ロビン・ウィリアムズ

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ロビン・ウィリアムズ
Robin Williams
Robin Williams
2011年
本名 Robin McLaurin Williams
生年月日 (1951-07-21) 1951年7月21日
没年月日 (2014-08-11) 2014年8月11日(満63歳没)
出生地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 イリノイ州シカゴ
死没地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州マリン郡
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
職業 俳優コメディアン声優
ジャンル 舞台映画テレビドラマ
活動期間 1976年 - 2014年
主な作品
グッドモーニング, ベトナム
いまを生きる
レナードの朝
フィッシャー・キング
アラジン
ミセス・ダウト
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
ナイト ミュージアム』シリーズ

ロビン・ウィリアムズ(Robin Williams, 1951年7月21日 - 2014年8月11日[1])はアメリカ合衆国俳優コメディアンアカデミー賞に4回ノミネートされ、1998年には『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー助演男優賞を授与されている。

来歴[編集]

生い立ち[編集]

フォード社の重役である父親の息子としてイリノイ州シカゴに生まれ、裕福な家庭に育つ[2]

カリフォルニア州マリン郡の高校を卒業し、マリン大学で演技を学び、奨学金を得てジュリアード音楽院の演劇科に3年間在学して演技力に磨きをかけた。『スーパーマン』などで有名なクリストファー・リーヴとはジュリアード時代からの親友であり[3]、リーヴの死後も息子ウィルの後見を務めていた。

コメディアン[編集]

役者としてのキャリアはスタンダップ・コメディアンとしてのライブ出演で始まり、1978年から1982年にかけて放送されたテレビシリーズ『モーク・アンド・ミンディ』(ABC)で初めて有名になった。

この時期にドラッグとアルコールに溺れてしまうが、のちに克服する。ちなみに、2005年公開の『ビッグホワイト』撮影時に禁酒を破っていることが発覚するも、2006年リハビリテーション施設に入り、克服してから撮影に復帰している[4]

テレビ出演によって人気を確立した1982年にはスタンダップ・コメディ公演『イブニング・ウィズ・ロビン・ウィリアムズ(Evening With Robin Williams)』を成功させ、1986年には米国随一の歌劇場であるニューヨークメトロポリタン歌劇場で伝説のスタンダップ・コメディ公演『ロビン・ウィリアムズ・ライブ・アット・ザ・メット(Robin Williams Live at the Met)』を行った。

映画俳優[編集]

1980年ロバート・アルトマン監督の『ポパイ』で映画デビューし、その後はキャリアのほとんどをハリウッドの映画界で積み重ねていった。1988年には『グッドモーニング, ベトナム』で、1990年には『いまを生きる』で、1992年には『フィッシャー・キング』で、計3回アカデミー主演男優賞にノミネートされる。そして、1998年には『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー助演男優賞を受賞した。

2000年にはアカデミー賞授賞式で『サウスパーク/無修正映画版』の主題歌「ブレイム・カナダ」を熱唱したほか、2002年にはニューヨークのブロードウェイ・シアターでスタンダップ・コメディ公演『ロビン・ウィリアムズ・ライブ・オン・ブロードウェイ(Robin Williams Live on Broadway)』を自作自演した。

声優としても、ディズニーのアニメーション映画『アラジン』のジーニーをはじめ、『ロボッツ』や『ハッピー フィート』などに出演した。

死と反応[編集]

カリフォルニア州の自宅にて2014年8月11日縊死[1]。63歳没。検死されて「自殺」と断定される[5]。関係者によると、ウィリアムズは数か月に亘ってうつ状態にあり、アルコール依存症専門のリハビリセンターに入院したこともあったという[6]。親交のあったエリック・アイドルは、ウィリアムズがうつ状態であることを理由に『モンティ・パイソン 復活ライブ!』への出演を固辞していたことを明かした[7]。ただし、これらの出演をキャンセルしたことと疾病との関連は不明である。

ウィリアムズの訃報には、第44代アメリカ合衆国大統領バラク・オバマも哀悼の言葉を発表した[8]。遺体は火葬された後、サンフランシスコ湾に散骨された[9][10]。さらに死の数か月前、末期がんの患者にビデオメッセージを送っていたことも明らかになった[11]

