日産・キャラバン

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日産・キャラバン
NISSAN CARAVAN logo.svg
2013 Nissan NV350 (E26) 2.5 panel van (2016-01-04) 01.jpg
5代目2012年販売型
概要
別名 日産・アーバン(日本国外名)
日産・ホーミー(初代 - 3代目、姉妹車
いすゞ・ファーゴ(3代目、OEM車)
いすゞ・コモ(4代目 - 、OEM車)
製造国 日本の旗 日本
フィリピンの旗 フィリピン
マレーシアの旗 マレーシア
南アフリカ共和国の旗 南アフリカ
販売期間 1973年 -
ボディ
ボディタイプ 4/5ドアキャブオーバー
駆動方式 後輪駆動
四輪駆動(3代目 - )
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キャラバンCARAVAN)は、日産自動車が販売している商用車ならびに乗用車。生産は4代目までは日産車体で、5代目からは同社子会社の日産車体九州

本項では輸出仕様のアーヴァンURVAN)も述べる。

概要[編集]

キャブオーバー型のバン(1・4ナンバー)とコーチと呼ばれるバス(2ナンバー)、ワゴン(3・5・7ナンバー)が販売されているほか、いすゞ自動車コモとしてOEM供給されている。トヨタ・ハイエースが長年の競合車種である。E24型までは完全な1BOX型であったが、E25型からは衝突安全基準の見直しで、クラッシャブルゾーンを設けた1.2BOX型となった。

縦置きトーションバースプリングのダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションと、リーフスプリングリジッド式リアサスペンションをもち、ブレーキはフロント側がディスク式、リア側がドラム式である。

ガソリンエンジンディーゼルエンジンの設定がある。また、マイクロバスとして設定されているディーゼルエンジンで現行型のバスとしては、2021年2月現在唯一、尿素SCRシステム未搭載となっている。

海外ではURVAN(アーヴァン、E26は「NV350 URVAN」)という名称で販売されており、香港タイシンガポールオーストラリアニュージーランド向けは日本から輸出され、フィリピンマレーシアアフリカ諸国では現地生産されている[注釈 1][注釈 2]

歴史[編集]

初代(E20型 1973年-1980年)[編集]

日産・キャラバン(初代)
E20型
Nissan Caravan E20 001.jpg
前期型 ロング
Nissan Caravan E20 004.JPG
Nissan Caravan E20 Chair Cab.jpg
後期型 ロング ハイルーフ チェアキャブ
オーテックジャパンによるレストア車両及び第1回24時間テレビ 「愛は地球を救う」寄贈車両)
概要
販売期間 1973年-1980年
ボディ
乗車定員 3-15人
ボディタイプ 4/5ドアキャブオーバー
駆動方式 FR
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スライドドアのレールを隠すためのボディーを一周するモールが特徴。

ライバルの2代目ハイエースに比べ、ホイールベースがやや長く、リアオーバーハングが短い設計でトヨタニッサン、二社のこの思想の違いは次世代以降にも引き継がれることになる[注釈 3]

1973年2月
E20型を発表。標準ボデーとロングボデーの2種類。3/6人乗りのバン、9人乗りコーチ、15人乗りマイクロバスが設定された。エンジンは1,500ccのJ15型と1,600ccのJ16型の2種類。
1976年1月
車名のみを変更した日産・プリンス店スカイライン販売会社、日産プリンス沖縄販売ではキャラバンを販売)向けのキャラバンの姉妹車として「ホーミー」が発売。なお、ホーミーは旧プリンス時代の1965年に初代が登場している。

バンとコーチはNAPSにより昭和50年排出ガス規制適合。J16型エンジンを廃止(J15型エンジン搭載車は79年まで継続)、H20型 2,000ccガソリンエンジンへ変更される。

1977年3月
一部改良。コーチは昭和51年排出ガス規制(C-KPSE21型)に適合。全車フロントシートベルト(中央席を除く)をELR装置付きに変更、電装系ではリアワイパー・パッシングライト装置を新設し駐車灯を左右同時点灯方式に変更。
1978年5月
初のマイナーチェンジ。外観ではフロントグリルを一新、室内ではスピードメーターが扇型から角型になり、同時にインパネのデザインも変更される。SD22型 2,200ccディーゼルエンジンとハイエースに対抗したハイルーフのバンを追加。同時にマイクロバスはハイルーフ化。
1979年4月
バンはガソリン・ディーゼル共に昭和54年排出ガスならびに騒音規制(E21型)に適合する。J16型ガソリンエンジンがJ15と代わるかたちで復活する。同時にコーチのガソリンエンジン搭載車は昭和53年排ガス規制適合(E22型)のZ20型(105馬力のシングルキャブレター仕様)に変更される。

