルフ777(スリーセブン)
全長:6.1m 全幅:1.8m 全高:1.86m 最高時速:300km以上 乗員:5名
地上攻撃用車両。3代目トヨタ・クラウン2ドアハードトップ(MS51型、前期型・基本グレード)がベース。単体での地上攻撃も可能な本車は、強力なエンジンにより最高時速300km以上での走行も可能。耐熱性を誇るボディはバードンの火炎には耐えたが、メモールの火炎には焼かれてしまった。武装はウルフミサイル、ベータ光線砲、機関砲。ラビットパンダと同じく放電装置を持っている。また高性能レーダーも搭載されておりパトロールにも用いられていた。
後年、『プロレスの星 アステカイザー』の敵組織・ブラックミストの車両「サタン・バット号」として黒色塗装を施されて流用されている[41]
ラビットパンダ
全長:3.8m 全幅:1.51m 全高:2.75m 乗員:2名
小型特捜車。バモスホンダがベース。フロントノーズに高性能レーダーを装備するなど主にパトロールに使われた。その奇抜でかわいらしいデザインらしからぬ強固な装甲を誇り、対怪獣用レーザー砲、バズーカ砲も搭載されているなど戦闘車両としても威力を発揮した。強力な放電装置を持っている。
ZAT専用車
宇宙人の追跡や偵察に使われる。武装はない。第26話より緑色の三菱・コルトギャラン4ドアセダンが登場。この車両は第34話でテンペラー星人に壊されたため、最終話までは赤い三菱・ランサーが使われた。
ベルミダーII世
全長:23m 全幅:5.6m 全高:8m 最高時速:90km(地上)・60km(地中) 乗員:4名
『ウルトラマン』のペルシダーの後継車である地底戦闘車両。第8話に登場。先端に装備された2基のドリルはダイヤの1万倍の硬さを誇る。ドリルは逆回転も可能。スカイホエールに搭載され現場に輸送される。宇宙でも使用可能とされる[42]。本編での武装は6連装式地底ミサイルだったが、オープニング映像では2基の大型ドリルミサイルが装備されている。
コックピット内部のセットは前作『ウルトラマンA』のダックビルや第7・8話の地下秘密工場内のセットの流用。[要出典]
バギー
第12、13話で登場。移動用らしく戦闘には参加していない。
アイアンフィッシュ
全長:46m 全幅:17m 全高:31m 最高速度:40ノット(水上)・35ノット(水中) 乗員:10名
高性能研究用原子力潜航艇。ZAT唯一の水中戦力で深海魚のような姿をしている。武装は左右両舷に搭載されたスーパープラズマミサイルと、上部の超高圧放電装置。本部基地の地下格納庫に格納されている。水深2万mまで潜航可能。
オープニング映像にのみ登場。玩具も発売されているが、本編には登場しなかった。

宇宙ステーション

宇宙ステーションV9
第7話に登場。西田隊員の転任先として名前のみが語られた。『ウルトラマンレオ』にも同名の宇宙ステーションが登場している。
ZATステーションNo.S1009
第13話に登場。西田隊員が赴任しており、九州で演習を行うZATを宇宙からサポートした。V9との関係は不明。
ZAT第1ステーション
第29話に登場。月の軌道上を回るZATの宇宙ステーションの一つで、ZAT本部の隊員たちとも親交があった佐野隊長が勤務していたが、ベムスター(改造)に奇襲され、ZAT本部からの救助も間に合わず丸呑みされてしまった。

作戦リスト

以下は独自の作戦の例である。日用品等をモチーフとしたユーモラスな印象の作戦が多く、ZATの特色を出している。

電気ショック作戦
アストロモンスにスカイホエールから送電線を打ち込んで放電して電圧を上げたが、暴れだしたため無効だった。
放電作戦
川の中に電気を流し、生物を追い出す作戦。多摩川に潜むコスモリキッドを追い出すことに成功した。西田隊員の得意の作戦。
高圧パイプ作戦
ライブキングに飲み込まれた光太郎と健一の愛犬ポチを救うため、ライブキングの腹にコンドルから高圧パイプを打ち込んで穴を開ける作戦。穴を開けることには成功したが、肝心の光太郎やポチが出てこないうちにパイプを引き抜かれ、さらに腹に飲み込まれていたコスモリキッドが出てきてしまい失敗に終わった。
コショウ作戦
朝日奈隊長が発案。ライブキングに飲み込まれた光太郎とポチを救うためにスカイホエールから1トンのコショウをばら撒き、ライブキングにくしゃみをさせて光太郎らを吐き出させる作戦。作戦は成功し、ライブキングはくしゃみとともに光太郎らを吐き出した。朝日奈は「(コショウ購入の)払いはZATでツケておけ」と準備中の電話でやり取りしていた。
パンチ弾作戦
初の2対1の闘いで劣勢なタロウを救うべく、瞬時に敵を倒すために考案された作戦。タロウがこれを察し、ウルトラフリーザーでコスモリキッドとライブキングを凍結させた後、コスモリキッドを鉄球で砕いて倒した。
バスケット作戦
光太郎に差し入れられた弁当の入れ物となったカゴを見た朝日奈隊長が発案した作戦。卵を取り戻したものの、自分達で持てないキングトータスクイントータスの代わりに卵を運ぶ作戦。4つの卵を巨大なカゴの中に入れた。当初は怪獣達に口にくわえてカゴを運ばせようとしたが、うまくいかなかったため、代わりにスカイホエールでカゴをオロン島まで輸送した。しかし、トータス夫妻を生かすというZATの方針に激怒していた地球警備隊・極東支部のスミス長官から逆手に取られ、攻撃艦隊のオロン島総攻撃で島ごと沈没させられた挙句、ケガをしたトータス夫妻が凶暴化して日本に逆襲したことによって大失敗に終わった。また、第38話に登場したひとみの両親が、死亡してしまうきっかけにもなってしまった[注 55]
中和作戦
ジレンマの吐き出す強力な酸に対し、スーパーアルカリ液を使用。タロウにかけられた中和し、その抵抗力をもたらした。
蟻殲滅作戦
ビルに潜むアリの大群をスカイホエールが蟻酸で誘き出し、コンドルが高圧電流(となっているが劇中では火炎放射にしか見えない)で焼き払う。しかし、作戦は失敗し、アリは合体してアリンドウが生まれてしまった。
ミラー作戦
鏡に映った自分に反応するデッパラスに対し、各戦闘機が巨大な鏡をぶら下げて怪獣を埋立地に誘導。そこにある落とし穴に落としたところをミサイルの集中攻撃で倒した。しかし、一晩で再生し、再生後は作戦が通じなくなった。
虫歯治療作戦
水中ロケットが口に挟まってしまったシェルターのためにスカイホエールがクレーンで水中ロケットを引き抜こうとしたが、間違ってシェルターの歯を抜いてしまい凶暴化。シェルターは最後にその水中ロケットで爆死した。
地雷作戦
頑丈な鎧で武装されているエンマーゴを、地雷で攻撃した。
スプレー作戦
姿が見えないミエゴンにスプレーガスを噴射し、色をつけて姿を明確にした。
手錠作戦
苦戦するタロウを援護するためにオカリヤンの首と左手にスカイホエールとコンドルが強大な手錠をかけ、動きを封じた。
トリモチ作戦
風船ガムが顔にくっつくことをヒントに荒垣副隊長が考え出した作戦。バードンに大量のトリモチをかぶせて動きを封じようとしたが、行水をした直後で体が濡れていたため、しっかりくっつかず中途半端に終わった。
引っぺがし作戦
東京ニュータウンの地下に眠る怪獣を地上に引きずり出すため、地表面を覆うコンクリートを剥がす作戦。スカイホエールから地上へ巨大アンカーを打ち込み、引き剥がすことに成功する。地下にいたのはキングゼミラだった。
ネット作戦
寿命が1週間のセミを保護するためキングゼミラに虫かご代わりにネットを放ち、命を保護した。しかし、ニュータウンの住民がそのあまりにも凄まじい鳴き声に我慢できずに怒りを爆発させて、ネットを燃やしてしまった。
ZATハリネズミ作戦
無数の時限ミサイルをロードラの体に次々打ち込み、ハリネズミのようにしてからいっせいに爆発させる。しかし、ロードラにはまったく効かなかった。
王水作戦
ミサイルなどが効かず、車を溶かし続けるロードラを王水で逆に溶かす作戦。結局はロードラの反撃で放射器を溶かされて失敗した。
AZ1974作戦
狭い範囲にのみ有効ながら水爆の3倍の威力を誇るという新型爆弾「AZ1974爆弾」を使った作戦。しかし発射装置や起爆装置等が完成しておらず、ムルロアの襲撃の関係でそれらを取り付ける時間も無かった。このため、発案者の上野隊員自らスカイホエールから怪獣に飛び移って時限爆弾ごと直接体にセットするという決死の作戦として実行することとなったが、作戦は見事に成功し、ムルロアは粉々に砕け散った。
首吊り作戦
スカイホエールとコンドルの間にチェーンを張って弱ってきたムカデンダーの首に巻きつけて締め付けたが、怪獣は首と胴体を分離してこれを逃れた。
アミアミ作戦
メフィラス星人(二代目)を生け捕りにするため、網を放った。原始的ながら逆に斬新な作戦だったが、破壊光線で破られて失敗した。
真っ二つ作戦
過去に現れたベムスターを分析してウルトラブレスレットと同じ威力を持つ回転ノコギリを開発し、スカイホエールに装備してベムスター(改造)に対抗する作戦。回転ノコギリはビルを真っ二つにする威力を発揮したが、ベムスターは巨大ヤプール(改造)に強化されており、ノコギリが破壊されて失敗に終わった。
エネルギー爆弾作戦
ベムスター(改造)の腹の「」がエネルギー吸収口であることを利用し、2種の爆弾を腹に打ち込んで内部で化学反応させ、その爆発で倒した。
薬品作戦
兵器が効かないお化けキノコ(マシュラの素)を特殊薬品で攻撃したが、キノコの毒素と混ざった薬品が強力な毒液として変化、これを逆用され失敗に終わる。
ベル作戦
失明したタロウにカタン星人の位置を知らせるため、星人の首にベルをつけた。これでタロウに星人の位置を看破させ、撃破に貢献した。
白酒作戦
酒が大好きなベロンを酔い潰すために、スカイホエール内で合成した白酒を呑ませたが、飲みすぎてしまい、逆に泥酔して暴れ出した。