病理報告では、初期のパーキンソン病ならびにレビー小体型認知症であったとも伝えられ[12]、これらの罹患が自殺の一因になったと一部メディアで説明されたが、娘のゼルダはその後のインタビューで「憶測では原因を語れない」と断定できない立場を取った[13]

ウィリアムズの死により、公開を控えていた最後の映像出演作『ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密』と声の出演作『ミラクル・ニール!』の2作が遺作となった。

芸風・特徴[編集]

演技においては、大胆でハイテンションなマシンガン・トーク、即興物真似声真似で知られた。『グッドモーニング, ベトナム』でのDJ役、『ミセス・ダウト』での女装する中年男性役、ディズニーのアニメーション『アラジン』での変幻自在な魔人ジーニーの声優などをはじめ、出演作の多くにその特徴を見出すことができる。

その一方で、『いまを生きる』『レナードの朝』『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』などでのペーソスに満ちたシリアスな演技でも高い評価を得た。2002年には『ストーカー』で恐ろしいストーカー役を、『インソムニア』でサイコ殺人犯を演じ、これまでのファミリー向けの作品で純真な役を演じるコメディ俳優のイメージを覆す演技で高く評価された。

私生活[編集]

1970年代から1980年代初めにかけてアルコール依存症を患い、2006年にもリハビリセンターに入院したことを公表した[6]2009年には心臓を患い、手術した[14]

チャリティー活動にも力を入れ、慈善団体を支援するための財団「ザ・ウインドフォール・ファンデーション(The Windfall Foundation)」を当時の妻と立ち上げ、募金などのさまざまな活動を行った。2010年カンタベリー地震の折には、クライストチャーチでパフォーマンスを行うとともに、その収益を全額寄付した(半分は復興のため市へ、もう半分は赤十字社へ寄付した)[15]。また、イラクアフガニスタンに駐留する米兵のために、軍の機関USOを介して現地に出向きパフォーマンスを行った[16]

2度の結婚で3人の子供がいる(2008年に離婚し[17]2011年に3人目の妻スーザンと再婚した[18])。2人目の妻マーサとの間に生まれた娘の名前は、ウィリアムズの大好きな日本任天堂製ゲームソフト『ゼルダの伝説』にちなんで「ゼルダ(ゼルダ・ウィリアムズ)」と命名されている。2011年にはニンテンドー3DS用ソフト『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』のCMで親子共演も果たした。

主な出演作[編集]

映画[編集]