2代目(E23型 1980年-1986年)[編集]

日産・キャラバン(2代目)
E23型
Nissan Caravan 1980.jpg
ロング後期型バン
概要
販売期間 1980年 - 1986年
ボディ
乗車定員 3 - 15人
ボディタイプ 4/5ドアキャブオーバー
駆動方式 FR
車両寸法
ホイールベース 2,350 mm
全長 4,350 mm
全幅 1,690 mm
全高 1,950 mm
車両重量 1,930kg
その他
データモデル コーチ
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キープコンセプトのデザインを採った。フロントウインドシールド、フロントドアおよびドアガラスは後にデビューする「アトラス」と共通で、ドア裾のホイールアーチの大きさのみが異なる。ホーミーとの違いは横基調のラジエーターグリルのみ。

本車種より車両型式の命名規則が変更され、基本型式をアルファベット1文字+数字2桁で表し(フルモデルチェンジごとに末尾の数字が1つ増える)、仕様(エンジン・駆動方式・ホイールベースなど)の違いがある場合は先頭にアルファベットを追加するようになった。

1980年昭和55年)8月
E23型にモデルチェンジ。搭載エンジンは乗用モデルのコーチには直列4気筒SOHCZ20型ガソリンエンジンと直列4気筒OHVSD22型ディーゼルエンジンの2機種、バンには直列4気筒OHVJ16型およびH20型ガソリンエンジンとSD22型ディーゼルエンジンが設定された。SD22型ディーゼルエンジンは燃料噴射ポンプをE20系時代の列型から軽量、安価な分配型に変更し、特性も旧型より多少高速化している。バングレードにおいては、前列中央席の座面を跳ね上げると運転席から直接ラゲッジスペースへと移動できるというウォークスルー機構が採用された。このE23型になってディーゼル車はオーバードライブを持った5速MTに改められた。グリップと対転がり抵抗に優れるラジアルタイヤオプション設定された。バンの最上級グレードであるGLには他者に先駆けてパワーステアリングがオプション設定され、加えてハイエースより遅れたものの、フロントベンチレーテッドディスクブレーキも設定されるようになった。コーチにはニッサンマチック(AT)、電動サンルーフパワーステアリング、回転対座シート、派手なデカールなどの設定があり、装備の充実を図ると共にRV化が進んでいった。この代からエアコンも従来の吊り下げ式クーラーからヒーター組み込み型のマルチエアコンになる。バングレードでは先代モデル末期に標準装備化されたELR機能付き3点式シートベルトがGL仕様のみの設定となる等の変更もなされた。
1981年(昭和56年)7月
コーチSGL特別仕様車「シルクロード」発売。エンジンはZ20型。ミッションはOD付5速MT、3速フロアAT。東京地区標準現金価格は8人乗りSGLシルクロードで1,752,000円、7人乗りSGLシルクロード(サンルーフ・リムジン仕様車)で2,011,000円。[1]
1981年(昭和56年)10月
第24回東京モーターショーに「キャラバン フレグラント」を参考出品。「ビジネスエリートのための動く専用室」とのコピーを与えられ、キックアップしたルーフにより室内高を拡大し、セカンドシート以後をソファーへ変更する。後の「ロイヤル」や「エルグランド ロイヤルライン」に通ずるコンセプトである。
1982年(昭和57年)5月
一部変更で運転席ドアの三角窓[2]が廃止、メーターパネルのデザイン変更、バンのディーゼルエンジンはこの時、SD23型ディーゼルエンジンへ更新された。新たに設定されたSD23エンジンは、それまでのSD22型とはほとんどが別物(正確にはSD20型のボアアップ版であり、クランクシャフトが5ベアリング化される等大幅な設計変更がされた)でハイエースのL型ディーゼルと比較すると相変わらず低回転域のトルクを重視したものであったが、時代にあった性能に進化していた。ニッサンマチック(AT)も設定されたがオーバードライブを持たない旧式な3速式であった。バン系は一部のグレードを除いてラジアルタイヤが標準装備化された。コーチはAT/MT共にフロアシフト化。セカンドシートをキャプテンシートとし、7人乗りとした「シルクロードリムジン」を追加。コーチのディーゼル車はターボが付き、LD20Tに変更。その他モデルもディーゼル車の昭和57年排出ガス規制適合。バンのガソリン車は56年排出ガス規制適合と同時に、H20からZ18S / Z20Sに変更。Z型を名乗るが、商用車用ということで排ガス規制が緩く、シングルプラグ式のヘッドと、キャブレターの組み合わせである。
1983年(昭和58年)4月
マイナーチェンジでフロントグリルの変更。コーチSGL系は角形4灯ヘッドランプおよび大型バンパーを採用し、精悍な面持ちとなった。SGLシルクロードとGLの間に角形4灯ライトの「FL」を設定。「ロング10人乗りDX」を追加。
1985年(昭和60年)1月
バンに3/6/9人乗り追加、及びバン、マイクロバスの時計、メーター、ディーゼルエンジンの予熱回路を変更。合わせてパワーステアリング、ラジアルタイヤ、運転席・助手席ELR機能付き3点式シートベルト、フロントベンチレーテッドディスクブレーキの拡大採用が行われ、商品性の向上に努めた。また、バンのガソリン車はオーバードライブを持つ5速MTに改められた。
1985年(昭和60年)5月
8人乗りに「SGLシルクロードリミテッド」を追加設定。

