いすゞ・エルフ
エルフ(ELF)は、いすゞ自動車が製造、販売する小型および中型トラック。かつて乗用車、SUVを製造していた時代も含め、一貫していすゞ自動車の主力販売商品である。
目次
概要[編集]
1975年に2トンクラストラックでシェアトップを奪って以来、日本の小型キャブオーバートラックの代表的存在として世間では位置づけられている。一般的なトラック同様、荷台のバリエーションによりさまざまな車種が存在する。エンジンは、ディーゼルエンジンのみならず、CNGエンジンの他、ディーゼルエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドカーも存在する。かつては3種類以上のディーゼルエンジンのほか、ガソリンエンジンなど、多彩なエンジンが用意されていた。しかし、排出ガス規制への対応から、6代目へのモデルチェンジでLPG車が廃止され、ディーゼル2機種+CNGと、ベースエンジンを共用するハイブリッドのみとなった。
外板色は一時期まで青が標準であったため、自家用や中小企業の車両を中心に青が多かったが、後に白が標準となり、現在の販売台数は白が首位となっている。現行モデルでは17色もの色が設定されている。
歴史[編集]
初代(1959年-1968年)[編集]
- 1959年8月 初代モデル登場。当時の川崎工場にてラインオフ。初登場時はガソリンエンジンのみの設定で、GL150型と呼ばれる1500ccのエンジンを搭載。ラジオ、車内ヒーターなどの快適装備やアクセサリーは、オプション装備であった。
- 1960年3月 クラス初採用となる2000ccディーゼルエンジン搭載車を追加する。初採用時のエンジンはDL200型で、馬力があり経済的なディーゼルエルフは一躍人気車種となり、販売台数はトヨタ・ダイナを抜き、クラストップを獲得する。これ以降、各社ともディーゼルエンジンをラインナップに追加する。
- 1963年6月 生産ラインを藤沢工場へ移設。
- 1965年1月 ヘッドライトを丸形2灯から丸形4灯(横2灯)に変更し、グリルデザインも変更された。キャブドアは最後まで前開きであった。
2代目(1968年-1975年)[編集]
- 1967年8月 開発中だった2代目モデルをベースとして、丸形2灯ヘッドライト・車体色グリルを採用した1.25t積モデル「ライトエルフ」(G150型ガソリンエンジン搭載)を先行発売。
- 1968年4月 フルモデルチェンジで2代目登場。ウォークスルーバンの「ハイルーフ」もラインアップされる。
- 1969年8月 ライトエルフにダブルキャブを追加。
- 1970年10月 3.5t積モデルのエルフ350(中距離~長距離輸送向け)登場。
- 1971年4月 ライトエルフの後継として1.5t積のエルフ150(市内配送向け)を追加。既存モデルはエルフ250(近・中距離輸送向け)に改称し、ディーゼルエンジンは2.4Lに排気量アップ。これによりエルフシリーズのグレード構成を確立。
- 1972年4月 前輪駆動のエルフマイパック登場。荷台スペースの自由度などが注目されたが、ボンネットが突き出たゆえ通常のエルフより荷台長が短くなること、受注生産で通常の1.5倍の価格等が災いし成功には至らず、わずか2年で製造中止となった[1]。
- 1973年1月 エルフ350にロングボディを追加。
- 1974年4月 エルフ150に小径ダブルタイヤ採用の低床フラットローの追加。
3代目(1975年-1984年)[編集]
- 1975年6月 フルモデルチェンジで3代目登場(エルフ150及び250)。テレビCMに渥美清を起用。ゆえに3代目前期型は通称「寅さんエルフ」とも呼ばれている。
- 1977年1月 エルフ250に前後異径タイヤのフラットローを追加。
- 1977年2月 エルフ250にいすゞ独自のデザインを施したベッセルを搭載したダンディダンプを追加。