公開年 邦題
原題
役名 備考
1977 セクシー・ジョーク2/ところかまわず立てちゃダーメ!!
Can I Do It 'Till I Need Glasses?
弁護士 / 歯が痛い男
1980 ポパイ
Popeye
ポパイ
1982 ガープの世界
The World According to Garp
ガープ
1983 ロビン・ウィリアムズの大混戦サバイバル特訓
The Survivors
ドナルド
1984 ハドソン河のモスコー
Moscow on the Hudson
ウラジミール・イワノフ
1986 明日へのタッチダウン
The Best of Times
ジャック・ダンディー
クラブ・パラダイス
Club Paradise
ジャック・モニカー
ミッドナイト・ニューヨーカー
Seize the Day
トミー・ウィルヘルム
1987 グッドモーニング, ベトナム
Good Morning, Vietnam
エイドリアン・クロンナウア ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞
1988 バロン
The Adventures of Baron Munchausen
月の王 クレジット表記なし
1989 いまを生きる
Dead Poets Society
ジョン・キーティング
1990 キャデラック・マン
Cadillac Man
ジョーイ・オブライエン
レナードの朝
Awakenings
マルコム・セイヤー医師
1991 愛と死の間で
Dead Again
コジー・カーライル
殺人ピエロ狂騒曲
Shakes the Clown
インストラクター
フィッシャー・キング
The Fisher King
ペリー ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞
フック
Hook
ピーター・バニング
1992 アラジン
Aladdin
ジーニー 声の出演
トイズ
Toys
レスリー・ゼボ
1993 ミセス・ダウト
Mrs. Doubtfire
ダニエル・ヒラード 製作・出演
ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門) 受賞
1995 9か月
Nine Months
Dr. コスヴィッチ
ジュマンジ
Jumanji
アラン・パリッシュ
1996 バードケージ
The Birdcage
アーマンド・ゴールドマン
ジャック
Jack
ジャック・パウエル
シークレット・エージェント
The Secret Agent
暗殺者 クレジット表記なし
ハムレット
Hamlet
鑑定人
1997 ファーザーズ・デイ
Fathers' Day
デイル・パトリー
地球は女で回ってる
Deconstructing Harry
メル
フラバー
Flubber
フィリップ・ブレイナード教授
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
Good Will Hunting
ショーン・マグワイア アカデミー助演男優賞 受賞
1998 パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー
Patch Adams
パッチ・アダムス
奇蹟の輝き
What Dreams May Come
クリス・ニールセン
1999 聖なる嘘つき/その名はジェイコブ
Jakob the Liar
ジェイコブ・ハイエム 出演・製作総指揮
アンドリューNDR114
Bicentennial Man
アンドリュー・マーティン
2001 A.I.
Artificial Intelligence: AI
ドクター・ノウ 声の出演
2002 ストーカー
One Hour Photo
サイ・パリッシュ
デス・トゥ・スムーチー
Death to Smoochy
レインボー・ランドルフ
インソムニア
Insomnia
ウォルター・フィンチ
2004 ファイナル・カット
The Final Cut
アラン・ハックマン
最高のともだち
House of D
パパス
NOEL ノエル
Noel
チャーリー・ボイド / 司祭 クレジット表記なし
2005 ロボッツ
Robots
フェンダー 声の出演
ビッグホワイト
The Big White
ポール・バーネル
2006 RV
RV
ボブ・マンロー
ロビン・ウィリアムズのもしも私が大統領だったら…
Man of the Year
トム・ドブス
ハッピー フィート
Happy Feet
ラモン / ラブレイス 声の出演
2007 ナイト ミュージアム
Night at the Museum
セオドア・ルーズベルト
ライセンス・トゥ・ウェディング
License to Wed
フランク牧師
奇跡のシンフォニー
August Rush
マックスウェル・ウィザード・ウォラス
2009 精神科医ヘンリー・カーターの憂欝
Shrink
ホールデン
ディア・ダディ 嘘つき父さんの秘密
World's Greatest Dad
ランス・クレイトン
ナイト ミュージアム2
Night at the Museum: Battle of the Smithsonian
セオドア・ルーズベルト
オールド・ドッグ
Old Dogs
ダン・レイバーン
2011 ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊
Happy Feet Two
ラモン / ラブレイス 声の出演
2013 グリフィン家のウエディングノート
The Big Wedding
モナハン神父
大統領の執事の涙
Lee Daniels' The Butler
ドワイト・D・アイゼンハワー
フェイス・オブ・ラブ
The Face of Love
ロジャー・スティルマン
2014 シークレット・ロード
Boulevard
ノーラン・マック
余命90分の男
The Angriest Man in Brooklyn
ヘンリー・アルトマン
ロビン・ウィリアムズのクリスマスの奇跡
A Merry Friggin' Christmas
ヴァージル・ミッチラー
ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密
Night at the Museum: Secret of the Tomb
セオドア・ルーズベルト / ガルーダの声
2015 ミラクル・ニール!
Absolutely Anything
犬のデニス 声の出演

テレビシリーズ[編集]

放映年 邦題
原題
役名 備考
1978-1979 ハッピーデイズ
Happy Days
モーク 2エピソード
『Mork & Mindy』のモークと同じキャラクター
1978-1982 Mork & Mindy モーク 94エピソード
ハッピーデイズ』のスピンオフ作品
1982 フェアリーテール・シアター
Faerie Tale Theatre
カエル・ロビン王子 1エピソード
1994 ホミサイド/殺人捜査課
Homicide: Life on the Street
ロバート・エリソン 1エピソード
1997 フレンズ
Friends
トマス 1エピソード
2008 LAW & ORDER:性犯罪特捜班
Law & Order: Special Victims Unit
メリット・ローク 1エピソード
2013-2014 クレイジーワン ぶっ飛び広告代理店
The Crazy Ones
サイモン・ロバーツ 22エピソード

