エバー航空
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法人番号 | 5700150005005 | |||
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設立 | 1989年4月7日 | |||
ハブ空港 | 台湾桃園国際空港 | |||
焦点空港 | 高雄国際空港 | |||
マイレージサービス | 長栄貴賓聯誼会(Evergreen Club) | |||
会員ラウンジ | エバー航空ラウンジ(Evergreen Lounge) | |||
航空連合 | スターアライアンス(2013年加盟予定) | |||
親会社 | 長榮集団 | |||
保有機材数 | 58機 | |||
就航地 | 53都市 | |||
本拠地 | 中華民国(台湾)桃園県蘆竹郷 | |||
代表者 | 林寶水 |
長栄航空公司 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 長榮航空公司 |
簡体字: | 长荣航空公司 |
拼音: | Chángróng Hángkōng Gōngsī |
英文: | Eva Airways |
エバー航空(エバーこうくう、英: Eva Airways、中: 長榮航空公司)とは、台湾の民間航空会社である。
概要
1989年4月7日に、民間航空会社として大手海運会社・長栄海運(エバーグリーン・マリン)を中心とする企業グループの長榮集団の手により創立。1991年7月1日に営業を開始した。親会社の名称はエバーグリーンだが、既存のエバーグリーン航空(アメリカ合衆国)との混同を避けるため、「エバー航空 (Eva Airways) 」とした。なお、無線でのコールサインは「イーヴァエア (Eva Air) 」、または「イーヴァ(Eva)」である。(日本の空港での英語でのアナウンス時には、イー・ヴィ・エー・エアと発音)
日本へは成田国際空港、東京国際空港(羽田空港)、関西国際空港、中部国際空港、新千歳空港、仙台空港、小松空港、福岡空港へ定期便が乗り入れている。また、日本を発着・経由する全便が、全日本空輸 (ANA)との共同運航となっている[1]。
エバー航空は2012年3月29日にスターアライアンスへの加盟が議決され[2][3]2013年半ばの正式加盟を目指しているが、チャイナエアラインがスカイチーム加盟表明以前からスカイチーム各社と提携してきたため、エバー航空も同様にスターアライアンス加盟表明以前からスターアライアンスやワンワールド各社と提携する傾向にあった。具体的には、コンチネンタル航空、全日本空輸、エア・カナダ、USエアウェイズ、アメリカン航空、カンタス航空、中国国際航空、アシアナ航空の各社と、マイレージの提携や共同運航などのサービス面での協力提携を行っているほか、ブリティッシュ・エアウェイズやルフトハンザドイツ航空と貨物輸送の協力提携を行っていた。
航空会社として初めてサンリオと提携[4]し、ハローキティの塗装やアメニティを施した「ハローキティジェット」を導入し、2機体制で主に日本路線に使用していた。空港のチェックインカウンターにも客室乗務員姿のハローキティが大きく描かれ、機内では[離陸]]するとキティグッズ(トランプなど)が搭乗記念に配られていた。これらは2008年10月に全ての提携運航を終了した (機体の塗装は2009年3月頃には通常のものに戻された) が、2011年に就航20周年を記念し、新たに導入するエアバスA330-300の3機をハローキティジェットとして、札幌 (新千歳) - 台北線 (2011年10月31日から)、福岡 - 台北線、ソウル - 台北線、成田 - 台北線 (以上2011年内) に就航させると発表した[5]。最初の1機目は予定通り10月31日から、2機目は同年12月7日の福岡 - 台北線から、3機目は同年12月24日の札幌(新千歳) - 台北線でそれぞれ運航を開始した。
これら3機が市場で高評価を得ていることから、2012年5月23日と6月22日より、A330-200の2機を使用してハローキティジェットを就航させる。今回の追加導入路線は、台北松山 - 羽田線・台北松山 - 上海(虹橋)線の2つで、既存の3機とはまた異なるデザインになる[6]。
国内最大のライバル航空会社であるチャイナエアラインが頻繁に事故を起こしているのとは対照的に、安全面での評価が高い[7][8]。
就航路線
ニューアーク・リバティー国際空港発のみテクニカルランディングでテッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港に寄港。このため、ニューアーク→アンカレッジ、アンカレッジ→台北のみの利用は不可。
サービス
座席
- B747-400
- 世界初の4クラス制となっていたが、B777-300ERに導入されている3クラス制へ改修を開始している。
- 旧仕様:スーパーファーストクラス、スーパービジネスクラス、エバーグリーンデラックスクラス、エコノミークラス
- 新仕様:プレミアム・ローレルクラス、エリートクラス、エコノミークラス
- B777-300ER
- A330-200/-300
- プレミアム・ローレルクラス、エコノミークラス
機内食
上位の座席クラスでは、ニューヨーク・タイムズにより「世界の10大レストラン」に選出された鼎泰豊の点心がメニューにある。