- 1977年9月 ロングボディ車やルートバンにもフラットローを設定し、バリエーションを拡充。
- 1978年12月 マイナーチェンジでフロントグリルの形状が変更。2t車は「エルフ250スーパー」として発売。 生産累計100万台達成。
- 1980年1月 昭和54年排出ガス規制適合。マイナーチェンジでフロントグリルがシルバー化される。ワイドキャブ車の「エルフ250ワイド」「エルフ350ワイド」が登場。チルトキャブが採用される。この時のCMにドカベンが起用されたことから、後期型は「ドカベンエルフ」とも呼ばれている。
- 1981年7月 マイナーチェンジ。フロントグリルがシルバー一色からシルバーとブラックに変更され、インパネのデザインが大幅に変更される。透過照明式メーターとエアコン対応のフルエアミックスタイプのヒーターの採用。ワイパーとドアハンドルがブラック塗装になる。
- 1983年3月 ディーゼルエンジンは昭和58年排出ガス規制適合。
- 1984年7月 ルートバンを除いて4代目にフルモデルチェンジ。ルートバンは継続生産し、フロントグリルがホワイト塗装に変更され、アッパーグリルがブラック塗装に変更されたことで4代目に似たイメージになっている。
- 1991年1月 ルートバンも7年遅れて4代目にフルモデルチェンジ。ただしバンボディは4代目にも流用された。
4代目(1984年-1993年)[編集]
- 1984年7月 4代目登場。ただしルートバンは先代型を継続生産した。フォワードジャストンはこの代から設定。また、ディーゼルエンジンは全車直噴化。キャブ色に白を設定したことから、いすゞでは「白いエルフ」と呼んでいる。シフトレバーがコラムシフトからフロアシフトに変更された。
- 1986年12月 NAVI-5搭載車の販売開始。
- 1987年2月 マイナーチェンジ。フロントグリルの形状が変更され、キャブ色の白はカラードパンパーとなった。
- 1987年9月 4WD車追加。
- 1988年6月 生産累計200万台達成。
- 1988年7月 ワイドキャブにOKウインドーという助手席セーフティウインドウを装備。
- 1989年6月 OKウインドー(助手席セーフティウインドウ)を全車に標準装備。平成元年排出ガス規制適合。
- 1990年6月 マイナーチェンジ。ISUZUロゴのデザインが変更された他、ヘッドライトが角形4灯から異形タイプに変更された。
- 1991年1月 4速AT車登場。3代目が継続生産されていたルートバンをフルモデルチェンジ。
- 1993年7月 5代目にフルモデルチェンジしたが、ルートバンは4代目を生産継続した。
- 1995年5月 ルートバンが平成6年排出ガス規制適合のディーゼルエンジンを搭載。
- 1999年8月 ルートバンが平成10年排出ガス規制に適合。
- 2002年6月 ルートバン生産終了。
5代目(1993年-2006年)[編集]
- 1993年7月 5代目登場。通称「ゆうゆうエルフ」。サイドブレーキがステッキ式からハンドブレーキに変更される。高規格救急車仕様のスーパーメディックも登場する(架装は新星工業)。輸出仕様のNシリーズは経済性を優先したためこの代まで角目4灯ライトが採用されていた。
- 1995年5月 マイナーチェンジ。平成6年排出ガス規制適合のディーゼルエンジンを搭載。OEM車に日産・アトラス、UD・コンドル20/30/35シリーズが加わる。
- 1995年6月 生産累計300万台達成。
- 1996年11月セミボンネットタイプのルートバン、エルフUT登場。日産へもアトラスMAXとしてOEM供給。(2000年生産中止)
- 1997年5月 マイナーチェンジ。フロントのISUZUが、エンブレムに変更。翌年モデルより、オドメーターとトリップメーターが液晶化された。
- 1998年3月 クラッチフリー車登場。
- 1998年9月 CNG車追加。
