パブリック・プレッシャー

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パブリック・プレッシャー
YMOライブ・アルバム
リリース
録音 1979年10月16日10月24日
ヴェニュー(ロンドン
1979年8月2日 - 8月4日
グリークシアター(ロサンゼルス
1979年11月6日
ボトムライン(ニューヨーク
1979年12月19日
中野サンプラザ東京
ジャンル テクノポップニュー・ウェイヴ
フュージョン
時間
レーベル アルファレコード
プロデュース YMO with 細野晴臣
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
YMO 年表
ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー
1979年
パブリック・プレッシャー
1980年
増殖
(1980年)
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パブリック・プレッシャー/公的抑圧』(Alfa ALR-6033)は、YMOの3作目のアルバムで、初のライヴアルバムである。

背景[編集]

アルバムのタイトルはクリス・モスデルによるもの。YMOメンバーからタイトルのオファーが来たとき、とっさに思い浮かんだもので、当時人気が出始めていたYMOにプレッシャーがかかり始めていた状況にヒントを得ている。

録音[編集]

ライヴ演奏は、第1回ワールドツアーのヴェニュー(ロンドン)、グリーク・シアター(ロサンゼルス)、ボトムライン(ニューヨーク)の三公演が編集、収録されている。

構成[編集]

  • 同ツアーのサポート・ギタリストは渡辺香津美であったが、当時渡辺が所属していた日本コロムビアはその収録を拒否したため、ギターのチャンネルはカットされ坂本龍一シンセサイザーに置き換えられた[2]。クレジットには「Also thanks to Mr. KYLYN」として渡辺への謝辞が残されている。
  • 後に発表されたライブアルバム『フェイカー・ホリック』(1991年)、『ライヴ・アット・グリークシアター1979』(1997年)等では渡辺のギターが収録され、その違いを聴き比べることができる。
  • YMOの音楽にはそもそもギターは不要だが、「ローランド MC-8」による自動演奏のテープロードの時間確保・リスナーが飽きる・「シンセサイザーでソロを弾いてもダサい」(坂本)といった理由からギタリストを入れざるを得ない状況だった[3]。ただ、細野の意に反して演奏が長くなりフュージョン的になっている。
  • ギターだけでなく高橋ユキヒロのボーカルパートなども多数再収録された。坂本の録音は2~3日で終了している。

リリース[編集]

1980年2月21日アルファレコードよりLP盤カセットテープの2形態でリリースされた。

初回プレスはクリアーレコード(ホワイト)、カスタム・レーベル仕様であった。

LP盤の初期プレスのA面最後「ジ・エンド・オブ・エイジア」演奏終了後の部分にはライブ会場に流れていたデヴィッド・ボウイの曲「TVC15」(1976年)がそのまま収録されていたが、LPの後期プレス、CD盤では削除されている。

本アルバムは、YMO初のオリコンチャート1位を獲得した。

アートワーク[編集]

ジャケットデザインは羽良多平吉

収録曲[編集]

A面
全編曲: YMO。
# タイトル 作詞 作曲 時間
1. ライディーン(RYDEEN)   高橋ユキヒロ
2. ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー(SOLID STATE SURVIVOR) クリス・モスデル 高橋ユキヒロ
3. 東風(TONG POO)   坂本龍一
4. ジ・エンド・オブ・エイジア(THE END OF ASIA)   坂本龍一
B面
# タイトル 作詞 作曲 時間
5. コズミック・サーフィン(COSMIC SURFIN´)   細野晴臣
6. デイ・トリッパー(DAY TRIPPER) レノン=マッカートニー レノン=マッカートニー
7. ラジオ・ジャンク(RADIO JUNK) クリス・モスデル 高橋ユキヒロ
8. 中国女(LA FEMME CHINOISE) クリス・モスデル 高橋ユキヒロ
9. バック・イン・トキオ(BACK IN TOKIO)    

曲解説[編集]

A面[編集]

  • すべてロンドンでのテイク。
  1. ライディーン - RYDEEN
    オリジナルはアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』収録。10月16日録音。
  2. ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー - SOLID STATE SURVIVOR
    オリジナルはアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』収録。10月24日録音。
  3. 東風 - TONG POO
    オリジナルはアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』収録。10月16日録音。
  4. ジ・エンド・オブ・エイジア - THE END OF ASIA
    YMOとしてのオリジナルはアルバム『増殖』に収録されているものだが、ライヴで演奏されていたアレンジは坂本龍一のソロアルバム『千のナイフ』に収録されているヴァージョンに近い。10月24日録音。

