日産・NT100クリッパー

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日産・NT100クリッパー
NISSAN NT100CLIPPER logo.png
Nissan NT100 Clipper DX 4WD DR16T 2.jpg
2代目
販売期間 2003年-
製造国 日本の旗 日本
ボディタイプ 2ドアセミキャブオーバー軽トラック
駆動方式 FR/4WD
別名 三菱・ミニキャブ
マツダ・スクラム
スズキ・キャリイ(2代目)
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NT100クリッパー (エヌティーイチマルマルクリッパーNT100 CLIPPER) は、日産自動車販売しているセミキャブオーバー軽トラック。初代は三菱自動車工業から、2代目はスズキからそれぞれOEM供給を受ける車種である。

セミキャブオーバー型軽ライトバンのクリッパーバン(現在のNV100クリッパー)と同時発表・発売され、日産の販売する軽自動車では、実験的な少数生産に留まった軽規格の電気自動車ハイパーミニ」を除けば、第一号の「モコ」(スズキ・MRワゴンのOEM品)に次ぐ第二弾目となる。

なお、本稿では、初代モデルの前期型から中期型にかけて用いられていたクリッパートラックCLIPPER TRUCK)も扱う。

歴史[編集]

初代 U71T/U72T型(2003年-2013年)[編集]

日産・クリッパートラック
日産・NT100クリッパー(初代)
U71T/U72T型
クリッパートラック 前期型
Nissan Clipper Truck U72T 0174.JPG
クリッパートラック 後期型
パネルバン
NISSAN CLIPPER TRUCK.jpg
初代 NT100クリッパー DX 4WD
Nissan NT100 Clipper Truck 0601.JPG
販売期間 クリッパートラック:2003年9月 - 2012年
NT100クリッパー:2012年1月 - 2013年
乗車定員 2人
ボディタイプ 2ドアセミキャブオーバートラック
エンジン 3G83型 657cc 直3 SOHC
駆動方式 FR/4WD
最高出力 35kW(48PS)/6,000rpm
最大トルク 62N・m(6.3kgf・m)/4,000rpm
変速機 5速MT/3速AT/4速AT
サスペンション 前:マクファーソンストラット式
後:半楕円リーフ
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,790mm
(パネルバンは1,940mm)
ホイールベース 2,200mm
車両重量 700 - 860kg
姉妹車 三菱・ミニキャブトラック(6代目)
-自動車のスペック表-
  • 2003年8月29日 - 三菱自動車と日産自動車の共同プレスリリースでミニキャブのOEM供給に合意した事を発表し[1]、新型軽商用車の名称を「クリッパー」に決定したと発表した[2]
  • 2003年9月16日 - クリッパーバンと共に公式発表。
外観はエンブレム類の変更程度で、ミニキャブトラックと大きな変更はない。グレード体系は「SD(ミニキャブトラック「Vタイプ」相当)」・「DX(同「VX-SE」相当)」・「GL(同「TL」相当)」、「パネルバン」の4グレードを設定し、「SD」と「DX」にはエアコン付仕様も設定される。社内型式はTMA0型だが、正式な車両型式は三菱流のU71T型である。
  • 2004年10月20日 - クリッパーバンと共に一部改良。
全車「平成17年基準排出ガス50%低減レベル(☆☆☆)」認定を取得し、2WD・3AT車は「平成22年度燃費基準+5%」を達成した。併せて、グレード体系を見直し、ミニキャブトラックに設定されていた「TL」の廃止に合わせて、最上位グレードの「GL」を廃止した。
  • 2005年12月21日 - クリッパーバンと共にマイナーチェンジ。
フロントグリルを日産流の「ウインググリル」に変更してミニキャブトラックと差別化したほか、液晶式トリップメーターを追加。さらに、ヘッドランプレベライザーを標準装備し、2006年1月から実施される灯火器(改正)技術基準に適合した。そのほか、「SD」と「パネルバン」にリアマットガードを追加し、「DX」に大型プルハンドルを装備した。
  • 2006年12月21日 - クリッパーバンと共に一部改良。
「DX」の4WD・5MT車をベースに、強化リアサスペンションやリブラグタイヤを装備した「DX農繁仕様(ミニキャブトラック「みのり」相当、4WD・5MT車のみの設定)を追加。併せて、助手席側にサイドアンダーミラーを標準装備したほか、速度計表示の精度向上を図ったことで保安基準に適合した。
  • 2007年12月21日 - クリッパーバン・クリッパーリオと共に一部改良。
内装色をダークグレー/グレーの2トーンカラーに変更し、キーシリンダー取り付け部の強度を向上。液晶トリップメーターはA・Bの2区間対応式となった。
  • 2008年12月22日 - クリッパーバン・クリッパーリオと共に一部改良。
道路運送車両の保安基準及び協定規則への対応のため、フロントフェンダーの形状を変更。また、「SD」・「DX」・「DX農繁仕様」・「パネルバン」にハイマウントストップランプを追加したほか、「パネルバン」にはオゾンセーフエアコン、パワーステアリング、カラードバンパー、シガーライターも標準装備した。
  • 2010年1月8日 - クリッパーバン・クリッパーリオと共に一部改良し、特別仕様車「SD Black-Limited(ミニキャブトラック「黒トラ」相当)」を発表(1月14日販売開始、「Black-Limited」は2月1日販売開始)。
インストパネル、メーター、ステアリング周りのデザインを変更し、同時に、半ドア警告灯やAM/FMラジオを標準装備した。また、「SD」はエアコン付の設定が無くなり、パワステとのセットオプションに変更、「DX」はエアコンが標準装備となった。
特別仕様車「SD Black-Limited」は、「SD(エアコン・パワステ装着車)」をベースに、ボディカラーを専用塗装の「ブラック」に変更したほか、フロントグリルとヘッドランプインナーパネルをメッキ化した。
  • 2010年8月17日 - クリッパーバン・クリッパーリオと共に一部改良。
エンジンのフリクションを低減し、燃費を向上。また、一部グレードでシート生地を変更して質感を向上した。
  • 2012年1月25日 - バンと共にマイナーチェンジを行い、車名を「NT100クリッパー」に改名。
フロントデザインやシート地が変更され、カップホルダー付フロアコンソールボックスの容積を大型化し、ヘッドレストは強度を高めて高さを変更し、シートベルト・シートベルトバックルの取り付け位置を変更した。また、運転席側フロントドアポケットを追加装備するとともに、「SD」にはパワーステアリング、助手席アシストグリップ、前席両側昇降グリップを標準装備し、利便性を高めた。
  • 2012年12月13日、ミニキャブトラックの一部改良に合わせて一部改良(仕様変更扱い)。2013年1月から施行される灯火器及び反射器等に関する法規に対応するため、特装車の一部を除く全車に後方反射板を追加。JC08モード燃費に対応した。また、グレード体系の見直しを行い、「パネルバン」を廃止した。