- 1999年5月 マイナーチェンジ。グリルがメタル仕様。運転席エアバッグが標準装備され、平成10年排出ガス規制適合。
- 2000年6月 CNG車に電磁式リターダ(TBK製「エディターダ」)を標準設定。
- 2002年6月 マイナーチェンジ。4.6Lエンジン(4HG1)をコモンレール式4.8Lエンジン(4HL1)に変更。平成15年排出ガス規制適合(一部車種を除く)を機に「エルフKR」という名で発売される。ライト上部の色をオレンジからシルバーに、透過照明式メーターの色がオレンジから白にそれぞれ変更。一部グレードにデュアルモードMTを装備。救急車仕様のスーパーメディックが廃止される。デュアルモードMT仕様車には電子制御スロットルを使用したドライブ・バイ・ワイヤが採用され、変速時のエンジン・クラッチ・トランスミッションの連携制御が行われる様になった。また、4代目が継続生産されていたルートバンが絶版となった。
- 2004年5月 マイナーチェンジ。全車種にセミオートマチックトランスミッションのスムーサーEが標準設定、一部車種に機械式オートマチックトランスミッションのスムーサーE オートシフトがオプション設定される(従来のクラッチ付のマニュアルシフト車も全車に標準設定)。OEM車にマツダ・タイタンが加わり、4兄弟化する。このモデルで異形ヘッドライトがNシリーズ全モデルに採用された。また、この年に生産累計400万台達成。
- 2004年12月 特別仕様車VPを設定。
- 2005年4月18日 いすゞ独自のPTO型パラレル駆動ハイブリッドシステムを採用した、(ディーゼル)ハイブリッド車登場。量産車として世界初のリチウムイオン電池(日立ビークルエナジー製)を採用した。他社製のハイブリッドと異なり、ハイブリッドシステムが故障した場合でも、PTOを切り離すことで通常のディーゼル車として運行の継続が可能である。日野のHIMR方式がハイブリッドモーターでエンジンを始動するのに対し、エンジン始動時は、HIMRと異なり通常のセルモーターを使う。このため、エンジン始動時はハイブリッド車ながら、「キュルキュルキュル・・・」という音がする。
6代目(2006年-)[編集]
- 2006年12月13日にワイドキャブ車とハイキャブ車(フルモデルチェンジ)が、2007年2月5日に標準キャブ車(5代目のキャブ本体を流用)がそれぞれ発売された。
- 標準キャブ車のみ5代目のキャブ本体を流用したが他の部分についてはエンジン、フレーム等キャブ以外はハイキャブ車と同様の変更を受けている。
- 輸出仕様Nシリーズについては、当分の間2005モデルを継続販売している。
- 平成17年新長期排出ガス規制適合に加え、国内2~3tクラスキャブオーバー型トラック初の平成27年度重量車燃費基準を達成した。また、機械式オートマチックトランスミッションのスムーサーExが設定された[2]。なお、従来のクラッチペダル付のマニュアルシフト車も設定されている[3]。
- 05モデルは4.8リットルエンジン車が主力だったが、当代では、1.5トン~3.5トンクラスに3リッターDOHC16バルブ・コモンレール式燃料噴射・DPF・インタークーラー付VGSターボ(ターボチャージャーはIHI製)エンジン(1.5トンクラスは4JJ1-TCN・81kW(110PS)、2トンクラス以上は4JJ1-TCS・110kW(150PS))をメインに置き、4トンクラス以上に5.2リッターSOHC16バルブ・コモンレール式燃料噴射・DPD・インタークーラー付VGSターボエンジン(4HK1-TCN・114kW(155PS))を設定している。北米では1986年以来連続してトップシェアのキャブオーバートラック[1]であり、GMといすゞの資本提携時に開発されたGM製6リッターV8ガソリンエンジン(Vortec V8)搭載車の設定もあった。このガソリン車はGMのJanesville工場で生産されていたが、同工場の閉鎖に伴い、2009年で生産を一旦中止した。2011年第二四半期より再びGMからのエンジン供給及び新型6速ATの供給を受け、ミシガン州CHARLOTTE市のSPARTAN社を委託先として生産再開される。
