キャブレター

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Bendix-Technico 製の ストロンバーグ式1バレル ダウンドラフトキャブレターModel.BXUV-3と、部品各部の名称
1979年式 Evinrude Type I 船舶用サイドドラフトキャブレター

キャブレター(: carburetor)はガソリン液化石油ガスなどを燃料とする予混合燃焼機関において、電気などの動力源を利用せずに燃料を空気と混合する装置である。ガソリンやメタノールのように常温常圧で液体の燃料はベルヌーイの法則を利用して吸入空気へ霧状に散布して、噴霧粒子が蒸発することで混合される。英語ではcabreterと表記される場合や、イングランド地域の英語でcarburettorと表記される場合もあり、"kahr-buh-rey-ter"(米)や"kahr-byuh-ret-er"(英)と発音される[1]日本語では気化器と呼ばれる場合もあり、戦前や戦後間もなくの頃は原語の発音により近いカーブレーターと表記されることもあった[2]

概要[編集]

キャブレターの基本概要図

キャブレターの語源は、「炭化水素を混合する」という意味の動詞"carburet"に動作主名詞を形成する接尾辞"-or"または"-er"を加えたものである[1]。ガソリンなどのように常温常圧で液体の燃料に用いるものと、液化石油ガスのように気体の燃料に用いるものでは構造が異なる。

液体燃料用のキャブレターにおいて、燃料タンクから送り出された燃料は燃料チャンバー(: fuel chamber)と呼ばれる部屋に一時溜められる。溜められた燃料に一端が浸かるように、ジェットと呼ばれる細い管が設けられ、もう一端はエンジンの吸入空気が通過するベンチュリへ解放されている。ベンチュリは吸入空気の流路の途中を細く絞った構造で、吸入空気がベンチュリを通過するとき流速が増加する。流速が増加した吸入空気はベルヌーイの定理により静圧が低下する一方、燃料チャンバー内は大気圧に保たれているため、燃料チャンバーからベンチュリへと燃料が吸い出される。ジェットの出口は小さな穴、もしくは溝状で、吸い出された燃料は吸入空気へ霧状に噴出し、蒸発しながら拡散して混合気となる。

気体燃料に用いられるキャブレターは、吸気管に生じる負圧で作動するダイアフラムアクチュエータにより燃料流路の弁を開閉し、吸気管に送る燃料の量を調節する[3]

キャブレターよりも精密にエンジンの負荷状況に応じた空燃比で混合気を形成できる燃料噴射装置が普及し、燃費や排出ガス抑制に対する性能要件が高くなるにつれて、自動車やオートバイではキャブレターに代わって燃料噴射装置(フューエルインジェクション)を採用する車種が主流となった。レシプロエンジンを搭載した航空機ではキャブレターと燃料噴射装置のいずれも使われているが、軍用機では高G下や背面飛行の際にも安定して燃料供給できる機能が求められるめられることなどから、自動車よりも先行して燃料噴射装置への移行が進んだ[要出典]。民間小型機では信頼性やその他の問題から[独自研究?]キャブレターが長く使われており、燃料噴射装置へ移行したのは近年[いつ?]のことである。チェーンソー刈払機などのエンジンでは、燃料噴射装置に比べると電気が不要で構成部品が少なく、部品コストが低いキャブレターが使われている。構造に対する知識と整備の心得があれば、個人でのメンテナンスやリビルドも十分可能であり、エンジン出力をコントロールする感覚が楽しめることと相まって、オートバイやクラシックカーなど、趣味の世界では、いまだ主流となっている。[独自研究?]

種類[編集]

1961年式フェラーリ・250TRスパイダーの、フェラーリ・コロンボ Type125 "テスタロッサ"エンジン。6個のウエーバー・ダウンドラフト2バレルキャブレターが装備され、12気筒のそれぞれに1バレルずつが混合気を供給する。

液体燃料用のキャブレターは多様な形式があり、ベンチュリの数や方向、機能のほか、燃料チャンバーの方式により分類される。

ベンチュリの数[編集]

ホーリー製Model#2280 2バレルキャブレター
ホーリー製の高性能2ステージ4バレル・ダウンドラフトキャブレター

最も単純なキャブレターはベンチュリが1個であるが、より多くの混合器を効率よくエンジンに供給するために複数のベンチュリを備えるものもある。1個の場合はシングルバレル、複数の場合はマルチバレルあるいはベンチュリの数を表現して2バレル4バレルと呼ばれる。また、エンジンの負荷、すなわちエンジンに送られる混合気量に応じて2種類のベンチュリが段階的に働くキャブレターがあり、ステージドキャブレターあるいは2ステージキャブレターと呼ばれる。これに対し、エンジン負荷の全域を1つのベンチュリでまかなう方式はシングルステージキャブレターと呼ばれる。

例えば、直列4気筒エンジンでシングルステージの2バレルキャブレターが2個搭載される場合や、V型8気筒エンジンにシングルステージの4バレルキャブレターが2個搭載される場合がある。大きな内径の2本のバレルを持つ2バレルや4本の4バレルなどは高性能多気筒エンジンにおいては1気筒あたり1バレルを割り当てられることが多い。かつては日本製の直列6気筒エンジンには2バレルキャブレター3連装、アメリカ製のV型8気筒エンジンには2バレルキャブレター4連装などの構成がよくみられた。[独自研究?]