3代目(E24型 1986年-2001年)[編集]

日産・キャラバン(3代目)
E24型
Nissan Caravan E24 001.JPG
前期型
First gen caravan.jpg
中期型
Patrol car2.jpg
後期型
概要
販売期間 1986年-2001年
ボディ
乗車定員 2-15人
ボディタイプ 4/5ドアキャブオーバー
駆動方式 FR/4WD
パワートレイン
エンジン 2L Z20/NA20S/KA20DE
2.4L KA24DE
3L VG30E
直4 ディーゼル
2L LD20T
2.3L TD23
2.7L TD27/TD27T/TD27Ti/TD27ETi
3.2L QD32
変速機 4AT/5MT
車両寸法
ホイールベース 2,375-2,645mm
全長 4,420-5,010mm
全幅 1,690mm
全高 1,950-2,395mm
系譜
後継 日産・エルグランド(コーチの上級グレードのみ)
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1986年9月
E24型にモデルチェンジ。コーチ(乗用モデル)のキャッチコピーは「ROYAL1BOX CARAVAN」。当初は「シルクロードリムジン」が最上級グレードであり、デジタルメーターが装備された。搭載エンジンは、コーチがZ20型ガソリン、及びLD20T・II型のディーゼルターボ、バンがTD23型ディーゼルエンジン、Z20型ガソリンエンジンとなった。
同時に荷室左側の窓を大型化したエポックメイキングなモデル、「ビックリウインドウ」がロング平床バンDXに設定された。MT、AT車共にすべてフロアシフトになった。AT車はオーバードライブ付4速式にアップデートされた。
1987年2月
バンに全高を2,400mmにアップしたスーパーハイルーフを追加。  
1987年10月
TD27型ディーゼルエンジン搭載のパートタイム4WD車とリヤのオーバーハングを350mmストレッチしたスーパーロング(バンと15人乗りマイクロバス)を追加。既存モデルは一部変更。シルクロードにタコメーターを標準装備した。
1988年1月
特別仕様車シルクロード リミテッド88を地域限定発売。
1988年8月
特別仕様車シルクロード、シルクロードブラネタルーフ発売。
1988年10月
コーチにVG30Eガソリン(2WD)、TD27Tディーゼルターボ(2WD・4WD)を搭載した「GTシリーズ」(ガソリン車のみ3ナンバー登録)を追加発売。キャッチコピーは「1BOX INNOVATION」。グレードは「GTリムジン」「GT」の2つのみで同社のバネット・ラルゴに設定された「クルージング系」と共に、走行性能を意識した1BOXの登場といえるものであった。これにより「シルクロードリムジン」は廃止された。商用系のディーゼルエンジン車はTD27型に統一。
1989年8月
「GTクルーズ」を追加。
1990年10月
マイナーチェンジ。コーチ系は「GTリムジン」と「GTクルーズ」に搭載されていたTD27TをTD27Ti(インタークーラーターボ)に変更するとともに(コーチのTD27T搭載車は「GT」のみ存続、5ナンバーのまま)、コーチはフロントグリルの形状変更(DX除く)やテールランプの大型化(DXとGL除く)が行われ、8人乗りモデルの最上級グレードとして「リムジン」とE23型以来の7人乗りモデルであり、コーチ系の最上級グレードであるロングボディでキャプテンシートを持つ「ロイヤル」がそれぞれ設定される。この2つのグレードには当時の1BOX車としては初めて本革シートがオプション設定された。また、バンはコーチ・シルクロードと同等の外装、装備を持った「VX」を追加した。
バンのガソリンエンジンがZ20からNA20Sに、コーチのLD20Tエンジン(2WD車)はTD27型(85馬力)にそれぞれ変更された。また、NA20S車にはロックアップつきのATが新設定された。
1993年5月
