トゥエンティ20
トゥエンティ20(トゥエンティトゥエンティ、英: Twenty20、略称:T20)は、クリケットの試合形式の一つである。
従来のクリケットと違い、短い時間で試合が終わるという利点がある。観客数が伸び悩んでいたイギリスのクリケット団体はこの形式を採用し、観客増を試みている。イングランド・ウェールズ・クリケット協会(England and Wales Cricket Board、略称ECB)で2003年に導入した。
オリンピック競技への復帰を目指す国際クリケット評議会(ICC)はこの形式での採用を目指している[1]。オリンピックのクリケット競技も参照。
トゥエンティ20は両チームともに1イニングのみ、20オーバー(120球)限定のルールである。試合は1イニング75分ずつで、合計約2時間半で終わるため、他の人気スポーツの試合と同じくらいの長さとなる。観客やテレビ中継の視聴者に魅力的になるよう配慮され、その点は成功している。但しイングランド・ウェールズ・クリケット協会はトゥエンティ20が他のクリケット試合方式にとって替わるものではなく、引き続き競技されるものとしている。
このルール発表後、さまざまな国でも導入されることとなった。国際大会では少なくとも一回はこのルールでの試合が開催され、国内大会でも試験的に導入されている国が多い。世界初のトゥエンティ20国際大会であるICC T20ワールドカップは2007年に南アフリカにて実施され、インドがパキスタンを下し優勝した。インディアン・プレミアリーグが現在トゥエンティ20としては最大規模で最も人気がある。
現在トゥエンティ20・インターナショナル(T20I)には下記の58の国が参加している。
また、国内試合でトゥエンティ20型式を導入している国としては、イングランド、南アフリカ、ジンバブエ、インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、オーストラリア、ニュージーランド、西インド諸島、カナダなどがある。日本でもジャパンカップ、学生選手権、2013年開始の日本プレミアリーグはトゥエンティ20型式で行われている。
アジア競技大会では2010年より、トゥエンティ20型式でクリケット競技が新設された。(アジア競技大会クリケット競技も参照)
主要各国の大会
国・地域 | 大会 |
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オーストラリア | ビッグ・バッシュ・リーグ |
バングラデシュ | バングラデシュ・プレミアリーグ |
イングランド | トゥエンティ20カップ |
インド | インディアン・プレミアリーグ |
パキスタン | パキスタン・スーパーリーグ |
南アフリカ | Ram Slam T20 Challenge |
スリランカ | ランカン・プレミアリーグ |
西インド諸島 | カリビアン・プレミアリーグ |
T20世界ランキング(上位15チーム)
ICC T20Iチャンピオンシップ | ||||
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順位 | チーム | 試 | ポイント | Rating |
1 | パキスタン | 26 | 7365 | 283 |
2 | イングランド | 16 | 4253 | 266 |
3 | 南アフリカ共和国 | 18 | 4720 | 262 |
4 | インド | 33 | 8620 | 261 |
5 | オーストラリア | 21 | 5471 | 261 |
6 | ニュージーランド | 19 | 4784 | 252 |
7 | アフガニスタン | 20 | 4696 | 235 |
8 | スリランカ | 21 | 4808 | 229 |
9 | 西インド諸島 | 24 | 5378 | 224 |
10 | バングラデシュ | 20 | 4468 | 223 |
11 | ネパール | 14 | 2818 | 201 |
12 | スコットランド | 15 | 2912 | 194 |
13 | アラブ首長国連邦 | 18 | 3486 | 194 |
14 | アイルランド | 23 | 4516 | 188 |
15 | ジンバブエ | 17 | 3157 | 186 |
Reference: ICC Rankings, 25 September 2019 |
脚注・出典
- ^ Cricket Set To Be Included In 2028 Los Angeles Olympics Forbes (2019年8月14日) 2019年10月2日閲覧