ステージドキャブレターは、スロットル開度に応じてメインバレル(プライマリーバレル)と、二次バレル(セカンダリーバレル)が段階的に作動する。二次バレルは、メインバレルと同径かあるいはメインバレルより小径で、リンク機構やダイヤフラムアクチュエータにより動作する。メインバレルと二次バレルを2組持った2ステージ4バレルキャブレターもある。ボアの直径の相違やチョークバルブの有無などで、外観からシングルステージの2バレルと判別可能である。アクセル開度が小さいときはメインバレルのみを開き、ベンチュリを通過する空気の流速を増加させて高いベンチュリ効果を確保する。アクセル開度が大きいときは二次バレルも開いて、より多くの混合気を給する。これにより、広い範囲で適切な混合気形成を行える。しかし、1バレル当たり1気筒を担当させるセッティングを施している高性能エンジンでは、このような機構は無意味となってしまう。アメリカで広く用いられているV型8気筒エンジン向けの4バレルキャブレターの場合は、左右バンクに1つずつのキャブレターを配置し、2本ずつのプライマリー/セカンダリーバレルがエンジン負荷に応じて作動する2ステージ4バレルを採用するものがある。[独自研究?]ヤマハ・V-MAXのVブーストシステムもステージドキャブレターの一種である。

Rochester社が1965年から自社の"Quadrajet"4バレルキャブレターに採用しているスプレッドボアシステムでは、通常の2ステージキャブとは逆にプライマリーバレルが小さく、セカンダリーバレルが大きい構成を持っている。小さなプライマリーバレルは低速回転時のトルクとドライバビリティの向上を促し、大きなセカンダリーバレルは全開走行時の出力向上をより促進させる働きを持つ。大径セカンダリーバレルの燃料供給量を最適に調整するために、セカンダリーバレルの先端には吸入負圧により開閉する補助空気弁が装備され、メインジェットにも通常の2ステージキャブのセカンダリーには省略されることが多いメータリングロッドが設けられ、高回転域でもスムーズなフィーリングが実現されるようになっている。[要出典]

ベンチュリの方向[編集]

吸気方向による分類。
1.サイドドラフト
2.アッパードラフト
3.ダウンドラフト
アッパードラフトの一例。1925年のPelapone PD6定置エンジン
KPGC10型スカイラインGT-RのS20型エンジン。縦置きエンジンにミクニソレックスサイドドラフト2バレルキャブレターを3連装している。エアクリーナーボックスは純正でエンジン左前方のグリル付近から走行風の吸気を行っている。

吸入空気の流れる方向によって、ホリゾンタルドラフト(サイドドラフト)、アップドラフト、ダウンドラフトと呼ばれる。

ホリゾンタルドラフト(サイドドラフト)
吸入空気がキャブレター側面より入り、反対側へ混合気送り出される。自動車用としてはヨーロッパでは第二次世界大戦後に、エンジンルームの空きスペースが減少するのに応じて、この形式が主流となった。日本においても、V型エンジンがあまり登場せず直列エンジンが主流で、後輪駆動形式による縦置きエンジンが主流だった時代には特にスポーティエンジンにおいてこの形式の採用が多かった。[要出典]オートバイや船舶用船外機でもスペースの制約上[独自研究?]この形式の採用が多い。
アップドラフト
吸入空気がキャブレター下部より入り、上方へ混合気が送り出される。キャブレターがオーバーフローを起こしてもシリンダー内に燃料が流入しない利点がある。キャブレターより低い位置にオイルバス式のエアクリーナーボックスを置くことで、燃料が漏れてもエアクリーナーの油槽が燃料を受け止めるため、車両外部に燃料が漏れ出すことを防ぐことができた。[独自研究?]自動車用としては戦前以前の古いエンジンで利用された。現在は、一部の航空機用エンジンでこの形式が使われている。
ダウンドラフト
吸入空気がキャブレター上部より入り、下方へ混合気が送り出される。エンジン直上にキャブレターが配置され、アメリカでは実用的な紙製エアクリーナーが登場した1930年代後半[要出典]、当時のアメリカ製乗用車に広く採用されたV型8気筒エンジンとの相性が良かったことから[独自研究?]、自動車用の主流となった。日本の自動車ではエンジンルーム内のエンジンとキャブレターの位置関係により[独自研究?]富士重工業製の水平対向エンジンや、東洋工業(現マツダ)製のロータリーエンジンを搭載する車種に採用された。1980年代後半以降、前輪駆動形式による横置きエンジンが主流となってくると、次第にダウンドラフトの採用が増えていった[要出典]これは横置きレイアウトの特性上吸気を後ろ、排気を前とすることが多く、サイドドラフトではエンジン後方に配置した場合、エアインテークパイプの取り回しに難があったため[独自研究?]である。前輪駆動が本格的に普及し始めると同時に燃料噴射装置が一般化したため、極めて短期間の内に[独自研究?]姿を消していったが、軽自動車の廉価グレードでは1990年代の中盤までエンジン直上に設けられた「P字」形状のエアクリーナーボックスを持つ[独自研究?]キャブレター仕様車があった。

ベンチュリ形式の種類[編集]