キャスト

レギュラー・セミレギュラー

主なゲスト出演者

  • 白鳥潔:中村竹弥(第1話)
  • オイルタンク職員:野口元夫(第1話)※ノンクレジット
  • ボクシングジム会長:寺内大吉(第2・3話)
  • 佐久間:桂小かん(第4話)
  • 黒崎:草薙幸二郎(第4・5話)
  • 八田:竹田将二(第4・5話)
  • 白井:片岡五郎(第4話)
  • スミス長官:ピエロ・カラメロ(第5話)
  • 鮫島参謀:大下哲矢(第5話)
  • 大羽次郎:矢崎知紀(第8話)
  • 大羽英次郎:外山高士(第8話)
  • 田中巡査:大泉滉(第8話)
  • 熊谷さん:熊谷健(第8話)※カメオ出演
  • 平田俊夫:紺野秀樹(第9話)
  • 平田秀一:石井宏明(第9話)
  • アケボノビルのオーナー:富田仲次郎(第9話)
  • 建設会社責任者:西川敬三郎(第9話)
  • 岩坪かなえ:下野照美(第11話)
  • 岩坪夫人:万里昌代(第11話)
  • 林田タケシ:野島千照(第12話)
  • 林田:平松慎吾(第12話)
  • 中山:小高まさる(第12話)
  • 開発社長:立原博(第12話)
  • 南原たか:磯村千花子(第13・51話)
  • 島田老人:浜村純(第14話)
  • 現場主任:大前均(第14話)
  • 良助:斎藤健夫(第14話)
  • 紅カオル:本郷淳子(第15話)
  • カオルの母:西恵子(第15話)
  • カオルの祖父:浅野進治郎(第15話)
  • 自警団の男の1人:上田耕一(第15話)※ノンクレジット
  • 笛吹亜理人:山田浩之(第16話)
  • 亜理人の両親:守田比呂也、大原穣子(第16話)
  • 音楽教師:桂木美加(第16話)
  • 小林タケシ:西脇政敏(第17 - 19話)
  • 小林彰:二瓶秀雄(第17 - 19話)
  • 小林ゆき:金井由美(第17 - 19話)
  • 団地の住民:江藤直行[43](第19話)※カメオ出演
  • お杉:磯村みどり(第20話)
  • 米吉:岡村春彦(第20話)
  • 正一:石井秀人(第21話)
  • 正一の母:楠トシエ(第21話)
  • 藤波隆夫:佐久間亮(第22話)
  • 藤波優子:中田喜子(第22話)
  • 三島六郎:梅津昭典(第23話)
  • 三島馨:富田浩太郎(第23話)
  • 三島好子:瞳麗子(第23話)
  • 岩森善晴:石堂淑朗(第24話)
  • 岩森ヨウコ:青木和子(第24話)
  • 岩森一郎:斎藤則幸(第24・25話)
  • 岩森初子:田島幸恵(第24・25話)
  • 岩森次郎:柴山二三雄(第24・25話)
  • 岩森三郎:山野辺修(第24・25話)
  • 岩森四郎:佐野伸寿(第24・25話)
  • 岩森末子:宮原由美(第24・25話)
  • 灯台職員:里木佐甫良(第25話)
  • ZAT中央病院医師:山本廉(第25話)
  • 笠井竹雄:高橋仁(第26話)
  • 笠井仙吉:江戸家猫八(第26話)
  • 史男:吉村影史(第27話)
  • 史男の母:根岸明美(第27話)
  • 医師:長沢大(第27話)
  • 安田:肥土尚弘(第27話)
  • 猿飛佐助:大山正明(第28話)
  • ターザン:紺野秀樹(第28話)
  • 孫悟空:西郷英利(第28話)
  • 隠居:今村源兵(第28話)
  • 海野八郎:大和田獏(第29・30話)
  • 佐野トオル:宮田真(第29・30話)
  • トオルの母:蓮川久美(第29・30話)
  • 武田大介:佐藤宏之(第31話)
  • 大介の両親:山本廉、上月左知子(第31話)
  • 梶原先生:川上大輔(第31話)※第32話に誤クレジット
  • 不良中学生:清水昭博、岩崎洋也、二瓶秀哉(第31話)
  • ドンちゃん:大山正明(第32話)
  • 教師:新海丈夫(第32話)※第31話に誤クレジット
  • 大谷栄一:西脇政敏(第33・34話)
  • 大谷博士:竜崎勝(第33・34話)
  • ハヤタ / ウルトラマン(声):黒部進(第33・34話)
  • モロボシ・ダン / ウルトラセブン(声):森次晃嗣(第33・34話)
  • 郷秀樹 / 帰ってきたウルトラマン(声):団次郎(第33・34・52話)
  • 北斗星司 / ウルトラマンA(声):高峰圭二(第33・34話)
  • 青木まち子:浅野由香(第35話)
  • 宮坂清彦:矢崎知紀(第36話)※知記とクレジット
  • 宮坂陽子:久保田民栄(第36話)
  • 岩坪:平泉征(第36話)
  • 建設作業員:菊池英一遠矢孝信(第36話)
  • 警官:石山克巳(第36話)
  • めぐみ:山田圭子(第37話)
  • 平治老人:池田生二(第37話)
  • 青山ひとみ:天野美保子(第38話)
  • ひとみの両親:小松英三郎川口節子(第38話)
  • 空のおじさん / ミラクル星人(声):長沢大(第38話)
  • 南夕子:星光子(第39話)
  • はこべ園園長:寄山弘(第39話)
  • 福場タケシ:樋浦修臣(第40話)
  • 泉山正博:高橋仁(第41話)
  • 正博の母:北川恭子(第41話)
  • 塀の家の持ち主:五月晴子(第41話)
  • 島田タツオ:松坂雅治(第42話)
  • アンドロイド聖子:川口真有美(第42話)
  • 島田信吾:三島耕(第42話)
  • 島田トモユキ:長谷川秀人(第42話)
  • 武志:矢崎知紀(第43話)
  • 善助:大木正司(第43話)
  • きさらぎ星人 / オニバンバ(声):笠井ひろ(第44話)
  • 岡本一郎:小松陽太郎(第44話)
  • 岡本二郎:新井つねひろ(第44話)
  • 岡本兄弟の母:新井麗子(第44話)
  • 山川真理 / メモール:夏川圭(第45話)
  • 横田:大泉滉(第46話)
  • 太一:大山正明(第46話)
  • 三代:瞳麗子(第46話)
  • 沢口竜一:山下克弘(第47話)
  • 太郎:古堀宏(第48話)
  • 太郎の姉:臼倉明美、高沢加代子(第48話)
  • 坂本 / カーン星人:草野大悟(第49話)
  • 服部ユキ:坂口良子(第50話)
  • 伸一郎:浜村純(第50話)
  • タエ:小峰千代子(第50話)
  • 老人ホーム責任者:牧田正嗣(第50話)
  • モッちゃん:新敷浄(第50話)
  • 珠子:今井美佐子(第51話)
  • 住職:石川隆昭(第51話)
  • 中西一郎:松葉寛祐(第53話)

