持続可能な開発目標

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
持続可能な開発目標は国連主導のイニシアティブ活動である

持続可能な開発目標(じぞくかのうなかいはつもくひょう、英語: Sustainable Development Goals)は、SDGs(エスディージーズ)とも呼ばれる。持続可能な開発のための17のグローバル目標と169のターゲット(達成基準)からなる[1]

2015年9月の国連総会で採択された[1]我々の世界を変革する: 持続可能な開発のための2030アジェンダ』(Transforming our world: the 2030 Agenda for Sustainable Development)と題する成果文書で示された具体的行動指針。

国連で2015年9月に採択された持続可能な開発目標(SDGs)について語るパネルトーク。中央はヨハン・ロックストローム教授。2015年11月11日。日本科学未来館において

グローバル目標[編集]

17の分野別の目標と、169項目のターゲット(達成基準)が盛り込まれている。

持続可能な開発目標の基本構造を説明するヨハン・ロックストローム教授。右下の女性が国連SDGアドボケートとして出席されたスウェーデン王国ヴィクトリア皇太子殿下[2]、中央下の桃色の服をお召しの後ろ姿の方が高円宮久子妃殿下。2017年04月19日に東京渋谷の国連大学での国連シンポジウム「持続可能な開発目標 SDGs への取り組み-海洋のサステイナビリティを中心に」で撮影。
国連MDGsとSDGsの違いを説明する外務省相星孝一審議官(2017-06-01)
SDGsの背景:地球システムの限界=プラネタリー・バウンダリー(2017-06-01)

17の目標[編集]

以下の17の目標がある[3][4]

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に保健福祉
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全なトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長
  9. 産業技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくり
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. の豊かさを守ろう
  15. の豊かさも守ろう
  16. 平和公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

各目標に付随する169のターゲット項目[編集]

国連・持続可能な開発目標(SDGs)
分類 17の目標 169のターゲット項目
社会 目標1 - 貧困 1.3 社会保証制度•1.4 金融サービスマイクロファイナンス
目標2 - 飢餓 2.2 栄養失調•2.a農業生産
目標3 - 健康と福祉 3.3 エイズ結核マラリアを2030年までに根絶、肝炎水系感染症感染症に対処•3.9有害物質•大気汚染水質汚染土壌汚染•3.aたばこ規制
目標4 - 教育 公平で質の高い教育の提供、生涯学習の機会

4.1初等教育•4.2就学前教育•4.3高等教育•4.6識字

目標5 - ジェンダー ジェンダー平等達成、すべての女性および女子のエンパワーメント

5.2人身売買性的奴隷•5.3強制結婚女性器切除•5.4社会保障•5.cジェンダー平等

目標10 - 格差
目標16 - 平和と公正 16.1 - 暴力殺人•16.2 - 児童虐待•児童搾取•16.3 - 法の支配•16.4 - マネーロンダリング•武器取引•組織犯罪•16.5 - 汚職贈収賄
経済 目標7 - エネルギー 安くて安定的な持続可能なエネルギー

7.3エネルギー効率

目標8 - 雇用経済成長 8.3生産的な雇用創出と起業家家精神•8.4全ての労働者の同一労働同一賃金•8.5若い世代の失業の削減•8.7強制労働児童労働の廃絶
目標9 - 技術革新

社会基盤

災害に強いインフラづくり、持続可能な産業化、技術革新

9.1インフラ開発•9.5 イノベーション

目標11 - 都市と人間居住 11.1住宅スラム•11.6大気汚染廃棄物の管理•11.b防災自然災害に対するレジリエンス(復元力)仙台防災枠組2015-2030
目標12 - 生産消費 生産と消費のパターンを持続可能なものに

12.5 - リサイクルリユースによる廃棄物の削減(リデュース)

12.8 - ライフスタイル

生物圏(自然資本) 目標6 - 水と衛生 すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

6.1飲料水 6.2下水施設衛生施設 6.3 水質汚染 6.a 海水淡水化排水処理

目標13 - 気候変動 気候変動の影響を軽減するための対策
目標14 - 海洋 海と海洋資源保全、持続可能利用促進

14.1 海洋汚染• 14.2海洋および海洋生態系レジリエンス強化•14.3 海洋酸性化

目標15 - 陸の生態系 陸の生態系保護、森林管理、砂漠化、土地の劣化、生物多様性の喪失
目標17 - パートナーシップ 17.14 政策の一貫性•17.16マルチステークホルダー・パートナーシップ

なお上記の分類はストックホルム大学レジリエンスセンター(ヨハンロックストローム教授ら)による[5][6]

目的[編集]

このアジェンダは人間、地球と繁栄のための行動計画である。また、これは、より多くの自由のために世界の平和を統合することを目指している。私たちは、極度の貧困を含むあらゆる形態と側面の貧困を解消することが地球規模の最大の課題であり、持続的な発展のために不可欠な要件であると認識している。[要出典]

日本での取り組み[編集]

日本では、企業が経営に導入するなど[7]、多様な主体による取り組みがおこなわれている。

日本政府は、持続可能な開発目標(SDGs)に係る施策の実施について、全国務大臣を構成員とする「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置している。 同本部は、2016年12月22日に「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」を決定した。そこでは優先課題として、2030アジェンダに掲げられている5つのP、すなわちPeople(人間)、Planet(地球)、Prosperity(繁栄)、Peace(平和)、Partnership(パートナーシップ)に対応した8項目が示されている。

People(人間)

1. あらゆる人々の活躍の推進 関連する目標:1(貧困)、4(教育)、5(ジェンダー)、8(経済成長と雇用)、10(格差)、12(持続可能な生産と消費) 2. 健康・長寿の達成 関連する目標:3(保健)等

Prosperity(繁栄)

3. 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション 4. 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備

関連する目標:2(食料)、6(水と衛生)、9(インフラ、産業化、イノベーション)、11(持続可能な都市、人間居住)

Planet(地球)

5. 省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会 関連する目標:7(エネルギー)、12(持続可能な生産と消費)、13(気候変動) 6. (生物多様性)、森林、15(海洋)等の環境の保全 関連する目標:2(食料)、3(保健)、14(海洋)、15(生物多様性)

Peace(平和)

7. 平和と安全・安心社会の実現 関連する目標:16(平和)

Partnership(パートナーシップ)

8. SDGs実施推進の体制と手段 関連する目標:17(実施手段)

脚注[編集]

  1. ^ a b United Nations Development Programme (2015年9月24日). “World leaders adopt Sustainable Development Goals” (English). 2017年5月28日閲覧。
  2. ^ スウェーデン皇太子、ヴィクトリア王女来日中!♥ 皇居訪問&スーパー視察もプリンセス”. 25ans(ヴァンサンカン)オンライン. 2017年5月18日閲覧。
  3. ^ 国際連合広報センター. “2030アジェンダ” (日本語). 2017年5月28日閲覧。
  4. ^ United Nations. “Sustainable Development Goals” (English). 2017年5月28日閲覧。
  5. ^ ​​Stockholm Resilience Centre. “How food connects all the SDGs” (English). 2017年5月28日閲覧。
  6. ^ ​​一般社団法人 コンサベーション・インターナショナル・ジャパン. “私たちのアプローチ” (日本語). 2017年5月28日閲覧。
  7. ^ 企業も経営に導入 国連「持続可能な開発目標」日本経済新聞HP 2016/12/8付

関連項目[編集]

外部リンク[編集]