杭州市

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中華人民共和国 浙江省 杭州市
Hangzhou montage.png
簡称:
旧称:臨安 / 銭塘
浙江省中の杭州市の位置
浙江省中の杭州市の位置
中心座標 北緯30度15分0秒 東経120度10分0秒 / 北緯30.25度 東経120.16667度 / 30.25; 120.16667
簡体字 杭州
繁体字 杭州
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カタカナ転記 ハンヂョウ
杭州方言 ɦaŋtsei
国家 中華人民共和国
浙江
行政級別 副省級市
設立 約紀元前3200-紀元前2500年
市委書記 黃坤明
市長 蔡奇
面積
- 総面積 16,596 km²
- 市区 3,068 km²
人口
- 総人口(2008) 796.6 万人
- 人口密度 408 人/km²
- 市区人口(2008) 677.64 万人
経済
- GDP(2010) 5,945.82 億元
- 一人あたりGDP 68,398元
電話番号 0571
郵便番号 310000
ナンバープレート 浙A
行政区画代碼 330100
市樹 樟樹
市花 桂花
公式ウェブサイト http://www.hangzhou.gov.cn/
飛来峰
杭州中山公園

杭州市(こうしゅうし、中国語:杭州市、英語:Hangzhou)は中華人民共和国浙江省省都副省級市)。浙江省の省人民政府の所在地。中国八大古都の一であり、国家歴史文化名城に指定されている。13世紀は世界最大の都市であった[1]

隋代以降、江南運河の終着点として経済文化が発達し、「天に天堂あり、地に蘇杭あり」と謳われた。また、五代十国の時代、呉越国の都となり、南宋時代には事実上の首都、臨安府が置かれた。市中心部の西には世界遺産の西湖という湖があり、国の内外より多くの観光客が訪れる。

一般に「こうしゅう」と日本語読みされるが、広州市との区別が必要な場合に「くいしゅう」と湯桶読みされることがある。

目次

[編集] 歴史

歴史的地名としての「杭州」の行政区画に関しては杭州の項目を参照。

杭州市内の余杭区には、新石器時代末期に栄えた良渚文化(前3300年から前2200年ごろ)の遺跡がある。

春秋時代には、初めに属し、後にに属した。東周の顕王35(前334)年、が越を滅ぼして以降は、楚に属した。秦代には会稽郡の管轄とされ、南北朝時代になると549年太清3年)、により一時期設置された臨江郡の管轄となり、587年禎明元年)にはにより銭唐郡が設置されている。

589年開皇9年)、隋朝は銭唐郡を廃止して杭州を設置、杭州の地名の所見である。その後余杭郡と改められ、唐代になると再び杭州、余杭郡、そして758年乾元元年)以降は杭州の名称が清末まで使用されることとなった。

杭州は隋代に建設された大運河(江南河部分)の南端とされ、唐代には南北を連絡する運河が整備され、貨物の集散地とし発展、貞観年間(627年-649年)には人口が15万人であったものが、開元(713年-741年)には58万人を数え、広州、揚州と並ぶ経済の中心となった。また822年長慶2年)には白居易杭州刺史として赴任、西湖の大規模水利事業を行っている。

五代十国時代呉越の都となり西府と称した。呉越は杭州城壁の拡大、銭塘江の堤防整備などの水利事業を行っている。

北宋が成立すると杭州は両浙路の路治が設置され、1107年大観元年)には杭州府に昇格した。当時は20万戸を数える江南地区最大の都市となっていた。1089年元祐4年)には蘇東坡が杭州知州に任じられ、西湖の浚渫事業、推理事業を行っている。南宋になると杭州はその全盛期を迎え、呉自牧により『夢粱録』に当時の杭州についての記録が残されている。1129年建炎3年)、行宮が杭州に置かれると杭州府は臨安府と改称、1138年紹興8年)には正式な遷都が行われ、杭州は宋朝の政治・経済の中心地となった。また都城の防衛のために城壁の拡張工事が行われている。国都となった臨安府の人口は急増し、咸淳年間(1265年-1274年)には124万人にまで増加している。

1276年至元13年)、宋朝を滅ぼした元朝により杭州路が設置された。1341年後至正元年)杭州城内で大規模な火災が発生し15,755軒を消失、元末に杭州城は大規模な再建事業が実施された。1358年(至正18年)、張士誠による杭州城再建が行われ、周囲64,020尺、高さ30尺、厚さ40尺というそれまでの規模を上回る杭州城を再建している。元代の繁栄の有様は、マルコ・ポーロが「キンザイ(=行在)」として『東方見聞録』で記している。

元末の動乱期、軍事作戦を進める朱元璋杭州行省を設置している。元末には度重なる戦火により杭州城にも被害が及び経済は衰退、西湖も泥土の堆積により農業灌漑に支障を来たすなどの被害を受けた。明朝が成立すると杭州府が設置され江南の経済中心地として発展し、織物業や茶葉の生産などによって栄え、蘇州と並ぶ江南の大都市となった。西湖の周辺には多くの寺院や道観、別荘や庭園が集まり、多くの文人墨客が訪れている。また霊隱寺などは近接地域から多くの参拝者を集める文化都市としても発展していた。しかしアヘン戦争を契機に上海の経済的地位が向上すると杭州の反映には陰りを見せ始め、太平天国の乱では戦火の被害を受け多くの歴史的建造物、文化財が消失している。また清末の1895年光緒21年)に日清戦争に敗北した清朝は下関条約により杭州を日本に対し開港、租界の設置を認めている。