声の出演

※すべてノンクレジット

  • ライブキング:阪脩(第2・3話)
  • メフィラス星人(二代目):西川幾雄(第27話)
  • 巨大ヤプール(改造):高田裕史[44](第29・30話)
  • ケヤキ:西川幾雄(第31話)
  • テンペラー星人:丸山詠二(第33・34話)
  • ゾフィー:鹿島信哉(第33・34話)
  • カタン星人:西川幾雄(第35話)
  • メドウーサ星人:西川幾雄(第37話)
  • テロリスト星人:鹿島信哉(第38話)
  • モチロン:渡部猛(第39話)
  • ウルトラの父:鹿島信哉(第39話)
  • ピッコロ:京田尚子(第46話)
  • ベロン:渡部猛(第48話)
  • オルフィ:桑原たけし[44](第49話)
  • 荒垣修平:沢りつお(第49・50話)
  • ドロボン:渡部猛(第52話)
  • バルキー星人:鹿島信哉(第53話)

スーツアクター

  • ウルトラマンタロウ:長沢寛
  • 怪獣・宇宙人:河合徹、葵玉五郎(第7話)、山村哲夫[44](第17・18話)、大瀬松一[44](第22話)、吉村景文[44](第46話)ほか
  • ウルトラの母(第3話):安富誠[44] [注 57]
  • ゾフィー(第18話):西条満[46]

スタッフ

  • プロデューサー:熊谷健、橋本洋二 (TBS)
  • 脚本:田口成光阿井文瓶上原正三佐々木守石堂淑朗、斉藤正夫、大原清秀(木戸愛楽、大原清名義でも執筆)、村山庄三(第21話原案)、深田太郎[注 58](第9話原案)
  • 監督(本編):真船禎、深沢清澄、高橋勝筧正典、前田勲、山本正孝、吉野安雄、岡村精、山際永三
  • 監督(特殊技術):高野宏一佐川和夫、鈴木清、矢島信男東條昭平大木淳、山本正孝、川北紘一、山際永三、大平隆、小林正夫、高橋勝
  • 音楽:日暮雅信
  • 演奏:サロン・アンサンブル
  • 撮影(本編):森喜弘、井上光雄、中町武、中堀正夫、和栗惣治、小林茂、佐藤敏彦
  • 撮影(特撮):大岡新一、佐藤貞夫
  • 照明(本編):佐山五郎
  • 照明(特撮):近藤勝、松丸善明、鎌田靖男
  • 美術(本編):鈴木儀雄
  • 美術(特撮):青木利郎、桜井克彦、島崎尭司、小川富美夫
  • 編集:小林熙昌
  • 視覚効果:中野稔
  • 助監督(本編):前田勲、米山紳
  • 助監督(特撮):宮坂清彦、鈴木義昭、西田耕一、小宮高広、中田新一、白川俊夫
  • 製作担当:内田貴夫、片桐崇維
  • 録音・効果:東京映画映像部(現:東宝サウンドスタジオ)
  • 効果:協立音響 ※第12話のみ
  • 現像:東京現像所
  • 制作協力:日本現代企画(第4・5話のみ)、東宝映像株式会社(第6・7話のみ)
  • 造形:開米プロダクション、エキスプロダクション
  • 挿画:内山まもる ※第25話
  • 製作:円谷プロダクション、TBS