エバーグリーンクラブ
マイレージサービスである。立栄航空、コンチネンタル航空、全日本空輸と提携している。
保有機材
エバー航空の機材は以下の航空機で構成される(2011年12月現在)。
旅客/混載型
- ボーイング 777-300ER型機 : 15機(初納入3機には777-300ERのロゴが入る)
- ボーイング 747-400Combi型機 : 4機
- ボーイング 747-400型機 : 3機
- マクドネル・ダグラス MD-90型機 : 5機
- エアバス A330-200型機 : 11機
- エアバス A330-300型機 : 3機
貨物型
- ボーイング 747-400F型機 : 9機
- マクドネル・ダグラス MD-11F型機 : 8機
発注中の航空機
- ボーイング 777-300ER(for del.2005-2009)型機 : 5機(777-200LR型機取消)
- エアバス A330-200(for del. 2005-2006)型機 : 3機(3機とも長胴型のA330-300に切替済み)
- エアバス A321型機:14機(MD-90型機の代替)
特別塗装機
- 「ハローキティジェット」「ハローキティジェット・バージョン2」
- A330-200(*)
- 「ハローキティジェット(マジックスター/アップル/アラウンドザワールド)」
- A330-300
(*)現在は、通常塗装による運航である。
なお、エバー航空がボーイング 747-400を自社発注した際、ボーイング社から航空機の顧客番号(カスタマーコード)として5Eが与えられており、航空機の形式名は 747-45E、777-35EER などとなる。
画像
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777-300ER
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ボーイング747
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エアバスA330-200「ハローキティジェット」
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エバー航空カーゴのMD-11F
事故
2011年4月の時点でエバー航空は、死者や航空機の全損を出す事故は一件も起こしていない[10]。
- 2005年3月28日、乗客251名を乗せたエバー航空 BR2196便 (A330-200型機)は、成田国際空港の近くで乱気流に遭遇した。死者はなく、49名の負傷者が出て病院に搬送された。航空機自体には損害はなかった。空港管制から操縦士に空域悪天情報 (SIGMET)が伝わらなかったためとされるが、ボイスレコーダーなどの記録は残っておらず、原因の詳細は不明のままである。
- 2008年4月15日、エバー航空 BR901便 (MD-90型機)は、台湾桃園国際空港から離陸時に主脚のタイヤの一つ (右側第4輪)がパンクし、車輪の格納庫の扉が滑走路上に落下した。当該機はタイヤの空気圧異常には気付いていたがそのまま目的地である高雄国際空港に向かい、空港上で2回旋回し、地上の管制塔からの目視によりタイヤの状態を確認し、着陸を決行した。着陸時には更に3つのタイヤがパンクし、滑走路上に火花が飛んだ。乗客36名と乗員6名に負傷者はなかった。当該機は子会社である立栄航空からのウェット・リースであり、機体、操縦士、客室乗務員はいずれも立栄航空所属であった。
脚注
- ^ 2007年7月1日に開始。開始当初は、エアーニッポン (ANK)とのコードシェア便だった。
- ^ EVA AIR ACCEPTED AS FUTURE STAR ALLIANCE MEMBER Star Alliance、2012年3月29日 (英語)
- ^ エバー航空 ニュース スターアライアンスへの加盟を決定 エバー航空日本支社、2012年3月30日 (日本語)
- ^ サンリオ台湾との契約だったため、他国で独自にキャラクターを使用することは出来なかった。ブログ記事にかつてそれについて報道されていたことが示されている。
- ^ エバー航空 ハローキティジェット(マジックスター)札幌=台北路線に就航 2011年10月31日 エバー航空日本支社
- ^ 羽田=台北(松山)路線にハローキティジェット就航
- ^ 2007年3月ドイツのエアロインターナショナル誌においては、過去16年間一度も死亡・航空機損失事故を起こしていないとして、最も安全な航空会社のうちの一社と評価されている。
- ^ Aviation Safety Network > ASN Aviation Safety Database > Operator index > Operator index for Taiwan 1989年の会社設立以来、エバー航空での死者は皆無であるが、チャイナエアラインでは749名である。
- ^ [1]、長榮航空打造頂級座艙--「皇璽桂冠艙」 六月二日首飛紐約
- ^ “Event Rates of Airlines in Asia and Australasia Since 1970”. AirSafe.com (2008年). 2010年3月2日閲覧。
関連項目
- 立栄航空(子会社)
外部リンク
- エバー航空 (日本語)