ガッツ星人
ガッツ星人(ガッツせいじん)とは、特撮テレビ番組ウルトラシリーズに登場した架空の宇宙人。初出は『ウルトラセブン』。別名「分身宇宙人」。大きな丸い頭に鳥のようなクチバシを持ち、体にはギザギザした縞模様を持つ。
『ウルトラセブン』に登場するガッツ星人 [編集]
『ウルトラセブン』第39話「セブン暗殺計画(前篇)」第40話「セブン暗殺計画(後編)」に登場。
- 身長:2 - 40メートル
- 体重:200キログラム - 1万トン
- スーツアクター:池島美樹、西京利彦[1]。
「いかなる戦いにも負けたことのない無敵のガッツ星人」と自称し、また実際に数多くの戦いにことごとく勝利してきた宇宙の実力者。画面上では4体確認できる。等身大時では、機関銃を武器にする。
地球人の希望のよりどころであり地球侵略の障害となるウルトラセブンを倒し、地球人の戦意を喪失させて一気に地球征服を図ろうとした。まずアロンとセブンを戦わせることによって、ウルトラセブンの戦闘能力を徹底的に分析する。その際にセブンの仮の姿がモロボシ・ダンであることもつかんでいたが、前述の理由からあくまでセブンの姿の時に打倒する方法を選んだ。ウインダムを「貴様ナド相手ニナラン」と円盤からの一撃で倒した後、自らセブンと戦い、分身や瞬間移動等で翻弄してエネルギー切れに追い込み、十字架に磔にした。しかし、地球人を侮り戦力として計算していなかったことが仇になり、セブンからの通信でエネルギー補給手段を知ったウルトラ警備隊の活躍によって、あと一歩というところでセブンが復活。ウルトラノック戦法により、パニック状態のまま円盤もろとも粉砕された。作中では特に言明されていないが、復活したセブンに攻撃された際は巨大化して抵抗するそぶりを見せなかったことから、巨大化した姿はプロテ星人のように投影である可能性もある。
48話では寝込んだダンにセブン上司が語りかけた「激しい侵略者達との戦い」の映像に登場している。
- ウルトラシリーズにおいて、同一デザインの着ぐるみ(アトラクション用ではなく実際の撮影で使用するためのもの)が同時に複数体(2体)製作された初めての怪獣である(それ以前は、『ウルトラQ』におけるガラモンやカネゴンのように、オプチカルプリンターを使って実際には1体しかない着ぐるみを複数体あるように画面上に合成して見せるという手法が採られていた)。
- 準備稿「セブン暗殺命令」は1話完結のエピソードで、名称はスラッガ星人(ガラスの逆読み)だった。
- 準備稿、決定稿、決定稿2のいずれも、ガッツ星人に倒されるカプセル怪獣はミクラスとなっていた。
- パ二ック時の声はバルタン星人(二代目・分裂状態)の流用。
- 怪獣の造形を担当した高山良策が、ガッツ星人が完成するまでの過程をプライベート8ミリフィルムで撮影した映像が『ある小さな記録』という題名の作品として残されている。撮影期間は1968年4月27日〜5月6日、8ミリフィルムの撮影を担当したのは、当時NHK放送センターに勤務していた高山良策の甥に当たる小沼俊男。映像はLD『ウルトラセブンVol.12』に収録されている。
- 放送当時に連載された桑田次郎の漫画版『ウルトラセブン』では前半の流れはテレビと同じだが、セブンがウルトラ警備隊に救出されると潔く負けを認め撤退している。
- 株式会社幻冬舎の書籍『21世紀ウルトラマン宣言』の仮説では、始祖はオウムのようなただの鳥であり、彼らが住むガッツ星が地軸のズレによって変動し、火山活動を始めとした異常気象で彼らの始祖が生き残った。外敵を退けるための翼と体温を保つ羽毛は不要となり、脳の肥大化に伴う頭部の変化から四肢の進化に続き身体が巨大化し、直立を始める。くちばしの大きな変化は異性へのアピールのため。彼らの卵は生息地である火炎林の熱から身を守るために分厚い殻になっており、その硬い殻を2〜3年掛けて生まれることができた者だけが粗成体の状態で生を受ける。生まれる時から過酷な環境で生きていることが彼らの強さの理由とされている。