ウェーバーの固定ベンチュリ(55DCO-SP型)
キムコ製スクーターのCV型キャブレター
ケイヒン製ピストンバルブ型キャブレター
強制開閉式の一例、ケイヒン・FCRスライドバルブキャブレター
固定ベンチュリ型
スロットル操作によらずベンチュリの開口面積が常に一定の方式である。
自動車用としては高性能エンジン用のウェーバーソレックスをはじめ、多くのアメリカ車日本車の一部のダウンドラフトキャブレターにみられる。今日ではこのタイプのキャブレターを製造するメーカーは少なくなっているが、日本国内ではオーイーアール(OER)が旧式のソレックスなどの更新向けにこのタイプのキャブレターの製造販売を続けている。オートバイにおいては、ハーレー・ダビッドソン1989年までこの形式のキャブレターを使用し続けていた。また、戦前から戦後間もなくにかけて使用されたリンカート(Linkart)キャブレターは、日本製の陸王でも日本気化器のライセンス生産品が搭載されていた。しかし、陸王が倒産した1960年代からは、国産オートバイではこの形式のキャブレターが採用されることはなくなった。
可変ベンチュリ型
ベンチュリの開口面積をで変化させる方式で、エンジン回転の全域にわたって適切な吸気流速が得られる。今日まで残るものではCV型とVM型の2方式に大別される。
自動車においては、日:立、ゼニス・ストロンバーグを始めとするサイドドラフト・SUキャブレターが最も一般的に使用された。
負圧型
CV(Constant Velocity または Constant Vacuum)型では、アクセルワイヤーは空気の流量を調整するバタフライバルブのみを操作する。ベンチュリはバキュームピストンの動きによって開口面積が変化し、その下端には穴が開けられている。バキュームピストンにはダイヤフラム式では膜が付いており、膜の片側には吸気管に生じる負圧がかかり、反対側は大気に開放されている。バキュームピストンはバネで支持され、バネの力と負圧のバランスでベンチュリの開口面積が流量に応じて自動的に決まり、流量が変わらなければ流速がほぼ一定になるように自動調節される。吸入負圧の小さな2ストロークエンジンには適さない。ベンチュリの開口面積はスロットル操作に直接的に影響を受けないため、エンジン出力のスロットルに対するレスポンスはほかの方式よりも緩やかである。
過渡特性が操縦性に大きく影響するオートバイにおいては、インジェクションが普及するまでは原付と2ストローク車、競技用車を除けば一般的な存在であった。
ピストンバルブ型
VM (Villiers Monoblock または Variable Manifold) 型は、スロットルによって直接的にピストン型のスロットルバルブを操作するた方式である。空気の流量調整と同時にベンチュリの開口面積を変化させるので鋭いエンジンレスポンスが得られる一方、エンジンが求める混合気吸入量を超えてスロットルバルブを開けると空気の流速が低下してジェットからの燃料吐出量が少なくなる。このため、運転者の技能によって大きくエンジン性能が左右される。スロットルバルブの形状を表してピストンバルブ式とも呼び、VM型においてはスロットルバルブをピストンバルブと呼ぶことが多い。可変ベンチュリー式においてピストンバルブが自動開閉する負圧式に対して、これを直接操作するVM型(ピストンバルブ式)を一般的に強制開閉式と呼ぶ。本来は誤用であるが、表現としては理に適っている[独自研究?]ため、現在では専門誌においても広く浸透している[要出典]本来の強制開閉式とはスロットルバルブの閉じ側もワイヤーなどにより確実に操作できる方式を指すが、現在では、「両引きあるいは2本引き(スロットル)」などと言わなければ伝わらないことが多い。[独自研究?]
その他
上記の2形式に該当しない物として、フォードの開発したVV(Variable Venturi)型が挙げられる。この形式は固定ベンチュリ型ダウンドラフトキャブレターをベースに、スロットルポジションセンサーでスロットルバルブの開度を監視しながら、メータリングロッドの付いた可動式ベンチュリをサーボモーターで動かしてベンチュリ径を常時変化させていく。[4]。「MOTORCRAFT.VV」の商品名で知られ、1977年から1991年まで、主にピックアップや大型トラックを中心に搭載された。信頼性にやや難があったとされ[要出典]、ステージド・マルチバレルキャブレターが主流であったアメリカでもフォードの一部車種のみの採用で終わった。

燃料チャンバーの種類[編集]

1950年代のホーリー製"Visi-Flo" Model.1904キャブレターのフロート室。ガラス製フロートチャンバーが用いられていた

燃料チャンバーは、ジェットへの安定した燃料供給を保つために一時的に燃料を溜めておく構造である。燃料を溜める量を調節する方式には、浮き(フロート)を利用して液面を保つフロートチャンバーと、ダイヤフラムを利用してチャンバー内の燃料を一定に保つダイヤフラムチャンバーがある。