一部変更でTD27Tターボディーゼル搭載の「GT」が廃止/エアコンの代替フロン化/テールゲート中央に「NISSAN」のCIマークが付く。
1994年11月
コーチを一部変更。装備品の見直しで値段を下げたサンルーフ付の「GTクルーズS」とサンルーフなしの「GTクルーズS Limited」を追加し、オーテックジャパンの手による特別仕様車「フウライボウ」のベース車を「GTクルーズS」へ変更。「シルクロード・プラネタルーフ」は廃止。
1995年8月
コーチを一部変更。ラジエータグリルの意匠変更のほか、ディーゼルターボエンジンをTD27Ti型からTD27ETi型へ変更。コーチのガソリン車はV6のみに集約。「GTクルーズSプラネタルーフ」を追加と同時に「シルクロード」は消滅。「フウライボウ」のベース車を「GTクルーズSプラネタルーフ」へ変更。全車運転席エアバッグを標準装備した。同月、いすゞ自動車へのOEM供給を開始。当初の名称は「いすゞ・ファーゴ」だった。搭載するエンジンはTD27ETi型(LS)、およびTD27型(LDロングボディー)の2機種。キャラバンとホーミーの外観の違いはラジエータグリルが異なる程度である。
1996年9月
バンのAT車に新型ディーゼルエンジンのQD32型が追加された。TD27よりも黒煙排出量が激減した。ただしターボチャージャーが付いていないのでパワフルになったわけではない。
1997年5月
乗用専用モデル「キャラバン・エルグランド」「ホーミー・エルグランド」登場(1999年7月、車名を「エルグランド」に統一)。E24型乗用モデル(コーチ)は継続生産となったが、グレードの大幅縮小(GLとDXのみ)が行われた。またバンはVXを除きフロントフェイスを一新し、コーチの初期型に近いものとなり、内側にフォグランプが追加された異形ヘッドランプとなった。MT車のディーゼルエンジンもQD32へ変更された。ガソリンエンジンはNA20のまま。このマイナーチェンジで車種記号が日産共通の18桁化された。
1999年6月
マイナーチェンジに伴いホーミーをキャラバンに統合。同時に乗用モデル「コーチ」設定廃止。商用及びマイクロバスのみの展開となる。搭載エンジンは直列4気筒DOHC KA20DE型、KA24DE型および直列4気筒OHVディーゼル QD32型の3機種。「2.0 TWINCAM」、「2.4 TWINCAM」、「3.2D」のエンジンを表すデカールがテールゲート下に貼られることになった。ガソリン車のATが4ATからE-ATになった。
バンの2WDの低床仕様はサスペンションの改良とタイヤの15インチ化で最大積載量を1,250kgに増量。
1999年12月
オーテックジャパンによる圧縮天然ガス仕様車「キャラバンCNGV」を追加。
2001年3月[3]
生産終了。在庫対応分のみの販売となる。
2001年4月
4代目とバトンタッチして販売終了。

発売当初のみ、キャラバンとホーミーのバンのロングボディー標準ルーフ平床DXに左側のクオーターウィンドウを745mm×1,450mmという超大型の引き違い窓とした「ビックリウィンドウ」が設定されていた。荷役の他、対面販売や宣伝用途も考慮されたこの窓は荷室側面の雨といとスライドレールの間がほとんどガラス張りという大胆なスタイルであったが、車外からの施錠・開錠と開閉に対応する鍵穴と取っ手も備わっており、実用面での抜かりも無かった。ただ、中古車市場においても、街中においても見かけることは滅多にない様であり、販売台数は極端に少なかったものと予想される。この時期の日産社内ではパイクカー計画も進行中であり、デザインを統括していた前澤義雄の下、これ以降、商用車においても、エスカルゴAD-MAX、アトラスロコといった、日本車離れしたスタイルのクルマを積極的に投入していく。ビックリウィンドウを含む平床車のリアタイヤは、205/60/R14.5という超扁平小径ワイドタイヤで、このサイズも国内初登場であった。


4代目(E25型 2001年-2012年)[編集]