日本語吹き替え声優[編集]

主な受賞歴[編集]

参照[編集]

  1. ^ a b Robin Williams dead at 63: Oscar-winning actor found after apparent suicide New York Daily News Monday, August 11, 2014, 7:03 PM
  2. ^ 1998年に第70回アカデミー賞アカデミー助演男優賞を受賞した際、スピーチの最後に「とりわけ、天国にいる父に感謝します。父に俳優になると言った時、『すばらしい。だけど溶接工の資格も取っとけよ』と言ってくれた」と言って聴衆を笑わせた。
  3. ^ Reeve, Christopher (1998). Still Me. New York: Random House. pp. 167–172. ISBN 978-0-679-45235-5. 
  4. ^ Robin Williams Comes Clean on 'GMA'”. ABC News (2006年10月2日). 2010年8月29日閲覧。
  5. ^ R・ウィリアムズさんは自殺、違法薬物は検出されず 検視官 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
  6. ^ a b Robin Williams dies aged 63 from suspected suicide The Telegraph, 12 Aug 2014
  7. ^ Clark Collis (2014年11月11日). “Monty Python reunion: Eric Idle on his late friend Robin Williams”. EW. 2016年7月1日閲覧。
  8. ^ Obama, Barack (2014年8月11日). “Statement by the President on the Passing of Robin Williams”. For Immediate Release. ホワイトハウス. 2016年7月1日閲覧。 “Robin Williams was an airman, a doctor, a genie, a nanny, a president, a professor, a bangarang Peter Pan and everything in between. But he was one of a kind. He arrived in our lives as an alien - but he ended up touching every element of the human spirit.”
  9. ^ “ロビン・ウィリアムズさん、遺灰は海に散布”. CNN.co.jp. (2014年8月22日). http://www.cnn.co.jp/showbiz/35052701.html 2016年7月1日閲覧。 
  10. ^ “ロビン・ウィリアムズさん、遺灰が海にまかれる”. ハリウッドニュース (Livedoor ニュース). (2014年8月22日). http://news.livedoor.com/article/detail/9171987/ 2016年7月1日閲覧。 
  11. ^ “ロビン・ウィリアムズさん、死の数か月前に末期がん患者の願いをかなえていた”. シネマトゥデイ. (2014年8月18日). http://www.cinematoday.jp/page/N0065534 2014年8月19日閲覧。 
  12. ^ “ロビン・ウィリアムズさん、初期のパーキンソン病だった 妻が声明”. ハフィントンポスト. (2014年8月15日). http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/15/robin-williams_n_5681065.html 2016年7月1日閲覧。 
  13. ^ “Robin Williams' daughter, Zelda, discusses the lives her father touched”. Entertainment (Christian Today). (2015年2月28日). http://www.christiantoday.com/article/robin.williams.daughter.zelda.discusses.the.lives.her.father.touched/49013.htm 2016年7月1日閲覧。 
  14. ^ “ロビン・ウィリアムズ、心臓手術から順調に回復”. シネマトゥデイ. (2009年3月25日). http://www.cinematoday.jp/page/N0017214 2013年2月1日閲覧。 
  15. ^ “Robin Williams donates proceeds to Canterbury quake”. (2010年11月16日). http://tvnz.co.nz/national-news/robin-williams-donates-proceeds-canterbury-quake-3898905 2010年11月11日閲覧。 
  16. ^ Bronstein, Phil (2005年2月9日). “Good Morning, Iraq”. San Francisco Chronicle. http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2005/02/09/DDG5AB3TBJ38.DTL 2009年9月4日閲覧。 
  17. ^ “結婚19年目のロビン・ウィリアムズ、離婚へ”. シネマトゥデイ. (2008年3月27日). http://www.cinematoday.jp/page/N0013332 2013年2月1日閲覧。 
  18. ^ “御年60歳のロビン・ウィリアムズ、3度目の結婚!お相手は一回り以上年下のデザイナー!”. シネマトゥデイ. (2011年10月25日). http://www.cinematoday.jp/page/N0036453 2013年2月1日閲覧。 

外部リンク[編集]