持続可能な開発目標

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持続可能な開発目標は国連主導のイニシアティブ活動である

持続可能な開発目標(じぞくかのうなかいはつもくひょう、英語: Sustainable Development Goals)は、SDGs(エスディージーズ)とも呼ばれる。持続可能な開発のための17の目標と169のターゲット(達成基準)からなる[1]

2015年9月の国連総会で採択された[2]我々の世界を変革する: 持続可能な開発のための2030アジェンダ』(Transforming our world: the 2030 Agenda for Sustainable Development)と題する成果文書で示された具体的行動指針。

目標とターゲット[編集]

17の分野別の目標と、169項目のターゲット(達成基準)が盛り込まれている。

17の目標[編集]

以下の17目標がある[3]

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に保健福祉
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全なトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長
  9. 産業技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくり
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. の豊かさを守ろう
  15. の豊かさも守ろう
  16. 平和公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

各目標に付随する169のターゲット項目[編集]

以下の169のターゲットがある。なお、下の表の「分類」は、開発教育協会の『SDGsハンドブック』による[4]

国連・持続可能な開発目標(SDGs)
分類 17の目標 169のターゲット項目
MDGsを引き継ぐもの 目標1 - 貧困をなくそう 1.3 社会保証制度•1.4 金融サービスマイクロファイナンス
目標2 - 飢餓をゼロに 2.2 栄養失調•2.a農業生産
目標3 - すべての人に保健と福祉を 3.3 エイズ結核マラリアを2030年までに根絶、肝炎水系感染症感染症に対処•3.9有害物質•大気汚染水質汚染土壌汚染•3.aたばこ規制
目標4 - 質の高い教育をみんなに 公平で質の高い教育の提供、生涯学習の機会

4.1初等教育•4.2就学前教育•4.3高等教育•4.6識字

目標5 - ジェンダー平等を実現しよう ジェンダー平等達成、すべての女性および女子のエンパワーメント

5.2人身売買性的奴隷•5.3強制結婚女性器切除•5.4社会保障•5.cジェンダー平等

目標6 - 安全な水とトイレを世界中に すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

6.1飲料水 6.2下水施設衛生施設 6.3 水質汚染 6.a 海水淡水化排水処理

持続可能な社会づくりに関するもの 目標7 - エネルギーをみんなに、そしてクリーンに 全ての人々に安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを保障する

7.1 2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを保障する•7.2 2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる•7.3 2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる

目標8 - 働きがいも経済成長も 8.3生産的な雇用創出と起業家家精神•8.4全ての労働者の同一労働同一賃金•8.5若い世代の失業の削減•8.7強制労働児童労働の廃絶
目標9 - 産業と技術革新の基盤をつくろう 社会基盤、災害に強いインフラづくり、持続可能な産業化、技術革新

9.1インフラ開発•9.5 イノベーション

目標10 - 人や国の不平等をなくそう
目標11 - 住み続けられるまちづくりを 11.1住宅スラム•11.6大気汚染廃棄物の管理•11.b防災自然災害に対するレジリエンス(復元力)仙台防災枠組2015-2030
目標12 - つくる責任つかう責任 生産消費のパターンを持続可能なものに

12.5 - リサイクルリユースによる廃棄物の削減(リデュース) 12.8 - ライフスタイル

目標16 - 平和と公正をすべての人に
地球サミット以来の狭義の環境問題 目標13 - 気候変動に具体的な対策を 気候変動の影響を軽減するための対策
目標14 - 海の豊かさを守ろう 海と海洋資源保全、持続可能利用促進

14.1 海洋汚染• 14.2海洋資源•14.3 海洋酸性化

目標15 - 陸の豊かさも守ろう 陸の生態系保護、森林管理、砂漠化、土地の劣化、生物多様性の喪失
以上16の目標を達成するための体制づくり 目標17 - パートナーシップで目標を達成しよう

目的[編集]

これは人、地球と繁栄のための行動計画である。また、より多くの自由のために世界の平和を統合することを目指している。私たちは、極度の貧困を含むすべてのフォームと貧困の大きさの解消が最大のグローバルな挑戦と持続的開発のために不可欠な要件であると認識している。[要出典]

日本での取り組み[編集]

日本では、企業が経営に導入するなど[5]、多様な主体による取り組みがおこなわれている。

日本政府は、持続可能な開発目標(SDGs)に係る施策の実施について、全国務大臣を構成員とする「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置している。 同本部は、2016年12月22日に「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」を決定した。そこでは優先課題として、2030アジェンダに掲げられている5つのP、すなわちPeople(人間)、Planet(地球)、Prosperity(繁栄)、Peace(平和)、Partnership(パートナーシップ)に対応した8項目が示されている。

People(人間)

1. あらゆる人々の活躍の推進 関連する目標:1(貧困)、4(教育)、5(ジェンダー)、8(経済成長と雇用)、10(格差)、12(持続可能な生産と消費) 2. 健康・長寿の達成 関連する目標:3(保健)等

Prosperity(繁栄)

3. 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション 4. 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備

関連する目標:2(食料)、6(水と衛生)、9(インフラ、産業化、イノベーション)、11(持続可能な都市、人間居住)

Planet(地球)

5. 省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会 関連する目標:7(エネルギー)、12(持続可能な生産と消費)、13(気候変動) 6. 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全 関連する目標:2(食料)、3(保健)、14(海洋)、15(生物多様性)

Peace(平和)

7. 平和と安全・安心社会の実現 関連する目標:16(平和)

Partnership(パートナーシップ)

8. SDGs実施推進の体制と手段 関連する目標:17(実施手段)

脚注[編集]

  1. ^ World leaders adopt Sustainable Development Goals”. 2015年12月11日閲覧。
  2. ^ World leaders adopt Sustainable Development Goals”. 2015年12月11日閲覧。
  3. ^ 国際連合広報センター. “2030アジェンダ” (日本語). 2017年4月27日閲覧。
  4. ^ 田中治彦・中村絵乃・三宅隆史編 『SDGsハンドブック―持続可能な開発目標を学ぶ―』 開発教育協会2017年、1頁。ISBN 978-4-87773-227-1
  5. ^ 企業も経営に導入 国連「持続可能な開発目標」日本経済新聞HP 2016/12/8付

関連項目[編集]

外部リンク[編集]