中華民国が成立すると府制廃止にともない杭州府は廃止、1914年民国3年)には浙江省銭塘道が設置された。1927年(民国16年)、道制が廃止となり杭県を城区、西湖、会堡、湖墅、皋塘、江干の6区を擁する省直轄の杭州市が設置された。

中華人民共和国が成立すると1949年に杭州市は省轄市(地級)に昇格、浙江省省会とされた。1958年寧波専区蕭山県建徳専区富陽県を杭州市に編入、同年には杭県を廃止しその管轄区域の一部が杭州市に編入されている。1960年嘉興専区臨安県金華専区桐廬県を杭州市に、1963年には金華専区建徳県淳安県を編入している。1996年西湖区の西興鎮、浦沿鎮、長河鎮を分割して浜江区を新設、2001年に県級市の蕭山市及び余杭市を市轄区とした。

[編集] 地理

杭州市は浙江省の北部にある。浙西中山丘陵の中部、浙北平原の中西部に位置し、山地丘陵がおよそ三分の二を占める。地勢は西南から東北へ向かってゆるやかに傾斜している。市域を富春江・銭塘江が貫流し、西方の杭州湾に注いでいる。市の中心部は銭塘江の下流、京杭運河の南端に位置している。

かつて城壁に囲まれていた市の中心部の西側には、西湖という湖がある。西湖は西、南、北の三方を山に囲まれ、風光明媚な名勝として内外に知られている。

[編集] 気候

温暖湿潤気候(Cfa)に属し、年間平均気温は16.2°C。

杭州 (1971-2000)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 ℃ (°F) 8.0
(46.4)
9.4
(48.9)
13.7
(56.7)
20.6
(69.1)
25.5
(77.9)
28.6
(83.5)
33.0
(91.4)
32.4
(90.3)
27.5
(81.5)
22.7
(72.9)
16.8
(62.2)
11.1
(52)
20.8
(69.4)
平均最低気温 ℃ (°F) 1.5
(34.7)
2.7
(36.9)
6.4
(43.5)
12.1
(53.8)
17.0
(62.6)
21.1
(70)
24.9
(76.8)
24.5
(76.1)
20.3
(68.5)
15.0
(59)
8.9
(48)
3.4
(38.1)
13.2
(55.8)
降水量 mm (inches) 73.2
(2.882)
84.2
(3.315)
138.2
(5.441)
126.6
(4.984)
146.6
(5.772)
231.1
(9.098)
159.4
(6.276)
155.8
(6.134)
145.2
(5.717)
87.0
(3.425)
60.1
(2.366)
47.1
(1.854)
1,454.6
(57.268)
湿度 75 75 78 76 76 81 78 79 81 77 74 72 77
日照時間 107.2 99.1 109.5 140.6 163.3 141.9 216.1 209.5 147.2 148.3 137.6 136.2 1,756.7
出典: 中国气象局 国家气象信息中心 2009-08-22

[編集] 行政区画

[編集] 交通

  • 鉄道

鉄道の駅には、杭州駅(城站)、杭州東駅杭州南駅(旧蕭山駅)、余杭駅等がある。主要な普通路線は、滬昆線{元滬杭線(滬は上海市の略称)と元浙線(江西省の略称)}、蕭甬線(甬は浙江省寧波市の略称)、宣杭線(宣は安徽省宣城市の略称)などがある。ほかに、滬杭旅客専用線上海虹橋駅-杭州)がある。

また、現在、杭州地下鉄が建設されている。

  • 道路

主要な高速道路に滬杭甬高速公路(上海-杭州-寧波)、杭寧高速公路(杭州-南京)、杭浦高速公路(杭州-上海浦東)などがある。

  • 水路

江南運河(京杭運河長江以南部分)、浙東運河(杭甬運河)、銭塘江等が水運に使われている。

  • 航空

国際空港として蕭山区杭州蕭山国際空港(2000年12月30日開港)がある。

[編集] 経済

中国では経済成長が著しい都市であり、現在一人当たりGDPは8063ドルであるが、2008年度杭州(上海)経済合作相談会で「杭州の努力目標は2009年に一人当たりGDPは1万ドルを突破、2015年に2万ドルを超えることだ」と発表していた。2011年に戸籍人口を基準に一人当たりGDPは1万ドルを突破する目標を提出したが、実際、この目標は2009年に実現する見込みがあるという。[2]

[編集] 観光地

[編集] 特産・名菜

  • 絹、杭州の着倒れ広州の食い倒れのもと。
  • 龍井茶(ロンジン茶)、中国十大銘茶の一つ。
  • 西湖綢傘
  • 張小泉剪刀
  • 西湖天竺筷子
  • 龍井蝦仁
  • 西湖醋魚
  • 宋嫂魚羹
  • 童化鶏
  • 東坡肉

[編集] 教育

[編集] 文化施設

  • 西冷印社
  • 杭州碑林
  • 浙江博物館
  • 杭州植物園
  • 中国茶葉博物館
  • 南宋官窯博物館
  • 良渚文化博物館
  • 霊隠寺
  • 飛来峰
  • 胡雪巌故居

[編集] 友好・姉妹都市

[編集] 出身者

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

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  1. ^ Largest City in the World – 3100 BCE to 1965 CE
  2. ^ 2015年に一人当たりGDPは2万ドル” (日本語). 浙江省人民政府事務庁 (2008年6月28日). 2010年3月18日閲覧。

[編集] 外部リンク

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