- 道路交通法改正で新免許制度に対応したGVW5t未満タイプも設定している。
- グレード名は、従来のリミテッド仕様・標準仕様・カスタムから、ST・SG・SEカスタムと名称変更された。
- 国産トラックでは初めて、イモビライザーを全車標準装備とした。
- エンジン自動停止機能及び自動再始動機能付アイドリングストップ&スタートシステムを標準装備。
- 2007年1月にはマツダ、日産ディーゼル(現:UDトラックス)、日産自動車へのOEM供給(標準キャブ車については同年3月上旬から)も開始され、新型タイタン、新型コンドル(小型シリーズ)、新型アトラス20として発売された。
- フルモデルチェンジされたハイキャブ車とワイドキャブ車は、2006年度グッドデザイン賞を受賞している。
- 2007年8月1日 ハイブリッド車がフルモデルチェンジして登場。
- 2007年12月 『第26回 日経優秀製品・サービス賞』(優秀賞 日経産業新聞賞・環境)受賞[4]。
- 2009年4月9日 平成27年度重量車燃費基準達成車型を従来の1.5トン系、2トン系、4トン系、4.5トン系に加えて、標準キャブ・ハイキャブの3トン系にも拡大。また、ドアサイドターンランプの全車標準装備、SGでのフォグランプ標準設定化、DPD&スムーサーの音声警報採用を実施。
- 2009年9月10日 平成27年度重量車燃費基準達成車型をワイドキャブ3トンMT車に拡大。
- 2010年2月5日 CNG-MPI車を商用トラックで初めて平成22年排出ガス規制(ポスト新長期規制)に適合させるともに、平成27年度重量車燃費基準達成車型をワイドキャブ3トンスムーサーEx車に拡大。
- 2011年5月20日 マイナーチェンジ。CNG-MPI車以外の標準車全てを平成22年排出ガス規制(ポスト新長期規制)に適合させたと同時に、エンジンを3LDOHCの4JJ1に統一した。4JJ1のポスト新長期規制への適合については、ターボチャージャーを従来のVGSシングルターボから、直列に接続された低圧段・高圧段2種類のターボを最適に制御して、広い回転域で高効率な高過給運転を可能とする、2ステージターボ(ターボが並列に接続される従来型のツインターボとは異なる)へ変更すると共に、電子制御式コモンレールシステムの超高圧噴射化、コールドEGRの大容量化により、他社の車種の様に尿素SCRシステムを用いらず従来のDPDのみで適合を行った。
- 2011年、キャンピングカーメーカーAtoZと共同で、JRVA(日本RV協会)加盟ビルダー向けのキャンピングカーベースシャーシとして、NHSとNNRをベースにした派生モデル「Be-Cam」を開発。2012年1月から発売を開始した。
「Be-Cam」はベース車に対し、リヤのリーフスプリングを1枚にし、乗り心地と安定性を向上させたほか、キャンピングカー装備を架装することによる重量増を前提としてリヤタイヤもダブルタイヤとなっている。 また、内装面ではオートエアコンやイモビライザー、助手席側エアバッグなどを装備し、快適性や安全性を向上させているのも特徴である。
- 2012年4月2日 一部仕様変更。全車、平成21年基準低排出ガス車に認定され、平成24年度税制改正による自動車重量税・自動車取得税の特例措置(新エコカー減税)の対象となった。また、平成27年度重量車燃費基準達成車についてはエコカー補助金対象となった。その他、乗用車が後方から追突した際に、車両下へ潜り込むのを抑制しダメージを軽減する「リヤアンダーランプロテクシション」(RUP)を新保安基準対応に変更した。
- 2012年12月 日産・アトラスのフルモデルチェンジによるベース車種変更(エルフ→三菱ふそう・キャンター)に伴い、日産自動車向けOEM生産を終了。