日産・キャラバン(4代目)
E25型
2001-2005 NISSAN CARAVAN.jpg
前期型(2001年5月-2005年12月)
2001-2005 NISSAN CARAVAN rear.jpg
前期型リア
NISSAN CARAVAN.jpg
後期型(2005年12月-2012年6月)
概要
別名 日産・アーバン
販売期間 2001年-2012年
ボディ
乗車定員 2 - 12人
ボディタイプ 4/5ドアキャブオーバー
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン 直4 2.4L KA24DE
直4 2L KA20DE
直4 2L QR20DE
直4 2.5L QR25DE
4気筒 3L ZD30DD/ZD30DDTi
変速機 5MT/5AT(5E-ATx)/4AT(E-ATx)
サスペンション
前: ダブルウィッシュボーン
後: リジッドリーフ式
車両寸法
ホイールベース 2,415/2,715mm
全長 4,690mm(前期型ロング)
4,695mm(後期型ロング)
4,990mm
(前期型スーパーロング)
4,995mm
(後期型スーパーロング)
全幅 1,690mm
全高 1,990mm(標準ルーフ)
2,285mm(ハイルーフ)
テンプレートを表示
2001年(平成13年)4月26日
E25型発表。バン(1・4・8ナンバー)およびマイクロバス(2ナンバー)のみとなり、ロングボディとスーパーロングボディを設定。クラッシャブルゾーンを確保しつつも、ロングボディは4ナンバーサイズ(全長4.7 m以下)に収められている。搭載するエンジンは全て直列4気筒DOHCのKA24DE型、KA20DE型、およびZD30DD型直噴ディーゼルの3機種。当初GXとDXのエアバッグはオプション設定だったが後に標準装備となる。
AT車は全車コラムシフト、MT車は全車フロアシフトの設定。(コラムシフト車の設定は、先々代のE23型以来である)
クラッシャブルゾーンを確保した関係から、荷室長が先代比200mm減の2,800mm[4]となり、マイクロバスの乗車定員も12人へ減少した。
2001年(平成13年)5月14日
E25型発売。いすゞへのOEMモデルは「いすゞ・コモ」に名称変更。
2001年(平成13年)10月25日
サッカー日本代表チームのユニフォームと同じジャパンブルーの車体色、「Japan national team」のステッカー等を装備した限定車「サッカー日本代表モデル」を50台限定で発売。
2001年(平成13年)11月20日
「10人乗りコーチ」(3ナンバー)追加。搭載するエンジンはKA24DE型。オーテックジャパンの手による「ジャンボタクシー」を設定。
2002年(平成14年)1月
オーテックジャパンの手による5ナンバーサイズの幼児通園専用車を設定。
2002年(平成14年)9月30日
2WDのオートマチック全車に、ZD30DDTi型直噴ディーゼルターボエンジン搭載車を追加。4WD車はオーテックジャパンの手により設定。ハイエースが100系中期以降(1993年8月)から既にフルタイム式を採用している一方、先代同様にパートタイム式を用いている。ZD30DDTi搭載車は、エンブレムの表記が以前の「3.0Di」から、「3.0Di INTERCOOLER」に変更。
2002年(平成14年)10月
第36回東京モーターショー(商用車)に「キャラバンデリバリーバージョン」、および「キャラバンCNG車」を出品。
2003年(平成15年)5月20日
マイナーチェンジ。内外装を一部変更、仕様・装備を見直した他、8人乗りコーチ(乗用モデル)のシルクロードを追加。シルクロードは8年振りの復活である。
2003年(平成15年)7月11日
日産車体により、子会社であるオートワークス京都が販売している「キャラバン救急車」をベースとするSARS(重症急性呼吸器症候群)患者対応救急車を京都府に寄贈。
2003年(平成15年)10月2日
オーテックジャパンの手により、バンにCNG車(圧縮天然ガス自動車)を設定。E24型のCNG車に対し、ガスタンクを小径とし、床下に複数搭載する方法に変更している。エンジンはKA20DE型をベースとしている。
2004年(平成16年)8月20日
一部改良。ディーゼルエンジンをZD30DDTi型のみとして出力向上。バンGXの内外装デザインを変更し、5ドア車を追加設定。
2004年(平成16年)10月
第38回東京モーターショー(商用車)に「キャラバン ボックス イン ボックス」を出展。
2005年(平成17年)12月26日
マイナーチェンジ。フロントグリル、フロントバンパー、ヘッドランプのデザインを変更し、フロント部分のデザインを一新。同時にヘッドライトレベライザーを全車に標準装備した。
2007年(平成19年)8月31日
一部改良。ディーゼルエンジン搭載車の新長期排ガス規制適合に加え、ガソリンエンジン搭載車のエンジンをQR型に変更、5速オートマチック車の採用(ガソリン車)が行われた。タコメーターが全車標準装備となる。
2007年(平成19年)11月
特別仕様車「スーパーGX」を設定。シルクロード同様の分割スライドとリクライニングを採用したセカンドシート、カプロン加工等を装備。パーソナルユーズを意識したグレードとなった。
2009年(平成21年)1月28日
仕様向上。特別仕様車として発売されていた「スーパーGX」をカタログモデルに昇格し、「スーパーDX」を廃止。外装面では「DX」にカラードバンパーとフルホイールカバーを、バンとコーチの「GX」にカラードフィニッシャーをそれぞれ標準装備化し、「GX」と「スーパーGX」専用ボディカラーを追加。さらに、バン全車にはハイマウントストップランプを追加すると共に、バン「DX」は助手席SRSエアバッグシステムも標準装備化された。尚、これを機にシルクロードは廃止された。
2009年(平成21年)12月22日
特別仕様車「DX V-Limited」を設定(2010年1月15日発売)。バン「DX」をベースに、フロントグリル・バックドアアウターハンドル・電動格納式リモコン広角ミラーなどにメッキパーツを採用し、力強いエクステリアを採用すると共に、内装にもフロント・セカンドシートにスエード調トリコット生地を採用して質感を向上すると共に、助手席パワーウィンドウ、プライバシーガラスなどを装備し、機能性を高めた。2010年3月までの期間限定販売。ボディカラーは専用色の「ミスティックブラック」を含む4色を設定した。
2010年(平成22年)8月30日
仕様向上。バン「DX」の2列目シート機構を見直し、2列目シート乗車時でも6尺合板の積載を可能とした他、バン「GX」・「スーパーGX」のインパネをシルバー塗装に統一するなどの変更を行った。また、バンのQR20DE型エンジン搭載車は「平成27年度燃費基準」を達成したことで、環境対応車普及促進税制に適合した。同時にオーテックジャパン扱いの福祉車両「ライフケアビークル」にはコーチをベースに電動式スライドステップや乗降用大型手すり等を装備した「アンシャンテ 送迎タイプ」を新たに設定。「チェアキャブ」は車いす固定フックの形状を変更し、使い勝手を向上した。
2010年(平成22年)12月24日
新たに「ポスト新長期規制」に対応したZD30DDTi型ディーゼルエンジン車を追加。合わせて、2010年1月に発売した特別仕様車「DX V-Limited」のバージョンアップ仕様である「DX V Limited II」を発売。基本的な装備内容は「DX V-Limited」と同等だが、ボディカラーに専用色の「ディープカシス」を追加した。
2012年 (平成24年) 6月
NV350キャラバンに改名した5代目と入れ替わって生産・販売終了。