助監督の中に後に小説家となる打海文三がいる。

放映リスト

話数 サブタイトル 登場怪獣・宇宙人・ゲストウルトラマン 脚本 監督 特殊技術 放送日 視聴率
1 ウルトラの母は太陽のように チグリスフラワー
オイルドリンカー
アストロモンス ウルトラ5兄弟
ウルトラの母
田口成光 山際永三 佐川和夫 1973年
4月6日
21.7%
2 その時 ウルトラの母は コスモリキッド ライブキング 山本正孝 4月13日 -
3 ウルトラの母はいつまでも[注 60] ウルトラの母 4月20日 -
4 大海亀怪獣 東京を襲う! キングトータス
クイントータス
上原正三 吉野安雄 鈴木清 4月27日 -
5 親星子星一番星 ミニトータス ウルトラセブン 5月4日 -
6 宝石は怪獣の餌だ![注 61] ジレンマ 田口成光 筧正典 川北紘一 5月11日 -
7 天国と地獄 島が動いた! ガンザ タガール 石堂淑朗 5月18日 -
8 人喰い沼の人魂 トンダイル 田口成光 岡村精 山本正孝 5月25日 -
9 東京の崩れる日 アリンドウ 石堂淑朗 6月1日 -
10 牙の十字架は怪獣の墓場だ! デッパラス 木戸愛楽 山際永三 大平隆 6月8日 -
11 血を吸う花は少女の精 バサラ 6月15日 -
12 怪獣ひとり旅 ボルケラー 田口成光 深沢清澄 山本正孝 6月22日 -
13 怪獣の虫歯が痛い! シェルター 6月29日 -
14 タロウの首がすっ飛んだ! エンマーゴ 石堂淑朗 山際永三 (ノンクレジット) 7月6日 -
15 青い狐火の少女 ミエゴン 斉藤正夫 筧正典 大平隆 7月13日 -
16 怪獣の笛がなる オカリヤン 田口成光 7月20日 -
17 2大怪獣タロウに迫る! バードン ケムジラ 深沢清澄 小林正夫 7月27日 -
18 ゾフィが死んだ! タロウも死んだ! ゾフィー 8月3日 -
19 ウルトラの母 愛の奇跡! ウルトラの母 8月10日 -
20 びっくり! 怪獣が降ってきた フライングライドロン(母子) 石堂淑朗 山本正孝 山際永三 8月17日 -
21 東京ニュータウン沈没 キングゼミラ 田口成光 8月24日 -
22 子連れ怪獣の怒り! パンドラ チンペ 大原清秀 筧正典 大平隆 8月31日 -
23 やさしい怪獣お父さん! ロードラ 石堂淑朗 9月7日 -
24 これがウルトラの国だ! ムルロア
スペースモス
ラビドッグ ウルトラの母
(ノンクレジット)
田口成光 山際永三 佐川和夫 9月14日 -
25 燃えろ! ウルトラ6兄弟 ウルトラ5兄弟 9月21日 -
26 僕にも怪獣は退治できる! ムカデンダー 阿井文瓶 深沢清澄 小林正夫 9月28日 -
27 出た! メフィラス星人だ! メフィラス星人(二代目) マンダリン草 大原 清 10月5日 -
28 怪獣エレキング 満月に吼える! エレキング(再生) 石堂淑朗 高橋勝 山際永三 10月12日 -
29 ベムスター復活! タロウ絶体絶命! 巨大ヤプール
(改造)
ベムスター
(改造)
田口成光 山本正孝 高野宏一 10月19日 -
30 逆襲! 怪獣軍団 サボテンダー
(改造)
ベロクロン二世
(改造)
10月26日 -
31 あぶない! 嘘つき毒きのこ マシュラ キノコ人間 大原清秀 筧正典 深沢清澄 11月2日 -
32 木枯し怪獣! 風の又三郎 グロン 阿井文瓶 11月9日 -
33 ウルトラの国 大爆発5秒前! テンペラー星人 ウルトラ5兄弟 佐々木守 真船禎 山本正孝 11月16日 -
34 ウルトラ6兄弟最後の日! 11月23日 -
35 必殺! タロウ怒りの一撃! カタン星人 田口成光 深沢清澄 高橋勝 11月30日 -
36 ひきょうもの! 花嫁は泣いた グロスト 阿井文瓶 12月7日 -
37 怪獣よ 故郷へ帰れ! ヘルツ メドウーサ星人 石堂淑朗 筧正典 大木淳 12月14日 -
38 ウルトラのクリスマスツリー ミラクル星人 テロリスト星人 田口成光 12月21日 -
39 ウルトラ父子(おやこ)餅つき大作戦! ウルトラの父 モチロン 南夕子 石堂淑朗 山際永三 山本正孝 12月28日 20.2%
40 ウルトラ兄弟を超えてゆけ! タイラント ウルトラ5兄弟
ウルトラの母
田口成光 1974年
1月4日
-
41 母の願い 真冬の桜吹雪! ゴンゴロス 阿井文瓶 深沢清澄 高橋勝 1月11日 19.3%
42 幻の母は怪獣使い! エレジア アンドロイド聖子 大原清秀 1月18日 19.3%
43 怪獣を塩漬にしろ! モットクレロン 阿井文瓶 真船禎 東條昭平 1月25日 19.9%
44 あっ! タロウが食べられる! きさらぎ星人
きさらぎ星人 オニバンバ
田口成光 2月1日 20.5%
45 日本の童謡から
赤い靴はいてた…
ドルズ星人 メモール 阿井文瓶 筧正典 矢島信男 2月8日 -
46 日本の童謡から
白い兎は悪い奴!
ピッコロ 石堂淑朗 2月15日 -
47 日本の童謡から
怪獣大将
ゲラン ゴルゴザウルスII世 阿井文瓶 山際永三 大木淳 2月22日 -
48 日本の童謡から
怪獣ひなまつり
ベロン ファイル星人 3月1日 -
49 歌え! 怪獣ビッグマッチ オルフィ カーン星人 石堂淑朗 前田勲 矢島信男 3月8日 20.8%
50 怪獣サインはV ガラキング 阿井文瓶 3月15日 -
51 ウルトラの父と花嫁が来た! ウルトラの父 リンドン 阿井文瓶 筧正典 大木淳 3月22日 -
52 ウルトラの命を盗め! ドロボン 帰ってきたウルトラマン 石堂淑朗 3月29日 -
53 さらばタロウよ! ウルトラの母よ! バルキー星人 サメクジラ ウルトラの母
(人間体)
田口成光 4月5日 18.0%
  • 平均視聴率: 17.0%
  • 最高視聴率: 21.7%
  • 最低視聴率: ?.?%

[11]

未映像化作品

「怪獣無残! 果報は寝て待て」
石堂淑朗脚本。レプリカ台本が、2005年5月27日に発売されたDVDの1 - 5巻のメモリアルセットに封入されていた。同じく石堂脚本の第23話「やさしい怪獣お父さん!」と類似する部分がいくつか見られる。

サンプルストーリー

いずれも「ウルトラマンスター」「ウルトラジャック」「ウルトラマンジャック」の企画書に掲載されている。

「ウルトラマン(ウルトラ)○○○誕生!」
宇宙ステーションを全滅させたアストロモンスが地球に飛来し、あらゆるエネルギーを吸い尽くそうとする。東光太郎はスーパースワローの燃料タンクを開き、死を覚悟でアストロモンスを宇宙に誘導。しかし、光太郎はウルトラ兄弟に助けられてウルトラの命を得る。ウルトラマンエースによって地球に送り届けられた光太郎は、ウルトラマン(ウルトラ)○○○に変身してアストロモンスと戦う。
「液体怪獣登場!」
奥多摩のダムを襲ったコスモリキッドは、宇宙科学警備隊の火炎攻撃を食らって姿を消す。数日後、多摩川の新幹線鉄橋付近にコスモリキッドが現れたが、やはり警備隊の攻撃で姿を消した。しかし、関東地方に夕立が振り、光太郎の予感が的中してコスモリキッドが再び出現。
「幽霊怪獣ゴースト登場!」
深夜のビル街にゴーストが出現して目撃者を殺害。ゴーストはビルを通り抜ける能力を秘めていた。警備隊のレーザー攻撃でその能力を失ったゴーストは、ビルに激突して姿を消した。警備隊はビルの崩落場で瀕死の女を発見するが、女はゴーストの仮の姿だった。
「再生怪獣登場!」
アメリカ支部の航空機がライブキングの破片を日本支部に輸送中、謎の事故を起こして墜落。翌日、漁船が襲われたと連絡を受けて出動した警備隊は、そこでライブキングを目撃。