- 2013年3月 一部仕様変更。2WD・スムーサーEx車のセレクトレバー形状が変更され、P(パーキング)レンジが新設されるとともに、ゲートタイプのセレクトレバーに変更。また、エンジン始動もPレンジ投入時のみ始動可能に変更された[5]。また、4WD・5MT車にはハイブリッド車に採用されているエコストップ[6]を装着した、エコストップ装着車(平成27年度重量車燃費基準達成車)が設定された[7]。
- 2014年UDトラックス向けOEM生産を終了。
- 2014年11月13日、マイナーチェンジ。可変容量パワーステアリングポンプの採用や6速トランスミッションギヤ比の見直し、省燃費タイヤの展開拡大、そして、4JJ1エンジンを改良し、低圧縮化と新インジェクターの採用、エコストップをカーゴ系(SGグレード以上)に標準装備としたことにより、燃費を向上させた。これらの改良の結果、全車平成27年度燃費基準達成となった。これにより、2 - 3トン積エコストップ付車で平成27年度燃費基準+10%を達成し、低排出ガス認定制度と合わせて新車購入時の自動車重量税・自動車取得税が免税に、3トン積超2WDと車両総重量5トン超4WDで平成27年度燃費基準+5%を達成し、低排出ガス認定制度と合わせて新車購入時の自動車重量税が75%減税、自動車取得税が80%減税となった[8]。また、MT車に積載状態や道路勾配を自動判別し、走行状況に合わせてきめ細かにトルクや加速度を制御するECONOモードの機能を追加した。その他、ラジエーターグリルおよびシート、ステアリングホイールのデザインを変更し、DPDとサイレンサーの一体化およびフロントインテーク化により架装性を向上させた[8]。
- 2017年9月14日、販売代理店の「キュロモータース」を介し、韓国市場での販売を開始(3トンクラスのみ)。
- 2017年10月25日、Eカーゴと平ボディをベースに、アッシュベージュメタリックの専用キャブカラー、ISUZUロゴが刺繍された本革調シート、赤色のシートベルトなどを特別装備した「いすゞ自動車創立80周年記念特別仕様車」をEカーゴと平ボディの合計400台限定で販売。ただし、ドアハンドルはギガとフォワードの「いすゞ自動車創立80周年記念特別仕様車」に採用されているクロム調ではなく、通常仕様となる[9]。
- 2018年3月20日、一部仕様変更。車両総重量7.5トンを超える車型に、新型4JZ1型エンジン(4JZ1-TCS・110kW(150PS)/2800rpm、4JZ1-TCH・129kW(175PS)/2860rpm)の搭載し、後処理装置にDPD+尿素SCRを採用したことにより、平成28年排出ガス規制に適合しながら燃費性能を向上させた。また、坂道での発進や積載時の発進時に、駆動力(エンジンアイドル回転数を上昇)を向上させ、トルクフルでスムースな発進を補助するSTART ASSISTを車両総重量7.5トンを超える車型に装備している。
- 2018年10月29日、マイナーチェンジ。一部車型を除く全車種のフロントダッシュボード中央部に小型トラック初のステレオカメラを搭載し、これを用いたプリクラッシュブレーキ・車間距離警報・車線逸脱警報(LDWS)・先行車発進お知らせ機能・電子式車両姿勢制御システム「IESC」、スムーサーEx車には誤発進抑制機能をそれぞれ採用した。これらを採用した車型はASV減税の対象となった。全車種に最大積載量2~3トンディーゼルキャブオーバートラック初の通信端末を標準搭載し、様々な情報支援および車両コンディション把握の容易化を実現している。また、通信で得た車両データを高度純正整備システムたる「PREISM」において活用する事により、車両稼働率の確保をバックアップする体制を整えている。エンジンは一部車型に採用されていた4JZ1型エンジンと後処理装置のDPD+尿素SCRを全車種に採用した[10]。