- 『ウルトラマンマックス』第39話、『ウルトラマンメビウス』第46話は、敵にはりつけにされたウルトラマンを防衛チームが復活させるという展開で、本エピソードへのオマージュとなっている(『メビウス』第46話にはダンも登場している)。
『ウルトラファイト』に登場するガッツ [編集]
『ウルトラファイト』の新撮編に登場。本作では宇宙人も怪獣として扱うため、単に「ガッツ」と呼ばれた。
- 身長:40メートル
- 体重:1万トン
頭脳戦を得意としているが、格闘戦は頭でっかちのためか苦手。
- 『ウルトラファイト』の新撮編に登場する宇宙人は基本的に「星人」を付けずに呼ばれているが、ガッツのみ星人付けで呼ばれることもあった。
- 着ぐるみは『ウルトラセブン』の物をそのまま使用。
『ウルトラセブン誕生30周年記念3部作』に登場するガッツ星人 [編集]
『ウルトラセブン誕生30周年記念3部作』第2話「地球より永遠に」に登場。
- 身長:2 - 40メートル
- 体重:200キログラム - 1万トン
本作での目的は、地球侵略かどうかは劇中では明言されていない。近い将来、地球上でマントルプリュームという現象が起こり、それにより世界中が炎と硫黄で覆われてしまうために、その時代に適応できるような人間にするべく、不動岳付近の住民を硫黄人間(硫黄の中でも生きられるが、硫黄がなければ生きられない体になってしまう)に改造した。また、付近住民を硫黄人間に改造した技術を応用して、硫黄怪獣サルファスを生み出し、用心棒として操っていた。
初代同様、戦闘能力が高い強敵で、今回は複数ではなく単体で登場。得意の分身術でエメリウム光線をあっさりと回避し、3体に分身して3方向から強力な怪光線を放ち、再びウルトラセブンを敗北に追いやった。セブンを地球防衛軍側へのメッセンジャーにするために、あえてとどめを刺さないなど、初代と同様に余裕のあるところを見せている。最期はやはり初代と同様に円盤ごと爆破された。
今回は自らが巨大化することはなく、その後の戦闘はサルファスに任せて、自分は円盤内から援護するという形をとった。
『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』に登場するガッツ星人 [編集]
映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』に登場。
- 身長:51メートル
- 体重:3万8000トン
かつてウルトラセブンに倒されたガッツ星人の同族。GUYSのドキュメントUGにデータが記録されている。今回はナックル星人のサポートに徹し、個体数が不明であった前回とは違い、1体のみの登場である。以前の同族との差異は、二の腕や太腿が鎧をつけていように太く、頭部の形状が初代に比べ丸く、腕や脚が鋭角的で全体的にごつい感じになっていることである。また、以前の同族は低い叫び声のような鳴き声だったが、今回の個体は実際の鳥に近い鳴き声を発する。腕をブラブラさせたり頭をぶつけられて目を回すなど、ややコミカルな面も見せる。得意の分身能力は健在で、両腕からの金縛り光線を武器とする。
ザラブ星人との戦闘でエネルギーを消耗したメビウスを分身能力で翻弄。さらにセブンの時と同様、透明な十字架の中へ閉じ込める。復活したウルトラ4兄弟との戦いでもウルトラマンとセブンを苦しめ、エネルギーが少ないスペシウム光線とワイドショットを同時に受けて一時倒れるが、再び立ち上がり消耗した4兄弟を捕らえ、用済みと判断したメビウスをナックル星人との合体技で一蹴したが、最後は復活したメビウスの反撃により分身能力を見破られ、メビュームシュートを受けて木端微塵に吹っ飛んだ。
- 声:ピストン西沢
『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』に登場するガッツ星人 [編集]
プレイムービーや雑誌連載による『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』に登場。
- DXウルトラコクピット版
- 声:龍田直樹