音楽

東京レコード(AMONレーベル、ディスコメイトの前身・販売元はビクター音楽産業)からEPが発売。初版約30万枚という当時としては高い売り上げを残した。

主題歌

「ウルトラマンタロウ」
「武村太郎」は福沢良一の変名。シンセアレンジは日暮雅信がノンクレジットで行っている[49]
劇中では1番が歌入り、2番がインストゥルメンタルという形に編集されたものが多用された。
CBSソニーからは子門真人高橋元太郎コロムビアからは三鷹淳東芝レコードからは沢木順のカヴァー・ヴァージョンがそれぞれ発売された。
『A』まで主題歌を作詞してきた東京一こと円谷一の死去に伴い、その後任として阿久悠が登用された。阿久によると、当時7歳の長男が奇しくも名前が「太郎」ということもあり、父親として尊敬されるため作詞をしたという[50]

挿入歌

番組オリジナル

「ウルトラ六兄弟」(第18・25・33・34話)
  • 作詞:阿久悠 / 作曲・編曲:川口真 / 歌:武村太郎、少年少女合唱団みずうみ
第3・10・24話ではインストゥルメンタル版のみ、第18・25・33話ではインストゥルメンタル版と併用して使用された。
ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』でアレンジバージョンが使用された。
後にProject DMMのカヴァー・バージョンが発表された。
「ウルトラの母のバラード」(第38・53話)
キングレコードからは、ペギー葉山によるカヴァー・ヴァージョンが発売された。

その他の歌

他媒体展開

他テレビシリーズ

ウルトラマンメビウス
本作からウルトラマンタロウが登場。
ウルトラマンギンガ
ウルトラマンギンガS
両作からウルトラマンタロウがレギュラーとして登場。

映画

東宝チャンピオンまつり

東宝チャンピオンまつり』にてテレビ版を劇場用にブローアップした作品が3シーズンにわたって公開された。なお次作『ウルトラマンレオ』は『チャンピオンまつり』では公開されなかったので、『ウルトラシリーズ』が同企画で公開されるのはこれが最後、更に円谷プロ作品が同企画で公開されるのもこれが最後である。

『ウルトラマンタロウ』
1973年8月1日公開。第1話の劇場版
『ウルトラマンタロウ 燃えろ! ウルトラ6兄弟』
1973年12月20日公開。第25話の劇場版
『ウルトラマンタロウ 血を吸う花は少女の精』
1974年3月21日公開。第11話の劇場版

その他の映画

いずれにもウルトラマンタロウが登場する。

雑誌

小学館が権利を持っており、学年誌や『週刊少年サンデー』に掲載された。高学年向けの学年誌には特撮の解説が掲載された。

  • 放映終了後、朝日ソノラマ社の『別冊マンガ少年・素晴らしき特撮映像の世界』(1979年刊)に、実相寺昭雄監督による未映像化脚本「怪獣無常! 昇る朝日に跪く」を元にした漫画(作画:いたはししゅうほうとアルゴノウツ)が掲載されている。

漫画連載

週刊少年サンデー
  • 石川賢ダイナミックプロ
    石川賢が得意とするバイオレンス色の強い伝奇SF的な作風となっており、タロウのデザイン、ウルトラの母が東光太郎(姓の読みが「あずま」)にウルトラの命を授けたことでタロウが誕生したことはTV版と同じ。しかし、それら以外はTV版とはほぼ別物の内容となっている。反面、映像化された本編と別物とはいえ、「ウルトラマンが地球を守る理由」などにも触れており、後年の平成ウルトラマンシリーズにも通じる部分が存在する。連載は番組終了以前に終了し、連載終了後は本作のエピソード紹介と撮影日誌が掲載された。2012年現在、「ebookjapan」にて電子書籍として販売されている。
めばえ
  • 1973年6月号 - 1974年4月号 谷口健男
よいこ
小学一年生
  • 1973年4月号 森義一
  • 1973年5月号 - 1974年3月号 石川賢
小学二年生
  • 1973年4月号 - 1974年3月号 内山まもる
    一部エピソードが『ザ・ウルトラマン』の単行本に収録され、2005年にコンビニコミックとして全話を収録した完全版が刊行された。
掲載号 サブタイトル 登場怪獣
1973年4月号 ウルトラの母は太陽のように 宇宙大怪獣アストロモンス、オイル超獣オイルドリンカー
1973年5月号 恐怖のはらぺこ怪獣! 再生怪獣ライブキング
1973年6月号 液体怪獣を追え! 液体大怪獣コスモリキッド
1973年7月号 東京の崩れる日 大羽蟻怪獣アリンドウ
1973年8月号 怪獣墓場からの脱走者 噴煙怪獣ボルケラー、虫歯怪獣シェルター
1973年9月号 涙のストリウム光線 火山怪鳥バードン
1973年10月号 消えた車は怪獣のエサだ 蜃気楼怪獣ロードラ
1973年11月号 ウルトラの泉の秘密 宇宙大怪獣ムルロア
1973年12月号 神の子になった少年 悪質宇宙人メフィラス星人(二代目)
1974年1月号 ウルトラ7番目の兄弟 極悪宇宙人テンペラー星人、宇宙犬ラビドッグ
1974年2月号 ウルトラ兄弟を超えてゆけ! 暴君怪獣タイラント
1974年3月号 地球が沈む!タロウ最後の戦い! 熱怪獣ファイアント
小学三年生
小学四年生
小学五年生
  • 1973年4月号 - 1974年3月号 内山まもる
    全12話のうち、3話のみが『ザ・ウルトラマン』の単行本に収録された(それ以外のエピソードは単行本未収録)。
    地球侵略のために暗躍するインベーダーの存在を知ったために追われ、放浪の旅を余儀なくされたタケル少年が主人公。インベーダーはタケルの抹殺を目論み、様々な罠を仕掛ける一方、侵略のために怪獣を操って人々を恐怖に陥れていく。光太郎=タロウとタケルはテレパシーで結ばれており、タケルが危機に陥ると登場してインベーダーや怪獣と戦う。また、光太郎はタケルのことを弟のように思っているという描写もあり、タケルが白鳥健一のような役割を果たしている。インベーダーが人間に化けて社会に潜伏していたり(なかには刑事になっているものもおり、これによりタケルが窮地に陥るという展開も)、タケルを追うインベーダーによって何の関係もない人々が巻き添えを喰らって負傷するなど、SF色の強いハードな物語となっている。
小学六年生
  • 1973年4月号 - 1974年3月号 森藤よしひろ
小学館BOOK

CM

  • 1982年に 永谷園の『すし太郎』のCMとして北島三郎とともにタロウがちらし寿司をつくるバージョンが制作・放送された。本放送終了から8年後に、第2期ウルトラシリーズのキャラクターが登場したCMが放送されたのは珍しい例で、タロウの知名度が伺えるCMである。

帯番組

パチンコ

  • 『CRぱちんこウルトラマンタロウ 戦え!!ウルトラ6兄弟』京楽産業.:2012年6月発売
  • 『CRぱちんこウルトラマンタロウ 暗黒の逆襲』京楽産業.:2013年4月発売

