別府市

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べっぷし ウィキデータを編集
別府市
別府市旗
1990年10月1日制定
別府市章
1924年4月1日制定
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 大分県
市町村コード 44202-0
法人番号 3000020442020 ウィキデータを編集
面積 125.34km2
(境界未定部分あり)
総人口 112,138[編集]
推計人口、2024年4月1日)
人口密度 895人/km2
隣接自治体 大分市宇佐市由布市速見郡日出町
市の木 キンモクセイクスノキ
市の花 オオムラサキ
別府市役所
市長 長野恭紘
所在地 874-8511
大分県別府市上野口町1番15号
北緯33度17分4.6秒 東経131度29分28.6秒 / 北緯33.284611度 東経131.491278度 / 33.284611; 131.491278座標: 北緯33度17分4.6秒 東経131度29分28.6秒 / 北緯33.284611度 東経131.491278度 / 33.284611; 131.491278
別府市役所
外部リンク 公式ウェブサイト

別府市位置図

― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト
JR別府駅周辺に広がる別府温泉。温泉ホテルや百貨店などが立ち並ぶ。
別府市十文字原から見た別府湾と別府市街。
別府温泉街から望む別府タワー鶴見岳
鉄輪温泉街、鶴見岳扇山
餅ヶ浜地区から上人地区にかけてのマンション群と国道10号。多くは温泉を備え、近年も集積が進む。遠景は日出町
別府タワーからみた市街地

別府市(べっぷし)は、大分県の東海岸の中央にある。大分県で2番目に人口が多い都市である。

概要

別府温泉で全国的に知られ、泉都と呼ばれて、毎年800万人を超える観光客が訪れる観光都市であり、国際観光温泉文化都市国際会議観光都市に指定されている。温泉が市内各地で湧出し、源泉数は2,300ヶ所以上で日本の総源泉数の約10分の1を占め、湧出する湯量も日量12万5000キロリットルで日本最大。温泉は観光や、市民生活だけでなく、古くは明礬の生産から、地熱発電、医療、花き栽培、養魚業、最近では温泉泥美容までさまざまな産業に幅広く利用されている。

経済的に大分都市圏(別大都市圏)に属し、隣接する大分市とは、市街地が高崎山により分断されてはいるものの、その間約7kmは九州で最も交通量の多い区間のひとつである6車線の別大国道国道10号)により結ばれている。また、市内に4ヶ所あるJR日豊本線の各駅からも大分市中心部まで10-30分程度の距離であり、大分市のベッドタウンとしての役割も担っている。

特別都市建設法による財政的優遇措置を得ていることもあり、2018年現在、平成の大合併に接した大分県の市では津久見市と並んで合併・編入が無い。

地理

大分県の東部のほぼ中央に位置し、西側には由布岳鶴見岳を中心にした連山と、東には瀬戸内海(別府湾)に流れ込む朝見川、春木川、境川などの河川により形成された扇状地と下流部の沖積平野からなる。扇状地の北部および南部は、断層活動により東西を横切るように短い断層が多数分布し、市街地はそれらの断層に挟まれた窪んだ地形に立地している。市の西部は大分百景の一つに選ばれている由布川峡谷(東山付近)、および阿蘇くじゅう国立公園の指定域があるため森が多い。

市を南北に貫通する形で海岸線沿いを国道10号、中央部を大分自動車道が通る。別府国際観光港を起点として鶴見岳由布岳の南側を大分県道11号別府一の宮線九州横断道路)が通る。

地形

気候

瀬戸内海式気候に属し、平均気温は16.4℃、平均年間降水量は1644.6mm(1981年-2010年の平均値)[1]

温泉

源泉数、湧出量ともに日本一

隣接している自治体

地名

大字

1956年時点で15大字からなっていた。

住居表示町名

1965年から中心部で住居表示を実施した。

通称町名

住居表示を実施している地区以外では、以下の町名が用いられている。

これらの町名は通称であり、正式には大字を用いている。例として、御幸の場合、他自治体と同様な地番表記は「別府市大字鉄輪x番地」と表記し、日常的に用いられる通称住所は「別府市御幸y組」と表記される。また、一部の町は同名の住居表示実施地区がある場合がある[2]