- 今回はアークボガールの尖兵となっており、初代同様、一度はウルトラセブンを倒した。しかし、GUYSの手でセブンが復活し、最期はウルトラノック戦法によって敗れた。
- 戦闘シーンは「セブン暗殺計画」からの流用。
- テレビマガジン版
- 『メビウス』劇場版の時と同様にザラブ星人、ナックル星人、テンペラー星人と宇宙人連合を結成しており、アークボガールを探して銀河系の果てに到着したウルトラ兄弟を他の3人や復活したUキラーザウルス・ネオと共に攻撃したが、やはり劇場版の時と同様にメビウスのメビュームシュートを受けて倒された。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』に登場するガッツ星人 [編集]
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第2話「レイオニクスバトル」第10話「新たな戦いの平地で」に登場。
ガッツ星のレイオニクスで、名称はガッツ星人(RB)。ゴメス(S)を操る。レイの前に姿を現し、レイブラッドの後継者になる野望を露にするが、ゴメスが倒されると慌てて退却した。
その後、第10話で今度はケルビムを従えてレイに再び戦いを挑むが、ミクラスによってケルビムがダウンし、その際に倒れ込んできたケルビムに押しつぶされた。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するガッツ星人 [編集]
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。
ウルトラマンベリアルのギガバトルナイザーの力で怪獣墓場から復活し、ベリアル軍団に加わる。他の怪獣と共にウルトラ戦士やレイの怪獣たちに襲いかかる。言葉は話さないが、初代と同様の鳴き声を発したり、モンスロードされた際には不気味に笑う仕草を見せたりしていた。メトロン星人、エレキング、キングジョーブラック、キングパンドンと共にウルトラセブンと対決し、その後も軍団の中では生き残ったが、最後はウルトラマンゼロのゼロスラッガーで倒された。
その後、他の怪獣の亡霊と合体して百体怪獣ベリュドラの首を構成する部分となり、先制攻撃を仕掛けたアストラにしがみついて襲いかかっている。
- 着ぐるみは『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』までに使われた物の流用。
雑誌連載版 [編集]
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』に登場するガッツ星人 [編集]
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS NEO』第3話「不死身の挑戦者」から第5話「レイオニクス暗殺計画」に登場。
バトルナイザーの秘密を解き明かそうとしており、その為にバトルナイザーを持つ主人公とカネゴンを円盤に連れ去り、実験台にしようと企む。実験惑星に向かう途中、ナースの襲撃によって円盤は惑星に墜落するが、それによって主人公達の戦闘データが収集できたことに満足し、さらに詳しくデータを調べるためにグランドキングを呼び出し、自身も巨大化して戦闘に参加。再びデータを収集できたことに満足するが、突如機械が故障したためにパニックを起こし、現れたヤプールの異次元空間に飲み込まれてしまった。その後の行方及び生死は不明。
原作と同様に複数で登場(今作では3体)。また、予想外の事態にパニックを起こすところも同じである。
『NEO-GL』にて実装されたギャラクシーサーガでは、『ウルトラギャラクシーNEO』でレイに敗れた個体の魂が怪獣墓場においてナースに憑依、新しい体の実験としてペンドラゴンのクルーに襲いかかった。
ステータスはアタックとスピードが非常に高いが、ディフェンスは非常に低い。必殺技は、2体に分身して目から光線を放つ「ビームバインド」、自分が敵に接近してきた所を味方円盤が攻撃を横取りする「ガッツデストロイヤー」、2体に分身して攻撃を仕掛ける「分身殺法」がある。また、NEO第7弾よりナックル星人とのタッグ必殺技「ユニオンフラッシャー」が追加された。
