ブレーキアシスト

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ブレーキアシストとは、自動車の急ブレーキの際、制動力を高めるシステムである。通常のブレーキ操作では動作しないが、システムが緊急のブレーキと判断した時に作動する。

概要[編集]

自動車のブレーキの強さは運転者のブレーキペダルの踏み込み力で決まり、ゆっくりと減速したいなら軽く踏み、直ちに止まりたいなら強く踏む操作を行う。 従って運転者は、急な飛び出しを認めた場合や、高速巡航中で前方に障害が発見されたときなどは、ブレーキを強く踏んで衝突を回避する必要があるが、次の理由などで強いブレーキを踏めないことがある。

  • 最大制動力を発揮するようなブレーキ操作をした経験のないドライバーが多く、いきなりでは出来ない
  • 突発的事態に対して習慣となっている以上の操作が出来ない(ブレーキを強く踏むことが出来ない)
  • 高齢者ドライバーや女性ドライバーの一部には、体力的にブレーキを強く踏むことができない人もいる

そこで、電子制御システムが、そのプログラムによって緊急のブレーキングと判断した場合にブレーキ油圧シリンダーで発生させる力を“ブレーキ操作力に関わらず大きくする”ものである。

そのため、ドライバーの意図と必ずしも一致しない“勘違いの急ブレーキ(フルブレーキ)”が起きる事で、単なるアシストに終わらず操作を邪魔している(逆に危険になっている)側面もある。素早いペダル操作が出来るドライバーほど、この問題が発生する。

どのような車種であれ、意図しない急ブレーキは看過できない問題で、さらにスポーツカーのような車種では本来の操作が出来ないなどの致命傷となる。しかし、法令により平成24年10月1日(軽自動車は平成26年10月1日)から新型車の全てに標準装備とする事が決定した。(継続生産車については平成26年10月1日(軽自動車は平成30年2月24日)から適用)

原理[編集]

基本的にはアンチロック・ブレーキ・システムに付け加えられるものであり、高速度からブレーキを踏み続けている場合や急なブレーキの踏み込みを検知すると、緊急ブレーキと判断しブレーキ力を強めるものである。このシステムが作動すると『ブレーキペダルが奥に引き込まれる』感じが生まれ、多少ブレーキを弱めてもそのまま強いブレーキを維持して停車に至る。