2代目 DR16T型(2013年- )[編集]

日産・NT100クリッパー(2代目)
DR16T型
DX 4WD
Nissan NT100 Clipper DX 4WD DR16T 2.jpg
Nissan NT100 Clipper DX 4WD DR16T Rear 2.jpg
販売期間 2013年12月 -
乗車定員 2人
ボディタイプ 2ドアキャブオーバー型トラック
エンジン R06A型 658cc 直3 DOHC
駆動方式 FR/4WD
最高出力 37kW(50PS)/5,700rpm
最大トルク 63N・m(6.4kgf・m)/3,500rpm
変速機 5速MT/3速AT
サスペンション 前:マクファーソンストラット式
後:リーフ式
全長 3,395mm
全幅 1,475mm
全高 1,765mm
ホイールベース 1,905mm
車両重量 690 - 740kg
姉妹車 スズキ・キャリイ(11代目)
マツダ・スクラムトラック(4代目)
三菱・ミニキャブトラック(7代目)
-自動車のスペック表-
  • 2013年8月29日 - OEM元である三菱自動車の軽商用車(ただし電気軽商用車の「ミニキャブMiEV」は除く)市場の撤退表明に伴い、同年末からスズキより、キャリイのOEMを受け、次期型を販売することが発表された。
  • 2013年12月3日 - NV100クリッパーと共に初のフルモデルチェンジ。なお、社内型式はTYA0型だが、車両型式はスズキ式のDR16T型となった。
グレード体系は初代・後期型のグレード体系を踏襲し「SD(キャリイ「KC パワステ」相当、4WD・5MT車のみの設定)」、「DX(同「KC エアコン・パワステ」相当)」、「DX農繁仕様(同「KC エアコン・パワステ 農繁仕様」相当、4WD・5MT車のみの設定)」に加え、初代・前期型で最初の1年間だけ販売されていた「GL」以来となる上位グレード「GX(同「KX」相当)」を加えた4グレードが設定されるが、キャリイの「KC」、「KC パワステ 農繁仕様」に相当するグレードは設定されない。
ショートホイールベース化することで最小回転半径を3.6mとなり、荷台はフロア長を2,030mmに拡大し、床面をフラット化。さらに低床化された。ドアの開口高や開口幅を広く取り、シートの座面を低くし、アクセルペダルを前方に、ヒップポイントを後方に設定し、タイヤハウスをシート下に配置された。一部グレードの4WD・5MT車にはレバー操作による切り替えが可能な高低速2段切り替え式パートタイム4WDとデフロック機構を装備した。耐久性も高め、防錆鋼板をボディ表面積の95%以上に施し、さらに、フレームにも採用。塗装は3層塗装を施し、ホイールやフレーム側面にはアンダーコートを塗布され、表面サビ3年・外板穴あきサビ5年(荷台を含む)のサビ保証が標準付帯された。エンジンはNV100クリッパー同様にDOHC化したが、本車種では3代目モコに採用されているR06A型を縦置きレイアウトで搭載するなどして燃費を向上し、全車「平成27年度燃費基準」を達成した。外観はエンブレム類の変更に加え、フロントガーニッシュは初代・後期型(初代NT100クリッパー)を踏襲したVシェイプデザインの専用品に変更され、フロントのエンブレム位置もガーニッシュの中に移される。カラーバリエーションはキャリイと同一である(「シルキーシルバーメタリック」は「DX」・「GX」に設定)。
なお、スズキはすでにマツダ向けにスクラムトラックの車種名でOEM供給を行っているため、同車の販売時点で3兄弟車種となったが2014年2月27日にミニキャブもキャリイのOEMに切り替わったことから4兄弟車種となった。
  • 2015年8月26日 - 一部改良[3]