フロートチャンバー
燃料チャンバーの中には真鍮樹脂、あるいはコルクなどで作られたフロートが内蔵されており、チャンバー内に満たされている燃料の液面(油面)に応じて上下に動く。フロートにはフロートバルブと呼ばれる弁が連動して動くように取り付けられ、燃料タンクから送られてくる流路を開閉する。燃料がチャンバー内に溜まるとフロートが上昇してフロートバルブを押し上げ、燃料が流入する流路を閉じる。燃料が消費されて、チャンバー内の油面が下がるとフロートが下降して、フロートバルブが開く。この一連の動作により、チャンバー内の油面の高さが一定に保たれる。フロートチャンバー内は大気圧になるように外部との通気性が確保され、通気孔にはエアベントチューブが備えられている場合もある。
フロートチャンバー内の油面は調整でき、フロートのアームを曲げたり、フロートの止めネジを調整したりといった方法で、フロートバルブが閉じる油面高さが変えられる。フロートの油面の高低がメインジェットの燃料流量に影響を与えるため、多連装キャブレターにおいて各チャンバーの油面を揃えることも重要な調整項目の一つである[要出典]
ダイヤフラムチャンバー
チェーンソー草刈機などの手で持つエンジン機器では、機器を保持する角度によってキャブレターが大きく傾く場合がある。フロートチャンバーは原理上、大きく傾いた状態では正常に動作しないため、こうした機器においてはダイヤフラムチャンバーが用いられている。ダイヤフラム柔軟性が高い材質で作られた膜状の部品で、燃料タンクから燃料を吸い出すポンピングダイヤフラムと、燃料チャンバーへの流入経路を開閉するメタリングダイヤフラムがある。ポンピングダイヤフラムはエンジンが始動すると吸入負圧の脈動によりたわみを繰り返して燃料をチャンバーへ送り込む。メタリングダイヤフラムは燃料チャンバーの隔膜として組み込まれ、一方は大気圧に保たれている。メタリングダイヤフラムにはメタリングレバーを介して、チャンバー流入経路を開閉するインレットニードルが連動するように取り付けられている。エンジン停止中はばねの力によりインレットニードルが閉じてチャンバーに流入する燃料を止めているが、エンジンが始動してチャンバー内の燃料が消費されると大気圧に押されたダイヤフラムバルブがインレットニードルを開き、チャンバー内の燃料を補充する。こうしてチャンバー内の油量が一定に保たれる。
ポンピングダイヤフラムは、エンジンが停止中は燃料を送ることができないため、機種によっては空になった燃料チャンバーに手動で燃料を送るプライミングポンプを備える場合がある[5]

電子制御式キャブレター[編集]

アメリカや日本では1980年代前半から、O2センサー空燃比信号に合わせて、ECUによって制御される電子制御式キャブレター(ECC)[6]が比較的安価なNA車を中心に広まった。

きっかけとなったのは、アメリカでのマスキー法の改正やCAFE(企業別平均燃費規制)の開始、およびマスキー法以上に厳しいとされた[要出典]昭和53年排出ガス規制各社の排ガス対策システムの開発が一段落した[要出典]1978年(昭和53年)に日本で施行されたことであった。それまでの排ガス浄化装置はペレット触媒に比べると高価で耐久性に劣り、排気効率が悪い方式(サーマルリアクターなど)が主流であったが、こうした方式は排ガスを浄化するほど燃費が悪化する傾向があった[要出典]。日本では翌1979年(昭和54年)に省エネ法が制定され、触媒の定期交換義務がなくなったこと[7]や、耐久性と排気効率に優れたモノリス式三元触媒が普及したことで、[要出典]自動車各社は三元触媒を基礎にO2センサーによるフィードバック制御を行う方式に転換し、燃費と排ガス対策を両立できるようになった。

ECCよりも以前に電子制御式燃料噴射装置(EFI)は登場していたが、ECCは既存のキャブレター仕様の部品構成を大きく変える必要がなく、インジェクター燃料ポンプなどの高価な電子機器も必要ないため、EFIと比較して安価であった。また、ECUが故障しても走行不能には陥らないことも長所であった[8]。ECCはこうした長所を背景に、1980年代の各国の排ガス規制に十分対応できたことや、キャブレターでの過給器仕様を燃料噴射装置よりも安価で、かつ通常キャブでのキャブターボ仕様より安全に実現できる[要出典]ことから、廉価な車両を中心に幅広く採用された。しかし、1990年代中盤以降になると燃料噴射装置の価格が量産効果により大幅に低下し、排ガス規制も更に強化される傾向となったことから、こうした電子制御式キャブレターは現在では採用されなくなった。

オートバイでは高地補正などを自動的に行う電子制御機器が搭載されたキャブレターを採用する車種が多くなっているが、これは厳密には自動車の電子制御式キャブレターとは異なるものである[独自研究?]

自動車等[編集]

二輪車のキャブレター(矢印)
キャブレターのフロート(矢印)
オートバイ用キャブレターのメインジェットの一例
1990年式日産・マイクラのMA10Sエンジン。円盤形のエアクリーナーボックスの下にダウンドラフトキャブレターを搭載している。

ガソリンエンジンを搭載した自動車やオートバイでは古くからキャブレターが利用されてきたが、排出ガスの規制や性能への要求が高まるにつれて燃料噴射装置(フューエルインジェクション)が採用されるようになった。

先進各国において、新規に販売、登録される自動車はほとんどが電子制御燃料噴射を採用しており、キャブレターはガソリンエンジン自動車の主流ではなくなった。日本においては、昭和53年規制適合車(乗用車の認定型式が「E-」ではじまるもの)や後年の平成10年アイドリング規制適合車(乗用車の認定型式が「GF-」ではじまるもの)のごく一部までは見られた形式であったが、1990年代に入ると燃料噴射装置を搭載した車種が大半を占めるようになった[独自研究?]平成12年度排出ガス規制が施行される直前の平成11年(1999年)までは軽トラックなどの軽商用車や、ライトバンや小型トラックの一部[9]は電子制御式キャブレターを採用していたが、2000年までにはこれらの車種もほとんどが燃料噴射装置に置き換えられた[要出典]。なお、日本で最後までキャブレターを採用していた車両は2002年に生産を終了した三菱・リベロカーゴであるとされる[要出典]