5代目(E26型 2012年 - )[編集]

日産・キャラバン(5代目)
E26型
概要
別名 日産・NV350アーバン
いすゞ・コモ
三菱ふそう・キャンターバン
販売期間 2021年 -
(5代目は2012年より販売)
ボディ
乗車定員 2-9人(バン)
10人(ワゴン)
14人(マイクロバス)
ボディタイプ 4/5ドアキャブオーバー
エンジン位置 フロント
駆動方式 後輪駆動 / 四輪駆動
パワートレイン
エンジン 直4 2L QR20DE
直4 2.5L QR25DE
変速機 7AT(7M-ATx)
サスペンション
前: ダブルウィッシュボーン
後: リジッドリーフ式
車両寸法
ホイールベース 2,555mm(ロング)
2,940mm(スーパーロング)
全長 4,695mm(ロング・標準幅)
5,080mm
(スーパーロング・標準幅)
5,230mm(スーパーロング・ワイド幅)
全幅 1,695mm(標準幅)
1,880mm(ワイド幅)
全高 1,990mm(標準ルーフ)
2,285mm(ハイルーフ)
車両重量 1,680 - 2,010kg(バン)
1,870 - 2,110kg(ワゴン)
2,150 - 2,260kg(マイクロバス)
最大積載量 600 - 1,000kg(バン)
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11年ぶりとなるフルモデルチェンジを発表し、同日より販売開始(当初はガソリン車のロングボディ・標準ルーフ仕様のみ、ディーゼル車とスーパーロングボディ・ハイルーフ仕様は7月13日販売開始)。同時に車名を「NV350キャラバン」に改名した[5]COO志賀俊之は「小型商用車のトップブランド」と「クラス全体のシェア40%」を目指すべく、同クラスのトップセラーであり、長年のライバルでもあるハイエースを全ての面で圧倒するよう開発陣に指示した[6]。なお、チーフデザイナーはNV200バネット(NV200)も担当した倉岡亨一であり[7]、両サイドのプラグ式ウインドウも引き続き採用されている。