  • 内竈 - 内竈、国立第1、国立第2、十文字原、スパランド豊海、関の江新町
  • 内成 - 内成、古賀原
  • 亀川 - 上平田町、大観山町、四の湯町2区、亀川中央町1区、亀川浜田町、古市町
  • 鉄輪 - 井田、鉄輪上、鉄輪東、北鉄輪、風呂本、御幸
  • 北石垣 - 桜ケ丘、上人ケ浜、上人西、上人南、中須賀東町、中須賀本町、中須賀元町、春木、南須賀
  • 鶴見 - 朝日ケ丘町、扇山、小倉、大畑、北中、実相寺、新別府、荘園、荘園北町、竹の内、鶴見、馬場、東荘園1-9丁目、火売、緑丘町、明礬
  • 野田 - 野田、湯山
  • 南畑・天間 - 天間
  • 浜脇 - 赤松、浦田、河内、田の口、鳥越、柳、山家、両郡橋
  • 平道 - 小坂、大所
  • 東山 - 城島、東山1区、東山2区、山の口
  • 別府 - 枝郷、乙原、野口原
  • 南立石 - 観海寺、鶴見園町、堀田、南荘園町、南立石生目町、南立石板地町、南立石1区、南立石2区、南立石本町、南立石八幡町

行政

歴代市長

歴代市長[3]
氏名 就任日 退任日 備考
官選
1 神澤又市郎 1924年(大正13年)9月26日 1928年(昭和3年)5月28日
2 平山茂八郎 1928年(昭和3年)5月29日 1932年(昭和7年)5月28日
3 1932年(昭和7年)5月28日 1935年(昭和10年)6月3日
4 永野清 1935年(昭和10年)8月30日 1935年(昭和10年)9月8日 死去
5 小野廉 1935年(昭和10年)9月23日 1938年(昭和13年)4月11日
6 内藤晴三郎 1938年(昭和13年)7月11日 1942年(昭和17年)7月10日
7 平山茂八郎 1942年(昭和17年)9月24日 1942年(昭和17年)10月19日
8 末松偕一郎 1942年(昭和17年)10月20日 1946年(昭和21年)10月19日
9 脇鉄一 1946年(昭和21年)11月13日 1947年(昭和22年)4月4日
公選
10 脇鉄一 1947年(昭和22年)4月5日 1951年(昭和26年)4月4日
11 1951年(昭和26年)4月25日 1955年(昭和30年)4月12日
12 荒金啓治 1955年(昭和30年)5月2日 1959年(昭和34年)4月29日
13 1959年(昭和34年)4月30日 1963年(昭和38年)4月29日
14 1963年(昭和38年)4月30日 1967年(昭和42年)4月29日
15 1967年(昭和42年)4月30日 1971年(昭和46年)4月29日
16 1971年(昭和46年)4月30日 1975年(昭和50年)4月29日
17 脇屋長可 1975年(昭和50年)4月30日 1979年(昭和54年)4月29日
18 1979年(昭和54年)4月30日 1983年(昭和58年)4月29日
19 1983年(昭和58年)4月30日 1987年(昭和62年)4月29日
20 中村太郎 1987年(昭和62年)4月30日 1991年(平成3年)4月29日
21 1991年(平成3年)4月30日 1995年(平成7年)4月29日
22 井上信幸 1995年(平成7年)4月30日 1999年(平成11年)4月29日
23 1999年(平成11年)4月30日 2003年(平成15年)4月29日
24 浜田博 2003年(平成15年)4月30日 2006年(平成18年)4月10日
25 2006年(平成18年)5月22日 2007年(平成19年)4月29日
26 2007年(平成19年)4月30日 2011年(平成23年)4月29日
27 2011年(平成23年)4月30日 2015年(平成27年)4月
28 長野恭紘 2015年(平成27年)4月 現職

別府市民憲章

  • 美しい町をつくりましょう。
  • 温泉を大切にしましょう。
  • お客さまをあたたかくむかえましょう。

(1968年(昭和43年)1月1日制定)[4]

行政上の不祥事

生活保護受給者の遊技場への立ち入り調査問題

2015年12月の市議会で、別府市が同年10月に市内の遊技場(パチンコ店競輪場)13カ所で5日間調査して、発見した受給者25人に文書で指導し、期間中に再び店にいた9人の医療費を除く生活保護費を1-2ヶ月停止していたこと、また、受給開始時にパチンコ店に出入りしないという誓約書を求めていたことが明らかになった。生活保護受給者の比率が3.3%と全国平均の2倍近くに上る別府市では、1990年以前から年1回ペースで調査を実施していた。これに対しては、賛否両論があり[5][6][7]、弁護士ら約140人でつくる「生活保護支援九州・沖縄ネットワーク」が、「指導や処分は違法」「過度の制約を課し著しく不適切」として中止するよう申し入れ、意見書を提出した[8][9]ほか、初鹿明博衆議院議員も国会質問主意書による質問を行った[10][11]。一方、別府市に寄せられた200件超の意見のうち、8割以上が停止措置を支持する内容であった[7]