オートバイでは4輪自動車にやや遅れてフューエルインジェクションの採用が広がった。比較的排気量の大きな車種では燃料噴射装置が主流となったが、発展途上国向けで小排気量の車種ではキャブレターを採用する車種が少なくない。アバウトであるが故のキャブレター独特の粗野なフィーリング(いわゆるエンジンのトルクに谷があったり、パワーバンドに入ると強烈なパワーを発揮するなど)にも根強い人気がある。[独自研究?]日本では、原付を含むオートバイも2006年から排ガス規制の対象となり、燃料噴射装置への移行が進んだ。

一般の自動車修理サービス業での現実は、自動車(四輪車)のほとんどすべてが燃料噴射式に切り替わってしまったため、新車を主に扱う自動車ディーラーだけでなく、幅広く車を扱う専業の自動車整備工場であっても、キャブレターを整備する技術が維持継承されているところは少なくなってしまった。また、高性能エンジン用のソレックスやウエーバーにおいても、製造メーカーの消滅や部品の製造廃止などによって、新品のジェットやベンチュリの入手が年々難しくなってきており、整備技術の途絶も相まって一般の整備工場では整備やセッティングが困難となる事例も珍しくはなくなっている。[独自研究?]

ある程度年配のドライバーの中には、アクセルを数回踏んでからセルモーターを回す人がいるが[独自研究?]、キャブレター車時代の名残である。オートチョーク機構の作動のため、このような「儀式」が必要であった。

自動車やオートバイでは車両の製造時に搭載される純正のキャブレターのほかに、純正品と置き換えて利用するアフターマーケット製のキャブレターがある。アフターマーケット品は構成部品を交換してメインジェットやスロージェットなどを細かく調整できるのに対し、純正品のほとんどが車種ごとに設計されている専用品で調整用の交換部品がない場合や、あってもアフターマーケット品に比べると調整可能な項目が少なく、調整幅が狭い場合が多い。

自動車では「ツインキャブ」や「6連キャブ」などといった用語を用いて、その車種の訴求力を高めたりする場合があるが、これらは搭載されるキャブレターの数を示している。たとえば、直列4気筒エンジンにシングルステージ2バレルキャブレターを2個搭載して「ツインキャブ」と呼んだり、6気筒エンジンにシングルバレルキャブレターを6個搭載して「6連キャブ」とされる。オートバイでは各気筒に1つずつのキャブレターを搭載する車種が一般的で、訴求力のある用語としては用いられない。

メカニズム[編集]

自動車やオートバイに用いられるキャブレターは広い範囲のエンジン回転速度、あるいは広い範囲の負荷に対応するため、複雑な機能が求められる。スロットル開度に応じて適正な量の混合気を生成するだけでなく、エンジンの負荷や状態に応じて空気と燃料の混合比(空燃比)を適切に調整する機構が組み込まれる。また、排気ガス規制が適用されるようになると、排ガス中の有害成分の濃度を抑えるように補正する機能も付け加えられるようになった。

キャブレターの基本構造の1つである「ジェット」は、機能に応じて異なる位置や径のものが備えられていて、「アイドリング系統」や「スロットル系統」などと呼び分けられている。一部の機構はスロットル開度に応じて動作するように、リンク機構や吸入負圧を用いたダイヤフラムアクチュエータで作動するほか、電子制御キャブレターではサーボ機構により作動する。

メイン系統[編集]

メイン系統はスロットル系統とも呼ばれ、中速回転(部分負荷域)から高速回転(高負荷域)で燃料を送り出す経路で、メインジェット、ニードルジェットホルダ(メインエアブリードと一体)、ジェットニードル、ニードルジェットおよびメインエアジェットで構成される。ジェットニードルは細い円錐状の部品で、円筒形のニードルジェットホルダに差し込まれている。スロットルバルブの開閉に応じて、ジェットニードルが上下してニードルジェットホルダとの隙間が変化し、送り出される燃料の量が変わる。

キャブレターによっては、1個以上の小径なブースターベンチュリ(追加ベンチュリ)が、メインベンチュリの内部に設置され、スロットルバルブ微動時におけるメインベンチュリ流速変化の鈍さを補っている。

アイドリング系統[編集]

スロー系統とも呼ばれ、アイドリングなどの低速回転時に燃料を送り出す経路で、スロージェット(アイドリングジェット、パイロットジェット)、スロージェットホルダ、バイパスポート、アイドルポート、スローエアジェットで構成される。スロットルバルブが完全に閉じている位置からわずかに開かれるとき、スロットルバルブの下流に高速な気流が発生するため、スロージェットはこの位置に設けられる。   スロージェットの流路面積は変化しないが、スロットルバルブが開かれるとスロージェット付近の流速が低下して、燃料が吸い出される作用が小さくなる。すなわち、中高速回転ではアイドリング系統は働かなくなる。

スロットルバルブをアイドリングに適した開度に固定するための機構として、アイドリングアジャストスクリューと呼ばれるネジが備え付けられている。このネジを締め込むことでスロットルバルブはより開き(アイドリング回転数が上がる)、緩めることでスロットルバルブはより閉じる(アイドリング回転数が下がる)。

パワージェット[編集]

パワージェット(パワーバルブ)は、高回転高負荷時にメインジェットからの燃料供給を補助する機構である。スロットルバルブ全開付近の領域で空燃比を濃くして出力を高くする。同時に、空燃比を高くすると混合気の比熱比が小さくなるうえ、燃料の気化熱が増えるので燃焼室の過熱を防ぐ(燃料冷却という)。これにより、プレイグニッションデトネーションを防ぐ働きがある。パワージェットは、吸気管内の圧力とスプリングで開閉制御されるバルブで、吸気管内の負圧が強い時は閉じており、スロットルバルブが開いて負圧が弱くなると開くようになっている。