映像ソフト化

  • デジタルウルトラシリーズ第8弾として、DVD2005年5月27日に1 - 5巻、6月24日に6 - 10巻、7月29日に11 - 13巻と、それぞれをセット化したメモリアルセットが発売された[51]。1巻のみ5話収録で、2巻以降は4話収録。1 - 5巻には放送当時の学年誌でのウルトラファミリーの記事、登場人物やメカニックなどのブロマイド、未映像化作品「怪獣無残!果報は寝て待て」のレプリカ台本、6 - 10巻には二子玉川園で開催されたショーなどの様子を写した冊子「青空の下で見たヒーローたち」、11 - 13巻にはキャスト・スタッフへのインタビューやスチールが掲載された冊子「拝啓ウルトラマンタロウ」、11巻には篠田や『ウルトラマン』の黒部進をはじめとする主演俳優のサイン入りブロマイドが封入されていた。
  • 2013年6月21日バンダイビジュアルからCOMPLETE DVD-BOXが発売された。作品解説書と企画書レプリカ冊子、ブロマイド封入。特典映像は『ウルトラマンタロウのすべて』(ファミリー劇場2007年4月放送)、2013年4月28日に行われたペギー葉山と福沢良一のトークショー、原口智生へのインタビュー映像。

備考

  • 南原隊員を演じた木村豊幸は芸能界を引退しており、長らく特撮誌などのインタビューを受けることはなかったが、『ウルトラ情報局2008年2月号でゲスト出演した。
  • 本作でメインライターを務めた田口成光は、本作の放送当時に生まれた息子に「光太郎」と名づけようとしていた。しかし、親戚の子に偶然同じ名が付いてしまったために断念したが、その代わり、孫には「光太郎」と名付けている(『ウルトラ情報局』2007年5月号でのインタビューより)。名前の由来は東光太郎からである。
  • 第18話のオンエア翌日の1973年8月4日、ロケバスが茄子(もしくはコンニャク)の畑に転落する事故が発生し、篠田を含むキャスト・スタッフ8名全員が怪我をした。
  • 篠田は『鬼平犯科帳』で尾美としのりと共演した際、『タロウ』撮影時に尾美が監督に怒られてロケバスでしょんぼりしていたところを篠田に慰めてもらったことを聞いた。しかし、篠田は尾美が出演していたことを覚えておらず[52]、本作で尾美がクレジットされた回はない。本作の終了直後に放送された、篠田主演の『若い!先生』(1974年)の第12話にゲスト出演した時の出来事と間違えている可能性もある(当時の尾美は尾美利徳名義)。
  • 関西のABCラジオで、1973年6月から1989年3月に放送された浪速のモーツァルトことキダ・タローがメインパーソナリティーを務めた『フレッシュ9時半!キダ・タローです』の番組ジングルに「タロウ、タロウ、タロウ“フレッシュ9時半! キダ”タロウ」と、テーマソングの一部に“フレッシュ9時半! キダ”をかぶせる形で使われていた。
  • 金子修介監督が映画『みんなあげちゃう』にウルトラの母を出演させた際、出演時間に対して秒いくらという形でギャラを算定して出演料を円谷プロに支払ったという。
  • 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(2008年9月13日)の初期プロット『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟2』は東光太郎=ウルトラマンタロウが主役で、(クライマックスで再び合体するが)1986年にタロウが光の国に帰還する時に光太郎はタロウと分離していた設定だった。
  • SmaSTATION!!』(テレビ朝日)の2009年12月19日放送分で「ウルトラマン 9のヒミツ」と題した特集が組まれた際、「ファンが選ぶ対決ベスト3」に本作でのバルキー星人との戦いが第2位にランクインした。また、この時のゲストだったロンドンブーツ1号2号田村亮も、タロウが好きだったと語っていた[注 63]
  • 『決定! これが日本のベスト100』(テレビ朝日系列)の2002年9月8日放送分「あなたが選んだヒーローベスト100」の第21位に、タロウがランクインした。
  • コメットさん』(1978年)の第43話「初恋の人ウルトラマン」にタロウが登場。タロウが地球で人間としての生活を送っているなど、本作の後日碑とも言える内容となっているほか、タロウがコメットの別れた恋人であることが判明している。ラストでタロウは、変身したら地球を去らなければならないことを承知の上で知り合いの宇宙人の少年を救うために変身し、そのまま地球を去っていった。同話で登場するタロウの人間態を篠田三郎ではなく下塚誠が演じていること、コメットから「タロウさん」と呼ばれていることから、「ウルトラマン画報下巻」(竹書房2002年)で「東光太郎と分離後のタロウ自身の変身体・太郎青年」と解説されている。だが、『コメットさん』は円谷プロ制作ではないため、本作を含めたウルトラシリーズとは無関係であり、それゆえにタロウがコメットの別れた恋人だったのも公式設定ではない。
  • 仮面ライダー電王』(2007年)の「イマジンあにめ3」に、タロウのパロディキャラクター・ウルトラマンタロスが登場。声は『ウルトラマン物語』や『ウルトラマンメビウス』以降の作品でタロウ役を担当した石丸博也が演じている。
  • 漫画『てんとう虫の歌』の劇中で、TVを観ながら主人公の兄弟が『タロウ』の主題歌を合唱するシーンが存在する。画面に映っているタロウは角はあるものの、ウルトラマンエースを思わせる外観であった。