全車で燃費が向上され、5MT車は「平成27年度燃費基準+5%」を達成。左右の荷台ステップ下に平シート用フックを追加し、リアのロープフックを2個から3個に増やした。また、防錆鋼板をルーフパネルにも採用したことでボディ表面積の100%を防錆鋼板化された。
なお、「GX」は2WD車が廃止されて4WD専用グレードとなり、2WD車は「DX」のみの設定となった(OEM元のキャリイ「KX」は2WD車も引き続き設定されている)。
  • 2017年11月24日 - 一部改良が発表され、同日より販売が開始された[4]
従来「GX」のみに装備されていた助手席SRSエアバッグシステム、助手席プリテンショナーシートベルト、ABSの3点を「SD」・「DX」・「DX農繁」にも拡大し、全グレード標準装備となった。また、電源ソケット(アクセサリーソケット)を全グレードに標準装備され、グローブボックスは容量が拡大された。
  • 2018年5月22日 - 一部改良が発表され、同日より販売が開始された[5]
「踏み間違い衝突防止アシスト(キャリイでの誤発進抑制機能及び後退時誤発進抑制機能に相当)」が採用され、「GX」に標準装備された。ただし、「SD」・「DX」・「DX農繁仕様」にはメーカーオプションを含めて「踏み間違い衝突防止アシスト」の設定はない(キャリイでは標準装備となる「KX」以外のグレードでもメーカーオプション設定されている)。

車名の由来[編集]

  • 「クリッパー」は、もともと旧プリンス自動車工業1958年1月に発売した小型・中型トラック(プリンス・クリッパー)で使用されていた車名。クリッパーは「駿馬、俊足を誇る」の意味。
  • トラックの初代・後期型以降に用いられているNTとは、「日産(Nissan)のトラック(Truck)」、100は「車両総重量1,000 kg クラス」を意味する。

その他[編集]

ミニキャブ同様、トラックのキャブ部分を拡大して室内を広くしたキングキャブ(ミニキャブではスーパーキャブ)があるが、元祖と言えるハイゼットジャンボとはミニキャブと合わせても販売台数にかなり差がある。ちなみにキングキャブは元々、ダットサントラックフロンティアのエクステンドキャブに付けられていた名前。

なお、スズキでは2018年5月16日にラージキャブ仕様の派生モデルとして「スーパーキャリイ」が発表・発売されているが、2代目以降のNT100クリッパーではスーパーキャリイに相当するラージキャブ仕様は設定されていない。

脚注[編集]

  1. ^ 日産自動車 NEWS PRESS RELEASE 2003年8月29日付
  2. ^ 日産自動車 NEWS PRESS RELEASE 2003年8月29日付
  3. ^ “「NT100 クリッパー」を一部改良” (プレスリリース), 日産自動車株式会社, (2015年8月26日), http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2015/_STORY/150826-01-j.html 2015年8月26日閲覧。 
  4. ^ “「NT100クリッパー」を仕様向上” (プレスリリース), 日産自動車株式会社, (2017年11月24日), https://newsroom.nissan-global.com/releases/171124-03-j?lang=ja-JP 2017年11月24日閲覧。 
  5. ^ “「NT100クリッパー」を一部仕様向上” (プレスリリース), 日産自動車株式会社, (2018年5月22日), https://newsroom.nissan-global.com/releases/171124-03-j?lang=ja-JP 2018年5月22日閲覧。 

関連頃目[編集]

外部リンク[編集]