以降、2021年10月のガソリン車のマイナーチェンジに伴う車名変更後の内容を述べる。

2021年(令和3年)10月20日
ガソリン車をマイナーチェンジし、同時に車名がフルモデルチェンジ以来約9年4ヶ月ぶりに「キャラバン」へ回帰された(NV350キャラバンはバンのディーゼル車のみにラインナップを縮小し、継続発売)[8]
フロントフェイス(グリル・バンパー)が刷新されたほか、ボディカラーはパール系(特別塗装色)のブリリアントホワイトパール3コートパールをピュアホワイトパール3コートパールに、黒系(特別塗装色)のファントムブラックパールをミッドナイトブラックパールにそれぞれ入れ替え、NV350キャラバンの特別仕様車「プレミアムGX BLACK GEAR」専用色だったステルスグレーパール(特別塗装色)をカタログカラーに昇格されたことで全8色に拡大。新色3色とインペリアルアンバーパール(特別塗装色)は特殊高弾性樹脂を配合したスクラッチシールド仕様となった。内装は黒基調となり、メーターは5インチTFTディスプレイを備えた新型のファインビジョンメーターを採用。ステアリングは下端部をフラットとしたD型となり、シートトリムの生地を刷新。また、フロントとリアのエンブレム、フルホイールカバー、ステアリングのCIが2020年7月に改定された新CIに変更された。
安全面が強化され、「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」はミリ波レーダーとカメラのフュージョン方式に変更したことで歩行者の検知が可能となり、車両後方のカメラ映像をルームミラーに映し出すことで車内状況や天候に左右されることなく後方視界を確保することが可能な「インテリジェント ルームミラー」を一部のグレードに標準装備し、一部グレードに標準装備されている「インテリジェント アラウンドビューモニター」は、すれ違いや幅寄せ時にも対応するため、サイドビューが優先表示されるように変更された。
ワゴンに採用されているスパイナルサポート機能付きシート(運転席・助手席)をバン・マイクロバスにも拡大して全車標準装備され、シートバックとクッションに抗菌加工を施し、ステアリングのグリップ部分にも抗菌加工の素材を使用。寒冷地仕様のオプションとして運転席と助手席のシートバックとクッションにシートヒーターが装備された。また、バン・マイクロバスにメーカーオプションとして設定されていた助手席SRSエアバッグが全車に標準装備された。
トランスミッションはマニュアルトランスミッションを廃止してオートマチックトランスミッションに一本化し、7速に多段化。マニュアルモードが追加された。
グレード体系が一部変更され、バンは「VX」が廃止され、「DX EXパッケージ」は装備内容を強化して「EX」として単独グレード化。また、最上位グレードとして、LEDヘッドランプ、本革ステアリング&シフトノブ(カッパーブラウンステッチ)、ドアオートクロージャー(両側スライド・バック)が追加され、スピーカーを4スピーカーに強化。サイドターンランプ付電動格納式リモコンドラミラー・メッキグリル・メッキバックドアフィニッシャーをダーククロムに、ステアリングとATのフィニッシャーをダーク サテンクロムに、前席吹き出し口加飾をカッパーブラウンに、シート地をジャガード織物/合皮にそれぞれ変更した「GRANDプレミアムGX」を追加。ワゴンは「EX」を新たに追加。マイクロバスは「DX」を廃止し、「GX」のみの設定とした。4WD車の設定が拡大され、ワゴン並びにバンの標準幅・ハイルーフ仕様にも拡大された。
併せて、特別仕様車「プロスタイル」も設定された。「プレミアムGX」・「GRANDプレミアムGX」をベースに、専用15インチアルミホイール、専用エンブレム(PROSTYLE)、キャラバンで唯一の採用となる防水シートが装備され、ルーフスポイラーをオーテックジャパン扱いオプションとして設定した。
さらに、オーテックジャパン扱いの車中泊仕様車(マルチベッド・トランスポーター)、「ライフケアビークル」シリーズ、「ワークユースビークル」シリーズの各ガソリン車も一斉にマイナーチェンジ。ベース車同様にフロントフェイスの刷新、インテリアの変更、安全装備の強化に加え、車中泊仕様車はベースグレードに「GRANDプレミアムGX」を追加。「ライフケアビークル」シリーズは「チェアキャブ」の車いす固定装置が一新され、車いすのフレームに掛けるフックを軽量化するとともに、ワンアクションでフックの分離が可能となり、固定時間の短縮化を図る為ベルトタイプからワイヤー式に変更。全ての仕様に4WD車が追加設定された。
「ワークユースビークル」シリーズは従来のNV350キャラバンで発売されていた商用特装車を新たにシリーズ名称化したもので、4ナンバーバンのNV200バネット、軽トラックのNT100クリッパーに次いでの導入となる。ラインナップはバン「DX」をベースに、セカンドシートを「プレミアムGX」用の5:5分割式上級シートに変更した「DX 2分割上級セカンドシート」、マイクロバスと同じスーパーロングボディ・ワイド幅・ハイルーフで乗車定員を10人乗りとすることで大容量の荷室スペースを確保した「ワゴン ワイドボディ」、ハイバックタイプの幼児専用シートや保護パッドなどを装備して安全面に配慮した幼児送迎用仕様「幼児通園専用車」、荷室に断熱材や冷凍装置を搭載するとともに、荷室の内装に抗菌パネルを施し、プラズマクラスターも搭載した「中温冷凍バン/クールバン」、荷室全面に断熱材を施し、外気温が庫内に与える影響を軽減し、積荷の温度を保って運搬する「保冷バン」、車両後方に折り畳み式の自動昇降リフターを装備し、400kgまでの重量物の乗降を可能にするだけでなく、リフターを使用しない軽い荷物を積み下ろす際に妨げにならないように格納時に横方向に開閉する構造とした「リフター付バン」がラインナップされている。