この問題について厚生労働省は、生活保護法ではパチンコ等への支出は明確には禁じられておらず、支給停止は不適切との見解を大分県に伝達し、2016年2月に大分県は別府市に是正を求めた。これを受けて別府市は2016年度より停止措置を取りやめることとしたが、一方、巡回調査は継続して受給者を発見した場合は指導も行うこととした[6][7]。これに対して、「生活保護支援九州・沖縄ネットワーク」の事務局長を務める弁護士は、生活保護受給者は公衆の面前で、何ら違法性のない行為についてまで行政から干渉されても仕方ないという誤ったイメージを与えられ萎縮させられるため、不適切だとの見解を示した[12]


議会

市議会

会派名 議席数 所属党派
自民党議員団 12 自由民主党
公明党 4 公明党
自民新政会 3 自由民主党
市民クラブ 3 社会民主党
日本共産党議員団 2 日本共産党
行財政改革クラブ 1

県議会

  • 選挙区:別府市選挙区
  • 定数:5名
  • 任期:2019年(平成31年)4月30日 - 2023年(令和5年)4月29日
議員名 会派名 備考
嶋幸一 自由民主党
戸高賢史 公明党
原田孝司 県民クラブ 党籍は社会民主党
猿渡久子 日本共産党
荒金信生 しんせい大樹会

衆議院

議員名 党派名 当選回数 備考
岩屋毅 自由民主党 8 選挙区
横光克彦 立憲民主党 7 比例復活

公共機関

国の行政機関

法務省

財務省

厚生労働省

国土交通省

防衛省

独立行政法人

特殊法人

司法機関

国立大学法人

県の行政機関

歴史

別府温泉の歴史の項も参照のこと。

近現代

別府市街(大正〜昭和初期頃)
別府市中心部の白黒空中写真(1961年4月撮影)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
両郡橋から見た別府市(1960年代)
別府市流川通り(1960年代)
別府タワー(1960年代)
別府市北浜海岸側 1998年5月(航空写真)

行政区域の変遷

  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、現在の市域にあたる以下の村が発足。
    • 速見郡別府村・浜脇村・御越村・石垣村・朝日村
  • 1893年(明治26年)4月11日 - 別府村→別府町、浜脇村→浜脇町(町制施行)
  • 1901年(明治34年)11月1日 - 御越村→御越町(町制施行)
  • 1906年(明治39年)4月1日 - 浜脇町・別府町→別府町(対等合併、新町制)
  • 1924年(大正13年)4月1日 - 別府町→別府市(市制施行)
  • 1925年(大正14年)1月1日 - 御越町→亀川町(改称)
  • 1935年(昭和10年)9月4日 - 石垣村・朝日村・亀川町→別府市(編入)
  • 1956年(昭和31年)4月1日 - 日出町の一部・南端村の一部・挾間町の一部→別府市(編入)
明治22年以前 明治22年4月1日 明治22年 - 明治45年 大正元年 - 大正15年 昭和元年 - 昭和19年 昭和20年 - 昭和29年 昭和30年 - 昭和63年 平成元年 - 現在 現在
平道村の一部 豊岡村の一部 明治26年4月11日
町制
豊岡町の一部 豊岡町の一部 昭和29年3月31日
日出町の一部
日出町の一部 昭和31年4月1日
(平道の一部)
別府市に編入
別府市 別府市
南畑村の一部
天間村
南端村の一部 南端村の一部 南端村の一部 南端村の一部 南端村の一部 南端村の一部 昭和31年4月1日
(天間及び南畑の一部)
別府市に編入
別府村 別府村 明治26年4月11日
町制
明治39年4月1日
別府町
大正13年4月1日
市制
別府市 別府市 別府市
浜脇村 浜脇村 明治26年4月11日
町制
亀川村
野田村
内竈村
御越村 明治34年11月1日
町制
大正14年1月1日
改称
亀川町
昭和10年9月4日
別府市に編入
南石垣村
北石垣村
南立石村
東山村
石垣村 石垣村 石垣村
鉄輪村
鶴見村
朝日村 朝日村 朝日村
内成村の一部 大分郡
石城川村の一部
大分郡
石城川村の一部
大分郡
石城川村の一部
大分郡
石城川村の一部
昭和29年11月1日
大分郡
挟間村の一部
昭和30年4月1日
町制
昭和31年4月1日
(内成の一部)
別府市に編入

