口座自動振替

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口座自動振替(こうざじどうふりかえ)は決済手段(振替)のひとつ。

概要[編集]

クレジットカード・毎月の公共料金固定電話料金、電気料金水道料金NHK受信料など)・国民年金保険料や税金といった公金など各種サービス利用代金の支払を、申込者が指定した銀行などの預金等取扱金融機関預金口座から所定日に引き落とす(振替える)ことで、依頼主であるサービス提供者(収納機関)の収納口座へ送金されるものである。一般的には「自動引落とし」や「口座振替」と称されるが、業界用語では口振(こうふり)あるいは自振(じふり)という。

1961年ジェーシービーがクレジットカードを発行開始した際の決済手段として三和銀行において導入されたものとされている。欧米など諸外国ではこれらサービス利用代金の支払いは小切手払いによるものが浸透しており、日本独特の決済手段となっている。

毎月継続的に支払う公共料金や公金ではコンビニエンスストアや銀行などへ持参して支払う払込書(請求書)払いや集金スタッフによる訪問集金よりも、サービス提供者が負担するコストが少額で済むため口座振替を奨励する企業・自治体が多く、電力会社・NHK受信料国民年金保険料では割引制度があるが、一方で有料会員専用のWebサービスYahoo! JAPAN[1]ニコニコ動画pixivなど)では、運営者の手間を省くためクレジットカードやウェブマネーなどによる支払い[2]だけでしか対応しておらず、地方銀行の口座自動振替による支払いには対応していないため、特に地方に在住の利用者にとっては利便性に劣る。

申込[編集]

書面によるもの

口座自動振替の利用申込には、口座自動振替依頼書に記入の上、支払先となるサービス提供者(クレジットカード会社や各種公共サービスの提供者など)もしくはサービス提供者が委託した信販ファクタリング会社といった収納代行会社(以上総称して収納機関)の事務センターへ送付する。電話や電気などの公共料金に関しては、利用金融機関が用意している口座振替依頼書に記入し、金融機関宛に提出することで手続きを代行させることも可能である。

いずれの場合も、依頼書の所定欄へ引落指定口座の金融機関・支店名・口座番号などの記入、金融機関に届け出の印鑑の押印若しくはサインをする必要がある。引落口座は通常普通預金当座預金しか指定することしかできないが、税金に限っては納税準備預金も扱う場合がある。

口座開設時に印鑑・サイン登録を行わないネット銀行(現状、住信SBIネット銀行のみ)では、自動振替依頼書には任意の印鑑を捺印し、その銀行からメールなどで申込者に自動振替の申込確認を行い承諾後に設定手続をする。

口座振替サービスの申込時に記入する依頼書は、該当利用料金の引落が長期間(おおむね1年以上)なかった場合、金融機関側が破棄してもかまわないと表記されていることが多く、その場合には請求書などに引落口座の記載があっても引落としできないため、再度依頼書を記入し再設定をする必要がある。

ペーパーレスによるもの

2004年以降「Pay-easy口座振替サービス(収納機関受付方式)」が登場し、主にクレジットカードや保険商品の対面での申込契約時に引落口座のキャッシュカードジェイデビットと同じ要領でCATに読み取らせて決済センターに照会することで口座振替契約が完了するものがある。また、オンライントレードやクレジットカードのWeb入会に際して、一部の都市銀行や信用金庫が提供するインターネットバンキングへのログイン・認証操作を行うこと口座振替契約が完了する独自のサービスもあり、限定的ながらもペーパーレス化が進んでいる。

自動振替の流れ[編集]

銀行に自動振替を依頼する収納機関は、請求(引落)金額のデータを磁気テープなどのメディアに記録し、指定日(一般的には引落の5営業日以前)までに各金融機関の口座振替を扱う事務センターへ提出しすることで、指定日に口座引落される。引落日後に引落(振替)資金を収納機関の口座へ入金する。残高不足などで引落が不能な場合はその旨のデータを収納機関へ回答(返戻)する流れとなっている。

何らかの事情で依頼人(消費者)が口座振替契約を廃止したい場合はサービス提供者への申し入れのほか、引落口座の金融機関の窓口で申し出ることでも一時的に停止もしくは解除することができるが、収納機関が請求データを引き渡した後の引落を止めることは原則できない。

脚注[編集]

  1. ^ Yahoo! JAPANの場合、一部の都市銀行ネット銀行による口座自動振替だけしか対応しておらず、地方銀行による口座自動振替には対応していない。
  2. ^ アダルトサイトなどでは「18歳以上」であることを確認できるよう、クレジットカード決済しかない場合もある。この場合、低所得かつ非正規雇用フリーター派遣社員などではクレジットカードを持つこと自体がまず不可能となる。

関連項目[編集]