脚注

注釈

  1. ^ a b サンプルストーリーでは、物語開始の時点でZAT隊員として活躍している。
  2. ^ a b c 作中では死線をさまようと語られるが、書籍[要文献特定詳細情報]によっては「命を失った」と解説されている。
  3. ^ 後年の書籍類では「ウルトラシリーズ第6作目」と解説されているが、スタッフはあくまで「ウルトラマンシリーズ第5作目」として制作[1]
  4. ^ a b 「日本版アラビアン・ナイトを志向した」という[7]。事実、劇中でアラビアンナイトに関係のある言葉が使用されている。
  5. ^ 熊谷健が師事していた小津安二郎作品を意識したもの。
  6. ^ この「主題歌の特撮場面への挿入」は、次作『ウルトラマンレオ』にも引き継がれる。
  7. ^ この「防衛チームのメカニック紹介」パターンは、次作『ウルトラマンレオ』でも用いられ、以後のウルトラマンシリーズでは前述の「シルエット映像」パターンと同様、OP映像の基本的様式として踏襲されている(『ウルトラマン80』ではウルトラマンシリーズとして初めて採用されたED映像において使用されている)。
  8. ^ 平成ウルトラマンシリーズを含めると全65話の『ウルトラマンコスモス』に次ぐ。
  9. ^ 後に「ジャック」は、『帰マン』の主役ウルトラマンの正式名称と設定された。
  10. ^ もっとも、企画段階でTBSの橋本洋二プロデューサーから、小学館の『よいこ』編集部の福島征英に次回作のネーミングについて相談があり、福島は知恵を借りようと社内にアイディアを募って聞いて廻ったところ、とある女性アルバイトから「男の子だったらタロウ」というコメントを得て、『ウルトラタロウ』(※「マン」は入らない)が候補の中に挙げられていたという[8]
  11. ^ 光太郎を演じた篠田三郎も、後のインタビュー[要文献特定詳細情報]において「この作品は子どもが主役である」と語っていた。
  12. ^ これについて、本作で脚本を担当した石堂淑朗はインタビューで「子供が怪獣が殺されるのを見て夜寝られなくなったと聞いた」と話していた[7]
  13. ^ こうした傾向は、平成に入ってから『ウルトラマンガイア』や『ウルトラマンコスモス』に受け継がれた。こうした作風は、『ウルトラマンティガ』の長野博も『長野博withウルトラマンティガ』のロングインタビューで高く評価している。
  14. ^ スキーで脚を骨折して入院した[10]
  15. ^ 第52話は次回予告と次番組『ウルトラマンレオ』の開始予告ナレーション、第53話は『レオ』の開始予告ナレーションのみ。
  16. ^ 前作『ウルトラマンA』の平均視聴率18.6%より低下した事実は否めないが、当時のテレビ業界では人気番組のボーダーラインは視聴率は15%以上であり、その点では十分に人気番組であった。
  17. ^ 本作で本篇監督を務めた深沢清澄は、本作のDVD発売時に行われたインタビューで「シリアスなストーリーはやりたくなかった」と語っている[要出典]
  18. ^ 『ウルトラ銀河伝説』のDVDBOXの特典映像でのインタビューより。
  19. ^ ウルトラシリーズの主役ヒーローとしては5人目だが、ゾフィーを加えたウルトラ6兄弟の6人目としての扱い。
  20. ^ 企画時からも光太郎がウルトラマンの力を得る設定だった。
  21. ^ 劇中ではウルトラの母がマザー光線、ゾフィーがウルトラフロストを、名前を叫んで使用している。また、『帰ってきたウルトラマン』第51話(最終回)でウルトラマンジャックがウルトラハリケーン、『A』第6話と第10話でエースがウルトラギロチンとウルトラナイフの名前を叫んで使用している。
  22. ^ a b c その際、回想という形で第1話のタロウ誕生の映像が流用されている。
  23. ^ a b そのため、タロウは次作『ウルトラマンレオ』に客演していない。
  24. ^ 宝島社新書和智正喜訳。ISBN978-4-8002-1943-5
  25. ^ 小学館『決定版ウルトラ兄弟』では、レオを含めたウルトラ兄弟で一番の力を持つと記載されている。また、講談社『決定版 ウルトラヒーロー ナンバーワン超百科』では「16万トンタンカーを持ち上げる」と記載されているが、これは前述の内容と矛盾する(レオは20万トンタンカーを持ち上げるとされる)上、この資料は能力を順位付けて記載されているが、レオの力については記載されていない。
  26. ^ まんじゅうの次に大嫌いだという[15]
  27. ^ 企画段階では「ウルトラの心臓を守る」という意味も込め、光太郎の左胸のちょうど心臓の真上の部分に装着することになっていた。だが、光太郎役の篠田三郎が実際に着用したところ、バッジがかなり大きいため、演技の際に立ち振る舞いに不便であるとの指摘があったため、変更された。普段、持ち歩くものではなく隊員服に装着しているため変身は常に隊員服で、私服での変身は1度だけであった(第40話)。
  28. ^ 名前を叫ぶ描写は第10話から。当初は「デヤッ」や「フンッ」などと叫ぶか、無言でバッジを掲げるだけだった。この一連の動きは、篠田三郎の考案によるもの。なお、ヒーロー名を叫んで変身するパターンは、後発のウルトラヒーローに引き継がれている。
  29. ^ 第23話以降は掛け声がなかったが、掛け声のみ第42話から再び使用されている
  30. ^ 『ウルトラマンメビウス』第29話では、メビウスのメビュームシュートはインペライザーの左肩を破壊するにとどまったが、タロウのストリウム光線はインペライザーの上半身をほぼ完全に破壊した。
  31. ^ 『ウルトラマン白書』では、名称を「ストリウム光線B型」と記載している[18]
  32. ^ 『ウルトラマン白書』では、名称を透視光線と記載している[19]
  33. ^ 『ウルトラマン白書』では、名称をウルトラ水流と記載している[19]
  34. ^ 後者はガス状であることから、ウルトラマンAと同じ「消化フォッグ」と呼称された文献[要文献特定詳細情報]も存在する。
  35. ^ 第25話の合体にスーパーウルトラマンに近い状態として[23]
  36. ^ 『ウルトラマン白書』では、名称をウルトラランサーと記載している[18]
  37. ^ 1989年に発売されたビデオ『ウルトラビッグファイト増刊号1 ウルトラファミリー大集合』(SVS-24)では、名称をウルトラジャマーとして紹介している。
  38. ^ タロウ自身の念力[29]や特殊能力[30]で光の槍に変化させたと解説した資料も存在する。
  39. ^ M78星雲のウルトラ族には、ウルトラマンゾフィーのような銀色を基調としたシルバー族、セブンのように赤色を基調とするレッド族の2パターンがあるとの雑誌での設定があり、タロウはレッド族に属する。
  40. ^ 後年ウルトラホーンと名が付けられ、超戦士の証であるとの設定が加えられた。ウルトラの父から受け継いだものという設定もある。幼少時はこの角は小さく、映画『ウルトラマン物語』で語られたエピソードを経て、現在の大きさになったとされる。
  41. ^ 劇場版の企画段階では「東光太郎のまま水族館の学芸員としての日々を送っている」という設定で登場する予定だったが、篠田三郎が出演しなかったため、設定変更された。
  42. ^ 台詞はED後のミニコーナー「スパークドールズ劇場」(第1 - 6話まで)ではオチに使われることがしばしばで、タロウ不在でもオチ担当としてネタにされている。第2部(第7 - 10話)では「次もレッツ・ウルトライブだ!」のセリフで締めている。
  43. ^ 劇中の描写では、光太郎がウルトラの命を授かったことでタロウが誕生している。
  44. ^ 前者は第3話でボクシングジムのオーナーから、後者は第10話でさおりからボクシングをやっている理由を尋ねられた際の発言。
  45. ^ 『メビウス』のTVシリーズの前史となる書き下ろしイラストノベル「ザ・ウルトラマンメビウス」によると、メビウスが地球に降り立つ20年前、ヤプールを封印したウルトラ4兄弟に代わり、タロウとして光の国に帰還している。その際、モロボシ・ダン(ウルトラセブン)は地球に留まることを予見しており、ウルトラの母から預かってきたウルトラバッジを光太郎に渡している。
  46. ^ バードンがタロウやゾフィーを倒した後、肉類を主体に襲撃して被害が拡大したことが発端し、この時、隊長の辞任をほのめかす発言もしており、本編中のセリフに明らかにその発言がある。
  47. ^ 他の作品でも隊員の婚約者が登場することはあったものの、劇中で明確に結婚のシーンが描かれたのは彼が初めてである。また、演じた木村豊幸も撮影終了後に結婚している。独特のモミアゲは尾崎紀世彦の影響だという。
  48. ^ "zariba"は東アフリカなどで見られる、イバラでできた畜産用の柵のことで、意訳すれば「地球すべての防御壁」といった意味。元は、『帰ってきたウルトラマン』のMAT以降の「防衛隊の名はアルファベット3文字」という慣例に従って単に語感のよさから命名されたもので、正式名や意味は後付け設定である。
  49. ^ Zariba of All Terestrialの略という説もある[37]
  50. ^ 劇中では「領土」と呼ばれている。
  51. ^ 『A』のTACは男女ともに同じユニフォームだったが、ブーツは女性隊員のみフリンジが付いており、デザインが異なる。
  52. ^ 『ウルトラマン』の科学特捜隊では戦闘用のユニフォームは男女同じだったが、通常時のユニフォームは男性隊員が青のブレザーとグレーのズボンに対しフジ・アキコ隊員が青のブレザーとグレーのスカートを着用していた。
  53. ^ 現実世界におけるこの番地には、中央合同庁舎第6号館(法務検察合同庁舎)がある。この設定を意識してか、第33話や第45話で隊員たちの登場シーンに霞ヶ関永田町の官公庁・国会エリアでロケが敢行されていることが確認できる。[独自研究?]
  54. ^ ZAT基地を商品化し、年末年始商戦で大きな利益を得たタカトクトイス(当時はタカトク)は、次作『レオ』ではスポンサーになってMAC基地を商品化したが、あまり売れずに年末年始商戦が終わった時期にMAC基地は劇中で破壊され、タカトクはスポンサーから降りた。[要出典]
  55. ^ その際、第5話の映像が流用されているが、第21話の映像も一部流用されている。
  56. ^ 第18話はクレジットされているが、イメージを除いて出演しておらず、ゾフィーとしての声とウルトラの国のデザイン募集の告知のみ。
  57. ^ 男性が演じているため「子供のイメージを壊す」としてクレジットされなかった[45]
  58. ^ 本作の主題歌を作詞した阿久悠の実子(当時7歳)で、現在は作曲家。
  59. ^ バルタン星人の「宇宙忍者」などの別名。
  60. ^ 決定稿では「ウルトラの母は強し!」[48]
  61. ^ 予告でのサブタイトルは「怪獣は宝石がお好き」となっている。
  62. ^ 「狙いうち」「恋のダイヤル6700」の作詞は阿久悠、「他人の関係」の作曲は川口真であり、主題歌コンビに配慮した選曲である[7]
  63. ^ 本放映時、田村は乳児から1歳だったため、リアルタイムではなく再放送で観ていたと思われる。