経済

産業

就業人口構成

(2005年国勢調査による)

国際観光都市であるため、宿泊業などの観光産業や小売業を中心として第三次産業就業者の割合が8割を超えているのが特徴である。逆に、第一次産業と第二次産業就業者の割合は極めて少なくなっている。また製造業も菓子類や土産品などの食品製造が中心であるため、製造品出荷額が118億円、従業者1人当たり出荷額も923.5万円(2005年経産省工業統計)と極めて低い。

国指定の伝統的工芸品別府竹細工伝統工芸士には18人が認定されている[20]

本社を置く主要企業

亀の井バスが運行する一般路線バス

かつて本社を置いていた企業

別府亀の井ホテル

主要事業所

(雇用人員数上位4社)

商業

主要大規模小売店舗

トキハ別府店
ゆめタウン別府
別府駅商業施設(B-Passage)

上記全ての店舗が、比較的市内中心部に近い位置に所在している。

店舗を構える主な小売業者

括弧内は別府市内の店舗数。

中心商店街

別府駅前通り商店街
ソルパセオ銀座商店街
べっぷ駅市場商店街

中心商店街はほぼ全域が中心市街地活性化事業の計画区域に含まれており、2012年ごろまでに順次改装・再整備される予定となっている。現在、活性化事業により空き店舗を改装した交流・イベント施設「platform」が中心商店街内のあちこちに点在し、これらをメイン会場に、2009年4月11日から6月14日までの間「別府現代芸術フェスティバル2009 混浴温泉世界」が、2012年10月6日から12月2日までの間「別府現代芸術フェスティバル2012 混浴温泉世界」開催された。

また北浜地区を中心として各種飲食店も密集しており、九州有数の規模の歓楽街を形成している。

  • べっぷ駅市場商店街・BIS南館・B-passege・北高架商店街(高架下商店街・歩行者専用)
    • JR別府駅周辺の高架下に広がり、JR九州子会社のJR九州ビルマネジメントが管理を行うテナント型商店街。現在は実質市内最大の商店街となっている。「B-passege」は新しい店舗が多く一般的な駅ビルの様相であるが、「べっぷ駅市場」は生鮮食品を扱う古くからの商店が多い。近年の改修工事やヤマダ電機別府駅前店の進出などで集客力が上がっており、空き店舗も少なく人通りも多い。一時期空き店舗が目立っていた北高架商店街も近年はカフェや古着店が入居しアートイベントが実施されている。マルミヤストア別府駅店が所在。
  • 駅前通り商店街
    • 各種商店に加え金融機関やオフィスビル、ホテルも並ぶ。かつては片屋根式アーケードもあったが撤去されている。歩道も綺麗に整備されており、温泉の泉やパイプホーンもある。国道10号線沿いにトキハ別府店が所在、2011年3月には別府駅近く(別府近鉄百貨店跡地)に15階建て再開発ビルの建設が着工された。なお、車道の敷石は老朽化のために2008年に撤去されている。
  • 西法寺通り商店街
    • 伊能忠敬ゆかりの記念碑もある古くからの街道筋の通りは飲食店が多い。中心市街地活性化計画に基づいて西法寺南側の古い長屋を改装した「platform 04」はセレクトショップ、「platform 05」は芸術家などが滞在して作品を発表するアートスペースとなっている。
  • 天狗通りほっとストリートやよい銀天街(全蓋型アーケード設置・歩行者専用)
    • 旧「弥生銀天街」。古くからの商店街であり、シンボルは「やよい天狗」である。1997年にはアーケードが全面更新されたが近年は空き店舗が目立つ。
  • 海門寺通り商店街
    • 通りの南側の海門寺公園が2003年(平成15年)にリニューアルされ、中心市街地におけるイベントのメイン会場として利用されている。また、公園の一角にある市営海門寺温泉は、2010年春に建て替えられた。
  • 八坂レンガ通り(歩行者専用)
    • 天狗通りほっとストリートやよい銀天街とソルパセオ銀座と並行してある商店街。スナックや居酒屋が中心であるため昼間は人通りが少ないが、空き店舗は少なく老舗に加えて新しい飲食店も数多く見られる。
  • ソルパセオ銀座(全蓋型アーケード設置・歩行者専用)
    • 旧「別府銀座商店街」。以前は古い店舗が中心であったが、近年は飲食店と外国人による国際色豊かな店舗が出店し空き店舗は少ない。中心市街地活性化計画に基づいて空き店舗を改装した「platform 07」には別府竹細工の職人工房なども出来た。飲食店が非常に多く、宴会シーズンの夜は昼間よりも人通りが多い。毎年、七夕飾りやクリスマスイルミネーションなども実施。ゆめタウン別府の駐車場を利用出来る。
  • 楠銀天街(全蓋型アーケード設置・歩行者専用)
    • かつては別府最大規模の商店街であったが、市役所の移転や1992年の商店街大火(松原市場を中心に25軒が全焼)、2005年の楠温泉の閉鎖などにより商店数が急速に減少している。中心市街地活性化計画に基づいて空き店舗を改装した「platform 06」は、三世代交流サロンとなっている。
  • 中浜筋商店街
    • 別府最古の商店街。通りに面する中浜地蔵尊を中心に、別府のメインストリート流川通りと映画館や芝居小屋などがあった松原公園周辺の繁華街を結ぶ商店街として発展し、戦前は全市の8割の売り上げが中浜筋に集中するほどに栄えたが、戦時中の強制疎開で衰退。現在はアイスキャンデー屋などの小店舗が点在する。戦前には可動式の全蓋型アーケードが設置されていた。
  • 竹瓦小路(全蓋型アーケード設置・歩行者専用)
    • 1921年(大正10年)に豫州銀行頭取の寄付によって設置されたアーケードが今も残る。近年修復工事も行われ、近代化産業遺産に認定された。飲食店が中心である。
  • 流川通り商店街
    • 戦前は「不夜城」と呼ばれた商店街であるが、道幅が狭く歩道も設置されていないために(車道は片側1車線である)金融機関などは移転した店舗も多い。通りの中心部にエディオン別府店、トーホーAプライスが、入口の国道10号線沿いにゆめタウン別府が所在。10号線を挟んだ向かいにはゆめタウン別府新館が建設予定。中心市街地活性化計画に基づいて空き店舗を改装した「platform 03」ではブックカフェが設置され、中心市街地活性化事業の進ちょく状況を市民に知らせるなど、まちなかのにぎわい再生に取り組む事業拠点として地元のさまざまな話題を提供している