ラインナップ[編集]
3代目まで[編集]
積載トンクラスとエンジン種類による形式+エンジン形式であった。(ワイドキャブはディーゼルのみ)
- KA(積載1.5t級・ガソリンエンジン)4×2
- KAD(積載1.5t級・ディーゼルエンジン)4×2
- KUD(積載1.5~2t級・ディーゼルエンジン・FF駆動のマイパック)4×2
- TLG(積載2t級・ガソリンエンジン・標準キャブ)4×2
- TLD(積載2~3.5t級・ディーゼルエンジン・標準キャブ)4×2
- KT(積載2t級・ワイドキャブ)4×2
- KS(積載3.5t級・ワイドキャブ)4×2
4–5代目[編集]
積載トンクラスと駆動懸架方式による形式+エンジン形式になった。
- NHR(積載1.5t級)4×2
- NHS(積載1.5t級)4×4
- NKR(標準キャブ・ハイキャブ)4×2
- NKS(標準キャブ・ハイキャブ)4×4
- NPR(ワイドキャブ)4×2
- NPS(ワイドキャブ)4×4
- NQR(積載量4t超)日本ではフォワードジャストン2の名で販売。
- WKR(ルートバン)4×2
6代目から[編集]
キャブ形式及び新普通免許対応の有無、駆動懸架方式、エンジン形式に変更された。
- NHR(標準キャブ,積載1.5t級)4×2
- NJR(標準キャブ,GVW5t)4×2
- NKR(標準キャブ,GVW5t超)4×2
- NLR (ハイキャブ,GVW5t)4×2
- NMR (ハイキャブ,GVW5t超)4×2
- NNR (ワイドキャブ,GVW5t)4×2
- NPR (ワイドキャブ,GVW5t超)4×2
それぞれ全駆車も設定されており、その場合従前車同様形式記号の3桁目がSになる。GVW5t車は日本国内の新普通免許制度に対応するが、架装によって5tを超過した場合は、当然中型以上の免許が必要となる。
Nシリーズトラックとして販売される、海外向け車ではこの3文字が"ELF"表記の代わりに書いてある。OEM車輌は形式記号先頭のNがA(日産自動車向け)、B(日産ディーゼル向け)、L(マツダ向け)となる。
平ボディ、バン、特装(ダンプ・消防車等)が設定され、積載量・架装種別・仕向地などによって2000以上の車型が存在する。CNG、ディーゼルハイブリッドも選択可能。
エルフ100[編集]
1995年8月にエルフ100(ELF 100)が登場。日産・アトラス10系(F23型)のOEM供給車(積載量1t級)。事実上ファーゴトラックの後継でこちらはガソリンエンジンとディーゼルエンジンの両方が設定される。
2007年7月11日にフルモデルチェンジ。引き続き日産・アトラス10系(F24型)のOEM供給車となるが、アトラスF24型に新たに設定された1.75~2t級は設定されず(自社製のエルフがあるため)、1.15~1.5t級までの供給となる。
2013年1月15日に三菱ふそうトラック・バスからも発売したキャンターガッツとも姉妹車となる。UD・コンドル CARGO 1.15t~1.5t級まで含めると、同一の商品が直接競合する4社で販売される珍しいケースである。
日本国外生産・輸出[編集]
いすゞの主力輸出商品でもあり、また中国、台湾(2017年からワイドキャブの現地生産が再開)、タイなどの日本国外でも生産が行われている。
南米やエジプトなどでは業務提携先のゼネラルモーターズを通じてシボレーブランドで販売されている。かつては 北米でもシボレーおよびGMCで販売されていたが撤退した。しかし、2015年6月15日にいすゞとゼネラルモーターズは米国における商用車に関する協業に合意し、これにより2016年からシボレー向けにNシリーズ(エルフ)のOEM供給が再び行われて、シボレーは米国のローキャブフォワードトラック市場に再参入する予定である[11][12]。
タイではトラックの他に4代目と5代目と同じくルートバンベースのバディ(BUDDY)が生産されていた。