出典

  1. ^ a b c d e f 白書 1982, pp. 90–91
  2. ^ 「心にウルトラマンレオ」(辰巳出版・2001年)より。
  3. ^ タロウ1973 2007, p. 88.
  4. ^ 「デジタルウルトラプロジェクト」版 DVD『ウルトラマンタロウ vol.2』添付の解説書より。
  5. ^ タロウタロウタロウ 1999, p. 21.
  6. ^ 『懐かしのヒーロー ウルトラマン99の謎』(二見書房・1993年)p.32.
  7. ^ a b c タロウタロウタロウ 1999.
  8. ^ 「デジタルウルトラプロジェクト」版 DVD『ウルトラマンタロウ vol.8』添付の解説書p.9
  9. ^ DUP、DVD「ウルトラマンタロウ」を5月から発売
  10. ^ タロウタロウタロウ 1999, p. 71.
  11. ^ a b http://www10.atwiki.jp/shichouseiko/pages/112.html 特撮視聴率ウルトラマンタロウ
  12. ^ 『ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』No.61-31。
  13. ^ 円谷プロファンクラブ会報誌No.39より。
  14. ^ 2013年6月21日バンダイビジュアルから発売されたCOMPLETE DVD-BOX封入の作品解説書より。
  15. ^ オリジナルビデオ『ウルトラスーパーファイト』 10.「さすらいのウルトラマンタロウ」より
  16. ^ 小学館 てれびくんデラックス『ウルトラ戦士超技全書』p.56
  17. ^ 1995年発売の『ウルトラマングレート大研究』のビデオより。
  18. ^ a b 白書 1982, p. 70.
  19. ^ a b 白書 1982, p. 71.
  20. ^ 『ウルトラマン列伝』公式サイト(テレビ東京公式ホームページ)「登場ヒーロー」の「ウルトラマンタロウ」解説文
  21. ^ 『週刊 ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』No.71[要ページ番号]
  22. ^ アーカイブ・ドキュメント 2007, p. 75, 「ウルトラマンメビウス白書 鈴木健二」.
  23. ^ a b ウルトラヒーロー完全ガイド (メディアックスMOOK) p.34
  24. ^ 『週刊 ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』No.83。
  25. ^ 『ウルトラマン画報上巻』。
  26. ^ 『週刊 ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』No.83。
  27. ^ 『週刊 ウルトラマン OFFICIAL DATA FILE』No.83。
  28. ^ a b 『かがやけウルトラ兄弟! ウルトラマン総集編』(モンキー文庫)より。
  29. ^ CD-ROMソフト『ウルトラマン図鑑2』(講談社・1997年)の『ウルトラマンタロウ』「基本設定・特殊能力」の「ウルトラランス」解説文p.1.
  30. ^ 『ウルトラマン大辞典』(中経出版・2001年)p.59.
  31. ^ ウルトラ博物館 2003, p. 33-45.
  32. ^ アーカイブ・ドキュメント 2007, p. 85, 「メビウス世界の匠たち CHAPTER3 造型」.
  33. ^ 宇宙船編集部 編 編「Design! Design! Design! 丸山浩編」『ウルトラマンマックス マックス!マックス!マックス!怪獣大画報』円谷プロダクション 監修、朝日ソノラマファンタスティックコレクション〉、2006年10月30日、67頁。ISBN 4257037350 
  34. ^ アーカイブ・ドキュメント 2007, p. 68, 「ウルトラマンメビウス白書 佐野智樹」.
  35. ^ a b c d e COMPLETE DVD-BOX封入の「番組企画資料BOOK」より。
  36. ^ 『超ウルトラ8兄弟』のDVDメモリアルボックス(バンダイビジュアル・2009年1月23日発売・ASIN:B001J2UJVS)の特典のレプリカ台本より。
  37. ^ タロウタロウタロウ 1999, p. 62.
  38. ^ タロウ1973 2007, p. 18.
  39. ^ 白書 1982, p. 160.
  40. ^ タロウ1973 2007, p. 20.
  41. ^ 宇宙船SPECIAL ’70年代特撮ヒーロー全集』監修 金田益実、朝日ソノラマ、1998年5月30日、181頁。ISBN 4-257-03533-1 
  42. ^ 白書 1982, p. 161.
  43. ^ 「ウルトラ怪獣戯画 ウルトラ怪獣激闘史III」(バンダイ2007年)「2大怪獣タロウに迫る!」及び「ゾフィが死んだ! タロウも死んだ!」でのブックレットより本人の解説にて判明。
  44. ^ a b c d e f 円谷プロ画報 (1) 2013, pp. 228–229
  45. ^ タロウタロウタロウ 1999, p. 113.
  46. ^ 白書 1982, p. 80.
  47. ^ 東京新聞より。
  48. ^ 兄弟激闘編 2013, p. 85.
  49. ^ 『ウルトラマンタロウ ミュージックファイル』(1995年、バップ)の楽曲解説より。
  50. ^ 阿久悠『歌謡曲の時代 歌もよう人もよう』新潮社、2004年、170頁。ISBN 4104708011
  51. ^ 「Visual Radar」『宇宙船』Vol.118(2005年5月号)、朝日ソノラマ、2005年5月1日、61頁、雑誌コード:01843-05。 
  52. ^ タロウタロウタロウ 1999, p. 40.

参考文献

関連項目

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ウルトラマンタロウ