B面[編集]

  • 5のみロサンゼルス、6〜8がニューヨーク、9が東京でのテイク。
  1. コズミック・サーフィン - COSMIC SURFIN´
    オリジナルはアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』収録。細野のコメントによれば、ライヴでの演奏が完成形であるとのこと。「ライディーン」のシングル盤B面としてシングルカットされる。但し司会者のMCを丸ごとカットして演奏開始2秒前(演奏は3秒から始まる。)の歓声からフェイドインで始まっている。8月4日録音。
  2. デイ・トリッパー - DAY TRIPPER
    オリジナルはアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』収録。11月6日録音。
  3. ラジオ・ジャンク - RADIO JUNK
    オリジナルはシーナ&ザ・ロケッツのアルバム『真空パック』収録。YMOのバージョンはこれを含めて全てライブ音源しかない。11月6日録音。
  4. 中国女 - LA FEMME CHINOISE
    オリジナルはアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』収録。11月6日録音。
  5. バック・イン・トキオ - BACK IN TOKIO
    1979年12月19日中野サンプラザで行われた凱旋公演でのMC。「ビハインド・ザ・マスク」の演奏が始まるところでフェードアウトして終わる。
    メンバー紹介時のおどろおどろしい効果音は、YMO結成前に行われた「千のナイフ発売記念ライブ」の記録録音テープを再生したところ、このようなノイズが入っていたのを生田朗が面白がり使用することにしたものである。実際の講演では観客の声援の後、「キャスタリア」が演奏されて後にMCが行われているがカットされている。観客の「変態」や「ゲゲゲゲゲッ」という声援は後の公演で真似する観客がおり、ライブアルバムに入っていることもある。またMCの渡辺、矢野、松武を紹介する部分もカットされている。

スタッフ・クレジット[編集]

イエロー・マジック・オーケストラ[編集]

参加ミュージシャン[編集]

  • 松武秀樹 - コンピューター・プログラミング
  • 矢野顕子 - キーボード、バック・ヴォーカル

スタッフ[編集]

  • 吉沢典夫 - レコーディング、ミックス・エンジニア
  • 小池光夫 - レコーディング・エンジニア
  • Y.M.O. - ミックス・エンジニア
  • 鋤田正義 - 写真撮影
  • 羽良多平吉 (WXY, INC.) - アートワーク
  • 村井邦彦 - エグゼクティブ・プロデューサー
  • 川添象郎 - エグゼクティブ・プロデューサー

リリース履歴[編集]

No. 日付 国名 レーベル 規格 規格品番 最高順位 備考
1 1980年2月21日 日本 アルファレコード LPCT ALR-6033 (LP)・ALC-1530 (CT) 1位
2 1981年 オランダ A&Mレコード LP AMLH 20094
3 1984年8月25日 日本 アルファレコード CD 38XA-19 -
4 1987年3月25日 日本 アルファレコード CD 32XA-140 -
5 1992年3月21日 日本 アルファレコード CD ALCA-289 -
6 1994年6月29日 日本 アルファレコード CD ALCA-9040 -
7 1998年1月15日 日本 アルファレコード CD ALCA-5217 -
8 1999年9月22日 日本 東芝EMI CD TOCT-24235 - 細野晴臣監修、リマスタリング盤、ライナーノーツ:さくらももこ
9 2003年1月22日 日本 ソニー・ミュージックハウス CD MHCL 206 63位 坂本龍一監修、紙ジャケット仕様
10 2003年10月20日 ドイツ エピック・レコード CD 5134472 -
11 2003年 カナダ エピック・レコード CD EK 91849 -
12 2010年9月29日 日本 ソニー・ミュージックダイレクト ブルースペックCD MHCL-20104 201位 1999年リマスタリング音源、紙ジャケット仕様、スーパーピクチャーCD

参考文献[編集]

  • 『イエロー・マジック・オーケストラ』アスペクト、2007年

脚注[編集]

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  1. ^ 『オリコン・チャートブック LP編 昭和45年 - 平成1年』オリジナル・コンフィデンス、1990年、74頁。ISBN 4871310256
  2. ^ 「コズミック・サーフィン」の転調直前部分などで、よく聞くとドラムマイクにギターの音が入っていることを確認できる。
  3. ^ ソニー版ブックレットのインタビューより。