天然林

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両白山地大門山ブナなどの天然林

天然林(てんねんりん)は、主として自然の力によって成り立った森林のこと。自然林ともいう。人工林に対して使われる言葉であり、むしろ真の森林はこれである。

周囲の樹木から運ばれてきた種子発芽・成長して森林が形成・維持されているため、一般的には多様な種類や年齢の樹木が入り交じっている。 山火事の跡地などでは、シラカンバなどが一斉に生えて、同じ種類で年齢も同じ樹木で構成された森林となることもある。

また、天然林は人の手が入っていないということではなく、経済的な価値のある樹木を育てるために伐採や苗木の植栽など人の手が入っても、成立の過程が主として自然の力によるものである場合は天然林という。

人の手が入っていない天然林は原生林と言われ、樹木をはじめとする生物の自然条件における生態を研究する上で学術的に高い価値がある。

一次林(天然林、特に原生林をいう)が、伐採や火災などによって失われた後に、自然に(もしくは少し人為的に)再生した森林を二次林という。

天然林の成長率(年率)は、伐採が定期的に行われる薪炭林(木炭の原料となる森林)で5.7%、成長しきった天然性過熟林は1.6%として経済分析が行われたことがある。ただし薪炭林は、成長率は高いが蓄積自体は過少なものになるため成長量は少ないという特徴がある[1]

人の手が入った天然林[編集]

かつて、燃料を採取するために用いられた里山は、人の手が入った天然林の代表格である。こうした森林は、伐採跡からの萌芽や、A - B層の土壌まで掻き起こしにより天然更新が行われる。

日本の天然林面積[編集]

  • 2002年現在、日本の天然林の面積は、全森林面積の53%(1,335万ha)を占める(残りは人工林41%、その他6%)。

脚注[編集]

関連項目[編集]