パワージェットはそのエンジンの特性に応じて補正する燃料量が厳密に設定されるため、オートバイ用キャブレターなどの場合にはあらかじめ設定が固定されており、一部の市販レーサー車両[10]を除いて調整が不可能な場合が多い。

初期の2ストロークエンジンに用いられたパワージェットの中には、4ストロークエンジンのパワージェットとは逆に、吸気管内が強い負圧状態のときに開き、弱くなると閉じる設定のものが用いられているキャブレターが存在した。これは、全開領域で混合比がやや薄めになることで、より高回転まで回転が伸びていく2ストロークエンジンの特性を活かしたものである。このような動作をするキャブレターの場合には、常用回転域では常にパワージェットから燃料が供給されるため、メインジェットはパワージェットがない同サイズのキャブレターよりもやや薄めの番手が選択される。しかし、エンジン高回転域で過度にパワージェットからの燃料供給を減らすとエンジン焼き付きのリスクが大きくなる。近年の2ストロークエンジンのパワージェットはもっとシンプルな構成であり、バルブはなく、フロート室から上流側の天井部分にバイパスが設けられているだけである。これにより、吸入負圧が大きくなったときのみ、燃料が吸い出される。

いくつかの固定ベンチュリー型キャブレターではパワージェットの代わりとなる高回転高負荷時の増量機構として、可変ベンチュリー型のジェットニードルと同じメータリングロッドステップアップロッドと呼ばれる機構を用いるものもある。メータリングロッドとは全体がテーパー状に加工されている棒であり、メインジェットにある燃料通路孔に差し込まれてている。メインジェットの流路面積は不変であるため、メータリングロッドを出入りさせると燃料通路の断面積を変化させることができる。メータリングロッドは吸入負圧により上下するバキュームピストン(ダイアフラム)もしくはスロットルリンケージに取り付けられており、スロットルバルブを開くとメインジェットから強制的に引き抜かれて、メインジェットの燃料流量を次第に増量していく。このようなロッド機構は1950年代に米国Carter社の2ベンチュリー式4バレルキャブレターで初めて採用され、その後1980年代にCarter社が自動車用キャブレターの製造を終えるまでには1バレルから4バレルまで全てのキャブレターに搭載されるようになった。2ステージキャブレターの場合には通常、プライマリーバレルにのみメータリングロッドが使用されるが、 Rochester Quadrajet のようにセカンダリーバレルにもこのロッドを搭載する物も存在する。[要出典]

加速ポンプ[編集]

パワージェットが高回転域での全般的な燃料増量補正を行うのに対して、加速ポンプは加速時などでスロットルバルブが急速に開かれた際に補正する。

チョーク系統[編集]

スターター系統とも呼ばれ、エンジン始動時に空燃比を濃くする機構である。チョークの代わりにティクラーが用いられる場合もある。

その他[編集]

EFEヒーターを裏面からみたところ。1985年式オールズモビル・Cutlass Supreme Broughamの2バレルダウンドラフトキャブレターに用いられていたもの。

一部の車両は冷間始動時の始動性向上を目的に初期燃料気化促進装置(EFE)と呼ばれる機構を持つものがある。これはインテークマニホールドとキャブレターの間に挟み込まれる格子状の電熱ヒーターであり、燃料の気化をより促進する効果のほか、格子によりインテークマニホールドや燃焼室内に乱流を引き起こして燃焼効率を向上させる効果もある[独自研究?]

キャブレターと過給器(キャブターボ)[編集]

1962年式シボレー・コルヴェアの「モンザ・スパイダー」キャブターボエンジン
1968年式AMC・AMXのドラッグレース仕様

ターボチャージャースーパーチャージャーは古くは第二次世界大戦当時から既に実用化されていたが、自動車用としてはモータースポーツに用いられるほかは、1962年にシボレーシボレー・コルヴェアオールズモビル・カトラス(英語版)にオプション扱いでターボエンジンが少数生産された程度で、1970年代後半に燃料噴射装置の普及が進むまでは量産車両への本格的な採用が行われなかった。[要出典]キャブレターと過給器を組み合わせた仕様の市販車は、純然たるスポーツキャブレター[独自研究?]と併用したものは前述のシボレー車やロータス・エスプリなどのごく一部のスーパーカーを除いてほとんど存在せず、それ以外は電子制御式キャブレターと併用したものであった[要出典]日本車では1980年代中期から末にかけての550cc時代の軽自動車に、ごく少数の採用例が存在した。[要出典]それには以下のような理由が関係している。[独自研究?]