- 声:龍田直樹
『ウルトラゾーン』に登場するガッツ星人 [編集]
『ウルトラゾーン』内の第10話『怪獣職務質問』、第14&15話『東京ジュラ紀』に登場。怪獣職務質問では警官に職務質問されていた(声:宮崎吐夢)。
また、第5話『OLのウワサ話』では部下のOLに課長のあだ名「マッチョおじいさんおばさん」と名付けられていた。第4話のアイキャッチではガソリンスタンドでアルバイトをしていた。
『東京ジュラ紀』に登場するガッツ星人 [編集]
怪盗赤色からオーパーツ「アカンバロの瞳」を守るために集められた4人の名探偵の1人、腹筋をしながら名推理する暴君探偵・浦賀ケンに化けて潜入していたが、女子高生探偵・仲谷マユ(ピット星人)と歩く百科事典探偵・西園寺ユウヤ(地底人)によって、マイナーな怪獣であるアロンのことを知っていたことにより正体を見破られる。マユに拘束され、アロンがエレキングやテレスドンに敗北し愕然とした後、防衛軍に連行される。
- 出演:松田優(人間体・声)
ライブステージに登場するガッツ星人 [編集]
『ウルトラマンフェスティバル'95』では、ザム星人の部下として、巨大ヤプールらと共に出現する。その後、ゴモラを召還し、ウルトラマンに戦わせるも倒され、自分もセブン21に倒された。
過去の映像を流用しての登場 [編集]
いずれも映像はそれぞれの初登場作品の流用。
- 『ウルトラマンタロウ』
- 第40話で回想シーンの35大怪獣・宇宙人の一匹として登場。OPでは「ガッツ星人」ではなく「分身宇宙人ガッツ」とテロップされている。
- 『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』
- クレージーゴンを倒したセブンが、チョップ光線とウルトラノック戦法で円盤群を全滅させた。映像はセブン40話からの流用で、セブンの光線の発射音と爆発音が変更されている。
- 『新世紀ウルトラマン伝説』
- 『大決戦!超ウルトラ8兄弟』
- メビウスを捕らえた時の宇宙人連合の個体が、ダイゴの夢に登場している。
その他 [編集]
- 漫画『かがやけ ウルトラの星』では怪獣軍団の一員として登場し、中部地方侵略隊長として怪獣達を暴れさせた。後に他の怪獣と合流してウルトラ兄弟と戦ったが、ウルトラセブンのアイスラッガーを受けて倒された。
- 『ウルトラマンマックス』の放送前に行われた「伝説の怪獣人気投票」で第6位にランクインしている。
- 『めちゃ×2イケてるッ!』では『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の出演オーディションに参加したが、特に目立ったことはしていない。
- 円谷プロ公式サイトのエイプリルフールネタにもたびたび参加。2010年の“円谷ッター(Twitterのパロディ)では一時ウルトラマンガイアと喧嘩する様子も見せたが、その後仲直りしている。Twitterでのマグマ星人の発言によると、いつも「OK牧場!」(自身と同じ名前のガッツ石松がネタ)と言っているらしい。
- 漫画『ウルトラマンSTORY 0』では星関連合の幹部として登場。
- プロバスケットボールbjリーグと円谷プロダクションのコラボ企画として開催された、ウルトラ怪獣を各チームのマスコットキャラクターとしてチームに加える「ウルトラ怪獣ドラフト2010」ではノミネート怪獣として候補に挙がり、新潟アルビレックスBBよりドラフト指名された。
- 2009年のHONDA「ステップワゴン スパーダ」のCMでは、スパーダを恐れて他の怪獣と共に道を空ける役で出演している。
- 『ウルトラ怪獣DVDコレクション』によれば、頭部のモチーフは一見オウムのよう見えるが実際にはフクロウであり、古代神話の知恵の象徴たる動物であることから頭脳派のキャラクターとして関連づけられて採用されたという説がある。
脚注 [編集]
関連項目 [編集]
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