受賞歴[編集]

2012年12月12日
タイガーアイブラウン(PM)#KBE(エクステリア)×ブラック×グレー(インテリア) の組み合わせがオートカラーアウォード2013企画部門賞(OYAKATA MIND賞)を受賞。[9]

車名の由来[編集]

車名の由来は、英語で「隊商」の意味。5代目のNVは「日産(Nissan)のバン(Van)」、350は「車両総重量3,500kgクラス」を意味する。

尚、ダッジ・キャラバン(日本名・クライスラー・ボイジャー)とは一切関係ない。

派生車種[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ アフリカでの生産拠点は南アフリカ共和国
  2. ^ フィリピンでは日産モータースフィリピンズでE24型が生産されている。
  3. ^ ハイエースは、標準、ロング、スーパーロングの3種類のホイールベースを設定していたのに対し、キャラバン/ホーミーは標準とロングの2種類のみで、スーパーロングはリアオーバーハングを延長することで対処していた。現在はハイエース、キャラバン共に、ロングとスーパーロングの2種となっている。

出典[編集]

  1. ^ 社団法人自動車工業振興会『自動車ガイドブック・1983-1984』、1983年10月28日。2018年5月29日閲覧。
  2. ^ アトラス同様、左折時の巻き込み事故を防ぐ「セーフティーウインドウ」と開けた状態のドアウインドウが重ならないようにするためにドアウインドウが分割されており、元々はめ殺しで開閉機構を持たないものである。
  3. ^ キャラバン(日産)1986年9月~2001年3月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月18日). 2020年1月18日閲覧。
  4. ^ 日産、3m超の荷室長を備えた新型「NV350 キャラバン」 ラゲッジルーム長はクラストップレベルの3050mmに - Car watch(2012年 6月 15日版)2018年5月14日閲覧
  5. ^ 「NV350キャラバン」を発売 - 日産自動車 ニュースリリース 2012年6月15日
  6. ^ 小型商用車のシェア奪回へ、日産が“異例”の発表会東洋経済オンライン 2012年6月19日
  7. ^ 「NV350キャラバン」開発者インタビュー 〜プロダクトチーフデザイナー 倉岡亨一〜日産自動車 公式サイト内 2012年6月15日(2012年6月19日 閲覧)
  8. ^ “「キャラバン」ガソリン車をマイナーチェンジ” (プレスリリース), 日産自動車株式会社, (2021年10月20日), https://global.nissannews.com/ja-JP/releases/release-f47f180061bf86c2b56cf283ae16bc91-211020-02-j 2021年10月20日閲覧。 
  9. ^ オートカラーアウォード2013各賞決定!![リンク切れ]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]