郊外の商店街

  • 浜脇モール商店街
    • 東別府駅近くの浜脇温泉を中心とした商店街。昭和末期に再開発と区画整理が行われ、現在は別府市営の高層住宅団地や温泉施設の低層階に入居する形のテナント型商店街となっている。マルショク浜脇店が所在。
  • つるりん(鶴輪)通り商店街・鶴見通り商店街
    • 県道別府山香線沿いの鉄輪地区と鶴見地区を結ぶ商店街。原交差点を境にして南側が鶴見通り商店街、北側がつるりん通り商店街と、2つの商店会に分かれている。中小商店や小型飲食店に加え、近年はロードサイド型店舗やマンションの低層階に入居する店舗が増加している。昭和40年代より長らく核店舗はトキハインダストリーであったが、建物の老朽化に伴い閉店し、跡地にはローソンとマンションになった。マルショク鶴見店、新鮮市場鶴見店、コープおおいたが所在。
  • 別府大学通り商店街
    • 別府大学駅から別府大学に至る商店街。古くからの学生街であるため、新旧の中小商店や小型飲食店が多い。トキハインダストリー上人店、マルショク大学通り店が所在。
  • 亀川商店街
    • 亀川駅南側にある亀川地区の中心商店街。亀川四の湯温泉などの周辺には古くからの商店が多いほか、亀川駅近くは学生向け・ファミリー向けのマンションも多く立地する。マルショク亀川店が所在。

金融

大分みらい信用金庫本店

市内に本店または支店を置く銀行信託銀行信用金庫信用協同組合労働金庫農業協同組合証券会社は以下のとおりである。

市内に一般営業窓口を置かず、ATMのみを設置する金融機関

かつて市内に店舗を展開したが、撤退した主な金融機関

  • 東京銀行(1950年代に撤退)
  • 福岡銀行(1995年2月に大分支店に統合)
  • 福岡シティ銀行(西日本銀行と合併後、近隣の西日本シティ銀行別府支店に統合)
  • 南日本銀行(当時は旭相互銀行。1980年代に大分支店に統合されるが大分支店も1993年に撤退)
  • 東京スター銀行(ATMのみ)(提携先のダイエー閉店に伴い2012年に撤退)