また、かつては韓国のセハン自動車(大宇自動車を経て現:韓国GM/タタ大宇/大宇バス)でも生産されていたことがある。ただし、ハングルにF音がないことからハングル表記上は「エルプ」となっている。
バスシャーシとしてのエルフ[編集]
ウクライナのボフダーン社ではエルフのプラットフォームを利用したマイクロバス「ボフダーン」が開発されており、1999年より販売している。この他にもトルコ、フィリピン、台湾など世界中でエルフのプラットフォームに独自の車体を架装したマイクロバスが生産されている。
日本ではエルフ同一キャブのマイクロバスや、コンポーネント流用のジャーニー等が初代エルフの時代から存在していた。西日本車体工業がマツダ・パークウェイ用の車体を5代目エルフに架装したマイクロバスをジャーニーEとして販売したことがある。
NQRシャシバス(台湾仕様)
車名の由来[編集]
妖精のエルフであり、1959年8月にデビュー時の広告では「お仕事繁栄のマスコット」といったキャッチコピーとともに、端の方にとんがり帽子をかぶった小人の絵と「エルフ」の意味について解説が掲載されていた。
メキシコや韓国など、日本と同じエルフの名称で販売している輸出・現地生産先もあるものの、日本国外のほとんどの地域ではNシリーズとして発売される。2008年の6代目からの輸出車両は車名が「REWARD」となった[2]。
脚注[編集]
- ^ マイパックの開発にあたっては、アルファロメオとサヴィエム(現ルノートラック)が共同開発したトラックが大いに参考にされたと言われており、実車を購入し、部品寸法レベルにまで及ぶコピーが行われたという。
- ^ 3トン積車以下のSG・SEカスタムの全車種に標準設定、3トン以下のSTと3.5トン積車以上の全車種にオプション設定。
- ^ 平ボディのSTを除く全車種に標準設定、平ボディのSTにオプション設定。
- ^ 日経イベンツガイドHP 表彰事業 第26回「2007年日経優秀製品・サービス賞」
- ^ 4WD・スムーサーEx車については従来通り。
- ^ 車両停止時に、従来のエルフのアイドリングストップ機能で行っていたパーキングブレーキレバーの操作をすることなく、クラッチペダル操作のみで、エンジンの自動停止&再始動を行うシステム。
- ^ エコストップ装着車はHSAは非装着。
- ^ a b 一部車型を除く
- ^ いすゞ自動車創立80周年記念特別仕様車を発売-大型トラック「ギガ」、中型トラック「フォワード」、小型トラック「エルフ」-いすゞ自動車 2017年10月24日
- ^ “いすゞ、小型トラック「エルフ」を改良 -安全装置およびエンジンの刷新とともに、コネクテッドトラックへ” (プレスリリース), いすゞ自動車株式会社, (2018年10月29日) 2018年11月8日閲覧。
- ^ “いすゞとGM、米国向け商用車に関する協業に合意”. いすゞ自動車 (2015年6月15日). 2015年6月15日閲覧。
- ^ “Chevrolet Re-enters Low Cab Forward Truck Market”. GM Media Online (2015年6月15日). 2015年6月15日閲覧。
- ^ 小関和夫『カタログでたどる 日本の小型商用車―1904-1966』、三樹書房、2017、ISBN 978-4-89522-668-4、P108。
関連項目[編集]
- 派生車種
- エンジン
- OEM
外部リンク[編集]
- ISUZU:ELF(メーカーの公式HP)
- ISUZU:ELF CNG・MPI -圧縮天然ガス自動車
- ISUZU:ELF HYBRID
- ISUZU N-Series
- ISUZU:ELF100
- ISUZU ELF NLRシリーズ(台湾)
- ISUZU ELF NMRシリーズ(台湾)
- ISUZU ELF NPRシリーズ(台湾)