キャブレターに過給器を取り付ける場合には、スロットルバタフライがキャブレター本体に内蔵されている関係上、通常は過給器とインテークマニホールドの間にキャブレターが置かれる。キャブレターのベンチュリにブーストが掛かっても圧力が大気圧以上であるため、フロートの動作には問題はない[独自研究?]。しかしブースト状態から急激にアクセルを緩めると、スロットルバルブにより圧縮圧がタービン側にはじき返されるバックタービン(サージング)が発生する。[独自研究?]燃料噴射装置の場合にはこの際に燃料を完全にカットするように制御されているが、キャブレターの場合はバックタービンの負圧で大量の燃料が吸い出されて混合気となってエアクリーナー吸入口まで逆流してしまい、これに引火することでバックファイアが発生する場合がある[独自研究?][11]このバックファイアが頻発するとエアクリーナーはもちろん、キャブレター本体やタービンのインペラーにも大きなダメージを与えかねないために[独自研究?]、反射圧を外部へ放出するブローオフバルブが考案されるようになった。

V型8気筒エンジンにスーパーチャージャーを搭載する場合には、スーパーチャージャーの吸入口にキャブレターを取り付ける場合がある。ターボの場合でもキャブレターをターボチャージャーの前に配置する場合がある[要出典]。このようなレイアウトは過給器の後ろにキャブレターを取り付けるレイアウトに比べてキャブセッティングや過給システムの構築が容易であり[要出典]、構成上バックタービンが発生しないメリットがあるとされるが、過給器内部に混合気が吹き込まれ圧縮される。仮にこの状況でバックファイアが発生すると、インタークーラースーパーチャージャー、キャブレター本体が吹き飛ばされる[要出典][12]過給器と吸気バルブの間に燃焼室からの逆火を遮るスロットルバルブが存在しないため、フルスロットルの全開過給の最中にバックファイアが混合気に引火して吸気システム全体を破壊することも珍しくはない。[独自研究?]

市販車両のターボやスーパーチャージャーエンジンは、車両の安全確保のために極めて早期の内にインジェクションに改装され、日本国内では現在ではキャブレターでの過給器仕様は手がける者も少なくなっているが、アメリカでは高度な電子制御システムを構築する余力のないプライベーターの手によりドラッグレースを中心に未だに広く行われている。競技の性質上ブローオフバルブを敢えて装備しないドラッグレース仕様のキャブターボやスーパーチャージャーエンジンでは、さらに極端にオーバーラップの大きいハイカムナイトラス・オキサイド・システムなどを併用することも珍しくないため[独自研究?]現在では安全規則としてナイロン製の頑丈な布で過給器やインテークマニホールドを覆い、ボルトで布を固定して部品の飛散防止対策を施すことが義務付けられているが[要出典]、参加車両が吸気系統を破壊するほどの凄まじいバックファイア[13]を起こして走行不能に陥る光景は競技会場の日常的な風景でもある[独自研究?]

キャブレターの調整[編集]

混合気における空気と燃料の比率は空燃比と呼ばれ、たとえばガソリンの場合は14.7が理論空燃比であるが、環境条件によって異なる空気密度に応じて燃料を送る量を調整したり、運転条件によっては理論空燃比とは異なる空燃比の混合気を送る必要がある。キャブレターでは燃料や空気の流路を調整することで状況に応じて空燃比を調整できる。航空機の場合は高度によって空気密度が変化するため、操縦室内に空燃比計と共にキャブレターを調整する操作盤が設けられていることも多い。メイン系統ではジェットニードルの固定位置を変化させてニードルジェットホルダとの隙間を変化させたり、メインジェットを内径の大きな物に交換したりする。アイドリング系統ではパイロットスクリュなどのニードルバルブで流量が調整される。場合によってはブースターベンチュリを交換したり、フロート油面の調整が行われる。1つのエンジンに複数の負圧型キャブレターが装備されている場合は負圧計を用いて、すべてのキャブレターでスロットルバルブが同調するように調整される。

キャブレターの空燃比が最適かどうかを確認するためには、ガス分析装置を使用して排気ガスに含まれる一酸化炭素炭化水素および酸素含有量を測定する方法があるが、点火プラグの碍子や電極の焼け色を見ることである程度まで空燃比を推測することが可能である。もしもプラグの碍子が乾燥して黒く煤けている場合には燃調が濃すぎることを示し、白か薄いグレーを示している場合には燃調が薄すぎることを示していて、狐色か茶色に近いグレーが最適な燃焼状態とされている。あるいはガラス状の透明な碍子を持つ点火プラグを通して燃焼室の炎を直接目視する方法がある[14]

特有の不具合[編集]

ランオン (: run-on
燃焼室内にすすが堆積したエンジンでは、メインスイッチを切ってもエンジンの運転が続く、ランオンと呼ばれる現象が発生する場合がある。点火プラグへの電力供給を止めても燃焼室内でくすぶり続けるすすが火種となって混合気に点火し、キャブレターは吸入空気がベンチュリに流れる限り燃料を送り出すため、燃料チャンバー内が空になるまでエンジンの運転が続く。点火プラグによらない爆発であることからディーゼリング (: dieseling)とも呼ばれる。
オーバーフロー (: overflow
フロートチャンバーを利用したキャブレターでは、燃料チャンバーからあふれてベンチュリに燃料が流れ出す、オーバーフローという現象が発生することもある。フロートバルブの高さが適切に調整されていない場合や、フロートやフロート軸などフロートバルブの動作に関連する部品に異常がある場合に、フロートに流入するに燃料が過剰となってあふれ出す。あるいは、オートバイなどで転倒した際に、燃料チャンバーからベンチュリに燃料が過剰に流れ込む場合もある。重度なオーバーフローはシリンダー内へ燃料が溜まり、場合によってはウォーターハンマーによるエンジン破損を招く恐れ[独自研究?]がある。
凍結 (: icing
冬期や上空を飛行中など、環境温度が低いときには空気中の水分が凍結してキャブレターの機能を阻害する場合もある。燃料が気化する際に周囲の空気や部品から気化熱を奪い、温度が低下して結氷する。氷はジェット類を塞いで霧化が行えなくなったり、スロットルバルブに張り付いてエンジン回転を下げられなくなる場合もある。これを防ぐため、エンジンで暖められた冷却水や電熱器でキャブレター本体を暖める対策を採っているものもある。
パーコレーション (: percolation
周辺温度が高い状況などでキャブレターの温度が高くなると、フロートチャンバー内で燃料の蒸気圧が高くなり、ジェットから過剰に吹き出すパーコレーションが起きる場合もある。