報道機関

  • CTBメディア
    • ケーブルテレビ局。普及率約5割、福岡3局の地上デジタル放送も再送信。

なお、市内の広範囲で愛媛県のテレビ(地上デジタル放送を含む)やラジオ放送が全局受信出来るが、近年はCATVの普及に伴い受信していない家庭も多い(愛媛県の地上デジタル放送を受信する際は、多くの場合でアンテナの再調整が必要である)。

郵便番号

市外局番

  • (0977) 2X・4X・5X・6X・7X・8X(NTT西日本 別府MA)
    • 市内の殆どの家庭が2X・6X・7X局である。中心部は2X局が、鉄輪以北は6X局が多い。1970年頃までは市内局番が1ケタであった。

姉妹・友好・国際交流都市

別府市・熱海市は観光、経済、文化の交流により相互の理解と親善を深め地域社会の発展に寄与することを目的にして姉妹都市の盟約を結ぶ。
別府市と木浦市は行政、教育、文化、産業、経済等各分野に亘って交流を図り、相互の理解と信頼を深めるため相協力し、今後の日韓両国の友好と親善の促進に努めることを目的として姉妹都市の盟約を締結する。
別府市とボーモント市は両市のみならず広くアメリカ合衆国と日本との友好関係を深め相互理解並びに厚き友情のため姉妹都市の盟約を結ぶ。
駐日中国大使宋之光から別府市と都市形態が類似している煙台市を紹介され、交流が始まった。双方訪問団を送り話し合いをめた結果、1985年7月に別府市にて友好都市の盟約締結に至った。
別府市とロトルア市は、両市及び両国間の友好と親善を推進するため姉妹都市の盟約を行う。駐日ニュージーランド大使を通じ、姉妹都市の提案を受け、1985年2月に双方の市長が互いに訪問して合意し、1987年7月にロトルア市長一行32名が別府市を訪れ、調印式を行った。
別府市と英国バース市は、両市及び両国間の友好と協力そして調和を推進するため姉妹都市の盟約を結ぶ。
2003年(平成15年)1月17日に5年間の期限を設け、国際交流都市の盟約を締結。期間満了後、友好交流を継続するため、期間を2023年(平成35年)1月16日までの10年間とする協定書に調印した。

地域

人口


別府市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

高度経済成長期の人口増加を経て、1980年代から1990年代前半にかけては大きく減少したものの、1990年代後半より人口減少は鈍化、以降はほぼ停滞している。

教育

京都大学大学院理学研究科附属地球熱学研究施設

大学

国立
私立

短期大学

高等学校

中学校

小学校

公共施設

交通

最寄り空港は大分空港。福岡空港、北九州空港とを結ぶバス路線については#高速バス(別府北浜)を参照。

鉄道

日豊本線を走行する811系
東別府駅別府駅間)

※市の中心駅は別府駅。

なお、1900年から1972年には大分駅前から亀川駅前まで路面電車大分交通別大線が存在した。また湯治客向けに別府-御越(現:亀川)間の鉄道が計画され[28]温泉廻遊鉄道(別府温泉鉄道)を設立し麻生太吉伊藤伝右衛門など有力者が名を連ねていたが実現しなかった(1911年6月免許[29]、1916年10月免許失効[30][31]

道路

高速道路

一般国道

主要地方道

一般県道

バス路線

高速バス(別府北浜)

一般路線バス

両社とも各主要系統は概ね20 - 30分毎に運行されている。また、主要系統が重複する別府駅 - 別府北浜 - 観光港 - 亀川間や別府駅西口 - 市役所北口 - 光の園間などは日中概ね10分毎以上の運行がある。

定期観光バス

航路

近年は原油高高騰により、宇和島運輸フェリーの三崎航路とソレイユエクスプレス(瀬戸内海汽船系)柳井・広島・呉・松山航路が廃止(広島・徳山方面は高速バスで代替)、関西汽船が1往復に減便される(松山方面の航路全廃)等の動きが出てきている。

名所・旧跡・観光スポット

別府地獄めぐり(海地獄)
神楽女湖菖蒲園
近鉄・別府ロープウェイ
鉄輪温泉街
駅前高等温泉
明礬温泉 湯の花小屋
ラクテンチ

別府八湯

別府市内には、おのおの泉質や雰囲気を異にした温泉が数百あるが、それらは歴史の異なる8箇所の温泉地を中心に分布しており、これらを総称して別府八湯と呼んでいる[注 1]

