酸
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酸(さん)とは化学において、塩基と対になってはたらく物質のこと。一般に、プロトン (H+)を与える、または電子対を受け取る化学種。化学の歴史の中で、概念の拡大をともないながら定義が考え直されてきたことで、何種類かの酸の定義が存在する。
酸としてはたらく性質を酸性という。酸、塩基の定義は相対的な概念であるため、ある系で酸である物質が、別の系では塩基としてはたらくことも珍しくはない。例えば、水は、アンモニアに対しては、プロトンを与えるブレンステッド酸として作用するが、塩化水素に対しては、プロトンを受け取るブレンステッド塩基として振る舞う。
酸性の強い酸を強酸、弱い酸を弱酸と呼ぶ。さらに、硫酸より酸性の強い酸のことを、特に超酸(超強酸)と呼ぶことがある。
「—酸」と呼ばれる化合物には、酸味を呈するものが多い。その水溶液のpHは7より小さい。
[編集] 酸の定義
以下に、それぞれの酸の定義を概略のみ述べる。詳細は、記事:酸と塩基 を参照されたい。
- アレニウス酸 (Arrhenius acid)
- アレニウスの定義による酸。水に溶けたときにプロトン (H+) を出す物質。下式において、塩化水素 (HCl) はアレニウス酸としてはたらいている。
- HCl → H+ + Cl−
- ブレンステッド酸 (Brönsted acid)
- ブレンステッド-ローリーの定義による酸。プロトンを与える物質。下式の反応で「AH」、あるいは「A+H」がブレンステッド酸。
- AH → A− + H+
- A+H → A + H+
- ルイス酸 (Lewis acid)
- ルイスの定義による酸。電子対を受け取る物質。下式の反応で「A」がルイス酸。