主なキャブレター製造メーカー[編集]

日本[編集]

  • ニッキ (旧 日本気化器製作所)
    • リンカート式カーブレーター(米国Linkertのライセンス生産品、陸王OEM向け。)
  • ケーヒン製キャブレター
    • FCR-MX モトクロスエンデューロ
    • FCR
    • PE / PJ / PWK / PWM 2サイクルエンジン
    • PD
    • PC
    • PB
    • NCV 小型二輪車用CVキャブレター
    • CV CVK 中、大型二輪車用CVキャブレター
    • CVHD/ハーレー・ダビッドソンOEM。32Φ,30Φ)
    • 固定ベンチュリ
      • KEIHIN H-D(1989年までのハーレー・ダビッドソンOEM)
  • ミクニ製キャブレター
    • TM
    • TMR
    • VM
    • BW / BV 産業用・汎用
    • BS / BST / BSR 二輪・ATV用
    • BN フロートレス 水上バイク
    • ミクニ・ソレックス(自動車向け固定ベンチュリキャブレター)
  • ヨシムラ製キャブレター
    • TM-MJN(28φ,26φ,24φ)
    • TMR-MJN
    • FCR-MJN(39φ,28φ)
  • 日立(主に日本車向けSUキャブレターを製造していた)
  • テイケイ気化器(TKキャブレターの商品名でオートバイや自動車の純正キャブレターを製造している)
  • オーイーアール(OER) (現在でも自動車向け固定ベンチュリキャブを製造販売する数少ない国産メーカー)

ヨーロッパ[編集]

アメリカ[編集]

  • エーデルブロック (高性能キャブレターを独自開発するチューニングメーカー)
  • Rochester(ウエーバー、マニエッティ・マレリのアンダーライセンスの元でゼネラルモーターズ向けキャブレターを製造)
  • Carter (クライスラーフォードGMIHCアメリカン・モーターズスチュードベーカーなどの多数のメーカーの純正キャブレターを製造していた)
  • Bendix(Carterと同じく米国の多数のメーカーの純正キャブレターを製造していた)
  • Bing(オートバイ、モペッド、ボート、航空機用のキャブレターを製造するメーカー)
  • Tecumseh(草刈機・除雪機などの小型エンジン用キャブレターを製造)
  • en:Briggs & Stratton(草刈機・除雪機などの小型エンジン用キャブレターを製造)
  • Walbro and Tillotson(小型エンジン用キャブレターを製造)
  • ホーリーフォードオールズモビルにキャブレターを供給した米国の老舗メーカー)
  • Demon Carburetion(高性能ダウンドラフトキャブレターを製造するメーカー)
  • Lectron Fuel Systems(独自のフラットバルブキャブレター[15]を製造するメーカー)
  • Autolite(フォードに1967年から1973年までキャブレターを供給)

その他[編集]

  • Argelite(ホーリーとマニエッティ・マレリのアンダーライセンスの元で、アルゼンチン市場にキャブレターを出荷するメーカー)

参考資料[編集]

基本情報[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b Random House Dictionaryより。
  2. ^ フォード V-8 新型カーブレーターカタログ[リンク切れ]
  3. ^ Principles of Gas Carburetion”. Alternate Fuels Technologies, Inc. 2014年2月5日閲覧。
  4. ^ Ford Motercraft 2バレルキャブレターのパーツリスト
  5. ^ [1]
  6. ^ 電子制御キャブの一例であるホンダ・PGM-CARB
  7. ^ ペレット式は定期交換の作業性やコストを最優先としたものであり、定期交換義務の存在が高効率だが高価なモノリス式の普及を妨げる要素ともなっていた。
  8. ^ 排出ガス対策を中心にしたスバルエンジンの開発 山岸曦一 - 社団法人自動車技術会
  9. ^ 日産・ダットサントラックNA20Sエンジン搭載車など。
  10. ^ HRCによる RS125R/RS250Rのパワージェット設定法の説明
  11. ^ 自然吸気キャブレターのバックファイアでもエアクリーナーが吹き飛ぶことがあるが、過給器仕様の場合は加圧された多量の混合気がバックタービンで逆流して一気に着火するため、その危険度は自然吸気の比ではない。[独自研究?]
  12. ^ バックファイアでスーパーチャージャーがキャブレターごと吹き飛んだ事例[出典無効][リンク切れ]
  13. ^ このような状況である。動画の車両はRX-7・SA22Cに20Bペリフェラルポートエンジン、スーパーチャージャーに吸い込みレイアウトのダウンドラフトキャブを装備という仕様だが、バックファイアでボンネットが吹き飛ぶほどの爆発を起こしている。
  14. ^ Colortune”. Autoexpertproducts.com. 2009年9月5日閲覧。[リンク切れ]
  15. ^ Expolded view”. Lectronfuelsystems.com. 2009年9月5日閲覧。

特許関係[編集]

アメリカ[編集]

その他[編集]

外部リンク[編集]