別府地獄めぐり

海地獄、血の池地獄、白池地獄、龍巻地獄は国の名勝。その他、地獄めぐりに含まれない地獄に坊主地獄明礬地獄などがある。また、亀の井バスが創業と同時に運行を始めた「別府地獄めぐり」コースは、国内で最も長い歴史を持つ定期観光バスである。詳しくは別府地獄めぐりを参照のこと。

博物館・資料館

動物園・レジャー施設・保養施設

自然・公園

文化財

別府タワー
竹瓦温泉
地球物理学研究所本館
(現 京都大学大学院理学研究科附属地球熱学研究施設本部、1923年竣工)
別府郵便局電話事務室
(現 別府市児童館、1928年竣工)
聴潮閣

百選

別府三勝

  • 仏崎
  • 志高湖
  • 内山渓谷

大正時代に選定されたもので、現在では志高湖以外は一般的な観光地ではない。

別府八景

別府市近隣の観光地を含む。1930年(昭和5年)に選定されたもので、現在では一般的な観光地ではないものある。

その他

ビーコンプラザとグローバルタワー


祭事・催事

かつて開催された祭事・催事

名産品・特産品

別府市出身の著名人

政治・経済

学術

芸術

スポーツ

芸能

別府市にゆかりのある著名人

  • 松方正義 - 政治家。日田県知事時代に別府港を築港し、別府温泉の発展の礎を築いた。
  • 油屋熊八 - 実業家、亀の井グループ創立。愛媛県宇和島市出身。
  • 森田浩介 - 物理学者。別府市立中部中学校、大分県立別府鶴見丘高等学校出身。
  • 龝吉敏子 - ピアニスト。上京前は別府で駐留軍バンドのピアニストを担当。
  • 清川進也 - 作曲家。湯〜園地計画の総合プロデューサー。
  • 阿部真央 - シンガーソングライター。大分市出身。上京前は駅前通り商店街のライブハウス「博堂村」を拠点にライブを行っていた。
  • Chimo・Niimo - 歌手・アイドルユニット。別府市・大分市を拠点とするローカルアイドル。別府市出身のメンバーがおり、市内で公演を行うことがある。
  • 宮崎理奈 - 歌手、SUPER☆GiRLS。大分県生まれ、福岡県育ち。親族が別府市出身・在住。
  • 藤田紀子(藤田憲子) - 女優。大分市出身。別府市に住んでいたことがある。
  • 鶴田真由 - 女優。父が別府市出身。
  • 錦野旦 - 歌手、俳優。大分市出身。別府市の高校に通っていた。
  • 久保田篤 - タレント、パチプロ、初代いいとも青年隊。福岡県出身。現在は別府市在住。
  • 吉田初三郎 - 鳥瞰図絵師。「別府温泉鳥瞰図」、「別府市を中心とせる東九州の交通」等、別府を描いた鳥瞰図を残す。
  • 大谷光瑞 - 宗教家、探検家。晩年、別府で療養。本願寺別府別院内に大谷記念館が設けられている[42]

別府市を舞台とした作品

脚注

注釈

  1. ^ 1889年(明治22年)の町村制施行時には、別府温泉は別府村、浜脇温泉は浜脇村、観海寺温泉と堀田温泉は石垣村、明礬温泉と鉄輪温泉は朝日村、柴石温泉と亀川温泉は御越村にあり、大正の中頃までは、北由布村の由布院温泉塚原温泉も含めて、別府十湯とも呼ばれていた。

出典

  1. ^ 別府市地域新エネルギービジョン 第2章 別府の地域特性”. 別府市 (2015年3月). 2018年10月27日閲覧。
  2. ^ 転入、転出、転居届 別府市
  3. ^ 別府市統計書ダイジェスト版(平成17年版) (PDF) 別府市
  4. ^ 別府市の指定・宣言”. 別府市. 2018年10月27日閲覧。
  5. ^ “別府市、生活保護の実態調査強化 受給者の遊技施設出入りなど 大分”. 産経ニュース. (2016年1月23日). https://www.sankei.com/region/print/160123/rgn1601230037-c.html 
  6. ^ a b “パチンコしたら生活保護を一部支給停止-大分県別府市・中津市が撤回 国、県の是正要求を受けての対応だが…”. 産経ニュース. (2016年3月17日). https://www.sankei.com/life/print/160317/lif1603170015-c.html 
  7. ^ a b c “【にっぽん再構築・高齢者をいかせ(1)】「パチンコしか行き場がない。生活に刺激がないんだ」 増え続ける生活保護費…パチンコで浪費”. 産経ニュース. (2016年4月2日). https://www.sankei.com/premium/print/160322/prm1603220005-c.html 
  8. ^ 生活保護費でギャンブル どうすれば… 別府市が受給者調査 年2回に強化、支給停止も 2016.01.31 朝刊32頁 西日本新聞
  9. ^ 生活保護受給者のパチンコに指導 弁護士ら、別府市に中止を要請【西部】2016.03.10 朝刊34頁 朝日新聞
  10. ^ 190回国会 生活保護の被保護者への指導に関する質問主意書衆議院HP
  11. ^ 衆議院議員初鹿明博君提出生活保護の被保護者への指導等に関する質問に対する答弁書衆議院HP
  12. ^ 別府市「パチンコで生活保護停止」を中止へ、弁護士「当然のこと」「調査も不適切だ」”. 弁護士ドットコム (2016年3月18日). 2018-20-27閲覧。
  13. ^ 会派別議員名簿 別府市
  14. ^ 管内法務局一覧 大分地方法務局
  15. ^ ハローワーク別府
  16. ^ 別府港湾・空港整備事務所
  17. ^ 大分障害者職業センターについて”. 高齢・障害・求職者雇用支援機構. 2018年10月27日閲覧。
  18. ^ かんぽの宿 別府”. 日本郵政株式会社. 2018年10月27日閲覧。
  19. ^ 営業を終了した宿のお知らせ”. かんぽの宿. 2020年7月10日閲覧。
  20. ^ 別府竹細工 認定伝統工芸士”. 日本の伝統工芸士. 一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会. 2018年10月27日閲覧。
  21. ^ 姉妹・友好・国際交流都市紹介 熱海市(静岡県) 別府市
  22. ^ 姉妹・友好・国際交流都市紹介 木浦市(大韓民国) 別府市
  23. ^ 姉妹・友好・国際交流都市紹介 ボーモント市(アメリカ合衆国) 別府市
  24. ^ 姉妹・友好・国際交流都市紹介 烟台市(中華人民共和国) 別府市
  25. ^ 姉妹・友好・国際交流都市紹介 ロトルア市(ニュージーランド) 別府市
  26. ^ 姉妹・友好・国際交流都市紹介 バース市(イギリス) 別府市
  27. ^ 姉妹・友好・国際交流都市紹介 済州市(大韓民国) 別府市
  28. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第23回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
  29. ^ 「鉄道免許状下付」『官報』1911年6月29日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  30. ^ 「軽便鉄道免許失効」『官報』1916年10月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  31. ^ 「温泉鉄道発起」福岡日日新聞 1919.1.25(神戸大学附属図書館新聞記事文庫)
  32. ^ 東九州自動車道を活用した新たな高速バス路線「大分・別府〜北九州線」運行開始日決定! (PDF) - 大分バス株式会社 News Release 平成27年2月18日
  33. ^ 東九州自動車道経由 高速バス 別府・大分〜延岡・宮崎線 公募の愛称決定しました。いよいよ3/5から予約開始! - 大分バス株式会社 News Release 平成27年3月4日
  34. ^ a b c d e f g h i j k l 別府市行事カレンダー”. 別府市. 2018年10月27日閲覧。
  35. ^ 別府八湯温泉まつり”. 別府八湯温泉まつり実行委員会事務局. 2018年10月27日閲覧。
  36. ^ a b c イベントカレンダー”. 極楽地獄別府. 2018年10月27日閲覧。
  37. ^ Beppu Spa Day-別府八湯 風呂の日-”. 別府市旅館ホテル組合連合会. 2018年10月27日閲覧。
  38. ^ “アイデア重ね、温泉街に活気 「ハットウ・オンパク」(大分県別府市、第2回優秀賞)”. 47NEWS. (2017年9月22日). https://www.47news.jp/763859.html 
  39. ^ “別府『混浴温泉世界』の10年の歴史から学ぶ、アートフェスがまちづくりに果たす役割。”. ライフハッカー[日本版]. (2015年9月17日). https://www.lifehacker.jp/2015/09/150917_konyoku_onsensekai.html 
  40. ^ “ザボン人気呼び戻せ! イメージ、売り方新しく”. 大分合同新聞. (2018年6月14日). https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/06/14/JD0057002089 
  41. ^ 別府市 - 別府つげ細工 「職 Vol.17」”. 大分の情報サイト(SHOKU~しょく[食/色/職/触]~). 坐来大分・銀座おおいた情報館. 2018年10月27日閲覧。
  42. ^ 大谷記念館”. 本願寺別府別院. 2018年10月27日閲覧。

関連項目

外部リンク